JP2008062784A - 常時給電装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】スライド構造体側の給電構造の省スペース化を図る。
【解決手段】スライド構造体4に配置され、ワイヤハーネス12を揺動自在に収容した第一の給電装置2と、固定構造体5に配置され、第一の給電装置から導出されたワイヤハーネスをハーネス長手方向移動自在に挿通させた第二の給電装置3とで構成される常時給電装置1を採用する。第一の給電装置2を、ワイヤハーネスを揺動自在に収容する第一部分6と、第一部分の裾側に横長に続き、第一部分からのワイヤハーネスを横長に収容する第二部分7とで構成した。第二の給電装置3は、ワイヤハーネスに固定されたハーネス保持部材19と、ハーネス保持部材をハーネス長手方向移動自在に収容するハーネス移動部20とを備える。ハーネス保持部材19をハーネス余長吸収方向に弾性部材34,38で付勢した。
【選択図】図1
【解決手段】スライド構造体4に配置され、ワイヤハーネス12を揺動自在に収容した第一の給電装置2と、固定構造体5に配置され、第一の給電装置から導出されたワイヤハーネスをハーネス長手方向移動自在に挿通させた第二の給電装置3とで構成される常時給電装置1を採用する。第一の給電装置2を、ワイヤハーネスを揺動自在に収容する第一部分6と、第一部分の裾側に横長に続き、第一部分からのワイヤハーネスを横長に収容する第二部分7とで構成した。第二の給電装置3は、ワイヤハーネスに固定されたハーネス保持部材19と、ハーネス保持部材をハーネス長手方向移動自在に収容するハーネス移動部20とを備える。ハーネス保持部材19をハーネス余長吸収方向に弾性部材34,38で付勢した。
【選択図】図1
Description
本発明は、例えば自動車の車両ボディからスライドドアにワイヤハーネスを配索して常時給電を行わせる常時給電装置に関するものである。
図9〜図10は従来の常時給電装置の一形態を示すものである(例えば特許文献1参照)。
この給電装置50は、自動車のスライドドア41に配設され、ワイヤハーネス43を屈曲自在に収容する合成樹脂製のプロテクタ42と、プロテクタ内でワイヤハーネス43を上向きに付勢する金属製の板ばね44とを備えたものである。
プロテクタ42はプロテクタベース(符号42で代用)とプロテクタカバー(図示せず)とで構成され、プロテクタベースとプロテクタカバーはそれぞれ対向する垂直な基壁51と外周の周壁52とを有し、プロテクタカバーは係止手段でプロテクタベースに係止され、プロテクタベースがボルト56や係止クリップでスライドドア41のパネルに固定されている。
板ばね44の下端部がワイヤハーネス43と共にプロテクタ42の前端下部側のハーネス固定部55に固定され、板ばね44の先端側の合成樹脂製のキャップ側がワイヤハーネス43を安定に支持している。
ワイヤハーネス43は複数本の絶縁被覆電線43aを合成樹脂製のコルゲートチューブ43bで覆って構成され、コルゲートチューブ43bの前端下部がプロテクタ42の固定部55にテープ巻き等で固定されている。コルゲートチューブ43bは凹溝と凸条とを交互に有して良好な屈曲性を発揮する。
ワイヤハーネス43の一方の電線部分43aがプロテクタ42の前部から導出されてスライドドア側の補機に接続される。ワイヤハーネス43の他方のコルゲートチューブ部分43bはプロテクタ42の長形の下部開口45から渡り空間46(図10)を経て車両ボディ47のステップ48側のハーネス固定具53にかけて揺動自在に配索され、且つハーネス固定具53内のインナ部材で周方向回動自在に支持されつつ、ハーネス固定具53を経て車両ボディ側のワイヤハーネス(図示せず)にコネクタ接続されている。プロテクタ42は合成樹脂製のドアトリム(図示せず)で覆われて隠され、ドアトリムの下端の開口からワイヤハーネス43が車両ボディ側に導出される。
図9はスライドドア41の全閉状態、図10は同じく全開間近の状態をそれぞれ示している。スライドドア41の全閉状態でワイヤハーネス43は後方へ引っ張られ、スライドドア41の全開状態でワイヤハーネス43は前方へ引っ張られ、特にスライドドア41の半開状態でワイヤハーネス43は下向きに弛もうとするが、板ばね44で上向きに付勢されて弛み(余長)が吸収され、垂れ下がりによる挟み込み等が防止される。スライドドア41は開き直後にガイドレール(図示せず)に沿って車両ボディ47から外側に離間する。
特開2002−17032号公報(第4頁、図4〜図5)
しかしながら、上記従来の常時給電装置にあっては、スライドドア側でプロテクタが大きなスペースを占めるために、スライドドア側の他の補機等のレイアウトに制限を生じたりすることが懸念されていた。これは特にスライドストロークの大きなスライドドアにおいて、ハーネス余長(弛み)が大きくなることで問題化しやすいことであった。ハーネス余長が大きくなれば、板ばねのばね力も増加させなけれなばならず、その場合にはワイヤハーネスに曲げ方向の強い押し力が作用したり、スライドドアのスライド操作性に影響を及ぼす懸念もあった。
これらの問題は、自動車のスライドドアに限らず、上記常時給電装置を他のスライド構造体に配置して、スライド構造体と車両ボディに代わる他の固定構造体との間でワイヤハーネスを配索する場合においても同様に生じ得ることである。
本発明は、上記した点に鑑み、スライド構造体側の給電構造の省スペース化を図って、スライドドア側の他の補機等のレイアウトの自由度を高めると共に、板ばねの押し力に起因するワイヤハーネスの曲がり変形等の心配を解消し得る常時給電装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る常時給電装置は、スライド構造体に配置され、ワイヤハーネスを揺動自在に収容した第一の給電装置と、固定構造体に配置され、該第一の給電装置から導出された該ワイヤハーネスをハーネス長手方向移動自在に挿通させた第二の給電装置とで構成されることを特徴とする。
上記構成により、スライド構造体の開閉移動に伴って、第一の給電装置内でワイヤハーネスが開閉方向に揺動されて余長吸収され、それとは別に固定構造体側の第二の給電装置内でワイヤハーネスが長手方向に移動して余長吸収される。このように、スライド構造体側のみならず固定構造体側においてもハーネス余長を吸収することで、第一の給電装置が小型化され、スライド構造体側が省スペース化される。
請求項2に係る常時給電装置は、請求項1記載の常時給電装置において、前記第一の給電装置が、前記ワイヤハーネスを揺動自在に収容する第一部分と、該第一部分の裾側に横長に続き、該第一部分からのワイヤハーネスを横長に収容する第二部分とで構成されたことを特徴とする。
上記構成により、スライド構造体の開閉に伴って第一の給電装置の第一部分の内側空間でワイヤハーネスが開閉方向に揺動しつつ、ワイヤハーネスの揺動部分に続くハーネス部分が第二部分に沿って横長に伸ばして正確に案内され、第二部分の端部から固定構造体側の第二の給電装置に配索される。ワイヤハーネスは第二部分の内側空間に収容されて外部との干渉等から安全に保護される。
請求項3に係る常時給電装置は、請求項2記載の常時給電装置において、前記第一部分と第二部分とが分離可能に形成され、長さ違いの該第二部分を選択的に使用可能であることを特徴とする。
上記構成により、スライド構造体の開閉ストロークに応じて第一部分は共通で使用し、第二部分のみを選択使用することで(開閉ストロークの長い場合は長い第二部分を用いる)、ワイヤハーネスの余長吸収長さの違いに対応できる。
請求項4に係る常時給電装置は、請求項2又は3記載の常時給電装置において、前記第二の給電装置が、前記ワイヤハーネスに固定されたハーネス保持部材と、該ハーネス保持部材をハーネス長手方向移動自在に収容するハーネス移動部とを備えることを特徴とする。
上記構成により、スライド構造体の開閉移動に伴って、ハーネス保持部材がワイヤハーネスと一体的に第二の給電装置のハーネス移動部内をハーネス長手方向に固定構造体の内側に向けて移動(摺動)することでハーネス余長が吸収される。ハーネス保持部材を球状とすれば、ハーネス移動部内でハーネス保持部材が周方向に回動して、ワイヤハーネスの周方向の捩れが吸収される。
請求項5に係る常時給電装置は、請求項4記載の常時給電装置において、前記ハーネス保持部材がハーネス余長吸収方向に弾性部材で付勢されたことを特徴とする。
上記構成により、スライド構造体の開閉途中に、スライド構造体と固定構造体との間でワイヤハーネスが弛もうと(垂れ下がろう)としても、弾性部材がその付勢力でワイヤハーネスを第二の給電装置内に強制的に引き込んで確実に余長吸収させる。
請求項6に係る常時給電装置は、請求項4又は5記載の常時給電装置において、前記ハーネス移動部に続いて前記ワイヤハーネスの余長部を収容するカバーが設けられたことを特徴とする。
上記構成により、ワイヤハーネスの余長部が屈曲した状態でカバー内に収容され、外部との干渉等なく余長吸収がスムーズ且つ確実に行われる。
以上の如く、請求項1記載の発明によれば、スライド構造体側と固定構造体側とでそれぞれワイヤハーネスの余長を吸収することで、第一の給電装置が小型化され、スライド構造体における給電以外の構造物や補機等のレイアウトの自由度や配置スペースが拡大される。また、従来の給電装置におけるワイヤハーネスを屈曲方向に付勢する板ばねを用いないから、ワイヤハーネスの曲がり癖等が付かず、常時給電の信頼性が向上する。
請求項2記載の発明によれば、第一の給電装置において横長の第二部分に沿ってワイヤハーネスを伸ばして配索案内することで、第一部分が小型化され、請求項1記載の発明におけるスライド構造体側の省スペース化等が促進される。また、横長の第二部分に沿ってワイヤハーネスが正確に案内されて第二の給電装置に導入されることで、第二の給電装置における余長吸収が正確に行われて、常時給電の信頼性が向上する。
請求項3記載の発明によれば、車種等に応じて第一の給電装置の第一部分を共通で使用することで、第一の給電装置の製造コストが低減される。
請求項4記載の発明によれば、第二の給電装置のハーネス保持部材がハーネス移動部内をハーネス長手方向に摺動することで、固定構造体側でワイヤハーネスの余長がスムーズに吸収される。
請求項5記載の発明によれば、弾性部材の付勢力でワイヤハーネスを強制的に第二の給電装置内に引き込むことで、ハーネス余長が確実に吸収され、請求項1記載の発明の効果が促進される。
請求項6記載の発明によれば、第二の給電装置においてワイヤハーネスの余長がカバー内で外部との干渉等なくスムーズ且つ確実に吸収されることで、常時給電の信頼性が向上する。
図1〜図3は、本発明に係る常時給電装置の一実施形態を示すものである。
図1(a),図2(a),図3(a)はスライドドアの全開状態、図1(b),図2(b),図3(b)はスライドドアの半開(開閉途中)状態、図1(c),図2(c),図3(a)はスライドドアの全閉状態をそれぞれ示している。
この常時給電装置1は、自動車のスライドドア4側に縦置きに配置される第一の給電装置2と、車両ボディ5側に横置きに配置される第二の給電装置3とで構成され、両給電装置2,3によってハーネス余長を吸収することで(車両ボディ5側においてもハーネス余長を吸収するようにしたことで)、スライドドア側のハーネス余長を短縮してスライドドア側の第一の給電装置2を小型化したことを特徴とするものである。
図1の如く、第一の給電装置2は合成樹脂製のケース(符号2で代用)で成り、ケース2は略三角形状の中空な第一部分6と、第一部分6の下側(裾部)に配設された横長(水平)で中空な第二部分7とで構成されている。
第一部分6は、下側の中空な略台形状の部分8と上側の矩形筒状の部分9とで成り、各部分8,9は正面側と背面側(左右)の各壁部8a,9aと、前後の幅狭な傾斜状の壁部(側壁)8bと垂直な壁部9bとで成っている。上側の矩形筒状の部分9の上端にハーネス導出用の開口10が設けられ、下側の台形状の部分8の下端側の長い開口11は長形の第二部分7に連通している。矩形筒状の部分9にワイヤハーネス12がテープ巻きやバンド締め等の固定手段33(図3)で固定されている。
下側の第二部分7は、正面側と背面側(左右)の各壁部7aと上側の壁部7cと前後の傾斜状の端壁7bとで構成され、下端に横長のハーネス導出用の開口13を有している。上壁7cの長手方向中間部(本例で前寄りの部分)に第一部分6が続いて設けられている。第一部分6と第二部分7とは一体樹脂成形してもよく、あるいは後述のように分離可能に別体に形成してもよい。なお、明細書で上下左右前後の方向は車両の方向と一致させている。
ワイヤハーネス12は第一部分6の上端の固定部33(図3)を支点に第一部分6の内側空間を前後に揺動しつつ横長の第二部分7に沿って前後に延長案内且つ保護される。図1で第一部分6に沿って前後に揺動するハーネス部分を符号35で示し、第二部分に沿って前後に揺動するハーネス部分を符号36で示す。
本例ではスライドドア4の全開時(図2(a))よりも全閉時(図2(c))の方が第一部分6からのスライドドア4に沿うワイヤハーネス12の引き出し長さが長いので、第一部分6は第二部分7の前半側に設けられている。図2で符号14は、スライドドア4を車両ボディ5側のガイドレール(図示せず)に沿って案内させるスライダである。
第一部分6はワイヤハーネス12の揺動軌跡に対応して正面視で略三角形状に形成されている。例えば第一部分6の前後の側壁8bを傾斜状ではなく円弧状等にすることも可能である。スペース的に余裕のある場合は、第一部分6を矩形状とすることも可能である。
第一の給電装置2においては従来の板ばね等の付勢部材は何ら使用されておらず、構造が簡単且つコンパクトになっている。従ってスライドドア内で給電装置2の占めるスペースが小さく、他の補機等のレイアウトの自由度が高められている。第一の給電装置2はドアインナパネル15(図2)とドアトリム(図示せず)との間に配置され、第二部分7がドアトリムの下端側に位置し、ワイヤハーネス12はドアトリムの下端側の開口(図示せず)から車両ボディ側に導出配索される。
車両ボディ側の第二の給電装置3は、ステップ部16(図2)の後端寄りにおいて、例えばステップ部16のスカッフプレートの下側スペースに水平に且つ車両幅方向に配置される。第二の給電装置3は、合成樹脂を材料として、略矩形筒状のハーネス移動部17と、そのドア寄り先端側に一体形成されたテーパ状のハーネス案内部18と、ハーネス移動部17の内側をスライド自在に移動し且つ周方向に回動自在な球状のハーネス保持部材19とで構成されている。ハーネス移動部17とハーネス案内部18との構造体をケースと呼称することも可能である。
ハーネス移動部17は前後上下の壁部(周壁)20で囲まれた横長の空間21(図2,図4)を有し、空間21内にハーネス保持部材19が配置されている。ハーネス移動部17の先端と基端との内周縁には、ハーネス保持部材19の抜け出しを阻止する鍔状(リング状)のストッパ壁22(図2,図4)が設けられている。各ストッパ壁22の内側にハーネス導出用の開口40が形成されている。ハーネス保持部材19は両ストッパ壁22の間を移動してワイヤハーネス12の余長を吸収する。
ハーネス保持部材19は分割式に形成され、内側にワイヤハーネス12を挿通保持させる溝部23(図4)を有している。両溝部23は合体して孔部となる。本例では、ワイヤハーネス12の外周の合成樹脂製のコルゲートチューブ24の周方向の凹溝(図示せず)に係合するリブ(図示しないハーネス固定部)をハーネス保持部材19の溝部23の内周面に有している。本例のコルゲートチューブ24は断面長円形(平型)のものであり、ハーネス保持部材19の溝部(孔部)23も断面長円形に形成されている。
ハーネス移動部17は断面長円形のコルゲートチューブに合わせて断面略矩形筒状に形成されている。例えば断面円形のコルゲートチューブ(図示せず)を用いる場合は、ハーネス移動部17を断面円形としてもよい。コルゲートチューブ24は複数本の絶縁被覆電線57を覆って屈曲自在に保護する。
コルゲートチューブ24に代えて保護チューブとして網状チューブを用いたり、保護チューブを用いずに複数本の電線57をテープで粗巻きしてワイヤハーネスを構成することも可能である。これらの場合、ハーネス保持部材19の孔部の内周面に、網状チューブや電線57に押接するハーネス固定用のリブや突起等(ハーネス固定部)を設けておく。
ハーネス案内部18は前後方向にラッパ状に拡径した前後上下の周壁25で構成され、ワイヤハーネス12をスムーズに屈曲させてワイヤハーネス12の折れ曲がり等を防止する。ハーネス案内部18はテーパ状ではなく湾曲状に形成してもよい。
図4(図2の鎖線部分)に示すように、ハーネス移動部17の基端側に、ワイヤハーネス12の余長部分26を覆って収容保護するカバー(ハーネス余長収容部)27を設けておくことが好ましい。カバー27もハーネス移動部17やハーネス案内部18と一体に上下に分割可能に形成して係止手段で相互に係止させることができる。スライドドア4の開閉に伴ってハーネス保持部材19がハーネス移動部17内を後退し、ワイヤハーネス12の余長部26がカバー27内で屈曲する。
本例のカバー27は、四方(前後上下)を周壁28で囲まれて矩形筒状に且つ前向きに湾曲状に屈曲形成されている。図4において、ハーネス移動部17からのワイヤハーネス12の導出方向を前ではなく後とした場合には、カバー27を後向きに屈曲形成する。いずれの場合も、カバー内にはワイヤハーネス12を湾曲状に屈曲して余長吸収させる広い空間29が設けられる。
図5(a)(b)は、第一の給電装置2の上側の第一部分6と下側の第二部分7とを分割式とした形態例を示すものである。図1と同様の構成部分には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
車種毎のスライドドア4のスライドストロークに応じて、第二部分7の長さを複数種に設定して、第二部分71,72を選択的に使用し、第一部分6は共通使用することで、第一の給電装置2のコストが低減される。
第二部分7の上壁7cに開口30が設けられ、開口30に下側から第一部分6のテーパ状の壁部8bが挿入嵌合される。両部分(部材)6,7の固定を強固にするために、両部分(部材)6,7を開口部30で係止手段や接着材等で固定することも可能である。
図5の例では第二部分の前後の端壁7bは短く(低く)形成され、下部開口13が前後端に連通している。図5の分割構造は後述の図6〜図8の実施形態においても適用可能である。
以下に、図1〜図3を用いて上記常時給電装置の作用を説明する。
図1(a),図2(a),図3(a)の如く、スライドドア4の全開時に、第一の給電装置2がスライドドア4と一体に車両後方に移動し、ワイヤハーネス12は第二の給電装置3を支点として前方に引っ張られ、第一の給電装置2内を前方に揺動すると共に、第二の給電装置3内を矢印Aの如くドア側(室外側)に向けてスライドドア直交方向にハーネス保持部材19と一体に移動する。第二の給電装置3のテーパ状のハーネス案内部18に沿ってワイヤハーネス12は大きな半径で後方に屈曲する。
図1(b),図2(b),図3(b)の如く、スライドドア4の半開時に、第一の給電装置2の第一部分6が第二の給電装置3のハーネス案内部18に最接近し、ワイヤハーネス12は第一の給電装置2内でほぼ垂直に位置し、第二部分7の下部開口13から第二の給電装置3に向けて屈曲しつつ(屈曲部を符号31で示す)、第二の給電装置3内を矢印Bの如くハーネス保持部材19と一体に車室側に移動して余長吸収される。
これにより、スライドドア4と車両ボディ5との間(渡り空間32)でのワイヤハーネス12の垂れ下がりが防止される。ワイヤハーネス12の余長部は第二の給電装置3の基端から車室側に向けて導出されつつ屈曲する(屈曲部すなわち余長部を符号26で示す)。この余長部は図4のカバー27内に収容されることが好ましい。
図1(c),図2(c),図3(a)の如く、スライドドア4の全閉時に、第一の給電装置2はスライドドア4と一体に車両前方へ移動し、ワイヤハーネス12は第二の給電装置3を支点として後方に引っ張られ、第一の給電装置2内を後方に揺動すると共に、第二の給電装置3内を矢印Aの如くドア側(室外側)に向けてスライドドア直交方向にハーネス保持部材19と一体に移動する。第二の給電装置3のハーネス案内部18に沿ってワイヤハーネス12は大きな半径で前方に屈曲する。
図6〜図8は、本発明に係る常時給電装置の他の実施形態として、車両ボディ側の第二の給電装置3において、弾性部材34を用いてワイヤハーネス12を余長吸収方向に付勢した構造を示すものである。その他の構成は図1〜図5の実施形態と同様であるので、同様の構成部分には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
図6(a)はスライドドア4(図2)の全開状態、図6(b)はスライドドア4の半開(開閉途中)状態、図6(c)はスライドドア4の全閉状態をそれぞれ示している。本実施形態の常時給電装置1’の作用は、弾性部材34でワイヤハーネス12の余長を強制的に吸収させる点を除いて前記常時給電装置1の作用と同様であり、図1〜図4の構成に弾性部材34を追記すれば図6の実施形態の説明として供することができる。
図6,図7の例では弾性部材として小径の引張コイルばね34を使用し、引張コイルばね34の一端を第二の給電装置3のハーネス移動部20内の球状のハーネス保持部材19に引っ掛けて固定し、引張コイルばね34の他端を第二の給電装置3のカバー27内の壁部37に引っ掛けて固定している。
そして、図6(a)(c),図7(a)の如く、スライドドア4の全開時と全閉時に引張コイルばね34を付勢に抗して伸長させつつ、第二の給電装置3からワイヤハーネス12をスライドドア側に引き出し、図6(b),図7(b)の如く、スライドドア4の半開時に引張コイルばね34を圧縮方向に復元させて、第二の給電装置内にワイヤハーネス12をばね力で強制的に引き込んで余長吸収を行わせる。図7(b)はハーネス保持部材19のスライド途中を実線で示し、終端の停止位置を鎖線で示している。
この場合、矩形筒状のハーネス移動部20の内壁面とワイヤハーネス12の外周面との間には引張コイルばね34を挿通させるスペースを設けておく。ワイヤハーネス12がハーネス保持部材19の軸方向に位置するために、引張コイルばね34の一端はハーネス保持部材19の中心から偏心した位置に固定される。ハーネス保持部材19は引張コイルばね34で付勢されつつハーネス移動部20内を周方向に回動するものであることが、ワイヤハーネス12の周方向の捩れを防止する上で好ましい。引張コイルばね34に代えて比較的扁平な波状ばね等(図示せず)を用いることも可能である。
図8は、弾性部材として大径な圧縮コイルばね38を用いた例を示すものであり、第二の給電装置3の筒状のハーネス移動部20内で球状のハーネス保持部材19にリング状の移動板39を当接させ、移動板39とハーネス移動部20の先端内側の鍔状のストッパ壁22との間に圧縮コイルばね38を配置(弾設)している。圧縮コイルばね38の内側空間にワイヤハーネス12が挿通されている。
図6(a)(c),図8(a)のスライドドア4の全開と全閉時に圧縮コイルばね38を付勢に抗して圧縮させつつ、第二の給電装置3からワイヤハーネス12をスライドドア側に引き出し、図6(b),図8(b)の如く、スライドドア4の半開時に圧縮コイルばね38を伸長方向に復元させて、ばね力でハーネス保持部材19を押すことで、第二の給電装置内にワイヤハーネス12をばね力で強制的に引き込んで余長吸収を行わせる。
なお、移動板39を廃除して、コイルばね38の一端を球状のハーネス保持部材19の周面に直接的に当接させることも可能である。また、図8の例でハーネス移動部20の基端のストッパ壁22’とハーネス保持部材19との間に大径の引張コイルばね(図示せず)を配置し、引張コイルばねの内側にワイヤハーネス12を挿通させることも可能である。
図6における作用を説明すると、図6(a)の如く、スライドドア4の全開時に、第一の給電装置2がスライドドア4と一体に車両後方に移動し、ワイヤハーネス12は第二の給電装置3を支点として前方に引っ張られ、第一の給電装置2内を前方に揺動すると共に、第二の給電装置3内を矢印Aの如く引張コイルばね34の付勢に抗してドア側(室外側)に向けてスライドドア直交方向にハーネス保持部材19と一体に移動する。第二の給電装置3のテーパ状のハーネス案内部18に沿ってワイヤハーネス12は大きな半径で後方に屈曲する。
図6(b)の如く、スライドドア4の半開時に、第一の給電装置2の第一部分6が第二の給電装置3のハーネス案内部18に最接近し、ワイヤハーネス12は第一の給電装置2内でほぼ垂直に位置し、第二部分7の下部開口13から第二の給電装置3に向けて屈曲しつつ(屈曲部を符号31で示す)、第二の給電装置3内を矢印Bの如く引張コイルばね34の付勢力(引張力)でハーネス保持部材19と一体に車室側に移動して余長吸収される。
これにより、スライドドア4と車両ボディ5との間(渡り空間32)でのワイヤハーネス12の垂れ下がりが防止される。ワイヤハーネス12の余長部は第二の給電装置3の基端から車室側に向けて導出されつつ屈曲する(屈曲部すなわち余長部を符号26で示す)。この余長部はカバー27内に収容される。
図6(c)の如く、スライドドア4の全閉時に、第一の給電装置2はスライドドア4と一体に車両前方へ移動し、ワイヤハーネス12は第二の給電装置3を支点として後方に引っ張られ、第一の給電装置2内を後方に揺動すると共に、第二の給電装置3内を矢印Aの如く引張コイルばね34の付勢に抗してドア側(室外側)に向けてスライドドア直交方向にハーネス保持部材19と一体に移動する。第二の給電装置3のハーネス案内部18に沿ってワイヤハーネス12は大きな半径で前方に屈曲する。
図6は引張コイルばね34を用いた例として説明したが、図8の圧縮コイルばね38を用いた場合の作用も同様であることは言うまでもない。このように弾性部材34,38でハーネス余長を強制的に吸収することで、ワイヤハーネス12の弛み(垂れ下がり)が一層確実に防止されてスライドドア4と車両ボディ5との間への噛み込み等が一層確実に防止される。
なお、上記実施形態においては、第二の給電装置3にハーネス案内部18を設けたが、ワイヤハーネス12の屈曲が折れ曲がり等なく大きな半径で行われる場合は、ハーネス案内部18を省略することも可能である。
また、上記実施形態においては、ハーネス保持部19を球状に形成して周方向回動自在としたが、ワイヤハーネス12の捩れを吸収させる必要のない場合(例えば第一の給電装置2で断面長円形のコルゲートチューブ24を用いたワイヤハーネス12を扁平な形状で常時導出させる場合等)においては、ハーネス保持部19を矩形状等にすることも可能である。
また、上記実施形態においては、スライドドア4に第一の給電装置2、車両ボディ5に第二の給電装置3を配置したが、これとは逆にスライドドア4に第二の給電装置3、車両ボディ5に第一の給電装置2を配置することも可能である。この場合、第一の給電装置2を縦置き(垂直)ではなく横置き(水平)に配置することも可能である。
また、上記各実施形態は自動車のスライドドア4に常時給電装置1を適用した例を示したが、自動車のスライドドア以外に例えば加工機械や検査装置のスライドドア等にも上記常時給電装置を適用可能である。これらの場合、スライドドアはスライド構造体、車両ボディや加工機械本体や加工装置本体等は固定構造体と総称される。
1,1’ 常時給電装置
2 第一の給電装置
3 第二の給電装置
4 スライドドア(スライド構造体)
5 車両ボディ(固定構造体)
6 第一部分
7 第二部分
12 ワイヤハーネス
19 ハーネス保持部材
20 ハーネス移動部
26 余長部
27 カバー
34 引張コイルばね(弾性部材)
38 圧縮コイルばね(弾性部材)
2 第一の給電装置
3 第二の給電装置
4 スライドドア(スライド構造体)
5 車両ボディ(固定構造体)
6 第一部分
7 第二部分
12 ワイヤハーネス
19 ハーネス保持部材
20 ハーネス移動部
26 余長部
27 カバー
34 引張コイルばね(弾性部材)
38 圧縮コイルばね(弾性部材)
Claims (6)
- スライド構造体に配置され、ワイヤハーネスを揺動自在に収容した第一の給電装置と、固定構造体に配置され、該第一の給電装置から導出された該ワイヤハーネスをハーネス長手方向移動自在に挿通させた第二の給電装置とで構成されることを特徴とする常時給電装置。
- 前記第一の給電装置が、前記ワイヤハーネスを揺動自在に収容する第一部分と、該第一部分の裾側に横長に続き、該第一部分からのワイヤハーネスを横長に収容する第二部分とで構成されたことを特徴とする請求項1記載の常時給電装置。
- 前記第一部分と第二部分とが分離可能に形成され、長さ違いの該第二部分を選択的に使用可能であることを特徴とする請求項2記載の常時給電装置。
- 前記第二の給電装置が、前記ワイヤハーネスに固定されたハーネス保持部材と、該ハーネス保持部材をハーネス長手方向移動自在に収容するハーネス移動部とを備えることを特徴とする請求項2又は3記載の常時給電装置。
- 前記ハーネス保持部材がハーネス余長吸収方向に弾性部材で付勢されたことを特徴とする請求項4記載の常時給電装置。
- 前記ハーネス移動部に続いて前記ワイヤハーネスの余長部を収容するカバーが設けられたことを特徴とする請求項4又は5記載の常時給電装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006242563A JP2008062784A (ja) | 2006-09-07 | 2006-09-07 | 常時給電装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006242563A JP2008062784A (ja) | 2006-09-07 | 2006-09-07 | 常時給電装置 |
Publications (1)
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ID=39285870
Family Applications (1)
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Country | Link |
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JP (1) | JP2008062784A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009248678A (ja) * | 2008-04-03 | 2009-10-29 | Yazaki Corp | 車両シートにおけるワイヤハーネス配索構造 |
JP2010083365A (ja) * | 2008-09-30 | 2010-04-15 | Honda Motor Co Ltd | 電気自動二輪車 |
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JP2012166650A (ja) * | 2011-02-14 | 2012-09-06 | Sumitomo Wiring Syst Ltd | ワイヤーハーネス配索構造部 |
JP2020054125A (ja) * | 2018-09-27 | 2020-04-02 | 矢崎総業株式会社 | スライドドア構造 |
-
2006
- 2006-09-07 JP JP2006242563A patent/JP2008062784A/ja not_active Abandoned
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JP7217075B2 (ja) | 2018-09-27 | 2023-02-02 | 矢崎総業株式会社 | スライドドア構造 |
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Legal Events
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A621 | Written request for application examination |
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A762 | Written abandonment of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A762 Effective date: 20101021 |