JP5981359B2 - ゴム組成物及び空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、ゴム組成物、及び該ゴム組成物を用いて作製した空気入りタイヤに関する。
セルロース繊維等のミクロフィブリル化植物繊維を充填剤としてゴム組成物に配合することで、ゴム組成物を補強し、モジュラス(複素弾性率)を向上させることができる。しかしながら、ミクロフィブリル化植物繊維は、自己凝集力が強く、ゴム成分との相溶性も悪いため、例えば、ゴムラテックスにミクロフィブリル化植物繊維を投入して混合しても、投入したミクロフィブリル化植物繊維の20%程度がゴム成分に取り込まれず、溶液中に残留してしまっていた。
また、ゴムラテックスとミクロフィブリル化植物繊維を混合してマスターバッチを作製した場合、ミクロフィブリル化植物繊維の凝集塊がマスターバッチ中に発生し易い傾向があった。そのため、上記マスターバッチをタイヤに使用した場合、発生した凝集塊により、早期摩耗、割れ、チッピング、層間セパレーションが引き起こされる可能性があり、更に、空気漏れ、操縦安定性の喪失に至る可能性もあった。
このように、ミクロフィブリル化植物繊維を配合すると、モジュラスは向上するものの、タイヤの要求性能である操縦安定性、耐摩耗性や耐久性が低下し、タイヤとしての機能メリットが無くなる場合があるという点で改善の余地があった。
ミクロフィブリル化植物繊維は、通常、ホモジナイザーを用いて溶媒中に分散させた状態で使用される。しかし、筒式のホモジナイザーは、ミクロフィブリル化植物繊維の循環が悪く、ミクロフィブリル化植物繊維を均一に解繊することができないという点で改善の余地があった。また、プロペラ式のホモジナイザーは、せん断力が弱いため、解繊能力が低く、更に、プロペラの羽根にミクロフィブリル化植物繊維が固着し、固着分が解繊されないという点で改善の余地があった。
特許文献1には、ミクロフィブリル化植物繊維を化学変性することで、ゴム成分とミクロフィブリル化植物繊維との相溶性を改善する方法が開示されている。しかし、この方法を用いたとしても、上述の性能を総合的に改善するという点では充分では無かった。
特許第4581116号公報
本発明は、前記課題を解決し、ミクロフィブリル化植物繊維を均一に分散させ、タイヤの要求性能をバランス良く改善できるゴム組成物、及び該ゴム組成物を用いて作製した空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明は、ゴムラテックス及びミクロフィブリル化植物繊維を含むマスターバッチを用いて作製されたゴム組成物であって、上記マスターバッチが、循環式又は連続式のホモジナイザーを用いて溶媒中で上記ミクロフィブリル化植物繊維を撹拌し、得られたミクロフィブリル化植物繊維溶液を上記ゴムラテックス及びカチオン系高分子と混合して得られたものであり、上記ミクロフィブリル化植物繊維の平均繊維長が10〜150μmであり、上記ミクロフィブリル化植物繊維溶液中の上記ミクロフィブリル化植物繊維の含有量が0.1〜2.0質量%であり、上記ゴムラテックス中のゴム成分100質量部に対する上記カチオン系高分子の添加量が0.01〜5質量部であるゴム組成物に関する。
上記マスターバッチにおいて、上記ゴムラテックス中のゴム成分100質量部に対する上記ミクロフィブリル化植物繊維の含有量が5〜30質量部であることが好ましい。
上記ゴムラテックス中のゴム成分がイソプレン系ゴムであり、上記マスターバッチにおいて、上記イソプレン系ゴムのリン含有量が200ppm以下であることが好ましい。
全ゴム成分100質量部に対する上記ミクロフィブリル化植物繊維の含有量が0.1〜20質量部であることが好ましい。
上記ゴム組成物は、トレッド、サイドウォール、内層サイドウォール、ブレーカークッション、ベーストレッド、タイガム、ビードエイペックス、クリンチエイペックス、ストリップエイペックス又はブレーカーエッジストリップに使用されることが好ましい。
本発明はまた、上記ゴム組成物を用いて作製した空気入りタイヤに関する。
本発明によれば、循環式又は連続式のホモジナイザーを用いて作製した特定のミクロフィブリル化植物繊維溶液を、ゴムラテックスと、所定量のカチオン系高分子ともに混合して得られたマスターバッチを用いたゴム組成物であるので、該ゴム組成物をサイドウォール等のタイヤ部材に使用することにより、操縦安定性、乗り心地性等のタイヤ性能がバランス良く改善された空気入りタイヤが得られる。
実施例及び比較例の試験用タイヤを示す断面模式図である。該試験用タイヤにおいて、サイドウォールは2層構造としている。 シート加工性の評価で使用するシートの模式図である。 筒式のホモジナイザーを示す模式図である。 循環式のホモジナイザーを示す模式図である。 連続式のホモジナイザーを示す模式図である。 解繊時間と溶液粘度との相関関係を示すグラフである。 解繊時間と繊維長との相関関係を示すグラフである。
本発明のゴム組成物は、循環式又は連続式のホモジナイザーを用いて作製した特定のミクロフィブリル化植物繊維溶液を、ゴムラテックスと、所定量のカチオン系高分子ともに混合して得られたマスターバッチを用いて作製される。
ミクロフィブリル化植物繊維によってタイヤ性能を改善させるためには、マスターバッチ中のゴム成分にミクロフィブリル化植物繊維が均一に取り込まれること、マスターバッチと他のゴム成分とを混練りした際にミクロフィブリル化植物繊維が他のゴム成分中に素早く分散すること、が必要であるが、従来の方法では、これらを実現することは困難であった。
これに対し、本発明では、循環式又は連続式のホモジナイザーを用いて、平均繊維長が10〜150μmのミクロフィブリル化植物繊維を0.1〜2.0質量%含有するミクロフィブリル化植物繊維溶液を作製し、該ミクロフィブリル化植物繊維溶液を、ゴムラテックスと、凝集剤であるカチオン系高分子とともに混合し、得られたマスターバッチを他のゴム成分等と混練りすることにより、ミクロフィブリル化植物繊維が均一に分散したゴム組成物を作製できる。そして、該ゴム組成物をタイヤ部材に使用することで、操縦安定性、乗り心地性等がバランス良く改善された空気入りタイヤが得られる。また、ミクロフィブリル化植物繊維の凝集塊を減らすことができるため、良好な耐摩耗性や加工性も得られる。更に、良好な操縦安定性を維持しながらサイドウォール部、トレッド部やビード部を薄層化することが可能となるため、車両の低燃費化を実現することができる。
<マスターバッチ>
上記マスターバッチは、例えば、循環式又は連続式のホモジナイザーを用いて溶媒中でミクロフィブリル化植物繊維を撹拌し、平均繊維長が10〜150μmのミクロフィブリル化植物繊維を0.1〜2.0質量%含有するミクロフィブリル化植物繊維溶液を作製する工程(I)と、該工程(I)で得られたミクロフィブリル化植物繊維溶液をゴムラテックスと混合し、得られた混合物を凝固させる工程(II)と、該工程(II)で得られた凝固物を洗浄する工程(III)とを含む方法により製造することができる。なお、カチオン系高分子は、工程(II)において、混合物の凝固前、又は、混合物の凝固後に、凝集剤、すなわち、凝固助剤として添加する。
(工程(I))
工程(I)では、循環式又は連続式のホモジナイザーを用いてミクロフィブリル化植物繊維溶液を作製する。循環式又は連続式のホモジナイザーを用いることで、所定の平均繊維長を有するミクロフィブリル化植物繊維が均一に分散された溶液を容易に得ることができる。
ここで、ホモジナイザーについて図面を参照して説明する。図3は筒式のホモジナイザーを示す模式図である。図4は循環式のホモジナイザーを示す模式図である。図4では、円柱状の歯を備えるタイプと、コーン状の歯を備えるタイプの2種類を示している。図5は連続式のホモジナイザーを示す模式図である。
筒式のホモジナイザーは、歯間ギャップは固定であり、解繊能力は、回転速度のみで調整する。筒式のホモジナイザーは、ホモジナイザー自体を小型化できる点がメリットであるが、デメリットとして、解繊が進むと筒周辺の溶液の粘度が上昇し、容器壁や下部等の溶液の粘度との差が生じるため、解繊むらが起こるという点がある。
循環式のホモジナイザーは、運転中に歯間ギャップ及び回転速度の両方で解繊能力を調整でき、また、流量計により、解繊中の繊維長や溶液の粘度を推定することができる。そのため、筒式のホモジナイザーと比較し、効率よくミクロフィブリル化植物繊維を微粉砕することができる。
連続式のホモジナイザーは、循環式をつないだ形式と言える。歯間ギャップが大きい程、流速が大きくなるので、ホモジナイザーの規模や下流の設置数を調整する必要がある。運転中に条件変更しながら連続式のホモジナイザーを使用すれば、循環式のホモジナイザーと同等の解繊を数分の一の時間で行うことができるため、商業化時の有望な形態である。
循環式又は連続式のホモジナイザーの歯間ギャップや回転数は特に限定されず、ミクロフィブリル化植物繊維溶液の濃度等に応じて適宜設定すればよいが、通常、歯間ギャップは0.01〜1mmであり、回転数は10000〜20000rpmである。後述する本願実施例では、循環式ホモジナイザーの歯間ギャップを0.01〜0.8mmとし、連続式ホモジナイザーの歯間ギャップを1mm、0.5mm、0.01mmとした。また、回転数は全て15000rpmとした。
循環式又は連続式のホモジナイザーによる撹拌時間(解繊時間)については、目標とする平均繊維長に拠るが、通常、0.5〜10h(時間)であり、好ましくは0.5〜4hである。
ミクロフィブリル化植物繊維(セルロースナノファイバー)としては、例えば、木材、竹、麻、ジュート、ケナフ、農作物残廃物、布、再生パルプ、古紙、バクテリアセルロース、ホヤセルロース等の天然物に由来するものが挙げられる。ミクロフィブリル化植物繊維の製造方法としては特に限定されないが、例えば、上記天然物を水酸化ナトリウム等の薬品で化学処理した後、リファイナー、二軸混錬機(二軸押出機)、二軸混錬押出機、高圧ホモジナイザー、媒体撹拌ミル、石臼、グラインダー、振動ミル、サンドグラインダー等により機械的に磨砕ないし叩解する方法が挙げられる。
ミクロフィブリル化植物繊維溶液の作製に使用する溶媒は特に限定されず、水、アルコール、アセトン、ヘキサン等を使用することができる。
ミクロフィブリル化植物繊維溶液中、ミクロフィブリル化植物繊維の含有量(固形分)は、0.1〜2.0質量%である。0.1質量%未満であると、ミクロフィブリル化植物繊維がホモジナイザーの歯に接触する確率が低く、解繊時間が長くなる傾向があり、2.0質量%を超えると、ミクロフィブリル化植物繊維を粉砕するにつれて溶液の粘度が高くなり過ぎてしまい、ミクロフィブリル化植物繊維の流動性が低下し、ミクロフィブリル化植物繊維の繊維長が不均一になる傾向がある。生産効率、繊維長のばらつき、ゴム組成物の複素弾性率E*のバラツキを考慮すると、ミクロフィブリル化植物繊維の含有量は1.0〜1.7質量%が好適である。
ミクロフィブリル化植物繊維の平均繊維長は、メカニズムは明確でないが、ゴム組成物の複素弾性率E*、ミクロフィブリル化植物繊維の間隔、ミクロフィブリル化植物繊維の複素弾性率E*等、ミクロフィブリル化植物繊維間で相互作用を及ぼす事象に影響していると考えられる。ミクロフィブリル化植物繊維の平均繊維長は、10〜150μmであり、良好なゴム物性が得られるという点から、好ましくは30〜100μm、より好ましくは40〜90μmである。
ミクロフィブリル化植物繊維の平均繊維長は、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置で測定した値である。
ミクロフィブリル化植物繊維のほぐれ具合(切断具合)は、ミクロフィブリル化植物繊維溶液の粘度で判断することができ、粘度が高いほど、繊維がほぐれている(繊維が切断されて短くなっている)ことを意味する。ミクロフィブリル化植物繊維溶液の粘度は、好ましくは50mPa・s以上、より好ましくは80mPa・s以上である。50mPa・s未満であると、繊維が充分にほぐれておらず、充分な補強性が得られないおそれがある。また、繊維塊が破壊核となり、破断伸びが低下するおそれもある。ミクロフィブリル化植物繊維溶液の粘度は、好ましくは200mPa・s以下、より好ましくは150mPa・s以下である。200mPa・sを超えると、水溶液が撹拌されにくくなり、撹拌ローター周辺の繊維が局部的に粉砕され、均一な繊維の粉砕が困難になるおそれがある。また、ゴムラテックスとの凝固物のろ過・分離が困難になるおそれもある。
なお、ミクロフィブリル化植物繊維溶液の粘度は、音叉型振動式粘度計によって常温(23℃)で測定した値である。
(工程(II))
工程(II)では、工程(I)で得られたミクロフィブリル化植物繊維溶液をゴムラテックスと混合し、得られた混合物を凝固させる。ゴムラテックスとミクロフィブリル化植物繊維溶液との混合物は、これらを順次滴下、注入等を行った後、公知の方法で混合することで調製できる。
ゴムラテックス中のゴム成分としては特に限定されず、イソプレン系ゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム等が挙げられ、好ましくはイソプレン系ゴムである。イソプレン系ゴムとしては、天然ゴム(NR)、エポキシ化天然ゴム(ENR)、イソプレンゴム(IR)等が挙げられ、好ましくは天然ゴムである。
ゴムラテックス中のゴム成分(ゴム固形分)の濃度は特に限定されないが、好ましくは10〜80質量%、より好ましくは20〜60質量%である。
工程(II)では、ミクロフィブリル化植物繊維溶液及びゴムラテックスの混合物を凝固させる前に、凝集剤(凝固助剤)としてカチオン系高分子を所定量加え、更に、老化防止剤を添加して混合することが好ましい。これにより、酸化、オゾン、紫外線による劣化を抑制することができる。また、ゴムラテックスとミクロフィブリル化植物繊維溶液との混合物を凝固したとき、適度な大きさ(0.1〜5mm程度)の凝固物(クラム)を得ることができる。凝固物の大きさは、凝固物のハンドリング性、ろ過性、洗浄効率において重要である。凝固物が0.1mm未満であると、ろ過時、漿液へミクロフィブリル化植物繊維が流出することを防ぐためにろ材の網目を細かく、かつ長時間行う必要が生じたり、凝固物のまとまりが悪いために吸引機や遠心分離機を使用することが必要になる等、ハンドリング性が劣る傾向があり、凝固物が10mmを超えると、凝固物内部の不純物が除去されにくくなるため、洗浄効率が劣る傾向がある。
カチオン系高分子としては、ポリメタクリル酸エステル系ポリマー、ポリアクリル酸エステル系ポリマー等が挙げられ、ポリメタクリル酸エステル系ポリマーが好ましい。ポリメタクリル酸エステル系ポリマーとしては、花王(株)製のポイズシリーズ(塩化O−[2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシセルロース)等のカチオン化セルロースや、MTアクアポリマー(株)製のC−303H等が挙げられ、カチオン化セルロースを好適に使用できる。
カチオン系高分子の添加量は、ゴムラテックス中のゴム成分100質量部に対して、0.01質量部以上、好ましくは0.1質量部以上であり、5質量部以下、好ましくは3質量部以下である。0.01質量部未満であると、カチオン系高分子を添加した効果が充分に得られない傾向があり、5質量部を超えると、ゴム成分とミクロフィブリル化植物繊維との間の滑りにより、ゴム組成物の複素弾性率E*や破断伸びが低下する傾向がある。
添加する老化防止剤としては、t−ブチル化したp−クレゾールとジシクロペンタジエンの縮合物、ジブチルヒドロキシトルエン等のクレゾール系老化防止剤が好ましく、t−ブチル化したp−クレゾールとジシクロペンタジエンの縮合物がより好ましい。タイヤ配合で一般的に使用されている6PPD(N−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン)やTMQ(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合体)は、極性が高いためか、ゴムラテックスに取り込まれにくく、溶液中に残存しやすい傾向がある。
なお、老化防止剤の添加量は特に限定されないが、ゴムラテックス中のゴム成分100質量部に対して、0.1〜10質量部程度であればよい。
混合物を凝固する方法には、酸凝固、塩凝固、メタノール凝固等があるが、マスターバッチ中にミクロフィブリル化植物繊維を均一分散させた状態で凝固するためには、酸凝固、塩凝固又はこれらの併用が好ましく、酸凝固がより好ましい。凝固させるための酸としては、蟻酸、硫酸、塩酸、酢酸等が挙げられ、コスト面から、硫酸が好ましい。また、塩としては、例えば、1〜3価の金属塩(塩化ナトリウム、塩化マグネシウム、硝酸カルシウム、塩化カルシウム等のカルシウム塩等)が挙げられる。また、混合物の凝固は、酸又は塩の添加により混合物のpHを3〜8(好ましくは4〜7、より好ましくは4.5〜6)に調整して固形分を凝固させることで実施されることが好ましい。
混合物の凝固を急激に行うと、ミクロフィブリル化植物繊維が毛玉状に固まってゴムラテックスに取り込まれ、ミクロフィブリル化植物繊維が分散しにくくなる傾向がある。従って、混合物の凝固は、ミクロフィブリル化植物繊維がゴムラテックスに緩やかに取り込まれるような条件で行うことが好ましい。このような観点から、混合物を凝固する際、混合物の温度は、40℃以下にすることが好ましく、35℃以下にすることがより好ましい。同様の観点から、上述した酸、塩、メタノール等の凝固剤は、段階的に投入する(分割して投入する)ことが好ましい。
(工程(III))
工程(III)では、工程(II)で得られた凝固物(凝集ゴム及びミクロフィブリル化植物繊維を含む凝集物)を洗浄する。
洗浄方法としては、例えば、凝固物を水で希釈した後に遠心分離する方法や、凝固物を水で希釈した後に静置してゴムを浮遊又は沈殿させ水相のみを排出する方法が挙げられる。遠心分離する際は、まずゴム成分が5〜40質量%、好ましくは10〜30質量%となるように水で希釈し、次いで5000〜10000rpmで1〜60分間遠心分離すればよい。また、静置してゴムを浮遊又は沈殿させる場合も水の添加、撹拌を繰り返せばよい。
なお、洗浄方法はこれらに限定されず、pHが4〜7(好ましくは4.5〜6)の範囲となるように炭酸水素ナトリウム等の弱アルカリ水でゴム中に残留するリンや窒素分を更に除去し、水洗することで洗浄してもよい。また、必要に応じて、洗浄後の凝固物をロール式の絞り機等で絞った後、更に洗浄してもよい。凝固物を絞る工程を追加することで、凝固物の表面と内部のpHを均一にすることができる。
洗浄後の凝固物は、通常、公知の方法(オーブン、減圧等)で乾燥される。後述する本願実施例では、真空減圧下、40℃で12時間乾燥させた。
凝固物と他のゴム成分とのpHが大きく異なる場合、これらを併用したときに加硫速度や物性のバラツキが生じるおそれがある。一般的なタイヤ配合に使用されるTSRのpHが5.5であるため、乾燥後の凝固物のpHは、4〜7であることが好ましく、4.5〜6であることがより好ましい。
なお、乾燥後の凝固物のpHは、凝固物に水を垂らして揉んだ後、pHメーターで計測することで測定できる。
乾燥後の凝固物を、2軸ロール、バンバリーミキサー等でゴム練りを行うと、ゴム及びミクロフィブリル化植物繊維を含むクラム状のマスターバッチが得られる。上記マスターバッチは、まとまり性、ハンドリング性を良くするため、圧延ロールで数cm厚みのシートに成型することが好ましい。なお、上記マスターバッチは、本発明の効果を阻害しない範囲で他の成分を含んでもよい。
ミクロフィブリル化植物繊維は、押出し方向(トレッド、ベーストレッド、サイドウォール、クリンチ、タイガム、ビードエイペックス等では、タイヤ周方向、すなわち、回転方向に相当する。)に配列するため、押出し方向を主として補強し、押出し方向に直交する方向(タイヤ径方向)への補強の寄与は少ない。この特性を利用して、乗り心地性に寄与するタイヤ径方向の複素弾性率E*を維持しながら、操縦安定性に寄与するタイヤ周方向の複素弾性率E*を高くすることができ、これにより、操縦安定性及び乗り心地性を両立させることができる。また、シンジオタクチック結晶を含むブタジエンゴムを配合する等の従来の方法でタイヤ周方向の複素弾性率E*を高くすると、破断伸びが大幅に低下する傾向があるが、本発明では、タイヤ周方向の複素弾性率E*を高くしても、良好な破断伸びを維持することができる。これらの作用により、操縦安定性、乗り心地性及び破断伸びをバランス良く改善することができる。
上記マスターバッチにおいて、ゴムラテックス中のゴム成分100質量部に対するミクロフィブリル化植物繊維の含有量は、好ましくは5質量部以上、より好ましくは10質量部以上である。5質量部未満であると、マスターバッチを配合したゴム組成物において、必要なミクロフィブリル化植物繊維を確保しようとすると、マスターバッチ由来のゴムの量が多くなり過ぎて、他の効用を期待するゴム成分を配合する余地が減り、また、性能を向上させるために充分な量のミクロフィブリル化植物繊維をゴム組成物に供給できない場合がある。ミクロフィブリル化植物繊維の含有量は、好ましくは30質量部以下、より好ましくは26質量部以下である。30質量部を超えると、マスターバッチがTSR、BR、SBR等の他のゴム成分に比べて硬くなり過ぎて、マスターバッチと他のゴム成分とが混ざりにくくなり、ミクロフィブリル化植物繊維の分散性が低下し、破断伸び、低燃費性が悪化する場合がある。
マスターバッチ中のゴム成分は、リン含有量が200ppm以下のイソプレン系ゴム(改質イソプレン系ゴム)であることが好ましく、リン含有量が200ppm以下のNR(HPNR:Highly Purified Natural Rubber)であることがより好ましい。改質イソプレン系ゴムは、蛋白質やリン脂質からなる蜂の巣状のセルが除去されているため、フィラーを取り込みやすく、かつ他のポリマーとの相溶性が高いという性質を有する。そのため、改質イソプレン系ゴムを用いることで、ミクロフィブリル化植物繊維をゴム組成物中に均一に分散させることが可能なマスターバッチを調製できる。
リン含有量は、例えばICP発光分析等、従来の方法で測定することができる。リンは、リン脂質(リン化合物)に由来するものである。
改質イソプレン系ゴムにおいて、窒素含有量は、好ましくは0.4質量%以下、より好ましくは0.3質量%以下、更に好ましくは0.15質量%以下である。0.4質量%を超えると、貯蔵中にムーニー粘度が上昇して加工性が悪くなる傾向があり、また、低燃費性が悪化するおそれもある。
窒素含有量は、例えばケルダール法等、従来の方法で測定することができる。窒素は、蛋白質に由来するものである。
改質イソプレン系ゴムを含むマスターバッチを得るためには、ケン化処理を施したイソプレン系ゴムラテックス(ケン化イソプレン系ゴムラテックス)を調製した上で、工程(II)において、該ケン化イソプレン系ゴムラテックスと、ミクロフィブリル化植物繊維溶液と、必要に応じてカチオン系高分子とを混合して配合ラテックス(混合液)を作製し、該配合ラテックスを凝固させた後に液相を廃棄し、工程(III)において、得られた凝固物を洗浄してイソプレン系ゴム中のリン含有量を低減すればよい。この方法では、ケン化処理後にミクロフィブリル化植物繊維溶液を投入しているため、アルカリ性が薄まり、ミクロフィブリル化植物繊維の損傷を抑えることができる。
イソプレン系ゴムラテックスのケン化処理は、イソプレン系ゴムラテックスに、NaOH等の強アルカリと、必要に応じて界面活性剤を添加して所定温度で一定時間、静置することにより行うことができる。なお、必要に応じて撹拌等を行っても良い。このように、ラテックス状態でケン化処理を行うことで、イソプレン系ゴムの各粒子が均一に処理され、効率的にケン化処理を行うことができる。ケン化処理を施すと、ケン化により分離したリン化合物が工程(III)で洗浄除去されるので、調製されるマスターバッチに含まれるイソプレン系ゴム中のリン含有量を低減することができる。また、ケン化処理により、イソプレン系ゴム中の蛋白質も分離されるので、洗浄すれば、ラテックス中の窒素含有量も低減することもできる。
ケン化処理に用いるアルカリとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が好ましい。界面活性剤としては特に限定されず、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩等の公知のノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、両性界面活性剤が挙げられるが、ゴムを凝固させず良好にケン化できるという点から、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩が好適である。ケン化処理において、アルカリ及び界面活性剤の添加量、ケン化処理の温度及び時間は、適宜設定すればよい。
<ゴム組成物>
上記マスターバッチにフィラー等を添加して混練りし、得られた混練り物に硫黄や加硫促進剤等を添加して混練りし、得られた未加硫ゴム組成物を加硫することで、本発明のゴム組成物が得られる。
本発明のゴム組成物は、上記マスターバッチ中のゴム成分以外に他のゴム成分を含んでもよい。他のゴム成分としては、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、エポキシ化天然ゴム(ENR)、ブタジエンゴム(BR)及びスチレンブタジエンゴム(SBR)からなる群より選択される少なくとも一種のジエン系ゴムが好ましく、NR、BRがより好ましい。
本発明のゴム組成物において、全ゴム成分(マスターバッチ中のゴム成分及び他のゴム成分の合計)100質量%中のNRの含有量は、好ましくは15質量%以上、より好ましくは35質量%以上である。15質量%未満であると、充分な破断伸びが得られない場合がある。また、NRの含有量は、100質量%であってもよいが、好ましくは80質量%以下、より好ましくは60質量%以下である。80質量%を超えると、耐亀裂成長性や耐リバージョン性が低下する場合がある。
本発明のゴム組成物において、全ゴム成分100質量%中のBRの含有量は、0質量%であってもよいが、好ましくは20質量%以上、より好ましくは40質量%以上である。20質量%未満であると、耐亀裂成長性、耐摩耗性が低下する場合がある。また、BRの含有量は、好ましくは85質量%以下、より好ましくは65質量%以下である。85質量%を超えると、充分な低燃費性が得られない場合がある。
本発明のゴム組成物において、ミクロフィブリル化植物繊維の含有量は、全ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは1質量部以上、更に好ましくは2質量部以上、特に好ましくは3質量部以上である。0.1質量部未満であると、ミクロフィブリル化植物繊維の相互作用が発生しにくく、高い複素弾性率E*が得られない場合がある。また、ミクロフィブリル化植物繊維の含有量は、好ましくは20質量部以下、より好ましくは15質量部以下、更に好ましくは12質量部以下である。20質量部を超えると、ミクロフィブリル化植物繊維の分散が困難となり、破断伸び、低燃費性が悪化する場合がある。
本発明のゴム組成物は、カーボンブラックを含むことが好ましい。これにより、タイヤ全方向を適度に補強することができ、硬さ、耐亀裂成長性及び破断伸びをバランス良く改善することができる。
カーボンブラックの窒素吸着比表面積(NSA)は、好ましくは15m/g以上、より好ましくは25m/g以上である。15m/g未満では、充分な破断伸びが得られないおそれがある。耐摩耗性が重要視されるトレッドに本発明のゴム組成物を使用する場合、カーボンブラックのNSAは、好ましくは200m/g以下、より好ましくは180m/g以下である。200m/gを超えると、充分な分散性、低燃費性が得られないおそれがある。トレッド以外の部材、すなわち内部Casing配合に本発明のゴム組成物を使用する場合、カーボンブラックのNSAは、好ましくは100m/g以下、より好ましくは80m/g以下である。なお、カーボンブラックのNSAは、JIS K 6217−2:2001によって求められる。
カーボンブラックの含有量は、全ゴム成分100質量部に対して、好ましくは30質量部以上、より好ましくは50質量部以上であり、また、好ましくは100質量部以下、より好ましくは80質量部以下である。上記範囲内であると、操縦安定性、乗り心地性、破断伸び、耐摩耗性(トレッドやクリンチエイペックスの場合)及び配合コストをバランス良く改善することができる。
本発明のゴム組成物は、石油樹脂を含むことが好ましい。これにより、良好な粘着成型加工性が得られる。該石油樹脂としては、ナフサ分解によって得られるC5留分(脂肪族)及びC9留分(芳香族)を重合して得られた共重合石油樹脂を好適に使用できる。
石油樹脂の軟化点は、好ましくは50℃以上、より好ましくは80℃以上である。また、該軟化点は、好ましくは150℃以下、より好ましくは120℃以下である。上記範囲内であると、粘着性、破断伸びが良好に得られる。
なお、本明細書において、軟化点とは、JIS K 6220に規定される軟化点を環球式軟化点測定装置で測定し、球が降下した温度である。
石油樹脂の含有量は、全ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは0.5質量部以上であり、好ましくは5質量部以下、より好ましくは3質量部以下である。上記範囲内であると、粘着性、破断伸びが良好に得られる。
本発明のゴム組成物には、前記成分以外にも、従来ゴム工業で使用される配合剤、例えば、オイル、酸化亜鉛、ステアリン酸、各種老化防止剤、硫黄、加硫促進剤等を適宜配合できる。
老化防止剤としては特に限定されず、ゴム分野で使用されているものが使用可能であり、例えば、フェニレンジアミン系、キノリン系、キノン系、フェノール系、老化防止剤等が挙げられる。なかでも、フェニレンジアミン系、キノリン系が好ましく、これらの併用がより好ましい。フェニレンジアミン系老化防止剤としては、N−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン、N−イソプロピル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン等が挙げられ、N−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミンを好適に使用できる。キノリン系老化防止剤としては、2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合体、6−エトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン等が挙げられ、2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合体を好適に使用できる。
老化防止剤の含有量(マスターバッチ中の老化防止剤及び他の老化防止剤の合計)は、全ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは3質量部以上であり、好ましくは10質量部以下、より好ましくは8質量部以下である。
本発明のゴム組成物は、温度70℃、動歪み2%で測定した押出し方向(タイヤ周方向)の複素弾性率E*aと、温度70℃、動歪み2%で測定した押出し方向に直交する方向(タイヤ径方向)の複素弾性率E*bとの比(E*a/E*b)が、1.05〜6.00であることが好ましい。E*a/E*bを上記範囲内に調整することにより、操縦安定性、乗り心地性及び耐亀裂成長性がバランス良く得られる。E*a/E*bは、より好ましくは2.00〜6.00、更に好ましくは3.00〜6.00である。
本明細書において、タイヤ周方向、タイヤ径方向とは、具体的には特開2009−202865号公報の図1等に記載の方向である。
なお、本明細書において、E*a、E*bは、後述の実施例に記載の方法により測定される。
E*a/E*bは、ミクロフィブリル化植物繊維の長さ、ミクロフィブリル化植物繊維の量、ミクロフィブリル化植物繊維の柔軟さ、ミクロフィブリル化植物繊維のほぐれ具合、未加硫ゴム組成物の押出し圧力等により調整できる。具体的には、平均繊維長が10〜150μmのミクロフィブリル化植物繊維をタイヤ周方向に均一な間隔で配向させるほど、また、ミクロフィブリル化植物繊維の量を増加させるほどE*a/E*bを増加できる。
なお、宇部興産(株)製のVCR617等のSPB(1,2−シンジオタクチックポリブタジエン結晶)含有BRを使用する方法、架橋剤を増量する方法、フェノール樹脂とHMTを併用する方法、カーボンブラックを増量する方法等の従来技術によってもE*a/E*bを向上させることは可能であるが、ミクロフィブリル化植物繊維は、従来技術と比較して、E*a/E*bの向上効果が大きい。特に、破断伸びや耐久性を損なわずE*a/E*bを3.00以上にすることは、従来技術では非常に困難であったが、ミクロフィブリル化植物繊維を使用することによって達成することができる。
良好な操縦安定性が得られるという点から、E*aは8〜20であることが好ましい。また、良好な乗り心地性、低燃費性が得られるという点から、E*bは3〜20であることが好ましい。
本発明のゴム組成物の製造方法としては、公知の方法を用いることができ、例えば、前記各成分をオープンロール、バンバリーミキサー等のゴム混練装置を用いて混練し、その後加硫する方法等により製造できる。
本発明のゴム組成物は、タイヤ部材に使用することができ、トレッド、サイドウォール、内層サイドウォール、ブレーカークッション、ベーストレッド、タイガム、ビードエイペックス、クリンチエイペックス、ストリップエイペックス又はブレーカーエッジストリップに好適に使用できる。
なお、内層サイドウォールとは、多層構造を有するサイドウォールの内層部であり、具体的には、特開2007−106166号公報の図1等に示される部材である。
ブレーカークッションとは、ブレーカーのエッジ部とケース(カーカス)との間に設けられる部材であり、具体的には、特開2006−273934号公報の図1等に示される部材である。
ベーストレッドとは、多層構造を有するトレッドの内層部であり、2層構造〔表面層(キャップトレッド)及び内面層(ベーストレッド)〕からなるトレッドでは内面層である。
タイガムとは、ケースコードとインナーライナーの間に配置される部材であり、具体的には、特開2010−095705号公報の図1等に示される部材である。
ビードエイペックスとは、ビードコアの上から半径方向に最大幅付近まで伸びる三角形の部材であり、具体的には、特開2008−38140号公報の図1〜3等に示される部材である。
ストリップエイペックスとは、サイドウォール部の補強内層ゴムであり、具体的には、特開2010−149677号公報の図1、特開2008−038140号公報の図5等に示される部材である。
ブレーカーエッジストリップとは、ブレーカーのエッジ部分に配置される部材であり、具体的には、特開2012−87253号公報の図2〜4等に示される部材である。
本発明の空気入りタイヤは、上記ゴム組成物を用いて通常の方法によって製造できる。すなわち、上記ゴム組成物を未加硫の段階でサイドウォール等の形状に合わせて押し出し加工し、タイヤ成形機上にて通常の方法にて成形し、他のタイヤ部材とともに貼り合わせ、未加硫タイヤを形成できる。この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧してタイヤを製造できる。
実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
以下に、マスターバッチの製造で用いた各種薬品について説明する。
天然ゴムラテックス:Muhibbah LATEKS社から入手したフィールドラテックスを使用
ネオファイバー:王子製袋(株)製のネオファイバー(ミクロフィブリル化植物繊維)
界面活性剤:花王(株)製のEmal−E(ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム)
NaOH:和光純薬工業(株)製のNaOH
老化防止剤:Eliokem社製のWingstay L(t−ブチル化したp−クレゾールとジシクロペンタジエンの縮合物)
凝集剤:MTアクアポリマー(株)製のC−303H(強カチオン)
凝固剤:和光純薬工業(株)製の1%硫酸
(ミクロフィブリル化植物繊維溶液の調製)
ミクロフィブリル化植物繊維を200倍(質量比)の水で希釈後、ホモジナイザーを用いて撹拌し、ミクロフィブリル化植物繊維の含有量(以下、溶液濃度ともいう)が0.5〜2.5質量%のミクロフィブリル化植物繊維溶液を得た。このとき、撹拌時間やホモジナイザーの種類を変更し、ミクロフィブリル化植物繊維のほぐれ具合を調整した。
(ミクロフィブリル化植物繊維溶液の分析)
ミクロフィブリル化植物繊維溶液の粘度(以下、溶液粘度ともいう)は、音叉型振動式粘度計((株)エー・アンド・デイ製のSV−10)を用いて常温(23℃)で測定した。
ミクロフィブリル化植物繊維溶液中のミクロフィブリル化植物繊維の平均繊維長(体積平均長(以下、繊維長ともいう))は、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置((株)堀場製作所製のLA−910)を用いて常温(23℃)で測定した。
上記で得られた測定結果を表1に記載した。また、解繊時間と溶液粘度との相関関係を図6に、解繊時間と繊維長との相関関係を図7に記載した。なお、図6、7では、溶液濃度が1質量%のデータのみを記載した。
(マスターバッチの作製)
天然ゴムラテックスの固形分濃度(DRC)を30%(w/v)に調整した後、天然ゴムラテックス1000gに対し、界面活性剤10gとNaOH20gを加え、室温で48時間ケン化反応を行い、ケン化天然ゴムラテックスを得た。
次に、ケン化天然ゴムラテックスに老化防止剤5gを加えた。
次に、ケン化天然ゴムラテックスとミクロフィブリル化植物繊維溶液とが乾燥時に表1に示す所定の質量比率となるように計量、調整後、撹拌装置を用いて、300rpmの条件でこれらを表1に示す時間撹拌した。
次に、撹拌後の混合物に対し、表1に示す凝集剤を加え、撹拌装置を用いて、300rpmで2分間撹拌した。表1に記載した凝集剤の添加量は、使用したケン化天然ゴムラテックス中のゴム成分100質量部に対する量である。
次に、撹拌装置を用いて、300rpm、30〜35℃の条件で撹拌しながら凝固剤を段階的に加え、pHを4〜7に調整し、凝固物を得た。撹拌時間は1時間とした。得られた凝固物は、水1000mlで繰り返し洗浄した。
次に、数時間風乾させた凝固物を更に40℃で12時間真空乾燥し、マスターバッチ(MB)を得た。得られたMB1〜24を表1に示す。なお、MB19、20はケン化処理を行わずに作製した。
MB1〜24に含まれるゴム成分について、以下に示す方法により、窒素含有量及びリン含有量を測定した。また、MB1〜24について、(株)堀場製作所製のpHメーター D−24を用いてpHを測定した。また、MB1〜24について、以下に示す方法により、生産効率を評価した。結果を表1に示す。
(窒素含有量の測定)
窒素含有量は、熱分解後ガスクロマトグラフで定量した。
(リン含有量の測定)
ICP発光分析装置(日立製作所(株)製のP−4010)を使用してリン含有量を求めた。
(生産効率)
(1)水中でミクロフィブリル化植物繊維を粉砕し、所定の溶液粘度になるまでのホモジナイザー作業時間(ホモジナイジング時間)
(2)ゴムラテックスと(1)で得られたミクロフィブリル化植物繊維溶液とを混合した際、固形物が沈澱し、固液相の分離が生じるまでの時間
(3)液相中のミクロフィブリル化植物繊維が、取りこぼしなく、ラテックスを主成分とする固形物に約100%取り込まれるまでの時間
上記(1)〜(3)の合計時間について、MB1を100として指数表示した。指数が大きいほど、上記(1)〜(3)の合計時間が短く、作業性が良好であることを示す。指数50以上が許容できるレベルである。
Figure 0005981359
以下に、実施例で用いた各種薬品について説明する。
NR:TSR20
BR:宇部興産(株)製のBR150B
MB:上記方法で調製
ミクロフィブリル化植物繊維:王子製袋(株)製のネオファイバー
カーボンブラック:キャボットジャパン(株)製のショウブラックN660(NSA:30m/g)
石油樹脂:東ソー(株)製のペトロタック100V
老化防止剤6C:住友化学(株)製のアンチゲン6C(N−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン)
老化防止剤RD:大内新興化学工業(株)製のノクラック224(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合体)
酸化亜鉛:東邦亜鉛(株)製の銀嶺R
ワックス:日本精蝋(株)製のオゾエース0355
ステアリン酸:日油(株)製のステアリン酸 椿
オイル:出光興産(株)製のダイアナプロセスNH−70S
硫黄:鶴見化学工業(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤NS:大内新興化学工業(株)製のノクセラ−NS(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
(実施例及び比較例)
表2の上段に示す配合処方にしたがい、(株)神戸製鋼製1.7Lバンバリーミキサーを用いて、硫黄及び加硫促進剤以外の薬品を4分間混練りし、105℃で排出した。次に、オープンロールを用いて、得られた混練り物に硫黄及び加硫促進剤を添加して練り込み、内層サイドウォール用の未加硫ゴム組成物を得た。
得られた内層サイドウォール用の未加硫ゴム組成物を、外層サイドウォール用の未加硫ゴム組成物、クリンチエイペックス用の未加硫ゴム組成物とともに3層コールドフィート押出機を用いて押出し成型した後、他のタイヤ部材と成型機上で貼り合わせて生タイヤを製造し、170℃で12分間加硫し、試験用タイヤ(205/65R15)を得た。得られた試験用タイヤの断面模式図を図1に示す。
(粘弾性試験1)
得られた試験用タイヤから、タイヤ軸を中心として周方向が長辺となる様に短冊状のゴム試験片を切り出しゴム試験片1(サイズ:縦20mm、横3mm、厚さ2mm)を得た。また、タイヤ軸を中心として半径方向(ラジアル方向)が長辺となる様に短冊状のゴム試験片を切り出しゴム試験片2(サイズ:ゴム試験片1と同様)を得た。
得られたゴム試験片1、2を用いて、(株)岩本製作所製の粘弾性スペクトロメータVESを用いて、温度70℃、周波数10Hz、初期歪10%及び動歪2%(長辺方向の歪)の条件下で、タイヤ周方向の複素弾性率E*a(MPa)、及びタイヤ径方向の複素弾性率E*b(MPa)を測定した。複素弾性率E*が大きいほど剛性が高いことを示す。
なお、E*aが目標値の範囲内であると、ハンドル応答性に優れ、操縦安定性が優れることを示す。E*a/E*bが目標値の範囲内であると、過渡特性(操舵角度をつけてのコーナリングの直後に、ハンドルを直進に戻した際の車両戻りの良さ)が優れることを示す。
また、前述の評価方法によりゴム試験片1のtanδを測定した。tanδ(70℃)が小さいほど、低燃費性が優れることを示す。
(引張試験)
上記ゴム試験片1からなる3号ダンベル型試験片を用いて、JlS K 6251 2010「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−引張特性の求め方」に準じて、常温にて引張試験を実施し、試験片の破断伸びEB(%)を測定した。破断伸びEB(%)が大きいほど、耐久性が優れることを示す。
(シート加工性)
各未加硫ゴム組成物について、押出し後の各未加硫ゴム組成物を厚さ1.0mmのシートに成形した成形品のエッジ状態、ゴムの焼け度合い、ゴム同士の粘着度合い、平坦さ、及びミクロフィブリル化植物繊維の凝集塊や飛び出しの有無を目視、触覚により評価し、比較例1を100として指数表示した。指数が大きいほど、シート加工性が優れることを示している。
なお、エッジ状態については、エッジが真っ直ぐで滑らかな状態を良好とし、ゴムの焼け度合いについては、上記成形品から切り出した15cm角の2mmシートにおいて、ピッツ焼けゴム塊による凹凸がない状態を良好とし、平坦さについては、該シートが平坦で平面板に密着する状態を良好として評価した。ミクロフィブリル化植物繊維の凝集塊や飛び出しの目視は、ゴムシート断面で0.1個/cm(10個/100cm)を基準として評価した。シートの模式図を図2に示す。図2中、Aの領域はエッジ状態が良好でない部分(エッジが欠けている部分)を、Bの領域はピッツ焼けゴム塊による凹凸が生じた部分を、Cの領域はミクロフィブリル化植物繊維の凝集塊や飛び出しが生じた部分を、Dの領域は平坦さが良好でない部分を示す。
(操縦安定性、乗り心地性)
試験用タイヤ(205/65R15)を車両(3000cc)の全輪に装着させ、一般的な走行条件のテストコースにて実車走行を行なった。操舵時のコントロールの安定性(操縦安定性)及び乗り心地性をテストドライバーが官能評価し、比較例1を100として指数表示した。操縦安定性指数が大きいほど操縦安定性が優れることを示し、乗り心地性指数が大きいほど乗り心地性が優れることを示す。
Figure 0005981359
表2より、循環式又は連続式のホモジナイザーを用いて作製した特定のミクロフィブリル化植物繊維溶液を、ゴムラテックスと、所定量のカチオン系高分子ともに混合して得られたMBを用いた実施例は、比較例1と比較して、操縦安定性、乗り心地性及び耐久性がバランス良く改善された。また、MB3、13、16、23のいずれかを使用した比較例3〜7と比較して、破断伸び、加工性が良好であった。
詳細には、比較例2は、ミクロフィブリル化植物繊維を混練り時に投入しているため、ゴム組成物中でミクロフィブリル化植物繊維を充分に分散させることができず、加工性が著しく劣っていた。
比較例3は、平均繊維長が短すぎるミクロフィブリル化植物繊維を含有するMB3を用いたため、複素弾性率E*が低く、操縦安定性等が劣っていた。
比較例4、5は、平均繊維長が長すぎるミクロフィブリル化植物繊維を含有するMB13、16をそれぞれ用いたため、E*が低く、操縦安定性等が劣っていた。
比較例6は、比較例5からMB16を増量したため、E*が向上したが、破断伸び、加工性が更に低下し、性能のバランスが悪かった。
比較例7は、濃度が高すぎるミクロフィブリル化植物繊維溶液から作製したMB23を用いたため、低燃費性、破断伸び、加工性が劣っていた。
なお、上記実施例では、本発明を内層サイドウォールに使用した場合の結果について示しているが、ベーストレッド、ストリップエイペックス、クリンチエイペックス、ブレーカーエッジストリップ等の他のタイヤ部材に用いても同様のタイヤ性能向上効果が得られる。
1:内層サイドウォール
2:外層サイドウォール
3:ストリップエイペックス
4:ベーストレッド
5:クリンチエイペックス

Claims (6)

  1. ゴムラテックス及びミクロフィブリル化植物繊維を含むマスターバッチを用いてゴム組成物を作製するゴム組成物の製造方法であって、
    前記マスターバッチが、循環式又は連続式のホモジナイザーを用いて溶媒中で前記ミクロフィブリル化植物繊維を撹拌し、得られたミクロフィブリル化植物繊維溶液を前記ゴムラテックス及びカチオン系高分子と混合して得られたものであり、
    前記ミクロフィブリル化植物繊維の平均繊維長が10〜150μmであり、
    前記ミクロフィブリル化植物繊維溶液中の前記ミクロフィブリル化植物繊維の含有量が0.1〜2.0質量%であり、
    前記ゴムラテックス中のゴム成分100質量部に対する前記カチオン系高分子の添加量が0.01〜5質量部であるゴム組成物の製造方法
  2. 前記マスターバッチにおいて、前記ゴムラテックス中のゴム成分100質量部に対する前記ミクロフィブリル化植物繊維の含有量が5〜30質量部である請求項1記載のゴム組成物の製造方法
  3. 前記ゴムラテックス中のゴム成分がイソプレン系ゴムであり、
    前記マスターバッチにおいて、前記イソプレン系ゴムのリン含有量が200ppm以下である請求項1又は2記載のゴム組成物の製造方法
  4. 全ゴム成分100質量部に対する前記ミクロフィブリル化植物繊維の含有量が0.1〜20質量部である請求項1〜3のいずれかに記載のゴム組成物の製造方法
  5. トレッド、サイドウォール、内層サイドウォール、ブレーカークッション、ベーストレッド、タイガム、ビードエイペックス、クリンチエイペックス、ストリップエイペックス又はブレーカーエッジストリップに使用されるゴム組成物を作製する請求項1〜4のいずれかに記載のゴム組成物の製造方法
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のゴム組成物を用いて空気入りタイヤを作製する空気入りタイヤの製造方法
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