JP5980626B2 - 活性エネルギー線硬化性樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物に関する。
さらに詳しくは、光学レンズなどの光学部品に適した活性エネルギー線硬化性樹脂組成物、およびそれを硬化させて成型して得られた光学部品に関する。
従来より液晶ディスプレイに使用されるプリズムシートや拡散シート、プロジェクションTVに使用されるフレネルレンズ、レンチキュラーレンズといった光学レンズは、熱可塑性樹脂の射出成形、あるいは熱プレス成形により製造されるのが一般的であった。
これらの製造方法では、製造時の加熱および冷却に長時間を必要とするため生産性が低く、また、光学レンズの熱収縮により、微細構造の再現性が悪いという問題点があった。
これらの問題点を解決するため、金型内面に透明樹脂基材がセットされた型内に活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を流し込み、活性エネルギー線を照射して硬化させる方法が実施されている。
近年、ディスプレイの高輝度化に伴い、光学レンズの輝度を向上させるという試みがなされており、この目的のため例えば芳香環の含有量を高くした高屈折率のレンズを成型する技術(特許文献1)が検討されている。
しかし、特許文献1の芳香環の含有量を高くした高屈折率タイプの活性エネルギー線硬化型樹脂組成物の硬化物は剛直となるため、硬化成型後の光学レンズの微細な形状が変形したり、壊れたりして傷となり、時間が経ってもその傷が元の状態に回復しない。その結果として、透過率や輝度などの光学特性が低下するという問題があった。
また、硬く、微細な凹凸形状を有する光学レンズが他の部材と接触すると、他の部材を傷つけてしまうという問題があった。
硬化物が硬く、微細な凹凸形状であるため構造が壊れてしまう、また他の部材を傷つけてしまうという問題点を解決する手法として、光学レンズの形状そのものを工夫して、光学レンズの微細な形状を壊れにくくする方法(例えば特許文献2)が提案されている。
また、傷が回復し易いようにするためにレンズ形状の変形量を少なくする方法があり、例えば、シリコーンオイルなどのスリップ剤を添加してレンズ表面の摩擦係数を下げる方法(例えば特許文献3)が提案されている。
特開2008−094987号公報 特開2006−309248号公報 特開平07−070219号公報
しかしながら、特許文献2の方法では、微細な凹凸形状のレンズについた傷の回復のし易さ(傷の回復性)が不十分であるという問題がある。
また、特許文献3の方法では、傷の回復性は向上するものの、高温高湿条件下においてスリップ剤がブリードアウトし、光学レンズの透明性を低下させ、プラスチック基材との密着性が悪化するという問題がある。
そこで、本発明の課題は、傷の回復性、プラスチック基材との密着性、硬化時の透明性および高温高湿試験後の透明性に優れた硬化物を与える活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を提供することにある。
本発明者らは、上記の目的を達成するべく検討を行った結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、(メタ)アクリロイル基を含有するポリジアルキルシロキサン(A1)、(メタ)アクリロイル基を含有しないポリジアルキルシロキサン(A2)、シロキサン結合を含有せず(メタ)アクリロイル基を含有する化合物(B)、および光重合開始剤(C)を必須成分として含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化性樹脂組成物であって、前記化合物(B)が、o−、m−またはp−フェニルフェノールのアルキレンオキサイド付加物のモノ(メタ)アクリレートを含有する活性エネルギー線硬化性樹脂組成物;並びに、上記の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物が硬化されてなる硬化物を用いた光学レンズ、光学レンズ用シートまたはフィルム;である。
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は傷の回復性に優れる。さらに、プラスチック基材との密着性、硬化時の透明性および高温高湿試験後の透明性に優れた硬化物を与える。
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、特定の化学構造を有するポリジアルキルシロキサン(A)、(メタ)アクリロイル基を含有するがシロキサン結合を含有しない化合物(B)、および光重合開始剤(C)を必須成分とする。
そして、特定の化学構造を有するポリジアルキルシロキサン(A)としては、(メタ)アクリロイル基を含有するポリジアルキルシロキサン(A1)と(メタ)アクリロイル基を含有しないポリジアルキルシロキサン(A2)の2種類のポリジアルキルシロキサンを併用する必要がある。
ポリジアルキルシロキサン(A)のアルキル基としては、炭素数1〜10のものが好ましく、さらに好ましくはメチル基およびエチル基であり、とくに好ましくはメチル基である。
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物における第1の必須成分である(メタ)アクリロイル基を含有するポリジアルキルシロキサン(A1)は、分子内にシロキサン結合と(メタ)アクリロイル基を含有する化合物であれば特に限定されない。
(メタ)アクリロイル基を含有するポリジアルキルシロキサン(A1)としては、例えば、末端に(メタ)アクリロイル基を有する直鎖シリコーン(A11)、側鎖に(メタ)アクリロイル基を有する直鎖シリコーン(A12)、およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
(A11)としては、例えば、特開昭58−154766号、特開昭59−126478号、特開昭59−20360号や特開昭61−151272号等に記載されている、ジヒドロキシジメチルポリシロキサンとアクリルオキシプロピルメチルジクロロシランの反応により得られるシリコーンマクロモノマー、ジヒドロキシジメチルポリシロキサンとメタクリルオキシプロピルメチルジクロロシランの反応により得られるシリコーンマクロモノマー等が挙げられる。
(A12)としては、特開平5−132557号等に記載されている、(メタ)アクリロイルおよびポリオキシアルキレン変性ポリシロキサンなどのシリコーンマクロモノマー等が挙げられる。
上記(メタ)アクリロイル基を含有するポリジアルキルシロキサン(A1)のゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)法による数平均分子量(以下、数平均分子量をMnと略記する。)は、好ましくは300〜50,000、さらに好ましくは400〜30,000である。
Mnが300以上の場合、傷の回復性がより良好である。また、Mnが50,000以下であると樹脂の相溶性が良好であるため好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物における第2の必須成分である(メタ)アクリロイル基を含有しないポリジアルキルシロキサン(A2)は、分子内に(メタ)アクリロイル基を含有せずシロキサン結合を含有する化合物であれば特に限定されない。
(メタ)アクリロイル基を含有しないポリジアルキルシロキサン(A2)としては、例えば、アルキレンオキサイド変性ポリジメチルシロキサンが挙げられ、末端がアルキレンオキサイドで変性されたポリジアルキルシロキサン(A21)、側鎖がアルキレンオキサイドで変性されたポリジアルキルシロキサン(A22)、およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
上記アルキレンオキサイドとしては、炭素数2〜4のものが好ましく、さらに好ましくは、エチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイドである。
(A21)としては、末端がエチレンオキサイドで変性されたポリジメチルシロキサン、末端がエチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイドで変性されたポリジメチルシロキサン、末端がエチレンオキサイドで変性されたポリジエチルシロキサン等が挙げられる。
(A22)としては、側鎖がプロピレンオキサイドで変性されたポリジメチルシロキサン、側鎖がエチレンオキサイドおよびブチレンオキサイドで変性されたポリジメチルシロキサン、側鎖がプロピレンオキサイドで変性されたポリジメチルシロキサン等が挙げられる。
これらのアルキレンオキサイド変性ポリジメチルシロキサンのうち、傷の回復性の観点から好ましいのは(A21)であり、さらに好ましくは末端がエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドで変性されたポリジメチルシロキサンである。
(メタ)アクリロイル基を含有しないポリジアルキルシロキサン(A2)の分子量の好ましい範囲は、Mnが300〜50,000である。
(メタ)アクリロイル基を含有しないポリジアルキルシロキサン(A2)のMnが300以上の場合、プラスチック基材との密着性がより良好である。また、50,000以下であると樹脂の相溶性が良好であるため好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物における(A1)と(A2)の合計の含有量は、(A1)、(A2)、(B)および(C)の合計重量に基づいて、好ましくは0.5〜10重量%、さらに好ましくは0.8〜5重量%である。(A1)と(A2)の含有合計量が0.5重量%以上であると、傷の回復性がより良好であり、樹脂硬化物本来の性能を十分に発揮することができる。また10重量%以下であると、プラスチック基材への密着性がより良好である。
本発明の樹脂組成物における(A1)と(A2)との含有比率(A1)/(A2)は、好ましくは20/80〜80/20、さらに好ましくは30/70〜70/30である。
(A1)の比率が20以上であると、高温高湿条件下においてもブリードアウトする恐れが無く、光学レンズの透明性がより良好で、プラスチック基材への密着性がより良好である。また、(A1)の比率が80以下であると、傷の回復性がより良好である。
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物における第3の必須成分は、シロキサン結合を含有せず(メタ)アクリロイル基を含有する化合物(B)である。
シロキサン結合を含有せず(メタ)アクリロイル基を含有する化合物(B)は、例えば、下記のモノ(メタ)アクリレート(B1)、ジ(メタ)アクリレート(B2)、3〜6価アルコールまたはそのアルキレンオキサイド(以下、AOと略称することがある。)付加物のポリ(メタ)アクリレート(B3)、1個以上の(メタ)アクリロイル基とウレタン結合を有する化合物(B4)など、およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
モノ(メタ)アクリレート(B1)としては、以下の(B11)〜(B14)が挙げられる。
1価アルコール(脂肪族、脂環式、芳香族および芳香脂肪族)の(メタ)アクリレート(B11)
ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェニルエチル(メタ)アクリレート、o−、m−、またはp−フェニルフェノールのモノ(メタ)アクリレート、3,3’−ジフェニル−4,4’−ジヒドロキシビフェニルのモノ(メタ)アクリレート、2.5モルのスチレンがフェノールに付加したスチレン化フェノールのモノ(メタ)アクリレートなど;
1価アルコールのAO付加物の(メタ)アクリレート](B12)
上記(B11)における1価アルコールのAO付加物の(メタ)アクリレート、例えばラウリルアルコールのエチレンオキサイド(以下、EOと略称することがある。)2モル付加物の(メタ)アクリレート、ラウリルアルコールのプロピレンオキサイド(以下、POと略称することがある。)3モル付加物の(メタ)アクリレートなど
(アルキル)フェノールのAO付加物の(メタ)アクリレート(B13)
フェノールのEO1モル付加物の(メタ)アクリレート、フェノールのEO2モル付加物の(メタ)アクリレート、トリブロモフェノールのEO1モル付加物の(メタ)アクリレート、ノニルフェノールのEO1モル付加物の(メタ)アクリレート、o−、m−、またはp−フェニルフェノールのAO付加物のモノ(メタ)アクリレート、3,3’−ジフェニル−4,4’−ジヒドロキシビフェニルのAO付加物のモノ(メタ)アクリレート、2.5モルのスチレンがフェノールに付加したスチレン化フェノールのAO付加物のモノ(メタ)アクリレート、3モルのスチレンがフェノールに付加したスチレン化フェノールのAO付加物のモノ(メタ)アクリレートなど
アクリルアミドおよびアクリロイルモルホリン(B14)
ジメチルアクリルアミド、ジエチルアクリルアミド、ヒドロキシエチルアクリルアミドおよびアクリロイルモルホリンなど
これらのうち、好ましいのは、アルキルフェノールのAO付加物の(メタ)アクリレートであり、さらに好ましいのは、o−、m−、またはp−フェニルフェノールのAO付加物のモノ(メタ)アクリレート、3,3’−ジフェニル−4,4’−ジヒドロキシビフェニルのAO付加物のモノ(メタ)アクリレート、2.5モルのスチレンがフェノールに付加したスチレン化フェノールのAO付加物のモノ(メタ)アクリレート、3モルのスチレンがフェノールに付加したスチレン化フェノールのAO付加物のモノ(メタ)アクリレート)である。
ジ(メタ)アクリレート(B2)としては、以下の(B21)〜(B24)が挙げられる。
ビスフェノールAのAO付加物のジ(メタ)アクリレートおよびビスフェノールFのAO付加物のジ(メタ)アクリレート(B21)
ビスフェノールFのEO4モル付加物のジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのEO10モル付加物のジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのEO30モル付加物のジ(メタ)アクリレート)、3,3’−ジフェニル−4,4’−ジヒドロキシビフェニルのジ(メタ)アクリレート、3,3’−ジフェニル−4,4’−ジヒドロキシビフェニルのAO付加物のジ(メタ)アクリレートなど
ポリオキシアルキレンジ(メタ)アクリレート(B22)
ポリエチレングリコール(Mn400)、ポリプロピレングリコール(Mn200)およびポリテトラメチレングリコール(Mn650)の各ジ(メタ)アクリレートなど
脂肪族2価アルコールのジ(メタ)アクリレート(B23)
ネオペンチルグリコールのジ(メタ)アクリレートおよび1,6−ヘキサンジオールのジ(メタ)アクリレートなど
脂環含有2価アルコールのジ(メタ)アクリレート(B24)
ジメチロールトリシクロデカンのジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールのジ(メタ)アクリレートおよび水素化ビスフェノールAのジ(メタ)アクリレートなど
これらのうち、好ましいのは、ビスフェノールAのAO付加物のジ(メタ)アクリレートおよびビスフェノールFのAO付加物のジ(メタ)アクリレート、3,3’−ジフェニル−4,4’−ジヒドロキシビフェニルのジ(メタ)アクリレート、3,3’−ジフェニル−4,4’−ジヒドロキシビフェニルのAO付加物のジ(メタ)アクリレートである。
3〜6価アルコールまたはそのAO付加物のポリ(メタ)アクリレート(B3)としては、以下の(B31)と(B32)が挙げられる。
3〜6価アルコールのポリ(メタ)アクリレート(B31)
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセリンのトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールのトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールのペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールのヘキサ(メタ)アクリレートなど
3〜6価アルコールのAO付加物のポリ(メタ)アクリレート(B32)
トリメチロールプロパンのEO3モルとPO3モル付加物のトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンのEO20モル付加物のトリ(メタ)アクリレート、、グリセリンのEO3モルとPO3モル付加物のトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールのEO4モル付加物のテトラ(メタ)アクリレートなど
これらのうち、好ましいのは3〜6価アルコールのAO付加物のポリ(メタ)アクリレート(B32)であり、さらに好ましいのは、トリメチロールプロパンのEO3モルとPO3モル付加物のトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンのEO20モル付加物のトリ(メタ)アクリレート、グリセリンのEO3モルとPO3モル付加物のトリ(メタ)アクリレートである。
1個以上の(メタ)アクリロイル基とウレタン結合を有する化合物(B4)としては、例えば有機イソシアネート(Ba)とポリオール(Bb)、および水酸基含有(メタ)アクリレート(Bc)の反応により合成される。
有機イソシアネート(Ba)は、芳香族イソシアネート(Ba1)、脂肪族イソシアネート(Ba2)、脂環式イソシアネート(Ba3)、芳香脂肪族イソシアネート(Ba4)、およびこれらの(Ba1)〜(Ba4)のイソシアヌレート化物(Ba5)などが挙げられる。これらは2種類以上組み合わせてもよい。
芳香族イソシアネート(Ba1)としては、芳香族ジイソシアネートと3官能以上の芳香族ポリイソシアネートが挙げられる。
芳香族ジイソシアネートとしては、例えば、1,3−または1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−または2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、4, 4’−または2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、m−およびp−イソシアナトフェニルスルホニルイソシアネート、4,4’−ジイソシアナトビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアナトビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアナトジフェニルメタン、1,5−ナフチレンジイソシアネート、m−およびp−イソシアナトフェニルスルホニルイソシアネートが挙げられる。
3官能以上の芳香族ポリイソシアネートとしては、例えば粗製TDI、粗製MDI(ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート)、4,4’,4”−トリフェニルメタントリイソシアネート等が挙げられる。
脂肪族イソシアネート(Ba2)としては、脂肪族ジイソシアネートと3官能以上の脂肪族ポリイソシアネートが挙げられる。
脂肪族ジイソシアネートとしては、例えばエチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ヘプタメチレンジイソシアネート、オクタメチレンジイソシアネート、ノナメチレンジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、2,2,4−または2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMDI)、リジンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート、2,6−ジイソシアナトエチルカプロエート、ビス(2−イソシアナトエチル)フマレート、ビス(2−イソシアナトエチル)カーボネートが挙げられる。
3官能以上の脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、1,8−ジイソシアネート−4−イソシアネートメチルオクタン、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネートおよびリジンエステルトリイソシアネート(リジンとアルカノールアミンの反応生成物のホスゲン化物等が挙げられる。
脂環式イソシアネート(Ba3)としては、脂環式ジイソシアネートと3官能以上の脂環式ポリイソシアネートが挙げられる。
脂環式ジイソシアネートとしては、例えばイソホロンジイソシアネート(IPDI)、2,4−または2,6−メチルシクロヘキサンジイソシアネート(水添TDI)、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート(水添MDI)、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート、ビス(2−イソシアナトエチル)−4−シクロヘキシレン−1,2−ジカルボキシレートおよび2,5−または2,6−ノルボルナンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート(DDI);が挙げられる。
3官能以上の脂環式ポリイソシアネートとしては、例えばビシクロヘプタントリイソシアネート等が挙げられる。
芳香脂肪族イソシアネート(Ba4)としては、例えば、m−またはp−キシリレンジイソシアネート(XDI)、ジエチルベンゼンジイソシアネートおよびα,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)等が挙げられる。
ポリオール(Bb)には、脂肪族2価アルコール(Bb1)、脂環式骨格を有する2価アルコール(Bb2)、芳香脂肪族2価アルコール(Bb3)、これら(Bb1)〜(Bb3)のアルキレンオキサイド1〜50モル付加物(Bb4)等が挙げられる。また、これらは2種類以上組み合わせてもよい。
脂肪族2価アルコール(Bb1)としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチルペンタンジオールおよびドデカンジオール等が挙げられる。
脂環式骨格を有する2価アルコール(Bb2)としては1,3−および1,4−シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。
芳香脂肪族2価アルコール(Bb3)としてはキシリレングリコール、ビス(ヒドロキシエチル)ベンゼン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS等が挙げられる。
水酸基含有(メタ)アクリレート(Bc)としては、例えば、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート[2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなど]、ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート[ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレートなど]、アルキロール(メタ)アクリルアミド[N−メチロール(メタ)アクリルアミドなど]などが挙げられる。
有機イソシアネート(Ba)とポリオール(Bb)、および水酸基含有(メタ)アクリレート(Bc)との反応におけるNCO/OH当量比は特に限定されないが、貯蔵安定性の観点から好ましくは1/0.5〜1/10、さらに好ましくは1/0.7〜1/5、とくに好ましくは1/1〜1/2である。
原料の有機イソシアネート(Ba)とポリオール(Bb)、および水酸基含有(メタ)アクリレート(Bc)とを反応させて、1個以上のエチレン性不飽和基を有し、ウレタン結合を有する化合物(B4)の製造においては、ウレタン化触媒を用いてもよい。ウレタン化触媒には、金属化合物(有機ビスマス化合物、有機スズ化合物、有機チタン化合物等)および4級アンモニウム塩が含まれる。
これらのシロキサン結合を含有せず(メタ)アクリロイル基を含有する化合物(B)の中で好ましいものは、傷の回復性の点から、1個以上の(メタ)アクリロイル基とウレタン結合を有する化合物(B4)であり、(B4)を用いる場合の含有量は、(B)の重量に基づいて、硬化性の観点から、好ましくは5〜50重量%、さらに好ましくは10〜45重量%である。
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物における(B)の含有量は、(A1)、(A2)、(B)および(C)の合計重量に基づいて、硬化性の観点から、好ましくは80.0〜99.2重量%、さらに好ましくは90.0〜98.7重量%である。
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物における第4の必須成分である光重合開始剤(C)としては、ヒドロキシベンゾイル化合物(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾインアルキルエーテル等)、ベンゾイルホルメート化合物(メチルベンゾイルホルメート等)、チオキサントン化合物(イソプロピルチオキサントン等)、ベンゾフェノン(ベンゾフェノン等)、リン系化合物(2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド等)、ベンジルジメチルケタール等が挙げられる。
これらの光重合開始剤(C)うち、硬化物の着色防止の観点から好ましいのは2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンおよび2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシドである。
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物における(C)の含有量は、(A1)、(A2)、(B)および(C)の合計重量に基づいて、硬化性および硬化物の着色の観点から、好ましくは0.3〜10重量%、さらに好ましくは0.5〜5重量%である。
また、本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物には、本発明の効果を阻害しない範囲で必要により種々の添加剤(D)を含有させてもよい。
添加剤には、可塑剤、有機溶剤、コロイダルシリカ、分散剤、消泡剤、チクソトロピー性付与剤(増粘剤)、帯電防止剤、酸化防止剤、ヒンダードアミン系光安定剤および紫外線吸収剤が含まれる。
本発明の帯電防止性樹脂組成物における添加剤(D)の合計含有量は、(A1)、(A2)、(B)および(C)の合計重量に対して、好ましくは20重量%以下、さらに好ましくは0.5〜15重量%である。
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を用いた成形体の製造方法は、特に限定されないが、例えば次の方法で塗工、成形することができる。すなわち、本発明の樹脂組成物を予め20〜50℃に温調し、成形体形状(例えば光学レンズ形状)が得られる金型(型温は好ましくは20〜50℃、さらに好ましくは25〜40℃)にディスペンサー等を用いて、硬化後の厚みが50〜150μmとなるように塗工(または充填)し、塗膜上から透明基材(透明フィルムを含む)を空気が入らないように加圧積層し、さらに該透明基材上から後述の活性エネルギー線を照射して該塗膜を硬化させた後に、型から離型し成形体(レンズシート)を得る。
透明基材(透明フィルムを含む)としては、メチルメタクリレート(共)重合物、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリトリアセチルセルロース、ポリシクロオレフィン等の樹脂からなるものが挙げられる。
本発明における活性エネルギー線としては、活性光線及び電子線等が挙げられる。
本発明において、活性光線とは250nm〜830nmの波長を有する光線を意味する。
本発明の樹脂組成物を活性エネルギー線により硬化させる場合は、種々の活性エネルギー線照射装置[例えば、紫外線照射装置[型番「VPS/I600」、フュージョンUVシステムズ(株)製]を使用できる。使用するランプとしては、例えば高圧水銀灯、メタルハライドランプ等が挙げられる。活性エネルギー線の照射量(mJ/cm2)は、組成物の硬化性および硬化物の可撓性の観点から好ましくは10〜10,000、さらに好ましくは100〜5,000である。
以下、実施例及び比較例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下、特に定めない限り、%は重量%、部は重量部を示す。
製造例1
撹拌装置および温度計を取り付けたガラス製の反応容器に、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド2モル付加物[ニューポールBP−2P、三洋化成工業(株)製]364部、キシリレンジイソシアネート[タケネート500、三井武田ケミカル(株)製]を393部、ジブチルチンジラウレート1.0部仕込み、80℃で6時間反応させた。
ウレタン化反応の終点はイソシアネート含量で規定し、イソシアネート含量が11.6%以下になったのを確認した後、2−ヒドロキシエチルアクリレート[商品名:ライトエステルHOA、共栄社化学(株)製]を243部加え、75℃で3時間反応した。ウレタン化反応の終点はイソシアネート含量で規定し、イソシアネート含量が0.1%以下になったのを確認した後、60℃に冷却し、ウレタンジアクリレート(B−1)を得た。
製造例2
撹拌装置および温度計を取り付けたガラス製の反応容器に、ビスフェノールAのエチレンオキサイド10モル付加物[商品名:ニューポール BPE−100、三洋化成工業(株)製]540部、ヘキサメチレンジイソシアネート[商品名:デュラネート50M、旭化成ケミカルズ(株)製]272部、およびウレタン化触媒としてビスマストリ(2−エチルヘキサノエート)(2−エチルヘキサン酸50%溶液)[商品名:ネオスタンU−600、日東化成(株)製]1.0部仕込み、80℃で3時間反応させた。
ウレタン化反応の終点はイソシアネート含量で規定し、イソシアネート含量が8.40%以下になったのを確認した後、2−ヒドロキシエチルアクリレート188部を加え、75℃で3時間反応した。ウレタン化反応の終点はイソシアネート含量で規定し、イソシアネート含量が0.1%以下になったのを確認した後、60℃に冷却し、ウレタンジアクリレート(B−2)を得た。
製造例3
撹拌および温度調節機能の付いたステンレス製オートクレーブに、o−フェニルフェノール[商品名:OPP、三光(株)製]659部、水酸化カリウム0.5部を投入し、反応系内を窒素で置換した後、減圧下、120℃にて1時間脱水を行った。
次いでエチレンオキサイド341部を150℃にて、ゲージ圧が0.1〜0.3MPaとなるように導入し、o−フェニルフェノールのエチレンオキサイド2モル付加物を得た。
撹拌装置および温度計を取り付けたガラス製の反応容器に、上記o−フェニルフェノールのエチレンオキサイド2モル付加物249部、トルエン333部、パラトルエンスルホン酸2部を投入し、均一になるまで攪拌した。ここにアクリル酸83部を投入した後、110℃まで昇温した後、12時間反応を行った。さらに、減圧下で6時間反応し、o−フェニルフェノールのアクリレートのトルエン溶液を得た。これに10%水酸化ナトリウム溶液を333部入れ、過剰で未反応のアクリル酸を中和、分液し、さらに溶剤留去して、o−フェニルフェノールのエチレンオキサイド2モル付加物のモノアクリレート(B−4)を得た。
製造例4
攪拌機、コンデンサー、温度計、滴下ポンプを備えたフラスコに安息香酸100部入れ、40℃まで昇温した後、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムモノメチル炭酸塩のメタノール70%溶液(合成方法は特開2001−316372号公報記載の方法に従った。)218部を3時間かけて滴下し、50℃で1時間熟成した。その後、メタノールを減圧除去し、帯電防止剤である安息香酸と1−エチル−3−メチルイミダゾリウムの塩(D−1)を得た。
製造例5
フラスコにドデシルベンゼンスルホン酸100部を入れ、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7[商品名「DBU」サンアプロ(株)製]125部を加えて1時間
攪拌し、帯電防止剤であるドデシルベンゼンスルホン酸とDBUの塩(D−2)を得た。
製造例6
フラスコにドデシルベンゼンスルホン酸100部を入れ、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート125部を加えて1時間攪拌し、帯電防止剤であるドデシルベンゼンスルホン酸とN,N−ジメチルアミノエチルアクリレートの塩(D−3)を得た。
実施例1〜6および比較例1〜4
表1に記載の各成分と配合量に従って、一括で配合し、ディスパーサーで均一になるまで混合攪拌し、実施例1〜6および比較例1〜4の光学部品用樹脂組成物を得た。
Figure 0005980626
なお、表1中に記載した化合物の記号は、以下の化合物を表す。
(A1−1):メタクリロイル変性ポリジメチルシロキサン[商品名「X−22−164」、信越化学工業(株)製]
(A1−2):アクリロイル変性ポリジメチルシロキサン[商品名「BYK−UV3500」、ビックケミー・ジャパン(株)製]
(A2−1):ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン[商品名「KF−352A」、信越化学工業(株)製]
(A2−2):ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン[商品名「BYK−UV3510」、ビックケミー・ジャパン(株)製]
(B−3):o−フェニルフェノールのEO1モル付加物のモノアクリレート[商品名「A−LEN−10」新中村化学(株)製]
(B−5):フェノキシエチルアクリレート[商品名「ライトアクリレートPO−A」、共栄社化学(株)製]
(B−6):ビスフェノールAのEO10モル付加物のジアクリレート[商品名「ニューフロンティアBPE−10」、第一工業製薬(株)製]
(C−1):1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン[商品名「イルガキュア184」BASF社製]
(C−2):2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド[商品名「ダロキュアーTPO」、BASF社製]
(D−4):芳香族縮合リン酸エステル系可塑剤[商品名「CR−741」、大八化学工業(株)製]
(D−5):ヒンダードフェノール系酸化防止剤[商品名「イルガノックス1010」、BASF社製]
(D−6):トリアジン系紫外線吸収剤[商品名「チヌビン400」、BASF社製]
本発明および比較のための樹脂組成物の傷の回復性、密着性、硬化物の全光線透過率および高温高湿試験後の全光線透過率を下記の方法で測定した。
その結果を表1に示す。
<傷の回復性の評価>
(1)溝の深さが50μmでピッチ幅を20μmで平行線を刻んで微細に凹凸処理を施したステンレス製の金型を用意する。
(2)樹脂組成物をこの金型の片面に厚さが100μmになるようにアプリケーターで塗工した後、厚さ100μmのポリエステルフィルム[商品名「コスモシャインA4300」東洋紡績(株)製]を樹脂側に貼り合わせ、ローラーを上から転がして空気を押し出した。ポリエステルフィルム側から紫外線照射装置[型番「VPS/I600」、フュージョンUVシステムズ(株)製]により、紫外線を1000mJ/cm2照射して、硬化させ、硬化膜を作成した。
(3)硬化膜の表面を、クロムキャップを装着した鉛筆を使用する以外はJIS K 5600−5−4に準拠して、引っかき試験を行った。
(4)10分間放置後に目視で観察し、引っかき傷が完全に消失しているものを○、引っかき傷の一部が残っているものを△、引っかき傷が全て残っているものを×と判定した。
<テストピースの作成>
樹脂組成物をガラス板の片面に厚さが100μmになるようにアプリケーターで塗工した後、厚さ100μmのポリエステルフィルムを樹脂側に貼り合わせ、ローラーを上から転がして空気を押し出した。ポリエステルフィルム側から紫外線照射装置により、紫外線を1000mJ/cm2照射して、硬化させた。PETフィルムに密着した硬化物をガラス板から剥離し、テストピースを作成した。
<密着性の評価>
上記テストピースを23℃、相対湿度50%の環境下で24時間静置した後、JIS K 5600−5−6に準拠し、1mm幅にカッターナイフで切込みを入れて碁盤目(10×10個)を作成し、該碁盤目上にセロハン粘着テープを貼り付け90度剥離を行い、PETフィルムからの硬化物の剥離状態を目視で観察し、評価した。
下記の基準で判定した。
○:100個の碁盤目のうち90個以上が剥離せずに基材に残っている。
△:100個の碁盤目のうち10〜89個が剥離せずに基材に残っている。
×:100個の碁盤目のうち9個以下が剥離せずに基材に残っている。
<硬化物の透明性の評価>
上記テストピースを、JIS−K7105に準拠し、全光線透過率測定装置[商品名「haze−garddual」、BYK gardner(株)製]を用いて全光線透過率(%)を測定した。
<高温高湿試験後の透明性の評価>
上記テストピースを65℃、相対湿度95%の条件にした恒温恒湿器の中に100時間静置し、さらに23℃、湿度50%の環境下で3時間静置した後、全光線透過率(%)を測定した。
表1の結果から、本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を硬化させた硬化フィルムは、傷の回復性、密着性、硬化物の透明性および高温高湿試験後の透明性のすべてに優れることがわかる。
一方、(メタ)アクリロイル基を含有する反応性ポリジアルキルシロキサン(A1)のみ使用する比較例1および比較例2は、傷の回復性が悪い。
また、(メタ)アクリロイル基を含有する非反応性ポリジアルキルシロキサン(A2)のみ使用する比較例3および比較例4は、密着性および高温高湿試験後の透明性が悪い。
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物が硬化された硬化物は、傷の回復性、基材密着性、透明性および高温高湿試験後の透明性が優れているため、光学部材、電気・電子部材としても有用である。また、本発明の樹脂組成物が硬化された硬化物を用いた光学部品は、プラスチックレンズ(プリズムレンズ、レンチキュラーレンズ、マイクロレンズ、フレネルレンズ、視野角向上レンズ等)、光学補償フィルム、位相差フィルム、プリズム、光ファイバー、フレキシブルプリント配線用ソルダーレジスト、メッキレジスト、多層プリント配線板用層間絶縁膜、感光性光導波路として有用である。

Claims (6)

  1. (メタ)アクリロイル基を含有するポリジアルキルシロキサン(A1)、(メタ)アクリロイル基を含有しないポリジアルキルシロキサン(A2)、シロキサン結合を含有せず(メタ)アクリロイル基を含有する化合物(B)、および光重合開始剤(C)を必須成分として含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化性樹脂組成物であって、前記化合物(B)が、o−、m−またはp−フェニルフェノールのアルキレンオキサイド付加物のモノ(メタ)アクリレートを含有する活性エネルギー線硬化性樹脂組成物
  2. 前記化合物(B)が、更に、1個以上の(メタ)アクリロイル基とウレタン結合を有する化合物(B4)を含有する請求項1記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
  3. 該ポリジアルキルシロキサン(A2)がアルキレンオキサイドで変性されたポリジアルキルシロキサンである請求項1または2記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
  4. (A1)、(A2)、(B)および(C)の合計重量に基づいて、(A1)と(A2)の合計の含有量が0.5〜10重量%である請求項1〜3いずれか記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
  5. 該ポリジアルキルシロキサン(A1)と該ポリジアルキルシロキサン(A2)との含有比率(A1)/(A2)が20/80〜80/20である請求項1〜いずれか記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
  6. 請求項1〜いずれか記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物が硬化されてなる硬化物を用いた光学レンズ、光学レンズ用シートまたはフィルム。
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