JP5980626B2 - 活性エネルギー線硬化性樹脂組成物 - Google Patents
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Description
さらに詳しくは、光学レンズなどの光学部品に適した活性エネルギー線硬化性樹脂組成物、およびそれを硬化させて成型して得られた光学部品に関する。
これらの製造方法では、製造時の加熱および冷却に長時間を必要とするため生産性が低く、また、光学レンズの熱収縮により、微細構造の再現性が悪いという問題点があった。
これらの問題点を解決するため、金型内面に透明樹脂基材がセットされた型内に活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を流し込み、活性エネルギー線を照射して硬化させる方法が実施されている。
しかし、特許文献1の芳香環の含有量を高くした高屈折率タイプの活性エネルギー線硬化型樹脂組成物の硬化物は剛直となるため、硬化成型後の光学レンズの微細な形状が変形したり、壊れたりして傷となり、時間が経ってもその傷が元の状態に回復しない。その結果として、透過率や輝度などの光学特性が低下するという問題があった。
また、硬く、微細な凹凸形状を有する光学レンズが他の部材と接触すると、他の部材を傷つけてしまうという問題があった。
また、傷が回復し易いようにするためにレンズ形状の変形量を少なくする方法があり、例えば、シリコーンオイルなどのスリップ剤を添加してレンズ表面の摩擦係数を下げる方法(例えば特許文献3)が提案されている。
また、特許文献3の方法では、傷の回復性は向上するものの、高温高湿条件下においてスリップ剤がブリードアウトし、光学レンズの透明性を低下させ、プラスチック基材との密着性が悪化するという問題がある。
そこで、本発明の課題は、傷の回復性、プラスチック基材との密着性、硬化時の透明性および高温高湿試験後の透明性に優れた硬化物を与える活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を提供することにある。
すなわち、本発明は、(メタ)アクリロイル基を含有するポリジアルキルシロキサン(A1)、(メタ)アクリロイル基を含有しないポリジアルキルシロキサン(A2)、シロキサン結合を含有せず(メタ)アクリロイル基を含有する化合物(B)、および光重合開始剤(C)を必須成分として含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化性樹脂組成物であって、前記化合物(B)が、o−、m−またはp−フェニルフェノールのアルキレンオキサイド付加物のモノ(メタ)アクリレートを含有する活性エネルギー線硬化性樹脂組成物;並びに、上記の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物が硬化されてなる硬化物を用いた光学レンズ、光学レンズ用シートまたはフィルム;である。
そして、特定の化学構造を有するポリジアルキルシロキサン(A)としては、(メタ)アクリロイル基を含有するポリジアルキルシロキサン(A1)と(メタ)アクリロイル基を含有しないポリジアルキルシロキサン(A2)の2種類のポリジアルキルシロキサンを併用する必要がある。
ポリジアルキルシロキサン(A)のアルキル基としては、炭素数1〜10のものが好ましく、さらに好ましくはメチル基およびエチル基であり、とくに好ましくはメチル基である。
上記アルキレンオキサイドとしては、炭素数2〜4のものが好ましく、さらに好ましくは、エチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイドである。
(A1)の比率が20以上であると、高温高湿条件下においてもブリードアウトする恐れが無く、光学レンズの透明性がより良好で、プラスチック基材への密着性がより良好である。また、(A1)の比率が80以下であると、傷の回復性がより良好である。
1価アルコール(脂肪族、脂環式、芳香族および芳香脂肪族)の(メタ)アクリレート(B11)
ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェニルエチル(メタ)アクリレート、o−、m−、またはp−フェニルフェノールのモノ(メタ)アクリレート、3,3’−ジフェニル−4,4’−ジヒドロキシビフェニルのモノ(メタ)アクリレート、2.5モルのスチレンがフェノールに付加したスチレン化フェノールのモノ(メタ)アクリレートなど;
上記(B11)における1価アルコールのAO付加物の(メタ)アクリレート、例えばラウリルアルコールのエチレンオキサイド(以下、EOと略称することがある。)2モル付加物の(メタ)アクリレート、ラウリルアルコールのプロピレンオキサイド(以下、POと略称することがある。)3モル付加物の(メタ)アクリレートなど
フェノールのEO1モル付加物の(メタ)アクリレート、フェノールのEO2モル付加物の(メタ)アクリレート、トリブロモフェノールのEO1モル付加物の(メタ)アクリレート、ノニルフェノールのEO1モル付加物の(メタ)アクリレート、o−、m−、またはp−フェニルフェノールのAO付加物のモノ(メタ)アクリレート、3,3’−ジフェニル−4,4’−ジヒドロキシビフェニルのAO付加物のモノ(メタ)アクリレート、2.5モルのスチレンがフェノールに付加したスチレン化フェノールのAO付加物のモノ(メタ)アクリレート、3モルのスチレンがフェノールに付加したスチレン化フェノールのAO付加物のモノ(メタ)アクリレートなど
ジメチルアクリルアミド、ジエチルアクリルアミド、ヒドロキシエチルアクリルアミドおよびアクリロイルモルホリンなど
ビスフェノールAのAO付加物のジ(メタ)アクリレートおよびビスフェノールFのAO付加物のジ(メタ)アクリレート(B21)
ビスフェノールFのEO4モル付加物のジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのEO10モル付加物のジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのEO30モル付加物のジ(メタ)アクリレート)、3,3’−ジフェニル−4,4’−ジヒドロキシビフェニルのジ(メタ)アクリレート、3,3’−ジフェニル−4,4’−ジヒドロキシビフェニルのAO付加物のジ(メタ)アクリレートなど
ポリエチレングリコール(Mn400)、ポリプロピレングリコール(Mn200)およびポリテトラメチレングリコール(Mn650)の各ジ(メタ)アクリレートなど
ネオペンチルグリコールのジ(メタ)アクリレートおよび1,6−ヘキサンジオールのジ(メタ)アクリレートなど
ジメチロールトリシクロデカンのジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールのジ(メタ)アクリレートおよび水素化ビスフェノールAのジ(メタ)アクリレートなど
3〜6価アルコールのポリ(メタ)アクリレート(B31)
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセリンのトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールのトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールのペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールのヘキサ(メタ)アクリレートなど
トリメチロールプロパンのEO3モルとPO3モル付加物のトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンのEO20モル付加物のトリ(メタ)アクリレート、、グリセリンのEO3モルとPO3モル付加物のトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールのEO4モル付加物のテトラ(メタ)アクリレートなど
芳香族ジイソシアネートとしては、例えば、1,3−または1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−または2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、4, 4’−または2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、m−およびp−イソシアナトフェニルスルホニルイソシアネート、4,4’−ジイソシアナトビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアナトビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアナトジフェニルメタン、1,5−ナフチレンジイソシアネート、m−およびp−イソシアナトフェニルスルホニルイソシアネートが挙げられる。
3官能以上の芳香族ポリイソシアネートとしては、例えば粗製TDI、粗製MDI(ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート)、4,4’,4”−トリフェニルメタントリイソシアネート等が挙げられる。
脂肪族ジイソシアネートとしては、例えばエチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ヘプタメチレンジイソシアネート、オクタメチレンジイソシアネート、ノナメチレンジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、2,2,4−または2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMDI)、リジンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート、2,6−ジイソシアナトエチルカプロエート、ビス(2−イソシアナトエチル)フマレート、ビス(2−イソシアナトエチル)カーボネートが挙げられる。
3官能以上の脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、1,8−ジイソシアネート−4−イソシアネートメチルオクタン、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネートおよびリジンエステルトリイソシアネート(リジンとアルカノールアミンの反応生成物のホスゲン化物等が挙げられる。
脂環式ジイソシアネートとしては、例えばイソホロンジイソシアネート(IPDI)、2,4−または2,6−メチルシクロヘキサンジイソシアネート(水添TDI)、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート(水添MDI)、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート、ビス(2−イソシアナトエチル)−4−シクロヘキシレン−1,2−ジカルボキシレートおよび2,5−または2,6−ノルボルナンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート(DDI);が挙げられる。
3官能以上の脂環式ポリイソシアネートとしては、例えばビシクロヘプタントリイソシアネート等が挙げられる。
脂環式骨格を有する2価アルコール(Bb2)としては1,3−および1,4−シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。
芳香脂肪族2価アルコール(Bb3)としてはキシリレングリコール、ビス(ヒドロキシエチル)ベンゼン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS等が挙げられる。
添加剤には、可塑剤、有機溶剤、コロイダルシリカ、分散剤、消泡剤、チクソトロピー性付与剤(増粘剤)、帯電防止剤、酸化防止剤、ヒンダードアミン系光安定剤および紫外線吸収剤が含まれる。
本発明の帯電防止性樹脂組成物における添加剤(D)の合計含有量は、(A1)、(A2)、(B)および(C)の合計重量に対して、好ましくは20重量%以下、さらに好ましくは0.5〜15重量%である。
本発明において、活性光線とは250nm〜830nmの波長を有する光線を意味する。
本発明の樹脂組成物を活性エネルギー線により硬化させる場合は、種々の活性エネルギー線照射装置[例えば、紫外線照射装置[型番「VPS/I600」、フュージョンUVシステムズ(株)製]を使用できる。使用するランプとしては、例えば高圧水銀灯、メタルハライドランプ等が挙げられる。活性エネルギー線の照射量(mJ/cm2)は、組成物の硬化性および硬化物の可撓性の観点から好ましくは10〜10,000、さらに好ましくは100〜5,000である。
撹拌装置および温度計を取り付けたガラス製の反応容器に、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド2モル付加物[ニューポールBP−2P、三洋化成工業(株)製]364部、キシリレンジイソシアネート[タケネート500、三井武田ケミカル(株)製]を393部、ジブチルチンジラウレート1.0部仕込み、80℃で6時間反応させた。
ウレタン化反応の終点はイソシアネート含量で規定し、イソシアネート含量が11.6%以下になったのを確認した後、2−ヒドロキシエチルアクリレート[商品名:ライトエステルHOA、共栄社化学(株)製]を243部加え、75℃で3時間反応した。ウレタン化反応の終点はイソシアネート含量で規定し、イソシアネート含量が0.1%以下になったのを確認した後、60℃に冷却し、ウレタンジアクリレート(B−1)を得た。
撹拌装置および温度計を取り付けたガラス製の反応容器に、ビスフェノールAのエチレンオキサイド10モル付加物[商品名:ニューポール BPE−100、三洋化成工業(株)製]540部、ヘキサメチレンジイソシアネート[商品名:デュラネート50M、旭化成ケミカルズ(株)製]272部、およびウレタン化触媒としてビスマストリ(2−エチルヘキサノエート)(2−エチルヘキサン酸50%溶液)[商品名:ネオスタンU−600、日東化成(株)製]1.0部仕込み、80℃で3時間反応させた。
ウレタン化反応の終点はイソシアネート含量で規定し、イソシアネート含量が8.40%以下になったのを確認した後、2−ヒドロキシエチルアクリレート188部を加え、75℃で3時間反応した。ウレタン化反応の終点はイソシアネート含量で規定し、イソシアネート含量が0.1%以下になったのを確認した後、60℃に冷却し、ウレタンジアクリレート(B−2)を得た。
撹拌および温度調節機能の付いたステンレス製オートクレーブに、o−フェニルフェノール[商品名:OPP、三光(株)製]659部、水酸化カリウム0.5部を投入し、反応系内を窒素で置換した後、減圧下、120℃にて1時間脱水を行った。
次いでエチレンオキサイド341部を150℃にて、ゲージ圧が0.1〜0.3MPaとなるように導入し、o−フェニルフェノールのエチレンオキサイド2モル付加物を得た。
撹拌装置および温度計を取り付けたガラス製の反応容器に、上記o−フェニルフェノールのエチレンオキサイド2モル付加物249部、トルエン333部、パラトルエンスルホン酸2部を投入し、均一になるまで攪拌した。ここにアクリル酸83部を投入した後、110℃まで昇温した後、12時間反応を行った。さらに、減圧下で6時間反応し、o−フェニルフェノールのアクリレートのトルエン溶液を得た。これに10%水酸化ナトリウム溶液を333部入れ、過剰で未反応のアクリル酸を中和、分液し、さらに溶剤留去して、o−フェニルフェノールのエチレンオキサイド2モル付加物のモノアクリレート(B−4)を得た。
攪拌機、コンデンサー、温度計、滴下ポンプを備えたフラスコに安息香酸100部入れ、40℃まで昇温した後、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムモノメチル炭酸塩のメタノール70%溶液(合成方法は特開2001−316372号公報記載の方法に従った。)218部を3時間かけて滴下し、50℃で1時間熟成した。その後、メタノールを減圧除去し、帯電防止剤である安息香酸と1−エチル−3−メチルイミダゾリウムの塩(D−1)を得た。
フラスコにドデシルベンゼンスルホン酸100部を入れ、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7[商品名「DBU」サンアプロ(株)製]125部を加えて1時間
攪拌し、帯電防止剤であるドデシルベンゼンスルホン酸とDBUの塩(D−2)を得た。
フラスコにドデシルベンゼンスルホン酸100部を入れ、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート125部を加えて1時間攪拌し、帯電防止剤であるドデシルベンゼンスルホン酸とN,N−ジメチルアミノエチルアクリレートの塩(D−3)を得た。
表1に記載の各成分と配合量に従って、一括で配合し、ディスパーサーで均一になるまで混合攪拌し、実施例1〜6および比較例1〜4の光学部品用樹脂組成物を得た。
(A1−1):メタクリロイル変性ポリジメチルシロキサン[商品名「X−22−164」、信越化学工業(株)製]
(A1−2):アクリロイル変性ポリジメチルシロキサン[商品名「BYK−UV3500」、ビックケミー・ジャパン(株)製]
(A2−1):ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン[商品名「KF−352A」、信越化学工業(株)製]
(A2−2):ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン[商品名「BYK−UV3510」、ビックケミー・ジャパン(株)製]
(B−3):o−フェニルフェノールのEO1モル付加物のモノアクリレート[商品名「A−LEN−10」新中村化学(株)製]
(B−5):フェノキシエチルアクリレート[商品名「ライトアクリレートPO−A」、共栄社化学(株)製]
(B−6):ビスフェノールAのEO10モル付加物のジアクリレート[商品名「ニューフロンティアBPE−10」、第一工業製薬(株)製]
(C−1):1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン[商品名「イルガキュア184」BASF社製]
(C−2):2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド[商品名「ダロキュアーTPO」、BASF社製]
(D−4):芳香族縮合リン酸エステル系可塑剤[商品名「CR−741」、大八化学工業(株)製]
(D−5):ヒンダードフェノール系酸化防止剤[商品名「イルガノックス1010」、BASF社製]
(D−6):トリアジン系紫外線吸収剤[商品名「チヌビン400」、BASF社製]
その結果を表1に示す。
(1)溝の深さが50μmでピッチ幅を20μmで平行線を刻んで微細に凹凸処理を施したステンレス製の金型を用意する。
(2)樹脂組成物をこの金型の片面に厚さが100μmになるようにアプリケーターで塗工した後、厚さ100μmのポリエステルフィルム[商品名「コスモシャインA4300」東洋紡績(株)製]を樹脂側に貼り合わせ、ローラーを上から転がして空気を押し出した。ポリエステルフィルム側から紫外線照射装置[型番「VPS/I600」、フュージョンUVシステムズ(株)製]により、紫外線を1000mJ/cm2照射して、硬化させ、硬化膜を作成した。
(3)硬化膜の表面を、クロムキャップを装着した鉛筆を使用する以外はJIS K 5600−5−4に準拠して、引っかき試験を行った。
(4)10分間放置後に目視で観察し、引っかき傷が完全に消失しているものを○、引っかき傷の一部が残っているものを△、引っかき傷が全て残っているものを×と判定した。
樹脂組成物をガラス板の片面に厚さが100μmになるようにアプリケーターで塗工した後、厚さ100μmのポリエステルフィルムを樹脂側に貼り合わせ、ローラーを上から転がして空気を押し出した。ポリエステルフィルム側から紫外線照射装置により、紫外線を1000mJ/cm2照射して、硬化させた。PETフィルムに密着した硬化物をガラス板から剥離し、テストピースを作成した。
上記テストピースを23℃、相対湿度50%の環境下で24時間静置した後、JIS K 5600−5−6に準拠し、1mm幅にカッターナイフで切込みを入れて碁盤目(10×10個)を作成し、該碁盤目上にセロハン粘着テープを貼り付け90度剥離を行い、PETフィルムからの硬化物の剥離状態を目視で観察し、評価した。
○:100個の碁盤目のうち90個以上が剥離せずに基材に残っている。
△:100個の碁盤目のうち10〜89個が剥離せずに基材に残っている。
×:100個の碁盤目のうち9個以下が剥離せずに基材に残っている。
上記テストピースを、JIS−K7105に準拠し、全光線透過率測定装置[商品名「haze−garddual」、BYK gardner(株)製]を用いて全光線透過率(%)を測定した。
上記テストピースを65℃、相対湿度95%の条件にした恒温恒湿器の中に100時間静置し、さらに23℃、湿度50%の環境下で3時間静置した後、全光線透過率(%)を測定した。
一方、(メタ)アクリロイル基を含有する反応性ポリジアルキルシロキサン(A1)のみ使用する比較例1および比較例2は、傷の回復性が悪い。
また、(メタ)アクリロイル基を含有する非反応性ポリジアルキルシロキサン(A2)のみ使用する比較例3および比較例4は、密着性および高温高湿試験後の透明性が悪い。
Claims (6)
- (メタ)アクリロイル基を含有するポリジアルキルシロキサン(A1)、(メタ)アクリロイル基を含有しないポリジアルキルシロキサン(A2)、シロキサン結合を含有せず(メタ)アクリロイル基を含有する化合物(B)、および光重合開始剤(C)を必須成分として含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化性樹脂組成物であって、前記化合物(B)が、o−、m−またはp−フェニルフェノールのアルキレンオキサイド付加物のモノ(メタ)アクリレートを含有する活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
- 前記化合物(B)が、更に、1個以上の(メタ)アクリロイル基とウレタン結合を有する化合物(B4)を含有する請求項1記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
- 該ポリジアルキルシロキサン(A2)がアルキレンオキサイドで変性されたポリジアルキルシロキサンである請求項1または2記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
- (A1)、(A2)、(B)および(C)の合計重量に基づいて、(A1)と(A2)の合計の含有量が0.5〜10重量%である請求項1〜3いずれか記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
- 該ポリジアルキルシロキサン(A1)と該ポリジアルキルシロキサン(A2)との含有比率(A1)/(A2)が20/80〜80/20である請求項1〜4いずれか記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
- 請求項1〜5いずれか記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物が硬化されてなる硬化物を用いた光学レンズ、光学レンズ用シートまたはフィルム。
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