JP5979386B2 - 誘導加熱調理器 - Google Patents

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Description

本発明は、2つのインバータ回路を備え、各インバータ回路を個々に切り替えて駆動する誘導加熱調理器に関する。
図5は、例えば特許文献1に記載の従来技術に係る誘導加熱調理器の構成を示すブロック図である。図5において、整流回路52は交流電源51からの交流電力を整流し、整流回路52からの直流出力電力は、チョークコイル53及び平滑コンデンサ54を備えた平滑回路によって平滑化され、インバータ回路60aおよび60bに出力される。ここで、インバータ回路60aは、加熱コイル55aと、共振コンデンサ56aと、スイッチング素子(トランジスタ58aと、ダンパーダイオード57aとを備えて構成され、インバータ回路60bは、加熱コイル55bと、共振コンデンサ56bと、スイッチング素子(トランジスタ58bと、ダンパーダイオード57bとを備えて構成される。2つのインバータ回路60a、60bは、整流回路52と、チョークコイル53と、平滑コンデンサ54とを共有している。また、スイッチング素子58a、58bは駆動回路62からの駆動信号に従ってオン/オフ動作を行う。
図5において、ゼロボルト検知回路61は、交流電源51の端子間電圧のゼロ点を検知し、ゼロ点検知信号を駆動回路62に出力する。また、駆動回路62は、2つのインバータ回路60a、60bを同時に駆動せず交互に駆動し、その駆動時間比率により火力を調整する。また、駆動回路62は、インバータ回路60a、60bのうちの一方のインバータ回路の動作中に他方のインバータ回路に切り替えるときは、交流電源51の端子間電圧のゼロ点付近で一方のインバータ回路を停止させ、ゼロ点通過後に他方のインバータ回路を駆動する。これにより、加熱開始毎に加熱コイル55aまたは55bに突入電流が発生することを防止して、突入電流の発生時に鍋に発生する「コツコツ」という鍋コツ音をなくすことができる。
特開平2−270293号公報
上述した従来技術によれば、2つの加熱コイル上に単一の鉄板または鍋などの同一の負荷を載置し、例えば、強い火力を必要とする煮込み調理等には1つの加熱コイルのみを使用し、広い加熱面積を必要とする鉄板焼調理等には2つの加熱コイルを使用するというように、調理内容に応じて加熱面積を変化させることができる誘導加熱調理器の場合には鍋コツ音の発生をなくすことができる。しかしながら、例えば、1つの加熱コイルをそれぞれ有する2口の調理ヒーターを備えた誘導加熱調理器において、2つの加熱コイル直上に異なる負荷をそれぞれ配置し、従来技術に係る誘導加熱調理器と同様に2つのインバータ回路を制御すると、一方の加熱コイル直上から負荷が取り除かれた時に他方の加熱コイル直上に配置された鍋から鍋コツ音が発生することがある。
上述した現象が発生する理由を以下に述べる。交流電源からの入力電流と、加熱コイルに流れる共振電流あるいは共振コンデンサに発生する共振電圧とに基づいて、加熱コイル上から負荷が取り除かれたことを検知して加熱動作を停止する方法が既に知られている。ここで、特に素早く負荷が取り除かれた場合には、加熱コイル直上が無負荷の状態となってから加熱動作を停止するまでに若干の時間遅れが生じる場合がある。2つの加熱コイルを備えた誘導加熱調理器において、一方の加熱コイル上から負荷が取り除かれてから当該一方の加熱コイルの動作を停止するまでの期間中は、当該一方の加熱コイルは無負荷での加熱動作を行うことになるので、例えば図5の平滑コンデンサ54から放電される電荷は極めて少なくなり、平滑コンデンサ54は実質的に充電された状態(平滑状態)となる。さらに、2つの加熱コイルは交互に動作するため、負荷が配置されたままの他方の加熱コイルには加熱開始毎に突入電流が流れ、当該他方の加熱コイル上の負荷から鍋コツ音が発生する。
本発明の目的は以上の問題点を解決し、鍋が取り除かれた時の突入電流を原因とする鍋コツ音等の不愉快な音をなくすことができる誘導加熱調理器を提供することにある。
前記従来の課題を解決するために、本発明に係る誘導加熱調理器は、交流電源から整流平滑回路を介して入力される直流電流を所定の第1の高周波電流に変換し、第1の負荷を誘導加熱する第1の加熱コイルに供給する第1のインバータ回路と、上記直流電流を所定の第2の高周波電流に変換し、第2の負荷を誘導加熱する第2の加熱コイルに供給する第2のインバータ回路と、交流電源から上記整流平滑回路に入力される入力電流を検知する入力電流検知手段と、上記第1および第2のインバータ回路を制御する制御手段とを備えた誘導加熱調理器において、上記制御手段は、所定の第1の期間において、上記第1のインバータ回路の入力電力が所定の第1の目標入力電力より大きい所定の第1の入力電力になるように上記第1のインバータ回路を制御するとともに、上記第2のインバータ回路の入力電力が所定の第2の目標入力電力より小さい所定の第2の入力電力になるように上記第2のインバータ回路を制御し、上記第1の期間に続く所定の第2の期間において、上記第1のインバータ回路の入力電力が上記第1の目標入力電力より小さい所定の第3の入力電力になるように上記第1のインバータ回路を制御するとともに、上記第2のインバータ回路の入力電力が上記第2の目標入力電力より大きい所定の第4の入力電力になるように上記第2のインバータ回路を制御し、上記第1の期間と上記第2の期間とを所定の制御周期で繰り返すことにより、上記第1のインバータ回路の平均入力電力が上記第1の目標入力電力になり、上記第2のインバータ回路の平均入力電力が上記第2の目標入力電力になるように、上記第1および第2のインバータ回路を制御し、上記入力電流が所定のしきい値以下であることを検知したとき、上記第1および第2のインバータ回路のうち、当該検知したタイミングにおいて入力電力が上記第1または第4の入力電力になるように制御していた一方のインバータ回路の加熱動作を停止するように制御することを特徴とする。
本発明に係る誘導加熱調理器によれば、第1および第2のインバータ回路を交互に駆動しているときに、第1および第2のインバータ回路のうち、鍋が取り除かれて無負荷の状態となった一方のインバータ回路の加熱動作を従来技術に比較して素早く停止させることができる。従って、他方のインバータ回路を、平滑コンデンサが実質的に充電された状態(平滑状態)から加熱動作を開始しないように制御でき、加熱コイルへの突入電流の発生を防止して鍋コツ音をなくすことができる。
本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器の構成を示すブロック図である。 図1の誘導加熱調理器の動作を示すタイミングチャートである。 図1の第2のインバータ回路4bにおいて時分割制御から連続制御に切り替えるときの第1のインバータ回路4a及び第2のインバータ回路4bの入力電力の時間変化を示すタイミングチャートである。 図3Aの第2のインバータ回路4bの入力電力の時間変化と等価な入力電力の時間変化を示すタイミングチャートである。 図1の誘導加熱調理器の本発明の実施の形態2に係る動作を示すタイミングチャートである。 従来技術に係る誘導加熱調理器の構成を示すブロック図である。
第1の態様に係る誘導加熱調理器は、交流電源から整流平滑回路を介して入力される直流電流を所定の第1の高周波電流に変換し、第1の負荷を誘導加熱する第1の加熱コイルに供給する第1のインバータ回路と、上記直流電流を所定の第2の高周波電流に変換し、第2の負荷を誘導加熱する第2の加熱コイルに供給する第2のインバータ回路と、交流電源から上記整流平滑回路に入力される入力電流を検知する入力電流検知手段と、上記第1および第2のインバータ回路を制御する制御手段とを備えた誘導加熱調理器において、上記制御手段は、所定の第1の期間において、上記第1のインバータ回路の入力電力が所定の第1の目標入力電力より大きい所定の第1の入力電力になるように上記第1のインバータ回路を制御するとともに、上記第2のインバータ回路の入力電力が所定の第2の目標入力電力より小さい所定の第2の入力電力になるように上記第2のインバータ回路を制御し、上記第1の期間に続く所定の第2の期間において、上記第1のインバータ回路の入力電力が上記第1の目標入力電力より小さい所定の第3の入力電力になるように上記第1のインバータ回路を制御するとともに、上記第2のインバータ回路の入力電力が上記第2の目標入力電力より大きい所定の第4の入力電力になるように上記第2のインバータ回路を制御し、上記第1の期間と上記第2の期間とを所定の制御周期で繰り返すことにより、上記第1のインバータ回路の平均入力電力が上記第1の目標入力電力になり、上記第2のインバータ回路の平均入力電力が上記第2の目標入力電力になるように、上記第1および第2のインバータ回路を制御し、上記入力電流が所定のしきい値以下であることを検知したとき、上記第1および第2のインバータ回路のうち、当該検知したタイミングにおいて入力電力が上記第1または第4の入力電力になるように制御していた一方のインバータ回路の加熱動作を停止するように制御することを特徴とする。
従って、第1および第2のインバータ回路を交互に駆動しているときに、第1および第2のインバータ回路のうち、鍋が取り除かれて無負荷の状態となった一方のインバータ回路の加熱動作を従来技術に比較して素早く停止させることができる。従って、他方のインバータ回路を、平滑コンデンサが実質的に充電された状態(平滑状態)から加熱動作を開始しないように制御でき、加熱コイルへの突入電流の発生を防止して鍋コツ音をなくすことができる。
第2の態様に係る誘導加熱調理器は、第1の態様に係る誘導加熱調理器において、上記制御手段は、上記入力電流が上記しきい値以下であることを検知したとき、上記第1および第2のインバータ回路のうち、他方のインバータ回路を、当該他方のインバータ回路の入力電力が所定の第3の目標入力電力になるように制御することを特徴とする。
従って、鍋が取り除かれて無負荷の状態となった一方のインバータ回路の加熱動作を従来技術に比較して素早く停止させ、他方のインバータ回路の制御方法を単独で連続的に加熱動作を行う連続制御に変更することができる。このため、平滑コンデンサが実質的に充電された状態(平滑状態)から加熱動作を開始しないように、他方のインバータ回路を制御でき、加熱コイルへの突入電流の発生を防止して鍋コツ音をなくすことができる。
第3の態様に係る誘導加熱調理器は、第2の態様に係る誘導加熱調理器において、上記第3の目標入力電力は、上記第1および第2の目標入力電力のうち、上記他方のインバータ回路の目標入力電力と同一であるように設定されることを特徴とする。
従って、入力電流がしきい値以下であることを検出したタイミングにおいて、入力電力が第2または第3の入力電力になるように制御していた他方のインバータ回路に接続された加熱コイル直上に配置される負荷に対して、当該他方のインバータ回路の制御方法が変更されたことに関わらず、安定した電力供給を行うことができる。
第4の態様に係る誘導加熱調理器は、第1から第3のうちのいずれか1つの態様に係る誘導加熱調理器において、上記第2および第3の入力電力は、それぞれゼロに設定されることを特徴とする。
従って、第1および第2のインバータ回路は同時に駆動されないので、干渉音(唸り音)をなくすことができる。
第5の態様に係る誘導加熱調理器は、第1から第3のうちのいずれか1つの態様に係る誘導加熱調理器において、上記第1の期間における上記第2のインバータ回路の駆動信号の周波数は、上記第1の期間における上記第1のインバータ回路の駆動信号の周波数の2倍の周波数に設定され、上記第2の期間における上記第1のインバータ回路の駆動信号の周波数は、上記第2の期間における上記第2のインバータ回路の駆動信号の周波数の2倍の周波数に設定されたことを特徴とする。
従って、一方のインバータ回路の駆動信号の2次高調波の周波数と他方のインバータ回路の駆動信号の周波数との間に周波数差が発生しないため、干渉音(唸り音)をなくすことができる。
第6の態様に係る誘導加熱調理器は、第1から第5のうちのいずれか1つの態様に係る誘導加熱調理器において、上記第1および第2のインバータ回路の加熱動作の状態を報知する報知手段をさらに備え、上記制御手段は、上記一方のインバータ回路の加熱動作を停止した後、上記一方のインバータ回路が加熱動作を停止していることを報知するように、上記報知手段を制御することを特徴とする。
従って、使用者は、加熱コイル直上から負荷が取り除かれて加熱動作が自動停止した旨を、例えば視覚的にあるいは聴覚的に容易に認識することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器の構成を示すブロック図である。図1において、本実施の形態に係る誘導加熱調理器は、交流電源1と、整流回路2および平滑コンデンサ3を備えた整流平滑回路13と、第1の負荷を誘導加熱する第1の加熱コイル5aと、第2の負荷を誘導加熱する第2の加熱コイル5bと、第1のインバータ回路4aと、第2のインバータ回路4bと、第1の駆動回路8aと、第2の駆動回路8bと、制御手段9と、電流検知手段10と、第1の報知手段11aおよび第2の報知手段11bを備えた報知手段11と、ゼロボルト検知回路12とを備えて構成される。なお、例えば鍋などの第1の負荷は第1の加熱コイル5aの直上に載置され、例えば鍋などの第2の負荷は第2の加熱コイル5bの直上に載置される。また、第1のインバータ回路4aは、第1の共振コンデンサ6aと、2つの第1の半導体スイッチ7a、7bとを備えて構成され、第1のインバータ回路4bは、第2の共振コンデンサ6bと、2つの第2の半導体スイッチ7c、7dとを備えて構成される。
ここで、整流回路2は、交流電源1からの交流電流を整流して出力する。さらに、整流回路2からの出力電流は平滑コンデンサ3により平滑される。そして、平滑コンデンサ3からの直流電流は第1のインバータ回路4aおよび第2のインバータ回路4bに出力される。また、電流検知手段10は、交流電源1から整流平滑回路13に入力される入力電流を、例えばカレントトランスを用いて検知し、検知された入力電流のピーク値を検知し、検知されたピーク値を示す電流検知信号を制御手段9に出力する。さらに、ゼロボルト検知回路12は、交流電源1の端子間電圧のゼロ点を検知し、ゼロ点を検知したタイミングを示すパルス信号であるゼロ点検知信号を発生して、制御手段9に出力する。
制御手段9はマイクロコンピューターを備えて構成され、電流検知手段10からの電流検知信号と、ゼロボルト検知回路12からのゼロボルト検知信号とに基づいて、第1の半導体スイッチ7a、7bおよび第2の半導体スイッチ7c、7dを制御するための制御信号を発生して、第1の駆動回路8aおよび第2の駆動回路8bに出力する。また、第1の駆動回路8aは、制御手段9からの制御信号に基づいて、第1の半導体スイッチ7a、7bを駆動するための駆動信号を発生して第1の半導体スイッチ7a、7bに出力し、第2の駆動回路8bは、制御手段9からの制御信号に基づいて、第2の半導体スイッチ7c、7dを駆動するための駆動信号を発生して第2の半導体スイッチ7c、7dに出力する。制御手段9は、電流検知手段10により検知される入力電流のピーク値がマイクロコンピューター内に保持された所定の設定値と実質的に等しくなるように、第1のインバータ回路4aおよび第2のインバータ回路4b内の第1の半導体スイッチ7a、7bおよび第2の半導体スイッチ7c、7dを制御して第1のインバータ回路4aおよび第2のインバータ回路4bのパワーコントロールを行う。さらに、制御手段9は、第1のインバータ回路4aが加熱動作を行っているか否か、および第2のインバータ回路4bが加熱動作を行っているか否かを示す信号を報知手段11に出力する。なお、制御手段9による第1のインバータ回路4aおよび第2のインバータ回路4bの具体的な制御方法は、後述する。
第1の報知手段11aは発光ダイオードであって、第1のインバータ回路4aが加熱動作を行っているときは点灯する一方、第1インバータ回路4aが加熱動作を停止しているときは消灯して、第1のインバータ回路4aの加熱動作の状態を報知する。また、第2の報知手段11bは発光ダイオードであって、第2のインバータ回路4bが加熱動作を行っているときは点灯する一方、第2のインバータ回路4bが加熱動作を停止しているときは消灯して、第2のインバータ回路4bの加熱動作の状態を報知する。
また、第1のインバータ回路4aはハーフブリッジ回路である。ここで、第1の半導体スイッチ7a、7bの直列接続回路は平滑コンデンサ3に並列に接続される。また、第1の加熱コイル5aと第1の共振コンデンサ6aとの直列接続回路は、第1の半導体スイッチ7a、7bの直列接続回路の中点と、平滑コンデンサ3の基準電位(接地電位)側の電極との間に接続される。第1のインバータ回路4aは、交流電源1から整流平滑回路13を介して入力される直流電流を所定の第1の高周波電流に変換し、第1の負荷を誘導加熱する第1の加熱コイル5aに供給する。
第1のインバータ回路4aと同様に、第2のインバータ回路4bはハーフブリッジ回路である。ここで、第2の半導体スイッチ7c、7dの直列接続回路は平滑コンデンサ3に並列に接続される。また、第2の加熱コイル5bと第2の共振コンデンサ6bとの直列接続回路は、第2の半導体スイッチ7c、7dの直列接続回路の中点と、平滑コンデンサ3の基準電位(接地電位)側の電極との間に接続される。第2のインバータ回路4bは、交流電源1から整流平滑回路13を介して入力される直流電流を所定の第2の高周波電流に変換し、第2の負荷を誘導加熱する第2の加熱コイル5bに供給する。第1のインバータ回路4aおよび第2のインバータ回路4bは、整流回路2と、平滑コンデンサ3と、電流検知手段10とを共有する。
なお、本実施の形態の第1および第2のインバータ回路4a、4bを、それぞれハーフブリッジ回路で構成したが、フルブリッジ回路で構成しても本実施の形態と同様の効果が得られる。
次に、制御手段9の動作を詳細説明する。上述したように、制御手段9は、第1の駆動回路8aおよび第2の駆動回路8bに制御信号を出力することにより、第1のインバータ回路4aおよび第2のインバータ回路4bの加熱動作を制御する。具体的には、制御手段9は、第1のインバータ回路4aのみを加熱動作させるとき、第1のインバータ回路4aの入力電力が連続的に所定の第1の目標入力電力P1になるように第1のインバータ回路4aを制御する。さらに、制御手段9は、第2のインバータ回路4bのみを加熱動作させるとき、第2のインバータ回路4bの入力電力が連続的に所定の第2の目標入力電力P2になるように第2のインバータ回路4bを制御する。以下、第1のインバータ回路4aおよび第2のインバータ回路4bのうち、一方のインバータ回路のみを上述したように加熱動作させることを、「インバータ回路を連続制御により加熱動作させる」という。
また、制御手段9は、第1のインバータ回路4aおよび第2のインバータ回路4bをともに加熱動作させるとき、第1のインバータ回路4aおよび第2のインバータ回路4bを以下のように制御する。制御手段9は、第1のインバータ回路4aの平均入力電力が所定の第1の目標入力電力P1になるように、高電力モードでの通電期間と低電力モードでの通電期間とを所定の制御周期で繰り返すように、第1のインバータ回路4aを制御する。ここで、高電力モードでの通電期間において、第1のインバータ回路4aの入力電力は第1の目標入力電力P1より大きい所定の入力電力P1aになるように制御される一方、低電力モードでの通電期間において、第1のインバータ回路4aの入力電力は第1の目標入力電力P1より小さい所定の入力電力P1bになるように制御される。なお、本実施の形態において、低電力モードでの入力電力P1bは0Wに設定され、第1のインバータ回路4aは動作を停止する。さらに、制御手段9は、第2のインバータ回路4bの平均入力電力が所定の第2の目標入力電力P2になるように、高電力モードでの通電期間と低電力モードでの通電期間とを所定の制御周期で繰り返すように、第2のインバータ回路4bを制御する。ここで、高電力モードでの通電期間において、第2のインバータ回路4bの入力電力は第2の目標入力電力P2より大きい所定の入力電力P2aになるように制御される一方、低電力モードでの通電期間において、第2のインバータ回路4bの入力電力は第2の目標入力電力P2より小さい所定の入力電力P2bになるように制御される。なお、本実施の形態において、低電力モードでの入力電力P2bは0Wに設定され、第2のインバータ回路4bは動作を停止する。また、第1の目標入力電力P1および第2の目標入力電力P2はそれぞれ、例えば使用者によって任意の入力電力に設定される。
さらに、制御手段9は、第1のインバータ回路4aおよび第2のインバータ回路4bを、高電力モードでの通電と低電力モードでの通電とを交互に且つ排他的に、上述した制御周期で繰り返すように制御する。本実施の形態において、低電力モードでの入力電力P1b、P2bは0Wに設定されるので、第1のインバータ回路4aおよび第2のインバータ回路4bは同時に駆動されずに交互に駆動される。また、制御手段9は、第1のインバータ回路4aの高電力モードでの動作期間の比率により第1の加熱コイル5aのパワーコントロールを行い、第2のインバータ回路4bの高電力モードでの動作期間の比率により第2の加熱コイル5bのパワーコントロールを行う。
さらに、制御手段9は、従来技術に係る誘導加熱と同様に、ゼロボルト検知回路12からのゼロボルト検知信号に従って、各インバータ回路4a、4bにおいて、高電力モードでの通電から低電力モードでの通電に、または低電力モードでの通電から高電力モードでの通電に切り替える。これにより、高電力モードでの通電と低電力モードでの通電との間での切り替え時に平滑コンデンサ3の残留電圧を比較的低い電圧に抑えて、始動時の第1の加熱コイル5aまたは第2の加熱コイル5bの突入電流を抑えることができる。従って、高電力モードでの通電と低電力モードでの通電との間での切り替え毎に発生する鍋コツ音を使用者にとって問題のないレベルにまで下げることができる。以下、第1のインバータ回路4aおよび第2のインバータ回路4bをともに上述したように加熱動作させることを、「第1のインバータ回路4aおよび第2のインバータ回路4bを時分割制御により加熱動作させる」という。
また、制御手段9は、第1のインバータ回路4aおよび第2のインバータ回路4bを時分割制御により加熱動作させているときに、電流検知手段10によって検知された入力電流のピーク値が所定のしきい値Ith以下であることを検知すると、第1のインバータ回路4aおよび第2のインバータ回路4bのうち当該検知したタイミングにおいて高電力モードでの通電を行っていた(すなわち、動作していた)一方のインバータ回路の加熱動作を停止し、当該検知したタイミングにおいて低電力モードで通電を行っていた(すなわち、本実施の形態の場合、通電を停止していた)他方のインバータ回路を連続制御により加熱動作させる。このとき、上述した他方のインバータ回路の目標入力電力は、入力電流のピーク値が所定のしきい値Ith以下になったタイミングの直前の当該他方のインバータ回路の目標入力電力と同一に設定される。
以上説明したように構成された誘導加熱調理器の動作および作用を説明する。
図2は、図1の誘導加熱調理器の動作を示すタイミングチャートである。図2において、はじめに、第1のインバータ回路4aおよび第2のインバータ回路4bに対応する2口の調理ヒーターが同時に使用されている。このような調理形態として、例えばカレーまたはシチュー等の煮込み調理と湯沸しとを同時に行う等の調理形態が考えられる。この場合、第1の加熱コイル5aおよび第2の加熱コイル5b直上には、互いに異なる第1および第2の負荷(鍋)が配置される。そして、制御手段9は、第1のインバータ回路4aおよび第2のインバータ回路4bを時分割制御により加熱動作させる。また、第1の報知手段11aは発光ダイオード点灯させることにより、第1のインバータ回路4aが加熱動作を行っていることを使用者に視覚的に報知し、第2の報知手段11bは発光ダイオード点灯させることにより、第2のインバータ回路4bが加熱動作を行っていることを使用者に視覚的に報知する。
図2において、第1のインバータ回路4aおよび第2のインバータ回路4bが時分割制御により制御される期間中は、ゼロボルト検知回路12からのゼロ点検知信号の立ち上がりタイミングt1、t3、t5において、第1のインバータ回路4aは低電力モードでの通電状態から高電力モードでの通電状態に切り替えられる一方、第2のインバータ回路4bは高電力モードでの通電状態から低電力モードでの通電状態に切り替えられる。また、ゼロボルト検知回路12からのゼロ点検知信号の立ち上がりタイミングt4、t4において、第1のインバータ回路4aは高電力モードでの通電状態から低電力モードでの通電状態に切り替えられる一方、第2のインバータ回路4bは低電力モードでの通電状態から高電力モードでの通電状態に切り替えられる。
次に、タイミングt5より後の所定のタイミングにおいて、2口の調理ヒーターの同時使用中に第1の加熱コイル5aに対応する一方の調理ヒーターから第1の負荷が取り除かれると、第1のインバータ回路4aが無負荷状態で動作するので、交流電源1からの入力電流は極めて少なくなる。このため、図2に示すように、タイミングt5の後のタイミングt51において、入力電流のピーク値はしきい値Ith以下になる。
制御手段9は、タイミングt51において入力電流のピーク値がしきい値Ith以下であることを検知すると、タイミングt51において高電力モードで通電を行っていた第1のインバータ回路4aの加熱動作を、第1のインバータ回路4aの通電状態を高電力モードでの通電から低電力モードでの通電に切り替える次のタイミングt6で停止させる。さらに、制御手段9は、タイミングt6において、第2のインバータ回路4bを、連続制御により単独で加熱動作させる。
タイミングt6以降、第2のインバータ回路4bは、所定の制御周期で加熱動作と停止とを繰り返す時分割制御ではなく、入力電力が連続的に第2の目標入力電力P2になるように連続制御により加熱動作する。更に、制御手段9は、タイミングt6において、第1のインバータ回路4aが加熱動作を停止していることを示す信号を報知手段11に出力する。これに応答して、報知手段11aの発光ダイオードは消灯し、第1の加熱コイル5a上から鍋が取り除かれたことを、使用者に視覚的に報知する。
図3Aは、図1の第2のインバータ回路4bにおいて時分割制御から連続制御に切り替えるときの第1のインバータ回路4a及び第2のインバータ回路4bの入力電力の時間変化を示すタイミングチャートであり、図3Bは、図3Aの第2のインバータ回路4bの入力電力の時間変化と等価な入力電力の時間変化を示すタイミングチャートである。
図3Aにおいて、第2のインバータ回路4bの第2の目標入力電力P2は1500Wに設定されており、時分割制御の制御周期は20ミリ秒に設定されている。このとき、時分割制御中の第2のインバータ回路4bの平均入力電力は、高電力モードでの入力電力P2a×(動作期間長/制御周期)となるため、動作期間長は10ミリ秒に設定される。すなわち、第2のインバータ回路4bは、3000W×(10ミリ秒/20ミリ秒)=1500Wの平均入力電力で加熱動作される。さらに、第2のインバータ回路4bの制御方法が時分割制御から連続制御に変更された後は、第2のインバータ回路4は、入力電力が連続的に1500Wになるように連続加熱動作するため、制御方法の変更前後で第2のインバータ回路4bからの発生電力(入力電力)は変化しない(図3B参照)。
以上説明したように、本実施の形態1に係る誘導加熱調理器は、
(a)交流電源1から整流平滑回路13を介して入力される直流電流を所定の第1の高周波電流に変換し、第1の負荷を誘導加熱する第1の加熱コイル5aに供給する第1のインバータ回路4aと、
(b)上記直流電流を所定の第2の高周波電流に変換し、第2の負荷を誘導加熱する第2の加熱コイル5bに供給する第2のインバータ回路4bと、
(c)交流電源1から整流平滑回路13に入力される入力電流を検知する入力電流検知手段10と、
(d)第1および第2のインバータ回路4a、4bを制御する制御手段9とを備えて構成される。
ここで、制御手段は9、所定の第1の期間(例えば、図2のタイミングt1からt2までの期間)において、第1のインバータ回路4aの入力電力が所定の第1の目標入力電力P1より大きい所定の第1の入力電力P1aになるように第1のインバータ回路4aを制御するとともに、第2のインバータ回路4bの入力電力が所定の第2の目標入力電力P2より小さい所定の第2の入力電力P2bになるように第2のインバータ回路4bを制御する。また、制御手段9は、第1の期間に続く所定の第2の期間(例えば、図2のタイミングt2からt3までの期間)において、第1のインバータ回路4aの入力電力が第1の目標入力電力P1より小さい所定の第3の入力電力P1bになるように第1のインバータ回路4aを制御するとともに、第2のインバータ回路4bの入力電力が第2の目標入力電力P2より大きい所定の第4の入力電力P2aになるように第2のインバータ回路4bを制御する。そして、制御手段9は、第1の期間と第2の期間とを所定の制御周期で繰り返すことにより、第1のインバータ回路4aの平均入力電力が第1の目標入力電力P1になり、第2のインバータ回路4bの平均入力電力が第2の目標入力電力P2になるように、第1および第2のインバータ回路4a、4bを制御する。
制御手段9は、入力電流のピーク値が所定のしきい値Ith以下であることを検知したとき、第1および第2のインバータ回路4a、4bのうち、当該検知したタイミング(例えば、図2のタイミングt51)において入力電力が第1の入力電力P1aまたは第4の入力電力P2aになるように制御していた一方のインバータ回路の加熱動作を停止するように制御することを特徴とする。
また、制御手段9は、入力電流のピーク値がしきい値Ith以下であることを検知したとき、第1および第2のインバータ回路4a、4bのうち、他方のインバータ回路を、当該他方のインバータ回路の入力電力が所定の第3の目標入力電力になるように制御することを特徴とする。ここで、第3の目標入力電力は、第1および第2の目標入力電力P1、P2のうち、他方のインバータ回路の目標入力電力と同一であるように設定されることを特徴とする。
従って、第1のインバータ回路4aおよび第2のインバータ回路4bのうち、鍋が取り除かれて無負荷の状態となった一方のインバータ回路の加熱動作を従来技術に比較して素早く停止させ、他方のインバータ回路の動作モードを、単独で連続制御により加熱動作させる動作モードに変更することができる。このため、平滑コンデンサ3が実質的に充電された状態(平滑状態)から加熱動作を開始することがなくなり、第1の加熱コイル5aおよび第2の加熱コイル5bへの突入電流の発生を防止して鍋コツ音をなくすことができる。
また、本実施の形態1においては、時分割制御時の低電力モードでの入力電力P1b、P2bは0Wに設定されるので、低電力モードでの通電期間においてインバータ回路は動作しない。従って、第1および第2のインバータ回路4a、4bは同時に駆動されない。従って、近接して配置される2つの加熱コイルに流れる高周波電流に周波数差が生じて共鳴現象により発生する干渉音(唸り音)をなくすことができる。
また、本実施の形態1においては、制御手段9は、入力電流がしきい値Ith以下であることを検出したタイミングにおいて低電力モードで通電を行っていた(すなわち、本実施の形態の場合、通電を停止していた)他方のインバータ回路を連続制御により加熱動作させる。このとき、上述した他方のインバータ回路の目標入力電力は、入力電流のピーク値が所定のしきい値Ith以下になったタイミングの直前の目標入力電力に設定される。従って、入力電流がしきい値Ith以下であることを検出したタイミングにおいて通電を停止していたインバータ回路に接続された加熱コイル直上に配置される負荷に対して、インバータ回路を時分割制御によって制御するか、連続制御によって制御するかに関わらず(すなわち、動作モードに関わらず)安定した電力供給を行うことができる。
また、本実施の形態1に係る誘導加熱調理器は、第1のインバータ回路4aおよび第2のインバータ回路4bの加熱動作の状態を報知する報知手段11を備える。さらに、制御手段9は、入力電流に基づいて、第1のインバータ回路4aおよび第2のインバータ回路4bのうちのいずれか一方のインバータ回路の加熱動作を停止するとき、当該一方のインバータ回路の加熱動作が停止状態であることを報知手段11により報知する。従って、加熱コイル直上から負荷が取り除かれて加熱動作が自動停止したことを、使用者が視覚的に容易に認識することができる。なお、本実施の形態において、第1の報知手段11aおよび第2の報知手段11bは発光ダイオードであったが、本発明はこれに限られず、ブザーなどの他の報知手段であってもよい。第1の報知手段11aおよび第2の報知手段11bがブザーである場合、使用者は、インバータ回路が停止したことを聴覚的に認識できる。
なお、本実施の形態1では、制御手段9は、交流電源からの入力電流を用いてパワーコントロールを行ったが、本発明はこれに限られない。制御手段9は、第1の加熱コイル5aおよび第2の加熱コイル5bや第1の共振コンデンサ6aおよび第2の共振コンデンサ6bに発生する共振電流または電圧を用いてパワーコントロールを行ってもよい。
また、本実施の形態1では、図3Aに示すように、時分割制御時の第1のインバータ回路4aおよび第2のインバータ回路4bの制御周期を20ミリ秒に設定し、高電力モードでの通電期間長(すなわち、動作期間長)および低電力モードでの通電期間長(すなわち、停止期間長)をそれぞれ10ミリ秒に設定して交互に動作させたが、本発明はこれに限られず、制御周期、動作期間長および停止期間長はこれらの値と異なっていても、本実施の形態と同様の効果が得られる。
また、本実施の形態1では、制御手段9は、時分割制御時には第2のインバータ回路4bの入力電力を3000Wと0Wとの間で切り替えて平均入力電力を1500Wとし、また連続制御時には入力電力が連続的に1500Wになるように第2のインバータ回路4bを連続加熱動作させたが、本発明はこれに限られず、1500W以外の目標入力電力であっても本実施の形態と同様の効果が得られる。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2について図面を参照しながら説明する。なお、実施の形態1と比較して異なる点は時分割制御における低電力モードでの動作方法のみであり、その他同様の内容については説明を省略する。
図4は、図1の誘導加熱調理器の本発明の実施の形態2に係る動作を示すタイミングチャートである。実施の形態1では、第1のインバータ回路4aの低電力モードでの通電期間において、第1のインバータ回路4aの入力電力P1bは0Wに設定され、第2のインバータ回路4bの低電力モードでの通電期間において、第2のインバータ回路4bの入力電力P2bは0Wに設定された。これに対して、本実施の形態では、第1のインバータ回路4aの低電力モードでの通電期間において、第1のインバータ回路4aの入力電力P1bは第1の目標入力電力P1より小さい0W以外の所定の入力電力になるように制御される。また、第2のインバータ回路4bの低電力モードでの通電期間において、第2のインバータ回路4bの入力電力P2bは第2の目標入力電力P2より小さい0W以外の所定の入力電力になるように制御される。
制御手段9は、実施の形態1と同様に、第1の駆動回路8a,第2の駆動回路8bに制御信号を出力して第1のインバータ回路4aおよび第2のインバータ回路4bの加熱動作を制御する。このとき、第1のインバータ回路4aおよび第2のインバータ回路4bを、高電力モードでの通電と低電力モードでの通電とを交互に且つ排他的に所定の制御周期で繰り返すように制御する。また、制御手段9は、第1のインバータ回路4aの制御周期毎の平均入力電力により第1の加熱コイル5aのパワーコントロールを行い、第2のインバータ回路4bの制御周期毎の平均入力電力により第2の加熱コイル5bのパワーコントロールを行う。
図4において、第1のインバータ回路4aの高電力モードをAと記載し、第1のインバータ回路4aの低電力モードをBと記載し、第2のインバータ回路4bの高電力モードをCと記載し、第2のインバータ回路4bの低電力モードをDと記載する。図4に示すように、第1のインバータ回路4aが高電力モードAで動作中には、第2のインバータ回路4bを低電力モードDで動作させて、第1のインバータ回路4aが低電力モードBで動作中には第2のインバータ回路4bを高電力モードCで動作させる。
更に、本実施の形態において、各モードA、B、CおよびDにおける半導体スイッ7a、7b、7cおよび7dの駆動信号の周波数(以下、駆動周波数という。)は以下のように設定される。
(1)第1のインバータ回路4aの高電力モードAにおける半導体スイッ7a、7bの駆動周波数を25kHzに設定する。
(2)第1のインバータ回路4aの低電力モードBにおける半導体スイッ7a、7bの駆動周波数を46kHzに設定する。
(3)第2のインバータ回路4bの高電力モードCにおける半導体スイッ7c、7dの駆動周波数を23kHzに設定する。
(4)第2のインバータ回路4bの低電力モードDにおける半導体スイッ7c、7dの駆動周波数を50kHzに設定する。
すなわち、第1のインバータ回路4aの低電力モードBの駆動周波数(46kHz)は、第2のインバータ回路4bの高電力モードCの駆動周波数(23kHz)の2倍の周波数に設定され、第2のインバータ回路4bの低電力モードDの駆動周波数(50kHz)は、第1のインバータ回路4aの高電力モードAの駆動周波数(25kHz)の2倍の周波数に設定される。このように、本実施の形態では、実施の形態1と同様に、第1のインバータ回路4aおよび第2のインバータ回路4bを時分割制御により加熱動作させて、高電力モードでの通電と低電力モードでの通電とを交互に且つ排他的に、所定の制御周期で繰り返すように制御する。さらに、低電力モードで通電される一方のインバータ回路の駆動周波数は、高電力モードで通電される他方のインバータ回路の駆動周波数の2倍の周波数に設定される。従って、一方のインバータ回路の駆動信号の2次高調波の周波数と、他方のインバータ回路の駆動信号の周波数との間に周波数差が発生しない。
以上説明したように、本実施の形態2においては、低電力モードでの動作中である第1および第2のいずれか一方のインバータ回路内の半導体スイッチの駆動周波数は、高電力モードでの動作中である他方のインバータ回路内の半導体スイッチの駆動周波数の2倍の周波数に設定されるので、一方のインバータ回路の駆動信号の2次高調波の周波数と他方のインバータ回路の駆動信号の周波数との間に周波数差が発生しないため、干渉音(唸り音)をなくすことができる。
また、本実施の形態2では、時分割制御には第1のインバータ回路4aおよび第2のインバータ回路4bの高電力モードA,Cでの駆動周波数を各々25kHz、23kHzと設定しているが、本発明はこれに限られず、上述した駆動周波数と異なる駆動周波数であっても本実施の形態と同様の効果が得られる。
なお、上記各実施の形態において、入力電流検知手段10は交流電源1から整流平滑回路13に入力される入力電流のピーク値を検知し、制御手段9は入力電流のピーク値が所定のしきい値Ith以下であることを検知したが、本発明はこれに限られない。入力電流検知手段10は、交流電源1から整流平滑回路13に入力される入力電流を検知すればよい。また、制御手段9は、交流電源1の端子間電圧のゼロ点間(交流電源1からの交流電圧の半周期の期間)において、入力電流に基づいて算出される所定の値が所定のしきい値以下であることを検知すればよい。具体的には、制御手段9は、交流電源1からの交流電圧の半周期の期間において、入力電流を複数回検知して合計することによって入力電流の積分値を算出し、当該算出された積分値が所定のしきい値以下であることを検知してもよい。また、制御手段9は、交流電源1からの交流電圧の半周期の期間において、検知遅れが問題にならない程度に入力電流波形を平滑して、半周期期間の後半の所定のタイミングにおいて、平滑後の入力電流が所定のしきい値以下であることを検知してもよい。
以上説明したように、本発明に係る誘導加熱調理器は、いずれか一方の加熱コイル直上から負荷が取り除かれた場合にも他方の加熱コイル直上に配置された鍋からの鍋コツ音の発生を防止できるため、加熱コイル直上の負荷の載置状態によって限定されることなく、2つの加熱コイルに交互に且つ排他的に通電する誘導加熱調理器全般において有効である。
1、51 交流電源
2、52 整流回路
3、54 平滑コンデンサ
4a 第1のインバータ回路
4b 第2のインバータ回路
5a 第1の加熱コイル
5b 第2の加熱コイル
6a 第1の共振コンデンサ
6b 第2の共振コンデンサ
7a、7b 第1の半導体スイッチ
7c、7d 第2の半導体スイッチ
8a 第1の駆動回路
8b 第2の駆動回路
9 制御手段
10 電流検知手段
11 報知手段
11a 第1の報知手段
11b 第2の報知手段
12、61 ゼロボルト検知回路
13 整流平滑回路

Claims (5)

  1. 交流電源から整流平滑回路を介して入力される直流電流を所定の第1の高周波電流に変換し、第1の負荷を誘導加熱する第1の加熱コイルに供給する第1のインバータ回路と、
    上記直流電流を所定の第2の高周波電流に変換し、第2の負荷を誘導加熱する第2の加熱コイルに供給する第2のインバータ回路と、
    交流電源から上記整流平滑回路に入力される入力電流を検知する入力電流検知手段と、
    上記第1および第2のインバータ回路を制御する制御手段とを備えた誘導加熱調理器において、
    上記制御手段は、
    所定の第1の期間において、上記第1のインバータ回路の入力電力が所定の第1の目標入力電力より大きい所定の第1の入力電力になるように上記第1のインバータ回路を制御するとともに、上記第2のインバータ回路の入力電力が所定の第2の目標入力電力より小さい所定の第2の入力電力になるように上記第2のインバータ回路を制御し、
    上記第1の期間に続く所定の第2の期間において、上記第1のインバータ回路の入力電力が上記第1の目標入力電力より小さい所定の第3の入力電力になるように上記第1のインバータ回路を制御するとともに、上記第2のインバータ回路の入力電力が上記第2の目標入力電力より大きい所定の第4の入力電力になるように上記第2のインバータ回路を制御し、
    上記第1の期間と上記第2の期間とを所定の制御周期で繰り返すことにより、上記第1のインバータ回路の平均入力電力が上記第1の目標入力電力になり、上記第2のインバータ回路の平均入力電力が上記第2の目標入力電力になるように、上記第1および第2のインバータ回路を制御し、
    上記入力電流が所定のしきい値以下であることを検知したとき、上記第1および第2のインバータ回路のうち、当該検知したタイミングにおいて入力電力が上記第1または第4の入力電力になるように制御していた一方のインバータ回路の加熱動作を停止するとともに、他方のインバータ回路を、当該他方のインバータ回路の入力電力が所定の第3の目標入力電力になるように制御することを特徴とする誘導加熱調理器。
  2. 上記第3の目標入力電力は、上記第1および第2の目標入力電力のうち、上記他方のインバータ回路の目標入力電力と同一であるように設定されることを特徴とする請求項記載の誘導加熱調理器。
  3. 上記第2および第3の入力電力は、それぞれゼロに設定されることを特徴とする請求項1または2に記載の誘導加熱調理器。
  4. 上記第1の期間における上記第2のインバータ回路の駆動信号の周波数は、上記第1の期間における上記第1のインバータ回路の駆動信号の周波数の2倍の周波数に設定され、
    上記第2の期間における上記第1のインバータ回路の駆動信号の周波数は、上記第2の期間における上記第2のインバータ回路の駆動信号の周波数の2倍の周波数に設定されたことを特徴とする請求項1または2に記載の誘導加熱調理器。
  5. 上記第1および第2のインバータ回路の加熱動作の状態を報知する報知手段をさらに備え、
    上記制御手段は、上記一方のインバータ回路の加熱動作を停止した後、上記一方のインバータ回路が加熱動作を停止していることを報知するように、上記報知手段を制御することを特徴とする請求項1からのうちのいずれか1つに記載の誘導加熱調理器。
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