JP5906441B2 - 誘導加熱装置 - Google Patents

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    • H05B6/062Control, e.g. of temperature, of power for cooking plates or the like
    • H05B6/065Control, e.g. of temperature, of power for cooking plates or the like using coordinated control of multiple induction coils

Description

本発明は、複数個のインバータ回路を有し、各インバータ回路を交互に動作させる制御機能を備えた誘導加熱装置に関する。
従来、複数個のインバータ回路を有し各インバータ回路を交互に動作させる制御機能を備える誘導加熱装置は、複数のインバータ回路で同時に加熱動作を行う際に、それぞれのインバータ回路が一定周期で高火力モードと低火力モードを交互に繰り返すデューティ制御を行う(例えば、特許文献1参照)。
以下、そのような従来例の一つについて図4を用いて説明する。
図4は、特許文献1に記載される従来の誘導加熱装置100の回路構成図である。誘導加熱装置100は、交流電源101を整流する整流回路102と、整流回路102の出力を高周波電力に変換し第1の加熱コイル106に電流を印加する第1のインバータ回路104と、整流回路102の出力を高周波電力に変換し第2の加熱コイル107に電流を印加する第2のインバータ回路105と、交流電源101からの入力電流を検出する電流検出手段103と、電流検出手段103の出力に応じて第1のインバータ回路104および第2のインバータ回路105内の複数の半導体スイッチの導通時間を制御する制御手段108と、から構成されている。
図4に示す誘導加熱装置100は、第1のインバータ回路104又は第2のインバータ回路105の入力電流が目標値に達した後、他方のインバータ回路との同時動作を行う。更に、第1及び第2のインバータ回路104、105が同時に動作する際、少なくとも一方のインバータ回路が一定時間のオン状態とオフ状態とを交互に継続させるデューティ制御を行うことにより、2つのインバータ回路104、105が整流回路102と電流検知手段103とを共用化するものであっても、誘導加熱装置100は、第1のインバータ回路104及び第2のインバータ回路105の夫々に所定の電力を供給することができる。更に、誘導加熱装置100は入力電流を正確に検知することが可能となるので、各インバータ回路に所定の電力を正確に供給することができる。
特開2010−212052号公報
しかしながら、従来の誘導加熱装置では、加熱周波数の差による干渉音の発生を抑えるために、一方のインバータ回路がオン状態の時に他方のインバータ回路がオフ状態となるようにデューティ制御を行う場合、交流電源の零点近傍に着目して、交流電源の半周期を最小単位として切り替えを行うようにすると、デューティ制御の加熱周期が一定であれば、仮にインバータ回路の最小加熱出力でオン状態の時間を最小にしたとしても、実現できる加熱出力の最小値が限られるという課題がある。また、オン状態とオフ状態との切り替え時に整流回路内の平滑コンデンサの充電電圧が大きい場合に生じる突入電流によってコイルや鍋の振動音や唸り音が発生することを抑えるために、交流電源の零点近傍でオン状態とオフ状態の切り替えを行うようにした場合も、同様に、加熱出力の最小値が限られてしまう、という課題もある。
本発明は、2つのインバータ回路の交互動作時に一方のインバータ回路が実現できる最小加熱出力を小さくし、きめ細かい電力制御を実現する加熱性能に優れた誘導加熱装置を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明に係る誘導加熱装置は、
交流電源を整流する整流回路と、
前記整流回路の出力に並列に接続され、前記整流回路の出力をスイッチング素子により高周波電力に変換する第1および第2のインバータ回路と、
前記第1のインバータ回路から高周波電流が供給される第1の加熱コイルと、
前記第2のインバータ回路から高周波電流が供給される第2の加熱コイルと、
前記交流電源の零点を検知するゼロボルト検知回路と、
前記第1及び前記第2のインバータ回路の加熱出力を設定する加熱出力設定部と、
前記加熱出力設定部の出力及び前記ゼロボルト検知回路による検知結果に基づいて、前記第1及び前記第2のインバータ回路が交互動作するように、前記第1及び前記第2のインバータ回路の動作切り替えを所定の繰り返し周期で行う制御部と
を備え、
前記制御部は、
前記第1及び前記第2のインバータ回路の両方の加熱出力が、前記加熱出力設定部により所定値以上に設定された場合は、前記繰り返し周期を第1の所定時間とし、
前記第1又は前記第2のインバータ回路の少なくともいずれか一方の加熱出力が、前記加熱出力設定部により前記所定値未満に設定された場合は、前記繰り返し周期が前記第1の所定時間より大きな第2の所定時間となるように制御する。
本発明に係る誘導加熱装置においては、第1又は第2のインバータ回路の少なくともいずれか一方のインバータ回路の加熱出力が、加熱出力設定部により所定値未満に設定された場合は、両方のインバータ回路の加熱出力が、加熱出力設定部により所定値以上に設定された場合と比べて、繰り返し周期が大きいので動作時間比を小さくすることができるので、実現する最小加熱出力を小さくすることができ、きめ細かい電力制御及び加熱性能の向上が可能になる。
本発明に係る誘導加熱装置は、2つのインバータ回路の交互動作時に一方のインバータ回路が実現する最小加熱出力を小さくすることができる。これにより、誘導加熱装置においてきめ細かい電力制御及び加熱性能の向上が可能になる。
本発明の実施の形態1に係る誘導加熱装置である誘導加熱調理器の回路構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器における、第1のインバータ回路及び第2のインバータ回路の制御タイミングを示す図である。 第1のインバータ回路及び第2のインバータ回路で設定される加熱出力と、対応する繰り返し周期との関係を示す図である。 従来の誘導加熱装置の回路構成図である。
第1の本発明に係る誘導加熱装置は、交流電源を整流する整流回路と、前記整流回路の出力に並列に接続され、前記整流回路の出力をスイッチング素子により高周波電力に変換する第1および第2のインバータ回路と、前記第1のインバータ回路から高周波電流が供給される第1の加熱コイルと、前記第2のインバータ回路から高周波電流が供給される第2の加熱コイルと、前記交流電源の零点を検知するゼロボルト検知回路と、前記第1及び前記第2のインバータ回路の加熱出力を設定する加熱出力設定部と、前記加熱出力設定部の出力及び前記ゼロボルト検知回路による検知結果に基づいて、前記第1及び前記第2のインバータ回路が交互動作するように、前記第1及び前記第2のインバータ回路の動作切り替えを所定の繰り返し周期で行う制御部とを備える。前記制御部は、前記第1及び前記第2のインバータ回路の両方の加熱出力が、前記加熱出力設定部により所定値以上に設定された場合は、前記繰り返し周期を第1の所定時間とし、前記第1又は前記第2のインバータ回路の少なくともいずれか一方の加熱出力が、前記加熱出力設定部により前記所定値未満に設定された場合は、前記繰り返し周期が前記第1の所定時間より大きな第2の所定時間となるように制御する。
第1の本発明に係る誘導加熱装置においては、第1又は第2のインバータ回路の少なくともいずれか一方のインバータ回路の加熱出力が、加熱出力設定部により所定値未満に設定された場合は、両方のインバータ回路の加熱出力が、加熱出力設定部により所定値以上に設定された場合と比べて、繰り返し周期が大きいので動作時間比を小さくすることができるので、実現する最小加熱出力を小さくすることができ、きめ細かい電力制御及び加熱性能の向上が可能になる。
第2の本発明に係る誘導加熱装置は、特に、第1の本発明において、前記制御部が、前記第1および前記第2のインバータ回路の動作切り替えを、前記交流電源の零点近傍で行うようにする。このようにすることによって、コイルや鍋の振動音や唸り音等の異音の発生を防止することが可能となる。
第3の本発明に係る誘導加熱装置は、特に、第1又は第2の発明において、第2の所定時間が300ミリ秒以下に設定されている。このことによって、誘導加熱装置で行われる、加熱動作と停止とを交互に繰り返す間欠動作において、被加熱物に発生し易い断続沸騰状態を、使用者に違和感のないレベルにまで改善することができる。
第4の本発明に係る誘導加熱装置は、特に、第1又は第2の発明において、第1の所定時間が100ミリ秒以下に設定されている。このことによって、誘導加熱装置で行われる、加熱動作と停止とを交互に繰り返す間欠動作において、被加熱物に発生し易い断続沸騰状態を、使用者に違和感のないレベルにまで改善することができる。
以下、誘導加熱調理器を例に採り上げて、本発明の実施の形態を、図面に基づいて説明する。なお、以下の実施の形態は例示に過ぎず、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(1.実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る誘導加熱装置である誘導加熱調理器50の回路構成を示すブロック図である。また、図2は、本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器50における、第1のインバータ回路3及び第2のインバータ回路4の制御タイミングを示す図である。更に、図3は、第1のインバータ回路3及び第2のインバータ回路4で設定される加熱出力と、対応する繰り返し周期との関係を示す図である。
(1.1.誘導加熱調理器の構成)
図1に示すように、本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器50は、交流電源1と、平滑コンデンサを含み交流電源1の出力を整流する整流回路2と、整流回路2の出力に並列に接続され、整流回路2の出力を半導体スイッチ等からなる第1のスイッチング素子3a、3bにより高周波電力に変換する第1のインバータ回路3と、整流回路2の出力に並列に接続され、整流回路2の出力を半導体スイッチ等からなる第2のスイッチング素子4a、4bにより高周波電力に変換する第2のインバータ回路4とを含む。また、誘導加熱調理器50は、第1及び第2のインバータ回路3、4に供給される入力電流の総和を検出する入力電流検出部5と、第1のインバータ回路3から高周波電流が供給され、第1の共振コンデンサ6aと共振回路を形成する第1の加熱コイル6と、第2のインバータ回路4から高周波電流が供給され、第2の共振コンデンサ7bと共振回路を形成する第2の加熱コイル7とを含む。更に、誘導加熱調理器50は、交流電源1の正負電圧反転のタイミング(零点)を検知するゼロボルト検知回路8と、第1および第2のインバータ回路3、4の加熱出力を外部からの操作により設定する加熱出力設定部9と、第1および第2のインバータ回路3、4を交互動作させる際、動作時間比および繰り返し周期を制御し、更に加熱出力設定部9の出力に基づいて第1および前記第2のインバータ回路3、4の動作切り替えの制御を交流電源1の零点近傍で行う制御部10とを含む。
(1.2.誘導加熱調理器の動作)
以上のように構成された誘導加熱調理器50について、以下その動作を説明する。
図2において、図2(A)は交流電源1の電圧レベルの変化を、図2(B)はゼロボルト検知回路8の検出信号を夫々表している。図2(C)は第1のインバータ回路3の動作状態を、図2(D)は第2のインバータ回路4の動作状態を夫々表している。図2(E)はスイッチング素子3aの駆動信号を、図2(F)はスイッチング素子4aの駆動信号を夫々表している。更に、図2(G)は誘導加熱調理器50の入力電力を表している。
第1のスイッチング素子3a、3b、及び第2のスイッチング素子4a、4bは、加熱出力設定部9により設定された加熱出力に拘らず、所定のスイッチング周期、例えば、16kHz以上の非可聴域の高周波の周期で、制御部10により駆動される。制御部10は、スイッチング素子3a及びスイッチング素子4aが前記スイッチング周期の半分の時間を最大のオン時間とするように制限している。スイッチング素子3b及びスイッチング素子4bは、夫々スイッチング素子3a及びスイッチング素子4aとは排他的に駆動されるので、前記スイッチング周期の半分の時間を最大のオン時間とするように、制御部10が制限している。従って、第1のスイッチング素子3a、3b、及び第2のスイッチング素子4a、4bの、夫々のオン時間がスイッチング周期の半分のときに、最大出力電力となる。
誘導加熱調理器50の使用者が加熱出力設定部9にて加熱出力を設定したことを示す信号は制御部10により受信される。加熱出力設定部9からの信号を受信した制御部10は、第1のスイッチング素子3a、3b若しくは第2のスイッチング素子4a、4bの駆動周波数又は導通時間を増減させることで、入力電流検出部5の出力値が、設定された加熱出力に対応する目標値となるように第1又は第2のインバータ回路3、4の加熱出力を制御する。このことにより、第1又は第2の加熱コイル6、7の夫々の上に絶縁材質のトッププレートを介して載置された鍋等の被加熱物が、夫々に対応する加熱コイルとの磁気結合により発生する渦電流によって誘導加熱される。
制御部10による第1のインバータ回路3の制御タイミングは、図2(C)に示す通りである。即ち、第1のインバータ回路3は、期間(T1+T2)のうちの期間T1にて周期的に動作するように制御される。第1のスイッチング素子3a、3bは、図2(E)に示すように、第1のインバータ回路3の動作により、期間(T1+T2)のうちの期間T1にて、高周波のスイッチング周期で動作する。また、制御部10による第2のインバータ回路4の制御タイミングは、図2(D)に示すとおりである。即ち、第2のインバータ回路4は、期間(T1+T2)のうちの期間T2にて周期的に動作するように制御される。第2のスイッチング素子4a、4bは、図2(F)に示すように、第2のインバータ回路4の動作により、期間(T1+T2)のうちの期間T2にて、高周波のスイッチング周期で動作する。
即ち、第1のインバータ回路3及び第2のインバータ回路4は夫々、期間T1及び期間T2で、間欠的に且つ所定の繰り返し周期で、交互に動作するので、第1のスイッチング素子3a、3b及び第2のスイッチング素子4a、4bも同様に、夫々期間T1及び期間T2で、間欠的に且つ所定の繰り返し周期で、交互に高周波のスイッチング周期で動作する。
このように、第1のインバータ回路3及び第2のインバータ回路4が夫々、間欠的に且つ所定の繰り返し周期で、交互に動作することで、第1のインバータ回路3と第2のインバータ回路4とが同時に動作することが回避されるので、第1のインバータ回路3と第2のインバータ回路4の間で動作時の加熱周波数の差が生じて干渉音(唸り音)が発生してしまう、ということが防がれる。
(1.2.1.インバータ回路の間の動作の切り替え)
次に、制御部10による、第1のインバータ回路3と第2のインバータ回路4の間の動作の切り替えタイミングについて説明する。ゼロボルト検知回路8は、図2(A)(B)に示すように、交流電源1の電圧レベルが正側でハイレベル信号を、負側でローレベル信号を検出する。このときゼロボルト検知回路8は、ハイレベル信号からローレベル信号への立ち下がりエッジ、及びローレベル信号からハイレベル信号への立ち上がりエッジを、交流電源1の電圧レベルの零点近傍で、夫々検出する。よって、ゼロボルト検知回路8の検出信号は、交流電源1の半周期でのパルス信号となる。以下では、このパルス信号をZVP(ゼロボルトパルス)と称する。
制御部10は、第1のインバータ回路3から第2のインバータ回路4に動作を切り替える際には、ゼロボルト検知回路8が立ち上がりエッジ又は立ち下がりエッジを検出した時点で、まず動作中である第1のインバータ回路3の動作を停止させて、その後に動作停止中である第2のインバータ回路4の動作を開始させる。即ち、制御部10は、交流電源1の零点を挟んで、第1のインバータ回路3の動作を停止して、零点を通過後に第2のインバータ回路4の動作を開始させる。第2のインバータ回路4から第1のインバータ回路3に動作を切り替える場合も同様である。
このように第1のインバータ回路3と第2のインバータ回路4の間の動作の切り替えは交流電源1の零点近傍で行われるので、第1のインバータ回路3の動作期間T1、及び第2のインバータ回路4の動作期間T2の夫々は、交流電源1の周期の半分(半周期)の整数倍となる。図2に示す信号及び動作状態では、期間T1が3ZVP、期間T2が2ZVPであるので、第1のインバータ回路3と第2のインバータ回路4は、1周期(繰り返し周期)を5ZVPとして、交互に動作している。
制御部10は、ゼロボルト検知回路8の出力から交流電源1の零点を検知して、第1のインバータ回路3と第2のインバータ回路4の間の動作切り替えを、交流電源1の零点近傍で行う。このことによって、第1のインバータ回路3と第2のインバータ回路4の間の動作切り替えは、交流電源1の瞬時値が低電圧の領域にある時に行われることとなる。よって、整流回路2内の平滑コンデンサの充電電圧を低く抑えることができる。このことにより、第1及び第2のインバータ回路3、4の夫々の初期動作時に発生する突入電流を低く抑えることができるため、コイルや鍋の振動音や唸り音等の異音の発生を防止することが可能となる。
(1.2.2.誘導加熱調理器の入力電力)
図2(A)〜(F)に示すように第1のインバータ回路3と第2のインバータ回路4が交互に動作する場合、誘導加熱調理器50においては、図2(G)に示すように、期間T1では第1のインバータ回路3が入力電力P1で動作して、期間T2では第2のインバータ回路4が入力電力P2で動作する。つまり、第1及び第2のインバータ回路3、4が交互に動作する毎に、誘導加熱調理器50の入力電力はP1及びP2で変動している。第1のインバータ回路3は、繰り返し周期5ZVP中の3ZVPで動作する間欠動作を行うので、入力電力P1の3/5倍の平均電力を得ることとなる。また、第2のインバータ回路4は、繰り返し周期5ZVP中の2ZVPで動作する間欠動作を行うので、入力電力P2の2/5倍の平均電力を得ることとなる。
図3において、図3(A)は交流電源1の電圧レベルの変化を、図3(B)はゼロボルト検知回路8の検出信号を夫々表している。図3(C)(D)は、第1及び第2のインバータ回路3、4の両方の加熱出力が、加熱出力設定部9により所定値(本実施の形態では、例えば、140W)以上に設定された場合の、第1及び第2のインバータ回路3、4の動作状態を、夫々表している。更に、図3(E)(F)は、第1又は第2のインバータ回路3、4の少なくともいずれか一方の加熱出力が、加熱出力設定部9により前記所定値未満に設定された場合の、第1及び第2のインバータ回路3、4の動作状態を、夫々表している。
(1.2.3.第1の入力電力の例)
図3(C)(D)に示す動作状態では、第1のインバータ回路3と第2のインバータ回路4とが、繰り返し周期5ZVPで動作することが示されている。ここで第1のインバータ回路3の動作する期間T1は3ZVPに設定され、第2のインバータ回路の動作する期間T2は2ZVPに設定されている。よって、第1のインバータ回路3の動作時の入力電力が2000Wであり、第2のインバータ回路4の動作時の入力電力が2500Wである場合、第1のインバータ回路3の加熱出力である平均入力電力は2000W×3/5=1200W、第2のインバータ回路4の加熱出力である平均入力電力は2500W×2/5=1000Wに夫々なる。
ここで、回路上の制約や動作時のエネルギー損失等の問題により、第1及び第2のインバータ回路3、4の最小入力電力が700Wである場合を考える。第1のインバータ回路3と第2のインバータ回路4の間の動作時の繰り返し周期が、図3(C)(D)に示すように5ZVPであるとすると、一方のインバータ回路が実現できる最小の平均入力電力は、動作時間を最小にした際の700W×1/5=140Wとなり、140Wより小さい平均入力電力が実現できないことになる。
そこで、第1又は第2のインバータ回路3、4の少なくともいずれか一方の加熱出力が、加熱出力設定部9により140W未満に設定された場合、制御部10は、図3(E)(F)に示すように、繰り返し周期を5ZVP(第1の所定時間)から30ZVP(第2の所定時間)に伸ばすことができるようになっている。これによって、一方のインバータ回路で実現できる最小の平均入力電力を700W×1/30=23.3Wまで小さくすることが可能となる。
なお、第1又は第2のインバータ回路3、4の少なくともいずれか一方の加熱出力が、加熱出力設定部9により前記所定値(本実施の形態では、上述の140W)未満に設定され、繰り返し周期が第1の所定時間から第2の所定時間へと大きくされる場合、この繰り返し周期は300ミリ秒以下に設定されることが好ましい。即ち、第2の所定時間が300ミリ秒以下であることが好ましい。このようにすることにより、第1及び第2のインバータ回路3、4に対して、加熱動作と停止とを交互に繰り返す間欠動作を行うように制御する場合、特に、湯沸し時に発生する被加熱物の断続沸騰状態の違和感のレベルを改善することができる。
これに対して、繰り返し周期が300ミリ秒を超えて設定されると、被加熱物の断続沸騰状態の違和感が大きくなることが想定される。これは、繰り返し周期が小さいほど、加熱動作時と停止時の沸騰感の差が視覚により感知されにくくなり、繰り返し周期が大きいほど、加熱動作時と停止時の沸騰感の差が視覚により感知されやすくなるからである。
(1.2.4.第2の入力電力の例)
また、第1及び第2のインバータ回路3、4の夫々の最大入力電力が3000Wである場合を考える。このとき、この3000Wで、第1及び第2のインバータ回路3、4において間欠動作を行うとすると、誘導加熱調理器50の使用者が断続沸騰状態の違和感を感じない繰り返し周期は、例えば100ミリ秒以下(交流電源1の周波数が60Hzの場合は12ZVP以下、前記交流電源1の周波数が50Hzの場合は10ZVP以下に相当)である。ここで、第1の所定時間を「100ミリ秒」とする。このとき、一方のインバータ回路の最小入力電力が700Wであるとすると、実現され得る最小の平均入力電力は、交流電源1の周波数が60Hzの場合は700W×1/12=58.3W、交流電源1の周波数が50Hzの場合は700W×1/10=70Wとなる。
従って、少なくとも一方のインバータ回路の加熱出力が、加熱出力設定部9によって交流電源1の各周波数における最小の平均入力電力である所定値(上述の例では、58.3W、又は70W)未満に設定された場合は、制御部10は、繰り返し周期を第1の所定時間である100ミリ秒より大きくする(即ち、第2の所定時間とする)。このことによって、繰り返し周期が100ミリ秒であるときよりも、実現され得る最小の平均入力電力を小さくすることができ、加熱性能が向上する。
また、繰り返し周期を100ミリ秒より大きくするときは、最小の平均入力電力を小さくすることを実現するために加熱動作時の入力電力を3000Wと比べて大幅に小さくする(上述の例では、700Wとする)。これは、繰り返し周期を大きくするとしても、前述のように、インバータ回路の加熱動作時の入力電力が小さいほど断続沸騰状態の違和感のレベルが改善するからである。このことにより、断続沸騰状態の違和感のレベルの悪化が抑えられ得る。
以上のように、本実施の形態においては、制御部10は、第1及び第2のインバータ回路3、4の両方の加熱出力が、加熱出力設定部9により所定値以上に設定された場合は、繰り返し周期を第1の所定時間とし、第1又は第2のインバータ回路3、4の少なくともいずれか一方の加熱出力が、加熱出力設定部9により所定値未満に設定された場合は、繰り返し周期が第1の所定時間より大きな第2の所定時間となるように制御する。このようにすることにより、本実施の形態に係る誘導加熱装置においては、第1又は第2のインバータ回路3、4の少なくともいずれか一方のインバータ回路の加熱出力が、加熱出力設定部9により所定値未満に設定された場合は、両方のインバータ回路の加熱出力が、加熱出力設定部9により所定値以上に設定された場合と比べて、繰り返し周期が大きいので動作時間比を小さくすることができるので、実現する最小加熱出力を小さくすることができ、きめ細かい電力制御及び加熱性能の向上が可能になる。
以上のように、本発明の誘導加熱装置は、実現する最小加熱出力を小さくすることができ、きめ細かい電力制御及び加熱性能の向上を可能にするので、一般家庭や業務用に使用される誘導加熱装置において有効である。
1・・・交流電源、
2・・・整流回路、
3・・・第1のインバータ回路、
3a、3b・・・第1のスイッチング素子、
4・・・第2のインバータ回路、
4a、4b・・・第2のスイッチング素子、
5・・・入力電流検出部、
6・・・第1の加熱コイル、
6a・・・第1の共振コンデンサ、
7・・・第2の加熱コイル、
7a・・・第2の共振コンデンサ、
8・・・ゼロボルト検知回路、
9・・・加熱出力設定部、
10・・・制御部。

Claims (4)

  1. 交流電源を整流する整流回路と、
    前記整流回路の出力に並列に接続され、前記整流回路の出力をスイッチング素子により高周波電力に変換する第1および第2のインバータ回路と、
    前記第1のインバータ回路から高周波電流が供給される第1の加熱コイルと、
    前記第2のインバータ回路から高周波電流が供給される第2の加熱コイルと、
    前記交流電源の零点を検知するゼロボルト検知回路と、
    前記第1及び前記第2のインバータ回路の加熱出力を設定する加熱出力設定部と、
    前記加熱出力設定部の出力及び前記ゼロボルト検知回路による検知結果に基づいて、前記第1及び前記第2のインバータ回路が交互動作するように、前記第1及び前記第2のインバータ回路の動作切り替えを所定の繰り返し周期で行う制御部と
    を備え、
    前記制御部は、
    前記第1および前記第2のインバータ回路の両方の加熱出力が、前記加熱出力設定部により所定値以上に設定された場合は、前記繰り返し周期を第1の所定時間とし、
    前記第1または前記第2のインバータ回路の少なくともいずれか一方の加熱出力が、前記加熱出力設定部により前記所定値未満に設定された場合は、前記繰り返し周期が前記第1の所定時間より大きな第2の所定時間となるように制御する、
    誘導加熱装置。
  2. 前記制御部は、前記第1および前記第2のインバータ回路の動作切り替えを、前記交流電源の零点近傍で行うようにした、請求項1に記載の誘導加熱装置。
  3. 前記第2の所定時間は、300ミリ秒以下である、請求項1または2に記載の誘導加熱装置。
  4. 前記第1の所定時間は、100ミリ秒以下である、請求項1または2に記載の誘導加熱装置。
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