JP2002075623A - 誘導加熱調理器及びその制御方法 - Google Patents

誘導加熱調理器及びその制御方法

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JP2002075623A
JP2002075623A JP2000267562A JP2000267562A JP2002075623A JP 2002075623 A JP2002075623 A JP 2002075623A JP 2000267562 A JP2000267562 A JP 2000267562A JP 2000267562 A JP2000267562 A JP 2000267562A JP 2002075623 A JP2002075623 A JP 2002075623A
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heating coil
frequency
inverter
circuit
power
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JP2000267562A
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English (en)
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Koichi Kinoshita
広一 木下
Toshiro Akiyama
俊郎 秋山
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Mitsubishi Electric Home Appliance Co Ltd
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Home Appliance Co Ltd
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鍋の材質が異なっても、機器にストレスをか
けることなく、効率がよく加熱することができる誘導加
熱調理器を提供する。 【解決手段】 直流電源回路2と、加熱コイル45に高
周波電流を供給するインバータ回路4と、共振コンデン
サ46に流れる電流のピーク値に比例した出力をする負
荷電流検出回路49と、鍋10の材質に応じて設定され
た複数の発振周波数のうち何れかの周波数を発振し、予
め設定された時間に達すると、加熱コイル45上の異常
の有無を判別するとともに、鍋10の材質を判別してそ
の材質に応じた周波数を発振させ、所定の上昇率を有す
る信号を出力し、その後、設定された電力に応じて制御
信号を出力する制御手段7と、選択された周波数と制御
信号とに基づいて、加熱コイル45に設定された電力が
得られるようにするとともに、加熱コイル45の電力を
徐々に上昇させる駆動信号を生成して前記インバータ回
路に出力するインバータ駆動手段8と、を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、インバータ回路
を駆動する周波数を鍋の材質に応じて選択する誘導加熱
調理器及びその制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図13は例えば特公昭63−04987
2に開示された従来の誘導加熱調理器の回路図であり、
図において、11は直流電源、12はインバータ回路
で、直流電源11に直列に接続された第1及び第2スイ
ッチング素子13、14、加熱コイル15、加熱コイル
15に直列に接続された共振コンデンサ16、第1スイ
ッチング素子13に並列に接続された第1ダイオード1
7、及び第2スイッチング素子14に並列に接続された
第2ダイオード18、加熱コイルに流れる電流を監視す
るカレントトランス19、20はインバータ回路12の
制御回路で、入力設定部20a、入力検知部20b、比
較部20c、発振器20d及び可変導通比設定部20e
からなっている。
【0003】次に、前記のように構成された従来の誘導
加熱調理器の動作を説明する。比較部20cが、入力設
定部20aに設定された入力設定値と入力検知部20b
で検知された実際の入力値とを比較して誤差電圧を出力
すると、可変導通比設定部20eは、その誤差電圧に応
じて第1スイッチング素子13と第2スイッチング素子
14の導通比を変化させる。この入力電力の帰還ループ
により、第1及び策2スイッチング素子13、14の導
通比は実際の入力値が入力設定値に等しくなるように制
御される。
【0004】これは、第1スイッチング素子13のオン
期間T2と発振周期T1の比T2/T1と、電力及び発
振周波数との関係が図15の特性曲線図に示される関係
にあることに着目したもので、発振周期T1が一定で第
1スイッチング素子13のオン期間T2を変えれは発振
周波数一定で電力を変化させることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来の誘導加
熱調理器で、例えば、図16(a)に示すように発振周
波数の周期T1に対し導通比が、ほぼ0.5(T2/T
1、T3/T1)の波形で第1及び第2スイッチング素
子13、14を交互にオン・オフしたとき最大の電力が
得られるが、鍋の材質が変わった場合では、同じ最大の
電力を得ようとしたときに、導通比を大きく変化させよ
うとすると図16(b、C)に示すようにスイッチング
素子13がON時に、零電流零電圧スイッチングが不可
能となり、第2スイッチング素子14側の損失が増大し
て効率が良くなかった。さらに導通比を大きく変化させ
て零電流零電圧スイッチングを可能とするべく、誘導加
熱調理器の回路を図14のように共振コンデンサC16
にダイオード21を並列に接続した場合でも、図16
(d)に示すように負荷電流に直流バイアス分が加わる
為、カレントトランス19の出力は直流分がカットされ
るので正確な負荷電流が測れないという問題があった。
また、2つ以上の誘導加熱調理器を使用するとき、スイ
ッチング周波数が異なると共振音が生じるという問題が
あった。
【0006】この発明は、以上のような課題を解決する
ためになされたもので、負荷電流のピーク値を正確に測
ることができ、鍋の材質が異なっても、機器にストレス
をかけることなく、効率がよく加熱することができ、2
つ以上の機器を使用するときでも、共振音が生じない誘
導加熱調理器及びその制御方法を提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明に係る誘導加熱
調理器は、商用電源を直流に変換する直流電源回路と、
一対のスイッチング素子とこの一対のスイッチング素子
の一つに並列に接続された加熱コイル及び共振コンデン
サからなる直列回路を有し、前記一対のスイッチング素
子を交互にオン、オフして前記加熱コイルに高周波電流
を供給するインバータ回路と、前記共振コンデンサに流
れる電流を検出する電流検出手段により検出された電流
のピーク値に比例した出力を生成する負荷電流検出回路
と、予め鍋の材質に応じて設定された複数の発振周波数
のうち何れかの周波数を発振し、調理が開始されてから
予め設定された時間に達すると、前記直流電源回路に入
力する電流値と前記インバータ回路に発生する電圧値に
基づいて前記加熱コイル上の異常の有無を判別し、その
結果に基づいて鍋の材質を判別してその材質に応じた周
波数を選択して発振させ、所定の上昇率を有する信号を
予め設定された時間まで出力し、その後、設定された電
力に応じて制御信号を出力する制御手段と、この制御手
段により選択された前記周波数と制御信号とに基づい
て、前記加熱コイルに設定された電力が得られるように
するとともに、前記インバータ回路の加熱コイルの電力
を徐々に上昇させる駆動信号を生成して前記インバータ
回路に出力するインバータ駆動手段と、を備え、前記制
御手段は、前記加熱コイル上が異常のときは前記インバ
ータ駆動手段を停止させ、異常でないときは前記鍋の材
質を判別してその材質に応じた周波数を選択して発振さ
せるとともに、前記負荷電流検出回路の出力が予め設定
した値以下となるように、前記インバータ駆動手段の駆
動信号の導通比を変化させるものである。
【0008】また、商用電源を直流に変換する直流電源
回路と、一対のスイッチング素子とこの一対のスイッチ
ング素子の一つに並列に接続された加熱コイル及び共振
コンデンサからなる直列回路を有し、前記一対のスイッ
チング素子を交互にオン、オフして前記加熱コイルに高
周波電流を供給するインバータ回路と、前記共振コンデ
ンサに流れる電流を検出する電流検出手段により検出さ
れた電流のピーク値に比例した出力を生成する負荷電流
検出回路と、調理の電力を選択する操作部、予め鍋の材
質に応じて複数の発振周波数が設定され、前記操作部に
より電力が設定されたとき、調理開始と判断して前記複
数の発振周波数のうち何れかの周波数を発振する周波数
可変発振部、調理が開始されてから予め設定された時間
に達すると、前記直流電源回路に入力する電流値と前記
インバータ回路に発生する電圧値に基づいて前記加熱コ
イル上の異常の有無を判別し、その結果に基づいて鍋の
材質を判別してその材質に応じた周波数を選択して前記
周波数可変発振部から発振させる鍋判別部及び調理が開
始されたとき、所定の上昇率を有する信号を予め設定さ
れた時間まで出力し、その後、前記操作部で設定された
電力に応じて制御信号を出力する電力制卸部を有する制
御手段と、この制御手段の前記鍋判別部により選択され
た前記周波数と前記電力制御部からの制御信号とに基づ
いて、前記加熱コイルに前記操作部により設定された電
力が得られるようにするとともに、前記インバータ回路
の加熱コイルの電力を徐々に上昇させる駆動信号を生成
して前記インバータ回路に出力するインバータ駆動手段
と、を備え、前記制御手段の前記鍋判別部は、前記加熱
コイル上が異常のときは前記インバータ駆動手段を停止
させ、異常でないときは前記鍋の材質を判別してその材
質に応じた周波数を選択して前記周波数可変発振部から
発振させ、前記制御手段は、前記負荷電流検出回路の出
力が予め設定した値以下となるように、前記インバータ
駆動手段の駆動信号の導通比を変化させるものである。
【0009】また、鍋判別部が鍋の材質を磁性系と判定
したときに、電力制御部は、さらに所定の上昇率を有す
る信号を予め設定された時間まで出力し、前記設定され
た時間に達したときに、鍋判別部は、インバータ回路に
発生する電圧値に基づいて前記鍋が小物かどうか判別
し、小物のときは前記インバータ駆動手段を停止させ、
小物でないときは、前記制御手段が、前記負荷電流検出
回路の出力が予め設定した値以下となるように、前記イ
ンバータ駆動手段の駆動信号の導通比を変化させるもの
である。
【0010】また、インバータ駆動手段は、設定された
電力が最大のときは、入力された周波数の周期に対し一
対のスイッチング素子のオン期間がほぼ半分となる波形
の駆動信号をそれぞれ生成するものである。
【0011】また、インバータ駆動手段は、制御部から
の発振周波数が、鍋の材質により異なるものとし、それ
ぞれの異なる周波数は共振音が発生しない範囲で設定さ
れているものである。
【0012】また、この発明に係る誘導加熱調理器の制
御方法は、インバータ回路の一対のスイッチング素子を
交互にオン、オフして加熱コイルに高周波電流を供給し
て加熱する誘導加熱調理器の制御方法において、調理開
始から予め設定された時間を経過したときに、加熱コイ
ル上の異常の有無を判別し、異常が有るときは前記イン
バータ回路を駆動させる駆動信号を停止させ、異常がな
いときは鍋の材質を判別して予め設定された複数の周波
数のうち何れかを選び、設定された電力が得られるよう
に、前記インバータ回路を駆動するとともに、前記イン
バータ回路の共振コンデンサに流れるピーク電流を所定
値以下にとなるように、前記インバータ回路の駆動信号
の導通比を制御するようにしたものである。
【0013】
【発明の実施の形態】図1はこの発明の実施の形態を示
す誘導加熱調理器の回路図、図2は本実施の形態の誘導
加熱調理器における制御手段のブロック構成図、図3は
その誘導加熱調理器のインバータ駆動手段の回路図、図
4は調理開始時に電力制御部から出力される信号レベル
と加熱コイル上の異常の有無、及び鍋の材質を判別する
タイミングとの関係を示す図、図5、6は加熱コイル上
の異常の有無、及び鍋の材質を判別するための説明図、
図7は鍋の材質の違いによる第1スイッチング素子のオ
ン期間の幅を示す図である。
【0014】図1において、1は商用電源、2は商用電
源1の交流を整流する整流回路、3は平滑回路で、整流
回路2に並列に接続されたコンデンサ31と、整流回路
2の正極側に挿入されたチョークコイル32と、コンデ
ンサ31に並列に接続された平滑コンデンサ33とで構
成され、整流回路2の出力(脈流)を平滑して直流分だ
けを出力する。
【0015】4はインバータ回路で、平滑回路3の両極
間に挿入されたHighアーム及びLowアームスイッ
チング素子41、42と、Highアームスイッチング
素子41(以下、「第1スイッチング素子41」とい
う)に並列に接続されたダイオード43と、Lowアー
ムスイッチング素子42(以下、「第2スイッチング素
子42」という)に並列に接続されたダイオード44
と、一端がその第1及び第2スイッチング素子41、4
2の接続点に接続された加熱コイル45と、一端が加熱
コイル45を介して第1及び第2スイッチング素子4
1、42の接続点に接続され、他端が第2スイッチング
素子42のエミツタ側に接続された共振コンデンサ46
と、共振コンデンサ46に並列に接続されたダイオード
47とで構成され、第1及び第2スイッチング素子4
1、42を交互にオン・オフさせることにより加熱コイ
ル45と共振コンデンサ46に高周波電流が流れる。
【0016】5は整流素子のダイオードを有する変流器
(以下第1のカレントトランス)で、調理の電力設定に
応じて流れる交流電流を検出し、それを直流電圧に変換
して出力する。6は分圧回路で、共振コンデンサ46に
並列に接続され、その共振コンデンサ46に流れる電流
に比例して発生する両端電圧を分圧する。
【0017】48は整流素子のダイオードを有する第2
のカレントトランスで、共振コンデンサ46に流れる交
流電流を検出し出力する。49は負荷電流検出回路で第
2のカレントトランス48の出力ピーク値に比例した電
圧を出力する。
【0018】7は例えばマイクロコンピュータからなる
制御手段で、図2に示すように、第1のカレントトラン
ス5からの直流電圧に基づいて人力電流を検知する人力
電流検知部71と、分圧回路6により分圧された電圧に
基づいて共振コンデンサ46の電圧を検知するコンデン
サ電圧検知部72と、操作部であるスイッチ9により設
定された調理電力(強・中・弱)に基づいて信号を生成
する入力設定部73と、鍋判別部74と、例えば固定周
期T1lの周波数21kHz及び固定周期T21の周波
数22.5kHzがそれぞれ設定され、鍋判別部74の
選択に基づいて何れか一方の周波数を発振する2周波可
変発振部75と、入力設定部73からの信号が入力され
ると、後述するインバータ駆動手段8の出力禁止を解除
する禁止解除信号B、Cを出力する第1及び第2禁止解
除部76、77と、電力制御部78と、第2のカレント
トランス48からのピーク電圧に比例した負荷電流検出
回路49からの出力電圧に基づいて負荷電流を検知する
負荷電流検知部79で構成されている。
【0019】前記鍋判別部74は、スイッチ9により設
定された調理電力に基づく信号を入力設定部73が出力
すると、加熱開始と判断して例えば周波数21kHzの
高周波を2周波可変発振部75から発振させ、そして、
加熱開始から所定時間tA、例えば、1秒経過したと
き、入力電流検知部71の検知による入力電流とコンデ
ンサ電圧検知部72の検知によるコンデンサ電圧との組
合せから加熱コイル上の異常の有無、及び鍋10が磁性
系か非磁性系かを判別する。
【0020】この判別方法は、例えば、図5に示すよう
に入力電流がI1以内かつコンデンサ電圧がV1以上の
ときは加熱コイル45上に鍋10無し、或いは、アル
ミ、銅が載置されていると判別する。このような場合
は、異常ありとして第1及び第2禁止解除部76、77
に禁止指令を出してインバータ駆動手段の動作を停止さ
せる。また、入力電流がI1を越えるか、コンデンサ電
圧がV1未満のときは異常なしと判別する。
【0021】また、所定時間tA、例えば、調理開始か
ら1秒経過したとき、鍋10が磁性系か非磁性系かを判
別するが、コンデンサ電圧がV1未満のときは磁性系の
鍋10と判別し、入力電流がI1を越え、コンデンサ電
圧がV1以上のときは非磁性系の鍋10と判別する。磁
性系の鍋10の場合は、例えば、周波数21kHzを継
続して発振させ、非磁性系の鍋10の場合は、2周波可
変発振部75から発振されている周波数21kHzを周
波数22.5kHzの高周波に切り換えさせる。
【0022】また、所定時間tB、例えば、調理開始か
ら1.5秒経過したとき、鍋10が小物かどうかを判別
するが、図6に示すように、コンデンサ電圧がV2未満
のときは小物と判別し、異常ありとして第1及び第2禁
止解除部76、77に禁止指令を出してインバータ駆動
手段の動作を停止させる。
【0023】前記電力制御部78は、入力設定部73か
らの信号が入力されると調理開始と判断して所定の信号
をインバータ駆動手段8に出力し、その信号のレベル
(電圧)を時間の経過と共に徐々に上げていく。そし
て、鍋10が磁性系と判別されたときは、1.5秒(時
間tB)を経過した時点で、又、鍋10が非磁性系と判
別されたときは1.0秒く時間tA)を経過した時点
で、入力設定部73からの信号と入力電流検知部71か
らの信号(入力電流)とを比較し、その誤差を制御信号
としてインバータ駆動手段8に出力する。
【0024】電力制御部78から出力された前述の所定
信号は予め設定されたもので、図4に示すように調理開
始から1.5秒(時間tB)経過するまで電位レベルを
徐々に上げて第1スイッチング素子41のオン期間が徐
々に広くなるようにし、加熱コイル45の出力を徐々に
上昇させている。これは、前述したように異常の有無及
び、鍋10の材質の判別を鍋判別部74に行わせるため
である。
【0025】前記インバータ駆動手段8は、図3に示す
ように、直列に接続された4種のコンパレータ81、8
2、83、84と、コンパレ一夕82の出力側より分岐
して直列に接続された2種のコンパレ一夕85、86
と、コンパレ一夕85の入力側と第1禁止解除部76と
の間に挿入された第1ダイオード87と、2種のコンパ
レータ85、86の接続点と第2禁止解除部77との間
に挿入された第2ダイオード88とで構成され、そのう
ち、コンパレータ81の入力側は2周波可変発振部75
と接続され、コンパレータ82の入力側はコンパレータ
81の出力と電力制御部78に接続され、また、コンパ
レータ84の出力端はインバータ回路4の第1スイッチ
ング素子41のゲート側に接続され、コンパレ一夕86
の出力端は第2スイッチング素子42のゲート側に接続
されている。
【0026】このインバータ駆動手段8は、動作説明時
で詳述するが、スイッチ9により設定された調理電力が
得られるよう電力制御部78からの制御信号のレベルに
基づいて第1スイッチング素子41をオンする波形(高
周波信号)を、入力された周波数(21kHz又は2
2.5kHz)の周期内において生成すると共に、その
生成した波形を基に第2スイッチング素子42を駆動す
る波形を生成する。第1スイッチング素子41のオン期
間は、図7に示すように鍋の材質によって異なり、電力
が最大のとき、即ち、周波数の周期に対しデユーティ比
が0.5のとき最もそのオン期間が広くなり、この幅に
よって電力が決定される。
【0027】次に、本実施の形態の誘導加熱調理器の動
作を図8〜図12を参照しながら説明する。図8は調理
開始から周波数設定までの動作を示すフローチャート、
図9はインバータ駆動手段の動作波形図、図10は鍋の
材質に応じて出力される駆動信号の波形図、図11は第
2のカレントトランス48の出力電圧に対応した、負荷
電流検出回路49の出力電圧の波形図、図12は負荷電
流の制御のフローチャートである。
【0028】まず、スイッチ9により調理電力が、例え
ば「強」の2kWが設定されると(S1)、制御手段7
の入力設定部73がその設定に応じた信号を鍋判別部7
4、第1及び第2禁止廃除部76、77、電力制御部7
8にそれそれ出力する。この時、第1及び第2禁止解除
部76、77が、第1及び第2ダイオード87、88の
カソード側に禁止解除信号B、C(ハイレベル)を出力
して、コンパレータ84、86から駆動信号が出力きれ
るよう出力禁止を解除し(S2)、鍋判別部74は、周
波数21kHzを2周波可変発振部75から発振してコ
ンパレータ81に出力させ(S3)、電力制御部78
は、調理開始と判断して所定の信号をコンパレータ82
に出力し、その信号のレベルを徐々に上げていく(S
4)。インバータ駆動手段8は、後述するが、周波数2
1kHzと電位レベルが徐々に上がる前記信号とに基づ
いて第1スイッチング素子41のオン期間を徐々に広く
する駆動信号を生成すると共に、第2スイッチング素子
42をオンする駆動信号を生成し、インバータ回路4の
第1及び第2スイッチング素子41、42にそれそれ出
力する。
【0029】一方、電力制御部78は、調理開始から1
秒(時間tA)経過したかどうかを判定しており(S
5)、その時間を確認したときはその旨を鍋判別部74
に通知する。この時、鍋判別部74は、入力電流検知部
71の検知による入力電流値とコンデンサ電圧検知部7
2の検知によるコンデンサ電圧値との組合せから加熱コ
イル45上の異常の有無を判別する(S6)。この時点
において、入力電流がI1以内でコンデンサ電圧がV1
以上のときは異常ありとして、第1及び第2禁止解除部
76、77から禁止信号(ローレベル)を出力させ、イ
ンバータ駆動手段8からの高周波信号の出力を停止させ
る(S7)。
【0030】鍋判別部74は、前記時間経過の通知を受
けると、鍋10が磁性系か非磁性系かを判別する(S
8)。コンデンサ電圧がV1未満のときは磁性系の鍋1
0と判別し、また、入力電流がI1を越え、コンデンサ
電圧がV1以上のときは非磁性系の鍋10と判別する。
磁性系の鍋10の場合は、周波数21kHzを継続して
発振させ(S9)、非磁性系の鍋の場合は、2周波可変
発振部75から発振されている周波数21kHzを周波
数22.5kHzに切り換えさせる(S10)。この
時、電力制御部78は、入力電流検知部71からの入力
電流を取り込んで入力設定部73の信号(2kW)と比
較し、その誤差を制御信号としてインバータ駆動手段8
に出力し、電力の一定制御に入る(Sl1)。
【0031】磁性系の鍋10の場合、電力制御部78
は、さらに第1スイッチング素子41のオン期間が広く
なるよう信号レベルを上昇させると共に、調理開始から
1.5秒(時間tB)を経過したかどうかを判定してお
り(S12、S13)、その時間を経過していないとき
は信号のレベルをさらに上昇させる(S12)。そし
て、1.5秒の経過を確認したときはその旨を鍋判別部
74に通知する。
【0032】鍋判別部74は、前記通知を受けると、鍋
10が小物であるかどうかを判別する(S14)。この
時、鍋判別部74は、コンデンサ電圧検知部72の検知
によるコンデンサ電圧値から鍋10が小物であるかどう
かを判別するが、コンデンサ電圧がV2未満のどきは小
物であると判別して、第1及び第2禁止解除部76、7
7から禁止信号(ローレベル)を出力させ、インバータ
駆動手段8からの高周波信号の出力を停止させる(S1
5)。鍋10が小物ではないと判別きれた場合は、入力
電流検知部71からの入力電流を取り込んで入力設定部
73の信号(2kW)と比較し、その誤差を制御信号と
してインバータ駆動手段8に出力し、電力の一定制御に
入る(S16)。
【0033】次に、インバータ駆動手段8の動作につい
て説明すると、例えば、図9に示すように、周波数21
kHzが2周波可変発振部75から発振されると(同図
(a)参照)、インバータ駆動手段8のコンパレータ8
1は、その波形のハイ及びローレベルをそれぞれ反転す
ると共に、ローレベルに反転した波形を数μ秒後、ハイ
レベルまで徐々に上げてなる波形を前記周波数21kH
zの周期T1l毎に生成して出力し((b)参照)、コ
ンパレータ82は、電力制御部78からの制御信号のレ
ベルとそのコンパレータ81からの信号とを比較し
((c)参照)、制御信号のレベル以下の信号を反転す
ると共に矩形波に変換してコンパレータ83、85にそ
れぞれ出力する((d)参照)。
【0034】コンパレータ83は、その波形を鋸波状に
変換してコンパレータ84に出力し((e)参照)、コ
ンパレータ84はその波形の斜線と基準電位との交点を
信号の立ち上がりとする波形、即ち、周波数21kHz
の波形の立ち上がりより、時間t3遅れた波形を前記周
期T11毎に生成し((f)参照)、インバータ回路4
の第1スイッチング素子41に出力する((g)参
照)。
【0035】一方、コンパレータ85は、入力された波
形の各レベルをそれぞれ反転して図に示す波形を生成し
((h)参照)、コンパレータ86は、その波形の斜線
と基準電位との交点を信号の立ち上がりとする波形、即
ち、図9(d)に示す波形の立ち下がりより時間t4遅
れた波形を前記周期T11毎に生成し((i)参照)、
インバータ回路4の第2スイッチング素子42に出力す
る((j)参照)。
【0036】インバータ駆動手段8から出力される駆動
信号は、鍋10が磁性系の場合、図10(a)に示すよ
うに周波数21kHzの周期T11に対しデユーティ比
がほぼ0.5の波形となり、設定された電力が低下した
場合には、第1スイッチング素子41のオン期間T12
が狭くなり、これに対し第2スイッチング素子42の
オン期間T13がさらに広くなる波形となる。また、設
定された電力が「強」の2kWで、鍋10が非磁性系の
場合、即ち、2周波可変発振部75から発振された周波
数が22.5kHzの場合は、図10(b)に示すよう
にその周波数22.5kHzの周期T21に対しデユー
ティ比がほぼ0.5の波形となり、第1スイッチング素
子41はオン期間T22で、第2スイッチング素子42
はオン期間T23で交互にオン・オフされる。
【0037】次に、負荷の過電流防止について図11、
12により説明する。図11に示すように、負荷電流検
出回路49の出力値に、設定値Xを閾値として設定し、
負荷電流検知部79は負荷電流検出回路49の出力値が
閾値以上かどうか判定し(図12のS17)、閾値以上
のときは、制御信号下降指令を電力制御部78に出力し
(S18)、電力制御部78からの制御信号により、イ
ンバータ駆動手段8がスイッチング素子41、42の導
通比を可変させることにより、聞値Xを超えないように
し、加熱コイル45、共振コンデンサ46に過大な電流
が流れないようにする。
【0038】以上のように本実施の形態においては、調
理開始から1秒経過したとき加熱コイル45上の異常の
有無を判別し、異常のときはインバータ駆動手段8の動
作を停止させ、鍋10の材質を判別し、その鍋10が磁
性系の場合は周波数21kHzを、非磁性系のときは周
波数22.5kHzを選択して、スイッチ9に設定され
た電力が得られるように、その選択周波数を基に第1及
び第2スイッチング素子41、42をそれぞれ駆動し、
共振コンデンサ46に流れるピーク電流を所定値以下に
押さえるように、駆動信号の導通比を制御するようにし
たので、鍋10の材質が異なっても従来非磁性の鍋を加
熱させたときは1.5kWの出力しか出せなかったのに
対し、2.2kW以上の出力を、回路や機器に負担をか
けることなく得ることができ、鍋10の材質が異なって
も、出力の高低差を少なくすることが可能となるので、
使いやすく効率の良い誘導加熱調理器を得ることできる
という効果がある。また、2つ以上の誘導加熱調理器を
異なる材質の鍋で加熱動作させたときは、例えば、21
kHzと22.5kHzのようにごく小差で各々の誘導
加熱調理器のスイッチング周波数を設定することで、近
接したそれぞれの機器間に発生する共振音が、人の耳に
聞こえることがなく、材質の異なる鍋を加熱することが
できる。
【0039】
【発明の効果】以上のように、この発明に係る誘導加熱
調理器は、商用電源を直流に変換する直流電源回路と、
一対のスイッチング素子とこの一対のスイッチング素子
の一つに並列に接続された加熱コイル及び共振コンデン
サからなる直列回路を有し、前記一対のスイッチング素
子を交互にオン、オフして前記加熱コイルに高周波電流
を供給するインバータ回路と、前記共振コンデンサに流
れる電流を検出する電流検出手段により検出された電流
のピーク値に比例した出力を生成する負荷電流検出回路
と、予め鍋の材質に応じて設定された複数の発振周波数
のうち何れかの周波数を発振し、調理が開始されてから
予め設定された時間に達すると、前記直流電源回路に入
力する電流値と前記インバータ回路に発生する電圧値に
基づいて前記加熱コイル上の異常の有無を判別し、その
結果に基づいて鍋の材質を判別してその材質に応じた周
波数を選択して発振させ、所定の上昇率を有する信号を
予め設定された時間まで出力し、その後、設定された電
力に応じて制御信号を出力する制御手段と、この制御手
段により選択された前記周波数と制御信号とに基づい
て、前記加熱コイルに設定された電力が得られるように
するとともに、前記インバータ回路の加熱コイルの電力
を徐々に上昇させる駆動信号を生成して前記インバータ
回路に出力するインバータ駆動手段と、を備え、前記制
御手段は、前記加熱コイル上が異常のときは前記インバ
ータ駆動手段を停止させ、異常でないときは前記鍋の材
質を判別してその材質に応じた周波数を選択して発振さ
せるとともに、前記負荷電流検出回路の出力が予め設定
した値以下となるように、前記インバータ駆動手段の駆
動信号の導通比を変化させるので、負荷電流のピーク値
を正確に測ることができ、鍋の材質が異なっても、機器
にストレスをかけることなく、効率がよく加熱すること
ができる。
【0040】また、商用電源を直流に変換する直流電源
回路と、一対のスイッチング素子とこの一対のスイッチ
ング素子の一つに並列に接続された加熱コイル及び共振
コンデンサからなる直列回路を有し、前記一対のスイッ
チング素子を交互にオン、オフして前記加熱コイルに高
周波電流を供給するインバータ回路と、前記共振コンデ
ンサに流れる電流を検出する電流検出手段により検出さ
れた電流のピーク値に比例した出力を生成する負荷電流
検出回路と、調理の電力を選択する操作部、予め鍋の材
質に応じて複数の発振周波数が設定され、前記操作部に
より電力が設定されたとき、調理開始と判断して前記複
数の発振周波数のうち何れかの周波数を発振する周波数
可変発振部、調理が開始されてから予め設定された時間
に達すると、前記直流電源回路に入力する電流値と前記
インバータ回路に発生する電圧値に基づいて前記加熱コ
イル上の異常の有無を判別し、その結果に基づいて鍋の
材質を判別してその材質に応じた周波数を選択して前記
周波数可変発振部から発振させる鍋判別部及び調理が開
始されたとき、所定の上昇率を有する信号を予め設定さ
れた時間まで出力し、その後、前記操作部で設定された
電力に応じて制御信号を出力する電力制卸部を有する制
御手段と、この制御手段の前記鍋判別部により選択され
た前記周波数と前記電力制御部からの制御信号とに基づ
いて、前記加熱コイルに前記操作部により設定された電
力が得られるようにするとともに、前記インバータ回路
の加熱コイルの電力を徐々に上昇させる駆動信号を生成
して前記インバータ回路に出力するインバータ駆動手段
と、を備え、前記制御手段の前記鍋判別部は、前記加熱
コイル上が異常のときは前記インバータ駆動手段を停止
させ、異常でないときは前記鍋の材質を判別してその材
質に応じた周波数を選択して前記周波数可変発振部から
発振させ、前記制御手段は、前記負荷電流検出回路の出
力が予め設定した値以下となるように、前記インバータ
駆動手段の駆動信号の導通比を変化させるので、負荷電
流のピーク値を正確に測ることができ、鍋の材質が異な
っても、機器にストレスをかけることなく、効率よく加
熱することができる。
【0041】また、鍋判別部が鍋の材質を磁性系と判定
したときに、前記電力制御部は、さらに所定の上昇率を
有する信号を予め設定された時間まで出力し、前記設定
された時間に達したときに、鍋判別部は、インバータ回
路に発生する電圧値に基づいて前記鍋が小物かどうか判
別し、小物のときは前記インバータ駆動手段を停止さ
せ、小物でないときは、前記制御手段が、前記負荷電流
検出回路の出力が予め設定した値以下となるように、前
記インバータ駆動手段の駆動信号の導通比を変化させる
ので、鍋の材質に応じて機器に負担をかけることなく出
力を高めることができ、鍋の材質が異なっても、出力の
高低差を少なくすることが可能となるので、効率がよく
加熱でき、使いやすくすることができる。
【0042】また、インバータ駆動手段は、設定された
電力が最大のときは、入力された周波数の周期に対し一
対のスイッチング素子のオン期間がほぼ半分となる波形
の駆動信号をそれぞれ生成するので、鍋の材質が異なっ
ても、効率よく出力して加熱することができる。
【0043】また、インバータ駆動手段は、制御部から
の発振周波数が、鍋の材質により異なるものとし、それ
ぞれの異なる周波数は共振音が発生しない範囲で設定さ
れているので、近接したそれぞれの機器間に発生する共
振音が、人の耳に聞こえることがなく、材質の異なる鍋
を加熱することができる。
【0044】また、この発明に係る誘導加熱調理器の制
御方法は、インバータ回路の一対のスイッチング素子を
交互にオン、オフして加熱コイルに高周波電流を供給し
て加熱する誘導加熱調理器の制御方法において、調理開
始から予め設定された時間を経過したときに、加熱コイ
ル上の異常の有無を判別し、異常が有るときは前記イン
バータ回路を駆動させる駆動信号を停止させ、異常がな
いときは鍋の材質を判別して予め設定された複数の周波
数のうち何れかを選び、設定された電力が得られるよう
に、前記インバータ回路を駆動するとともに、前記イン
バータ回路の共振コンデンサに流れるピーク電流を所定
値以下にとなるように、前記インバータ回路の駆動信号
の導通比を制御するようにしたので、鍋の材質が異なっ
ても、機器にストレスをかけることなく、効率がよく加
熱することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態を示す誘導加熱調理器
の回路図である。
【図2】 この発明の実施の形態を示す誘導加熱調理器
の制御手段のブロック構成図である。
【図3】 この発明の実施の形態を示す誘導加熱調理器
のインバータ駆動手段の回路図である。
【図4】 この発明の実施の形態を示す誘導加熱調理器
の電力制御部から出力される信号レベルと加熱コイル上
の異常の有無、及び鍋の材質を判別するタイミングとの
関係を示す図である。
【図5】 この発明の実施の形態を示す誘導加熱調理器
の加熱コイル上の異常の有無、及び鍋の材質を判別する
ための説明図である。
【図6】 この発明の実施の形態を示す誘導加熱調理器
の加熱コイル上の小物を判別するための説明図である。
【図7】 この発明の実施の形態を示す誘導加熱調理器
の鍋の材質の違いによる第1スイッチング素子のオン期
間の幅を示す図である。
【図8】 この発明の実施の形態を示す誘導加熱調理器
の動作を示すフローチャートである。
【図9】 この発明の実施の形態を示す誘導加熱調理器
のインバータ駆動手段の動作波形図である。
【図10】 この発明の実施の形態を示す誘導加熱調理
器の鍋の材質に応じて出力される駆動信号の波形図であ
る。
【図11】 この発明の実施の形態を示す誘導加熱調理
器の負荷電流検出回路の出力波形図である。
【図12】 この発明の実施の形態を示す誘導加熱調理
器の負荷電流の制御のフローチャートである。
【図13】 従来の誘導加熱調理器の回路図である。
【図14】 従来の誘導加熱調理器の回路図である。
【図15】 デユーティ比と電力及び発振周波数との関
係を示す特性曲線図である。
【図16】(a、b)は従来の課題を説明するための駆
動信号の波形図である。(c、d)は従来の課題を説明
するための共振コンデンサに流れる電流の波形図であ
る。
【符号の説明】
1 商用電源、2 整流回路、3 平滑回路、4 イン
バータ回路、5 変流器、6 分圧回路、7 制御手
段、8 インバータ駆動手段、9 スイッチ、46 共
振コンデンサ、47 ダイオード、48 第2のカレン
トトランス、49負荷電流検出回路。
フロントページの続き (72)発明者 秋山 俊郎 埼玉県大里郡花園町大字小前田1728番地1 三菱電機ホーム機器株式会社内 Fターム(参考) 3K051 AA02 AB05 AC07 AD13 AD15 AD34 BD09 BD21 CD05

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 商用電源を直流に変換する直流電源回路
    と、 一対のスイッチング素子とこの一対のスイッチング素子
    の一つに並列に接続された加熱コイル及び共振コンデン
    サからなる直列回路を有し、前記一対のスイッチング素
    子を交互にオン、オフして前記加熱コイルに高周波電流
    を供給するインバータ回路と、 前記共振コンデンサに流れる電流を検出する電流検出手
    段により検出された電流のピーク値に比例した出力を生
    成する負荷電流検出回路と、 予め鍋の材質に応じて設定された複数の発振周波数のう
    ち何れかの周波数を発振し、調理が開始されてから予め
    設定された時間に達すると、前記直流電源回路に入力す
    る電流値と前記インバータ回路に発生する電圧値に基づ
    いて前記加熱コイル上の異常の有無を判別し、その結果
    に基づいて鍋の材質を判別してその材質に応じた周波数
    を選択して発振させ、所定の上昇率を有する信号を予め
    設定された時間まで出力し、その後、設定された電力に
    応じて制御信号を出力する制御手段と、 この制御手段により選択された前記周波数と制御信号と
    に基づいて、前記加熱コイルに設定された電力が得られ
    るようにするとともに、前記インバータ回路の加熱コイ
    ルの電力を徐々に上昇させる駆動信号を生成して前記イ
    ンバータ回路に出力するインバータ駆動手段と、を備
    え、 前記制御手段は、前記加熱コイル上が異常のときは前記
    インバータ駆動手段を停止させ、異常でないときは前記
    鍋の材質を判別してその材質に応じた周波数を選択して
    発振させるとともに、前記負荷電流検出回路の出力が予
    め設定した値以下となるように、前記インバータ駆動手
    段の駆動信号の導通比を変化させることを特徴とする誘
    導加熱調理器。
  2. 【請求項2】 商用電源を直流に変換する直流電源回路
    と、 一対のスイッチング素子とこの一対のスイッチング素子
    の一つに並列に接続された加熱コイル及び共振コンデン
    サからなる直列回路を有し、前記一対のスイッチング素
    子を交互にオン、オフして前記加熱コイルに高周波電流
    を供給するインバータ回路と、 前記共振コンデンサに流れる電流を検出する電流検出手
    段により検出された電流のピーク値に比例した出力を生
    成する負荷電流検出回路と、 調理の電力を選択する操作部、予め鍋の材質に応じて複
    数の発振周波数が設定され、前記操作部により電力が設
    定されたとき、調理開始と判断して前記複数の発振周波
    数のうち何れかの周波数を発振する周波数可変発振部、
    調理が開始されてから予め設定された時間に達すると、
    前記直流電源回路に入力する電流値と前記インバータ回
    路に発生する電圧値に基づいて前記加熱コイル上の異常
    の有無を判別し、その結果に基づいて鍋の材質を判別し
    てその材質に応じた周波数を選択して前記周波数可変発
    振部から発振させる鍋判別部及び調理が開始されたと
    き、所定の上昇率を有する信号を予め設定された時間ま
    で出力し、その後、前記操作部で設定された電力に応じ
    て制御信号を出力する電力制卸部を有する制御手段と、 この制御手段の前記鍋判別部により選択された前記周波
    数と前記電力制御部からの制御信号とに基づいて、前記
    加熱コイルに前記操作部により設定された電力が得られ
    るようにするとともに、前記インバータ回路の加熱コイ
    ルの電力を徐々に上昇させる駆動信号を生成して前記イ
    ンバータ回路に出力するインバータ駆動手段と、を備
    え、 前記制御手段の前記鍋判別部は、前記加熱コイル上が異
    常のときは前記インバータ駆動手段を停止させ、異常で
    ないときは前記鍋の材質を判別してその材質に応じた周
    波数を選択して前記周波数可変発振部から発振させ、 前記制御手段は、前記負荷電流検出回路の出力が予め設
    定した値以下となるように、前記インバータ駆動手段の
    駆動信号の導通比を変化させることを特徴とする誘導加
    熱調理器。
  3. 【請求項3】 鍋判別部が鍋の材質を磁性系と判定した
    ときに、電力制御部は、さらに所定の上昇率を有する信
    号を予め設定された時間まで出力し、 前記設定された時間に達したときに、鍋判別部は、イン
    バータ回路に発生する電圧値に基づいて前記鍋が小物か
    どうか判別し、小物のときは前記インバータ駆動手段を
    停止させ、小物でないときは、前記制御手段が、前記負
    荷電流検出回路の出力が予め設定した値以下となるよう
    に、前記インバータ駆動手段の駆動信号の導通比を変化
    させることを特徴とする請求項2記載の誘導加熱調理
    器。
  4. 【請求項4】 インバータ駆動手段は、設定された電力
    が最大のときは、入力された周波数の周期に対し一対の
    スイッチング素子のオン期間がほぼ半分となる波形の駆
    動信号をそれぞれ生成することを特徴とする請求項1〜
    3のいずれかに記載の誘導加熱調理器。
  5. 【請求項5】 インバータ駆動手段は、制御部からの発
    振周波数が、鍋の材質により異なるものとし、それぞれ
    の異なる周波数は共振音が発生しない範囲で設定されて
    いることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の
    誘導加熱調理器。
  6. 【請求項6】 インバータ回路の一対のスイッチング素
    子を交互にオン、オフして加熱コイルに高周波電流を供
    給して加熱する誘導加熱調理器の制御方法において、調
    理開始から予め設定された時間を経過したときに、加熱
    コイル上の異常の有無を判別し、異常が有るときは前記
    インバータ回路を駆動させる駆動信号を停止させ、異常
    がないときは鍋の材質を判別して予め設定された複数の
    周波数のうち何れかを選び、設定された電力が得られる
    ように、前記インバータ回路を駆動するとともに、前記
    インバータ回路の共振コンデンサに流れるピーク電流を
    所定値以下にとなるように、前記インバータ回路の駆動
    信号の導通比を制御するようにしたことを特徴とする誘
    導加熱調理器の制御方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004103523A (ja) * 2002-09-13 2004-04-02 Hitachi Hometec Ltd 誘導加熱調理器
KR100868141B1 (ko) 2006-06-19 2008-11-10 후지 덴키 시스템즈 가부시키가이샤 고주파 전원 장치의 직류 전류 검출 방법 및 장치
US7569167B2 (en) 2002-08-30 2009-08-04 Sumitomo Metal Mining Co., Ltd. Oxide sintered body
CN107801264A (zh) * 2016-09-01 2018-03-13 三星电子株式会社 烹饪装置及其控制方法

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