JP5977577B2 - タイヤ・リムホイールの組立体 - Google Patents

タイヤ・リムホイールの組立体 Download PDF

Info

Publication number
JP5977577B2
JP5977577B2 JP2012109861A JP2012109861A JP5977577B2 JP 5977577 B2 JP5977577 B2 JP 5977577B2 JP 2012109861 A JP2012109861 A JP 2012109861A JP 2012109861 A JP2012109861 A JP 2012109861A JP 5977577 B2 JP5977577 B2 JP 5977577B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
line
tire
shaped pattern
pattern portion
rim
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2012109861A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013237292A (ja
Inventor
聡太郎 岩渕
聡太郎 岩渕
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
Priority to JP2012109861A priority Critical patent/JP5977577B2/ja
Publication of JP2013237292A publication Critical patent/JP2013237292A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5977577B2 publication Critical patent/JP5977577B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Tires In General (AREA)
  • Tyre Moulding (AREA)

Description

この発明は、トレッド部の両側部のそれぞれに連続してタイヤ半径方向内側へ延びる一対のサイドウォール部と、該サイドウォール部のタイヤ半径方向内側に連なる一対のビード部とを具え、該サイドウォール部およびビード部を含むサイド部の少なくとも一方の外表面に装飾を施してなる空気入りタイヤを用いるタイヤ・リムホイールの組立体に関するものである。
ユーザの嗜好により、ドレスアップ等を目的として、自動車に装着するリムホイールをリム径の大きなものに交換する、いわゆるインチアップ行為が広く行われているも、このような大型のリムホイールは、車輪の重量増加により、車両の燃費の悪化および、バネ下重量の増加に起因する車両の乗り心地性の悪化を招くという問題が生じていた。
一方、リム組み前のタイヤのサイド部外表面に、特定のリムホイールが有するスポークの配設位置に合わせて凹凸加工を予め施し、特定のリムホイールに組み付ける際に、サイド部表面に形成した凹凸形状を、リムホイールのスポークの周方向位置に対応させて配置することで、インチアップのような外観を創出することが考えられる。
しかるにこの場合は、スポークの形状や寸法の異なる様々な種類のリムホイールに簡単に対応させることができないので、ユーザの嗜好を十分に満たすことができず、また、サイド部外表面の凹凸形状により、タイヤの負荷転動時に空気抵抗が大きくなって、車両の高速走行時の燃費の低下が否めないという問題があった。
この発明は、大型のリムホイールを好むユーザの嗜好を満たす際に生じていた、従来のこのような問題を解決することを課題とするものであり、それの目的とするところは、タイヤの性能に影響を及ぼすことなしに、リムホイールに組み付けるタイヤの外観に対するユーザの嗜好を十分に満たすことのできる空気入りタイヤを用いるタイヤ・リムホイールの組立体を提供することにある。
この発明のタイヤ・リムホイールの組立体は、トレッド部の両側部のそれぞれに連続してタイヤ半径方向内側へ延びる一対のサイドウォール部と、該サイドウォール部のタイヤ半径方向内側に連なる一対のビード部とを具え、該サイドウォール部およびビード部を含むサイド部の少なくとも一方の外表面に装飾を施してな、前記サイド部の外表面に、タイヤ半径方向に延びる一対の径方向ラインと、タイヤ周方向に延びて前記一対の径方向ラインの相互を該径方向ラインの径方向外端位置で繋ぐ周方向ラインとで構成されるライン状模様部を具えるとともに、前記ライン状模様部が、該ライン状模様部、および、該ライン状模様部の周囲の外表面領域の少なくとも一方への印刷による着色により形成されており、前記ライン状模様部の周囲の前記外表面領域を、明度、彩度および色相のうちの少なくとも一つが前記ライン状模様部と異なる背景装飾部としてなる空気入りタイヤを、リムホイールに組み付けてなるタイヤ・リムホイールの組立体であって、前記リムホイールが、該リムホイールの半径方向に延びる複数本のスポークを有し、前記ライン状模様部の径方向ラインを、前記スポークの、タイヤ半径方向外側への延長線上に配置してなり、前記ライン状模様部の径方向ラインの幅を、前記スポークの最小幅部分の幅以上としてなるものである。
なお、この発明において、明度、彩度、色相とは、HSVモデルで定義されるものである。
ここで、明度は、色の明るさを表す指標であり、明度100%を各色相で最も明るい色とし、明度0%を真黒とする。またここで、彩度は、色の純度を0〜100%の範囲で示す指標であり、彩度が高い色は純粋な色となり、彩度が低い色は鈍い色となる。そしてまた、色相は、色がスペクトルのどこにあるかを0〜360度の範囲で示す指標であり、0度を赤とし、以下60度毎に黄色、緑、シアン、青、マゼンタとする。ところで、明度と、彩度と、色相との組合せを「色彩」という。
そして、明度、彩度、色相は、分光測色計(たとえば、コニカミノルタ社製)を用いて、測定対象の明度、彩度および色相を他系統(たとえばLab色空間)で測定した後、必要なソフトウェア(たとえば、photoshop(登録商標))を用いてHSV系統に変換する方法によって算出するものとする。
この発明のタイヤ・リムホイールの組立体の空気入りタイヤでは、前記ライン状模様部の周方向ラインを、タイヤ最大幅位置からタイヤ半径方向内側に、タイヤ断面高さの20%離れた径方向位置より、タイヤ半径方向外側に配置することが好ましい。この「タイヤ断面高さ」は、タイヤ外径とリム径の差の1/2をいう。
また、この発明のタイヤ・リムホイールの組立体の空気入りタイヤでは、前記ライン状模様部および前記背景装飾部のうち、背景装飾部だけを、印刷により着色することも好ましく、また、前記ライン状模様部を、印刷により着色し、該ライン状模様部を、組み付けられるリムホイールのスポークと同系色、または、無彩色とすることが好ましい。ここでいう「同系色」は、上述した色相の差異が±10%の範囲内にあるものをいい、また、「無彩色」は、上記の彩度が0%のものをいう。
なお、この発明のタイヤ・リムホイールの組立体の空気入りタイヤでは、前記ライン状模様部および前記背景装飾部の少なくとも一方が、タイヤ半径方向に向けて明度を次第に変化させたグラデーション部分を有するものとすることが好ましい。
なお、この明細書および特許請求の範囲において、タイヤの各寸法等の測定は、とくに断りのない限り、タイヤを適用リムに装着して規定内圧を充填した無負荷状態で行うものとする。
ここで、「適用リム」とは、タイヤが生産され、または使用される地域に有効な産業規格であって、日本ではJATMA(日本自動車タイヤ協会) YEAR BOOK、欧州ではETRTO(European Tyre and Rim Technical Organisation)のSTANDARDS MANUAL、米国ではTRA(THE TIRE and RIM ASSOCIATION INC.)のYEAR BOOK等に規定されたリムを指す。
さらに、「所定内圧」とは、上記JATMA等の規格で、タイヤサイズに応じて規定される、タイヤの最大負荷能力に対応する充填空気圧(最高空気圧)をいい、「最大負荷能力」とは、上記の規格でタイヤに負荷することが許される最大の質量をいう。
なお、ここでいう空気は、窒素ガスその他の不活性ガスに置換することもできる。
加えて、この明細書及び特許請求の範囲において、「背景装飾部」は、模様のない無地等も含むものとする。
この発明のタイヤ・リムホイールの組立体によれば、サイド部外表面のライン状模様部の径方向ラインを、前記スポークの、タイヤ半径方向外側への延長線上に配置したことにより、スポークの延長線上に位置する径方向ラインが、まるでスポークの一部であるかのように見えるので、インチアップしたように見せる効果を有効に発揮することができる。
そして、前記ライン状模様部の径方向ラインの幅を、前記スポークの最小幅部分の幅以上としたことにより、サイド部表面に、スポークから連続して見える径方向ラインを明確に表すことができるので、大型のリムホイールであるような視覚的効果を大きく高めることができる。
これはすなわち、径方向ラインの幅を、前記最小幅部分の幅より狭いものとした場合は、細い径方向ラインを、視覚によって十分に認識できないことがあり、それ故に、大型のリムホイールであるかのように見せることができない懸念がある。
また、このタイヤ・リムホイールの組立体に組み付けられる空気入りタイヤによれば、サイド部の外表面に、タイヤ半径方向に延びる一対の径方向ラインと、タイヤ周方向に延びて前記一対の径方向ラインの相互を該径方向ラインの径方向外端位置で繋ぐ周方向ラインとで構成されるライン状模様部を、該ライン状模様部、および、該ライン状模様部の周囲の外表面領域の少なくとも一方への印刷による着色によって形成したことにより、かかるライン状模様部が、あたかもリムホイールのスポークの一部であるかのごとく見えて、組み付けたリムホイールが実際のサイズよりも大型であるように見せることができるので、リムホイールに組み付けるタイヤの外観に対するユーザの嗜好を十分に満たすことができる。
しかもこの空気入りタイヤでは、上記のライン状模様部を、該ライン状模様部、および、該ライン状模様部の周囲の外表面領域の少なくとも一方への印刷による着色によって印刷によって形成したことにより、サイド部外表面に凹凸形状を形成する場合とは異なり、タイヤの性能に影響を及ぼすことがなく、また、ライン状模様部を除去することも可能であるので、ユーザのニーズにより一層応えることができる。
ここで、前記ライン状模様部の周方向ラインの全体を、タイヤ最大幅位置からタイヤ半径方向内側に、タイヤ断面高さの20%離れた径方向位置より、タイヤ半径方向外側に配置したときは、大型のリムホイールであるかのように見せる効果を一層高めることができる。
言い換えれば、前記周方向ラインを、前記径方向位置上に配置した場合や、前記径方向位置よりタイヤ半径方向内側に配置した場合は、周方向ラインがリムライン位置に接近し過ぎることになって、リムホイールに組み付けた際に、その周方向ラインが見え難くなるので、インチアップしたような外観に見えないおそれがある。
またここで、前記ライン状模様部および前記背景装飾部のうち、背景装飾部だけを、印刷により着色したときは、ライン状模様部の周囲の背景装飾部への印刷により、サイド部外表面の地色である黒色のライン状模様部を形成し、それにより、インチアップしたような視覚的効果を十分に得ることができるので、ライン状模様部に印刷を施すための工数を削減することができる。
そしてまた、前記ライン状模様部を、印刷により着色し、該ライン状模様部を、組み付けられるリムホイールのスポークと同系色、または、無彩色としたときは、ライン状模様部が、前記同系色または無彩色であることにより、ライン状模様部を、リムホイールのスポークであるかのように見せる効果を大きく高めることができる。
なおここで、前記ライン状模様部および前記背景装飾部の少なくとも一方が、タイヤ半径方向に向けて明度を次第に変化させたグラデーション部分を有するものとしたときは、グラデーション部分を有するライン状模様部ないしは背景装飾部が立体的に見えることにより、ライン状模様部をスポークの一部に見せる効果を向上させることができる。
この発明のタイヤ・リムホイールの組立体の空気入りタイヤの一の実施形態を、タイヤ半部について示す幅方向断面図である。 図1のタイヤを、リムホイールに組み付けた状態で示す側面図である。 図2の要部拡大側面図である。 ライン状模様部の他の形成例を示す要部拡大側面図である。 他の実施形態を、他の形態のリムホイールに組み付けた状態で示す側面図である。
以下に、図面を参照しつつこの発明の実施の形態について例示説明する。
図1に例示するタイヤ・リムホイールの組立体の空気入りタイヤ1は、タイヤ周方向に連続する環状のトレッド部2と、そのトレッド部2の両側部のそれぞれに連続してタイヤ半径方向内側へ延びる一対のサイドウォール部3と、それぞれのサイドウォール部3のタイヤ半径方向に連なる一対のビード部4とを具えてなり、ここでは、サイドウォール部3およびビード部4を含めてサイド部5と称する。
なお、この空気入りタイヤ1は、図1に示すように、各ビード部4に埋設した一対のビードコア5と、ビード部4からサイドウォール部3を経てトレッド部2に到る一枚以上のプライからなるカーカス6と、カーカス6のクラウン域のタイヤ半径方向外側に順次に配設したベルト7およびトレッドゴム8とを有するものである。
ここで、ラジアル構造とすることができるカーカスプライ6は、図1に示すところでは、ビード部4間にトロイダルに延在するとともに、ビードコア5の周りでタイヤ幅方向内側から外側に向けて折り返してなる。
ここにおいて、この発明では、少なくとも一方のサイド部5の外表面5aに、スクリーン印刷、インクジェット印刷、凸版印刷その他の印刷等を施すことにより、その外表面5aに、図2に例示するように、ライン状模様部9を形成する。
図2に示すところでは、ライン状模様部9を、リムライン位置の近傍からタイヤ半径方向外側に向かって延びる一対の径方向ライン9a、および、タイヤ周方向に延びて、一対の径方向ライン9aの相互を、それらの径方向ライン9aの径方向外端位置で繋ぐ周方向ライン9bで構成し、そして、そのようなライン状模様部9を、タイヤ周方向に互いに距離をおいて四個設けている。
ここで、図示のこの実施形態では、ライン状模様部9を残して、サイド部5の、トレッド端とリムライン位置との間の外表面領域をタイヤ1の全周にわたって、印刷により着色し、ライン状模様部9を、印刷によって着色せずに、タイヤ1の地色である黒色とする一方で、サイド部5の、前記ライン状模様部9の周囲の外表面領域は、明度、彩度および色相のうちの少なくとも一つが前記ライン状模様部9とは異なる背景装飾部10とし、それにより、サイド部外表面5aに、四個のライン状模様部9を形成している。なお、ここでいう「トレッド端」とは、トレッド表面に形成した模様部分のトレッド幅方向の最外端をいい、また、「リムライン位置」は、タイヤを適用リムに装着して所定内圧を充填した無負荷状態で、リムフランジ高さとほぼ面一になる個所に設けた周方向に連続する凸条の位置を意味する。
上記のタイヤ1を、図2に示すようなリムホイール51に組み付けたときは、リムホール51が有する、それの半径方向に延びる複数本のスポーク52のそれぞれの、タイヤ半径方向外側への延長線上に、サイド部外表面5aの各ライン状模様部9のそれぞれの径方向ライン9aを配置することにより、ライン状模様部9が、まるでスポーク52の一部であるかのように見えるようになり、それによって、リムホイール51が実際のサイズよりも大型であるような印象を与えるので、大型リムホイールを好むユーザの嗜好を満たすことができる。
しかもこのタイヤ1では、ライン状模様部9以外のサイド部の外表面領域を、印刷によって着色することによって、ライン状模様部9を形成したことにより、たとえば、インキ除去剤の使用等によって、ライン状模様部9および背景装飾部10を、サイド部外表面5aから除去することも可能であるので、タイヤ1の使用に伴う、ユーザの嗜好の変化等に合わせて、ライン状模様部9や背景装飾部10の色彩、形状その他を変更することもできる。
加えてここでは、ライン状模様部9を、印刷によって形成したことにより、ライン状模様部9および背景装飾部10を設けたサイド部外表面5aは、略平滑面であることから、サイド部外表面に凹凸形状を設ける場合の、タイヤ負荷転動時の空気抵抗の増大や、それによる車両の燃費の悪化という問題を招くおそれがない。
図2に示すリムホイール51は、図示しない車両の車軸が取り付けられるハブ53と、そのハブ53の外周側に配設されて、タイヤ1が組み付けられるリム54と、リム54の半径方向に延びて、ハブ53およびリム54の相互を、リム54の周方向の複数箇所で連結する複数本のスポーク52とを具えてなるものであり、この実施形態では、各ライン状模様部9の一対の径方向ライン9aのそれぞれを、相互間の周方向距離が近い一対のスポークのそれぞれに対応させて、各ライン状模様部9を形成している。
一個〜三個または、五個以上形成することもできるこのようなライン状模様部の個数を増やして、該ライン状模様部が具える一対の径方向ラインを、より多くのスポークに対応させるほど、上述したようなインチアップの錯視効果を高めることができる。
ここで、ライン状模様部9を構成する径方向ライン9aの、それの延在方向に直交する幅Wrは、図3に示すように、たとえば、図示の側面視で、リムホイール51の半径方向外側に向かうに従い幅が漸減するスポーク52の最小幅部分52aの幅Ws以上とすることが好ましい。それにより、径方向ライン9aを明確に視認できて、ライン状模様部9によるインチアップの視覚的効果を有効に発揮することができる。
なお、周方向ライン9bの幅Wcは、径方向ライン9aの幅Wrと等しいものとすることができる。
径方向ライン9aの幅Wrは、たとえば、スポーク52の最小幅部分52aの幅Wsの80%〜200%とすることができ、また、周方向ライン9bの幅Wcは、たとえば、スポーク52の最小幅部分52aの幅Wsの80%〜200%とすることができる。
またここで、ライン状模様部9および背景装飾部10の、タイヤ半径方向の形成領域は、トレッド端とリムライン位置との間の領域の一部とすることができ、また、リムライン位置と、そのリムライン位置からタイヤ半径方向外側に15mm以上離れた位置との間に、ライン状模様部9および背景装飾部10のいずれもが存在しない間隔を設けた場合は、リムライン位置付近に刻印されることがある法規上必要なセリアル番号等の視認性を高めることができる。
そしてまた、インチアップしたような視覚的効果を有効に発揮させるため、ライン状模様部9の周方向ライン9bの全体は、図3に示すように、タイヤ最大幅位置Pwからタイヤ半径方向内側に、タイヤ断面高さHsの20%離れた径方向位置よりも、タイヤ半径方向外側に配置することが好ましい。
一方、タイヤのサイズや種類等にもよるが、ライン状模様部9の周方向ライン9bを、タイヤ最大幅位置Pwからタイヤ半径方向外側に、タイヤ断面高さHsの20%離れた径方向位置よりも、タイヤ半径方向内側に配置したときは、タイヤの負荷転動時の、サイド部外表面5aの、縁石その他の路面突起物との擦れによる、背景装飾部10等の印刷部分の剥離、ひいては、そのような剥離による、ライン状模様部9の視認性および装飾性の低下を防止することができる。
なお、図2に示すところでは、サイド部外表面5aの図の上側部分に、たとえば、タイヤ周方向に沿う文字列等からなる、会社名、ブランド名、タイヤサイズ、製造時期その他の表示のための標章11aを、背景装飾部10上への印刷により設けるとともに、外表面5aの図の下側部分に、これもまた会社名等の表示のための、刻印からなる標章11bを設けているが、かかる標章11a,11bは、この発明に必須の構成ではない。
図2,3に示すところでは、背景装飾部10を、印刷によって着色するとともに、ライン状模様部9をタイヤ1の地色としたが、背景装飾部10とライン状模様部9とは相互に、明度、彩度および色相のうちの少なくとも一つが異なるものであれば良いので、この発明では、たとえば、図4(a)に示すように、ライン状模様部19および背景装飾部20のうち、ライン状模様部19だけを、印刷によって、明度、彩度および色相のうちの少なくとも一つが背景装飾部20とは異なる色彩で着色したり、あるいは、図4(b)に示すように、ライン状模様部29および背景装飾部30の両方を、印刷によって、明度、彩度および色相のうちの少なくとも一つが相互に異なる色彩で着色したりすることができる。
なお、図4(a),(b)に示すように、ライン状模様部19,29を印刷する場合は、ライン状模様部19,29を、リムホイール51のスポーク52と同系色、または、無彩色とすることが、ライン状模様部19,29を、リムホイールのスポークの一部であるかのように見せる効果がさらに高まる点で好ましい。
図5に示す他の実施形態は、ライン状模様部39の形状が異なることを除いて、図2に示すタイヤ1と同様の構成を有するものである。
すなわち、図5に示すタイヤ31は、半径方向外側に向かうにつれて幅が漸増するスポーク62を有するリムホイール61に組み付けられたものであって、スポーク62のこのような形状に合わせて、サイド部外表面35aに形成するライン状模様部39の径方向ライン39aもまた、タイヤ半径方向外側に向けて幅を次第に広くするとともに、周方向ライン39bの幅を、かかる径方向ライン39aの半径方向外端位置での幅と同じ広さとしたものである。
このように、ライン状模様部を構成する径方向ラインおよび周方向ラインのそれぞれは、たとえば、タイヤを組み付けるリムホイールのスポーク形状等に応じて、それの延在途中で幅を変化させることができる。
なお、図示は省略するが、ライン状模様部および背景装飾部の少なくとも一方は、タイヤ半径方向外側に向けて次第に明度を低く、または高くしてなるグラデーション部分を有するものとすることができ、この場合は、そのグラデーション部分により、サイド部外表面の装飾が立体的に見えることから、ライン状模様部をスポークのように見せる効果を高めることができる。
ところで、サイド部外表面5aに、図2に示すタイヤ1のような装飾を施すに当っては、ライン状模様部9および背景装飾部10のうち、背景装飾部10だけを、印刷により、ライン状模様部9の、タイヤ1の地色に等しい黒色と、明度、彩度および色相のうちの少なくとも一つが異なる色彩で着色する背景印刷工程を経るだけで足り、ライン状模様部9に印刷するためのライン印刷工程は不要である。
ここで好ましくは、背景装飾部10に着色する色彩を、スポーク52と同系色、および、無彩色のいずれとも、明度、彩度および色相のうちの少なくとも一つが異なるものとする。
また、図4(b)に示すような、サイド部外表面5aへの装飾を施すには、ライン状模様部29を印刷により着色して、所定の色彩のライン状模様部29を形成するライン形成工程、および、背景装飾部30を印刷により着色して、明度、彩度および色相のうちの少なくとも一つがライン状模様部29と異なる色彩の背景装飾部30を形成する背景印刷工程の両工程を要するが、かかるライン印刷工程と背景印刷工程との順序については、いずれの工程を先としても良い。
この場合においては、ライン状模様部29の色彩を、スポーク52と同系色、または、無彩色とすることにより、ライン状模様部29がスポーク52の一部であるかのような印象をより強く与えることができる。
なお、背景装飾部を印刷によって着色するときは、この背景装飾部を、たとえばユーザが有する、図示しない車両のボディと同系色とすることで、上述したような、インチアップしたような視覚的効果を発揮しつつ、タイヤの、車両のボディとの一体感や調和を創出することができる。
ところで、タイヤのサイド部外表面に、以上に述べたような装飾を施すに当っては、サイド部外表面への装飾を自らデザインすることを望むユーザが、インターネット等を利用して所望の装飾を決定し、それに応じて、サイド部外表面に、ユーザがデザインした形態のライン状模様部を形成するようなシステムが考えられる。
このような場合においては、ユーザの端末にネットワークを介して接続されたデータベース内に、たとえば、タイヤのサイズや種類等に応じて、ライン状模様部の周方向ラインの径方向位置としては不適切な範囲等を保存しておくことにより、ユーザが、自身のユーザ端末から、タイヤのサイズや種類その他の必要な情報を入力した際に、上記の、周方向ラインの径方向位置の不適切な範囲を、ユーザ端末の画面に表示させることが可能となると考えられる。それにより、ユーザは、自身がデザインする装飾において、ライン状模様部の周方向ラインを、サイド部外表面の適切な範囲内に配置することができる。
周方向ラインの径方向位置の上記の不適切な範囲としては、タイヤの使用時の、縁石等への擦れによる装飾性の低下を防止するとともに、大型のリムホイールであるかのような視覚的効果を有効に発揮させるため、たとえば、先に述べたような、タイヤ最大幅位置に対し、タイヤ半径方向内外側のそれぞれに、タイヤ断面高さの20%離れた径方向位置の間に挟まれる領域から外れる範囲とすることができる。
次に、この発明のタイヤ・リムホイールの組立体の空気入りタイヤを試作し、その効果を確認したので以下に説明する。試作したタイヤはいずれも、サイズ195/65R15とした。
実施例タイヤ1は、サイド部表面の外表面に、図2に示す形状でタイヤ地色の黒色のライン状模様部を形成し、ライン状模様部の周方向ラインの径方向中心位置を、タイヤ最大幅位置からタイヤ半径方向外側に、タイヤ断面高さの20%離れた位置としたものとした。また、この実施例タイヤ1では、前記ライン状模様部の周方向ラインの幅および径方向ラインの幅をともに12mmとし、ライン状模様部および背景装飾部は、グラデーション部分を有しないものとした。なお、実施例タイヤ1では、背景装飾部を、リムホイールに組み付けたタイヤを装着した車両のボディと同系色とした。
実施例タイヤ2は、ライン状模様部の周方向ラインの径方向中心位置を、タイヤ最大幅位置からタイヤ半径方向内側に、タイヤ断面高さの20%離れた位置としたことを除いて、実施例タイヤ1と同様の構成を有するものとした。
実施例タイヤ3は、ライン状模様部を、組み付けるリムホイールのスポークと同系色とするとともに、グラデーション部分を有するものとしたことを除いて、実施例タイヤ1と同様の構成を有するものとした。
実施例タイヤ4は、ライン状模様部を、組み付けるリムホイールのスポークと同系色とするとともに、径方向ラインの幅を18mmとし、さらに、グラデーション部分を有するものとしたことを除いて、実施例タイヤ1と同様の構成を有するものとした。
実施例タイヤ5は、ライン状模様部を、組み付けるリムホイールのスポークと同系色とするとともに、径方向ラインの幅を18mm、周方向ラインの幅を18mmとし、さらに、グラデーション部分を有するものとしたことを除いて、実施例タイヤ1と同様の構成を有するものとした。
なお、比較例タイヤは、サイド部の外表面に、ライン状模様部を有しないものである。
これらの各試作タイヤにつき、スポークを10本有する同一のリムホイールに組み付けるとともに車両に装着して、看者による目視確認、より詳細には、10人の看者が、組み付けたリムホイールが実際のサイズよりも大型であるように認識するかについて調査を行った。その結果を、各試作タイヤの諸元とともに表1に示す。
なお、表1に示す数値は、比較例タイヤの調査結果を100とする指数値であり、数値が大きいほど、多くの看者が、組み付けたものよりも大径のリムホイールであると認識したことを表す。
Figure 0005977577
表1に示すところから明らかなように、ライン状模様部を有する実施例タイヤ1〜5はいずれも、ライン状模様部を有しない比較例タイヤよりもすぐれた錯視効果を発揮し得ることが解かる。
とくに、ライン状模様部の周方向ラインの径方向中心位置を、タイヤ最大幅位置からタイヤ半径方向外側に、タイヤ断面高さの20%離れた位置とした実施例タイヤ1,3〜5はいずれも、実施例タイヤ2に比して、組み付けたリムホイールが実際のサイズよりも大型であるように見せる効果が高く、また、グラデーション部分を有するとともに、ライン状模様部を、組み付けるリムホイールのスポークと同系色とした実施例タイヤ3〜5は、他のタイヤよりもリムが大型に見えることが解かる。
そしてまた、実施例タイヤ4,5の結果から解かるように、径方向ラインおよび周方向ラインの幅は、12mmよりも大きい18mmとした場合のほうが、上記の、リムホイールが大型に見える効果が高い。
したがって、この発明のタイヤ・リムホイールの組立体の空気入りタイヤによれば、リムホイールに組み付けるタイヤの外観に対するユーザの嗜好を十分に満たすことのできることが明らかである。
1 空気入りタイヤ
2 トレッド部
3 サイドウォール部
4 ビード部
5 サイド部
5a サイド部の外表面
6 カーカス
7 ベルト
8 トレッドゴム
9,19,29,39 ライン状模様部
9a,19a,29a,39a 径方向ライン
9b,19b,29b,39b 周方向ライン
10,20,30,40 背景装飾部
11a,11b 標章
51,61 リムホイール
52,62 スポーク
52a スポークの最小幅部分
53 ハブ
54 リム
Wr 径方向ラインの幅
Wc 周方向ラインの幅
Ws スポーク最小幅部分の幅
Pw タイヤ最大幅位置
Hs タイヤ断面高さ

Claims (5)

  1. トレッド部の両側部のそれぞれに連続してタイヤ半径方向内側へ延びる一対のサイドウォール部と、該サイドウォール部のタイヤ半径方向内側に連なる一対のビード部とを具え、該サイドウォール部およびビード部を含むサイド部の少なくとも一方の外表面に装飾を施してなり
    前記サイド部の外表面は、タイヤ半径方向に延びる一対の径方向ラインと、タイヤ周方向に延びて前記一対の径方向ラインの相互を該径方向ラインの径方向外端位置で繋ぐ周方向ラインとで構成されるライン状模様部を具えるとともに、前記ライン状模様部が、該ライン状模様部、および、該ライン状模様部の周囲の外表面領域の少なくとも一方への印刷による着色により形成されており、
    前記ライン状模様部の周囲の前記外表面領域を、明度、彩度および色相のうちの少なくとも一つが前記ライン状模様部と異なる背景装飾部としてなる空気入りタイヤを、リムホイールに組み付けてなるタイヤ・リムホイールの組立体であって、
    前記リムホイールが、該リムホイールの半径方向に延びる複数本のスポークを有し、前記ライン状模様部の径方向ラインを、前記スポークの、タイヤ半径方向外側への延長線上に配置してなり、
    前記ライン状模様部の径方向ラインの幅を、前記スポークの最小幅部分の幅以上としてなるタイヤ・リムホイールの組立体。
  2. 前記空気入りタイヤは、前記ライン状模様部の周方向ラインを、タイヤ最大幅位置からタイヤ半径方向内側に、タイヤ断面高さの20%離れた径方向位置より、タイヤ半径方向外側に配置してなる、請求項1に記載のタイヤ・リムホイールの組立体
  3. 前記空気入りタイヤは、前記ライン状模様部および前記背景装飾部のうち、背景装飾部だけを、印刷により着色してなる、請求項1もしくは2に記載のタイヤ・リムホイールの組立体
  4. 前記空気入りタイヤは、前記ライン状模様部を、印刷により着色し、該ライン状模様部を、組み付けられるリムホイールのスポークと同系色、または、無彩色としてなる、請求項1もしくは2に記載のタイヤ・リムホイールの組立体
  5. 前記空気入りタイヤは、前記ライン状模様部および前記背景装飾部の少なくとも一方が、タイヤ半径方向に向けて明度を次第に変化させたグラデーション部分を有するものとしてなる、請求項1〜4のいずれかに記載のタイヤ・リムホイールの組立体
JP2012109861A 2012-05-11 2012-05-11 タイヤ・リムホイールの組立体 Expired - Fee Related JP5977577B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012109861A JP5977577B2 (ja) 2012-05-11 2012-05-11 タイヤ・リムホイールの組立体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012109861A JP5977577B2 (ja) 2012-05-11 2012-05-11 タイヤ・リムホイールの組立体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013237292A JP2013237292A (ja) 2013-11-28
JP5977577B2 true JP5977577B2 (ja) 2016-08-24

Family

ID=49762743

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012109861A Expired - Fee Related JP5977577B2 (ja) 2012-05-11 2012-05-11 タイヤ・リムホイールの組立体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5977577B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6349199B2 (ja) 2014-08-08 2018-06-27 株式会社ブリヂストン 空気入りタイヤ
JP6349198B2 (ja) 2014-08-08 2018-06-27 株式会社ブリヂストン 空気入りタイヤ
US10717321B2 (en) * 2017-03-13 2020-07-21 Shimano Inc. Bicycle rim, bicycle rim printing apparatus, and printing method of printing non-contact printed deposit on annular rim body
FR3097166B1 (fr) * 2019-06-13 2021-11-19 Michelin & Cie Procédé pour déposer une couche colorée et pneumatique

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10193923A (ja) * 1997-01-08 1998-07-28 Bridgestone Corp 少なくとも2つの円弧状標章を備えたタイヤ
JP2001287512A (ja) * 2000-04-05 2001-10-16 Ohtsu Tire & Rubber Co Ltd :The 装飾体を備えた自動車用タイヤ
JP4852227B2 (ja) * 2003-11-26 2012-01-11 株式会社ブリヂストン 空気入りタイヤ
JP4673113B2 (ja) * 2005-04-01 2011-04-20 株式会社ブリヂストン 空気入りタイヤ
JP5628614B2 (ja) * 2010-09-24 2014-11-19 株式会社ブリヂストン タイヤ
JP5683889B2 (ja) * 2010-09-30 2015-03-11 株式会社ブリヂストン タイヤ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013237292A (ja) 2013-11-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5977577B2 (ja) タイヤ・リムホイールの組立体
CN104918797B (zh) 充气轮胎
JP5719552B2 (ja) タイヤ
CN104185560B (zh) 充气轮胎
JP5769583B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5566363B2 (ja) 空気入りタイヤ
WO2013069802A1 (ja) 空気入りタイヤ
CN112423999B (zh) 充气轮胎
JP2014125119A (ja) 空気入りタイヤ
JP4326520B2 (ja) 不整地走行用空気入りタイヤ
JP5603958B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5536924B1 (ja) タイヤ及びタイヤ表面の印刷方法
JP2019073234A (ja) タイヤ
JP6315684B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5902486B2 (ja) タイヤ
JP3652007B2 (ja) 空気入りタイヤ−リム組立体
JP5865442B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5566362B2 (ja) タイヤ
JP2015107752A (ja) 空気入りタイヤ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150224

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160107

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160112

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20160120

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160128

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160628

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160722

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5977577

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees