JP2015107752A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】転がり抵抗に関する性能とブランドアピール性能とをバランス良く改善した空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】少なくともサイドウォール部SWの外表面に、プロファイル表面10に対して隆起した装飾部12、14を備える。装飾部12、14は中空領域H1を有し、中空領域H1が貫通穴P1を介してタイヤ表面側に開口している。
【選択図】図2

Description

本発明は、転がり抵抗に関する性能とブランドアピール性能とをバランス良く改善した空気入りタイヤに関する。
従来、ブランドアピール性能(タイヤ外表面に形成された装飾部の視認性に関する性能)を改善した空気入りタイヤが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に開示された空気入りタイヤは、サイドウォール部の表面に凸状に設けられた文字を有する。そして、この文字を構成する凸状部の表面は、複数の平面により突端が先細りに形成されており、模様又は粗さの異なる複数の仕上げ面を有する。
特開2006−224704号公報
特許文献1に開示された技術は、上記の凸状部(装飾部)が中実である。このため、当該技術では、装飾部がない場合に比べて、重量増やタイヤ転動時の発熱分散性の劣化によって、転がり抵抗に関する性能が十分に発揮されないおそれがある。
そこで、特許文献1に開示された技術において、例えば重量増を抑制すべく、タイヤのプロファイル表面からの装飾部の高さをある程度抑制することが考えられる。しかしながら、装飾部の高さを抑制すると、装飾部のプロファイル表面からの隆起量が少なくなるので、ブランドアピール性能が十分に発揮されないおそれがある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、特に、転がり抵抗に関する性能とブランドアピール性能とをバランス良く改善した、空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明に係る空気入りタイヤは、少なくともサイドウォール部の外表面に、プロファイル表面に対して隆起した装飾部を備える。上記装飾部は中空領域を有し、上記中空領域は貫通穴を介してタイヤ表面側に開口している。
本発明に係る空気入りタイヤでは、主に、装飾部を中空構造として装飾部の重量を軽減することができるとともに、これに起因して装飾部のタイヤ表面からの隆起量を十分に確保することができる。その結果、本発明に係る空気入りタイヤによれば、特に、転がり抵抗に関する性能とブランドアピール性能とがバランス良く改善される。
図1は、本発明の実施の形態に係る空気入りタイヤのサイドウォール部からショルダー部に形成された装飾部を示す斜視図である。 図2は、図1に示す丸が込み部分(装飾部の一部)を示す一部断面斜視図である。 図3は、図2に示す装飾部とは別のタイプの装飾部の一部を示す一部断面斜視図である。 図4は、図3に示す装飾部の変形例を示す一部断面斜視図である。 図5は、図4に示す装飾部の変形例を示す一部断面斜視図である。 図6は、貫通穴が装飾部の両壁面部に形成されている例を示す一部断面斜視図であり、(a)及び(b)は貫通穴が各壁面部の延在方向で断続的に形成されている例であり、(c)は貫通穴が各壁面部の延在方向で連続的に形成されている例である。
以下に、本発明に係る空気入りタイヤの実施の形態(以下に示す、基本形態及び付加的形態1から6)を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、これらの実施の形態は、本発明を限定するものではない。また、上記実施の形態の構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。さらに、上記実施の形態に含まれる各種形態は、当業者が自明の範囲内で任意に組み合わせることができる。
[基本形態]
以下に、本発明に係る空気入りタイヤについて、その基本形態を説明する。以下の説明において、タイヤ径方向とは、空気入りタイヤの回転軸と直交する方向をいい、タイヤ径方向内側とはタイヤ径方向において回転軸に向かう側、タイヤ径方向外側とはタイヤ径方向において回転軸から離れる側をいう。また、タイヤ周方向とは、上記回転軸を中心軸とする周り方向をいう。さらに、タイヤ赤道面とは、空気入りタイヤの回転軸に直交するとともに、空気入りタイヤのタイヤ幅の中心を通る平面である。なお、以下の説明では、空気入りタイヤのプロファイル表面から外側に垂直に離れる方向を上方とする。
図1は、本発明の実施の形態に係る空気入りタイヤのサイドウォール部からショルダー部に形成された装飾部を示す斜視図である。図1に示す例では、空気入りタイヤ1は、サイドウォール部SWの外表面に、プロファイル表面10に対して隆起した装飾部12(文字)を備えるとともに、ショルダー部SDの外表面に、プロファイル表面10に対して隆起した装飾部14(図形)を備える。ここで、プロファイル表面10とは、装飾部12、14が形成されていないとした場合におけるタイヤの外表面をいう。
本実施の形態において、装飾部12、14は、図1に示すショルダー部から、そのタイヤ径方向内側に位置する図示しないリムチェックラインまで、のタイヤ径方向領域の、プロファイル表面10に形成することができる。ここで、リムチェックラインとは、空気入りタイヤ1のビード部外側壁に形成され、リムフランジの上縁に沿ってタイヤ周方向に連続する突状のラインであって、ビード部がリムに適正に装着されたことを目視により確認するために形成されるラインである。
また、本実施の形態においては、装飾部12、14の構成態様は、文字、図形、記号又はこれらの結合とすることができる。例えば、図1に示すところによれば、装飾部12はアルファベット「A」をかたどった文字であり、装飾部14は「台形」をかたどった図形である。
次に、図2は、図1に示す丸が込み部分(装飾部12の一部)を示す一部断面斜視図である。図2に示すように、装飾部12はプロファイル表面10から全体として上方に隆起し、その外表面は滑らかな曲面となっている。そして、装飾部12は中空領域H1を有し、この中空領域H1が貫通穴P1を介してタイヤ表面側(装飾部12の凸状側)に開口している。図2に示す例では、貫通穴P1は装飾部12が最も上方に隆起した部分に形成されている。なお、以上に示す装飾部12の断面構成は、図1に示す装飾部14についても同様である。
(作用等)
本実施の形態に係る空気入りタイヤでは、図2に示すように、装飾部12に中空領域H1を設けるとともに、中空領域H1を、貫通穴P1を介してタイヤ表面側に開口させている。このため、装飾部12が中空領域H1を有さずに中実である場合に比べて、軽量化を図ることができるとともに、中空領域H1と貫通穴P1との存在によって装飾部12の表面積を十分に確保してタイヤ転動時の発熱を効率的に分散させることができる。その結果、本実施の形態に係る空気入りタイヤによれば、これらの作用が相まって、転がり抵抗に関する性能を十分に発揮することができる。
また、上記構成によれば、軽量化を図ることができるため、装飾部12をプロファイル表面10から上方へ十分に隆起させることができる。このため、タイヤの通常の車両装着時において、プロファイル表面10からの装飾部12の上方への隆起状態を、目視により十分に確認することができる。その結果、本実施の形態の空気入りタイヤによれば、ブランドアピール性能を十分に発揮することができる。
以上に示すように、本実施の形態に係る空気入りタイヤは、装飾部の内部構造について改良を加えることで、軽量化及び発熱の分散化を図るとともに、装飾部のプロファイル表面からの隆起程度を大きくすることができる。その結果、本発明に係る空気入りタイヤによれば、特に、転がり抵抗に関する性能とブランドアピール性能とをバランス良く改善することができる。
なお、以上に示す、本実施の形態に係る空気入りタイヤは、図示しないが、従来の空気入りタイヤと同様の子午断面形状を有する。ここで、空気入りタイヤの子午断面形状とは、タイヤ赤道面と垂直な平面上に現れる空気入りタイヤの断面形状をいう。本実施の形態の空気入りタイヤは、タイヤ子午断面視で、タイヤ径方向内側から外側に向かって、ビード部、サイドウォール部、ショルダー部及びトレッド部を有する。そして、上記空気入りタイヤは、例えば、タイヤ子午断面視で、トレッド部から両側のビード部まで延在して一対のビードコアの周りで巻回されたカーカス層と、上記カーカス層のタイヤ径方向外側に順次形成された、ベルト層及びベルト補強層とを備える。
また、本実施の形態の空気入りタイヤは、通常の各製造工程、即ち、タイヤ材料の混合工程、タイヤ材料の加工工程、グリーンタイヤの成型工程、加硫工程及び加硫後の検査工程等を経て得られるものである。本実施の形態の空気入りタイヤを製造する場合には、特に、加硫用金型の内壁に、図1に示す装飾部12、14の外表面に対応する凹部及び装飾部12、14の中空領域に対応する凸部を形成し、この金型を用いて加硫を行う。なお、本実施の形態の空気入りタイヤ1の製造時には、中空領域と貫通穴との存在により、既存の金型を用いて容易に加硫することができ、また、空気入りタイヤから金型を取り外す作業も通常の空気入りタイヤの製造と同様に行うことができる。
[付加的形態]
次に、本発明に係る空気入りタイヤの上記基本形態に対して、任意選択的に実施可能な、付加的形態1から6を説明する。
(付加的形態1)
基本形態においては、図3(図2に示す装飾部とは別のタイプの装飾部の一部を示す一部断面斜視図)に示すように、装飾部16が、プロファイル表面10に平行な頂部16aと、頂部16aの幅方向両端からプロファイル表面10まで延在する一対の壁面部16bとを含むこと(付加的形態1)が好ましい。なお、図3において、符号16a及び16bは、貫通穴P1の幅方向一方側の頂部及び壁面部にしか付していないが、他方側においても同様の頂部及び壁面部が存在する。
図3に示す例においては、装飾部16に、上述のような頂部16aと一対の壁面部16bとを含ませることで、頂部16aと壁面部16bとの境界が線分Lとして現れる。これにより、タイヤの通常の車両装着時において、装飾部16に光が当たった際にできる明度の高い部分と低い部分との境界を、線分Lによって明確に生じさせることができる。その結果、光と影とのコントラストをより大きくして、ブランドアピール性能を改善することができる。なお、図3に示す例では、図2に示す例と同様に、装飾部16は中空領域H2を有し、この中空領域H2が貫通穴P1(装飾部16の最も上方に隆起した部分に形成されている)を介してタイヤ表面側に開口している。
(付加的形態2)
基本形態及び基本形態に付加的形態1を加えた形態においては、貫通穴が、プロファイル表面を基準とした装飾部の高さの0%以上80%以下の第1の高さ領域に形成されていること(付加的形態2)が好ましい。
ここで、装飾部の高さhとは、例えば、図4(図3に示す装飾部の変形例を示す一部断面斜視図)に示すように、装飾部16とプロファイル表面10との境界位置X0から、装飾部16のプロファイル表面10からの上方への最大隆起位置Xまで、の寸法をいう。図4に示す例では、貫通穴P2は、装飾部16の高さhの20%の位置X1から80%の位置X2までの高さ領域に形成されており、この領域は第1の高さ領域内に含まれる。
このように、貫通穴P2を、プロファイル表面10を基準とした装飾部16の高さの0%以上の高さ領域に形成することで、頂部16aの貫通穴P2側への倒れ込みを抑制することができる。その結果、装飾部16の破損を防止して、耐久性能を改善することができる。
また、貫通穴P2を、プロファイル表面10を基準とした装飾部16の高さの80%以下の高さ領域に形成することで、空気入りタイヤ1を側方から見た場合(リムが正面に見える側からみた場合)に、図3に示す場合(貫通穴P1が装飾部16の最も上方に隆起した部分に形成された場合)に比べて、貫通穴P2を目立たなくすることができる。その結果、光と影とのコントラストをさらに大きくして、ブランドアピール性能を改善することができる。
なお、以上に示す装飾部における貫通穴の形成位置に関する付加的形態2については、図4に示す装飾部16が頂部16aと一対の壁面部16bとを含む例(図3の変形例)に対してだけではなく、装飾部の外表面が滑らかな曲面となっている例(図2の変形例)に対しても適用することができる。装飾部の外表面が滑らかな曲面となっている例においても、貫通穴の形成位置を上記のとおり設定することで、特に、空気入りタイヤ1を側方から見た場合に、貫通穴を目立たなくすることができ、ひいてはブランドアピール性能を改善することができる。
(付加的形態3)
基本形態及び基本形態に付加的形態1、2の少なくともいずれかを加えた形態においては、貫通穴が装飾部の長手方向に断続的に形成されていること(付加的形態3)が好ましい。
ここで、貫通穴が装飾部の長手方向に断続的に形成されている例としては、例えば、図5(図4に示す装飾部の変形例を示す一部断面斜視図)に示す例が挙げられる。図5に示す例では、装飾部16は、頂部16aと一対の壁面部16bのみならず、これら16a、16bの間に介在して、これら16a、16bを連結する連結部16cも含む。
このように、貫通穴P2を装飾部16の長手方向に断続的に形成することで、頂部16aと一対の壁面部16bとが連結部16cによって連結され、装飾部16の剛性が全体として高められる。これにより、中空領域H2を内包する装飾部16そのものを、より高剛性とすることができ、その結果、装飾部16の破損を防止して、耐久性能を改善することができる。
なお、以上に示す貫通穴の断続的な形成態様に関する付加的形態3については、図5に示す装飾部16が頂部16aと一対の壁面部16bとを含む例(図3の変形例)に対してだけではなく、装飾部の外表面が滑らかな曲面となっている例(図2の変形例)に対しても適用することができる。また、この付加的形態3については、図4に示すように貫通穴P2が上述した第1の高さ領域に形成されている場合に対してのみ適用されるものではなく、図2、3に示すように貫通穴P1、P2が第1の高さ領域以外の領域に形成されている場合にも適用することができる。
(付加的形態4)
基本形態及び基本形態に付加的形態1から3の少なくともいずれかを加えた形態においては、貫通穴が、装飾部の幅方向両側に形成されていること(付加的形態4)が好ましい。
図6は、貫通穴P2が装飾部16の幅方向両側、即ち両壁面部16b、16bに形成されている例を示す一部断面斜視図である。同図中(a)及び(b)は、貫通穴P2が各壁面部16b、16bの延在方向で断続的に形成されている例であり、符号SLは装飾部16の幅方向両側に形成された貫通穴P2同士と連通し、かつ、中空領域H2をタイヤ表面側に開口させるスリットを示す。また、同図中、(c)は貫通穴P2が各壁面部16b、16bの延在方向で連続的に形成されている例である。
このように、装飾部16の両壁面部16b、16bに貫通穴P2を形成した場合には、タイヤの通常の車両装着時において、図1に示すサイドウォール部SWからショルダー部SDに、光が装飾部16の両壁面部16b、16bのいずれの側から当たった場合にも、装飾部16の幅方向両端付近には、影又は明度の低い箇所が生ずることとなる。即ち、光が当たらない側の壁面部16bの周辺にはこの壁面部16bが障壁となって影が生ずる一方、光が当たる側の壁面部16bには中空領域H2に連通する貫通穴P2の部分が他の部分に比べて明度が低い部分となる。その結果、装飾部16の幅方向のいずれの側においても、光と影とのコントラストが十分に大きくなり、装飾部16をより立体的に表現することができ、ひいてはブランドアピール性能を改善することができる。
なお、図6(a)、(b)に示すスリットSLの延在方向に垂直な方向の寸法(スリット幅)は、0.1mm以上3mm以下とすることが好ましい。スリット幅を0.1mm以上とすることで、装飾部16の幅方向両側で貫通穴P2を交互に(非対称に)形成することと相まって、加硫後に金型を取り外す作業を容易に行うことができる。また、スリット幅を3mm以下とすることで、装飾部16の剛性を全体として十分に確保し、中空領域H2を有する装飾部16そのものをより高剛性とすることができ、その結果、装飾部16の破損を防止して、耐久性能を改善することができる。特に、図6(b)に示す例では、図6(a)に示す例と比較して、装飾部16全体における貫通穴P2の配設領域が小さいため、装飾部16の剛性をさらに高めて、耐久性能をさらに高めることができる。
(付加的形態5)
基本形態及び基本形態に付加的形態1から4の少なくともいずれかを加えた形態においては、上記プロファイル表面を基準とした上記装飾部の高さの80%以上100%以下の第2の高さ領域と、上記装飾部の上記第2の高さ領域以外の領域とにおいて、色の属性が異なること(付加的形態5)が好ましい。
上記第2の高さ領域と、上記装飾部の上記第2の高さ領域以外の領域(その他の領域)とにおいて、色の属性を異ならせることで、タイヤ転動時に装飾部の最も視認され得る最大隆起位置を含む第2の高さ領域とその他の領域とに、視覚的な特徴の差(コントラスト)を十分に与えることができる。これにより、第2の高さ領域とその他の領域とを明確に区別することがき、ひいてはブランドアピール性能を改善することができる。
ここで、第2の高さ領域とその他の領域とにおいて、色の属性を異ならせる態様としては、以下の例が挙げられる。
即ち、色の属性のうち、明度を異ならせる態様としては、グリーンタイヤの成型時に、装飾部のうち第2の領域にいわゆる異色ゴムを使用する態様が挙げられる。ここで、異色ゴムとは、プロファイル表面を構成する通常のゴム層とは色彩の異なるゴムをいい、例えば、カーボンブラックをほとんど含まないか、或いは全く含まない白ゴム等が挙げられる。
また、明度を異ならせる別の態様としては、加硫後に、装飾部のうち第2の領域に明度の高い(例えば、白色の)塗料を塗布する態様が挙げられる。
さらに、色の属性のうち、輝度を異ならせる態様としては、加硫後に、装飾部のうち第2の領域となる部分にローレット加工等を施して、装飾部のうち第2の領域に微小な凹凸を形成する態様が挙げられる。
なお、本実施の形態では、装飾部の第2の高さ領域が、上述した第1の高さ領域と重複する領域として設定されている。しかしながら、当然に、貫通穴が形成される第1の高さ領域には、第2の領域として装飾部の特定領域が形成されることはない。このため、第1の高さ領域と第2の高さ領域とが同時に同じ領域として存在することはない。例えば、図2に示す例では、装飾部12の最上方の一部の領域が第2の高さ領域に相当し、図3から図6に示す例では、頂部16aの全部の領域と壁面部16bの最上方の一部の領域とが第2の高さ領域に相当する。
(付加的形態6)
基本形態及び基本形態に付加的形態1から5の少なくともいずれかを加えた形態においては、装飾部を構成するゴムの厚さが、0.5mm以上2.0mm以下であること(付加的形態6)が好ましい。ここで、装飾部を構成するゴムの厚さとは、中空領域からタイヤ外表面までの最短距離をいう。例えば図2に示す例では、装飾部12の延在方向に垂直な断面における装飾部12の外表面(内表面)の法線方向に測定した、中空領域H1からタイヤ外表面までの寸法である。また、図3から図6に示す例では、装飾部16の延在方向に垂直な断面における装飾部16の各構成要素16a、16b、16cの、中空領域H2からタイヤ外表面までの最短寸法である。
装飾部を構成するゴムの厚さを0.5mm以上とすることで、装飾部をプロファイル表面10から上方へ十分に隆起させることができる。このため、装飾部のプロファイル表面10からの上方への隆起状態を目視によってより明白に確認することができ、その結果、ブランドアピール性能を改善することができる。
また、装飾部を構成するゴムの厚さを2.0mm以下とすることで、タイヤ転動時における装飾部の放熱効果をさらに高めることができ、ひいては転がり対抗に関する性能を改善することができる。
タイヤサイズを205/55R16とし、図1に示すようにサイドウォール部SWからショルダー部SDに装飾部が形成されているとともに、これらの装飾部の一部断面斜視図が図2から図6のいずれかに相当する、実施例1から7の空気入りタイヤを作製した。なお、実施例1から7の空気入りタイヤに関する諸条件は、以下の表1に示すとおりである。
これに対し、タイヤサイズを205/55R16とし、図1に示すようにサイドウォール部SWからショルダー部SDに装飾部が形成されているとともに、これらの装飾部が中空領域を有さずに中実である、従来例の空気入りタイヤを作製した。
このよう作製した、実施例1から実施例7及び従来例の各試験タイヤを、6/Jのリムに空気圧220kPaで組み付け、排気量1500CCのセダン型車両に装着し、転がり抵抗に関する性能と、ブランドアピール性能とについて評価を行った。これらの結果を表1に併記する。
(転がり抵抗に関する性能)
ISOの規定に準拠して、転がり抵抗の値を測定した。そして、この測定結果に基づいて従来例を基準(100)とした指数評価を行った。この評価は、指数が大きいほど、転がり抵抗性能が高いことを示す。
(ブランドアピール性能)
空気入りタイヤのショルダー部からリムチェックラインまでの領域に、ある一定の角度から光を当てて、車両停止時における評価者10名による目視での官能性評価を行った。そして、この評価結果のうち最高点と最低点とを考慮せずに、残りの8名の評価点の平均値を算出し、従来例を基準(100)とした指数評価を行った。この評価は、指数が大きいほど、ブランドアピール性能が高いことを示す。
Figure 2015107752
表1によれば、本発明の技術的範囲に属する(装飾部の内部構造を改良した)実施例1から実施例7の空気入りタイヤについては、いずれも、本発明の技術的範囲に属しない、従来例の空気入りタイヤに比べて、転がり抵抗に関する性能とブランドアピール性能とがバランス良く改善されていることが判る。
本発明は以下の態様を包含する。
(1)少なくともサイドウォール部の外表面に、プロファイル表面に対して隆起した装飾部を備える空気入りタイヤにおいて、上記装飾部は中空領域を有し、上記中空領域が貫通穴を介してタイヤ表面側に開口している、空気入りタイヤ。
(2)上記装飾部が、上記プロファイル表面に平行な頂部と、上記頂部の幅方向両端から上記プロファイル表面まで延在する一対の壁面部とを含む、上記(1)に記載の空気入りタイヤ。
(3)上記貫通穴が、上記プロファイル表面を基準とした上記装飾部の高さの0%以上80%以下の第1の高さ領域に形成されている、上記(1)又は(2)に記載の空気入りタイヤ。
(4)上記貫通穴が上記装飾部の長手方向に断続的に形成されている、上記(1)から(3)いずれか1つに記載の空気入りタイヤ。
(5)上記貫通穴が、上記装飾部の幅方向両側に形成されている、上記(1)から(4)のいずれか1つに記載の空気入りタイヤ。
(6)上記プロファイル表面を基準とした上記装飾部の高さの80%以上100%以下の第2の高さ領域と、上記装飾部の上記第2の高さ領域以外の領域とにおいて、色の属性が異なる、上記(1)から(5)のいずれか1つに記載の空気入りタイヤ。
(7)上記装飾部を構成するゴムの厚さが、0.5mm以上2.0mm以下である、上記(1)から(6)のいずれか1つに記載の空気入りタイヤ。
1 空気入りタイヤ
10 プロファイル表面
12、14、16 装飾部
16a 頂部
16b 壁面部
16c 連結部
H1、H2 中空領域
h 装飾部の高さ
L 頂部16aと壁面部16bとの境界(線分)
P1、P2 貫通穴
SD ショルダー部
SL スリット
SW サイドウォール部
X0 装飾部16とプロファイル表面10との境界位置
X1 装飾部16の高さhの40%の位置
X2 装飾部16の高さhの60%の位置
X 装飾部16のプロファイル表面10からの上方への最大隆起位置

Claims (7)

  1. 少なくともサイドウォール部の外表面に、プロファイル表面に対して隆起した装飾部を備える空気入りタイヤにおいて、
    前記装飾部は中空領域を有し、前記中空領域が貫通穴を介してタイヤ表面側に開口している、空気入りタイヤ。
  2. 前記装飾部が、前記プロファイル表面に平行な頂部と、前記頂部の幅方向両端から前記プロファイル表面まで延在する一対の壁面部とを含む、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記貫通穴が、前記プロファイル表面を基準とした前記装飾部の高さの0%以上80%以下の第1の高さ領域に形成されている、請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記貫通穴が前記装飾部の長手方向に断続的に形成されている、請求項1から3のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記貫通穴が、前記装飾部の幅方向両側に形成されている、請求項1から4のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記プロファイル表面を基準とした前記装飾部の高さの80%以上100%以下の第2の高さ領域と、前記装飾部の前記第2の高さ領域以外の領域とにおいて、色の属性が異なる、請求項1から5のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記装飾部を構成するゴムの厚さが、0.5mm以上2.0mm以下である、請求項1から6のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
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