JP2017132421A - 空気入りタイヤ及びタイヤ成形用金型 - Google Patents

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Abstract

【課題】 サイドウォール部の外表面に突起状表示物を設けるにあたって、突起状表示物の視認性を良好に維持しながら、突起状表示物の近傍でのひび割れの発生を効果的に抑制することを可能にした空気入りタイヤ及びタイヤ成形用金型を提供する。【解決手段】 トレッド部1とサイドウォール部2とビード部3とを備えた空気入りタイヤにおいて、少なくとも一方のサイドウォール部2の外表面に文字、記号又は図形を現した突起状表示物10を有しており、突起状表示物10がタイヤ最大幅位置PWよりもタイヤ径方向外側に位置する場合は、突起状表示物10の突出高さHがタイヤ径方向外側に向かって漸増し、突起状表示物10がタイヤ最大幅位置PWよりもタイヤ径方向内側に位置する場合は、突起状表示物10の突出高さHがタイヤ径方向内側に向かって漸増し、かつ突起状表示物10の突出高さHが0.3mm〜5.0mの範囲にあり、突起状表示物10の突出高さHの変化量が0.3mm以上である。【選択図】 図1

Description

本発明は、サイドウォール部の外表面に突起状表示物を有する空気入りタイヤ及びタイヤ成形用金型に関し、更に詳しくは、突起状表示物の視認性を良好に維持しながら、突起状表示物の近傍でのひび割れの発生を効果的に抑制することを可能にした空気入りタイヤ及びタイヤ成形用金型に関する。
空気入りタイヤにおいて、サイドウォール部の外表面にはブランドネームやプロダクトネームが表示されるが、これらは文字、記号又は図形を現した突起状表示物から構成されるのが一般的である(例えば、特許文献1〜3参照)。このようなブランドネームやプロダクトネームはサイドウォール部の外表面において明瞭に表示されることが求められている。特に、スポーツ・ユーティリティー・ビークル(SUV)系の車両に装着される外径が大きい偏平タイヤにおいては、ブランドネームやプロダクトネームを顕在化させることが市場から求められている。
そのため、突起状表示物の大きさや彫りの深さを強調する必要があるが、突起状表示物の寸法を過度に大きくすると、サイドウォール部のゴム容量についてタイヤ周方向の不均一性が増大し、その結果、経年劣化に伴って突起状表示物の近傍にひび割れが生じ易くなるという問題がある。
特許第3652809号公報 特許第5391249号公報 特開2013−60181号公報
本発明の目的は、サイドウォール部の外表面に突起状表示物を設けるにあたって、突起状表示物の視認性を良好に維持しながら、突起状表示物の近傍でのひび割れの発生を効果的に抑制することを可能にした空気入りタイヤ及びタイヤ成形用金型を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部と、該トレッド部の両側に配置された一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部とを備えた空気入りタイヤにおいて、少なくとも一方のサイドウォール部の外表面に文字、記号又は図形を現した突起状表示物を有しており、前記突起状表示物がタイヤ最大幅位置よりもタイヤ径方向外側に位置する場合は、前記突起状表示物の突出高さがタイヤ径方向外側に向かって漸増し、前記突起状表示物がタイヤ最大幅位置よりもタイヤ径方向内側に位置する場合は、前記突起状表示物の突出高さがタイヤ径方向内側に向かって漸増し、かつ前記突起状表示物の突出高さが0.3mm〜5.0mの範囲にあり、前記突起状表示物の突出高さの変化量が0.3mm以上であることを特徴とするものである。
また、上記目的を達成するための本発明のタイヤ成形用金型は、上記空気入りタイヤを成形するための金型であって、その成形面に前記突起状表示物に対応する凹部を有し、該凹部の深さが最も大きくなる部位にエア抜き用のベントホールを有することを特徴とするものである。
本発明では、サイドウォール部の外表面に突起状表示物を設けるにあたって、突起状表示物がタイヤ最大幅位置よりもタイヤ径方向外側に位置する場合は、突起状表示物の突出高さがタイヤ径方向外側に向かって漸増し、突起状表示物がタイヤ最大幅位置よりもタイヤ径方向内側に位置する場合は、突起状表示物の突出高さがタイヤ径方向内側に向かって漸増する構造を採用する。ここで言うタイヤ最大幅位置とは、突起状表示物を含まないタイヤの断面幅が最も大きくなる位置である。
空気入りタイヤが転動する際には、サイドウォール部のタイヤ最大幅位置付近において相対的に大きな歪を生じるが、突起状表示物をタイヤ最大幅位置に近い側ほど低くすることにより、サイドウォール部の大きな歪を生じる部位におけるゴム容量のタイヤ周方向の不均一性を低減し、突起状表示物の近傍での応力集中を回避し、ひび割れの発生を効果的に抑制することができる。
また、突起状表示物はタイヤ最大幅位置から遠い側ほど高くなった構造を有しているので、サイドウォール部に形成された突起状表示物を視認する際に視認者からの俯角が大きくなり、しかも突起状表示物の陰が形成される方向に向かって突起状表示物による段差が大きくなるため、突起状表示物の視認性を良好に維持することができる。これにより、突起状表示物の視認性を良好に維持しながら、突起状表示物の近傍でのひび割れの発生を効果的に抑制することが可能になる。
本発明において、突起状表示物がタイヤ最大幅位置よりもタイヤ径方向外側の領域とタイヤ最大幅位置よりもタイヤ径方向内側の領域にそれぞれ配置されていることが好ましい。これにより、突起状表示物の視認性の改善効果を最大限に享受することができる。
また、突起状表示物がその縁部に沿って形成された輪郭部と該輪郭部により囲まれていて該輪郭部から窪んだ表示面とから構成されることが好ましい。突起状表示物が輪郭部と表示面とを有する場合においても、突起状表示物の視認性を良好に維持しながら、突起状表示物の近傍でのひび割れの発生を効果的に抑制することができる。
更に、本発明の空気入りタイヤは、サイドウォール部における突起状表示物と隣接する部位に互いに平行に延在する複数本の凹溝を含むセレーション加工部を有し、突起状表示物の突出高さが相対的に大きい部位では凹溝の深さが相対的に小さくなっており、突起状表示物の突出高さが相対的に小さい部位では凹溝の深さが相対的に大きくなっていることが好ましい。このように突起状表示物の突出高さの増減とセレーション加工部を構成する凹溝の深さの増減とを逆の関係にすることにより、突起状表示物の視認性を高めることが可能になる。
また、本発明の空気入りタイヤを成形するための金型は、その成形面に突起状表示物に対応する凹部を有し、該凹部の深さが最も大きくなる部位にエア抜き用のベントホールを有することが好ましい。上述のような構造を有する突起状表示物をサイドウォール部の外表面に成形する場合、加硫時に凹部の深さが最も大きくなる部位にエアが残留し易くなるが、その部位にエア抜き用のベントホールを配置することにより、凹部内に残留するエアをより確実に排出し、外観不良の発生を低減することができる。
本発明の実施形態からなる空気入りタイヤを示す子午線半断面図である。 本発明の実施形態からなる空気入りタイヤを示す側面図である。 本発明の実施形態からなる空気入りタイヤの要部を示す断面図である。 本発明の実施形態からなる空気入りタイヤの要部を示す側面図である。 本発明における突起状表示物の変形例を示す断面図である。 本発明における突起状表示物の変形例を示す側面図である。 本発明で使用されるタイヤ成形用金型の一例を示す断面図である。
以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。図1〜図4は本発明の実施形態からなる空気入りタイヤを示すものである。図1において、CLはタイヤ赤道であり、PWはタイヤ最大幅位置である。
図1に示すように、本実施形態の空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部1と、該トレッド部1の両側に配置された一対のサイドウォール部2,2と、これらサイドウォール部2のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部3,3とを備えている。
一対のビード部3,3間にはカーカス層4が装架されている。このカーカス層4は、タイヤ径方向に延びる複数本の補強コードを含み、各ビード部3に配置されたビードコア5の廻りにタイヤ内側から外側へ折り返されている。ビードコア5の外周上には断面三角形状のゴム組成物からなるビードフィラー6が配置されている。
一方、トレッド部1におけるカーカス層4の外周側には複数層のベルト層7が埋設されている。これらベルト層7はタイヤ周方向に対して傾斜する複数本の補強コードを含み、かつ層間で補強コードが互いに交差するように配置されている。ベルト層7において、補強コードのタイヤ周方向に対する傾斜角度は例えば10°〜40°の範囲に設定されている。ベルト層7の補強コードとしては、スチールコードが好ましく使用される。ベルト層7の外周側には、高速耐久性の向上を目的として、補強コードをタイヤ周方向に対して例えば5°以下の角度で配列してなる少なくとも1層のベルトカバー層8が配置されている。ベルトカバー層8の補強コードとしては、ナイロンやアラミド等の有機繊維コードが好ましく使用される。
なお、上述したタイヤ内部構造は空気入りタイヤにおける代表的な例を示すものであるが、これに限定されるものではない。
上記空気入りタイヤにおいて、図1〜図4に示すように、少なくとも一方のサイドウォール部2の外表面には突起状表示物10がその外表面から突出するように形成されている。より具体的には、突起状表示物10はタイヤ最大幅位置PWよりもタイヤ径方向外側の領域とタイヤ最大幅位置PWよりもタイヤ径方向内側の領域にそれぞれ配置されている。図2に示すように、タイヤ最大幅位置PWよりもタイヤ径方向外側の領域に形成された突起状表示物10は例えば「A」という文字を現すものであり、タイヤ最大幅位置PWよりもタイヤ径方向内側の領域に形成された突起状表示物10は例えば「X」という文字を現すものである。突起状表示物10は「A」や「X」に代表される文字のほか、各種の記号や図形を現すことが可能であり、通常、それらの文字、記号及び/又は図形の集合体がブランドネームやプロダクトネームを構成する。
ここで、突起状表示物10がタイヤ最大幅位置PWよりもタイヤ径方向外側に位置する場合は、突起状表示物10の突出高さHがタイヤ径方向外側に向かって漸増する構造とし、その結果、突起状表示物10の最もタイヤ径方向内側の位置で突出高さHが最小値となり、突起状表示物10の最もタイヤ径方向外側の位置で突出高さHが最大値となる。一方、突起状表示物10がタイヤ最大幅位置PWよりもタイヤ径方向内側に位置する場合は、突起状表示物10の突出高さHがタイヤ径方向内側に向かって漸増する構造とし、その結果、突起状表示物10の最もタイヤ径方向外側の位置で突出高さHが最小値となり、突起状表示物10の最もタイヤ径方向内側の位置で突出高さHが最大値となる。また、各突起状表示物10において、突出高さHは0.3mm〜5.0mの範囲に設定され、突出高さHの変化量(突出高さHの最小値と最大値との差)は0.3mm以上となるように設定されている。
上述した空気入りタイヤでは、サイドウォール部2の外表面に突起状表示物10を設けるにあたって、突起状表示物10がタイヤ最大幅位置PWよりもタイヤ径方向外側に位置する場合は、突起状表示物10の突出高さHがタイヤ径方向外側に向かって漸増し、突起状表示物10がタイヤ最大幅位置PWよりもタイヤ径方向内側に位置する場合は、突起状表示物10の突出高さHがタイヤ径方向内側に向かって漸増する構造を採用することにより、サイドウォール部2のタイヤ最大幅位置PW付近におけるゴム容量のタイヤ周方向の不均一性が低減されるので、空気入りタイヤが転動する際に、サイドウォール部2のタイヤ最大幅位置PW付近において相対的に大きな歪を生じても、突起状表示物10の近傍での応力集中を回避し、ひび割れの発生を効果的に抑制することができる。つまり、相対的に大きな歪を生じるサイドウォール部2のタイヤ最大幅位置PW付近において突起状表示物10の突出高さHが大きく設定されていると、経年劣化に伴って突起状表示物10の近傍にひび割れを生じ易くなるが、突起状表示物10の突出高さHをサイドウォール部2のタイヤ最大幅位置PW付近において相対的に小さくすることで、ひび割れの発生を極力回避することができる。
また、突起状表示物10はタイヤ最大幅位置PWから遠い側ほど高くなった構造を有しているので、サイドウォール部2に形成された突起状表示物10を視認する際に視認者からの俯角が大きくなり、しかも突起状表示物10の陰が形成される方向に向かって突起状表示物10による段差が大きくなるため、突起状表示物10の視認性を良好に維持することができる。これにより、突起状表示物10の視認性を良好に維持しながら、突起状表示物10の近傍でのひび割れの発生を効果的に抑制することが可能になる。
上記空気入りタイヤにおいて、突起状表示物10の突出高さHは0.3mm〜5.0mの範囲にあることが必要である。突起状表示物10の突出高さHが0.3mmよりも小さいと視認性が低下し、逆に5.0mよりも大きいとひび割れを生じ易くなって耐クラック性が低下する。また、突起状表示物10の突出高さHの変化量は0.3mm以上であることが必要である。突起状表示物10の突出高さHの変化量が0.3mmよりも小さいと視認性と耐クラック性とを両立させる効果が不十分になる。
図2〜図4に示すように、上記空気入りタイヤにおいては、サイドウォール部2における突起状表示物10と隣接する部位に、互いに平行に延在する複数本の凹溝11を含むセレーション加工部12が形成されている。凹溝11はタイヤ径方向に延在することが望ましいが、タイヤ径方向に対して平行であっても良く、或いは、タイヤ径方向に対して傾斜していても良い。セレーション加工部12を構成する凹溝11の深さhは突起状表示物10の突出高さHとは逆の関係となるようにタイヤ径方向内側又は外側に向かって漸増している。つまり、図3に示すように、突起状表示物10の突出高さHが相対的に大きい部位では凹溝11の深さhが相対的に小さくなっており、突起状表示物10の突出高さHが相対的に小さい部位では凹溝11の深さhが相対的に大きくなっている。
このように突起状表示物10の突出高さHの増減とセレーション加工部12を構成する凹溝11の深さhの増減とを逆の関係にすることにより、突起状表示物10の突出高さHが相対的に小さい部位ではセレーション加工部12による陰が濃くなり、突起状表示物10の突出高さHが相対的に大きい部位ではセレーション加工部12による陰が淡くなるため、突起状表示物10の突出高さHを局所的に小さくした場合であっても、突起状表示物10の視認性を高めることができる。この場合、凹溝11の深さhは0.2mm〜1.5mの範囲であり、凹溝11の深さhの変化量(深さhの最小値と最大値との差)は0.2mm以上であると良い。
図5及び図6は本発明における突起状表示物の変形例を示すものである。図5及び図6において、突起状表示物10はその縁部に沿って形成された輪郭部101と該輪郭部101により囲まれていて該輪郭部101から窪んだ表示面102とから構成されている。輪郭部101は表示面102よりも突出しているため、突起状表示物10の視認性を高める効果を有している。突起状表示物が輪郭部と表示面とを有する場合においても、突起状表示物の視認性を良好に維持しながら、突起状表示物の近傍でのひび割れの発生を効果的に抑制することができる。
上述した各実施形態では、突起状表示物10がタイヤ最大幅位置PWよりもタイヤ径方向外側の領域又はタイヤ最大幅位置PWよりもタイヤ径方向内側の領域に収まるように配置される場合について説明したが、突起状表示物10はタイヤ最大幅位置PWを跨ぐように配置されていても良い。そのような場合、突起状表示物10はタイヤ最大幅位置PWからタイヤ径方向に延在する部分の長さが大きい側に所属するものと解釈される。例えば、タイヤ最大幅位置PWを境として突起状表示物10のタイヤ径方向外側に延在する部分の長さがタイヤ径方向内側に延在する部分の長さよりも大きい場合、突起状表示物10の突出高さHがタイヤ径方向外側に向かって漸増する構造とれば良い。
図7は本発明で使用されるタイヤ成形用金型の一例を示すものである。図7に示すように、空気入りタイヤTを成形するための金型20は、タイヤTのサイドウォール部を成形するための下側サイドプレート21及び上側サイドプレート22と、タイヤTのビード部を成形するための下側ビードリング23及び上側ビードリング24と、タイヤTのトレッド部を成形するための複数のセクターモールド25とを備えている。そして、金型20のタイヤTに対して当接する面が成形面26となっている。
図7において、金型20を構成する下側サイドプレート21及び上側サイドプレート22の各々は、その成形面26に突起状表示物10に対応する凹部30を有し、各凹部30の深さが最も大きくなる部位にエア抜き用のベントホール31が形成されている。上述のような構造を有する突起状表示物10をサイドウォール部2の外表面に成形する場合、加硫時に凹部30の深さが最も大きくなる部位にエアが残留し易くなる。しかしながら、凹部30の深さが最も大きくなる部位にエア抜き用のベントホール31を配置することにより、凹部30内に残留するエアをより確実に排出し、外観不良の発生を低減することができる。
なお、図7に描写される金型20はセクショナルタイプの金型であるが、本発明は二つ割りタイプの金型に対しても適用可能であることは言うまでもない。
タイヤサイズが255/60R18である空気入りタイヤにおいて、サイドウォール部の外表面におけるタイヤ最大幅位置よりもタイヤ径方向外側の領域とタイヤ最大幅位置よりもタイヤ径方向内側の領域にそれぞれ突起状表示物を形成すると共に、タイヤ最大幅位置よりもタイヤ径方向外側の領域において突起状表示物と隣接する部位に複数本の凹溝を含むセレーション加工部を形成し、これら突起状表示物及びセレーション加工部の凹溝の寸法を表1のように設定した従来例1、比較例1〜4及び実施例1〜5の空気入りタイヤを作製した。
タイヤ最大幅位置よりもタイヤ径方向外側の領域に配置される外側の突起状表示物としては、タイヤ径方向の寸法が24mmである「YOKOHAMA」という文字を形成した。外側の突起状表示物について、タイヤ径方向最外側位置での突出高さをH1とし、タイヤ最大幅位置に近いタイヤ径方向最内側位置での突出高さをH2とした。セレーション加工部の凹溝について、外側の突起状表示物のタイヤ径方向最外側位置での深さをh1とし、外側の突起状表示物のタイヤ径方向最内側位置での深さをh2とした。また、タイヤ最大幅位置よりもタイヤ径方向内側の領域に配置される内側の突起状表示物としては、タイヤ径方向の寸法が10mmである「255/60R18」という文字を形成した。内側の突起状表示物について、タイヤ径方向最内側位置での突出高さをH1'とし、タイヤ最大幅位置に近いタイヤ径方向最外側位置での突出高さをH2'とした。また、突起状表示物の種類としては、図4のようなベタ文字又は図6のような縁取り文字を採用した。
これら試験タイヤについて、下記試験方法により、視認性、耐クラック性を評価し、その結果を表1に併せて示した。
視認性:
各試験タイヤをリムサイズ18×8Jのホイールに組み付けて空気圧を230kPaとした状態で、10人の評価者により突起状表示物の視認性を評価した。評価方法としては、各人が従来例1の突起状表示物の記述内容を判別できる距離を1点とした際に、同距離にて従来例1よりも記述内容が不明瞭であると感じられた場合を0点とし、同距離にて従来例1よりも記述内容が明瞭であると感じられた場合を2点とし、10人の評価者の合計点を求めた。この評価点が大きいほど視認性が優れていることを意味する。
耐クラック性:
各試験タイヤをリムサイズ18×8Jのホイールに組み付けて空気圧を100kPaとしてドラム径1707mmの室内ドラム試験機に取り付け、速度80km/h、荷重8.1kNの条件で、試験タイヤのサイドウォール部の外表面から10mmの位置にて濃度100pphmのオゾンを照射しながら50時間走行させ、走行後のクラック発生個数を測定した。評価結果は、測定値の逆数を用い、従来例1を100とする指数にて示した。この指数値が大きいほど、クラックの発生個数が少なく、耐クラック性が優れていることを意味する。
Figure 2017132421
表1から明らかなように、実施例1〜5のタイヤは、従来例1との対比において、いずれも突起状表示物の視認性が良好であり、しかも耐クラック性が優れていた。これに対して、比較例1のタイヤは、突起状表示物の突出高さを一様に小さくしているため、耐クラック性は良好であるものの、突起状表示物の視認性が悪化していた。比較例2のタイヤは、突起状表示物の突出高さを一様に大きくしているため、突起状表示物の視認性は良好であるものの、耐クラック性が悪化していた。比較例3のタイヤは、外側の突起状表示物のタイヤ径方向最内側位置での突出高さH2が小さ過ぎるため、突起状表示物の視認性が悪化していた。比較例4のタイヤは、外側の突起状表示物のタイヤ径方向最外側位置での突出高さH1が大き過ぎるため、耐クラック性が悪化していた。
1 トレッド部
2 サイドウォール部
3 ビード部
10 突起状表示物
11 凹溝
12 セレーション加工部
101 輪郭部
102 表示面
20 金型
26 成形面
30 凹部
31 ベントホール

Claims (5)

  1. タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部と、該トレッド部の両側に配置された一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部とを備えた空気入りタイヤにおいて、少なくとも一方のサイドウォール部の外表面に文字、記号又は図形を現した突起状表示物を有しており、前記突起状表示物がタイヤ最大幅位置よりもタイヤ径方向外側に位置する場合は、前記突起状表示物の突出高さがタイヤ径方向外側に向かって漸増し、前記突起状表示物がタイヤ最大幅位置よりもタイヤ径方向内側に位置する場合は、前記突起状表示物の突出高さがタイヤ径方向内側に向かって漸増し、かつ前記突起状表示物の突出高さが0.3mm〜5.0mの範囲にあり、前記突起状表示物の突出高さの変化量が0.3mm以上であることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記突起状表示物がタイヤ最大幅位置よりもタイヤ径方向外側の領域とタイヤ最大幅位置よりもタイヤ径方向内側の領域にそれぞれ配置されていることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記突起状表示物がその縁部に沿って形成された輪郭部と該輪郭部により囲まれていて該輪郭部から窪んだ表示面とから構成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記サイドウォール部における前記突起状表示物と隣接する部位に互いに平行に延在する複数本の凹溝を含むセレーション加工部を有し、前記突起状表示物の突出高さが相対的に大きい部位では前記凹溝の深さが相対的に小さくなっており、前記突起状表示物の突出高さが相対的に小さい部位では前記凹溝の深さが相対的に大きくなっていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の空気入りタイヤを成形するための金型であって、その成形面に前記突起状表示物に対応する凹部を有し、該凹部の深さが最も大きくなる部位にエア抜き用のベントホールを有することを特徴とするタイヤ成形用金型。
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