JP6523763B2 - 空気入りタイヤの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、凸状模様がサイドウォール部に設けられた空気入りタイヤの製造方法に関し、詳しくは、凸状模様の見栄えを高め得る空気入りタイヤの製造方法に関する。
従来、サイドウォール部に、標章やタイヤサイズを示す文字、記号又は図形を隆起させた凸状模様が形成された空気入りタイヤが提案されている(例えば、下記特許文献1)。また、前記凸状模様の隆起面に白色等の非黒色ゴムを配することにより、凸状模様のコントラストを向上させ、サイドウォール部の外観の見映えを向上させた空気入りタイヤも提案されている。
このような空気入りタイヤは、サイドウォール部に、非黒色ゴム層と、非黒色ゴム層を覆うカバーゴム層とが配された生タイヤを加硫成形して凸状模様を形成し、この凸状模様の隆起面を覆うカバーゴム層を除去することにより、非黒色ゴム層を出現させて製造される。
しかしながら、このような空気入りタイヤの製造方法は、カバーゴム層を形成するカバーシートのタイヤ周方向の端部同士の重なり部が、凸状模様の隆起面に現れる傾向がある。この場合、カバーゴム層の厚さが不均一となるため、カバーゴム層が十分に除去されずに黒色ゴムが隆起面上に残留し(以下、「黒残り不良」ということがある。)、凸状模様の見栄えを悪化させるおそれがあった。
特開2005−212197号公報
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、凸状模様の見栄えを高め得る空気入りタイヤの製造方法を提供することを主たる目的としている。
本発明は、トレッド部からサイドウォール部をへてビード部に至るカーカスを具え、前記サイドウォール部に、前記カーカスの外面に沿ったサイドウォール仮想輪郭面から隆起した文字、記号又は図形からなる凸状模様が形成され、前記凸状模様の前記サイドウォール仮想輪郭面に沿った隆起面の少なくとも一部を非黒色ゴムとした空気入りタイヤを製造するための方法であって、前記サイドウォール部の前記カーカスの外側に、前記非黒色ゴムからなる非黒色ゴム層と、前記非黒色ゴム層を覆って前記サイドウォール部の外面に現れる黒色ゴムからなるカバーシートで形成されたカバーゴム層とを含むサイドウォールゴムを配置して生タイヤを成形する生タイヤ成形工程と、前記生タイヤの前記サイドウォール部を、前記凸状模様を成形するための凹部を有する加硫金型で加硫成形することにより、前記サイドウォール部の外面に、隆起面が前記黒色ゴムで覆われた初期の凸状模様を形成する加硫成形工程と、前記初期の凸状模様の隆起面上の前記カバーゴム層を除去し、前記非黒色ゴムを出現させる除去工程とを含むとともに、前記生タイヤ成形工程において、前記非黒色ゴム層は、帯状の非黒色ゴムストリップがタイヤ回転軸の回りに螺旋状に巻回されて形成され、前記カバーゴム層は、前記カバーシートのタイヤ周方向の端部同士が重なる重なり部を含み、前記加硫成形工程において、前記重なり部を、前記凹部の外側で加硫成形することを特徴としている。
本発明の空気入りタイヤの製造方法では、タイヤ回転軸を含む子午線断面において、少なくとも最も外側に巻回された前記非黒色ゴムストリップは、前記サイドウォール仮想輪郭面に対して15°以下の角度θ1で傾斜しているのが望ましい。
本発明の空気入りタイヤの製造方法において、前記角度θ1は、3°以下であるのが望ましい。
本発明の空気入りタイヤの製造方法では、タイヤ回転軸を含む子午線断面において、前記カバーゴム層の前記サイドウォール部の外面上での端部は、前記非黒色ゴム層の外面の端部から少なくとも5mm以上離間しているのが望ましい。
本発明の空気入りタイヤの製造方法において、前記カーカスは、前記トレッド部から前記サイドウォール部を経て前記ビード部のビードコアに至る本体部と、前記本体部に連なりかつ前記ビードコアの廻りをタイヤ軸方向内側から外側に折り返される折返し部とを有するカーカスプライからなり、タイヤ回転軸を含む子午線断面において、前記非黒色ゴム層のタイヤ半径方向の内端は、前記折返し部のタイヤ半径方向の外端よりも少なくともタイヤ半径方向外側に5mm以上離間しているのが望ましい。
本発明の空気入りタイヤの製造方法において、前記非黒色ゴムストリップは、長さ方向に直交する断面において、幅方向の中央部から外側に向かって厚さが漸減しているのが望ましい。
本発明の製造方法は、サイドウォール部のカーカスの外側に、非黒色ゴムからなる非黒色ゴム層と、非黒色ゴム層を覆ってサイドウォール部の外面に現れる黒色ゴムからなるカバーシートで形成されたカバーゴム層とを含むサイドウォールゴムを配置して生タイヤを成形する生タイヤ成形工程と、生タイヤのサイドウォール部を、凸状模様を成形するための凹部を有する加硫金型で加硫成形することにより、サイドウォール部の外面に、隆起面が黒色ゴムで覆われた初期の凸状模様を形成する加硫成形工程と、初期の凸状模様の隆起面上のカバーゴム層を除去し、非黒色ゴムを出現させる除去工程とを含む。
生タイヤ成形工程において、非黒色ゴム層は、帯状の非黒色ゴムストリップがタイヤ回転軸の回りに螺旋状に巻回されて形成される。これにより、非黒色ゴムストリップの巻き付けピッチ等を調整することにより、非黒色ゴム層の幅や厚さを自由に変化させることができる。このため、大型の押出機を用いることなく、多品種のタイヤ部材を成形することができる。
カバーゴム層は、カバーシートのタイヤ周方向の端部同士が重なる重なり部を含む。加硫成形工程において、前記重なり部は、加硫金型の前記凹部の外側で加硫成形される。これにより、重なり部は、凹部内に入り込むことがない。換言すれば、初期の凸状模様の隆起面は、重なり部以外の均一な厚さのカバーゴム層で覆われる。従って、除去工程において、隆起面上のカバーゴム層は、黒色ゴムを残留させることなく除去され、凸状模様の見栄えが高められる。
本発明の実施形態で製造された空気入りタイヤの右半分の断面図である。 図1の空気入りタイヤのサイドウォール部の斜視図である。 生タイヤ成形工程における生タイヤのサイドウォール部の拡大断面図である。 最も外側の非黒色ゴムストリップの拡大断面図である。 サイドウォール部の平面図である。 加硫成形工程時のタイヤ及び金型の右半分の断面図である。 (a)は加硫成形前のサイドウォール部及び加硫金型の拡大断面図であり、(b)は加硫成形中のサイドウォール部及び加硫金型の拡大断面図である。 加硫成形後のサイドウォール部及び加硫金型の拡大断面図である。 除去工程後の凸状模様の斜視図である。 除去工程後のサイドウォール部の平面図である。 (a)及び(b)は、本発明の他の実施形態の非黒色ゴムストリップの断面図である。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。図1には、本実施形態の方法で製造された空気入りタイヤ1のタイヤ回転軸を含む子午線断面図が示されている。
図1に示されるように、空気入りタイヤ1は、トレッド部2から両側のサイドウォール部3を通りビード部4のビードコア5に至るトロイド状のカーカス6と、カーカス6のタイヤ半径方向外側かつトレッド部2の内部に配されるベルト層7とを具えている。本実施形態の空気入りタイヤ1は、例えば、小型トラック用又は不整地走行に適したSUV用として好適に使用されるが、このような用途に限定されるものではない。
カーカス6は、例えば、1枚のカーカスプライ6Aにより構成される。カーカスプライ6Aは、トレッド部2からサイドウォール部3を経てビード部4のビードコア5に至る本体部6aと、本体部6aに連なりかつビードコア5の廻りでタイヤ軸方向内側から外側に折り返される折返し部6bとを有する。カーカスプライ6Aは、例えば、有機繊維又はスチールからなるカーカスコードを含んでいる。
図2には、本実施形態の空気入りタイヤ1のサイドウォール部3の斜視図が示されている。図2に示されるように、空気入りタイヤ1は、サイドウォール部3に、カーカス6の外面6sに沿ったサイドウォール仮想輪郭面10(図1に示され、以下、同様である。)から隆起した文字、記号又は図形からなる凸状模様12が形成される。本実施形態の凸状模様12は、例えば、サイドウォール部3の全周に亘って設けられ、複数の文字を含んでいる。図2では、サイドウォール部3の一部が示され、「ABC」の文字が形成された実施形態が示されている。
図1に示されるように、凸状模様12は、サイドウォール仮想輪郭面10と略平行にのびかつタイヤ軸方向の最も外側に位置する隆起面14を有している。隆起面14は、少なくとも一部が非黒色ゴムで形成される。非黒色ゴムは、例えば、白色のものが好適に採用される。
図2に示されるように、本実施形態の凸状模様12の隆起面14は、主要部が非黒色ゴム15で形成され、その輪郭に沿って縁取り状に黒色ゴム16からなるカバーゴム層18が設けられている。
上記空気入りタイヤ1は、生タイヤを成形する生タイヤ成形工程と、サイドウォール部3の外面3sに、初期の凸状模様を形成する加硫成形工程と、初期の凸状模様の隆起面を削ってカバーゴム層18を除去し、非黒色ゴム15を出現させる除去工程とを含んで製造される。以下、各工程が説明される。
〔生タイヤ成形工程〕
図3には、生タイヤ成形工程で成形された生タイヤ1Gのサイドウォール部3の拡大断面図が示されている。図3に示されるように、本実施形態の生タイヤ成形工程は、カーカス6の外側にサイドウォールゴム20を配置して生タイヤを成形する。
サイドウォールゴム20は、カーカス6の外側に配されたサイドウォールベースゴム21と、非黒色ゴムからなる非黒色ゴム層22と、非黒色ゴム層22を覆ってサイドウォール部3の外面に現れるカバーゴム層18とを含んでいる。
サイドウォールベースゴム21は、例えば、サイドウォール部3全体を形成し、非黒色ゴム層22を設けるための局部的な凹み部23を有している。サイドウォールベースゴム21は、例えば、帯状のゴムストリップをタイヤ周方向に巻回して形成される。サイドウォールベースゴム21は、これに限定されず、例えば、1枚のゴムシートがタイヤ回転軸の回りに巻き付けられ、その端部同士がスプライスされたものでも良い。
サイドウォールベースゴム21のゴム成分としては、例えば、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、ブチルゴム(IIR)、及び、天然ゴム等が挙げられ、これらが単独で、又は、2種以上がブレンドされて使用される。
非黒色ゴム層22は、例えば、サイドウォールベースゴム21の凹み部23に設けられている。この非黒色ゴム層22は、凸状模様12の隆起面14(図2に示され、以下、同様である。)が形成されたときに、その主要部を構成し、凸状模様12のコントラストを高める。このため、非黒色ゴム層22は、タイヤの一般的な色相である黒色とコントラストをなす色相のゴムが望ましく、本実施形態では、白色ゴムが採用されるが、これに限定されるものではない。
図1に示されるように、望ましい態様として、非黒色ゴム層22のタイヤ半径方向の内端29は、折返し部6bのタイヤ半径方向の外端8よりも少なくともタイヤ半径方向外側に5mm以上離間している。これにより、走行時、非黒色ゴム層22の局部的な変形が抑制され、非黒色ゴム層22の耐久性が高められる。
図3に示されるように、本実施形態の空気入りタイヤの製造方法では、非黒色ゴム層22は、帯状の非黒色ゴムストリップ25がタイヤ周方向に対して5°以下の角度で螺旋状に巻回されて形成される。このような方法は、ゴムストリップの幅、厚さ、又は、巻き付けピッチ等を変化させることにより、大型の押出機を用いることなく、多品種のタイヤ部材を成形できる。
非黒色ゴムストリップ25は、例えば、長方形状の断面を有している。非黒色ゴムストリップ25の幅は、例えば、15〜45mmであり、好ましくは20〜30mmである。非黒色ゴムストリップ25の厚さは、例えば、0.3〜2.0mmであり、好ましくは0.5〜1.0mmである。
図4には、最も外側の非黒色ゴムストリップ25の拡大断面図が示されている。図4に示されるように、少なくとも最も外側で巻回された非黒色ゴムストリップ25は、例えば、サイドウォール仮想輪郭面10に対して15°以下の角度θ1で傾斜している。これにより、非黒色ゴムストリップ25同士の境界41が、子午線断面において、サイドウォール仮想輪郭面10に沿うようにのびる。従って、走行時、サイドウォール部が圧縮又は引張変形した場合であっても、前記境界41は、凸状模様12の割れの起点とはなり難いため、凸状模様12の耐久性が高められる。非黒色ゴムストリップ25が曲がっている場合、前記角度θ1は、サイドウォール仮想輪郭面10に対する非黒色ゴムストリップ25の両外端の間を結ぶ直線の角度である。
上述の効果をさらに発揮させるために、前記角度θ1は、好ましくは7°以下、より好ましくは3°以下である。
図3に示されるように、カバーゴム層18は、非黒色ゴム層22を覆ってサイドウォール部3の外面3sに現れる。カバーゴム層18のサイドウォール部3の外面3s上での端部17は、例えば、非黒色ゴム層22の外面上での端部13から少なくとも5mm以上離間しているのが望ましい。これにより、カバーゴム層18の前記端部17又は非黒色ゴム層22の前記端部13を起点とした凸状模様12の損傷が効果的に抑制される。
カバーゴム層18は、黒色ゴムからなるカバーシート19で形成されている。カバーシート19は、例えば、0.2〜0.8mmの厚さt1を有する。このカバーゴム層18は、凸状模様12が形成されたときに、その隆起面14からタイヤ軸方向内方にのびる側面部36(図2に示す)を黒色にし、凸状模様12の見映えを向上させるのに役立つ。
図5には、タイヤ全体のサイドウォール部3の平面図が示されている。図5において、カバーゴム層18の輪郭18aが2点鎖線で示されている。また、後の工程で凸状模様12が形成される部分28が破線で示されている。凸状模様12は、上述の通り、サイドウォール部3の全周に亘って設けられており、本実施形態では、複数の文字が集合した文字郡39(図5では、「ABC」の文字)がタイヤ周方向に複数設けられている。
図5に示されるように、カバーゴム層18は、例えば、1枚のカバーシート19がタイヤ回転軸の回りに巻き付けられて形成され、カバーシート19のタイヤ周方向の端部同士が重なる重なり部24を含んでいる。本実施形態では、タイヤ半径方向に沿ってのびる重なり部24がタイヤ周方向に1箇所設けられている。カバーゴム層18は、例えば、カバーシート19がタイヤ周方向に複数配されるものでも良い。この場合、複数の重なり部24が形成される。
重なり部24は、凸状模様12が形成される部分28を避けて形成される。
〔加硫成形工程〕
図6には、加硫成形工程で用いられる加硫金型32の右半分の断面図が示されている。図6に示されるように、本実施形態における加硫金型32は、タイヤ1のトレッド部2を成形するトレッド加硫金型33と、サイドウォール部3を成形するサイドウォール加硫金型34と、ビード部4を成形するビード加硫金型35とを含む。
図7(a)には、加硫成形前のサイドウォール部3及びサイドウォール加硫金型34の断面図が示されている。図7(b)には、加硫成形中のサイドウォール部3及びサイドウォール加硫金型34の断面図が示されている。図7(b)において、図7(a)に示される各ゴムストリップの断面形状は省略されている。
図7(a)に示されるように、加硫成形工程では、サイドウォール部3が、凸状模様12を成形するための凹部37を有するサイドウォール加硫金型34で加硫成形される。
加硫成形時、図7(b)に示されるように、サイドウォール加硫金型34は、サイドウォール部3の外面に押圧される。また、ベントホール38から空気が吸引されることにより、凹部37内が負圧となり、凹部37内に、熱によって可塑化したカバーゴム層18及び非黒色ゴム層22が導かれる。
図8には、加硫成形後のサイドウォール部3及びサイドウォール加硫金型34の拡大断面図が示されている。図8に示されるように、加硫が終了すると、サイドウォール加硫金型34が離脱され、サイドウォール部3の外面3sに、隆起面14が黒色ゴム16で覆われた初期の凸状模様12aが形成される。
本発明の空気入りタイヤの製造方法では、加硫成形工程において、カバーシート19の重なり部24(図5に示す)を、凹部37の外側で加硫成形する。具体的には、重なり部24は、サイドウォール部3の外面3sの主要部を押圧するための金型本体面31で成形される。これにより、重なり部24は、凹部37内に入り込むことなくサイドウォール加硫金型34に押圧される。
〔除去工程〕
除去工程は、加硫成形工程で得られた初期の凸状模様12aの隆起面14のカバーゴム層18を除去し、非黒色ゴム層22を出現させる(除去面が仮想線で示されている。)。本実施形態の除去工程は、例えば、回転砥石を用いて、隆起面14をバフ掛けする方法が好適に採用される。
図9には、除去工程後の凸状模様12の斜視図が示されている。図9に示されるように、本発明の空気入りタイヤの製造方法は、重なり部24が、凸状模様12を避けた位置に形成される。
これにより、初期の凸状模様の隆起面は、均一な厚さのカバーゴム層18で覆われる。従って、除去工程において、隆起面上のカバーゴム層は、黒色ゴムを残留させることなく除去され、凸状模様12の見栄えが高められる。
図10には、除去工程後のタイヤ全体のサイドウォール部3の平面図が示されている。図10に示されるように、上述の効果をさらに発揮させるために、重なり部24は、凸状模様12から少なくとも50mm以上、好ましくは100mm以上の距離L1で離間しているのが望ましい。
凸状模様12が、複数の文字が集合した文字郡39がタイヤ周方向に複数設けられて形成されている場合、重なり部24は、タイヤ周方向で隣り合う各文字郡39、39の間に設けられているのが望ましく、より望ましくは、タイヤ周方向で隣り合う各文字郡39、39の間の中央部に設けられているのが望ましい。
図11(a)及び(b)には、本発明の他の実施形態で用いられる非黒色ゴムストリップ25の長さ方向に直交する断面図が示されている。図11(a)及び(b)に示されるように、この実施形態の非黒色ゴムストリップ25は、例えば、長さ方向に直交する断面において、幅方向の中央部26から端部27に向かって厚さが漸減している。具体的には、非黒色ゴムストリップ25は、例えば、平行四辺形又は台形の断面形状を有している。
このような非黒色ゴムストリップ25は、サイドウォール部に巻回されるとき、厚さが漸減する端部27同士が重ねられることにより、非黒色ゴム層22の外面の凹凸が小さくなる。従って、除去工程後の凸状模様の隆起面に現れるゴムストリップの境界が目立たなくなり、凸状模様の見栄えが高められる。しかも、このような非黒色ゴムストリップ25は、前記境界を起点とした非黒色ゴム層22の割れを抑制するのに役立つ。
以上、本発明の空気入りタイヤの製造方法について詳細に説明したが、本発明は、上記の具体的な実施形態に限定されることなく、種々の態様に変更して実施しうるのはいうまでもない。
図1の基本構造を有するサイズ235/75R15の空気入りタイヤが、表1の仕様に基づき試作された。実施例として、カバーシートの重なり部が、凸状模様以外の位置に配されたタイヤが試作された。比較例として、カバーシートの重なり部が、凸状模様の隆起面に位置しているタイヤが試作された。各テストタイヤの凸状模様の見栄え及び耐久性がテストされた。テスト方法は、以下の通りである。
<凸状模様の見栄え>
タイヤ成形後の凸状模様の見栄えが、テスターの肉眼で確認され、以下の基準で評価された。
A:黒残り不良が発生していない。
B:黒残り不良がわずかに発生しているが、凸状模様の見栄えは維持されている。
C:黒残り不良が発生し、凸状模様の見栄えが悪化している。
<凸状模様の耐久性>
テストタイヤを下記の条件にてドラム試験機上で連続走行させ、凸状模様の割れ又は凸状模様の縁を形成するカバーゴム層の剥離等の損傷が発生するまでの走行距離が測定された。結果は、比較例1を100とする指数であり、数値が大きい程、凸状模様の耐久性が高いことを示す。
装着リム:16×6.5
タイヤ内圧:220kPa
走行時に負荷される荷重:4.5kN
走行速度:60km/h
テスト結果が表1に示される。
Figure 0006523763
Figure 0006523763
表1から明らかなように、本発明の製造方法で製造された空気入りタイヤは、凸状模様の見栄えを高め、しかも、凸状模様の耐久性を高めていることが確認できた。
2 トレッド部
3 サイドウォール部
4 ビード部
6 カーカス
10 サイドウォール仮想輪郭面
12 凸状模様
14 隆起面
15 非黒色ゴム
16 黒色ゴム
19 カバーシート
18 カバーゴム層
20 サイドウォールゴム
22 非黒色ゴム層
24 重なり部
25 非黒色ゴムストリップ

Claims (5)

  1. トレッド部からサイドウォール部をへてビード部に至るカーカスを具え、
    前記サイドウォール部に、前記カーカスの外面に沿ったサイドウォール仮想輪郭面から隆起した文字、記号又は図形からなる凸状模様が形成され、
    前記凸状模様の前記サイドウォール仮想輪郭面に沿った隆起面の少なくとも一部を非黒色ゴムとした空気入りタイヤを製造するための方法であって、
    前記サイドウォール部の前記カーカスの外側に、前記非黒色ゴムからなる非黒色ゴム層と、前記非黒色ゴム層を覆って前記サイドウォール部の外面に現れる黒色ゴムからなるカバーシートで形成されたカバーゴム層とを含むサイドウォールゴムを配置して生タイヤを成形する生タイヤ成形工程と、
    前記生タイヤの前記サイドウォール部を、前記凸状模様を成形するための凹部を有する加硫金型で加硫成形することにより、前記サイドウォール部の外面に、隆起面が前記黒色ゴムで覆われた初期の凸状模様を形成する加硫成形工程と、
    前記初期の凸状模様の隆起面上の前記カバーゴム層を除去し、前記非黒色ゴムを出現させる除去工程とを含むとともに、
    前記生タイヤ成形工程において、前記非黒色ゴム層は、帯状の非黒色ゴムストリップがタイヤ回転軸の回りに螺旋状に巻回されて形成され、
    タイヤ回転軸を含む子午線断面において、少なくとも最も外側に巻回された前記非黒色ゴムストリップは、前記サイドウォール仮想輪郭面に対して7°以下の角度θ1で傾斜し、
    前記カバーゴム層は、前記カバーシートのタイヤ周方向の端部同士が重なる重なり部を含み、
    前記加硫成形工程において、前記重なり部を、前記凹部の外側で加硫成形することを特徴とする空気入りタイヤの製造方法。
  2. 前記角度θ1は、3°以下である請求項1記載の空気入りタイヤの製造方法。
  3. タイヤ回転軸を含む子午線断面において、前記カバーゴム層の前記サイドウォール部の外面上での端部は、前記非黒色ゴム層の外面の端部から少なくとも5mm以上離間している請求項1又は2記載の空気入りタイヤの製造方法。
  4. 前記カーカスは、前記トレッド部から前記サイドウォール部を経て前記ビード部のビードコアに至る本体部と、前記本体部に連なりかつ前記ビードコアの廻りをタイヤ軸方向内側から外側に折り返される折返し部とを有するカーカスプライからなり、
    タイヤ回転軸を含む子午線断面において、前記非黒色ゴム層のタイヤ半径方向の内端は、前記折返し部のタイヤ半径方向の外端よりも少なくともタイヤ半径方向外側に5mm以上離間している請求項1乃至3のいずれかに記載の空気入りタイヤの製造方法。
  5. 前記非黒色ゴムストリップは、長さ方向に直交する断面において、幅方向の中央部から外側に向かって厚さが漸減している請求項1乃至4のいずれかに記載の空気入りタイヤの製造方法。
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