JP2022100979A - 空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】サイドウォール部の外面に異色ゴム層が露出した空気入りタイヤにおいて、異色ゴム層の変色を抑制する。【解決手段】トレッド部2と、一対のサイドウォール部3と、一対のビード部4と、カーカス6とを含む。一対のサイドウォール部3の少なくとも一方は、第1サイドウォールゴム10を含む。第1サイドウォールゴム10は、ベースゴム層9と、異色ゴム層11と、バリアゴム層12とを含む。ベースゴム層9は、カーカス6と接する。異色ゴム層11は、その少なくとも一部がサイドウォール部3の外面に露出している。バリアゴム層12は、異色ゴム層11とベースゴム層9との間に配され、かつ、ベースゴム層9側のゴム配合剤が異色ゴム層11に移行するのを抑制するゴム配合を備えている。バリアゴム層12の厚さは、1.0mm以下である。【選択図】図2
Description
本発明は、空気入りタイヤに関する。
下記特許文献1には、サイドウォール部に凸状模様が形成された空気入りタイヤが提案されている。前記空気入りタイヤは、サイドウォール部の内部に、非黒色ゴム層を有し、前記凸状模様の隆起面に、前記非黒色ゴム層の一部が露出している。
特許文献1の空気入りタイヤは、露出した異色ゴム層によって外観の向上を期待している。
しかしながら、前記異色ゴム層は、その周囲のゴム部材から老化防止剤等のゴム配合剤が移行して、変色し易いという問題があった。一方、異色ゴム層と他のゴム部材との間に、ゴム配合剤が移行するのを抑制できるゴム配合を備えたバリアゴム層を配することが考えられる。しかしながら、このようなバリアゴム層は、他のゴム部材と比べてコストが高く、かつ、耐久性が低い傾向があった。
本発明は、以上のような実情に鑑み案出されたもので、サイドウォール部の外面に異色ゴム層が露出した空気入りタイヤにおいて、タイヤの製造コストや耐久性を維持しつつ、異色ゴム層の変色を抑制することを主たる目的としている。
本発明は、空気入りタイヤであって、トレッド部と、一対のサイドウォール部と、一対のビード部と、一方の前記ビード部から他方の前記ビード部に至るカーカスとを含み、前記一対のサイドウォール部の少なくとも一方は、前記カーカスのタイヤ軸方向外側に配された第1サイドウォールゴムを含み、前記第1サイドウォールゴムは、ベースゴム層と、異色ゴム層と、バリアゴム層とを含み、前記ベースゴム層は、前記カーカスと接し、前記異色ゴム層は、前記サイドウォール部の外面の基本色とは異なる色を有し、かつ、その少なくとも一部が前記サイドウォール部の外面に露出しており、前記バリアゴム層は、前記異色ゴム層と前記ベースゴム層との間に配され、かつ、前記ベースゴム層側のゴム配合剤が前記異色ゴム層に移行するのを抑制するゴム配合を備え、前記バリアゴム層の厚さは、1.0mm以下である。
本発明の空気入りタイヤにおいて、前記一対のビード部は、それぞれの外面を構成するクリンチゴムを含み、前記バリアゴム層の一部は、前記サイドウォール部の外面に露出し、前記サイドウォール部の外面において、前記バリアゴム層のタイヤ半径方向の内端から前記クリンチゴムまでの前記サイドウォール部の外面に沿った距離は、10~30mmであるのが望ましい。
本発明の空気入りタイヤにおいて、前記第1サイドウォールゴムは、前記異色ゴム層のタイヤ軸方向の外面を覆い、かつ、前記異色ゴム層の一部を露出させるカバーゴム層を含み、前記カバーゴム層は、前記バリアゴム層と同じゴム配合で構成されているのが望ましい。
本発明の空気入りタイヤにおいて、トレッド用金型で加硫成型された第1外面と、サイドウォール用金型で加硫成型された第2外面との境界を含み、前記異色ゴム層は、前記境界よりもタイヤ半径方向内側に配されており、タイヤ子午線断面において、前記境界から前記異色ゴム層のタイヤ半径方向の外端までの距離は、10~30mmであるのが望ましい。
本発明の空気入りタイヤにおいて、前記異色ゴム層は、前記サイドウォール部の外面に露出する露出部を含み、前記露出部からタイヤ半径方向外側に10mm離れた位置における前記異色ゴム層の厚さは、1.0~2.0mmであるのが望ましい。
本発明の空気入りタイヤにおいて、ビードベースラインから前記バリアゴム層のタイヤ半径方向の外端までのタイヤ半径方向の距離は、セクションハイトの65%以上であるのが望ましい。
本発明の空気入りタイヤにおいて、セクションハイトが120mm以下であるのが望ましい。
本発明の空気入りタイヤにおいて、前記バリアゴム層は、60%以下のブチル系ゴムを含むのが望ましい。
本発明の空気入りタイヤは、上記の構成を採用したことによって、タイヤの製造コストや耐久性を維持しつつ、異色ゴム層の変色を抑制することができる。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1は、本実施形態の正規状態における空気入りタイヤ(以下、単に「タイヤ」という場合がある。)1の横断面図が示されている。なお、図1は、タイヤの回転軸を含む所謂タイヤ子午線断面図である。図1に示されるように、本実施形態のタイヤ1は、例えば、乗用車用のタイヤであって、セクションハイトh1が120mm以下の比較的低扁平のタイヤである。但し、本発明は、このような態様に限定されるものではない。
図1は、本実施形態の正規状態における空気入りタイヤ(以下、単に「タイヤ」という場合がある。)1の横断面図が示されている。なお、図1は、タイヤの回転軸を含む所謂タイヤ子午線断面図である。図1に示されるように、本実施形態のタイヤ1は、例えば、乗用車用のタイヤであって、セクションハイトh1が120mm以下の比較的低扁平のタイヤである。但し、本発明は、このような態様に限定されるものではない。
「正規状態」とは、各種の規格が定められた空気入りタイヤの場合、タイヤが正規リム(図示省略)にリム組みされかつ正規内圧が充填され、しかも、無負荷の状態である。各種の規格が定められていないタイヤの場合、前記正規状態は、タイヤの使用目的に応じた標準的な使用状態であって車両に未装着かつ無負荷の状態を意味する。本明細書において、特に断りがない場合、タイヤ各部の寸法等は、前記正規状態で測定された値である。
「正規リム」は、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めているリムであり、例えばJATMAであれば "標準リム" 、TRAであれば "Design Rim" 、ETRTOであれば"Measuring Rim" である。
「正規内圧」は、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば "最高空気圧" 、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" である。
セクションハイトh1は、前記正規状態における、ビードベースラインからのタイヤ1のタイヤ半径方向の高さを意味する。また、ビードベースラインは、タイヤが基づく規格で定まるリム径位置を通るタイヤ軸方向線である。
本実施形態のタイヤ1は、トレッド部2と、一対のサイドウォール部3と、一対のビード部4と、一方のビード部4から他方のビード部4に至るカーカス6とを含む。
カーカス6は、例えば、2枚のカーカスプライ6A、6Bで構成されている。カーカスプライ6A、6Bは、例えば、複数のカーカスコードと、これらを被覆するトッピングゴムとを含む。カーカスコードは、例えば、タイヤ周方向に対して75~90°の角度で配列されている。カーカスコードには、例えば、ナイロン、ポリエステル又はレーヨン等の有機繊維コード等が好適に採用される。
カーカス6は、本体部6a及び折返し部6bを有する。本体部6aは、一対のビード部4のビードコア5間を延びている。折返し部6bは、本体部6aに連なりかつビードコア5の周りで折り返されてタイヤ半径方向外側に延びている。本実施形態の折返し部6bは、ビードコア5の周りをタイヤ軸方向内側から外側に折り返されている。また、折返し部6bにおいて、一方のカーカスプライ6Aの外端と他方のカーカスプライ6Bの外端とは、タイヤ半径方向に位置ずれしている。
本実施形態のトレッド部2において、カーカス6のタイヤ半径方向外側には、例えば、ベルト層7が配されている。ベルト層7は、例えば、2枚のベルトプライ7A、7Bを含んでいる。各ベルトプライ7A、7Bは、例えば、タイヤ周方向に対して傾斜して配されたベルトコードと、これを被覆するトッピングゴムとを含む。各ベルトコードは、タイヤ周方向に対して10~45°の角度で傾斜しているのが望ましい。
トレッド部2は、トレッドゴム2Gを含む。一対のビード部4は、その外面を構成するクリンチゴム15を含む。一対のサイドウォール部3の少なくとも一方は、カーカス6のタイヤ軸方向外側に配された第1サイドウォールゴム10を含む。
図2には、サイドウォール部3の拡大断面図が示されている。図2に示されるように、また、第1サイドウォールゴム10は、ベースゴム層9と、異色ゴム層11と、バリアゴム層12とを含む。
ベースゴム層9は、カーカス6と接しており、第1サイドウォールゴム10の主要部を構成している。ベースゴム層9には、従来のサイドウォールゴム部材が適用されるのが望ましい。
異色ゴム層11は、サイドウォール部3の外面の基本色(本実施形態では黒色である)とは異なる色(本実施形態では白色である)を有し、かつ、その少なくとも一部がサイドウォール部3の外面に露出している。本実施形態では、異色ゴム層11の大半が前記基本色で構成されたカバーゴム層13で覆われており、異色ゴム層11の一部が文字やマーク、図形を描くように露出している。
図3には、異色ゴム層11が露出している部分(隆起部)の拡大断面図が示されている。本実施形態では、サイドウォール部3の外面に隆起部20が設けられており、そのタイヤ軸方向外側の頂面20tにおいて異色ゴム層11が露出している。本実施形態のタイヤ1の製造方法では、例えば、カバーゴム層13で覆われた異色ゴム層11を含むサイドウォール部3の一部が、対応する加硫金型の凹部に入り込んで隆起部20が構成された後、異色ゴム層11が露出するように、隆起部20の頂面がバフ掛けされる。このような製造方法は公知であり、本実施形態のタイヤ1に好適に適用される。なお、図2では、隆起部20の断面ではなく、隆起部20の側面が示されている。
本発明では、異色ゴム層11が露出すれば良く、上述の隆起部20を備えないタイヤに本発明が適用されても良い。
図2に示されるように、バリアゴム層12は、異色ゴム層11とベースゴム層9との間に配され、かつ、ベースゴム層9側のゴム配合剤が異色ゴム層11に移行するのを抑制するゴム配合を備えている。また、バリアゴム層12の厚さt1は、1.0mm以下である。本発明では、上記の構成を採用したことによって、タイヤの製造コストや耐久性を維持しつつ、異色ゴム層11の変色を抑制することができる。その理由としては、以下のメカニズムが推察される。
従来から、異色ゴム層11は、その周囲のゴム部材から老化防止剤等のゴム配合剤が移行し、かつ、紫外線等の影響も受けることにより、変色し、サイドウォール部3の外観を損ねる傾向があった。本発明では、異色ゴム層11とベースゴム層9との間にバリアゴム層12が配されることにより、上述の不具合を防ぐことができる。
一方、バリアゴム層12を構成するゴム部材は、従来のサイドウォールゴムと比較してコストが高く、かつ、耐久性に劣る傾向がある。本発明では、このバリアゴム層12の厚さt1を1.0mm以下と小さく制限することにより、タイヤの製造コストや耐久性を維持することが可能となる。
以下、本実施形態のさらに詳細な構成が説明される。なお、以下で説明される各構成は、本実施形態の具体的態様を示すものである。したがって、本発明は、以下で説明される構成を具えないものであっても、上述の効果を発揮し得るのは言うまでもない。また、上述の特徴を具えた本発明のタイヤに、以下で説明される各構成のいずれか1つが単独で適用されても、各構成に応じた性能の向上は期待できる。さらに、以下で説明される各構成のいくつかが複合して適用された場合、各構成に応じた複合的な性能の向上が期待できる。
ベースゴム層9は、ビード部4のクリンチゴム15と接する部分を含む。これにより、バリアゴム層12及び異色ゴム層11は、クリンチゴム15から離間している。また、ベースゴム層9は、トレッド部2を構成するトレッドゴム2Gと接する部分を含む。これにより、バリアゴム層12及び異色ゴム層11は、トレッドゴム2Gから離間している。
本実施形態では、トレッドゴム2Gのタイヤ軸方向の外端2aは、第1サイドウォールゴム10のベースゴム層9に覆われているのが望ましい。これにより、第1サイドウォールゴム10とトレッドゴム2Gとの境界付近の耐久性が向上する。
バリアゴム層12は、全体が同一のゴム配合で構成されている。バリアゴム層12のゴム配合は、例えば、ブチル系ゴムを含む。ブチル系ゴムは極めて低い空気透過率を示し、ゴム配合剤の移行を効果的に抑制できる。一方、ブチル系ゴムを含んだゴム層がリムと接触すると、リムが腐食するおそれがある。このような観点から、バリアゴム層12は、60%以下のブチル系ゴムを含むのが望ましく、より望ましくは40%~60%のブチル系ゴムを含むのが望ましい。
また、バリアゴム層12は、カオリンクレー、クレー、マイカ、長石、シリカおよびアルミナの含水複合体等の無機粘土鉱物を含むのが望ましい。これにより、前記ゴム配合剤の移行がより一層抑制され得る。なお、本発明のバリアゴム層12には、公知のゴム配合を適用することができる。
バリアゴム層12は、その最大の厚さが1.0mm以下とされるのが望ましい。タイヤの製造コスト及び耐久性を維持しつつ、異色ゴム層11の変色を確実に抑制する観点から、バリアゴム層12の最大の厚さは、0.5~1.0mmであるのがより望ましい。
バリアゴム層12のタイヤ半径方向の内端12a及び外端12bは、それぞれ、タイヤ1の外面に露出している。タイヤ子午線断面において、バリアゴム層12のタイヤ半径方向の内端12aからクリンチゴム15までの、サイドウォール部3又はビード部4の外面に沿った距離L1は、10~30mmであるのが望ましい。これにより、バリアゴム層12のタイヤ半径方向の内端12a付近での損傷が抑制される。
トレッド接地端Teからバリアゴム層12のタイヤ半径方向の外端12bまでのサイドウォール部3の外面に沿った距離は、20mm以上であるのが望ましい。これにより、バリアゴム層12のタイヤ半径方向の外端12b付近での損傷が抑制される。なお、トレッド接地端Teとは、前記正規状態のタイヤ1に正規荷重が負荷されキャンバー角0°で平面に接地したときの最もタイヤ軸方向外側の接地位置に相当する。
「正規荷重」は、各種の規格が定められた空気入りタイヤの場合、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば "最大負荷能力" 、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "LOAD CAPACITY" である。また、各種の規格が定められていないタイヤの場合、「正規荷重」は、タイヤの標準装着状態において、1つのタイヤに作用する荷重を指す。前記「標準装着状態」とは、タイヤの使用目的に応じた標準的な車両にタイヤが装着され、かつ、前記車両が走行可能な状態で平坦な路面上に静止している状態を指す。
図1に示されるように、ビードベースラインからバリアゴム層12のタイヤ半径方向の外端12bまでのタイヤ半径方向の距離h2(以下、バリアゴム層12の高さh2という場合がある。)は、セクションハイトh1の65%以上であるのが望ましい。より望ましい態様では、バリアゴム層12の高さh2は、セクションハイトh1の65%~75%である。これにより、サイドウォール部3が撓んだときにも、前記外端12bに応力が集中するのを抑制することができる。
図2に示されるように、異色ゴム層11は、その外面を覆うカバーゴム層13を除き、バリアゴム層12のみに接触しており、その他のゴム部材と接していない。これにより、ゴム配合剤の移行が確実に抑制される。
タイヤ1の外面は、トレッド用金型で加硫成型された第1外面23と、サイドウォール用金型で加硫成型された第2外面24との境界25を含む。一般に、前記境界25には、2つの金型間の隙間にゴムが入り込むことで僅かなバリが発生する傾向がある。すなわち、境界25付近では、加硫成型時のゴムの移動が大きい。本実施形態のように、セクションハイトが比較的小さいタイヤ1は、境界25と異色ゴム層11とが接近し、境界25付近のゴムの移動によって、意図していない箇所で異色ゴム層11が露出するおそれがある。このような不具合を防ぐため、異色ゴム層11は、この境界25よりもタイヤ半径方向内側に配されている。また、タイヤ子午線断面において、境界25から異色ゴム層11のタイヤ半径方向の外端11aまでの距離L2は、例えば、10~30mmであるのが望ましい。
異色ゴム層11は、サイドウォール部3の外面に露出する露出部を含む。上述の通り、本実施形態では、隆起部20の頂面20tに、異色ゴム層11の露出部が構成されている。露出部からタイヤ半径方向外側に10mm離れた位置における前記異色ゴム層の厚さt2は、1.0~2.0mmであるのが望ましい。これにより、露出部周辺において異色ゴム層11のゴムボリュームが十分に確保され、異色ゴム層11の耐久性が向上する。
カバーゴム層13は、例えば、異色ゴム層11が不必要な箇所で露出するのを防ぐための十分な厚さを有する。一方、カバーゴム層13の厚さが過度に大きいと、上述のバフ掛けの作業性が低下するおそれがある。このような観点から、カバーゴム層13は、0.5~1.0mmであるのが望ましい。
より望ましい態様では、カバーゴム層13は、バリアゴム層12と同じゴム配合で構成されている。これにより、カバーゴム層13の剥離が抑制される。
以上、本発明の空気入りタイヤの好ましい実施形態が詳細に説明されたが、本発明は、上記の具体的な実施形態に限定されることなく、種々の態様に変更して実施され得る。
図1の基本構造を有するサイズ225/50R18の空気入りタイヤが、表1の仕様に基づき試作された。比較例1として、ベースゴム層と異色ゴム層との間にバリアゴム層が配されていない空気入りタイヤ試作された。比較例2として、ベースゴム層と異色ゴム層との間に厚さ3.0mmのバリアゴム層が設けられた空気入りタイヤが試作された。比較例1~2のタイヤは、上述の事項を除き、実施例のタイヤと実質的に同じ構成を有している。各テストタイヤについて、異色ゴム層の耐変色性能、第1サイドウォールゴムのコスト、及び、異色ゴム層の露出部の耐久性がテストされた。各テストタイヤの共通仕様やテスト方法は、以下の通りである。
リム:18×7.0J
タイヤ内圧:220kPa
リム:18×7.0J
タイヤ内圧:220kPa
<異色ゴム層の耐変色性能>
テストタイヤを、ドラム試験機上で一定の縦荷重を負荷して速度80km/hで18時間走行させた。また、この走行中、サイドウォール部の異色ゴム層が露出した箇所にブラックライトを用いて紫外線を照射し続けた。前記走行後、異色ゴム層の露出した箇所の変色度合いが目視で評価された。結果は、1~5点の5段階で示されており、点数が高い程、耐変色性能が優れていることを示す。
テストタイヤを、ドラム試験機上で一定の縦荷重を負荷して速度80km/hで18時間走行させた。また、この走行中、サイドウォール部の異色ゴム層が露出した箇所にブラックライトを用いて紫外線を照射し続けた。前記走行後、異色ゴム層の露出した箇所の変色度合いが目視で評価された。結果は、1~5点の5段階で示されており、点数が高い程、耐変色性能が優れていることを示す。
<第1サイドウォールゴムのコスト>
第1サイドウォールゴムの製造に係るコストが計算された。結果は、1~5点の5段階で示されており、点数が高い程、第1サイドウォールゴムのコストが低く、良好であることを示す。
第1サイドウォールゴムの製造に係るコストが計算された。結果は、1~5点の5段階で示されており、点数が高い程、第1サイドウォールゴムのコストが低く、良好であることを示す。
<異色ゴム層の露出部の耐久性>
テストタイヤをドラム試験機上で一定の縦荷重を負荷して速度80km/hで15000km走行させたあと、異色ゴム層の露出部の損傷程度が目視で評価された。結果は、比較例1の損傷程度を100とする評点で示されており、数値が大きい程、異色ゴム層の露出部の耐久性が優れていることを示す。
テストの結果が表1に示される。
テストタイヤをドラム試験機上で一定の縦荷重を負荷して速度80km/hで15000km走行させたあと、異色ゴム層の露出部の損傷程度が目視で評価された。結果は、比較例1の損傷程度を100とする評点で示されており、数値が大きい程、異色ゴム層の露出部の耐久性が優れていることを示す。
テストの結果が表1に示される。
テストの結果、実施例のタイヤは、タイヤの製造コストや耐久性を維持しつつ、異色ゴム層の変色を抑制していることが確認できた。
2 トレッド部
3 サイドウォール部
4 ビード部
6 カーカス
9 ベースゴム層
10 第1サイドウォールゴム
11 異色ゴム層
12 バリアゴム層
3 サイドウォール部
4 ビード部
6 カーカス
9 ベースゴム層
10 第1サイドウォールゴム
11 異色ゴム層
12 バリアゴム層
Claims (8)
- 空気入りタイヤであって、
トレッド部と、一対のサイドウォール部と、一対のビード部と、一方の前記ビード部から他方の前記ビード部に至るカーカスとを含み、
前記一対のサイドウォール部の少なくとも一方は、前記カーカスのタイヤ軸方向外側に配された第1サイドウォールゴムを含み、
前記第1サイドウォールゴムは、ベースゴム層と、異色ゴム層と、バリアゴム層とを含み、
前記ベースゴム層は、前記カーカスと接し、
前記異色ゴム層は、前記サイドウォール部の外面の基本色とは異なる色を有し、かつ、その少なくとも一部が前記サイドウォール部の外面に露出しており、
前記バリアゴム層は、前記異色ゴム層と前記ベースゴム層との間に配され、かつ、前記ベースゴム層側のゴム配合剤が前記異色ゴム層に移行するのを抑制するゴム配合を備え、
前記バリアゴム層の厚さは、1.0mm以下である、
空気入りタイヤ。 - 前記一対のビード部は、それぞれの外面を構成するクリンチゴムを含み、
前記バリアゴム層の一部は、前記サイドウォール部の外面に露出し、
前記サイドウォール部の外面において、前記バリアゴム層のタイヤ半径方向の内端から前記クリンチゴムまでの前記サイドウォール部の外面に沿った距離は、10~30mmである、請求項1に記載の空気入りタイヤ。 - 前記第1サイドウォールゴムは、前記異色ゴム層のタイヤ軸方向の外面を覆い、かつ、前記異色ゴム層の一部を露出させるカバーゴム層を含み、
前記カバーゴム層は、前記バリアゴム層と同じゴム配合で構成されている、請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。 - トレッド用金型で加硫成型された第1外面と、サイドウォール用金型で加硫成型された第2外面との境界を含み、
前記異色ゴム層は、前記境界よりもタイヤ半径方向内側に配されており、
タイヤ子午線断面において、前記境界から前記異色ゴム層のタイヤ半径方向の外端までの距離は、10~30mmである、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。 - 前記異色ゴム層は、前記サイドウォール部の外面に露出する露出部を含み、
前記露出部からタイヤ半径方向外側に10mm離れた位置における前記異色ゴム層の厚さは、1.0~2.0mmである、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。 - ビードベースラインから前記バリアゴム層のタイヤ半径方向の外端までのタイヤ半径方向の距離は、セクションハイトの65%以上である、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
- セクションハイトが120mm以下である、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
- 前記バリアゴム層は、60%以下のブチル系ゴムを含む、請求項1ないし7のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
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