JP7310509B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、空気入りタイヤに関する。
下記特許文献1は、サイドウォール部に、文字や記号からなる標章表示領域と、複数のリッジで装飾された装飾領域とを具えた空気入りタイヤを提案している。
特開2012-006531号公報
上記の空気入りタイヤは、標章の視認性の向上及びタイヤの空気抵抗の低減について、さらなる改善の余地があった。
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、標章の視認性を向上させつつ、タイヤの空気抵抗を低減しうる空気入りタイヤを提供することを主たる目的としている。
本発明は、空気入りタイヤであって、タイヤサイド部に、セレーション領域と、標章とが設けられ、前記セレーション領域は、前記タイヤサイド部のプロファイル面から凹む複数の条溝と、隣り合う前記条溝間に形成されたリッジとを含み、前記標章は、前記プロファイル面から凹む凹部を含み、前記条溝の前記プロファイル面からの溝深さは、タイヤ半径方向外側に向かって小さくなり、かつ、前記凹部の前記プロファイル面からの深さは、前記条溝の前記溝深さよりも小さいことを特徴とする。
本発明に係る前記空気入りタイヤにおいて、前記条溝及び前記リッジは、タイヤ半径方向に並べられた第1条溝及び第1リッジを含んでもよい。
本発明に係る前記空気入りタイヤにおいて、前記第1条溝の溝幅は、タイヤ半径方向外側に位置する第1条溝ほど大きくなってもよい。
本発明に係る前記空気入りタイヤにおいて、前記タイヤ半径方向で隣り合う前記第1リッジ間の間隔は、タイヤ半径方向外側に位置する第1リッジほど大きくなってもよい。
本発明に係る前記空気入りタイヤにおいて、前記条溝及び前記リッジは、タイヤ周方向に並べられた第2条溝及び第2リッジを含んでもよい。
本発明に係る前記空気入りタイヤにおいて、前記第2条溝の溝幅は、タイヤ半径方向外側に向かって大きくなってもよい。
本発明に係る前記空気入りタイヤにおいて、前記タイヤ周方向で隣り合う前記第2リッジ間の間隔は、タイヤ半径方向外側に向かって大きくなってもよい。
本発明に係る前記空気入りタイヤにおいて、前記凹部の前記深さは、タイヤ半径方向外側に向かって小さくなってもよい。
本発明の空気入りタイヤは、上記の構成を具えることにより、標章の視認性を向上させつつ、タイヤの空気抵抗を低減することができる。
空気入りタイヤの正規状態における回転軸を含むタイヤ子午線断面図である 空気入りタイヤの部分側面図である。 図2のA-A線の断面図である。 (a)は走行時におけるタイヤ周りの空気流れを模式的に示す部分側面図、(b)は、そのG-G線断面図である。 図3に示した第1条溝及び第1リッジの変形例を示す断面図である。 図2のB-B線の断面図である。 図6に示した凹部の変形例を示す断面図である。 本発明の他の実施形態の空気入りタイヤの部分側面図である。 図8のD-D線の断面図である。 図8のE-E線の断面図である。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1は、空気入りタイヤ(以下、単に「タイヤ」ということがある。)1の正規状態における回転軸(図示省略)を含むタイヤ子午線断面図である。本実施形態では、好ましい態様として、乗用車用のタイヤ1が示されている。ただし、タイヤ1は、乗用車用のタイヤに限定されるものではなく、例えば、重荷重用や自動二輪車用など、他のカテゴリーのタイヤにも適用することができる。
ここで、「正規状態」とは、タイヤ1がゴム製空気入りタイヤの場合、タイヤ1が正規リムにリム組みされ、かつ、正規内圧に調整された無負荷の状態である。以下、特に言及しない場合、タイヤ1の各部の寸法等は、この正規状態で測定された値である。
「正規リム」は、タイヤ1が基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めているリムであり、例えばJATMAであれば "標準リム" 、TRAであれば "Design Rim" 、ETRTOであれば "Measuring Rim" である。
「正規内圧」は、タイヤ1が基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば"最高空気圧" 、TRAであれば表"TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" である。
図1に示されるように、本実施形態のタイヤ1は、トレッド部2からサイドウォール部3を経てビード部4のビードコア5に至るトロイド状のカーカス6と、カーカス6のタイヤ半径方向の外側かつトレッド部2の内部に配されたベルト層7とを有している。ここで、タイヤ半径方向は、タイヤ回転軸(図示省略)に垂直な方向である。また、タイヤ軸方向は、タイヤ回転軸に平行な方向である。さらに、タイヤ周方向は、タイヤ回転軸を中心とした円周方向である。
カーカス6は、少なくとも1枚、本実施形態では1枚のカーカスプライ6Aを含んでいる。カーカスプライ6Aは、例えば、タイヤ周方向に対して75~90°の角度で配されたカーカスコード(図示省略)を含んでいる。カーカスコードとしては、例えば、芳香族ポリアミドやレーヨン等の有機繊維コードが好適に採用され得る。このようなカーカス6は、タイヤ1の形状を維持することに役立つ。
ベルト層7は、少なくとも1枚、本実施形態では2枚のベルトプライ7A、7Bを含んでいる。ベルトプライ7A、7Bは、例えば、タイヤ周方向に対して15~45゜の角度で傾斜して配列されたベルトコード(図示省略)を含んでいる。ベルトコードとしては、例えば、スチール、アラミド及びレーヨン等が好適に採用され得る。このようなベルト層7は、トレッド部2の剛性を高め、タイヤ1の耐久性能を向上させることに役立つ。
図2は、タイヤ1の部分側面図である。図2では、後述の周方向突条Jを識別しやすいように、周方向突条Jが色付けされている。また、図2において、複数の線は、後述のリッジ14の上端を示している。
図1及び図2に示されるように、本実施形態のタイヤ1は、タイヤサイド部8に、セレーション領域11と、標章12とが設けられている。本実施形態において、タイヤサイド部8は、サイドウォール部3を含んでいる。なお、タイヤサイド部8は、例えば、図1に示したビード部4やバットレス部10を含んでいてもよい。
セレーション領域11は、タイヤ回転軸心の回りをタイヤ周方向にのびる帯状体である。本実施形態のセレーション領域11は、タイヤ周方向に連続してのびる環状に形成されているが、タイヤ周方向の一部に形成される円弧状であってもよい。
図1に示されるように、セレーション領域11のタイヤ半径方向の外端11oは、タイヤ最大幅位置Kよりもタイヤ半径方向外側、かつ、周方向突条Jよりもタイヤ半径方向内側に配されている。周方向突条Jは、図示しない加硫金型におけるトレッドモールドとサイドモールドとの分割位置に形成される周方向リブである。この周方向突条Jは、金型閉時におけるトレッドモールドとサイドモールドとの間のゴム噛みの防止、及び空気抜きのために加硫金型に設ける周方向溝の反転形状として形成される。また、タイヤ最大幅位置Kは、タイヤ軸方向の幅が最も大きい部分である。図3は、図2のA-A線の断面図である。
図2及び図3に示されるように、セレーション領域11は、タイヤサイド部8のプロファイル面8sから凹む複数の条溝13と、隣り合う条溝13、13間に形成されたリッジ14とを含んで構成されている。図1に示されるように、プロファイル面8sは、タイヤサイド部8において、周方向突条J及びセレーション領域11を除いて特定されたタイヤ1の外面である。また、図3に示されるように、プロファイル面8sは、リッジ14の上端を継ぐ仮想面として特定することができる。
本実施形態のリッジ14の断面形状は、断面三角形状である場合が例示されるが、特に限定されるわけではない。リッジ14の断面形状は、例えば、頂部が削除された断面台形形状であってもよい。リッジ14の頂角βは、60~120度程度に設定することができる。
図2及び図3に示されるように、条溝13及びリッジ14は、タイヤ半径方向に並べられた第1条溝13A及び第1リッジ14Aを含んで構成されている。図2に示されるように、本実施形態の第1条溝13A及び第1リッジ14Aは、タイヤ周方向に延びており、互いに同心に形成されている。なお、第1条溝13A及び第1リッジ14Aは、タイヤ周方向に対して傾斜していてもよい。第1条溝13A及び第1リッジ14Aが傾斜する場合、第1条溝13A及び第1リッジ14Aのタイヤ周方向に対する角度(図示省略)は、45度未満に設定されるのが望ましい。
図3に示されるように、第1条溝13A(条溝13)のプロファイル面8sからの溝深さD1は、タイヤ半径方向外側に向かって小さく設定される。本実施形態の溝深さD1は、タイヤ半径方向外側に向かって、連続的に小さく(即ち、漸減するように)設定されている。
図4(a)は走行時におけるタイヤ周りの空気流れを模式的に示す部分側面図である。図4(b)は、そのG-G線断面図である。タイヤ走行時において、進行方向Fの前方側からトレッド面aに当たる空気は、タイヤ軸方向の両側に分岐し、サイドウォール部3の外面3Sに沿って後方側に流れる気流bを形成する。このとき、サイドウォール部3の外面3Sにセレーション領域11が配される場合、その凹凸(条溝13及びリッジ14)に空気が巻き込まれ、外面3Sからの剥離を抑制する効果が生まれる。剥離が抑制された空気は、トレッド端を通ってトレッド面a側に回り込み、タイヤ背面部cの圧力を高めて、圧力抵抗を減じるなど空気抵抗を低減させうる。
ここで、サイドウォール部3では、タイヤ半径方向外側ほど回転速度が大きくなるため、空気が剥離しやすくなる。本実施形態のタイヤ1は、回転速度(空気の流速)が相対的に大きくなるタイヤ半径方向外側に向かって、第1条溝13Aの溝深さD1を小さくすることができる。これにより、第1条溝13Aは、タイヤ1の外面の空気の流れを効果的に乱して、空気(境界層)の剥離を抑制する(遅らせる)ことができる。したがって、本実施形態のタイヤ1は、空気の剥離位置を後方側へ移動させて、トレッド面a側に空気を回り込ませる効果を高めることができる。これにより、本実施形態のタイヤ1は、タイヤ背面部cの圧力を高めることができ、タイヤ走行時(回転時)の空気抵抗をより効果的に低減させることが可能になる。
第1条溝13Aの溝深さD1は、0.1~0.5mmに設定されるのが望ましい。溝深さD1が0.5mm以下に設定されることで、空気(境界層)の剥離位置を、後方側へと効果的に移動させることができる。一方、溝深さD1が0.1mm以上に設定されることで、タイヤサイド部8に形成される凹凸状の外観不良(「バルジ」及び「デント」)を目立ち難くすることができる。
第1条溝13Aの最小の溝深さ(図示省略)及び最大の溝深さ(図示省略)については、上記の範囲内であれば、適宜設定することができる。空気の剥離位置を後方側へ移動させる効果を高めるために、最小の溝深さは、最大の溝深さの20%~60%に設定されるのが望ましい。
図2及び図3に示されるように、第1条溝13Aの溝幅W1は、タイヤ半径方向外側に位置する第1条溝13Aほど大きくなっている。同様に、タイヤ半径方向で隣り合う第1リッジ14A、14A間の間隔L1は、タイヤ半径方向外側に位置する第1リッジ14Aほど大きくなっている。本実施形態において、溝幅W1及び間隔L1は、タイヤ半径方向外側に位置する第1条溝13Aに向かって、連続的に大きくなっている(即ち、漸増している)。
このように、本実施形態のタイヤ1は、回転速度(空気の流速)が相対的に大きくなるタイヤ半径方向外側に向かって、第1条溝13Aの溝幅W1(第1リッジ14A、14A間の間隔L1)を大きくすることができる。これにより、第1条溝13Aは、空気(境界層)の剥離位置を後方側へ移動させることができ、タイヤ走行時(回転時)の空気抵抗を低減することができる。
第1条溝13Aの溝幅W1(第1リッジ14A、14A間の間隔L1)は、0.6~1.8mmに設定されるのが望ましい。溝幅W1(間隔L1)が0.6mm以上に設定されることで、空気(境界層)の剥離位置を、後方側へと効果的に移動させることができる。一方、溝幅W1(間隔L1)が1.8mm以下に設定されることで、タイヤサイド部8に形成される凹凸状の外観不良を目立ち難くすることができる。
図2に示されるように、第1条溝13Aの最小の溝幅W1a及び最大の溝幅W1bについては、上記の範囲内であれば、適宜設定することができる。空気の剥離位置を後方側へ移動させる効果を高めるために、最小の溝幅W1aは、最大の溝幅W1bの30%~70%に設定されるのが望ましい。また、第1リッジ14A、14A間の最小の間隔L1a及び最大の間隔L1bについても、第1条溝13Aの最小の溝幅W1a及び最大の溝幅W1bと同一の範囲に設定することができる。
図5は、図3に示した第1条溝13A及び第1リッジ14Aの変形例を示す断面図である。この実施形態の第1条溝13Aの溝深さD1は、タイヤ半径方向外側に向かって、段階的に(ステップ状に)小さく設定されている。このような第1条溝13Aも、図3に示した第1条溝13Aと同様に、空気(境界層)の剥離位置を後方側へ移動させることができ、タイヤ1の空気抵抗を低減することができる。
この実施形態の第1条溝13Aは、最大の溝深さD1aを有する第1グループ17と、最小の溝深さD1bを有する第2グループ18とを含んでいる。なお、第1条溝13Aは、第1グループ17及び第2グループ18以外に、溝深さD1が異なる複数種類のグループがさらに含まれていてもよい。
また、第1条溝13Aの溝幅W1、及び、第1リッジ14A、14A間の間隔L1は、タイヤ半径方向外側に位置する第1条溝13Aに向かって、段階的に大きくなっていている。このような第1条溝13Aも、図3に示した第1条溝13Aと同様に、空気(境界層)の剥離位置を後方側へ移動させることができ、タイヤ1の空気抵抗を低減することができる。
この実施形態の第1条溝13Aは、最小の溝幅W1a及び最小の間隔L1aを有する第1グループ17と、最大の溝幅W1b及び最大の間隔L1bを有する第2グループ18とを含んでいる。なお、第1条溝13Aは、第1グループ17及び第2グループ18以外に、溝幅W1及び間隔L1が異なる複数種類のグループがさらに含まれていてもよい。
図2に示されるように、標章12は、例えば、文字、記号、図形、及び、模様等を含むものであり、タイヤ1のメーカ名、ブランド名、タイヤサイズ、及び、製造年週等の情報を表示するために好適に用いられる。本実施形態の標章12は、セレーション領域11に隣接して(本例では、セレーション領域11の外端11oと、タイヤ半径方向の内端11iとの間に)設けられているが、セレーション領域11から離間して設けられてもよい。図6は、図2のB-B線の断面図である。
標章12は、プロファイル面8sから凹む凹部15を含んでいる。このような標章12は、プロファイル面8sから突出しないため、タイヤ走行時(回転時)の空気抵抗を低減することができる。
凹部15のプロファイル面8sからの深さD2は、条溝13の溝深さD1よりも小さく設定されている。これにより、凹部15は、条溝13に比べて、光を反射させることができる。したがって、タイヤ1は、セレーション領域11に対して、標章12を浮き上がらせて(コントラストに差をもたらせて)表示させることができるため、標章12の視認性を向上しうる。
このように、本実施形態のタイヤ1は、上記のようなセレーション領域11と、標章12とを具えることにより、標章12の視認性を向上させつつ、タイヤ走行時(回転時)の空気抵抗を効果的に低減することができる。
凹部15の深さD2は、条溝13の溝深さD1の20%~80%に設定されるのが望ましい。凹部15の深さD2が、条溝13の溝深さD1の80%以下に設定されることにより、凹部15に光を効果的に反射させることができる。一方、凹部15の深さD2が、条溝13の溝深さD1の20%以上に限定されることにより、プロファイル面8s(図1に示す)に対する凹部15のコントラストを明確にすることができる。
凹部15の深さD2は、タイヤ半径方向外側に向かって小さくなる。本実施形態の深さD2は、タイヤ半径方向外側に向かって漸減している。
このように、本実施形態のタイヤ1は、回転速度(空気の流速)が相対的に大きくなるタイヤ半径方向外側に向かって、凹部15の深さD2を小さくすることができる。これにより、凹部15は、条溝13と同様に、空気(境界層)の剥離位置を後方側へ移動させることができ、タイヤ走行時(回転時)の空気抵抗をさらに低減することができる。また、凹部15は、タイヤ半径方向において、コントラストに差をもたらせるため、標章12の視認性を向上させることができる。
凹部15の最小の深さD2a及び最大の深さD2bについては、上述の凹部15の深さD2の範囲内であれば、適宜設定することができる。空気の剥離位置を後方側へ移動させる効果を高めるために、最小の深さD2aは、最大の深さD2bの20%~60%に設定されるのが望ましい。
図7は、図6に示した凹部15の変形例を示す断面図である。この実施形態の深さD2は、タイヤ半径方向外側に向かって、段階的に(ステップ状に)小さく設定されている。このような凹部15も、図6に示した凹部15と同様に、空気(境界層)の剥離位置を後方側へ移動させることができ、タイヤの空気抵抗を低減することができる。また、凹部15は、タイヤ半径方向において、コントラストの差を段階的にもたらすことができ、標章12の視認性を向上させることができる。
この実施形態の凹部15は、最大の深さD2bを有する第1部分19と、最小の深さD2aを有する第2部分20とを含んで階段状に形成されている。なお、凹部15は、深さD2が異なる複数の部分をさらに含んで構成されてもよい。
図2に示されるように、これまでの実施形態では、条溝13及びリッジ14として、タイヤ半径方向に並べられた第1条溝13A及び第1リッジ14Aを含むものが例示されたが、このような態様に限定されない。図8は、本発明の他の実施形態のタイヤ1の部分側面図である。図8において、複数の線は、リッジ14の上端を示している。図9は、図8のD-D線の断面図である。図10は、図8のE-E線の断面図である。この実施形態において、これまでの実施形態と同一の構成については、同一の符号を付し、説明を省略することがある。
この実施形態の条溝13及びリッジ14は、タイヤ周方向に並べられた第2条溝13B及び第2リッジ14Bを含んでいる。図8に示されるように、本実施形態の第2条溝13B及び第2リッジ14Bは、タイヤ半径方向に沿って直線状に延びている。なお、第2条溝13B及び第2リッジ14Bは、タイヤ半径方向に対して傾斜していてもよいし、曲線状に延びていてもよい。第2条溝13B及び第2リッジ14Bが傾斜する場合、第2条溝13B及び第2リッジ14Bのタイヤ半径方向に対する角度(図示省略)は、45度未満に設定されるのが望ましい。
図10に示されるように、第2条溝13Bのプロファイル面8sからの溝深さD3は、タイヤ半径方向外側に向かって小さく設定される。本実施形態の溝深さD3は、タイヤ半径方向外側に向かって、連続的に小さく(即ち、漸減するように)設定されている。なお、溝深さD3は、タイヤ半径方向外側に向かって、段階的に(ステップ状に)小さく設定されてもよい。このような第2条溝13Bは、これまでの実施形態の第1条溝13A(図3に示す)と同様に、空気(境界層)の剥離位置を後方側へ移動させることができるため、タイヤ走行時(回転時)の空気抵抗を低減することができる。
第2条溝13Bの溝深さD3は、図3に示した第1条溝13Aの溝深さD1と同一の範囲に設定されるのが望ましい。また、第2条溝13Bの最小の溝深さD3a及び最大の溝深さD3bについても、図3に示した第1条溝13Aの最小の溝深さ(図示省略)及び最大の溝深さ(図示省略)と同一の範囲に設定されるのが望ましい。
図8に示されるように、第2条溝13Bの溝幅W3(図9に示す)は、タイヤ半径方向外側に向かって大きくなっている。さらに、タイヤ周方向で隣り合う第2リッジ14B、14B間の間隔L3(図9に示す)は、タイヤ半径方向外側に向かって大きくなっている。これにより、第2条溝13Bは、空気(境界層)の剥離位置を後方側へ移動させることができるため、タイヤ走行時(回転時)の空気抵抗を低減することができる。
本実施形態において、第2条溝13Bの溝幅W3、及び、第2リッジ14B、14B間の間隔L3は、タイヤ半径方向外側に向かって、連続的に大きくなっている(即ち、漸増している)が、このような態様に限定されるわけではない。溝幅W3及び間隔L3は、タイヤ半径方向外側に向かって、段階的に大きくなっていてもよい。
第2条溝13Bの溝幅W3(第2リッジ14B、14B間の間隔L3)は、図3に示した第1条溝13Aの溝幅W1(第1リッジ14A、14A間の間隔L1)と同一の範囲に設定されるのが望ましい。また、第2条溝13Bの最小の溝幅W3a及び最大の溝幅W3bについても、図2に示した第1条溝13Aの最小の溝幅W1a及び最大の溝幅W1bと同一の範囲に設定されるのが望ましい。さらに、第2リッジ14B、14B間の最小の間隔L3a及び最大の間隔L3bについても、図2に示した第1リッジ14A、14A間の最小の間隔L1a及び最大の間隔L1bと同一の範囲に設定されるのが望ましい。
これまでの実施形態では、条溝13及びリッジ14として、第1条溝13A及び第1リッジ14A(図2に示す)、並びに、第2条溝13B及び第2リッジ14B(図8に示す)のいずれか一方が含まれたが、このような態様に限定されない。条溝13及びリッジ14は、第1条溝13A及び第1リッジ14A、並びに、第2条溝13B及び第2リッジ14Bの双方を含んでもよい。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
1 空気入りタイヤ
8 タイヤサイド部
11 セレーション領域
12 標章
13 条溝
14 リッジ
15 凹部

Claims (8)

  1. 空気入りタイヤであって、
    タイヤサイド部に、セレーション領域と、標章とが設けられ、
    前記セレーション領域は、前記タイヤサイド部のプロファイル面から凹む複数の条溝と、隣り合う前記条溝間に形成されたリッジとを含み、
    前記標章は、前記プロファイル面から凹む凹部を含み、
    前記条溝の前記プロファイル面からの溝深さは、タイヤ半径方向外側に向かって小さくなり、かつ
    前記凹部の前記プロファイル面からの深さは、前記条溝の前記溝深さよりも小さい、
    空気入りタイヤ。
  2. 前記条溝及び前記リッジは、タイヤ半径方向に並べられた第1条溝及び第1リッジを含む、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記第1条溝の溝幅は、タイヤ半径方向外側に位置する第1条溝ほど大きくなる、請求項2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記タイヤ半径方向で隣り合う前記第1リッジ間の間隔は、タイヤ半径方向外側に位置する第1リッジほど大きくなる、請求項2又は3に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記条溝及び前記リッジは、タイヤ周方向に並べられた第2条溝及び第2リッジを含む、請求項1ないし4のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記第2条溝の溝幅は、タイヤ半径方向外側に向かって大きくなる、請求項5に記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記タイヤ周方向で隣り合う前記第2リッジ間の間隔は、タイヤ半径方向外側に向かって大きくなる、請求項5又は6に記載の空気入りタイヤ。
  8. 前記凹部の前記深さは、タイヤ半径方向外側に向かって小さくなる、請求項1ないし7のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
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