JP6200832B2 - 二輪自動車用空気入りタイヤ - Google Patents

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本発明は、二輪自動車用空気入りタイヤに関する。
空気入りタイヤは、トレッド、サイドウォール及びビードを備えている。トレッドの外面は、トレッド面をなしている。タイヤは、このトレッド面において接地する。サイドウォールは、トレッドの端から半径方向内向きに延在している。タイヤでは、このサイドウォールの部分が撓む。ビードは、サイドウォールよりも半径方向略内側に位置している。タイヤでは、このビードの部分がリムに嵌め合わされる。
ビードは、コア及びエイペックスを備えている。コアは、非伸縮性ワイヤーが巻かれてなる。エイペックスは、コアから半径方向外向きに延びている。エイペックスは、半径方向外向きに先細りである。エイペックスは、架橋ゴムからなる。
高い硬度を有するエイペックスが採用されることがある。このエイペックスは、剛性に寄与しうる。このタイヤは、旋回性能に優れる。
細長い形状を呈するエイペックスが採用されることがある。このタイヤでは、そのサイドウォールの部分の撓みは特異でない。この部分が適切に撓むので、このタイヤは吸収性に優れる。
このようにエイペックスの構成は、タイヤの旋回性能及び吸収性に影響する。旋回性能及び吸収性の両立の観点から、このエイペックスの構成について様々な検討がなされている。この検討例が、特開2003−291613公報、特開2007−099152公報及び特開2007−290443公報に開示されている。
特開2003−291613公報 特開2007−099152公報 特開2007−290443公報
旋回性能及び吸収性の両立の観点から、細くて硬いエイペックスが採用されることがある。この場合、形成途中においてエイペックスがカールし、タイヤを安定に製造できないことがある。このエイペックスは、生産性を阻害する。カール防止の観点から、エイペックスの幅を大きくすると、剛性が過大となり、吸収性が低下してしまう。
本発明の目的は、生産性を損なうことなく、旋回性能及び吸収性に優れる二輪自動車用空気入りタイヤの提供にある。
本発明に係る二輪自動車用空気入りタイヤは、その外面がトレッド面をなすトレッドと、それぞれがこのトレッドの端から半径方向略内向きに延びる一対のサイドウォールと、それぞれがサイドウォールよりも半径方向略内側に位置する一対のビードと、上記トレッド及びサイドウォールの内側に沿って一方のビードと他方のビードとの間に架け渡されたカーカスとを備えている。このビードは、コアとこのコアから半径方向外向きに延びるエイペックスとを備えている。このエイペックスの先端は、上記トレッドの端の近傍に位置している。このエイペックスは、内層と、軸方向においてこの内層の外側に位置する中層と、軸方向においてこの中層のさらに外側に位置する外層とを備えている。この中層の幅は、1mm以上3mm以下である。この中層の硬度は、70以上85以下である。この中層の硬度は、この内層及び外層の硬度よりも高い。
好ましくは、この二輪自動車用空気入りタイヤでは、上記エイペックスの先端から上記トレッドの端までの半径方向距離は5mm以下である。
好ましくは、この二輪自動車用空気入りタイヤでは、上記中層の外端は上記エイペックスの先端である。
好ましくは、この二輪自動車用空気入りタイヤでは、上記内層の硬度は60以下である。上記外層の硬度は、60以下である。
好ましくは、この二輪自動車用空気入りタイヤは、前輪用である。
本発明に係る二輪自動車用空気入りタイヤでは、エイペックスの一部をなす中層は細くて硬い。この中層は、旋回性能及び吸収性に寄与しうる。しかも、内層及び外層がエイペックスの形態保持に寄与しうるので、このタイヤでは形成途中におけるエイペックスのカールが防止される。このタイヤは、安定に製造されうる。本発明によれば、生産性を損なうことなく、旋回性能及び吸収性の両立が達成されたタイヤが得られうる。
図1は、本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤの一部が示された断面図である。 図2は、図1のタイヤの一部をなすビードが示された拡大断面斜視図である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1に示されたタイヤ2は、図中の一点鎖線CLを中心としたほぼ左右対称の形状を呈する。この一点鎖線CLは、タイヤ2の赤道面を表す。この図1において、上下方向が半径方向であり、左右方向が軸方向であり、紙面との垂直方向が周方向である。
このタイヤ2は、トレッド4、サイドウォール6、ビード8、カーカス10、ベルト12、バンド14、インナーライナー16及びチェーファー18を備えている。このタイヤ2は、チューブレスタイプである。このタイヤ2は、二輪自動車に装着される。より詳細には、このタイヤ2は、二輪自動車の前輪に装着される。言い換えれば、このタイヤ2は二輪自動車の前輪用である。
トレッド4は、耐摩耗性に優れた架橋ゴムからなる。トレッド4は、半径方向外向きに凸な形状を呈している。トレッド4は、トレッド面20を備えている。このタイヤ2は、このトレッド面20において接地する。このトレッド面20には、溝が刻まれていない。このトレッド面20に溝が刻まれて、トレッドパターンが形成されてもよい。
サイドウォール6は、トレッド4の端22から半径方向略内向きに延びている。このサイドウォール6は、架橋ゴムからなる。サイドウォール6は、撓みによって路面からの衝撃を吸収する。さらにサイドウォール6は、カーカス10の外傷を防止する。
ビード8は、サイドウォール6よりも半径方向略内側に位置している。ビード8は、コア24と、このコア24から半径方向外向きに延びるエイペックス26とを備えている。コア24は、リング状である。コア24は、非伸縮性ワイヤーが巻かれてなる。典型的には、コア24にスチール製ワイヤーが用いられる。エイペックス26は、半径方向外向きに先細りである。エイペックス26は、架橋ゴムからなる。
カーカス10は、カーカスプライ28からなる。カーカスプライ28は、両側のビード8の間に架け渡されており、トレッド4及びサイドウォール6の内側に沿っている。カーカスプライ28は、コア24の周りを、軸方向内側から外側に向かって折り返されている。なお、このカーカス10が2枚以上のカーカスプライ28で構成されてもよい。
図示されていないが、カーカスプライ28は、並列された多数のコードとトッピングゴムとからなる。各コードが赤道面に対してなす角度の絶対値は、通常は65°から90°である。換言すれば、このカーカス10はラジアル構造を有する。コードは、通常は有機繊維からなる。好ましい有機繊維としては、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。
ベルト12は、カーカス10の半径方向外側に位置している。ベルト12は、カーカス10と積層されている。ベルト12は、カーカス10を補強する。ベルト12は、ベルトプライ30からなる。図示されていないが、ベルトプライ30は、並列された多数のコードとトッピングゴムとからなる。各コードは、赤道面に対して傾斜している。傾斜角度の絶対値は、10°以上35°以下である。このタイヤ2では、このベルト12が2枚以上のベルトプライ30で構成されてもよい。この場合、内側に位置するベルトプライ30のコードの傾斜方向がその半径方向外側に位置する外側のベルトプライ30のコードの傾斜方向とは逆となるように、このベルト12が構成されるのが好ましい。コードの好ましい材質は、スチールである。コードに、前述したような有機繊維が用いられてもよい。
バンド14は、トレッド4の半径方向内側においてベルト12の外側に位置している。バンド14は、ベルト12に積層されている。図示されていないが、このバンド14は、コードとトッピングゴムとからなる。コードは実質的に周方向に延びており、螺旋状に巻かれている。
このタイヤ2では、バンド14のコードが赤道面に対してなす角度の絶対値は5°以下、特には2°以下である。本発明では、赤道面に対してなす角度の絶対値が5.0°以下である方向は、「実質的な周方向」とされる。
このタイヤ2では、バンド14はいわゆるジョイントレス構造を有する。バンド14は、タイヤ2の半径方向の剛性に寄与しうる。このタイヤ2では、走行時に作用する遠心力の影響が抑制されている。このタイヤ2は、高速安定性に優れている。
このタイヤ2では、バンド14のコードは通常は有機繊維からなる。好ましい有機繊維としては、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。
前述したように、このタイヤ2のビード8はエイペックス26を備えている。図示されているように、エイペックス26は軸方向において3つの層32に分割されている。このエイペックス26は、内層32a、中層32b及び外層32cを備えている。内層32aは、軸方向においてエイペックス26の内側部分をなしている。内層32aは、コア24の上面34から半径方向外向きに延在している。中層32bは、軸方向において内層32aの外側に位置している。中層32bは、軸方向においてエイペックス26の中央部分をなしている。中層32bは、コア24の上面34から半径方向外向きに延在している。外層32cは、軸方向において中層32bのさらに外側に位置している。外層32cは、軸方向においてエイペックス26の外側部分をなしている。外層32cは、コア24の上面34から半径方向外向きに延在している。
このタイヤ2では、中層32bの半径方向において外側に位置する端36b(以下、外端)がエイペックス26の先端である。したがって、軸方向において内層32aはその全体が中層32bの内側に位置している。軸方向において、外層32cはその全体が中層32bの外側に位置している。このタイヤ2では、中層32bは軸方向において内層32aと外層32cとの間に挟まれている。なお、このタイヤ2では、内層32aの半径方向において外側に位置する端36a(以下、外端)が中層32bの外端36bと半径方向において同等の位置とされてもよい。この内層32aの外端36aが、半径方向において中層32bの外端36bよりも内側に位置してもよい。このタイヤ2では、外層32cの半径方向において外側に位置する端36c(以下、外端)が中層32bの外端36bと半径方向において同等の位置とされてもよい。この外層32cの外端36cが、半径方向において中層32bの外端36bよりも内側に位置してもよい。
このタイヤ2は、次のようにして製造される。内層32aのためのゴム組成物、中層32bのためのゴム組成物及び外層32cのためのゴム組成物が同時に押し出される。これらゴム組成物が一体化され、略三角形状の断面を有するエイペックス26が得られる。このエイペックス26がコア24に積層32され、ビード8が得られる。
図2に示されているのは、加硫前の状態にあるビード8である。図示されているように、中層32bは細長い。中層32bの断面は、コア24から外向きに先細りな形状ではなく、矩形状を呈している。この中層32bを有するエイペックス26は、カールしにくい。しかも、中層32bは外層32cと内層32aとの間に挟まれている。この外層32c及び内層32aは、エイペックス26の形態保持に寄与しうる。このタイヤ2では、形成途中におけるエイペックス26のカールが効果的に防止される。このタイヤ2は、安定に製造されうる。
このタイヤ2の製造方法では、図2に示されたビード8が他のゴム部材とアッセンブリーされて、ローカバー(未加硫タイヤ)が得られる。図示されていないが、このローカバーがモールドに投入される。ローカバーの外面は、モールドのキャビティ面と当接する。ローカバーの内面は、ブラダー又は中子に当接する。ローカバーは、モールド内で加圧及び加熱される。加圧及び加熱により、ローカバーのゴム組成物が流動する。矩形状の中層32bは、図1に示されたような先細りな形状に変形する。加熱によりゴムが架橋反応を起こし、タイヤ2が得られる。
図1に示されているように、このタイヤ2では、エイペックス26の先端36bはトレッド4の端22の近傍に位置している。このエイペックス26は軸方向に3分割されており、その中央部分をなす中層32bの硬度Hmは内層32aの硬度Hiよりも高い。この中層32bの硬度Hmは、外層32cの硬度Hoよりも高い。言い換えれば、この中層32bは細くて硬い。この中層32bは、タイヤ2の旋回性能及び吸収性に寄与しうる。このタイヤ2は、旋回性能及び吸収性に優れている。
本明細書では、内層32aの硬度Hi、中層32bの硬度Hm及び外層32cの硬度HoはJIS−A硬度である。これら硬度は、「JIS−K6253」の規定に準拠して、23℃の環境下で、タイプAのデュロメータによって測定される。より詳細には、これら硬度は、図1に示された断面にタイプAのデュロメータが押し付けられることで測定される。
このタイヤ2では、中層32bの硬度Hmは70以上である。この硬度Hmが70以上に設定されることにより、この中層32bがタイヤ2の旋回性能及び吸収性に効果的に寄与しうる。このタイヤ2では、中層32bの硬度Hmは90以下が好ましい。これにより、中層32bの剛性が適切に維持され、この中層32bによる吸収性の阻害が防止されうる。この観点から、この中層32bの硬度Hmは85以下がより好ましい。
このタイヤ2では、内層32aは、中層32bの軸方向内側に位置し、製造時における中層32bの変形を防止しうる。このタイヤ2では、内層32aの硬度Hiは中層32bの硬度Hmよりも低い。言い換えれば、この内層32aは、エイペックス26の剛性への影響を抑えつつ、中層32bの変形を防止しうる。この観点から、この内層32aの硬度Hiは60以下が好ましい。適度な剛性を有し中層32bの変形を効果的に防止しうるとの観点から、この内層32aの硬度Hiは40以上が好ましく、45以上がより好ましい。
前述したように、このタイヤ2では、内層32aの硬度Hiは中層32bの硬度Hmよりも低い。これにより、内層32aによるエイペックス26の剛性への影響が抑えられている。この観点から、この中層32bの硬度Hmと内層32aの硬度Hiとの差(Hm−Hi)は、10以上が好ましい。内層32aが中層32bの変形防止に効果的に寄与しうるという観点から、この差(Hm−Hi)は40以下が好ましい。
このタイヤ2では、外層32cは、中層32bの軸方向外側に位置し、製造時における中層32bの変形を防止しうる。このタイヤ2では、外層32cの硬度Hoは中層32bの硬度Hmよりも低い。言い換えれば、この外層32cは、エイペックス26の剛性への影響を抑えつつ、中層32bの変形を防止しうる。この観点から、この外層32cの硬度Hoは60以下が好ましい。適度な剛性を有し中層32bの変形を効果的に防止しうるとの観点から、この外層32cの硬度Hoは40以上が好ましく、45以上がより好ましい。
前述したように、このタイヤ2では、外層32cの硬度Hoは中層32bの硬度Hmよりも低い。これにより、外層32cによるエイペックス26の剛性への影響が抑えられている。この観点から、この中層32bの硬度Hmと外層32cの硬度Hoとの差(Hm−Ho)は、10以上が好ましい。外層32cが中層32bの変形防止に効果的に寄与しうるという観点から、この差(Hm−Ho)は40以下が好ましい。
図示されているように、このタイヤ2では、サイドウォール6の軸方向内側において、エイペックス26がコア24からトレッド4の端22の近傍まで延在している。このタイヤ2では、そのサイドウォール6の部分の剛性に特異な部分は形成されない。サイドウォール6の部分が適切に撓むので、このタイヤ2は吸収性に優れる。
図1において、両矢印Dはエイペックス26の先端36bからトレッド4の端22までの半径方向距離を表している。本明細書では、半径方向においてエイペックス26の先端36bがトレッド4の端22よりも内側に位置する場合、この距離Dは正の値で示される。半径方向においてこのエイペックス26の先端36bがトレッド4の端22よりも外側に位置する場合、この距離Dは負の値で示される。
このタイヤ2では、距離Dは5mm以下が好ましい。これにより、このタイヤ2のサイドウォール6の部分の剛性に特異な部分が形成されることが防止される。このタイヤ2では、サイドウォール6の部分が適切に撓む。このタイヤ2は、吸収性に優れる。エイペックス26による吸収性の阻害が防止されるという観点から、この距離Dは−5mm以上が好ましい。
図1において、両矢印Wはエイペックス26の一部をなす中層32bの幅を表している。この幅Wは、この中層32bのコア24の側に位置する端において計測される。
このタイヤ2では、幅Wは1mm以上3mm以下が好ましい。この幅Wが1mm以上に設定されることにより、中層32bが適度な剛性を有する。この中層32bは、タイヤ2の旋回性能及び吸収性に効果的に寄与しうる。この幅Wが3mm以下に設定されることにより、中層32bの剛性が適切に維持され、この中層32bによる吸収性の阻害が防止されうる。
本発明では、タイヤ2の各部材の寸法及び角度は、タイヤ2が正規リムに組み込まれ、正規内圧となるようにタイヤ2に空気が充填された状態で測定される。測定時には、タイヤ2には荷重がかけられない。本明細書において正規リムとは、タイヤ2が依拠する規格において定められたリムを意味する。JATMA規格における「標準リム」、TRA規格における「Design Rim」、及びETRTO規格における「Measuring Rim」は、正規リムである。本明細書において正規内圧とは、タイヤ2が依拠する規格において定められた内圧を意味する。JATMA規格における「最高空気圧」、TRA規格における「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に掲載された「最大値」、及びETRTO規格における「INFLATION PRESSURE」は、正規内圧である。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[実施例1]
図1に示された基本構成を備え、下記の表1に示された仕様を備えた実施例1の自動二輪車用空気入りタイヤを得た。このタイヤのサイズは、120/70ZR17とされた。このタイヤは、前輪用である。このタイヤでは、エイペックスの先端からトレッドの端までの半径方向距離Dは、0mmとされた。外層の硬度Hoは60とされた。中層の硬度Hmは、80とされた。内層の硬度Hiは、60とされた。この中層の幅Wは、2mmとされた。なお、この実施例1では、中層の硬度Hmと外層の硬度Hoとの差(Hm−Ho)は20であり、この中層の硬度Hmと内層の硬度Hiとの差(Hm−Hi)は20であった。
[実施例2−6]
距離Dを下記の表1の通りとした他は実施例1と同様にして、実施例2−6のタイヤを得た。
[実施例7−9及び比較例2]
幅Wを下記の表2の通りとした他は実施例1と同様にして、実施例7−9及び比較例2のタイヤを得た。
[実施例10−11及び比較例3−4]
中層の硬度Hm、差(Hm−Ho)及び差(Hm−Hi)を下記の表3の通りとした他は実施例1と同様にして、実施例10−11及び比較例3−4のタイヤを得た。
[実施例12−15]
外層の硬度Ho、内層の硬度Hi、差(Hm−Ho)及び差(Hm−Hi)を下記の表4の通りとした他は実施例1と同様にして、実施例12−15のタイヤを得た。
[比較例5]
外層の硬度Ho、中層の硬度Hm、内層の硬度Hi、差(Hm−Ho)及び差(Hm−Hi)を下記の表5の通りとした他は実施例1と同様にして、比較例5のタイヤを得た。
[実施例16]
距離D、幅W、中層の硬度Hm、差(Hm−Ho)及び差(Hm−Hi)を下記の表5の通りとした他は実施例1と同様にして、実施例16のタイヤを得た。
[比較例1]
比較例1は、従来のタイヤである。このタイヤのエイペックスは、単一のゴム組成物からなる。このエイペックスの硬度は、70°とされた。距離Dは、15mmとされた。
[旋回力及び吸収性の評価]
排気量が1300ccである市販の二輪自動車(4ストローク)の前輪に、試作タイヤが装着された。リムはMT3.50×17、タイヤ空気内圧は250kPaとした。なお、この後輪には、市販されている従来のタイヤが装着されている。この後輪のタイヤの公称呼びサイズは、180/55ZR17である。リムはMT5.50×17、タイヤ空気内圧は290kPaとした。サーキットコースで、時速100km/hから時速150km/hにおける旋回走行と時速200km/hから車両最高速(約280km/h程度)における直進走行とが実施され、ライダーが10点を満点とした旋回力及び吸収性に関する官能評価を行った。この数値が大きいほど、良好であることが示される。この結果が、下記の表1から表5に示されている。
[縦剛性及び横剛性の評価]
下記の条件にて、タイヤの横バネ定数及び縦バネ定数を測定した。
使用リム:MT3.50
内圧:250kPa
荷重:1.5kN
なお、縦バネ定数に関しては、荷重を0.8kNから1.8kNまで変えることにより、その荷重依存性(荷重変化に対する縦バネ定数の変化の割合)を測定した。この結果が、10点を満点とした指数値で、下記の表1から表5に示されている。横剛性に関しては、数値が高いほど横バネ定数が高いことが表されている。縦剛性に関しては、数値が高いほど変化の割合が小さいこと、言い換えれば、荷重依存性が小さいことが表されている。
[コストの評価]
タイヤ1本当たりのコストを計算した。その結果が、10点を満点とした指数値で、下記の表1から表5に示されている。数値が高いほど、低コストであることが表されている。
[総合評価]
旋回力及び吸収性の平均値が総合点として下記の表1から表5に示されている。数値が高いほど、良好であることが示される。なお、この総合点が6.0以上である場合が合格とされる。
Figure 0006200832
Figure 0006200832
Figure 0006200832
Figure 0006200832
Figure 0006200832
表1から表5に示されるように、実施例の空気入りタイヤでは、比較例の空気入りタイヤに比べて評価が高い。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
以上説明されたエイペックスは、種々の空気入りタイヤにも適用されうる。
2・・・タイヤ
4・・・トレッド
6・・・サイドウォール
8・・・ビード
10・・・カーカス
12・・・ベルト
14・・・バンド
22・・・端
24・・・コア
26・・・エイペックス
28・・・カーカスプライ
30・・・ベルトプライ
32、32a、32b、32c・・・層

Claims (5)

  1. その外面がトレッド面をなすトレッドと、それぞれがこのトレッドの端から半径方向略内向きに延びる一対のサイドウォールと、それぞれがサイドウォールよりも半径方向略内側に位置する一対のビードと、上記トレッド及びサイドウォールの内側に沿って一方のビードと他方のビードとの間に架け渡されたカーカスとを備えており、
    このビードが、コアとこのコアから半径方向外向きに延びるエイペックスとを備えており、
    このエイペックスの先端が、上記トレッドの端の近傍に位置しており、
    このエイペックスが、内層と、軸方向においてこの内層の外側に位置する中層と、軸方向においてこの中層のさらに外側に位置する外層とを備えており、
    この中層の幅が、1mm以上3mm以下であり、
    この中層の硬度が、70以上85以下であり、
    この中層の硬度が、この内層及び外層の硬度よりも高い二輪自動車用空気入りタイヤ。
  2. 上記エイペックスの先端から上記トレッドの端までの半径方向距離が、5mm以下である請求項1に記載の二輪自動車用空気入りタイヤ。
  3. 上記中層の外端が、上記エイペックスの先端である請求項1又は2に記載の二輪自動車用空気入りタイヤ。
  4. 上記内層の硬度が、60以下であり、
    上記外層の硬度が、60以下である請求項1から3のいずれかに記載の二輪自動車用空気入りタイヤ。
  5. 前輪用である請求項1から4のいずれかに記載の二輪自動車用空気入りタイヤ。
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