JP5975864B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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Description

本発明は、架線もしくは第三軌条を経由して直流電力を取り入れる鉄道車両の電力変換装置にかかり、特に直流電圧の安定化のためのダンピング制御に関する。
鉄道車両において、例えば補助電源装置や、二次電池および電気二重層キャパシタに代表される蓄電装置の制御装置として、DC−DC変換装置が広く用いられている。このDC−DC変換装置は、直流架線よりパンタグラフを介して入力する直流電圧を昇圧もしくは降圧すること、パンタグラフ離線に代表される架線変動に対して出力電圧を安定制御すること、DC−DC変換装置に絶縁トランスを組み込むことにより入力側の回路と出力側の回路を電気的に絶縁すること、などの目的で用いられる。
上述のDC−DC変換装置は、一般に、電力変換用の半導体によるスイッチング素子とフリーホイールダイオード、整流用ダイオードなどから構成されており、スイッチング素子のオン状態とオフ状態を交互に繰り返すことにより、DC−DC変換装置より出力する電圧もしくは電流を制御する。このDC−DC変換装置の出力回路には、出力電流を安定化するための平滑リアクトルと出力電圧を安定化するための平滑コンデンサから構成されるLCフィルタ回路が設置されている。
また、スイッチング素子によるスイッチング動作は、DC−DC変換装置の入力回路に高周波のスイッチングノイズを発生させることから、これを遮断するために、パンタグラフとDC−DC変換装置の間に、フィルタリアクトルとフィルタコンデンサから構成されるLCフィルタ回路が設置されている。
このLCフィルタ回路は、制御系において振動系として振舞うことから、例えば、架線変動を原因として発生する電気振動を抑制し、入力回路のフィルタリアクトルの電流(以下、架線電流)およびフィルタコンデンサ電圧を安定化させるために、ダンピング制御が必要となる。
ダンピング制御の一例として、例えば、特許文献1では、フィルタコンデンサ電圧の交流成分をバンドパスフィルタにより抽出し、電流指令値に乗算する構成としている。この方式では、交流成分の瞬時値が正の場合にはLCフィルタの共振エネルギーを負荷へ放出すると共に、負の場合には共振エネルギーの放出を絞るように動作させることにより、LCフィルタの電気振動を抑制している。
また、特許文献2では、フィルタリアクトルと直列に抵抗器を接続すると共に、抵抗器と並列に半導体スイッチング素子を接続する構成としている。この方式では、フィルタコンデンサ電圧の共振周波数成分の振幅に応じてオン状態とオフ状態を切り替えて、LCフィルタの共振エネルギーを抵抗器で消費させることにより、LCフィルタの共振を抑制している。
特許第4357592号公報 特開2004−236395号公報
深海登世司、藤巻忠雄監修、「改訂 制御工学(上)」、東京電機大学出版局、1995年、p.135〜138
特許文献1に記載の方式では、フィルタコンデンサ電圧をダンピング制御の制御量に用いるが、例えば、架線電圧の変動に伴う電圧の上昇もしくは低下が発生した場合、フィルタリアクトルに流れる架線電流が変動し、それが伝播するようにして、フィルタコンデンサ電圧に変動が伝わる。すなわち、架線電圧に対する架線電流、および架線電流に対するフィルタコンデンサ電圧、各々の交流成分の位相に着目すると、それぞれ遅れ位相の関係となることが分かる。そのため、原理的に、LCフィルタ回路の定数に応じてエネルギー伝播に遅延が発生し、十分な制御応答が得られないという課題がある。
一方で、特許文献2に記載の方式では、特許文献1と同様の課題がある他に、LCフィルタにより発生する共振エネルギーを抵抗器により消費させるため、エネルギー効率が低下すること、抵抗器の温度上昇および放熱についての対策が必要であるなどの課題がある。
上述の課題を解決するために、本発明は、直流電源より供給される直流電力を、第一のリアクトルと第一のコンデンサからなる第一のLCフィルタを介して、DC−DC変換装置に供給し、該DC−DC変換装置で電力変換した直流電力を、第二のリアクトルと第二のコンデンサからなる第二のLCフィルタを介して負荷に供給する電力変換装置を備え、該DC−DC変換装置の制御装置として、第一のフィルタコンデンサ電圧と、直流電源の電圧を検出し、フィルタコンデンサ電圧から直流電源電圧を減算する減算器と、該減算器の演算結果に対して、直流成分を遮断すると共に交流成分の位相をシフトしてダンピング制御量を出力するハイパスフィルタとを備え、該ダンピング制御量をDC−DC変換装置の電圧指令に加算することで、第一のLCフィルタに発生する電気振動を抑制するように電力変換装置を制御する。
本発明によれば、パンタグラフ離線に代表される架線電圧の変動において、制御応答の向上が可能となり、電力供給の安定化が可能となる。それにより、電圧低下時に発生していた、照明器具のちらつきや、電気機器の瞬時停止を抑制することが可能となる。
本発明の実施例1に係る電力変換装置の構成例を示す図である。 架線変動時における、電圧および電流の挙動について、簡略化して示した図である。 実施例1における一次側LCフィルタ5およびその周辺回路を、簡略化して示した図である。 従来技術を適用した場合の架線電圧低下時のシミュレーション波形である。 実施例1を適用した場合の架線電圧低下時のシミュレーション波形である。 本発明の実施例2に係る電力変換装置の構成例を示す図である。 従来技術における、電力変換装置の構成例を示す図である。
以下、本発明の実施例1および2について、図面を用いて説明する。
図1は、本発明の実施例1における電力変換装置の構成例を示す図である。
電力変換装置は、集電装置1、車輪2、電圧センサ3、6、10、電流センサ4、8、フィルタリアクトル5aおよびフィルタコンデンサ5bにより構成される一次側LCフィルタ5、DC−DC変換装置7、フィルタリアクトル9aおよびフィルタコンデンサ9bにより構成される二次側LCフィルタ9および負荷11より構成される。
電力変換装置の入力回路は、直流架線に接続された集電装置1と、レールに接続された車輪2から構成されており、直流架線およびレールの先には、図示しない変電所が接続されている。一般に変電所より供給される直流電力は、直流架線を介して、集電装置1から電力変換装置に供給され、帰還経路として車輪2を介してレールに戻される。
電力変換装置に入力された直流電力は、まず一次側LCフィルタ5を介して、DC−DC変換装置7に入力される。DC−DC変換装置7は、一般に電力制御用の半導体素子を中心に構成されており、スイッチング制御用の半導体素子のオン状態、オフ状態を切り替えることで、直流電力を制御する。
また、一次側LCフィルタ5は、フィルタリアクトル5aおよびフィルタコンデンサ5bにより構成されており、DC−DC変換装置7の電力変換により発生する高調波ノイズを架線もしくはレールに漏洩させないために設置された、高周波除去用のフィルタ回路である。
DC−DC変換装置7で変換された直流電力は、二次側LCフィルタ9を介して負荷11に供給される。この二次側LCフィルタ9は、一次側LCフィルタ5と同様に、フィルタリアクトル9aおよびフィルタコンデンサ9bにより構成されており、DC−DC変換装置7より出力する直流電力を平滑化し、直流電圧を安定出力するための回路である。
電力変換装置には、電圧センサ3、6、10、および、電流センサ4、8が設置されている。これらは、電力変換装置の内部状態を監視するためのセンサであり、出力電圧制御の高精度化および高応答化のために用いられる他、予期しない過電圧ないし過電流による装置故障を防止するために用いられる。
DC−DC変換装置7の制御装置100は、内部変数101、電圧制御部102、ダンピング制御部103、加算器104、電流制御部105、PWM制御部106より構成される。
本実施例1で示す、DC−DC変換装置7の制御装置100は、大きく分けて二種類の機能を有している。その第一の機能は、DC−DC変換装置7の出力側に接続されたフィルタコンデンサ9bの出力電圧Vdを一定に制御すること(以下、定電圧制御)、第二の機能は、一次側LCフィルタ5の共振に伴う電気振動を抑制することである。
この第一の機能である、定電圧制御を実現するために、制御装置100は、電圧制御部(AVR)102、電流制御部(ACR)105およびPWM制御部106を備える。
電圧制御部(AVR)102は、電圧センサ10より検出する出力電圧Vdを一定に制御するためのブロックであり、出力電圧指令Vd*と出力電圧Vdの差をとり、その電圧偏差を基に、PI制御部102bにてAVR制御量Id*を算出する。なお、PI制御部102bは、PI制御系により構成された制御ブロックである。
ここで、出力電圧指令Vd*に対して出力電圧Vdの値が低い場合、二次側フィルタコンデンサ9bの電圧を上昇させる必要があるためAVR制御量Id*を増加させる。これにより、フィルタコンデンサ9bの充電電流が増加し、フィルタコンデンサ9bの電圧を上昇させることができる。
反対に、出力電圧指令Vd*に対して出力電圧Vdの値が高い場合、二次側フィルタコンデンサ9bの電圧を低下させる必要があるためAVR制御量Id*を減少させる。これにより、フィルタコンデンサ9bの充電電流が減少し、フィルタコンデンサ9bの電圧を低下させることができる。
以上の制御を実現させるためのPI制御部102bの構成により、前述の電圧偏差とAVR制御量Id*との関係は、以下の(1)式で表される。
Figure 0005975864
ここで、sは微分演算子、KvpはPI制御部102bのP項ゲイン、KviはPI制御部102bのI項ゲインである。
電流制御部(ACR)105は、電流センサ8より検出する出力電流Idを一定に制御するためのブロックであり、出力電流指令Id**と出力電流Idの差をとり、その電流偏差を基に、PI制御部105bにてDC−DC電圧指令Vpを演算する。なお、PI制御部105bは、PI制御系により構成された制御ブロックである。
前述の電流制御指令Id**は、AVR制御量Id*と、後述するダンピング制御量ΔId*の和であり、ここでは一次側LCフィルタによる電気振動がなく、ダンピング制御量ΔId*が零であると仮定して、制御態様を説明する。
ここで、出力電流指令Id**に対して、出力電流Idの値が低い場合、DC−DC電圧指令Vpを上昇させる必要がある。
反対に、出力電流指令Id**に対して、出力電流Idの値が高い場合、DC−DC電圧指令Vpを降下させる必要がある。
以上の制御を実現させるためのPI制御部105bの構成により、前述の電流偏差とDC−DC電圧指令Vpとの関係は、以下の(2)式で表される。
Figure 0005975864
ここで、sは微分演算子、KcpはPI制御部105bのP項ゲイン、KciはPI制御部105bのI項ゲインである。
PWM制御部106は、電流制御部で演算したDC−DC電圧指令Vpとフィルタコンデンサ電圧Ecfから、DC−DC変換装置のスイッチング指令Spを演算する制御ブロックである。PWM演算部106では、まず以下の(3)式のように、DC−DC電圧指令Vpとフィルタコンデンサ電圧Ecfを除算して、通流率γを算出する。
Figure 0005975864
ここでいう通流率γは、DC−DC変換装置7の入力に対する出力の電圧比率であり、DC−DC変換装置7が降圧形の電力変換装置である場合は、0から1の間の値をとる。
この通流率γと図示しない搬送波ecの大きさを比較して、スイッチング制御指令Spを生成し、DC−DC変換装置7へ出力する。通流率γと搬送波ecに対するスイッチング指令には、以下の(4)式に示す関係がある。
Figure 0005975864
ここで、搬送波ecは、三角波状もしくはのこぎり波状の制御信号であり、0から1の間で周期的に変化する。それに対して、スイッチング指令Spは、DC−DC変換装置7の出力電圧の状態を、遮断”0”(オフ)と出力”1”(オン)の間で切り替える制御指令である。
すなわち、通流率γと搬送波ecを比較して、通流率γが搬送波ecよりも大きい場合は、DC−DC変換装置7の電圧を出力し、通流率γが搬送波ecよりも小さい場合は、同装置7の電圧を遮断するように動作する。
上記より、PWM制御部106の動作について考えると、DC−DC電圧指令Vpと、フィルタコンデンサ電圧Ecfの除算により算出された通流率γは、DC−DC変換装置7の制御が、安定して動作している場合に、ほぼ一定の値となる。
その一方で、搬送波ecは前述のとおり、その値を0から1の間で周期的に変化することから、DC−DC変換装置7より出力する電圧は、遮断状態と出力状態を交互に繰り返すこととなり、このスイッチング動作によりDC−DC変換装置7から所望する電圧の出力が可能となる。
以上が、DC−DC変換装置の定電圧制御の概要である。
続いて、制御装置100が備える第二の機能である、一次側LCフィルタ5の電気振動を抑制するためのダンピング制御について説明する。
まずは、LCフィルタ回路の共振現象に伴い発生する電気振動の発生原理について述べる。
図1において、集電装置1より入力する架線電圧Esが一定かつ安定して供給されており、DC−DC変換装置7が負荷11に対して供給する電力も一定かつ安定している場合を考察する。
架線電圧Esとフィルタコンデンサ電圧Ecfが一致すると共に、架線電流IsとDC−DC変換装置7が入力する電流も一致するため、一次側LCフィルタ5に電気振動が発生することはなく、電力変換装置は安定的に動作する。
一方で、架線電圧Esの電圧変動が外乱として発生し、架線電圧Esが一時的に低下した場合を考察する。
図2は、架線電圧Esが外乱により低下した場合において、架線電流Isおよびフィルタコンデンサ電圧Ecfの挙動を、簡略化して示した図である。説明を容易にするために、フィルタリアクトル5aで発生する損失を零とし、またフィルタコンデンサ5bからDC−DC変換装置7に向けて放電される電流は、常に一定であると仮定している。
まず、架線電流Isの挙動について注目すると、架線電圧Esの低下に伴い架線電流Isが減少し、フィルタコンデンサ電圧Ecfも減少する。
架線電流Isは、フィルタコンデンサ電圧Ecfが、架線電圧Esよりも大きい状態では減少を続け、逆に、フィルタコンデンサ電圧Ecfが架線電圧Esよりも小さい状態では増加する、という動作を繰り返し、すなわち交流成分を持つことになる。
また、フィルタコンデンサ電圧Ecfも、架線電流Isの交流成分が負の状態の間は減少を続け、架線電流Isの交流成分が正となると増加に転じ、以降は架線電流Isと同様に、交流成分を持つことになる。
以上から、一次側LCフィルタ5の電圧および電流は、架線電圧の変動により振動が持続し、安定しないことが分かる。
ここで、実際の回路構成について考察すると、フィルタコンデンサ5bには、並列に直流負荷が接続される。もしも、この直流負荷が抵抗負荷である場合、LCフィルタの共振エネルギーはこの抵抗負荷にて消費されるため、電気振動は自然と減衰していく。
しかしながら、DC−DC変換装置7は、負性抵抗として作用するため、電気振動抑制制御がない場合には、電気振動を増幅させるように動作する。
ここで、負性抵抗とは、電力の消費量が一定である負荷のことを指し、例えば、本実施例1のDC−DC変換装置7では、フィルタコンデンサ電圧Ecfが低下するとDC−DC変換装置7の入力電流が増加する、逆に、フィルタコンデンサ電圧Ecfが上昇すると入力電流が減少する、といった具合に動作する。
そのため、LCフィルタの負荷が負性抵抗である場合には、共振に伴う電気振動を助長するように動作するため、制御系が不安定となる。このことから、ダンピング制御による電気振動の抑制が不可欠であることが分かる。
以下に、LCフィルタの共振の原理を定量的に説明する。図3に、本実施例1における一次側LCフィルタ5およびその周辺回路に関する簡略図を示す。図3において、20は直流電源、21は負性抵抗特性を示す負荷を示し、図1に記載の符号はその表記を統一してそのまま記す。
負荷21は、図1におけるDC−DC変換装置7に該当し、入力負性抵抗Rinが一定となる負荷である。ここで、フィルタコンデンサ電圧Ecf、直流入力電流IdcおよびDC−DC変換装置7の入力電力Pinに対する入力負性抵抗Rinは、以下の(5)式の関係になる。
Figure 0005975864
ここで、図3のフィルタリアクトル5aのインダクタンスL、フィルタコンデンサ5bの静電容量Cとして、図3における入力電圧Esからフィルタコンデンサ電圧Ecfまでの閉ループ伝達関数G(s)を考える。なお、フィルタリアクトル5aの抵抗成分は、無視できるほどに小さいものとして取り扱う。
図3に示す回路は、入力側からみるとフィルタリアクトル5aにフィルタコンデンサ5bと負性抵抗Rinによる並列回路が直列につながった構成になっていることから、入力電圧Esからフィルタコンデンサ電圧Ecfまでの閉ループ伝達関数G(s)は、以下の(6)式のように表される。
Figure 0005975864
(6)式において、sは微分演算子、ω0は共振角周波数、ξは減衰係数である。同式より、共振角周波数ω0は、以下の(7)式、減衰係数ξは、以下の(8)式、でそれぞれ表わすことができる。
Figure 0005975864
Figure 0005975864
ここで、(6)式は二次遅れ要素を有することから、同式が安定状態である条件は、ξ≧1/√2を満たす場合である(非特許文献1)。この条件を(8)式に当てはめると、この制御系を安定化させるためには、以下の(9)式を満たす必要があることが分かる。
Figure 0005975864
以上のことから、直流入力の振動を抑制するためには、(9)式の関係を満たすように、フィルタコンデンサ電圧Ecf、および、直流入力電流Idcの交流成分を制御すればよい。よって、(5)式を変形し直流入力電流に関する式に変換すると、以下の(10)式を得る。
Figure 0005975864
ここで、(10)式の、ΔIdcは直流入力電流Idcの交流成分、ΔEcfはフィルタコンデンサ電圧Ecfの交流成分である。
なお、(10)式の関係から、直流入力電流ΔIdcとフィルタコンデンサ電圧ΔEcfを同位相にすることで、制御系を安定化できることが分かる。
この(10)式の関係を用いて電気振動の抑制を図る場合、直流入力電流ΔIdcを、DC−DC変換装置7の出力側の制御量に置き換える必要がある。
直流入力電流ΔIdcに対する出力電流の交流成分ΔIdは、通流率γを用いて、以下の(11)式の関係になる。
Figure 0005975864
以上、(10)式および(11)式の関係から、フィルタコンデンサ電圧ΔEcfを安定化させるための条件を、以下の(12)式に示す。
Figure 0005975864
ここで、Kdmpは直流入力振動を抑制する係数(以下、ダンピング制御ゲイン)である。
(12)式の関係から、図1のダンピング制御部103の構成を考えると、同式のフィルタコンデンサ電圧の交流成分ΔEcfについては、架線電圧Esを加算することにより、架線の電圧変動に対する高応答化が期待できる。
そのため、ダンピング制御部103の構成は、以下の式(13)に示すとおりとなる。
Figure 0005975864
ここで、sは微分演算子、Kdmpはダンピング制御ゲイン、Thpfは一次ハイパスフィルタ103bの時定数である。
(13)式における、フィルタコンデンサ電圧Ecfと架線電圧Esについては、その交流成分を検出できれば良いので、一次ハイパスフィルタ103bにより直流成分を除去する構成となる。この一次ハイパスフィルタ103bの時定数Thpfは、フィルタコンデンサ電圧Ecfおよび架線電圧Esの直流成分を遮断すると共に、一次側LCフィルタの共振周波数近傍において、出力電流Idの位相が一致するように定めればよい。
つづいて、ダンピング制御ゲインKdmpは、(9)式および(12)式に示す関係を満たすことにより、電気振動を抑制することが可能となる。
このときの条件を、以下の(14)式に示す。
Figure 0005975864
ここで、従来技術の構成および本実施例1の構成を適用した場合において、架線電圧Esが電圧低下した時のシミュレーション波形を比較する。図4が、図7に示す従来技術の構成に対するシミュレーション波形で、図5が、図1に示す本実施例1の構成に対するシミュレーション波形である。
シミュレーション条件として、図の横軸2マス目で、架線電圧Esを1500Vから1200Vまで変動させている。回路定数は、一次側LCフィルタ5のインダクタンスL=8mH、フィルタコンデンサの静電容量C=3200μF、定格制御時の通流率γ=0.4とし、(14)式のダンピング制御ゲインKdmp=2.236とした。また、一次ハイパスフィルタの時定数Thpf=7msとした。
架線電圧Esの変動時のシミュレーション結果として、図4の(4r)および図5の(5r)は収束時間を、図4の(4s)および図5の(5s)は変動電圧を、それぞれ示している。ここで、収束時間は、制御系に外乱が発生してから、出力電圧Vdが目標値に対して±5%以内に収束するまでの時間とした。また、変動電圧は、外乱発生時において、制御量の跳ね上がり、ないし落ち込みが最も大きい電圧とした。
出力電圧Vdの収束時間を示す(4r)と(5r)を比較すると、本実施例1を適用した場合(5r)に、この収束時間が30%短く抑えられることが分かる。
また、出力電圧Vdの変動電圧を示す(4s)と(5s)を比較すると、本実施例1を適用した場合(5s)に、この変動電圧が半分に抑えられることが分かる。
以上の結果から、本実施例1による制御を適用することで、応答速度が向上していることが確認できる。また、出力電圧Vdの跳ね上がりも抑制できていることが確認できる。
このように、本実施例1のDC−DC変換装置のダンピング制御を適用することにより、架線電圧に代表される入力電圧の急峻な変動に対する制御応答の向上が期待できる。
図6は、本発明の実施例2における電力変換装置の構成例を示す図である。
図1と同一の機能を持つものに対しては、同一の符号を割り当てている。
電力変換装置は、集電装置1、車輪2、電圧センサ3、6、電流センサ4、8、フィルタリアクトル5aおよびフィルタコンデンサ5bにより構成される一次側LCフィルタ5、DC−DC変換装置7、フィルタリアクトル9aおよびフィルタコンデンサ9bにより構成される二次側LCフィルタ9および負荷11より構成される。
また、DC−DC変換装置7の制御装置100は、内部変数107、減算器103aと一次ハイパスフィルタ103bより構成されるダンピング制御部103、加算器104、減算器105aとPI制御部105bより構成される電流制御部105およびPWM制御部106より構成される。
本実施例2において、DC−DC変換装置7の制御装置100は、DC−DC変換装置7の出力側に接続されたフィルタリアクトル9aの出力電流Idを一定に制御するとともに、一次側LCフィルタ5の共振に伴う電気振動を抑制する機能を奏する。
このように、本実施例2のように、出力電流Idを一定に制御する装置においてダンピング制御部を適用することにより、入力電圧の急峻な変動に対してLCフィルタの共振振動を抑制でき、制御応答の向上が期待できる。
1 集電装置
2 車輪
3、6、10 電圧センサ
4、8 電流センサ
5 一次側LCフィルタ
5a 一次側フィルタリアクトル
5b 一次側フィルタコンデンサ
7 DC−DC変換装置
9 二次側LCフィルタ
9a 二次側フィルタリアクトル
9b 二次側フィルタコンデンサ
11 負荷
100 制御装置
101、107 内部変数
102 電圧制御部
102a 減算器
102b PI制御部
103 ダンピング制御部
103a 減算器
103b 一次ハイパスフィルタ
104 加算器
105 電流制御部
105a 減算器
105b PI制御部
106 PWM制御部

Claims (6)

  1. 直流電源と、半導体素子により構成されるDC−DC変換回路と、該DC−DC変換回路の入力側に接続された第一のリアクトルと第一のキャパシタから構成される第一のLCフィルタにより構成される電力変換装置において、
    前記第一のキャパシタより検出する第一の電圧検出値と前記直流電源より検出する第二の電圧検出値に基づき、前記第一のLCフィルタより生じる電気振動を抑制する電気振動抑制指令を生成することを特徴とする電力変換装置。
  2. 請求項1に記載の電力変換装置において、
    前記電気振動抑制指令を、前記第一の電圧検出値より前記第二の電圧検出値を減算した演算結果を用いて生成することを特徴とする電力変換装置。
  3. 請求項2に記載の電力変換装置において、
    前記電気振動抑制指令を、前記減算による演算結果をハイパスフィルタを通すことで生成することを特徴とする電力変換装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の電力変換装置において、
    前記DC−DC変換回路の出力側回路より検出する第三の電圧検出値により前記DC−DC変換回路の出力電圧を安定化するための電圧指令を出力する電圧制御部を備え、
    該電圧指令に前記電気振動抑制指令を加算することを特徴とする電力変換装置。
  5. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の電力変換装置において、
    前記DC−DC変換回路の出力側に第二のリアクトルと第二のキャパシタから構成される第二のLCフィルタが接続され、
    該第二のキャパシタより検出する第四の電圧検出値により前記DC−DC変換回路の出力電流を安定化するための電流指令を出力する電圧制御部と、
    該電流指令に前記電気振動抑制指令を加算した信号と前記第二のリアクトルより検出する第一の電流検出値とから前記DC−DC変換回路の出力電流を安定化するための電圧指令を出力する電流制御部と
    を備えること特徴とする電力変換装置。
  6. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の電力変換装置において、
    前記DC−DC変換回路の出力側に第二のリアクトルと第二のキャパシタから構成される第二のLCフィルタが接続され、
    前記DC−DC変換回路の出力電流を定電流制御するための電流指令に前記電気振動抑制指令を加算する加算器と、
    該加算器の出力信号と前記第二のリアクトルより検出する第一の電流検出値とから前記定電流制御のための電圧指令を出力する電流制御部と
    を備えることを特徴とする電力変換装置。
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