JP3360130B2 - 誘導電動機の制御装置 - Google Patents

誘導電動機の制御装置

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JP3360130B2
JP3360130B2 JP28711798A JP28711798A JP3360130B2 JP 3360130 B2 JP3360130 B2 JP 3360130B2 JP 28711798 A JP28711798 A JP 28711798A JP 28711798 A JP28711798 A JP 28711798A JP 3360130 B2 JP3360130 B2 JP 3360130B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電力変換器である
インバータへの入力電圧(例えば架線電圧)の変動によ
り、誘導電動機(例えば電気車の駆動する為に設けられ
ているもの)を流れる電流が変動した際に、これを抑制
することが可能な誘導電動機の制御装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】誘導電動機が駆動源として採用されてい
る電気車の走行時に、架線電圧が変動した場合、誘導電
動機に流れる電流が変動する。この変動を抑制し、誘導
電動機に安定した電流を供給する為に、誘導電動機には
制御装置が設けられている。
【0003】誘導電動機の制御装置の従来技術として
は、「誘導電動機式電気車の制御装置」が特開平64−
16203号公報に記載されている。図23は、この誘
導電動機式電気車の制御装置の構成を示したブロック図
である。この誘導電動機式電気車の制御装置は、直流電
流が流れる架線201から、電気車に設けたパンタグラ
フ202によって受電された電流が、リアクトル231
とコンデンサ232とにより構成されたフィルタ回路2
03により、その高周波成分が軽減された後、サイリス
タ等のスイッチング素子UP〜WP,UN〜WNから構
成されたインバータ204へ入力される。インバータ2
04は、各スイッチング素子UP〜WP,UN〜WNの
ゲートがゲート信号処理回路206によりオン/オフ制
御されることにより、誘導電動機205内に回転磁界を
発生させる電流を出力し、誘導電動機205を回転駆動
させる。
【0004】架線201の電圧は入力電圧検出回路21
3により検出され、架線201の電圧変動量は電圧変動
検出手段214により検出される。電圧変動検出手段2
14が検出した架線電圧変動量は、すべり周波数絞り手
段217に与えられ、すべり周波数絞り手段217は、
与えられた変動量に応じてすべり周波数fsを絞る為の
信号を乗算器218に出力する。誘導電動機205に流
れる電流は、電流検出回路211により検出され、電流
検出回路211が検出した電流値Imは、外部から与え
られた電流指令Ipとの偏差が求められ、すべり周波数
制御回路212に与えられる。誘導電動機205の回転
数fnは、回転数検出回路208により検出され、加減
算回路209に与えられる。
【0005】すべり周波数制御回路212は、与えられ
た偏差に応じてすべり周波数fsを出力する。すべり周
波数制御回路212が出力したすべり周波数fsと、す
べり周波数絞り手段217が出力したすべり周波数fs
を絞る為の信号とは、乗算器218で乗算された後、す
べり周波数fsの補正量として減算器212aに与えら
れる。減算器212aは、すべり周波数制御回路212
が出力したすべり周波数fsから、乗算器218が出力
した補正量を差し引き、補正後のすべり周波数fsとし
て加減算回路209に与える。加減算回路209は、与
えられた誘導電動機205の回転数fn及びすべり周波
数fsを、力行時には加算し、回生時には減算し、イン
バータ204の出力周波数fとして出力する。
【0006】入力電圧検出回路213が検出した架線2
01の電圧Ecは変調率演算回路210に与えられ、変
調率演算回路210は、この与えられた架線201の電
圧Ecと、加減算回路209から与えられたインバータ
204の出力周波数fとに基づき変調率rを出力する。
電圧変動検出手段214が検出した架線電圧変動量は、
この架線電圧変動量に応じて変調率を絞る為の信号を作
成出力する変調率絞り手段215に与えられ、変調率絞
り手段215が作成出力した変調率を絞る為の信号は、
乗算器216に与えられる。乗算器216は、この信号
と変調率演算回路210が出力した変調率rとを乗算
し、変調率の補正量として減算器216aに出力する。
【0007】減算器216aは、変調率演算回路210
が出力した変調率rから、乗算器216が出力した変調
率の補正量を差し引き、補正後の変調率rを出力する。
減算器216aが出力した変調率rと、加減算回路20
9が出力したインバータ204の出力周波数fとは変調
波発生手段272に与えられ、変調波発生手段272
は、与えられた変調率rと出力周波数fとに基づき変調
波である正弦波信号を発生させ、比較手段273に与え
る。
【0008】入力電圧検出回路213が検出した架線2
01の電圧Ecと、加減算回路209が出力したインバ
ータ204の出力周波数fとは、パルス数切替手段27
4に与えられる。パルス数切替手段274が出力したパ
ルス数切替信号は、搬送波発生手段271に与えられ、
搬送波発生手段271は、与えられたパルス数切替信号
に応じて、搬送波である三角波信号を発生させ、比較手
段273に与える。比較手段273は、与えられた正弦
波信号と三角波信号とを比較し、ゲート信号処理回路2
06は、この比較結果に基づいて、スイッチング素子U
P〜WP,UN〜WNの各ゲートに与えるパルス信号を
出力する。上述した搬送波発生手段271、変調波発生
手段272、比較手段273及びパルス数切替手段27
4は変調手段207を構成している。
【0009】この様な構成の誘導電動機式電気車の制御
装置では、架線201の電圧が急上昇すると、インバー
タ204の入力電圧Ecが、図24(A)に示すように
急上昇する。そのとき、電圧変動検出手段214は、入
力電圧Ecの過渡変化の増加分(振動分)を検出して、
(B)の破線で示すような信号を出力する。この信号は
変調率絞り手段215に与えられ、変調率絞り手段21
5は、(B)の実線で示すような、その立ち上がりは電
圧変動検出手段214の出力に比例し、その後、所定の
時定数に従って減衰する信号に変換し出力する。変調率
絞り手段215の出力信号は、乗算器216により、変
調率演算回路210が出力した変調率rと乗算され、変
調率の補正量として出力される。
【0010】ここで、変調率の絞り量を、インバータ2
04の出力周波数fに対応したインバータ204の出力
電圧Vm、つまり変調率の大きさに応じて調整する為、
減算器216aにより、変調率演算回路210が出力し
た変調率rから、乗算器216が出力した変調率の補正
量を差し引き、(D)の実線に示すように、変調率rを
適切に絞り制御すれば、インバータ204の出力電圧V
mは、(E)の実線に示すように、殆ど変化(増加)し
ないようにすることが出来る。尚、(D),(E)の破
線は、変調率rを絞り制御しない場合のそれぞれの値を
示す。
【0011】その結果、誘導電動機器205に流れる電
流の実効値Imも、(F)の実線に示すように、殆ど変
化(増加)せず、その瞬時ピーク値も、インバータ20
4の入力電圧Ecの変化による変化のみとなり、(G)
の実線に示すようにかなり小さくなる。このとき、すべ
り周波数fsは、(C)の破線に示すように殆ど変化し
ない。尚、(F),(G)の破線は、変調率rを絞り制
御しない場合のそれぞれの値を示す。
【0012】さらに、誘導電動機器205に流れる電流
の瞬時ピーク値の過渡変化(上昇)を小さくする為に
は、変調率rの絞り(変調率絞り手段215の利得)を
余り大きくしたのでは、インバータ204の出力電圧V
mの過渡変化が再び大きくなって望ましくないので、下
記のようなすべり周波数の絞り制御を併用する。即ち、
電圧変動検出手段214の出力信号を、変調率絞り手段
215と同様に、すべり周波数絞り手段217により、
(B)の実線に示すように変換する。
【0013】そして、すべり周波数の絞り量を、すべり
周波数の大きさに応じて調整する為に、すべり周波数制
御回路212が出力したすべり周波数と、すべり周波数
絞り手段217が出力したすべり周波数を絞る為の信号
とは、乗算器218で乗算された後、すべり周波数の補
正量として減算器212aに与えられる。減算器212
aにより、すべり周波数制御回路212が出力したすべ
り周波数から、乗算器218が出力した補正量を差し引
き、(C)の実線に示すように、すべり周波数を絞り制
御する。その結果、誘導電動機器205に流れる電流の
実効値Imは、(F)の一点鎖線に示すように、インバ
ータ204の入力電圧Ecの変化前より小さくなり、そ
の瞬時ピーク値の過渡変化(上昇)は、(G)の一点鎖
線に示すように小さくなる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】電気車の運行ダイヤの
過密時には、閑散時より多くの電流を、変電所から架線
に送る必要がある。この為、運行ダイヤが閑散時から過
密時へ移行する移行期においては、より多くの電流を架
線に流す為に、架線電圧をステップ状に上昇させてい
る。上述した誘導電動機式電気車の制御装置では、架線
電圧が急上昇した場合に、誘導電動機の電流ピーク値の
上昇を抑制することが出来るが、架線電圧が急上昇した
ときに、変調率及びすべり周波数を絞り込むと、インバ
ータ側の消費エネルギーが減少し、インバータへの入力
電圧が急上昇し、インバータを構成するスイッチング素
子等を破壊してしまう場合がある。
【0015】また、上述した誘導電動機式電気車の制御
装置では、架線電圧変動量をフィルタ回路の出力電圧に
より検出しているので、検出される架線電圧変動量はフ
ィルタ回路の遅れの影響を受け、変調率及び滑り周波数
が架線電圧変動に遅れて修正される。この為、変調率や
すべり周波数を絞り込んでいるにもかかわらず、十分に
電流増加を抑制することが出来ない問題がある。本発明
は、上述したような事情に鑑みてなされたものであり、
電源電圧が急変したときに、誘導電動機に流れる電流を
抑制出来ると共に、インバータへの入力電圧が上昇する
のを抑制することが出来る誘導電動機の制御装置を提供
することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】第1発明に係る誘導電動
機の制御装置は、直流電源からフィルタ回路を通じて給
電された電力を、誘導電動機を駆動する為に変換する電
力変換器と、前記直流電源の電圧の変動量を検出する電
圧変動量検出回路と、前記電力変換器の出力電圧を補正
する為の出力電圧補正量を、前記電圧変動量検出回路が
検出した変動量に基づき演算する電圧補正量演算回路
と、外部から入力された前記誘導電動機の2次磁束制御
量を補正する為の2次磁束補正量を、前記変動量に基づ
き演算する2次磁束補正量演算回路と、該2次磁束補正
量演算回路が演算した2次磁束補正量により、前記2次
磁束制御量を補正演算する2次磁束制御量補正演算回路
と、前記電力変換器への入力電圧値を検出する電圧検出
回路と、該電圧検出回路が検出した入力電圧値と前記電
圧補正量演算回路が演算した出力電圧補正量とを加算し
出力する加算回路と、該加算回路が加算し出力した加算
値、前記2次磁束制御量補正演算回路が補正演算した2
次磁束制御量及び外部から入力されたトルク制御量に基
づいて、前記電力変換器を駆動制御する制御回路とを備
えることを特徴とする。
【0017】第2発明に係る誘導電動機の制御装置は、
2次磁束補正量演算回路は、演算した2次磁束補正量
を、その立ち上がりにおいて絞り込んだ後、所定の比率
により減衰させる絞り込み制御を行う2次磁束補正量絞
り制御回路を備えることを特徴とする。
【0018】第3発明に係る誘導電動機の制御装置は、
2次磁束補正量演算回路は、演算した2次磁束補正量を
第1所定値より小さく制限する制限回路を備えることを
特徴とする。
【0019】第4発明に係る誘導電動機の制御装置は、
2次磁束補正量演算回路は、演算した2次磁束補正量
が、第1所定値より小さい第2所定値より小さいとき
は、前記2次磁束補正量を0とする不感回路を備えるこ
とを特徴とする。
【0020】第5発明に係る誘導電動機の制御装置は、
直流電源からフィルタ回路を通じて給電された電力を、
誘導電動機を駆動する為に変換する電力変換器と、前記
直流電源の電圧の変動量を検出する電圧変動量検出回路
と、前記電力変換器の出力電圧を補正する為の出力電圧
補正量を、前記電圧変動量検出回路が検出した変動量に
基づき演算する電圧補正量演算回路と、外部から入力さ
れた前記誘導電動機のすべり周波数制御量を補正する為
のすべり周波数補正量を、前記変動量に基づき演算する
すべり周波数補正量演算回路と、該すべり周波数補正量
演算回路が演算したすべり周波数補正量により、前記す
べり周波数制御量を補正演算するすべり周波数制御量補
正演算回路と、前記電力変換器への入力電圧値を検出す
る電圧検出回路と、該電圧検出回路が検出した入力電圧
値と前記電圧補正量演算回路が演算した出力電圧補正量
とを加算し出力する加算回路と、該加算回路が加算し出
力した加算値、前記すべり周波数制御量補正演算回路が
補正演算したすべり周波数制御量及び外部から入力され
たトルク制御量に基づいて、前記電力変換器を駆動制御
する制御回路とを備えることを特徴とする。
【0021】第6発明に係る誘導電動機の制御装置は、
すべり周波数補正量演算回路は、演算したすべり周波数
補正量を、その立ち上がりにおいて絞り込んだ後、所定
の比率により減衰させる絞り込み制御を行うすべり周波
数補正量絞り制御回路を備えることを特徴とする。
【0022】第7発明に係る誘導電動機の制御装置は、
すべり周波数補正量演算回路は、演算したすべり周波数
補正量を第1所定値より小さく制限する制限回路を備え
ることを特徴とする。
【0023】第8発明に係る誘導電動機の制御装置は、
すべり周波数補正量演算回路は、演算したすべり周波数
補正量が、第1所定値より小さい第2所定値より小さい
ときは、前記すべり周波数補正量を0とする不感回路を
備えることを特徴とする。
【0024】第9発明に係る誘導電動機の制御装置は、
電圧補正量演算回路は、演算した出力電圧補正量を、そ
の立ち上がりにおいて絞り込んだ後、所定の比率により
減衰させる絞り込み制御を行う電圧補正量絞り制御回路
を備えることを特徴とする。
【0025】第10発明に係る誘導電動機の制御装置
は、電圧補正量演算回路は、演算した出力電圧補正量を
第3所定値より小さく制限する制限回路を備えることを
特徴とする。
【0026】第11発明に係る誘導電動機の制御装置
は、電圧補正量演算回路は、演算した出力電圧補正量
が、第3所定値より小さい第4所定値より小さいとき
は、前記出力電圧補正量を0とする不感回路を備えるこ
とを特徴とする。
【0027】
【発明の実施の形態】以下に、本発明をその実施の形態
を示す図面に基づいて説明する。 実施の形態1.図1は、本発明に係る誘導電動機の制御
装置の実施の形態1の構成を示すブロック図である。こ
の実施の形態は、電気車を駆動する誘導電動機の制御を
行う場合を示している。この誘導電動機の制御装置は、
直流電流が流れる架線1から、電気車に設けられたパン
タグラフ2により受電された電力は、リアクトル3及び
コンデンサ4により構成されたフィルタ回路5へ入力さ
れ、高周波成分が軽減された後、インバータ8(電力変
換器)へ入力される。
【0028】インバータ8は、サイリスタ等のスイッチ
ング素子UP〜WP,UN〜WNにより構成され、スイ
ッチング素子UP〜WP,UN〜WNは、各2個からな
る直列回路を構成している。各直列回路は、その各両端
にフィルタ回路5からの電圧が印加され、スイッチング
素子UP〜WP,UN〜WNの各ゲートには、誘導電動
機9の駆動電流を制御する為のパルス幅変調が施された
パルス信号が与えられる。これにより、各直列回路の2
個のスイッチング素子の接続点から、誘導電動機9へ駆
動電流が出力され、これらの駆動電流が、誘導電動機9
の固定子巻線に流れて回転磁界を発生させる。
【0029】パンタグラフ2が受電した架線電圧値ES
は、電圧計6により検出され、架線電圧の変動量を検出
する為の電圧変動量検出回路10に与えられる。パルス
幅変調を行う際に用いる変調波の変調度を演算する為
の、インバータ8への入力電圧値EFCは、電圧計7
(電圧検出回路)により検出される。電圧変動量検出回
路10が検出した架線電圧の変動量DESは、電圧補正
量演算回路11と2次磁束指令補正量演算回路12とに
与えられる。電圧補正量演算回路11は、インバータ8
の出力電圧を補正する為の出力電圧補正量DVM1を、
電圧変動量検出回路10が検出した変動量DESに基づ
き演算する。2次磁束指令補正量演算回路12は、外部
から入力された誘導電動機9の2次磁束指令(2次磁束
制御量)F2R1を補正する為の2次磁束指令補正量D
F2R1を、電圧変動量検出回路10が検出した変動量
DESに基づき演算する。
【0030】2次磁束指令F2R1は、2次磁束指令補
正量演算回路12が演算した2次磁束指令補正量DF2
R1を、減算器13(2次磁束制御量補正演算回路)に
より減算されて補正され、補正後の2次磁束指令F2R
2は、インバータ8を制御するインバータ制御回路14
(制御回路)に与えられる。電圧計7により検出された
インバータ8への入力電圧値EFCは、電圧補正量演算
回路11が演算した出力電圧補正量DVM1と、加算器
15(加算回路)により加算されて補正され、補正後の
入力電圧値EFC1は、インバータ制御回路14に与え
られる。インバータ制御回路14は、また、外部から入
力されたトルク指令TRが与えられる。
【0031】図2は、電圧変動量検出回路10の構成例
を示すブロック図である。この電圧変動量検出回路10
は、電圧計6が検出した架線電圧値ESがそれぞれ与え
られ、時定数がそれぞれT1,T2である一次遅れ要素
101,102と、一次遅れ要素101の応答ES1か
ら、一次遅れ要素102の応答ES2を減算する減算器
103とを備えている。時定数T1,T2は、架線電圧
変動量の目標検出値に応じて決定され、架線電圧の上昇
量が小さいときでも、十分な検出値を得ることが出来る
ように、T2がT1に比べて十分に大きくなるように設
定されている。
【0032】架線電圧の変動時には、一次遅れ要素10
1では、図6(B)に示すように、架線電圧の変動に少
し遅れて立ち上がり、その後、徐々に架線電圧に対応す
るレベルに達する応答が得られる。また、一次遅れ要素
102では、図6(B)に示すように、一次遅れ要素1
01の応答よりも、立ち上がりが緩やかで、前記レベル
に達するのが遅い応答が得られる。減算器103は、一
次遅れ要素101の応答ES1と一次遅れ要素102の
応答ES2との応答差を、架線電圧変動の検出値DES
として電圧補正量演算回路11及び2次磁束指令補正量
演算回路12に与える。
【0033】図3は、電圧補正量演算回路11の構成例
を示すブロック図である。この電圧補正量演算回路11
は、比例演算器112に検出値DESが逐次入力され、
入力された検出値DESに対応する、インバータ8への
入力電圧値EFCの補正量DVM1が演算させる。演算
された補正量DVM1は加算器15に与えられる。
【0034】図4は、2次磁束指令補正量演算回路12
の構成例を示すブロック図である。この2次磁束指令補
正量演算回路12は、比例演算器122に検出値DES
が逐次入力され、入力された検出値DESに対応する、
誘導電動機9の駆動電流を制御する為に外部から入力さ
れた2次磁束指令を補正する為の、2次磁束指令補正量
DF2R1が算出される。算出された2次磁束指令補正
量は減算器13に与えられる。
【0035】図5は、インバータ制御回路14の構成例
を示すブロック図である。このインバータ制御回路14
は、減算器13が出力した2次磁束指令F2R2と外部
から入力されたトルク指令TRとが与えられ、すべり周
波数指令FSPを演算して出力するすべり周波数演算器
108と、誘導電動機9の回転数FMを演算して出力す
る周波数演算器109と、すべり周波数演算器108が
出力したすべり周波数指令FSPと周波数演算器109
が演算した回転数FMとを加算してインバータ周波数F
INVを求め出力する加算器110とを備えている。
【0036】このインバータ制御回路14は、また、減
算器13が出力した2次磁束指令F2R2と外部から入
力されたトルク指令TRと加算器110が出力したイン
バータ周波数FINVとが与えられ、電圧指令VMを演
算して出力する電圧指令演算器107と、電圧指令演算
器107が出力した電圧指令VMを、加算器15が出力
した入力電圧値EFC1で除算しその商VPを出力する
除算器105と、除算器105が出力した商VPと設定
された変調率を演算する為の係数K1とを乗算して変調
率rを求め出力する乗算器106と、加算器110が出
力したインバータ周波数FINVと乗算器106が出力
した変調率rとを与えられ、インバータ8のスイッチン
グ素子UP〜WP,UN〜WNの各ゲート信号を作成し
て出力するゲート信号処理回路111とを備えている。
尚、回転数FMは、周波数演算器109が演算する代わ
りに、パルスジェネレータ等の速度センサにより周波数
を求めても良い。
【0037】すべり周波数演算器108は、上述した2
次磁束指令F2R2及びトルク指令TRに基づき、すべ
り周波数指令FSPを(1)式により演算する。 FSP=TR/(F2R2)2 ×K2 (1) ここで、K2は誘導電動機定数である。
【0038】加算器110は、すべり周波数演算器10
8が演算したすべり周波数指令FSPを、周波数演算器
109によって演算された誘導電動機9の回転周波数F
Mに加算して上述したインバータ周波数FINVを算出
し、算出されたインバータ周波数FINVは電圧指令演
算器107及び上述したパルス信号を作成する為のゲー
ト信号処理回路111へ出力される。
【0039】電圧指令演算器107では、電圧指令VM
が、補正された2次磁束指令F2R2、上述したトルク
指令TR及びインバータ周波数FINVに基づいて演算
される。演算された電圧指令VMは、除算器105へ出
力され、補正された入力電圧値EFC1で除された後、
設定された変調率を演算する為の係数K1が乗じられて
変調率rが算出される。算出された変調率rはゲート信
号処理回路111へ出力される。ゲート信号処理回路1
11は、上述した変調率r及びインバータ周波数FIN
Vに基づいて作成した変調波と、予め与えられている所
要の搬送波(誘導電動機9を流れる駆動電流の制御目標
値に応じた振幅と周波数を有する)とを比較して誘導電
動機9を制御する為のパルス信号を作成し、インバータ
8の各スイッチング素子UP〜WP,UN〜WNのゲー
トに与える。
【0040】以下に、このような構成の誘導電動機の制
御装置の動作を、図6の波形図を参照しながら説明す
る。架線電圧ESが、(A)に示すように急上昇した場
合、インバータ8への入力電圧値EFCは、(G)の破
線に示すように上昇し、誘導電動機9の実効電流値Im
は、(M)の破線に示すように増加する。電圧変動量検
出回路10は、架線電圧ESに、上述したような演算を
施して、(B)の実線に示すような応答ES1及び
(B)の破線で示すような応答ES2より、(C)に示
すような架線電圧変動の検出値DESを算出する。
【0041】電圧補正量演算回路11では、インバータ
8への入力電圧値EFCの、(D)に示すような補正量
DVM1が演算され、これによりインバータ8への入力
電圧値EFCが補正され、(H)に示すような補正後の
インバータ8への入力電圧値EFC1が得られる。ま
た、2次磁束指令補正量演算回路12では、(E)に示
すような補正量DF2R1が演算され、これに基づいて
外部から入力された2次磁束指令F2R1が補正され、
(F)に示すような補正後の2次磁束指令F2R2を得
ることが出来る。
【0042】インバータ制御回路14では、補正後の2
次磁束指令F2R2と、トルク指令TRとに基づいて得
られた、(K)に示すようなすべり周波数FSPに、誘
導電動機9の回転周波数FMを加算して、(L)に示す
ようなインバータ周波数FINVを算出する。そして、
インバータ周波数FINV、補正後の2次磁束指令F2
R2及びトルク指令TRに基づいて、電圧指令VMを演
算し、演算された電圧指令VMは、除算器105によ
り、補正された入力電圧値EFC1で除され、(I)に
示すような商VPを得る。得られた商VPは、設定され
た変調率を演算する為の係数K1が乗じられ、(J)に
示すような変調率rが算出される。
【0043】こうして算出された変調率rにより、ゲー
ト信号処理回路111で算出される変調波の振幅が小さ
くなり、変調されるパルス幅が狭くなるので、インバー
タ8への入力電圧値EFC及び誘導電動機9の実効電流
値Imの、(G)及び(M)にそれぞれ破線で示すよう
な変動は、(G)及び(M)に実線で示すように抑制す
ることが出来る。以上により、この誘導電動機の制御装
置は、過電圧及び過電流に至ることなく安定して、誘導
電動機9を駆動制御することが出来る。
【0044】実施の形態2.図7は、本発明に係る誘導
電動機の制御装置の実施の形態2の2次磁束指令補正量
演算回路の構成例を示すブロック図である。この2次磁
束指令補正量演算回路12は、比例演算器122に電圧
変動量検出回路10の検出値DESが逐次入力され、入
力された検出値DESに対応する、誘導電動機9の駆動
電流を制御する為に外部から入力された2次磁束指令を
補正する為の、2次磁束指令補正量DF2R1が算出さ
れる。この算出された2次磁束指令補正量DF2R1
は、更に、2次磁束指令補正量絞り制御回路120に与
えられ、その立ち上がりにおいて絞り込まれた後、所定
の比率により減衰させられる絞り込み制御が行われて2
次磁束指令補正量DF2R2が算出される。算出された
2次磁束指令補正量DF2R2は減算器13に与えられ
る。その他の構成は、実施の形態1で説明した誘導電動
機の制御装置の構成と同様であるので説明を省略する。
【0045】以下に、このような構成の誘導電動機の制
御装置の動作を、図8の波形図を参照しながら説明す
る。架線電圧ESが(A)に示すように上下した場合、
実施の形態1の誘導電動機の制御装置では、補正後の2
次磁束指令F2R2は、(F)の破線に示すように急増
し、すべり周波数指令FSPは、(K)の破線に示すよ
うに急増した後、漸減する。すべり周波数指令FSP
が、(K)の破線に示すように変化した場合、十分にす
べり周波数を増加させることが出来ない為、インバータ
8への入力電圧値EFCが、(G)の破線に示すように
増加し、過電圧に至る場合がある。
【0046】そこで、この誘導電動機の制御装置では、
2次磁束指令補正量演算回路12に、図7に示すよう
に、2次磁束指令補正量絞り制御回路120を設け、2
次磁束指令補正量DF2R2を、図8(E)の実線に示
すように、予め設定した時定数(低減率)に従って絞り
込むようにしている。その結果、補正後の2次磁束指令
F2R2は、(F)の実線に示すように急減し、すべり
周波数指令FSPは、(K)の実線に示すように急増
し、インバータ8への入力電圧値EFCが、(G)の実
線に示すように、上昇するのを抑制することが出来る。
その他の動作は、実施の形態1で説明した誘導電動機の
制御装置の動作と同様であるので説明を省略する。
【0047】以上により、この誘導電動機の制御装置
は、2次磁束指令補正量を所定の時定数に従って絞り込
むので、架線電圧が短時間に上下した場合でも、十分に
2次磁束指令を減少させることが出来、インバータ8へ
の入力電圧の上昇を抑制することが出来る。
【0048】実施の形態3.図9は、本発明に係る誘導
電動機の制御装置の実施の形態3の2次磁束指令補正量
演算回路の構成例を示すブロック図である。この2次磁
束指令補正量演算回路12は、電圧変動量検出回路10
の検出値DESが逐次入力され、入力された検出値DE
Sに対応する、誘導電動機9の駆動電流を制御する為に
外部から入力された2次磁束指令を補正する為の、2次
磁束指令補正量DF2R1を算出する2次磁束指令補正
量演算器130を備えている。
【0049】2次磁束指令補正量演算器130は、入力
された検出値DESに対応して、比例演算等により2次
磁束指令補正量を算出し、算出した2次磁束指令補正量
が、2次磁束指令補正量最大値DF2RMAXより大き
い場合は、その2次磁束指令補正量最大値DF2RMA
Xに制限する。算出された2次磁束指令補正量DF2R
1は、減算器13に与えられる。その他の構成は、実施
の形態1で説明した誘導電動機の制御装置の構成と同様
であるので説明を省略する。
【0050】以下に、このような構成の誘導電動機の制
御装置の動作を説明する。2次磁束指令補正量演算器1
30は、電圧変動量検出回路10の検出値DESが逐次
入力される。2次磁束指令補正量演算器130は、入力
された検出値DESに対応して比例演算等により2次磁
束指令補正量を算出し、算出した2次磁束指令補正量
が、2次磁束指令補正量最大値DF2RMAXを超えて
いる場合は、2次磁束指令補正量最大値DF2RMAX
を2次磁束指令補正量DF2R1として出力する。2次
磁束指令補正量最大値DF2RMAXを超えていない場
合は、算出した2次磁束指令補正量を2次磁束指令補正
量DF2R1として出力する。その他の動作は、実施の
形態1で説明した誘導電動機の制御装置の動作と同様で
あるので説明を省略する。
【0051】以上により、この誘導電動機の制御装置
は、架線電圧の電圧変動に対して、比例演算等により算
出する2次磁束指令補正量が制限されるので、2次磁束
指令補正量が、演算誤差等の影響により異常な値となっ
た場合でも、安定して誘導電動機を駆動制御することが
出来る。
【0052】実施の形態4.図10は、本発明に係る誘
導電動機の制御装置の実施の形態3の2次磁束指令補正
量演算回路の構成例を示すブロック図である。この2次
磁束指令補正量演算回路12は、電圧変動量検出回路1
0の検出値DESが逐次入力され、入力された検出値D
ESに対応する、誘導電動機9の駆動電流を制御する為
に外部から入力された2次磁束指令を補正する為の、2
次磁束指令補正量DF2R1を算出する2次磁束指令補
正量演算器140を備えている。
【0053】2次磁束指令補正量演算器140は、入力
された検出値DESが所定値より小さいときは、0を出
力する不感帯を有している。入力された検出値DESが
所定値より大きいときは、検出値DESに対応して比例
演算等により2次磁束指令補正量を算出し、2次磁束指
令補正量DF2R1として出力する。出力された2次磁
束指令補正量DF2R1は、減算器13に与えられる。
その他の構成は、実施の形態1で説明した誘導電動機の
制御装置の構成と同様であるので説明を省略する。
【0054】以下に、このような構成の誘導電動機の制
御装置の動作を説明する。2次磁束指令補正量演算器1
40は、電圧変動量検出回路10の検出値DESが逐次
入力される。2次磁束指令補正量演算器140は、入力
された検出値DESが所定値より小さいときは、0を出
力する。検出値DESが所定値より大きいときは、入力
された検出値DESに対応して比例演算等により2次磁
束指令補正量を算出し、2次磁束指令補正量DF2R1
として出力する。出力された2次磁束指令補正量DF2
R1は、減算器13に与えられる。その他の動作は、実
施の形態1で説明した誘導電動機の制御装置の動作と同
様であるので説明を省略する。
【0055】以上により、この誘導電動機の制御装置
は、架線電圧の電圧変動が小さい場合に、2次磁束指令
補正量を0にすることが出来るので、架線電圧の微小な
電圧変動に対して、2次磁束指令の不要な絞り込みを防
止することが出来る。
【0056】実施の形態5.図11は、本発明に係る誘
導電動機の制御装置の実施の形態5の構成を示すブロッ
ク図である。実施の形態1〜4の誘導電動機の制御装置
では、トルク指令と2次磁束指令とが与えられるベクト
ル制御方式で制御を行っているが、実施の形態5の誘導
電動機の制御装置では、電流指令と、誘導電動機に対す
る電圧及び周波数の関係とを与えられるV/f(電圧/
周波数)一定制御方式で制御を行う。この誘導電動機の
制御装置は、電圧変動量検出回路10が検出した架線電
圧の変動量DESは、電圧補正量演算回路11とすべり
周波数指令補正量演算回路12B(すべり周波数補正量
演算回路)とに与えられる。すべり周波数指令補正量演
算回路12Bは、外部から入力された誘導電動機9のす
べり周波数指令(すべり周波数制御量)FSP1を補正
する為のすべり周波数指令補正量DFSP1を、電圧変
動量検出回路10が検出した変動量DESに基づき演算
する。
【0057】すべり周波数指令FSP1は、すべり周波
数指令補正量演算回路12Bが演算したすべり周波数指
令補正量DFSP1を、加算器13B(すべり周波数制
御量補正演算回路)により加算されて補正され、補正後
のすべり周波数指令FSP2は、インバータ8を制御す
るインバータ制御回路14B(制御回路)に与えられ
る。電圧計7により検出されたインバータ8への入力電
圧値EFCは、電圧補正量演算回路11が演算した出力
電圧補正量DVM1と、加算器15(加算回路)により
加算されて補正され、補正後の入力電圧値EFC1は、
インバータ制御回路14Bに与えられる。
【0058】図12は、すべり周波数指令補正量演算回
路12Bの構成例を示すブロック図である。このすべり
周波数指令補正量演算回路12Bは、比例演算器122
Bに検出値DESが逐次入力され、入力された検出値D
ESに対応するすべり周波数指令補正量DFSP1が算
出される。算出されたすべり周波数補正量指令補正量D
FSP1は加算器13Bに与えられる。
【0059】図13は、インバータ制御回路14Bの構
成例を示すブロック図である。このインバータ制御回路
14Bは、誘導電動機9の回転数FMを演算して出力す
る周波数演算器109と、補正後のすべり周波数指令F
SP2と周波数演算器109が演算した回転数FMとを
加減算してインバータ周波数FINVを求め出力する加
減算器110Bとを備えている。
【0060】このインバータ制御回路14Bは、また、
加減算器110Bが出力したインバータ周波数FINV
により、所定のV/f(電圧/周波数)パターンに従っ
て、電圧指令VMを演算し出力する電圧指令演算器10
7Bと、電圧指令演算器107Bが出力した電圧指令V
Mを、加算器15が出力した入力電圧値EFC1で除算
しその商VPを出力する除算器105と、除算器105
が出力した商VPと設定された変調率を演算する為の係
数K1とを乗算して変調率rを求め出力する乗算器10
6と、加減算器110Bが出力したインバータ周波数F
INVと乗算器106が出力した変調率rとを与えら
れ、インバータ8のスイッチング素子UP〜WP,UN
〜WNの各ゲート信号を作成して出力するゲート信号処
理回路111とを備えている。尚、回転数FMは、周波
数演算器109が演算する代わりに、パルスジェネレー
タ等の速度センサにより周波数を求めても良い。
【0061】加減算器110Bは、周波数演算器109
によって演算された誘導電動機9の回転周波数FMと、
補正後のすべり周波数指令FSP2とを力行時に加算
し、制動時に、回転周波数FMからすべり周波数指令F
SP2を減算してインバータ周波数FINVを算出し、
算出されたインバータ周波数FINVは電圧指令演算器
107B及び上述したパルス信号を作成する為のゲート
信号処理回路111へ出力される。
【0062】電圧指令演算器107Bでは、電圧指令V
Mがインバータ周波数FINVと所定のV/f(電圧/
周波数)パターンとに基づいて演算される。演算された
電圧指令VMは、除算器105へ出力され、補正された
入力電圧値EFC1で除された後、設定された変調率を
演算する為の係数K1が乗じられて変調率rが算出され
る。算出された変調率rはゲート信号処理回路111へ
出力される。ゲート信号処理回路111は、上述した変
調率r及びインバータ周波数FINVに基づいて作成し
た変調波と、予め与えられている所要の搬送波(誘導電
動機9を流れる駆動電流の制御目標値に応じた振幅と周
波数を有する)とを比較して誘導電動機9を制御する為
のパルス信号を作成し、インバータ8の各スイッチング
素子UP〜WP,UN〜WNのゲートに与える。その他
の構成は、実施の形態1で説明した誘導電動機の制御装
置の構成と同様であるので説明を省略する。
【0063】以下に、このような構成の誘導電動機の制
御装置の動作を、図14の波形図を参照しながら説明す
る。架線電圧ESが、(A)に示すように急上昇した場
合、インバータ8への入力電圧値EFCは、(G)の破
線に示すように上昇し、誘導電動機9の実効電流値Im
は、(L)の破線に示すように増加する。電圧変動量検
出回路10は、架線電圧ESに、実施の形態1で説明し
たような演算を施して、(B)の実線に示すような応答
ES1及び(B)の破線で示すような応答ES2より、
(C)に示すような架線電圧変動の検出値DESを算出
する。
【0064】電圧補正量演算回路11では、インバータ
8への入力電圧値EFCの、(D)に示すような補正量
DVM1が演算され、これによりインバータ8への入力
電圧値EFCが補正され、(H)に示すような補正後の
インバータ8への入力電圧値EFC1が得られる。一
方、すべり周波数指令補正量演算回路12Bでは、
(E)に示すような補正量DFSP1が演算され、これ
に基づいて外部から入力されたすべり周波数指令FSP
1が補正され、(F)に示すような補正後のすべり周波
数指令FSP2を得ることが出来る。
【0065】インバータ制御回路14Bでは、力行時
に、補正後のすべり周波数指令FSP2と誘導電動機9
の回転周波数FMとを加算し、制動時に、回転周波数F
Mからすべり周波数指令FSP2を減算して、(K)に
示すようなインバータ周波数FINVを算出する。そし
て、インバータ周波数FINVと予め設定されたV/f
(電圧/周波数)パターンとに基づいて、電圧指令VM
を演算する。演算された電圧指令VMは、除算器105
により、補正された入力電圧値EFC1で除され、
(I)に示すような商VPを得る。得られた商VPは、
設定された変調率を演算する為の係数K1が乗じられ、
(J)に示すような変調率rが算出される。
【0066】こうして算出された変調率rにより、ゲー
ト信号処理回路111で算出される変調波の振幅が小さ
くなり、変調されるパルス幅が狭くなるので、インバー
タ8への入力電圧値EFC及び誘導電動機9の実効電流
値Imの、(G)及び(L)にそれぞれ破線で示すよう
な変動は、(G)及び(L)に実線で示すように抑制す
ることが出来る。その他の動作は、実施の形態1で説明
した誘導電動機の制御装置の動作と同様であるので説明
を省略する。以上により、この誘導電動機の制御装置
は、過電圧及び過電流に至ることなく安定して、誘導電
動機9を駆動制御することが出来る。
【0067】実施の形態6.図15は、本発明に係る誘
導電動機の制御装置の実施の形態6のすべり周波数指令
補正量演算回路の構成例を示すブロック図である。この
すべり周波数指令補正量演算回路12Bは、比例演算器
122Bに電圧変動量検出回路10の検出値DESが逐
次入力され、入力された検出値DESに対応する、外部
から入力された誘導電動機9のすべり周波数指令FSP
1を補正する為のすべり周波数指令補正量DFSP1を
算出する。この算出されたすべり周波数指令補正量DF
SP1は、すべり周波数指令補正量絞り制御回路120
B(すべり周波数補正量絞り制御回路)に与えられ、そ
の立ち上がりにおいて絞り込まれた後、所定の比率によ
り減衰させられる絞り込み制御が行われてすべり周波数
指令補正量DFSP2が算出される。算出されたすべり
周波数指令補正量DFSP2は加算器13Bに与えられ
る。その他の構成は、実施の形態5で説明した誘導電動
機の制御装置の構成と同様であるので説明を省略する。
【0068】以下に、このような構成の誘導電動機の制
御装置の動作を、図16の波形図を参照しながら説明す
る。架線電圧ESが(A)に示すように上下した場合、
実施の形態5の誘導電動機の制御装置では、すべり周波
数指令補正量DFSP2は、(E)の破線に示すように
急増した後減少し、補正後のすべり周波数指令FSP2
は、(F)の破線に示すように急増した後減少する。す
べり周波数指令FSP2が、(F)の破線に示すように
変化した場合、十分にすべり周波数を増加させることが
出来ない為、インバータ8への入力電圧値EFCが、
(G)の破線に示すように増加し、過電圧に至る場合が
ある。
【0069】そこで、この誘導電動機の制御装置では、
すべり周波数指令補正量演算回路12Bに、図15に示
すように、すべり周波数指令補正量絞り制御回路120
Bを設け、すべり周波数指令補正量DFSP2を、図1
6(E)の実線に示すように、予め設定した時定数(低
減率)に従って絞り込むようにしている。その結果、補
正後のすべり周波数指令FSP2は、(F)の実線に示
すように変化し、インバータ8への入力電圧値EFC
が、(G)の実線に示すように、上昇するのを抑制する
ことが出来る。その他の動作は、実施の形態5で説明し
た誘導電動機の制御装置の動作と同様であるので説明を
省略する。
【0070】以上により、この誘導電動機の制御装置
は、すべり周波数指令補正量を所定の時定数に従って絞
り込むので、架線電圧が短時間に上下した場合でも、十
分にすべり周波数指令を増加させることが出来、インバ
ータ8への入力電圧の上昇を抑制することが出来る。
【0071】実施の形態7.図17は、本発明に係る誘
導電動機の制御装置の実施の形態7のすべり周波数指令
補正量演算回路の構成例を示すブロック図である。この
すべり周波数指令補正量演算回路12Bは、電圧変動量
検出回路10の検出値DESが逐次入力され、入力され
た検出値DESに対応するすべり周波数指令補正量FS
P1を算出するすべり周波数指令補正量演算回路130
Bを備えている。
【0072】すべり周波数指令補正量演算回路130B
は、入力された検出値DESに対応して、比例演算等に
よりすべり周波数指令補正量を算出し、算出したすべり
周波数指令補正量が、すべり周波数指令補正量最大値D
FSPMAXより大きい場合は、そのすべり周波数指令
補正量最大値DFSPMAXに制限する。算出されたす
べり周波数指令補正量FSP1は、加算器13Bに与え
られる。その他の構成は、実施の形態5で説明した誘導
電動機の制御装置の構成と同様であるので説明を省略す
る。
【0073】以下に、このような構成の誘導電動機の制
御装置の動作を説明する。すべり周波数指令補正量演算
回路130Bは、電圧変動量検出回路10の検出値DE
Sが逐次入力される。すべり周波数指令補正量演算回路
130Bは、入力された検出値DESに対応して比例演
算等によりすべり周波数指令補正量を算出し、算出した
すべり周波数指令補正量が、すべり周波数指令補正量最
大値DFSPMAXを超えている場合は、すべり周波数
指令補正量最大値DFSPMAXをすべり周波数指令補
正量DFSP1として出力する。すべり周波数指令補正
量最大値DFSPMAXを超えていない場合は、算出し
たすべり周波数指令補正量をすべり周波数指令補正量D
FSP1として出力する。その他の動作は、実施の形態
1で説明した誘導電動機の制御装置の動作と同様である
ので説明を省略する。
【0074】以上により、この誘導電動機の制御装置
は、架線電圧の電圧変動に対して、比例演算等により算
出するすべり周波数指令補正量が制限されるので、すべ
り周波数指令補正量が、演算誤差等の影響により異常な
値となった場合でも、安定して誘導電動機を駆動制御す
ることが出来る。
【0075】実施の形態8.図18は、本発明に係る誘
導電動機の制御装置の実施の形態8のすべり周波数指令
補正量演算回路の構成例を示すブロック図である。この
すべり周波数指令補正量演算回路12Bは、電圧変動量
検出回路10の検出値DESが逐次入力され、入力され
た検出値DESに対応するすべり周波数指令補正量DF
SP1を算出するすべり周波数指令補正量演算回路14
0Bを備えている。
【0076】すべり周波数指令補正量演算回路140B
(不感回路)は、入力された検出値DESが所定値より
小さいときは、0を出力する不感帯を有している。入力
された検出値DESが所定値より大きいときは、検出値
DESに対応して比例演算等によりすべり周波数指令補
正量を算出し、すべり周波数指令補正量DFSP1とし
て出力する。出力されたすべり周波数指令補正量DFS
P1は、加算器13に与えられる。その他の構成は、実
施の形態5で説明した誘導電動機の制御装置の構成と同
様であるので説明を省略する。
【0077】以下に、このような構成の誘導電動機の制
御装置の動作を説明する。すべり周波数指令補正量演算
回路140Bは、電圧変動量検出回路10の検出値DE
Sが逐次入力される。すべり周波数指令補正量演算回路
140Bは、入力された検出値DESが所定値より小さ
いときは、0を出力する。検出値DESが所定値より大
きいときは、入力された検出値DESに対応して比例演
算等によりすべり周波数指令補正量を算出し、すべり周
波数指令補正量DFSP1として出力する。出力された
すべり周波数指令補正量DFSP1は、加算器13Bに
与えられる。その他の動作は、実施の形態5で説明した
誘導電動機の制御装置の動作と同様であるので説明を省
略する。
【0078】以上により、この誘導電動機の制御装置
は、架線電圧の電圧変動が小さい場合に、すべり周波数
指令補正量を0にすることが出来るので、架線電圧の微
小な電圧変動に対して、すべり周波数指令の不要な絞り
込みを防止することが出来る。
【0079】実施の形態9.図19は、本発明に係る誘
導電動機の制御装置の実施の形態9の電圧補正量演算回
路の構成例を示すブロック図である。この電圧補正量演
算回路11は、比例演算器111に電圧変動量検出回路
10の検出値DESが逐次入力され、入力された検出値
DESに対応する、インバータ8への入力電圧値EFC
を補正する為の電圧補正量DVM1を算出する。この算
出された電圧補正量DVM1は、電圧補正量絞り制御回
路150に与えられ、その立ち上がりにおいて絞り込ま
れた後、所定の比率により減衰させられる絞り込み制御
が行われて電圧補正量DVM2が算出される。算出され
た電圧補正量DVM2は加算器15に与えられる。その
他の構成は、実施の形態1で説明した誘導電動機の制御
装置の構成と同様であるので説明を省略する。
【0080】以下に、このような構成の誘導電動機の制
御装置の動作を、図20の波形図を参照しながら説明す
る。架線電圧ESが(A)に示すように上下した場合、
実施の形態1〜8の誘導電動機の制御装置では、電圧補
正量DVM1は、(D)の破線に示すように急増した後
減少し、補正後のインバータ8への入力電圧値EFC
1、電圧指令VMを入力電圧値EFC1で除した商VP
及び変調率rは、それぞれ(F)、(G)及び(H)の
破線で示したように変化する。その結果、架線電圧の変
動時には、誘導電動機9の電流実効値Imは、(I)の
破線に示すように増加してしまう。
【0081】そこで、この誘導電動機の制御装置では、
電圧補正量演算回路11に、図19に示すように、電圧
補正量絞り制御回路150を設け、電圧補正量DVM1
を、図20(D)の実線に示すように、予め設定した時
定数(低減率)に従って絞り込み、電圧補正量DVM2
を算出するようにしている。その結果、架線電圧の変動
時に、変調率rは、(H)の実線に示すように急減し、
誘導電動機9の電流実効値Imは、(I)の実線に示す
ように増加を抑制することが出来る。
【0082】以上により、この誘導電動機の制御装置
は、電圧補正量を所定の時定数に従って絞り込むので、
架線電圧が短時間に上下した場合でも、十分に変調率を
減少させることが出来、誘導電動機の電流実効値の増加
を抑制することが出来る。
【0083】実施の形態10.図21は、本発明に係る
誘導電動機の制御装置の実施の形態10の電圧補正量演
算回路の構成例を示すブロック図である。この電圧補正
量演算回路11は、電圧変動量検出回路10の検出値D
ESが逐次入力され、入力された検出値DESに対応す
る電圧補正量DVM1を算出する電圧補正量演算器16
0を備えている。
【0084】電圧補正量演算器160は、入力された検
出値DESに対応して、比例演算等により電圧補正量を
算出し、算出した電圧補正量が、電圧補正量最大値DV
MMAXより大きい場合は、その電圧補正量最大値DV
MMAXに制限する。算出された電圧補正量DVM1
は、加算器15に与えられる。その他の構成は、実施の
形態1で説明した誘導電動機の制御装置の構成と同様で
あるので説明を省略する。
【0085】以下に、このような構成の誘導電動機の制
御装置の動作を説明する。電圧補正量演算器160は、
電圧変動量検出回路10の検出値DESが逐次入力され
る。電圧補正量演算器160は、入力された検出値DE
Sに対応して比例演算等により電圧補正量を算出し、算
出した電圧補正量が、電圧補正量最大値DVMMAXを
超えている場合は、電圧補正量最大値DVMMAXを電
圧補正量DVM1として出力する。電圧補正量最大値D
VMMAXを超えていない場合は、算出した電圧補正量
を電圧補正量DVM1として出力する。その他の動作
は、実施の形態1で説明した誘導電動機の制御装置の動
作と同様であるので説明を省略する。
【0086】以上により、この誘導電動機の制御装置
は、架線電圧の電圧変動に対して、比例演算等により算
出する電圧補正量が制限されるので、電圧補正量が、演
算誤差等の影響により異常な値となった場合でも、安定
して誘導電動機を駆動制御することが出来る。
【0087】実施の形態11.図22は、本発明に係る
誘導電動機の制御装置の実施の形態11の電圧補正量演
算回路の構成例を示すブロック図である。この電圧補正
量演算回路11は、電圧変動量検出回路10の検出値D
ESが逐次入力され、入力された検出値DESに対応す
る電圧補正量DVM1を算出する電圧補正量演算器17
0を備えている。
【0088】電圧補正量演算器170(不感回路)は、
入力された検出値DESが所定値より小さいときは、0
を出力する不感帯を有している。入力された検出値DE
Sが所定値より大きいときは、検出値DESに対応して
比例演算等により電圧補正量を算出し、電圧補正量DV
M1として出力する。出力された電圧補正量DVM1
は、加算器15に与えられる。その他の構成は、実施の
形態1で説明した誘導電動機の制御装置の構成と同様で
あるので説明を省略する。
【0089】以下に、このような構成の誘導電動機の制
御装置の動作を説明する。電圧補正量演算器170は、
電圧変動量検出回路10の検出値DESが逐次入力され
る。電圧補正量演算器170は、入力された検出値DE
Sが所定値より小さいときは、0を出力する。検出値D
ESが所定値より大きいときは、入力された検出値DE
Sに対応して比例演算等により電圧補正量を算出し、電
圧補正量DVM1として出力する。出力された電圧補正
量DVM1は、加算器15に与えられる。その他の動作
は、実施の形態1で説明した誘導電動機の制御装置の動
作と同様であるので説明を省略する。
【0090】以上により、この誘導電動機の制御装置
は、架線電圧の電圧変動が小さい場合に、電圧補正量を
0にすることが出来るので、架線電圧の微小な電圧変動
に対して、変調率の不要な絞り込みを防止することが出
来る。
【0091】
【発明の効果】第1発明に係る誘導電動機の制御装置に
よれば、電力変換器が、直流電源からフィルタ回路を通
じて給電された電力を、誘導電動機を駆動する為に変換
し、電圧変動量検出回路が、直流電源の電圧の変動量を
検出する。電圧補正量演算回路は、電力変換器の出力電
圧を補正する為の出力電圧補正量を、電圧変動量検出回
路が検出した変動量に基づき演算し、2次磁束補正量演
算回路は、外部から入力された誘導電動機の2次磁束制
御量を補正する為の2次磁束補正量を、変動量に基づき
演算する。2次磁束制御量補正演算回路は、2次磁束補
正量演算回路が演算した2次磁束補正量により、2次磁
束制御量を補正演算する。電圧検出回路は、電力変換器
への入力電圧値を検出する。
【0092】加算回路は、電圧検出回路が検出した入力
電圧値と電圧補正量演算回路が演算した出力電圧補正量
とを加算し出力し、制御回路は、加算回路が加算し出力
した加算値、2次磁束制御量補正演算回路が補正演算し
た2次磁束制御量及び外部から入力されたトルク制御量
に基づいて、電力変換器を駆動制御する。これにより、
電源電圧が急変したときに、誘導電動機に流れる電流を
抑制出来ると共に、インバータへの入力電圧が上昇する
のを抑制することが出来る。
【0093】第2発明に係る誘導電動機の制御装置によ
れば、2次磁束補正量演算回路は、演算した2次磁束補
正量を、その立ち上がりにおいて絞り込んだ後、所定の
比率により減衰させる絞り込み制御を行う2次磁束補正
量絞り制御回路を備えているので、電源電圧が急変した
ときに、誘導電動機に流れる電流を抑制出来ると共に、
インバータへの入力電圧が上昇するのを抑制することが
出来る。
【0094】第3発明に係る誘導電動機の制御装置によ
れば、2次磁束補正量演算回路は、演算した2次磁束補
正量を第1所定値より小さく制限する制限回路を備えて
いるので、電源電圧が急変したときに、誘導電動機に流
れる電流を抑制出来ると共に、インバータへの入力電圧
が上昇するのを抑制することが出来る。
【0095】第4発明に係る誘導電動機の制御装置によ
れば、2次磁束補正量演算回路は、演算した2次磁束補
正量が、第1所定値より小さい第2所定値より小さいと
きは、前記2次磁束補正量を0とする不感回路を備えて
いるので、電源電圧が急変したときに、誘導電動機に流
れる電流を抑制出来ると共に、インバータへの入力電圧
が上昇するのを抑制することが出来る。
【0096】第5発明に係る誘導電動機の制御装置によ
れば、電力変換器が、直流電源からフィルタ回路を通じ
て給電された電力を、誘導電動機を駆動する為に変換
し、電圧変動量検出回路が、直流電源の電圧の変動量を
検出する。電圧補正量演算回路は、電力変換器の出力電
圧を補正する為の出力電圧補正量を、電圧変動量検出回
路が検出した変動量に基づき演算し、すべり周波数補正
量演算回路は、外部から入力された誘導電動機のすべり
周波数制御量を補正する為のすべり周波数補正量を、前
記変動量に基づき演算する。すべり周波数制御量補正演
算回路は、すべり周波数補正量演算回路が演算したすべ
り周波数補正量により、すべり周波数制御量を補正演算
し、電圧検出回路は、電力変換器への入力電圧値を検出
する。
【0097】加算回路は、電圧検出回路が検出した入力
電圧値と電圧補正量演算回路が演算した出力電圧補正量
とを加算し出力し、制御回路は、加算回路が加算し出力
した加算値、すべり周波数制御量補正演算回路が補正演
算したすべり周波数制御量及び外部から入力されたトル
ク制御量に基づいて、電力変換器を駆動制御する。これ
により、電源電圧が急変したときに、誘導電動機に流れ
る電流を抑制出来ると共に、インバータへの入力電圧が
上昇するのを抑制することが出来る。
【0098】第6発明に係る誘導電動機の制御装置によ
れば、すべり周波数補正量演算回路は、演算したすべり
周波数補正量を、その立ち上がりにおいて絞り込んだ
後、所定の比率により減衰させる絞り込み制御を行うす
べり周波数補正量絞り制御回路を備えているので、電源
電圧が急変したときに、誘導電動機に流れる電流を抑制
出来ると共に、インバータへの入力電圧が上昇するのを
抑制することが出来る。
【0099】第7発明に係る誘導電動機の制御装置によ
れば、すべり周波数補正量演算回路は、演算したすべり
周波数補正量を第1所定値より小さく制限する制限回路
を備えているので、電源電圧が急変したときに、誘導電
動機に流れる電流を抑制出来ると共に、インバータへの
入力電圧が上昇するのを抑制することが出来る。
【0100】第8発明に係る誘導電動機の制御装置によ
れば、すべり周波数補正量演算回路は、演算したすべり
周波数補正量が、第1所定値より小さい第2所定値より
小さいときは、すべり周波数補正量を0とする不感回路
を備えているので、電源電圧が急変したときに、誘導電
動機に流れる電流を抑制出来ると共に、インバータへの
入力電圧が上昇するのを抑制することが出来る。
【0101】第9発明に係る誘導電動機の制御装置によ
れば、電圧補正量演算回路は、演算した出力電圧補正量
を、その立ち上がりにおいて絞り込んだ後、所定の比率
により減衰させる絞り込み制御を行う電圧補正量絞り制
御回路を備えているので、電源電圧が急変したときに、
誘導電動機に流れる電流を抑制出来ると共に、インバー
タへの入力電圧が上昇するのを抑制することが出来る。
【0102】第10発明に係る誘導電動機の制御装置に
よれば、電圧補正量演算回路は、演算した出力電圧補正
量を第3所定値より小さく制限する制限回路を備えてい
るので、電源電圧が急変したときに、誘導電動機に流れ
る電流を抑制出来ると共に、インバータへの入力電圧が
上昇するのを抑制することが出来る。
【0103】第11発明に係る誘導電動機の制御装置に
よれば、電圧補正量演算回路は、演算した出力電圧補正
量が、第3所定値より小さい第4所定値より小さいとき
は、出力電圧補正量を0とする不感回路を備えているの
で、電源電圧が急変したときに、誘導電動機に流れる電
流を抑制出来ると共に、インバータへの入力電圧が上昇
するのを抑制することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る誘導電動機の制御装置の実施の
形態の構成を示すブロック図である。
【図2】 電圧変動量検出回路の構成例を示すブロック
図である。
【図3】 電圧補正量演算回路の構成例を示すブロック
図である。
【図4】 2次磁束指令補正量演算回路の構成例を示す
ブロック図である。
【図5】 インバータ制御回路の構成例を示すブロック
図である。
【図6】 本発明に係る誘導電動機の制御装置の動作を
示す波形図である。
【図7】 2次磁束指令補正量演算回路の構成例を示す
ブロック図である。
【図8】 本発明に係る誘導電動機の制御装置の動作を
示す波形図である。
【図9】 2次磁束指令補正量演算回路の構成例を示す
ブロック図である。
【図10】 2次磁束指令補正量演算回路の構成例を示
すブロック図である。
【図11】 本発明に係る誘導電動機の制御装置の実施
の形態の構成を示すブロック図である。
【図12】 すべり周波数指令補正量演算回路の構成例
を示すブロック図である。
【図13】 インバータ制御回路の構成例を示すブロッ
ク図である。
【図14】 本発明に係る誘導電動機の制御装置の動作
を示す波形図である。
【図15】 すべり周波数指令補正量演算回路の構成例
を示すブロック図である。
【図16】 本発明に係る誘導電動機の制御装置の動作
を示す波形図である。
【図17】 すべり周波数指令補正量演算回路の構成例
を示すブロック図である。
【図18】 すべり周波数指令補正量演算回路の構成例
を示すブロック図である。
【図19】 電圧補正量演算回路の構成例を示すブロッ
ク図である。
【図20】 本発明に係る誘導電動機の制御装置の動作
を示す波形図である。
【図21】 電圧補正量演算回路の構成例を示すブロッ
ク図である。
【図22】 電圧補正量演算回路の構成例を示すブロッ
ク図である。
【図23】 従来の誘導電動機の制御装置の構成例を示
すブロック図である。
【図24】 従来の誘導電動機の制御装置の動作を示す
波形図である。
【符号の説明】
1 架線、2 パンタグラフ、5 フィルタ回路、6
電圧計、7 電圧計(電圧検出回路)8 インバータ
(電力変換器)、9 誘導電動機、10 電圧変動量検
出回路、12 2次磁束指令補正量演算回路、12B
すべり周波数指令補正量演算回路(すべり周波数補正量
演算回路)、13 減算器(2次磁束制御量補正演算回
路)、13B 加算器(すべり周波数制御量補正演算回
路)、14 インバータ制御回路(制御回路)、14B
インバータ制御回路(制御回路)、15 加算器(加
算回路)、120 2次磁束指令補正量絞り制御回路、
120B すべり周波数指令補正量絞り制御回路、13
0,140 2次磁束指令補正量演算器、130B,1
40B すべり周波数指令補正量演算回路、150 電
圧補正量絞り制御回路、160,170 電圧補正量演
算器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02P 5/408 - 5/412 H02P 7/628 - 7/632 H02P 21/00 B60L 1/00 - 3/12 B60L 7/00 - 13/00 B60L 15/00 - 15/42

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電源からフィルタ回路を通じて給電
    された電力を、誘導電動機を駆動する為に変換する電力
    変換器と、 前記直流電源の電圧の変動量を検出する電圧変動量検出
    回路と、 前記電力変換器の出力電圧を補正する為の出力電圧補正
    量を、前記電圧変動量検出回路が検出した変動量に基づ
    き演算する電圧補正量演算回路と、 外部から入力された前記誘導電動機の2次磁束制御量を
    補正する為の2次磁束補正量を、前記変動量に基づき演
    算する2次磁束補正量演算回路と、 該2次磁束補正量演算回路が演算した2次磁束補正量に
    より、前記2次磁束制御量を補正演算する2次磁束制御
    量補正演算回路と、 前記電力変換器への入力電圧値を検出する電圧検出回路
    と、 該電圧検出回路が検出した入力電圧値と前記電圧補正量
    演算回路が演算した出力電圧補正量とを加算し出力する
    加算回路と、 該加算回路が加算し出力した加算値、前記2次磁束制御
    量補正演算回路が補正演算した2次磁束制御量及び外部
    から入力されたトルク制御量に基づいて、前記電力変換
    器を駆動制御する制御回路とを備えることを特徴とする
    誘導電動機の制御装置。
  2. 【請求項2】 2次磁束補正量演算回路は、演算した2
    次磁束補正量を、その立ち上がりにおいて絞り込んだ
    後、所定の比率により減衰させる絞り込み制御を行う2
    次磁束補正量絞り制御回路を備える請求項1記載の誘導
    電動機の制御装置。
  3. 【請求項3】 2次磁束補正量演算回路は、演算した2
    次磁束補正量を第1所定値より小さく制限する制限回路
    を備える請求項1又は2記載の誘導電動機の制御装置。
  4. 【請求項4】 2次磁束補正量演算回路は、演算した2
    次磁束補正量が、第1所定値より小さい第2所定値より
    小さいときは、前記2次磁束補正量を0とする不感回路
    を備える請求項1〜3の何れかに記載の誘導電動機の制
    御装置。
  5. 【請求項5】 直流電源からフィルタ回路を通じて給電
    された電力を、誘導電動機を駆動する為に変換する電力
    変換器と、 前記直流電源の電圧の変動量を検出する電圧変動量検出
    回路と、 前記電力変換器の出力電圧を補正する為の出力電圧補正
    量を、前記電圧変動量検出回路が検出した変動量に基づ
    き演算する電圧補正量演算回路と、 外部から入力された前記誘導電動機のすべり周波数制御
    量を補正する為のすべり周波数補正量を、前記変動量に
    基づき演算するすべり周波数補正量演算回路と、 該すべり周波数補正量演算回路が演算したすべり周波数
    補正量により、前記すべり周波数制御量を補正演算する
    すべり周波数制御量補正演算回路と、 前記電力変換器への入力電圧値を検出する電圧検出回路
    と、 該電圧検出回路が検出した入力電圧値と前記電圧補正量
    演算回路が演算した出力電圧補正量とを加算し出力する
    加算回路と、 該加算回路が加算し出力した加算値、前記すべり周波数
    制御量補正演算回路が補正演算したすべり周波数制御量
    及び外部から入力されたトルク制御量に基づいて、前記
    電力変換器を駆動制御する制御回路とを備えることを特
    徴とする誘導電動機の制御装置。
  6. 【請求項6】 すべり周波数補正量演算回路は、演算し
    たすべり周波数補正量を、その立ち上がりにおいて絞り
    込んだ後、所定の比率により減衰させる絞り込み制御を
    行うすべり周波数補正量絞り制御回路を備える請求項5
    記載の誘導電動機の制御装置。
  7. 【請求項7】 すべり周波数補正量演算回路は、演算し
    たすべり周波数補正量を第1所定値より小さく制限する
    制限回路を備える請求項5又は6記載の誘導電動機の制
    御装置。
  8. 【請求項8】 すべり周波数補正量演算回路は、演算し
    たすべり周波数補正量が、第1所定値より小さい第2所
    定値より小さいときは、前記すべり周波数補正量を0と
    する不感回路を備える請求項5〜7の何れかに記載の誘
    導電動機の制御装置。
  9. 【請求項9】 電圧補正量演算回路は、演算した出力電
    圧補正量を、その立ち上がりにおいて絞り込んだ後、所
    定の比率により減衰させる絞り込み制御を行う電圧補正
    量絞り制御回路を備える請求項1〜8の何れかに記載の
    誘導電動機の制御装置。
  10. 【請求項10】 電圧補正量演算回路は、演算した出力
    電圧補正量を第3所定値より小さく制限する制限回路を
    備える請求項1〜9の何れかに記載の誘導電動機の制御
    装置。
  11. 【請求項11】 電圧補正量演算回路は、演算した出力
    電圧補正量が、第3所定値より小さい第4所定値より小
    さいときは、前記出力電圧補正量を0とする不感回路を
    備える請求項1〜10の何れかに記載の誘導電動機の制
    御装置。
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