JPH08126335A - 電力変換器の制御方法および装置 - Google Patents

電力変換器の制御方法および装置

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JPH08126335A
JPH08126335A JP6281173A JP28117394A JPH08126335A JP H08126335 A JPH08126335 A JP H08126335A JP 6281173 A JP6281173 A JP 6281173A JP 28117394 A JP28117394 A JP 28117394A JP H08126335 A JPH08126335 A JP H08126335A
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俊昭 奥山
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電力変換器のデッドタイムにより発生する出
力電圧歪を補償する補償量を常に最適値に制御し、出力
電圧歪を常に最小化するに好適な電力変換器の制御方法
を提供することにある。 【構成】 電力変換器により発生する出力電圧歪を出力
電流に応じた補償信号によって補償する電力変換器の制
御方法において、該変換器の出力電圧指令値および出力
電流値に基づいて出力電圧歪(補償後の残留分)を推定
し、この推定値に基づいて前記出力電流に応じた補償信
号の大きさ(補償量)を調節する。 【効果】 電力変換器の出力電圧歪を常に最小にでき、
電力変換器と接続される電動機のトルクリプルおよび交
流電源の高調波を低減し、制御精度を高めることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電力変換器の制御方法
および装置、特に、パルス幅変調インバータ(以下、P
WMインバータと記述する。)等の変換器の出力電圧に
含まれる歪を補償する電力変換器の制御方法および装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】PWMインバータにおいては、電圧指令
(正弦波)と搬送波(三角波)を比較して得られるパル
ス幅変調信号(以下、PWM信号と記述する。)に従
い、インバータの正側と負側素子を交互にオンオフ制御
し、出力電圧のパルス幅を変化させることにより、出力
電圧を電圧指令に従い制御する。このとき、両素子が同
時にオンして直流短絡を生じないように、素子のターン
オフタイムを考慮し、オンオフ変化時に両素子ともオフ
とする期間(以下、デッドタイムと記述する。)を設け
ている。しかしながら、この期間中は、インバータ出力
電圧は出力電流の極性に依存し、前述のPWM信号には
従わないため、出力電圧歪が発生する。この出力電圧歪
は、出力電流の極性に関係することから、出力電流と同
位相の方形波状の電圧成分であり、また、一種のインバ
ータ内部電圧降下と見なすことができる。ところで、イ
ンバータにより駆動される電動機は、この出力電圧歪の
ために、トルクリプルを発生し、トルクおよび速度の制
御精度が劣化する。このため、従来から出力電流極性に
応じた補償信号を電圧指令に加算し、出力電圧歪をフィ
ードフォワード制御することにより、出力電圧歪を抑制
する方法(例えば、特開昭62−135289号公報)
が知られている。また、インバータの出力電圧を検出
し、電圧指令と比較し、この差に応じてPWM信号のパ
ルス幅を修正して、出力電圧歪をフィードバック制御す
ることにより、出力電圧歪を抑制する方法(例えば、特
開昭60−82066号公報)が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述の前者の出力電圧
歪補償法は、補償信号の大きさ(補償量)をデッドタイ
ムから素子ターンオフタイムを差し引いた時間(以下、
実効デッドタイムと記述する。)に応じて設定する。し
かしながら、ターンオフタイムは、素子の特性ばらつき
により、また、素子電流の大きさや素子温度により変動
するため、実効デッドタイムは、前述した設定値から変
動する。この結果、この従来方法では、補償量を最適値
に設定することができず、電圧歪を最小化できない。ま
た、後者の補償法は、上述の問題はないが、電圧検出器
を新たに設ける必要があり、検出回路並びにその信号処
理演算が複雑化する。
【0004】本発明の目的は、上述の問題を解決し、補
償量を常に最適値に制御し、出力電圧歪を常に最小化す
るに好適な電力変換器の制御方法および装置を提供する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、電力変換器により発生する出力電圧歪を出力電流に
応じた補償信号によって補償する電力変換器の制御方法
において、該変換器の出力電圧指令値および出力電流値
に基づいて出力電圧歪(補償後の残留分)を推定し、こ
の推定値に基づいて前記出力電流に応じた補償信号の大
きさ(補償量)を調節するようにしたものである。
【0006】
【作用】出力電圧歪は、前述のように一種のインバータ
内部電圧降下と見なすことができる。このことから、電
圧指令(正弦波)からインバータ出力電圧までの伝達経
路において外乱(歪成分)が作用し、これにより、出力
電圧に歪が含まれるようになるというモデルを想定する
ことができる。そこで、本発明では、出力電流極性に応
じた補償信号を電圧指令に加算すると共に、電圧指令と
出力電流に基づいて外乱オブザーバの原理に従い、歪成
分(補償残留成分)を推定し、この歪成分が零に近づく
よう補償量を制御して出力電圧歪を最小化する。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。図1は、本発明の一実施例を示し、本発明を電圧制
御形PWMインバータに適用する場合について説明す
る。図1において、1は電圧指令v*に比例した出力電
圧を出力するPWMインバータであり、破線で示すブロ
ックは前述したデッドタイムによる出力電圧歪Δvが出
力電流極性に応じて発生することをモデル化して示した
もの、2はインバータ1により駆動される電動機、3は
回転磁界座標系の電圧指令値vd*、vq*を固定子座標系
の電圧指令値v*(3相)に変換する座標変換器、4は
インバータ出力電流iを検出する電流検出器、5は該出
力電流iに基づいて出力電流極性に関係した補償信号Δ
v*を出力し、電圧指令v*に加算する補償器、6は出力
電流iを回転磁界座標系の量id、iqに変換する座標変
換器、7はvd*、vq*およびid、iqに基づいて出力電
圧歪成分(補償残留分)(Δv⊥−Δv⊥*)^を推定
する歪成分推定器、8は補償量調節器であり、出力電流
iの極性が変化する時点に同期したパルス信号を出力す
る検出器81、前記パルス信号の有無に応じて(Δv⊥
−Δv⊥*)^をそのままあるいは極性反転して取り出
す極性反転器82、さらに極性反転器82の出力信号を
積分し、前記パルス信号の周期毎の定積分値を出力する
積分器83から構成され、該調節器8の出力値に応じて
前記補償信号Δv*の大きさ(補償量)を調節する。
【0008】次に、本実施例の動作について述べる。部
品番号の1〜5の構成は従来から周知のため、ここでは
概要について述べる。前述のように、デッドタイムによ
る出力電圧歪Δvは、出力電流極性に関係した歪成分が
図1に示す破線のようにインバータ出力電圧に作用する
ことにより発生するものであり、このとき歪成分を出力
電圧vに作用する外乱と見なすことができる。このこと
から、補償器5において出力電流極性に関係した信号を
作り、これを電圧指令v*に加算することにより、電圧
歪Δvを打ち消すようにし、出力電圧vにΔvが含まれ
るのを抑制するようにして出力電圧歪を補償している。
補償信号の大きさ(補償量)は、歪成分のそれに一致す
る場合が最も補償効果が大きく、それより過大あるいは
過小でも歪成分が残留する。従来では先の「解決すべき
課題」の項でも述べたように、補償量はデッドタイムお
よびターンオフタイムの設計値に基づいて、インバータ
運転前に設定するようにしているため、ターンオフタイ
ムが素子の特性ばらつきおよびインバータ運転中におけ
る特性変化により変動すると、補償量は最適値から外
れ、出力電圧歪が残留するようになる。
【0009】本実施例は、この問題を部品番号6〜8を
付加して解決するものである。次にこの関係の動作につ
いて述べる。座標変換器6において、座標変換器3と共
通の位相基準信号を用いて出力電流iを回転磁界座標系
に変換する。変換式を(数1)に示す。
【数1】 次に、歪推定器7の動作について述べる。歪推定器7
は、次の二つの機能をもち、それぞれに対応して以下の
演算動作を行う。一つは、d軸およびq軸の電圧指令値
d*、vq*および電流検出値id、iqに基づいて、出力
電流基本波成分ベクトルi ̄に直交な出力電圧指令成分
v⊥*および出力電流成分i⊥(基本波成分以外の変動
成分)を演算する。出力電流ベクトルに直交な成分を演
算する理由は、 1)モータ一次抵抗値の変動の影響を無くすことがで
き、これとは無関係に補償量を調節できることから、高
精度補償(トルクリプル、高調波の最小)が可能にな
る。 2)出力電圧歪をインバータ出力力率に拘らず常に一定
したリプル波形として観測できるため、歪量を常に高精
度に検出でき、高精度補償が可能になる。 からである。演算の概念を明らかにするため、出力電圧
指令、電流のベクトル図を図2に示す。v*は出力電圧
指令ベクトル、iは出力電流ベクトル、i ̄は出力電流
基本波成分ベクトルであり、i ̄に直交なv*、iの成
分v⊥*、i⊥は、図示のように描かれ、(数2)、
(数3)に示す演算により求められる。
【数2】
【数3】
【0010】以上のようにして求めたv⊥*、i⊥に基
づいて、出力電圧歪成分(補償残留成分)の出力電流ベ
クトルに直交な成分を演算する。演算モデルを図3に示
す。図3において、71はインバータの電圧指令から電
動機の出力電流までを表すモデルで、72は電動機の入
力電圧から出力電流までを伝達関数で表した電動機モデ
ル、Δv⊥は出力電圧歪成分(速度起電力成分も直流成
分として含まれるが、後述の演算によって消去されるた
め、ここではこれを無視する。)、Δv⊥*はこの補償
成分(速度起電力成分を含まず)、73はv⊥*および
i⊥に基づいて(数4)に従い出力電圧歪成分(Δv⊥
−Δv⊥*)^を推定する外乱オブザーバであり、電動
機の逆モデル74などで構成される。なお、オブザーバ
出力には適宜、高域をカットするフィルタが設けられる
が、図示を省略してある。
【数4】
【0011】出力電圧歪成分(Δv⊥−Δv⊥*)^の
概略波形を図4に示す。出力電圧歪成分(Δv⊥−Δv
⊥*)^は、電気角60°を周期とする脈動波形であっ
て、Δv⊥*>Δv⊥(過補償)の場合は右下がりの鋸
歯状波形、逆にΔv⊥*<Δv⊥(不足補償)の場合は
右上がりの鋸歯状波形となる。このことに基づいて、過
補償あるいは不足補償の判別が行える。すなわち、同波
形の連続変化期間における前半30°と後半30°の各
期間において、(Δv⊥−Δv⊥*)^の時間積分値を
求め、各積分値の差を演算することにより、補償の過不
足を判別できる。
【0012】補償量調節器8はこの関係の演算を行う
が、次に調節器8を構成する各要素の動作について述べ
る。先ず、検出器81は出力電流iの極性が変化する時
点を起点に、これより電気角30°幅のパルス信号を出
力する。この過程を図5に示す。この論理演算は、種々
の方法を用いて行えるが、例えば、図6に示すように、
出力電流(三相各相iU、iV、iW)の極性を判別する
比較器811、この極性変化時点においてパルス信号
(電気角60°相当)を発生するパルス発生器812、
インバータ出力角周波数指令ω1*を積分し、ω1*tを出
力すると共に、前記パルス信号によりリセットがされる
積分器813、積分器出力が所定値以下の期間(電気角
30°相当)は「1」、以上の期間では「0」のパルス
信号を出力する比較器814からなる要素を用いて行う
ことができる。図5の各波形は、これら各要素の出力波
形を示す。次に、極性反転器82において、検出器81
(比較器814)の出力パルスが「1」の場合は歪成分
推定器7の出力をそのまま出力し、同パルスが「0」の
場合は極性反転して取り出す。各場合は(Δv⊥−Δv
⊥*)^波形の連続変化期間の前半30°と後半30°
に相当する。極性反転器82の出力は積分器83の入力
に加えられ、これより前記パルス信号の周期毎の定積分
値が出力される。この値は(Δv⊥−Δv⊥*)^の波
形が右下がりの場合は正値に、右上がりの場合は負値と
なり、またこの絶対値は同波形の傾きに比例する。前述
したように、Δv⊥−Δv⊥*の波形は過補償の場合は
右下がり、不足補償の場合は右上がりのため、上述よ
り、積分器83からは、補償の過不足に応じて極性が変
化し、また過不足の程度に応じてその大きさが変化する
信号が出力される。なお、前述の定積分値は一定周期毎
に得られるため、これを各周期の間ホールドした結果が
積分器83より出力される。積分器83の出力は補償器
5に加えられ、この出力値に応じて補償信号Δv*の大
きさが調節される。すなわち、出力値が正(過補償)の
場合はΔv*の大きさを減少方向に、出力値が負(不足
補償)の場合はΔv*の大きさを増加方向に、出力値の
大きさに応じて調節がされる。以上のようにして、本実
施例では、補償量の過不足を判別し、補償量を修正する
ため、常に補償量を最適に制御することができ、出力電
圧歪を常に最小化することができる。この結果、電動機
のトルクリプルの発生を防止すると共に交流電源の高調
波を低減し、制御精度を高めることができる。
【0013】本実施例においては、d軸およびq軸の電
圧指令値vd*、vq*および電流検出値id、iqに基づい
て、先ずインバータ出力電圧、電流の出力電流基本波ベ
クトルi ̄に直交な成分v⊥*、i⊥を求め、次にこれ
ら出力電圧、電流成分に基づいて出力電圧歪成分(Δv
⊥−Δv⊥*)^を推定し、この歪成分に応じて補償信
号Δv*の大きさを調節している。ところで、この演算
の順序を変更し、vd*、vq*およびid、iqに基づい
て、先ず出力電圧歪のd軸成分(Δvd−Δvd*)^お
よびq軸成分(Δvq−Δvq*)^を推定し、次にこの
歪成分の出力電流基本波ベクトルに直交な成分(Δv⊥
−Δv⊥*)^を求め、この歪成分に基づいてΔv*の大
きさを調節するようにしても同様の動作が行える。上述
の変更点は、歪成分推定器(先の実施例の部品7相当)
の演算内容にあるため、これについて述べる。図7は、
本発明の他の実施例であり、その演算内容のモデルを示
す。なお、本実施例は、図1の歪成分推定器7の演算内
容を除いて、その他の構成は同じである。図7におい
て、71’はインバータの電圧指令から電動機の出力電
流までを表すモデルで、72’は電動機の入力電圧から
出力電流までを伝達関数で表した電動機モデル、Δ
d、Δvqは出力電圧歪成分、Δvd*、Δvq*は補償信
号Δv*のd軸およびq軸成分、73’はvd*、vq*お
よびid、iqに基づいて(数5)に従い、出力電圧歪成
分(Δvd−Δvd*)^および(Δvq−Δvq*)^を推
定する外乱オブザーバであり、電動機の逆モデル74’
などで構成される。
【数5】 そして、歪成分の出力電流基本波ベクトルに直交な成分
(Δv⊥−Δv⊥*)^を(数6)に従い演算する。
【数6】 この演算値は、先の実施例における(数4)の演算値と
同一である。この演算値に基づいて、補償量Δv*の大
きさを調節するが、この内容は先の実施例と変わらな
い。したがって、本実施例においても先の実施例と同じ
動作を行うことができる。
【0014】なお、先の実施例及び本実施例では、補償
器5において、インバータ出力電流の検出値(各相瞬時
値)に基づいて補償信号Δv*を得ているが、代わり
に、出力電流の座標変換値id、iqに基づいて各相出力
電流の位相を(数7)に従い演算し、これに基づいて各
相出力電流の極性(位相θが−π/2≦θ≦π/2であ
る期間は正、π/2<θ<3π/2である期間は負)を
判別し、これよりΔv*を求めることもできる。
【数7】 この場合、各相の出力電流がその極性変化付近において
複雑に変化(リプル分による)することがあっても、フ
ィルタによりid、iqのリプル分を除去してから演算に
用いることにより、安定して補償信号が得られるので、
より高精度に補償が行える。
【0015】また、先の実施例及び本実施例では、回転
磁界座標系の電圧指令値vd*、vq*および電流検出値i
d、iqに基づいて、歪成分の出力電流基本波ベクトルに
直交な成分(Δv⊥−Δv⊥*)^を演算し、これに応
じて補償信号Δv*を調節しているが、vq*とiqあるい
はvd*とidのいずれかに基づいて歪成分のq軸あるい
はd軸成分を演算し、この歪成分に基づいてΔv*を調
節するようにしても同様の動作が行なえる。特に、iq
が小の場合(idは所定値)は、q軸は電流iにほぼ直
交(例えば、図2からiq=0のとき、i=idとなり、
q軸は電流iに直交)するため、vq*とiqに基づいて
演算される歪成分(Δvq−Δvq*)^は、先の実施例
及び本実施例における(Δv⊥−Δv⊥*)^と同様で
あり、これに基づいてΔv*の調節を行なうことで同様
の効果が得られる。なお、iqが大の場合は、逆にd軸
がiにほぼ直交するようになるため、vd*とiqに基づ
いて同様にΔv*の調節を行なうことができる。
【0016】先の実施例及び本実施例では、回転磁界座
標系の電圧指令値vd*、vq*および電流検出値id、iq
に基づいて出力電圧歪成分(Δv⊥−Δv⊥*)^を推
定し、これに応じて補償信号Δv*を調節しているが、
固定子座標系の電圧指令値v*と電流検出値iに基づい
て出力電圧歪成分を推定し、これに応じてΔv*を調節
することもできる。図8は、この概念に基づく本発明の
他の実施例を示す。図8において、1はPWMインバー
タ、2は電動機、4は電流検出器、5は補償器で先の実
施例と同一物である。9は電圧指令値v*および電流検
出値iに基づいて(数8)に従い出力電圧歪成分Δv−
Δv*を推定する外乱オブザーバであり、電動機の逆モ
デル91などで構成される。
【数8】 演算器10は、(数9)に従い前記歪成分の出力電流ベ
クトルに直交な成分(Δv⊥−Δv⊥*)^を演算す
る。
【数9】 この演算値は、先の実施例における歪成分推定器7の出
力値と同一である。したがって、この演算値に基づい
て、先の実施例と同様に補償量調節器8を用いてΔv*
を調節し、同様の動作を行うことができる。なお本実施
例は、先の実施例における座標変換器3、6が無い場合
にも適用できる。
【0017】以上説明した本発明の実施例は、補償信号
Δv*により電圧指令値v*を修正して、出力電圧歪を補
償する方式に本発明を適用した例であるが、v*に応じ
て制御されるパルス幅変調信号のパルス幅をΔv*によ
り修正する方式に対しても適用でき、同様の効果が得ら
れることは明らかである。なお、本発明は、電力変換器
の出力周波数が低い範囲のみ適用し、高い範囲では非適
用とすることもできる。この場合、歪成分の周波数も低
いため、演算周期が大であっても十分な精度で演算を行
なうことができ、マイコン演算の負担を低減できる。ま
た、以上は実運転前の調整運転において行なうこともで
きる。また、本発明は、電動機駆動用インバータに限ら
ず、交流電源と接続される変換器にも適用でき、出力電
圧歪を低減して電源高調波の発生を減らすことができ
る。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
電力変換器のデッドタイムにより発生する出力電圧歪を
常に最小に制御でき、電力変換器と接続される電動機の
トルクリプルの発生を防止すると共に交流電源の高調波
を低減し、制御精度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示し、パルス幅変調インバ
ータに適用した構成図
【図2】本発明に関する演算内容の概念を説明するため
のベクトル図
【図3】本発明に関する演算内容を説明するための図
【図4】本発明の動作に関する信号波形図
【図5】本発明に関する演算内容を示す動作波形図
【図6】本発明に関する演算内容を示す構成図
【図7】本発明の他の実施例を示し、演算内容を説明す
るための図
【図8】本発明の他の実施例を示し、パルス幅変調イン
バータに適用した構成図
【符号の説明】
1 パルス幅変調インバータ 2 電動機 3 座標変換器 4 電流検出器 5 補償器 6 座標変換器 7 歪成分推定器 8 補償量調節器

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電力変換器により発生する出力電圧歪を
    出力電流に応じた補償信号によって補償する電力変換器
    の制御方法において、該変換器の出力電圧指令値および
    出力電流値に基づいて出力電圧歪を推定し、この推定値
    に基づいて前記出力電流に応じた補償信号の大きさ(補
    償量)を調節するようにしたことを特徴とする電力変換
    器の制御方法。
  2. 【請求項2】 電力変換器により発生する出力電圧歪を
    出力電流に応じた補償信号によって補償する電力変換器
    の制御方法において、該変換器の出力電圧指令値および
    出力電流値に基づいて変換器出力電圧、電流の出力電流
    基本波ベクトルに直交な成分を求め、これら直交な成分
    に基づいて出力電圧歪成分を推定し、この推定値に基づ
    いて前記出力電流に応じた補償信号の大きさ(補償量)
    を調節するようにしたことを特徴とする電力変換器の制
    御方法。
  3. 【請求項3】 電力変換器により発生する出力電圧歪を
    出力電流に応じた補償信号によって補償する電力変換器
    の制御方法において、該変換器の出力電圧指令値および
    出力電流値に基づいて出力電圧歪を推定し、この推定値
    に基づいて出力電圧歪の出力電流ベクトルに直交な成分
    を求め、この演算値に基づいて前記出力電流に応じた補
    償信号の大きさ(補償量)を調節するようにしたことを
    特徴とする電力変換器の制御方法。
  4. 【請求項4】 請求項1、請求項2または請求項3にお
    いて、電力変換器の出力電圧指令値および出力電流値に
    は回転座標変換量を用いることを特徴とする電力変換器
    の制御方法。
  5. 【請求項5】 請求項1、請求項2または請求項3にお
    いて、電力変換器の出力電圧指令値および出力電流値に
    は固定子座標量を用いることを特徴とする電力変換器の
    制御方法。
  6. 【請求項6】 請求項1、請求項2または請求項3にお
    いて、電力変換器は、出力電圧指令に応じてパルス幅変
    調信号のパルス幅が制御されるパルス幅変調変換器であ
    って、前記出力電流に応じた補償信号に応じて前記パル
    ス幅を修正することを特徴とする電力変換器の制御方
    法。
  7. 【請求項7】 電力変換器により発生する出力電圧歪を
    補償する電力変換器の制御装置において、該変換器に出
    力電圧指令値を与える手段と、該変換器の出力電流値を
    検出する電流検出手段と、該出力電流に基づいて出力電
    流極性に関係した補償信号を出力し、前記出力電圧指令
    値に加算する補償手段と、前記出力電圧指令値と前記出
    力電流値に基づいて出力電圧歪成分(補償残留分)を推
    定する歪成分推定手段と、該推定量に基づいて前記補償
    信号の大きさ(補償量)を調節する補償量調節手段を具
    備することを特徴とする電力変換器の制御装置。
  8. 【請求項8】 請求項7において、歪成分推定手段は、
    電力変換器の出力電圧指令値および出力電流値に基づい
    て変換器出力電圧、電流の出力電流基本波ベクトルに直
    交な成分を求め、これら直交な成分に基づいて出力電圧
    歪成分を推定することを特徴とする電力変換器の制御装
    置。
  9. 【請求項9】 請求項7において、歪成分推定手段は、
    電力変換器の出力電圧指令値および出力電流値に基づい
    て出力電圧歪を推定し、この推定値に基づいて出力電圧
    歪の出力電流ベクトルに直交な成分を求めることを特徴
    とする電力変換器の制御装置。
  10. 【請求項10】 請求項7において、補償量調節手段
    は、電力変換器の出力電流の極性が変化する時点に同期
    したパルス信号を出力する検出器と、該パルス信号の有
    無に応じて出力電圧歪をそのままあるいは極性反転して
    取り出す極性反転器と、該極性反転器の出力信号を積分
    し、前記パルス信号の周期毎の定積分値を出力する積分
    器からなり、補償信号の大きさ(補償量)を調節するこ
    とを特徴とする電力変換器の制御装置。
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