JP5888710B2 - 車載充電器及び車載充電器の制御方法 - Google Patents

車載充電器及び車載充電器の制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、車載充電器に関し、特に、電気自動車やプラグインハイブリッド自動車などに搭載される車載充電器とその制御方法に関するものである。
従来の車載充電器では、AC/DCコンバータ、DC/DCコンバータなど電力変換器のスイッチング制御を汎用のマイクロコントローラ(以下、マイコンと呼ぶ。)などの演算装置で実行しようとすると、実際の電圧や電流を観測するセンサ自身やセンサ後段のフィルタの影響により、実際の電圧や電流の波形とマイコンで検出される信号の波形との時間的な観測遅れが生じる。
この観測遅れは、スイッチング周波数が高いほど影響が大きく、本来、力率が1となるようマイコンが電力変換器をスイッチング制御するが、観測遅れが生じて、スイッチングすべきタイミングから外れてしまうと車載充電器の充電動作が不安定になる。充電動作が不安定になると、入力電流リプルが増えたり入力電流が固定周波数で変動するので、制御応答性が悪くなり、過電流が発生して充電動作を停止させてしまう。これは、観測遅れによる充電制御上の位相余裕及びゲイン余裕が低下するほど顕著に現れる。
また、マイコンが電力変換器を制御する一連の処理フローの中で、メイン処理ループ内で他の処理と並行しながら、AC/DCコンバータやDC/DCコンバータをスイッチング制御させる場合は、位相余裕やゲイン余裕の確保が特に困難となる。また、この問題を解決しようとすると、処理速度の速いマイコンを選定する必要があった。
一方、外部交流電流を検出する電流センサのドリフトや外部交流電圧を検出する電圧センサの位相検出遅れによる充電電流の偏差及びそのアンバランスを低減又は防止するという課題に対して、外部電源電圧の位相が正であるA区間又は負であるB区間それぞれに関し、電流指令iu*に対する実電流iuの偏差Δiuの平均値Sを求め、この平均値Sの符号(極性)に応じてA区間ゲインGa又はB区間ゲインGbをそれぞれ増加又は減少方向に補正し、電流iuの制御に際してA区間についてはA区間ゲインGaを、またB区間についてはB区間ゲインGbをそれぞれゲインとして用いる充電装置がある(例えば、特許文献1参照)。
また、従来のスイッチング電源装置では、一般に、LCフィルタや制御装置等において位相遅れが生じ、この位相遅れは、周波数が高くなるほど大きくなる。そして、この位相遅れが180°に達すると、スイッチング電源装置の出力電圧は発振してしまう。従って、位相遅れが180°に達することがないように位相補償する手段を講ずる必要がある。そこで、帰還ループにあるハイパスフィルタ及び積分手段によって駆動信号の時比率に対応する信号から低周波成分を遮断し、この遮断した信号を積分するとともに、この積分後の信号に基づいて駆動信号が生成されるため、スイッチング電源装置用制御装置の伝達関数が位相進みとなり且つ直流利得も確保されるスイッチング電源装置及びその制御装置がある(例えば、特許文献2参照)。
さらには、スイッチング電源装置用制御装置では、スイッチング電源装置で検出された出力電圧がローパスフィルタを通されるなどして位相遅れとなるが、演算手段により駆動信号に対応した信号に対して低周波成分を遮断するとともに積分を施し、補正手段によりスイッチング電源装置で検出された出力電圧を演算手段で演算した信号により補正することによって、その出力電圧の位相遅れを補償するスイッチング電源装置及びその制御装置がある(例えば、特許文献3参照)。
そして、この特許文献3では、この位相補償によって制御装置では実際の出力電圧の変動に対して遅れが無いか或いは殆ど遅れが無い補正出力電圧に基づいて駆動信号を生成することができるので、生成された駆動信号は実際の出力電圧の変動に対して遅れの無いオン信号とオフ信号とが切り換ることとなり、その結果、スイッチング電源装置では、位相遅れが無い駆動信号によってスイッチング素子がスイッチングするので、位相遅れが起因となって出力電圧の変動(リップル)が大きくなることはなく、Bang−Bang制御による高速応答が可能となることが記載されている。
特開平9−294336号公報 特開2004−304870号公報 特許第3738019号公報
上記の特許文献1のように、実電流と指令値との偏差から制御量を補正演算することで電力変換時の安定性を確保する場合、汎用のマイコンで実現しようとするとマイコンに膨大な処理負荷が掛ってしまう。また、電力変換器のスイッチング周波数が高くなるほど実装の実現性が困難となる。
また、上記の特許文献2及び3に記載されるように、電源装置の位相余裕やゲイン余裕を確保する手法として、従来から充電システム制御のループ内のエラーアンプに位相補償回路を追加することで位相補償する手法では、車載充電器を搭載した車両がどのような場所に設置され、そしてどこの充電設備や交流電源に接続し、そして給電されるかが不定であるため、位相余裕やゲイン余裕の設計が困難であった。
この理由としては、1つのセンサに対してセンシング機能と制御性の向上のための位相補償機能を兼ねる構成とした場合、制御周波数領域で位相補償の対象周波数範囲を拡大し過ぎると本来観測すべき電圧、電流信号の誤差を増大させるという問題もあるため、設計が難しい。
ここで、交流電源側には、柱上トランスからの配線長など充電器に接続するまでの経路にはインダクタンス成分Lが存在する。また、そのインダクタンス成分Lに直列接続される車載充電器内部のPFCコイルやコモンモードチョークコイル(以下、CMCコイルと呼ぶ。)のインダクタンス成分Lが存在する。なお、ここでのCMCコイルのインダクタンス成分とはノーマルインダクタンス成分を言う。
また、車載充電器内部の交流電源用フィルタの容量成分C(具体的にはアクロスザラインコンデンサ(以下、Xコンと呼ぶ。)などの容量成分)と、車載充電器内部及び交流電源側を含めたインダクタンス成分L(=L+L)とで決まる下記の共振周波数fが生じる。
=1/√(2πLC) ・・・式(1)
この共振周波数fが、車載充電器の位相余裕やゲイン余裕の低い周波数域に存在すると、入力電流が上記共振周波数fで振動し、車載充電器の充電動作が不安定となる問題があった。
また、前記インダクタンス成分Lに伴い、当該車載充電器における充電システム制御の位相余裕やゲイン余裕も変化してしまい、これに伴い充電器の充電動作が不安定となるという問題があり、従来は共振周波数fでのゲインを抑制するため、共振点よりも低いカットオフ周波数となるように交流電源用フィルタのカットオフ周波数を設定することで回避してきた。
上記の式(1)からも明らかな通り、共振周波数fを低域に設定するためには車載充電器内部のPFCコイルやCMCコイルのインダクタンス成分Lを大きくするか、或いは、交流電源用フィルタ内部のXコンなどのコンデンサ容量成分Cを大きくするかのいずれかの方法を選択する必要がある。
しかしながら、このような手法を採ると部品サイズが大きくなり、それに伴う材料費やコストも増加する。また、製品サイズも大きくなってしまうという問題があった。
また、電圧センサ、電流センサ出力に設けた低域通過フィルタのカットオフ周波数を低域に設定すると耐ノイズ性については向上するものの、電圧・電流の観測遅れが生じ、充電器動作の応答性も悪化してしまう。
さらに、上記の共振周波数fの対策を講じることで交流電源側インダクタンスに伴う共振周波数制御安定性は改善されるが、共振周波数対策により商用周波数帯で観測遅れが生じることで低域での充電システム制御のゲイン余裕及び位相余裕が悪化し、低域での充電システム制御の応答性が悪くなってしまうのを防ぐ必要があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、交流電源用フィルタの共振周波数の悪影響を抑制でき且つ位相余裕及びゲイン余裕をできるだけ大きく取れる動作が安定した車載充電器とその制御方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための本発明に係る車載充電器は、外部の交流電源に接続されたノイズ除去用の交流電源用フィルタと、前記交流電源の出力電圧又は出力電流を、前記交流電源用フィルタの後段で検出する交流電源監視用センサと、前記交流電源の電力を前記交流電源用フィルタを介して外部の高圧バッテリへ供給する電力変換器と、前記交流電源監視用センサに接続され、前記交流電源用フィルタの内部容量成分と、車載充電器内部及び前記交流電源側を含めた予め算出推定されるインダクタンス成分とで決まる共振周波数を含む制御応答性の低い周波数帯のゲインを抑制する帯域除去フィルタと、前記帯域除去フィルタの出力に基づき前記電力変換器をスイッチング制御する演算装置とを備えている。
また本発明では、外部の交流電源の出力電圧又は出力電流を、ノイズ除去用の交流電源用フィルタを介してセンサにより検出するステップと、前記交流電源用フィルタの内部容量成分と車載充電器内部及び前記交流電源側を含めた予め算出推定されるインダクタンス成分とで決まる共振周波数を含む制御応答性の低い周波数帯のゲインを帯域除去フィルタにより抑制するステップと、前記交流電源の電力を前記交流電源用フィルタを介して外部の高圧バッテリへ供給する電力変換器を、演算装置が前記帯域除去フィルタの出力に基づきスイッチング制御するステップとを備えた車載充電器の制御方法が提供される。
上記のように構成された車載充電器によれば、帯域除去フィルタにて通過阻止帯域は、交流電源用フィルタの容量成分(具体的には、Xコン容量など)と、想定し得る交流電源側インダクタンス成分Lとで決まる共振周波数をカバーする領域で且つ制御応答性の低い周波数帯のゲインを抑制するフィルタ定数に設定するので、充電システム制御の位相余裕、ゲイン余裕の少ない周波数領域とならずに、交流電源用フィルタの共振周波数にて外乱ノイズや電力変換器自身のスイッチングノイズが増幅されて充電動作が不安定となるのを抑制することができる。
また、交流電源の電圧或いは電流センシング機能と制御性の向上を目的とした位相補償機能を兼ねる構成とした場合においても、共振ピークが発生し得る周波数帯域のみセンサ出力から取り除くので電圧、電流の誤差は少なくて済む。
また、抵抗、コンデンサなどチップ部品で実現できるので、定常使用で電流が数A〜数10A程度流れる部品、例えば、交流電源用フィルタやPFCコイルなどのサイズを大きくすることなく、安価な方法で対策が実現できる。PFCコイルやCMCコイルのインダクタンス成分は、上記制約を受けないので小型化できる。
また、これら対策で用いる部品は、抵抗、コンデンサなどのチップ部品で構築できるので交流電源用フィルタやPFCコイルなどの大電流の流れる部品サイズを大きくせずに簡単な回路構成で対策が実現できる。
さらには、これらの部品サイズの小型できるので製品サイズも小型化できる。また、製品の体積重量も下がり、結果として材料費が下がるので製品単価を抑えることができる。
本発明に係る車載充電器の基本的な構成を示すとともに、これに使用される帯域除去フィルタを実施の形態1として示したブロック図である。 本発明に係る車載充電器において、交流用電源側インダクタンスを考慮したときの交流電源用フィルタ減衰特性及び帯域除去フィルタの通過阻止特性を示すグラフ図である。 図1に示した本発明に係る車載充電器をより具体的に示したブロック図である。 本発明に係る車載充電器に用いられる帯域除去フィルタの実施の形態2としてのノッチフィルタを示した回路図である。 図4に示した帯域除去フィルタの特性グラフ図である。 本発明に係る車載充電器に用いられる帯域除去フィルタの実施の形態2としてのツインT型ノッチ能動フィルタを示す回路図である。 従来の車載充電器のシステム系のゲイン特性及び位相特性(実機データ)を示すグラフ図である。 本発明に係る車載充電器のシステム系のゲイン特性及び位相特性(実機データ)を示すグラフ図である。 本発明に係る車載充電器に用いられる帯域除去フィルタの実施の形態3を示したブロック図である。 図9に示す実施の形態3において、帯域除去フィルタの切り換えの変形例を示した図である。 本発明に係る車載充電器に用いられる位相補償回路を実施の形態4として示した図である。
以下、本発明に係る車載充電器を、図面を参照して詳細に説明する。
実施の形態1.
まず、本発明に係る車載充電器の各実施の形態に共通の構成が図1に示されており、図中、この車載充電器1は、交流電源用フィルタ2と、この交流電源用フィルタ2を介して交流電源7の電流及び電圧をそれぞれ監視する交流電源監視用センサ3a、3b(以下、符号3で総称することがある。)と、交流電源用フィルタ2から出力電力を変換する電力変換器4と、この電力変換器4を制御する演算装置5と、センサ3a,3bの出力に対する帯域除去を行って演算装置5のA/Dポートに与える帯域除去フィルタ6a,6b(以下、符号6で総称することがある。)とで構成されている。交流電源用フィルタ2は、外部の交流電源7にコイル8を経由して接続されており、電力変換器4は外部の高圧バッテリ16などに接続されている。なお、交流電源監視用センサ3及び帯域除去フィルタ6は少なくとも1つ設けられるものである。
以下に述べる実施の形態1〜3は、特に帯域除去フィルタに関するものである。
ここで、交流電源用フィルタ2は、アクロスザラインコンデンサ(以下、Xコンと呼ぶ。)、コモンモードチョークコイル(以下、CMCコイルと呼ぶ。)、及びラインコンデンサ(以下、Yコンと呼ぶ。)から構成されるフィルタで、ノーマルモードノイズ及びコモンモードノイズの両方の種類のノイズに有効なフィルタである。電源監視用センサ3は、入力−出力間で絶縁機能を有している。
電力変換器4は、交流電源7から交流用フィルタ2を介して供給されるエネルギーを直流電力に変換して高圧バッテリ16に電力伝達するとともに、漏電や感電等を防ぐための安全上の観点から交流電源側と高圧バッテリ16側とを絶縁させる機能を有する。
演算装置5は、マイコンの他、Micro Controller Unit、Digital Signal Processor(以下、DSPと呼ぶ)、専用電源コントローラICなどで構成される演算部であり、電源監視用センサ3出力に基づき、電力変換器4の制御を行う。また、演算装置5は、交流電源用フィルタ2及び帯域除去フィルタ6による遅れ時間を予め考慮して、交流電源監視用センサ3の出力を補正する構成とする。
帯域除去フィルタ6は、センサ3出力と演算装置5のA/Dポートとの間に抵抗とコンデンサから成る低域通過フィルタと高域通過フィルタの並列回路で構成される。
ここで、帯域除去フィルタ6が除去すべき帯域は、柱上トランスやケーブルの配線長など本車載充電器1に接続されるまでに存在する交流電源側のインダクタンス成分(L)8及び車載充電器1内部のインダクタンス成分Lの合成インダクタンスL(=L+L)と、交流電源用フィルタ2の容量成分Cとから決まる共振周波数f(上記の式(1))を含む制御応答性の低い周波数帯のゲインを抑制するように設定する。
具体的には、図2(1)で示される交流用電源側インダクタンス成分(L)を考慮したときの交流用フィルタ減衰特性において、上記共振周波数fにより交流電源から流れる電流のゲイン周波数特性が数kHz付近に共振点を持つ。一方で、制御ゲインとしては1kHz前後(この値は、図2(1)に示すシミュレーション図に対応する図7(1)の実機データに基づく。)にクロスオーバー周波数を有し、この周波数付近では制御ゲインが低いため、制御応答性も悪い。
そこで、図2(2)で示すような特性の帯域除去フィルタを用いて、共振周波数fでゲインを抑制するように帯域除去フィルタ6の通過阻止帯域を決める。また、部品のコストやサイズの観点からチッブ部品で構成する。
図3は、図1に示した本発明に係る車載充電器のより具体的な構成例を示しており、図中、交流電源用フィルタ2は、Xコン9、CMCコイル10、及びYコン11から成る。電源監視用センサ3aは、絶縁アンプ(絶縁センサ)12で構成され、電源監視用センサ3bは、交流電源7の電流を検出する電流センサ13である。演算装置5は、AC/DCコンバータ14及びDC/DCコンバータ15から成る。帯域除去フィルタ6a,6bは、それぞれ、絶縁アンプ12及び電流センサ13の各出力と演算装置5のA/Dポートとの間に接続されている。
ここで、交流電源用フィルタ2は、ノーマルモードノイズ及びコモンモードノイズの両方の種類のノイズに有効なフィルタである。本回路では、Xコン―CMCコイル−Xコン―CMCコイル−Xコンの2段構成としたが、本発明の効果を得るに当っては、Xコン―CMCコイル−Xコンの1段構成でもよい。
電源監視用センサ3aを構成する絶縁アンプ12は、入力側の基準電位(1次側と呼ぶ)と出力側の基準電位(2次側と呼ぶ)とが電気的に絶縁されており、1次側に入力された電位差を任意倍した電位差が、2次側に出力される。
この絶縁方式には様々な形態があるが、内部でAD/DA変換やDA/AD変換などの信号処理を実施するICが多く、このような影響もあり、数μsオーダーの遅延時間が生じてしまい、これが位相遅れとなり、結果として充電器システム全体としての位相余裕、ゲイン余裕を減らす一要因となっている。
電源監視用センサ3bを構成する電流センサ13においても、同様に数μsオーダーの遅延時間が生じる。また、これらの遅延時間は電力変換のスイッチング速度が速くなるにつれてこれが無視できず、充電動作の制御安定性に影響を及ぼす。
AC/DCコンバータ14は、交流電源7を直流に変換するための変換器で、PFCコイル、ダイオード、及び半導体スイッチ素子(例えば、MOSFETやIGBT)などから構成される。電源トポロジーとしては、一石型方式、セミブリッジ方式、インターリーブ方式、DCリンクFCC方式などの回路構成があり、スイッチング方式も様々な種類がある。
DC/DCコンバータ15は、AC/DCコンバータ14にて変換された直流電力を高圧バッテリ16側に電力伝達させる。また、DC/DCコンバータ15には、漏電や感電等を防ぐための安全上の観点から交流電源側と高圧バッテリ16側を絶縁させるための絶縁トランスを有し、ダイオード、半導体スイッチ素子、例えば、MOSFETやIGBTなどから構成される。DC/DCコンバータの電源トポロジーとしても、ハーフブリッジLLC、フルブリッジLLC方式、フルブリッジ方式など回路構成があり、スイッチング方式も様々な種類がある。
演算装置5は、特に、DSPや専用電源コントローラICなどスイッチング制御専用に特化させたICを除いては、他の内部処理と並行して電圧・電流をセンシングしつつ、その観測値に基づき、AC/DCコンバータ14やDC/DCコンバータ15などの主回路をスイッチング駆動させる場合には、位相余裕、ゲイン余裕の確保が困難となり、これらを改善させようとすると処理速度の速いマイコンを選定する必要があった。
また、演算装置5は、交流電源用フィルタ2及び帯域除去フィルタ6による遅れ時間を予め考慮して、交流電源監視用センサ3の出力を補正する構成としても良い。
すなわち、交流電源監視用センサ3によって検出された交流電源7の電圧値或いは電流値が、実際の商用周波数(50/60Hz)の場合の電圧値或いは電流値とずれていた場合、力率が悪化してしまうが、交流電源監視用センサ3の出力に、既知の遅延時間から算出されるオフセット値を加減することでほぼ遅延時間の無い交流電源の電圧値・電流値が得られる。これによって商用周波数帯の観測遅れが解消され、力率改善、制御性の向上が図れる。
帯域除去フィルタ6は、抵抗及びコンデンサから成る低域通過フィルタ及び高域通過フィルタの並列回路で構成され、交流電源側のインダクタンス成分L及び充電器側のインダクタンス成分Lの合成インダクタンスLと交流電源用フィルタ2の容量成分Cで決まる上記の共振周波数f0を含む制御応答性の低い周波数帯のゲインを抑制するように設定する。具体的には、上記共振周波数f0により交流電源7から流れる電流のゲイン周波数特性が数kHz付近に共振点を持つので、その共振周波数fをカバーするように帯域除去フィルタ6の通過阻止帯域であってゲイン制御応答性の低い周波数帯を決める(図2参照)。この結果、除去すべき帯域は、充電システム制御全体での位相余裕、ゲイン余裕の少ない周波数領域、すなわち除去しても悪影響が少ない周波数帯域となる。また、これらの部品は、チッブ部品で構成可能である。
なお、帯域除去フィルタ6の段数としては、実用上において交流電源7側のラインや回路内部に損失分があるため1段としても十分効果はあるが、抵抗やコンデンサによる1次の低域通過フィルタ/高域通過フィルタが20dB/decの減衰特性を持つのに対して、LCによるゲイン周波数特性は、損失分を無視すれば40dB/decのゲイン特性を持つので、帯域除去フィルタ6の段数としては、図示のように、2段以上が望ましい。
このような構成を採ることで、共振周波数f0での外乱ノイズやAC/DCコンバータやDC/DCコンバータなど電力変換器自身のスイッチングノイズが増幅されて充電動作が不安定となるのを抑制することができる。
また、これらの対策は抵抗、コンデンサなどチップ部品で実現できるので、交流電源用フィルタやPFCコイルなどの大電流の流れる部品サイズを大きくせずに簡単な構成で対策が実現できる。
また、抵抗、コンデンサなどチップ部品で実現できるので、定常使用で電流が数A〜数10A程度流れる部品、例えば、交流電源用フィルタやPFCコイルなどのサイズを大きくすることなく、安価な方法で対策が実現できる。PFCコイルやCMCコイルのインダクタンス成分は、上記の制約を受けないので小型化できる。
さらに、これらの部品サイズの小型できるので製品サイズも小型化できる。また、製品の体積重量も下がり、結果として材料費が下がるので製品単価を抑えることができる。
また、演算装置5が帯域除去フィルタ6及び交流電源用フィルタによる遅れ時間を予め求めておき、これに基づき、交流電源監視用センサ2の出力を補正することで、ほぼ遅延時間無く、交流電源の電圧値・電流値が得られるので基本波成分の位相遅れが解消され、力率改善、制御性の向上が図れる。
実施の形態2.
上記の帯域除去フィルタ6を、本実施の形態2として図4に示すように、ノッチフィルタとしても良い。ここでは、RLPF、CLPFから成るT型低域通過フィルタ(LPF)と、CHPF、RHPFから成るT型高域通過フィルタ(HPF)とが並列接続されたツインT型ノッチフィルタで2段構成してもよい。
帯域除去フィルタ6における2つのノッチ周波数を互いにずらすことで合成される帯域阻止領域は、交流電源用フィルタ2の内部容量成分(具体的にはXコン容量)と車載充電器内部及び交流電源7側含めたインダクタンス成分で決まる共振周波数を含む制御応答性の低い周波数帯のゲインを抑制する除去帯域である。
具体的には、図5(1)(図2(1)に対応)に示すように、上記共振周波数により交流電源から流れる電流のゲイン周波数特性が数kHz付近に共振点を持つので、その共振周波数fを含む制御応答性の低い周波数帯(充電システム制御におけるゲイン余裕及び位相余裕が無い周波数帯)のゲインに対してノッチ周波数による合成された帯域阻止領域を網羅できるように帯域除去フィルタ6の通過阻止帯域を決める。LCによるゲイン周波数特性は、損失分を無視すれば40dB/decのゲイン特性を持つので、図5(2)に示すように、この合成された帯域阻止領域の中心がおよそ40dB以上の減衰特性を確保できるように各々のノッチ周波数を設定する。
なお、本実施の形態では一例としてツインT型ノッチフィルタを示したが、ウィーン・ブリッジ型、ブリッジドT型など他のノッチフィルタでも同様の効果が得られる。
また、図4のノッチフィルタはツインT型ノッチフィルタを2段直列接続する構成としたが、段数については上述のとおり2段以上設けてもよい。Q値の高いノッチフィルタを複数段設けることで周波数に対する減衰特性を急峻に且つ通過阻止帯域を広げることができる。
このような構成とすることで、車載充電器の制御応答性を確保しつつ、交流電源側のインダクタンス成分に起因する共振周波数ゲインを上記2段のノッチフィルタによる減衰効果によりキャンセルできる。
また、交流電源を電圧或いは電流を監視するセンサ3の観測遅れを低減できるので、安定した制御特性を確保できる。
さらには、図6に示すように、ノッチフィルタを能動フィルタで構成しても良い。
このような構成を採ることで、上記フィルタ特性のQ値が高いほど減衰特性がシャープになるので、電圧及び電流の観測遅れを低減できる。
ここで、その効果の一例を図7及び図8に示す。
図7(1)及び(2)は、それぞれ、従来の車載充電器システム系のゲイン及び位相特性(実機データ)を示し、前述のように図7(1)は、図2(1)のシミュレーション図に対応している。図8(1)及び(2)は、それぞれ、本発明による車載充電器システム系のゲイン及び位相特性(実機データ)を示す。なお、ここで用いたフィルタ構成は、ツインT型ノッチ能動フィルタを2段直列接続させた構成である。
図7のように、従来のゲイン及び位相特性において、5kHz付近に共振点が発生していたが、本発明によるツイン型T型ノッチフィルタを設けることで、5kHz付近の共振ゲインが抑制されていることが図8から分かる。また、位相余裕に関しても図7中(対策前)の共振点7kHz付近でゲイン0dB近くなり、位相余裕がなくなっていたが、これは、図8から分かるように共振点が解消されたことでゲイン余裕・位相余裕が改善されていることが分かる。このことから、本発明の有効性が明らかである。
また、電圧及び電流のセンシング機能と制御性の向上を目的とした位相補償機能を兼ねる構成とした場合においても、共振ピークが発生し得る周波数帯域のみセンサ3の出力から取り除くので電圧及び電流の誤差は少なくて済む。
実施の形態3.
図9は、図1に示した車載充電器1における帯域除去フィルタ6の実施の形態3を示したものである。すなわち、図示のように上記実施の形態1の帯域除去フィルタ、又は実施の形態2の帯域除去フィルタ(ノッチフィルタ)として帯域除去フィルタ6c,6dが並列に配置されており、これらの一方の出力を選択して演算装置5のA/Dポートに与える帯域除去フィルタ経路切換部25を設ける。
そして、この帯域除去フィルタ経路切換部25を演算装置5が制御して帯域除去フィルタ6の経路を切り換える。これにより、演算装置5が交流電源監視用センサ3の出力から車載充電器外部の交流電源7側のインダクタンス成分を推定して、その推定したインダクタンス値に基づいて上記複数設けたノッチフィルタ6を切り換える構成となっている。図中の帯域除去フィルタ経路切換部25には、例えば、アナログスイッチやリレーを用いる。
また、AC/DCコンバータは、基本的には次式に基づきPFCコイルへの充放電を利用して電力変換する。
ΔV=LPFC*Δi/Δt ・・・式(2)
しかしながら、実際の交流電源7の側には、柱上トランスや配線長などによりインダクタンス成分Lが存在する。また、そのLに直列に接続される車載充電器内部のPFCコイルやCMCコイルのインダクタンス成分Lが存在するので次式となる。
ΔV=L*Δi/Δt
=(L+L)*Δi/Δt
≒(L+LPFC)*Δi/Δt
・・・・・・・・式(3)
ここで、式(2)を目標値とすると、或るDuty値よりΔtが与えられ、4分の1周期中の電圧及び電流変化量(ΔV及びΔi)を演算装置5がセンサ3の検出値からフィルタ6を経由して測定することより、上記式(2)及び(3)からLを算出推定できるので、このインダクタンス成分と内部コンデンサ成分により算出される共振周波数に近いノッチ周波数を有する帯域除去フィルタ6c,6dのいずれかを帯域除去フィルタ経路切換部25によって選択すればよい。
ここで、ΔtはDutyと周期の積の整数倍であって、最小値は整数が1のときであり、最大値は4分の1周囲までとなる。また、このインダクタンス成分Lが大きいほど共振周波数fが低域に存在するので上記ノッチ周波数も下げる必要がある。また、インダクタンス成分Lが小さい場合には、ノッチ周波数も高い方向にフィルタ経路を切り換えて、帯域除去フィルタを追加したことによる商用周波数帯の充電システム制御のゲイン余裕及び位相余裕が悪くなるのを防ぐことができる。なお、説明を容易するために4分の1周期中としたが周期毎に毎演算のためのサンプリングを変えて算出推定しても構わない。
このように、演算装置5により車載充電器外部の交流電源側インダクタンスを推定することで複数並列に配置された帯域除去フィルタの経路を切り換える構成とし、車載充電器の接続する環境に合わせて帯域除去フィルタの定数を選択できるので、充電システム制御のゲイン余裕及び位相余裕を確保でき、低域での制御応答性を改善できる。
或いは、交流電源監視用センサ3の出力から車載充電器1の外部の交流電源側インダクタンス成分を推定する代わりに、演算装置5が交流電源監視用センサ3の出力から車載充電器1が始動した際に1回の電流閾値を超えたことを検出したとき、演算装置5により複数並列に配置された帯域除去フィルタの経路を切り換える構成としてもよい。
加えて、車載充電器1が始動した際に複数回連続して電流閾値を超えたことを前記演算装置が検出した場合に、充電動作を停止する構成としても良い。
これによって、車載充電器1を接続する環境に合わせて帯域除去フィルタ6のフィルタ定数を選択できるので、充電システムのゲイン余裕及び位相余裕を確保でき、低域での充電システムの制御応答性を改善できる。
例えば、デフォルトの帯域除去フィルタ定数は、交流用電源側インダクタンス成分の低い値を想定して設定する。そして、図10に示すように、共振点とデフォルトの帯域除去フィルタAでカバーできる周波数領域が、ずれていた場合に、制御ゲインが下がり始める周波数帯から上記デフォルトの帯域除去フィルタAの効果が低い周波数域に交流用電源側インダクタンス成分起因する共振点が存在し、この共振点によってゲイン余裕/位相余裕がなくなり制御不安定となるため過電流が発生する(電流閾値を超える)。
このような場合、過電流をトリガーとして帯域除去フィルタをA(デフォルト)→B→C(この場合は3個のフィルタ)の順に切り替えることで共振周波数による影響を抑制することができる。実施の形態1のような場合、車載充電器に接続される環境が不特定多数であることから交流電源側インダクタンス成分等による共振周波数f0を想定して、帯域除去フィルタ6の通過阻止帯域も広げる必要があったが、前記のように帯域除去フィルタ帯域をA,B,Cのいずれかが、その共振周波数f0範囲をカバーしていれば良いので、A、B,C1つ当りの通過阻止帯域は狭くて良い。これにより、充電システムのゲイン余裕及び位相余裕を確保でき、低域での充電システムの制御応答性を改善できる。
さらには、前記車載充電器が接続した交流電源により、連続的に過電流が発生するような充電環境である場合には、車載充電動作を停止させ、ユーザに知らせることでハーネス等などの発煙発火や設備側の異常による火災を回避することができる。
さらには、帯域除去フィルタ6の経路を切り換える構成に代えて、若しくは上記の構成と組み合わせて、電力変換器4のスイッチング制御量を切り換える構成としても良い。ここで、制御量とは車載充電器1のPID充電システム制御で設定されるパラメータ(充電システム制御上のフィードバックゲインや補正量)である。
これによって、前記パラメータを充電器が接続する交流電源環境に合わせて充電システムを構築できる。
実施の形態4.
ここで、図11に示すように、帯域除去フィルタ6に加えて、センサ3の出力と演算装置5のA/Dポートとの間に少なくとも1段以上直列に位相補償回路17を備えた構成も可能である。この位相補償回路17の挿入箇所としては、帯域除去フィルタ6(ノッチフィルタ)の前段又は後段いずれでもよい。
ここで、位相補償回路17は、2つの抵抗で分圧する分圧抵抗(R)18及び(R)19、とその分圧抵抗のうち入力側の抵抗(R)18にコンデンサ(C)20が並列接続され、入力信号は抵抗分圧後にオペアンプ21とゲイン抵抗(R)22及び(R)23から成る非反転増幅器を介して出力する構成とし、この非反転増幅器の利得を、分圧抵抗比の逆数に設定する(例えば、抵抗定数をR=R、R=Rとする)。なお、オペアンプ21の入出力間に接続のゲイン抵抗22と並列にコンデンサ(Cfb)24を接続し、高域での不要なゲインを落とす構成としても良い。
このような位相補償回路17により、抵抗分圧分を非反転増幅器で増幅させるので、商用周波数帯域については、商用周波数帯域については利得1のまま位相補償できるので、電圧及び電流のセンシング機能と制御性の向上を目的とした位相補償機能を兼ねるセンサ3においては、観測したい周波数成分(商用周波数50/60Hz)での誤差を抑制できる。
電圧或いは電流を監視する電源監視用センサ1つに対してセンシング機能と制御性の向上のための位相補償機能を兼ねる構成とした場合には、このような位相補償回路と帯域除去フィルタ(ノッチフィルタ)とを組み合わせることで、数kHz付近の共振点でのゲインを抑制しつつ、位相補償したい低域帯域での充電システム制御のゲイン余裕及び位相余裕を改善できるので、より低域での充電システム制御の応答性を改善できる。
1 車載充電器、2 交流電源用フィルタ、3、3a、3b 電源監視用センサ、4 電力変換器、5 演算装置、6、6a〜6d 帯域除去フィルタ、7 交流電源、8 交流電源側インダクタンス成分(Lm)、9 アクロスザラインコンデンサ(Xコン)、10 コモンモードチョークコイル(CMCコイル)、11 ラインコンデンサ(Yコン)、12 絶縁アンプ、13 電流センサ、14 AC/DCコンバータ、15 DC/DCコンバータ、16 高圧バッテリ、17 位相補償回路、18 分圧抵抗(R)、19 分圧抵抗(R)、20 コンデンサ(C)、21 オペアンプ、22 ゲイン抵抗(R)、23 ゲイン抵抗(R)、24 コンデンサ(Cfb)、25 帯域除去フィルタ経路切換部。

Claims (11)

  1. 外部の交流電源に接続されたノイズ除去用の交流電源用フィルタと、
    前記交流電源の出力電圧又は出力電流を、前記交流電源用フィルタの後段で検出する交流電源監視用センサと、
    前記交流電源の電力を前記交流電源用フィルタを介して外部の高圧バッテリへ供給する電力変換器と、
    前記交流電源監視用センサに接続され、前記交流電源用フィルタの内部容量成分と、車載充電器内部及び前記交流電源側を含めた予め算出推定されるインダクタンス成分とで決まる共振周波数を含む制御応答性の低い周波数帯のゲインを抑制する帯域除去フィルタと、
    前記帯域除去フィルタの出力に基づき前記電力変換器をスイッチング制御する演算装置とを備えた
    車載充電器。
  2. 前記演算装置は、前記交流電源用フィルタ及び前記帯域除去フィルタにより発生する予め既知の遅延時間に基づいて前記交流電源監視用センサ出力を補正する
    請求項1に記載の車載充電器。
  3. 前記帯域除去フィルタは、低域通過フィルタと高域通過フィルタとが並列接続され、前記低域通過フィルタ及び前記高域通過フィルタの各々のカットオフ周波数で形成されるノッチ周波数を有するノッチフィルタである
    請求項1に記載の車載充電器。
  4. 前記帯域除去フィルタが少なくとも2段直列に設けられており、それぞれのノッチ周波数が互いにずらされていることで合成される帯域阻止領域が、前記共振周波数を含む制御応答性の低い周波数帯のゲインを抑制するよう設定されている
    請求項3に記載の車載充電器。
  5. 前記帯域除去フィルタがオペアンプを用いた能動フィルタである
    請求項4に記載の車載充電器。
  6. 前記帯域除去フィルタが、前記車載充電器の接続環境に応じて互いにノッチ周波数が異なる複数個の帯域除去フィルタを含み、その内のいずれか一方の出力を選択して前記演算装置に与える帯域除去フィルタ経路切換部をさらに設け、
    前記演算装置は、前記交流電源監視用センサの出力から前記インダクタンス成分を推定し、その推定したインダクタンス成分に基づき、対応するノッチ周波数の前記帯域除去フィルタを選択するように前記帯域除去フィルタ経路切換部を制御する
    請求項3又は4に記載の車載充電器。
  7. 前記演算装置は、前記交流電源監視用センサの出力に基づき、前記インダクタンス成分を推定する代わりに、前記車載充電器が始動した際に予め定めた電流閾値を超えたことを検出したとき、前記帯域除去フィルタ経路切換部を制御していずれかの帯域除去フィルタを選択する
    請求項6に記載の車載充電器。
  8. 前記車載充電器が始動した際に複数回連続して電流閾値を超えたことを前記演算装置が検出したとき、充電動作を停止させる充電動作停止部をさらに備えた
    請求項7に記載の車載充電器。
  9. 前記電力変換器のスイッチング制御量である充電システム制御で設定されるパラメータを切り換える制御量切換部をさらに備えた
    請求項6から8のいずれか1項に記載の車載充電器。
  10. 前記交流電源監視用センサと前記帯域除去フィルタとの間、又は前記帯域除去フィルタと前記演算装置との間に位相補償回路を設け、
    この位相補償回路は、2つの抵抗で分圧する分圧抵抗であって前記分圧抵抗のうち入力側の抵抗にコンデンサが並列接続されたものと、前記分圧抵抗のうちの出力側の抵抗の分圧電圧を入力するオペアンプ及びゲイン抵抗を有する非反転増幅器とで構成され、前記非反転増幅器の利得が前記分圧抵抗の分圧比の逆数に設定されている
    請求項1に記載の車載充電器。
  11. 外部の交流電源の出力電圧又は出力電流をノイズ除去用の交流電源用フィルタを介してセンサにより検出するステップと、
    前記交流電源用フィルタの内部容量成分と車載充電器内部及び前記交流電源側を含めた予め算出推定されるインダクタンス成分とで決まる共振周波数を含む制御応答性の低い周波数帯のゲインを帯域除去フィルタにより抑制するステップと、
    前記交流電源の電力を前記交流電源用フィルタを介して外部の高圧バッテリへ供給する電力変換器を、演算装置が前記帯域除去フィルタの出力に基づきスイッチング制御するステップとを備えた
    車載充電器の制御方法。
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