JP5553159B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば交流電気車に搭載された交流電動機を可変速駆動するための電力変換装置に関し、詳しくは、交流電圧を直流電圧に変換するPWMコンバータ等のコンバータと、その直流出力電圧を入力として可変電圧・可変周波数の交流電圧に変換するVVVFインバータ等のインバータとを備えた電力変換装置に関するものである。
図8は、特許文献1に記載された従来技術とほぼ同一構成の車両用電力変換装置を示している。
この電力変換装置は、主回路及び制御装置から構成されており、主回路は、単相交流電源101、PWMコンバータ102、直流平滑コンデンサ103、可変電圧・可変周波数の交流電圧を出力するVVVFインバータ104、交流電動機105を備えている。
また、制御装置は、電圧検出手段111、電流検出手段112、アナログ/ディジタル(A/D)変換手段121、バンドパスフィルタ122、パラメータ調節手段123、ゲイン計算手段124,125、ベクトル制御手段131、ベクトルアナライザ132、ゲート信号発生手段133、一次周波数生成手段134、平均値演算手段135、積分手段136、乗算手段141、加算手段142を備えている。
この従来技術において、最初に、インバータ104に与えるゲート信号を生成する方法について説明する。
特許文献1によれば、ベクトル制御手段131は、交流電動機105に流れる電流を電流検出手段112により検出し、その検出値に基づいて、一次周波数と同期した回転座標軸(d,q軸)の電圧指令値v ,v を出力する。
また、電圧検出手段111により検出されたコンデンサ103の両端電圧(直流中間電圧)は、アナログ/ディジタル変換手段121によりディジタル信号vdcに変換され、平均値演算手段135に入力される。平均値演算手段135では、直流中間電圧の平均値vdcavを演算する。この平均値vdcavと電圧指令値v ,v とはベクトルアナライザ132に入力され、ベクトルアナライザ132では、インバータ104の出力電圧の位相角度α及び変調率指令値λを演算する。
変調率指令値λは、乗算手段141において、後述するゲイン計算手段124から出力される変調比のゲイン指令値Kλにより補正されて変調率指令値λとなり、この変調率指令値λがゲート信号発生手段133に入力される。
また、一次周波数生成手段134では、交流電動機105に与える交流電圧の周波数指令値を演算する。具体的には、交流電動機105が誘導電動機の場合には、電動機の速度検出値または速度推定値からすべり周波数を考慮して一次周波数を生成し、交流電動機105が同期電動機の場合には、電動機の速度検出値を用いるなど、電動機の種類に応じて一次周波数ωを生成する。
積分手段136では、一次周波数ωを積分して角度θを出力する。この角度θと、後述するゲイン計算手段125からのΔθとを加算手段142にて加算することにより角度θを演算し、この角度θをゲート信号発生手段133に入力する。
ゲート信号発生手段133は、前記位相角度αと変調率指令値λと角度θとに基づいて、PWM制御によりインバータ104の半導体スイッチング素子に対するゲート信号を生成し、出力する。
ところで、単相交流電源101のような単相の交流電圧をコンバータ102により整流して電源としている電力変換装置では、一般的に、直流中間電圧に電源周波数の2倍の周波数を持つ脈動成分が含まれることが知られている。そして、インバータ104の出力電圧の周波数と脈動成分の周波数とが近い場合は、インバータ104の出力電圧が直流成分や低周波成分を含むようになり、交流電動機105に大きな負荷電流が流れることがある。この現象はビート現象と呼ばれている。
次に、特許文献1に開示されている、上記ビート現象の抑制方法を説明する。
アナログ/ディジタル変換手段121から出力されたディジタル信号としての直流中間電圧vdcは、バンドパスフィルタ122に入力されている。このバンドパスフィルタ122では、直流中間電圧に含まれる、電源周波数の2倍の周波数成分の電圧を抽出し、この電圧を脈動成分Δvdcとして出力する。この脈動成分Δvdcは、ゲイン計算手段124,125に入力される。
前記バンドパスフィルタ122は、パラメータ調節手段123から入力される調整パラメータ(中心周波数f、ゲインG)によって特性が決められており、バンドパスフィルタ122の特性は、例えば図9のようになっている。この図9によると、脈動成分Δvdcの周波数においてフィルタの出力の値が進み位相となるように設定されており、進み位相に相当する時間が、インバータ104の制御装置の制御遅れを相殺するように設定されている。
パラメータ調節手段123は、上記制御遅れを相殺する時間を可変にするために、一次周波数ωに応じて一次近似や線形近似などを行い、中心周波数f及びゲインGを演算して出力する。
ゲイン計算手段124は、バンドパスフィルタ122から出力される脈動成分Δvdcに応じてゲイン指令値Kλを計算し、乗算手段141では、変調率λにゲイン指令値Kλを乗算して変調率λに補正することにより、インバータ104の出力電圧に重畳される直流成分や低周波成分を打ち消してビート現象を抑制している。
ここで、インバータ104が交流電圧基本波の1周期に1パルスしか出力しない、いわゆる1パルスモードで動作する場合には、変調率が1に固定されているため、ゲイン計算手段124を用いて変調率を調整することができない。
このような場合には、ゲイン計算手段125により、出力電圧の正負の各極性期間における電圧時間積が等しくなるように直流中間電圧の脈動成分Δvdcに応じてΔθを計算し、このΔθを用いてインバータ104の出力電圧の角度θを調整することにより、ビート現象を抑制している。
上記のように、この従来技術では、パラメータ調整手段123により、一次周波数(インバータ周波数)ωに応じてバンドパスフィルタ122の特性を可変とすることで、インバータ周波数の広範囲にわたってビート現象を抑制することを可能にしている。
特開2009−273330号公報(段落[0016]〜[0023]、図1等)
上記従来技術のように、出力電圧基本波の位相と出力電圧のパルスパターンとを同期させる同期PWM制御を行うと、インバータ周波数に応じてパルスパターンの演算周期が変わり、特に、パルス切り替えの前後では演算周期が大きく変動する。このように演算周期が変動すると、バンドパスフィルタ122の特性のうち、特に位相特性に悪影響を与え、前述した制御遅れに対する補償精度が悪くなってビート現象の抑制効果が低減する。
そこで、本発明の解決課題は、演算周期の変動などに関わらずビート現象を抑制可能とした電力変換装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、交流電圧を直流電圧に変換するコンバータと、前記コンバータの直流側に接続された直流平滑コンデンサと、前記直流平滑コンデンサの両端の直流中間電圧を検出する電圧検出手段と、前記直流中間電圧を交流電圧に変換して負荷に供給するインバータと、前記直流中間電圧の脈動成分に応じて前記インバータの出力電圧を調整する手段と、を備えた電力変換装置において、
前記インバータをPWM制御するためのキャリア周期と、前記直流中間電圧と、前記インバータの制御遅れを補正する補正時間と、を少なくとも用いて状態方程式を演算する状態方程式演算手段を備え、
前記状態方程式演算手段は、
前記キャリア周期を用いて行列指数関数の係数を演算する手段と、
前記直流中間電圧及び前記行列指数関数を入力とし、2次以上の伝達関数を表現する少なくとも2個の独立した状態変数を有すると共に、1個の状態変数は前記直流中間電圧の脈動成分の抽出値である状態方程式を差分方程式として演算し、前記少なくとも2個の状態変数を出力する差分方程式演算手段と、
これらの状態変数を前記補正時間に基づく位相補正量によりそれぞれ位相補正して線形結合することにより前記脈動成分を求める手段と、
を備えたものである。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載した電力変換装置において、前記直流中間電圧の脈動成分と、この脈動成分の抽出値である状態変数にゲインを乗じた値との位相差を検出する手段と、前記位相差に基づいて前記状態方程式の共振周波数に相当するパラメータを算出する手段と、を備え、前記パラメータを用いて前記行列指数関数の係数を演算するものである。
請求項1に係る発明によれば、従来技術に比べて、パルス切り替えなどによってパルスパターンの演算周期が変化する場合でも、ビート現象を抑制することができる。
また、請求項2に係る発明によれば、電源周波数が変動して脈動成分の周波数とフィルタの共振周波数との間に偏差が生じた場合でも、上記共振周波数を自動的に調整してビート現象を抑制することができる。
本発明の第1実施形態に係る電力変換装置の構成図である。 図1における状態方程式演算手段の構成図である。 図2における一方のゲインの出力の伝達関数のボード線図である。 本発明の第2実施形態に係る電力変換装置の構成図である。 図4における共振周波数調整手段の構成図である。 図5におけるタイミング生成手段が第1のトリガ信号を出力するタイミングとサンプリング手段の出力信号とを示す図である。 図5におけるタイミング生成手段が第2のトリガ信号を出力するタイミングと振幅演算手段の出力信号とを示す図である。 特許文献1に記載された従来技術とほぼ同一構成の車両用電力変換装置を示す構成図である。 図8におけるバンドパスフィルタの周波数特性を示す図である。
以下、図に従って本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る電力変換装置の構成図であり、その主回路は、図8と同様に、単相交流電源101、PWMコンバータ102、直流平滑コンデンサ103、VVVFインバータ104、交流電動機105から構成されている。
一方、制御装置において、図8と同一の機能を有する部分については同一番号を付して説明を省略し、以下では、図8と異なる部分を中心に説明する。
すなわち、この第1実施形態では、図8におけるバンドパスフィルタ122、パラメータ調節手段123、ゲイン計算手段125、加算手段142が除去され、状態方程式演算手段200及び補正時間調節手段210が追加されている。
図1の状態方程式演算手段200には、アナログ/ディジタル変換手段121から出力される直流中間電圧vdcと、平均値演算手段135により演算された直流中間電圧の平均値vdcavと、ゲート信号発生手段133から供給されるPWM制御のキャリア周期tと、補正時間調節手段210から出力される補正時間tとが入力され、直流中間電圧の脈動成分Δvdcを演算してゲイン計算手段124に出力するようになっている。なお、補正時間tは、インバータの制御装置の制御遅れ時間を相殺するためのものである。
図2は、状態方程式演算手段200の詳細な構成図である。この状態方程式演算手段200は、キャリア周期tに基づいて後述する行列指数関数eAtcを演算する係数演算手段201と、直流中間電圧vdc及び行列指数関数eAtcに基づいて状態変数x,xを演算する差分方程式演算手段202と、状態変数x,xにそれぞれ乗じられるゲイン203,204と、ゲイン203の出力から直流中間電圧の平均値vdcavを減算する減算手段208と、減算手段208の出力が入力される三角関数206と、ゲイン204の出力が入力される三角関数207と、三角関数206,207の出力を加算して脈動成分Δvdcを演算する加算手段209と、制御遅れ補正時間tから位相補正量βを演算して三角関数206,207に与える位相補正量演算手段205とから構成されている。
さて、数式1は、分母が2次、分子が1次となっている伝達関数を表す状態方程式であり、これを計算すると、変数xが、入力uに対するバンドパスフィルタの出力に相当する。また、数式1で、ωは、単相電源の角周波数に相当する。
Figure 0005553159
図2の係数演算手段201では、数式1における行列Aの行列指数関数eAtcを数式2により計算している。なお、数式2において、tはキャリア周期、Iは単位行列である。
Figure 0005553159
数式2を毎回演算すると負荷が高いため、行列Aのパラメータのうち、ω及びζを変える必要がなければ、キャリア周期(演算周期)tに対して、予めどのようなeAtcになるかということをtの多項式として近似しておいてもよい。
また、行列Aの固有値λ,λ及び固有ベクトルを用いても、行列指数関数eAtcを得ることができる。
行列Aの固有値は、λ=−ω(ζ+√(ζ−1))、λ=−ω(ζ−√(ζ−1))である。これに対する固有ベクトルをv,vとすると、行列T=[v,v]を用いて、TAT−1=diag{eλ1,eλ2}を算出することができる。そこで、T及びeλ1,eλ2を用いて、数式3によりeAtcを求めることができる。
Figure 0005553159
図2の差分方程式演算手段202では、数式1に示した状態方程式を差分方程式として計算する。例えば次回の状態変数の値x((k+1)t)は、数式4のように計算することができ、この方程式により、図1のようなサンプリング系においても図8のような連続系におけるバンドパスフィルタ122と同様な振る舞いを実現することができる。
Figure 0005553159
但し、b:[0 1],t:キャリア周期(演算周期)である。
また、パルスパターンの演算周期が変化する場合には、差分方程式演算手段202において次のように差分方程式を計算する。
すなわち、変化前の演算周期をt、変化後の演算周期をtとすると、係数演算手段201を用いて、演算周期が変化した後の行列指数関数eAt2を数式5の演算により求めておく。
Figure 0005553159
以上のように差分方程式を計算することにより、パルス切り替えの際など演算周期が大きく変化した直後でも、バンドパスフィルタとしての特性を一定に保つことができるため、ビート現象の抑制効果を保つことができる。
なお、ゲイン203,204は、それぞれ、状態変数x,xが共振周波数ωの成分に対して同一の所定のゲイン(0[dB])などになるように値g,gを設定する。また、状態変数xに直流成分が含まれる場合は、ゲイン203の出力から減算手段208にて直流中間電圧の平均値vdcavを減算することにより、直流成分を除去する。
図3は、ω=753.6[rad/s]、ζ=0.1と設定したときの、ゲイン204の出力の伝達関数のボード線図を描いたものである。
図3に示すごとく、共振周波数ωにおける振幅は0[dB]、位相は0度になっているので、共振周波数ωにある状態変数xの成分は、振幅・位相が変化せずに通過することができる。
一方、状態変数xは、数式1から明らかなように、xに対して微分の関係となっており、共振周波数ωの成分については位相が90度異なっていることがわかる。この二つの状態変数x,xを三角関数206,207及び加算手段209を介して線形結合することにより、入力である直流中間電圧vdcに対して任意の位相を持つ脈動成分Δvdcを生成することができる。
位相補正量演算手段205及び三角関数206,207は、図8の従来技術におけるパラメータ調節手段123と同じ作用を果たすものであり、制御遅れを補償したい補正時間tに応じて、位相を変化させる。すなわち、補正時間tを共振周波数ωによって除算することで位相補正量βを出力し、この位相補正量βを用いて三角関数206,207を演算する。
いま、直流中間電圧vdcに含まれている脈動成分がMsin(ωt+φ)であったとすると、ゲイン204の出力はMsin(ωt+φ)、減算器208の出力はMcos(ωt+φ)となる。このため、三角関数206,207及び加算手段209を介した脈動成分Δvdcは数式6のようになる。
Figure 0005553159
数式6は数式7に等しいため、状態方程式演算手段200からは、入力信号Msin(ωt+φ)の位相をβだけ変化させた値を脈動成分Δvdcとして得ることができる。
Figure 0005553159
状態方程式演算手段200から出力された脈動成分Δvdcは、図1に示すごとくゲイン調節手段124に入力され、図8と同様にゲイン指令値Kλにより変調率λを補正してインバータ104の出力電圧の振幅を調整する。
次に、本発明の第2実施形態について、図4を参照しつつ説明する。
この第2実施形態が図1の第1実施形態と異なる部分は、直流中間電圧vdc及びその平均値vdcavと、状態方程式演算手段200からの出力信号gとに基づいて共振周波数ωc1を演算して出力する共振周波数調整手段220が設けられ、前記共振周波数ωc1が、直流中間電圧vdc及びその平均値vdcav並びに補正時間tと共に状態方程式演算手段200に入力されている点である。状態方程式演算手段200は、入力された共振周波数ωc1に基づき、図2と同様に内部の係数演算手段201にて行列指数関数eAtcを演算する。
以下では、共振周波数調整手段220により、直流中間電圧の脈動成分の周波数に合わせて共振周波数ωc1を出力する例を説明する。
図5は、共振周波数調整手段220の詳細な構成図である。共振周波数調整手段220は、直流中間電圧vdcとその平均値vdcavとの偏差を求める減算手段226と、前記偏差としての脈動成分Msin(ωt)が入力されるタイミング生成手段222と、状態方程式演算手段200内のゲイン204の出力信号gとタイミング生成手段222からの第1のトリガ信号Trgとに基づいて信号Msin(φ)を出力するサンプリング手段221と、前記脈動成分Msin(ωt)とタイミング生成手段222からの第2のトリガ信号Trgとに基づいて振幅Mを出力する振幅演算手段223と、サンプリング手段221の出力を振幅演算手段223の出力により除算してsin(φ)を出力する除算手段224と、sin(φ)に乗じられるゲイン225と、その出力である共振周波数偏差Δωと共振周波数ωとを加算して共振周波数ωc1を出力する加算手段227とから構成されている。
上記構成において、サンプリング手段221は、タイミング生成手段222からトリガ信号Trgを受けると同時に、ゲイン204の出力信号gの値を記録してホールドする。
タイミング生成手段222は、前述したごとく、直流中間電圧vdcとその平均値vdcavとの偏差である脈動成分を入力とし、第1のトリガ信号Trgをサンプリング手段221に供給すると共に第2のトリガ信号Trgを振幅演算手段223に供給している。
いま、タイミング生成手段222に入力される脈動成分が、下記の数式8によって表現できたとする。
Figure 0005553159
タイミング生成手段222は、上記脈動成分の傾きとそのゼロクロスとを観測しており、脈動成分の傾きが正であって脈動成分がゼロになったタイミングで第1のトリガ信号Trgを発生し、サンプリング手段221に供給する。このため、サンプリング手段221の出力信号はMsin(φ)となる。
一方、タイミング生成手段222は、脈動成分の傾きが正から負に変わると同時に第2のトリガ信号Trgを発生し、振幅演算手段223に供給する。
振幅演算手段223は、トリガ信号Trgが入力されると同時に、入力信号である脈動成分の大きさを演算し、これを振幅Mとして出力する。
なお、図6は、タイミング生成手段222が第1のトリガ信号Trgを出力するタイミングと、サンプリング手段221の出力信号とを示す図であり、図7は、タイミング生成手段222が第2のトリガ信号Trgを出力とするタイミングと、振幅演算手段223の出力信号とを示す図である。
図5において、除算手段224の出力sin(φ)は、ゲイン225に入力される。このゲイン225では、前述した数式1に含まれる制動係数ζと共振周波数ωとからなるゲイン(−ζω)を上記sin(φ)に乗算し、共振周波数偏差Δωとして出力する。 この共振周波数偏差Δωは、加算手段227においてこれまでの共振周波数ωに加算され、新たな共振周波数ωc1として図4の状態方程式演算手段200に供給される。
次に、このようにして新たな共振周波数ωc1が脈動成分の周波数から得られる理由を以下に説明する。
図3は、前述したように状態方程式演算手段200内のゲイン204の出力の周波数特性を示しており、その入力は直流中間電圧vdcである。この実施形態では、共振周波数ωは直流中間電圧の脈動成分の周波数ωと等しくないものとする。
図3によれば、共振周波数ωよりも低い周波数の信号に対しては位相が進み、共振周波数ωよりも高い信号に対しては位相が遅れることがわかる。その結果、数式8に示した脈動成分の位相が変化して、ゲイン204の出力が数式9のようになるとする。
Figure 0005553159
前述したように、タイミング生成手段222がトリガ信号Trgを発生するとき、Msin(ωt)=0であり、ωt=2nπとなっている。従って、サンプリング手段221の出力はMsin(φ)となり、除算手段224の出力はsin(φ)となる。
また、図3の位相特性を複素数形式で表現すると、数式10のようになる。但し、数式10におけるωは、図3における横軸の角周波数である。
Figure 0005553159
脈動成分の角周波数ωと共振周波数ωとが等しくない場合、数式10の虚数部がゼロでなくなることがわかる。この周波数の偏差をΔω=ω−ωと定義すると、偏差Δωが元の共振周波数ωよりも十分小さい場合に、数式11の近似が成り立つ。
Figure 0005553159
位相特性の虚数成分は、図5の除算手段224の出力であるsin(φ)に等しい。
従って、数式11より、ゲイン225にて(−ζω)をsin(φ)に乗算することにより、近似的な周波数偏差Δωを得ることができ、この偏差Δωを加算手段227において元の共振周波数ωに加算することにより、新たな共振周波数ωc1を得る。
図4の状態方程式演算手段200では、上記の共振周波数ωc1に基づき、係数演算手段201にて行列指数関数eAtcを演算することとなる。
101:単相交流電源
102:PWMコンバータ
103:直流平滑コンデンサ
104:VVVFインバータ
105:交流電動機
111:電圧検出手段
112:電流検出手段
121:アナログ/ディジタル変換手段
124:ゲイン計算手段
131:ベクトル制御手段
132:ベクトルアナライザ
133:ゲート信号発生手段
134:一次周波数生成手段
135:平均値演算手段
136:積分手段
141:乗算手段
200:状態方程式演算手段
201:係数演算手段
202:差分方程式演算手段
203,204:ゲイン
205:位相補正量演算手段
206,207:三角関数
208:減算手段
209:加算手段
210:補正時間調節手段
220:共振周波数調整手段
221:サンプリング手段
222:タイミング生成手段
223:振幅演算手段
224:除算手段
225:ゲイン
226:減算手段
227:加算手段

Claims (2)

  1. 交流電圧を直流電圧に変換するコンバータと、前記コンバータの直流側に接続された直流平滑コンデンサと、前記直流平滑コンデンサの両端の直流中間電圧を検出する電圧検出手段と、前記直流中間電圧を交流電圧に変換して負荷に供給するインバータと、前記直流中間電圧の脈動成分に応じて前記インバータの出力電圧を調整する手段と、を備えた電力変換装置において、
    前記インバータをPWM制御するためのキャリア周期と、前記直流中間電圧と、前記インバータの制御遅れを補正する補正時間と、を少なくとも用いて状態方程式を演算する状態方程式演算手段を備え、
    この状態方程式演算手段は、
    前記キャリア周期を用いて行列指数関数の係数を演算する手段と、
    前記直流中間電圧及び前記行列指数関数を入力とし、2次以上の伝達関数を表現する少なくとも2個の独立した状態変数を有すると共に、1個の状態変数は前記直流中間電圧の脈動成分の抽出値である状態方程式を差分方程式として演算し、前記少なくとも2個の状態変数を出力する差分方程式演算手段と、
    これらの状態変数を前記補正時間に基づく位相補正量によりそれぞれ位相補正して線形結合することにより前記脈動成分を求める手段と、
    を備えたことを特徴とする電力変換装置。
  2. 請求項1に記載した電力変換装置において、
    前記直流中間電圧の脈動成分と、この脈動成分の抽出値である状態変数にゲインを乗じた値との位相差を検出する手段と、
    前記位相差に基づいて前記状態方程式の共振周波数に相当するパラメータを算出する手段と、
    を備え、
    前記パラメータを用いて前記行列指数関数の係数を演算することを特徴とする電力変換装置。
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