JP5963210B2 - 熱吸収特性および高い耐候性安定性を有するポリマー組成物 - Google Patents

熱吸収特性および高い耐候性安定性を有するポリマー組成物 Download PDF

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Description

本発明は、赤外線(IR)を吸収し、透明な熱可塑性プラスチック、無機赤外線吸収剤(以下、IR吸収剤とも呼ぶ)、任意にナノスケール無機顔料および特定構造の少なくとも1つの有機着色剤組み合わせを含有するポリマー組成物、および本発明によるポリマー組成物の製造および使用、およびこれにより製造された生成物に関する。特に、本発明は、可視範囲およびIR範囲のいずれにおいても高い耐候性安定性(特に、さらに高い色安定性)を有する組成物に関する。本発明は、そのようなIR吸収剤/着色剤組み合わせを含有する本発明によるポリマー組成物の、建物、自動車両および鉄道車両あるいは航空機における使用のための透明板ガラスの製造における使用に更に関する。
特に、本発明は、15〜80%の範囲における比較的高い光透過率を有する透明板ガラス要素のための組成物を関する。
例えばポリカーボネートのような透明熱可塑性ポリマーを含有する組成物から作られた透明板ガラスは、自動分野におけるおよび建物のための使用についてガラスから作られた従来知られている透明板ガラスを超える多くの利点を提供する。そのような利点としては、例えば、増加した破損抵抗および/または軽量化が挙げられ、これらは、自動車透明板ガラスの場合には、道路交通事故の場合における占有者のためのより大きな安全性及びより低い燃料消費を可能とする。最後に、透明熱可塑性ポリマーを含有する透明材料は、成型するのがより簡単であるので、本質的に、設計についてより大きな自由さを可能とする。
しかしながら、透明熱可塑性ポリマーの高い熱伝達率(すなわち、IR放射線についての伝達率)は、太陽の影響下での自動車両および建物の内部の望ましくない加熱をもたらすことは不利である。内部の上昇温度は、占有者または居住者のための心地よさを低減し空気調節について増加した要求を包含し得、これは、次にはエネルギー消費量を増加させ、従って好影響を再び排除する。占有者のための高度の心地よさと結び付けられた低エネルギー消費の要求を満たすためにも拘わらず、適切な熱保護を備える透明板ガラスは必要である。これは、特に自動車分野において当てはまる。
長く知られているように、太陽エネルギーの大部分は、400nmと750nmの間の光の可視範囲とは別に、750nmと2500nmの間の近赤外の(NIR)範囲によって説明される。浸透太陽放射は、自動車の内部で吸収され、例えば5μm〜15μmお波長を有する長波熱放射として放出される。なぜなら、従来用いられる透明板ガラス材料(特に可視範囲において透明な熱可塑性ポリマー)は、その範囲において透明ではなく、熱放射を外部へ放射することができない。温室効果は得られ、内部は熱くなる。従って、この効果を最小限へ維持するために、透明板ガラスの透過率を、NIRにおいて、可能な限り最小化すべきである。しかしながら、例えばポリカーボネートのような従来用いられる透明熱可塑性ポリマーは、可視範囲およびNIRのいずれにおいても透明である。
従って、例えばスペクトルの可視範囲における透明度に悪影響を及ぼさずに、NIRにできるだけ低い透明度を示す添加剤が要求される。
透明熱可塑性プラスチックの中でも、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)に基づいたポリマーおよびポリカーボネートは、透明板ガラス材料としての使用に特に適している。その高強度のために、ポリカーボネートは特に、そのような用途のための非常に良好な特性プロファイルを有する。
従って、これらのプラスチックに赤外線吸収特性を与えるために、対応する赤外線吸収剤が添加剤として使用される。可視範囲(低い固有の色)において低い吸収を有すると同時にNIR範囲(近赤外、750nm〜2500nm)に広い吸収スペクトルを有するIR吸収剤系は、その目的のために特に重要である。対応するポリマー組成物は優れた耐光性と同様に高い熱安定性を更に有するべきである。
透明加熱可塑性プラスチックに用いることができる有機あるいは無機物質に基づいた多くのIR吸収剤が知られている。
しかしながら、有機材料に頻繁に基づくIR吸収性添加剤は、それらが熱応力または別放射への低い安定性を示す欠点を有する。従って、これらの添加剤の多くは、350℃までの温度がそれらの加工に必要であるので、透明熱可塑性プラスチックへ組み込まれる十分な熱安定性を持っていない。
また、透明板ガラスは使用中に、太陽放射によって引き起こされる50℃を越える温度に長期間曝されること場合が多く、これは、分解あるいは有機吸収剤の分解に結びつく場合がある。
更に、有機IR吸収剤は、しばしばNIR範囲に十分に広い吸収帯を持っていない。その結果、IR吸収剤としてのそれらの使用は透明板ガラス材料の中に非効率的である。有機添加物と比較して、無機物質に基づくIR吸収性添加剤は、著しくより安定正であることが多い。さらに、そのような系の使用は、ほとんどの場合、それらが著しくより好都合な価格/性能比率を有するので、多くの場合より経済的である。従って、微細に分割されたホウ化物、微細に分割されたタングステン酸塩あるいはアンチモンドープト酸化錫(ATO)あるいはインジウム錫オキサイド(ITO)に基づく物質は、IR範囲に比較的広い吸収帯を有しているので、効率的なIR吸収剤であると分かった。
しかしながら、IR吸収剤は、IR範囲に広い吸収帯を示しても、IR範囲全体をカバーしない。更に、それらは、可視範囲への吸収がないかまたは僅かにのみ示す。更に、ウィンドウを通って建物または車両へ導入されたエネルギーの約50%は、スペクトル(400nm〜750nm)の可視範囲の放射によって引き起こされる。従って、IR吸収剤に加えて、低い全エネルギー伝達を確保するために、光の可視範囲において吸収する他の顔料および/または着色剤を使用することは更に必要である。
本発明は、可視範囲において高い透過率およびIR範囲に低い透過率を示す透明板ガラス材料に関する。そのような透明板ガラスは、輸送およびインフラストラクチャー分野にとりわけ適当である。そのような透明板ガラスは、スペクトルの可視範囲における高い透過率に起因する良好な視界をユーザーに与える。これは、例えば、周囲の良好な視界が必要な場合、例えば自動車を運転する場合に必要である。しかしながら、内部へ導入されたエネルギーの大部分は、スペクトルの可視範囲の放射によって引き起こされるので、全エネルギー伝達を制限するためにIR範囲におけるエネルギー伝達を相応して最小限にすることは非常に重要である。しかしながら、ほとんどすべての場合において、IR範囲中のエネルギー伝達を有効に制限する無機IR吸収剤は、固有の色を示す。固有の色は不適当である場合が多く、さらなる着色剤によって修正されなければならない。しかしながら、このような着色剤は、そうしなければ、透明板ガラス要素の使用から一定期間後に、IR吸収剤の固有の色が、着色剤の漂白により再び生じることになるので、高い光堅牢度を有なければならない。
従って、輸送またはインフラストラクチャー分野に用いられる透明板ガラスは、長い耐用年数を有さなければならず、およびその間脆くなってはならない。更に、色および透明度は、IR特性、すなわち、熱放射からの保護のように、変わるべきではなく、あるいは透明板ガラスの寿命にわたりほとんど変化するべきではない。更に、透明板ガラスは、十分な耐引掻性を有さなければならない。
必要な非常に長い耐用年数のために、ガラスは、透明板ガラス物質として頻繁に使用される。グラスはUV放射に無反応であり、引掻に対して低感度であり、長い期間にわたり機械的性質が変化しない。安定性無機酸化物、例えば酸化鉄等は、顔料およびIR吸収剤として使用されるので、IRと色の特性もまた、長期間にわたり事実上変わらない。しかしながら、そのような顔料の使用は、対応するマトリックスの曇りおよび/または分解をもたらすので、熱可塑性物質中では可能ではない。
従って、プラスチックの上記利点のために、熱可塑性プラスチックの良好な物理的性質および対応する着色ガラスの強い色およびIR安定性をいずれも示す材料の必要性が存在する。
熱可塑性物質の耐用年数を改善するために、UV保護および/または耐引掻性被覆物を与えることが知られている。さらに、高い光堅牢度を有する多くの着色剤は知られている。無機IR吸収剤は、通常より高い安定性を持つので、有機IR吸収剤より好ましい。
しかしながら、先行技術に記載された熱可塑性組成物は、非常に高い色とIR安定性が必要な場合、単に不適当であることは示された。これは、例えばガラス透明板および熱可塑性物質の透明板ガラスがともに導入されている場合である。ガラスの色とIR安定性が、熱可塑性物質のものより優れていることはここに示される。色偏差は、特にこれらの材料が互いに隣りに導入される場合に生じる。
比較的新しい要求は、太陽の直接の透過率「Direct Solar Energy Transmitted to the inside of a Glazing」(TDS、ISO 13837によって測定)あるいは透明板ガラスの太陽の全透過率「Total Solar Energy Transmitted to the Inside of a Glazing」(TTS、ISO 13837の付録B.2に従って決定、それによって静止している車両(ISO 13837の付録B.2による)のための上下配列およびISO 13837の付録B.2下で示した単一透明板ガラス用の係数を用いた)は特定値を得なければならず、それらの値は、透明板ガラスの寿命を本質的に変化させてはならないことである。そのような要件は、気候保護により今後ますます作られる。
従って、本発明の課題は、可視範囲における良好な透過率と組み合わせた高いIR性能を有する熱可塑性物質に基づく組成物を提供することであった。更に、そのような組成物は、自動車やインフラストラクチャー透明板ガラスの太陽の直接の透過率あるいは太陽の全透過率に関する特定の特性値が観察されることを確保しなければならない。特性値は、最初だけでなく長い耐用年数にわたり観察されるべきである。
着色剤の漂白は、色特性の変化に結びつくだけでなく、より高いエネルギー伝達の発生をもたらす。これは、次に、もはや必要な透過率値を観察することができないことを意味する。IR範囲の変化は視覚的に控え目であるが、そのような変化は、同様にTDS価値あるいはTTS値についての性能値の変化に結びつく場合がある。建物あるいは車両の内部への関連した増加熱入力は、空気調節の性能が増加しなければならないので望ましくない。
特定の色における成型体の着色を構成することが必要な場合が多い。内部あるいは内部備品の雰囲気は、激しく着色した透明板ガラスによって影響を受けるので、透明板ガラスの染色はできるだけ中性であるか、あるいは顧客によって指定された通りであるべきである。
組成物を、熱可塑性プラスチックのために従来用いられる温度にて色または性能データが加工中に著しく変わらずに処理することは可能でなければならない。
ホウ化物系および/またはタングステン酸塩系無機IR吸収剤を含有するポリカーボネートに基づく組成物 は、様々な出版物に記載されている。
WO2007/008476A1は、特に眼鏡に適当な、ホウ化物系IR吸収剤および特定のカーボンブラックを含有する成型性組成物を開示し、それらの成分を組み合わせることによって、IR吸収特性に関する相乗効果が達成されると言われている。しかしながら、この出願は、耐候安定性および着色剤の安定性に関して何も言及していない。
JP2005−047179、JP2005344006、JP2006249345、EP1865027A1、JP07033969、JP2008214596およびEP2009057A1は、特定のアントラキノン系着色剤と組み合わせたホウ化物系IR吸収剤を含有する組成物を記載する。しかしながら、本発明の範囲内の安定した着色剤組み合わせは開示しない。
JP2006−307172およびJP2007−169503は、無機IR吸収剤およびアントラキノン、フタロシアニンまたはペリノンの群からの様々な着色剤を含有するる組成物について記述するが、着色剤あるいは特定の着色剤組み合わせの耐候安定性については言及されていない。
JP2008−156386は、IR吸収剤を含有する組成物中のインダンスレン着色剤を開示する。
US6476158は、カバーされた、すなわち、不透明性のポリカーボネート−ポリエステル組成物を記載するが、これは、特に高い耐候安定性表面光沢度の維持を有する。しかしながら、本発明中におけるような透明な組成物は記載されていない。
上記文献のいずれも、本発明による組成物、着色剤組み合わせの耐候性特性あるいは色およびIR安定性について記載しない。従って、本発明の基礎となる課題についての解決策は明白にされない。
先行技術では、多くの着色剤は、特に光に対して堅牢性であり、従って、さらに安定性であると記載されている。ポリカーボネートにおける使用を目的とするいわゆるMacrolex着色剤(Lanxessデータシート;技術情報、Lanxess Deutschland GmbH、機能的なケミカルズ、高性能添加剤、着色剤、51369、レバークーゼン、ドイツ)、例えば着色剤Macrolex(登録商標)Blue RR (Solvent Blue 97)、Macrolex(登録商標)Violet 3R (Solvent Violet 36)等の耐光性(1%のTiO(PS 2%TiO)でDIN EN ISO 4892−2に従って;1/3標準深さで決定、0.05%着色剤で透明採色、8ステップ青羊毛目盛りで評価)は、7〜8(8=最大値)として分類された。しかしながら、ポリカーボネート組成物において、耐光性であるとして形式的に分類された着色剤が、耐候性について本発明による安定性を示さないことが本試験において示された。
しかしながら、上記課題は、着色剤、よって達成することができない、あるいは対応する文献が、光透過率および全エネルギー透過率についての必要な特性値を得るために、課題を達成するためのそれらの着色剤と特定のIR吸収剤との選択および組み合わせについての案内を与えないことが示された。
国際公開第2007/008476A1号パンフレット 特開2005−047179号公報 特開2005344006号公報 特開2006249345号公報 欧州特許第1865027号明細書 特許第07033969号明細書 特開2008214596号公報 欧州特許第2009057号明細書 特開2006−307172号公報 特開2007−169503号公報 特開2008−156386号公報 米国特許第6476158号明細書
Lanxessデータシート、Lanxess Deutschland GmbH、機能的なケミカルズ、高性能添加剤、着色剤、51369、レバークーゼン、ドイツ
従って、本発明の課題は、可視範囲において良好な透過率特性と組み合わせた高いIR性能および高い色安定性および耐候安定性を示す熱可塑性物質に基づく組成物を提供することであった。特に、組成物は、可視範囲で高い透過率値を示す。これらの特性値は、寿命にわたってほとんど変化しない。
更に、本発明による組成物は、ヘイズを示さないかまたはほとんど示さない。
本発明の更なる課題は、多層物品および成形品の製造のための組成物を提供することであった。
驚くべきことに、上記課題は、特定の着色剤、任意にナノスケール無機顔料および特定のIR吸収剤の組み合わせを含有する本発明の請求項1の組成物により、達成することができた。
本発明によるポリマー組成物は、次の成分を含有する:
a)透明熱可塑性プラスチック、好ましくはポリカーボネート、コポリカーボネート、ポリエステルカーボネート、ポリスチレン、スチレンコポリマー、芳香族ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート(PET)、PET−シクロヘキサンジメタノール)(コポリマー(PETG)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、環状ポリオレフィン、ポリアクリレートあるいはコポリアクリレートおよびポリメタクリレートあるいはコポリメタクリレート、例えばポリメチルメタクリレートあるいはコポリメチルメタクリレート(例えばPMMA等)ならびにスチレンとのコポリマー、例えば透明ポリスチレン−アクリロニトリル(PSAN)、熱可塑性ポリウレタン樹脂、環状オレフィン(例えばTOPAS(登録商標)、Ticonaの市販生成物)に基づくポリマー、より好ましくはポリカーボネート、コポリカーボネート、ポリエステルカーボネート、芳香族ポリエステルあるいはポリメタクリル酸メチルあるいは記載成分の混合物および特に好ましくはポリカーボネートおよびコポリカーボネート、透明熱可塑性プラスチックを、成分b)〜i)と共に100重量%となるような量で添加する。
b)型MxBy(M =La、Ce、Pr、Nd、Tb、Dy、Ho、Y、Sm、Eu、Er、Tm、Yb、Lu、Sr、Ti、Zr、Hf、V、Ta、Cr、Mo、WおよびCa)のホウ化物化合物の群からの無機IR吸収剤、およびxとyは1〜6の整数であり、好ましいのは、六ホウ化ランタン(LaB)、プラセオジムホウ化物(PrB)、ネオジムホウ化物(NdB)、セリウムホウ化物(CeB)、テルビウムホウ化物(TbB)、ジスプロシウムホウ化物(DyB)、ホルミウムホウ化物(HoB)、イットリウムホウ化物(YB)、サマリウムホウ化物(SmB)、ユウロピウムホウ化物(EuB)、エルビウムホウ化物(ErB)、ツリウムホウ化物(TmB)、イッテルビウムホウ化物(YbB)、ルテチウムホウ化物(LuB)、ストロンチウムホウ化物(SrB)、カルシウムホウ化物(CaB)、ホウ化チタン(TiB)、ホウ化ジルコニウム(ZrB)、ホウ化ハフニウム(HfB)、バナジウムホウ化物(VB)、タンタルホウ化物(TaB)、ホウ化クロム(CrBとCrB)、モリブデンホウ化物(MoB、MoおよびMoB)、ホウ化タングステン(W)あるいはこれらのホウ化物の組み合わせである。六ホウ化ランタン(LaB)または六ホウ化ランタンを含有する混合物に基づくホウ化物は、極めて特に好ましい。
好ましくは、ホウ化物は、ポリマー組成物中のホウ化物の固形分として全体として計算された0.00150重量%〜0.01500重量%、好ましくは0.00180重量%〜0.01100重量%、特に好ましくは0.0020重量%〜0.00900重量%の量で用いる。着色剤をさらに含有することができる特定の実施態様では、ホウ化物は、ポリマー組成物中のホウ化物の固形分として全体として計算された、好ましくは0.00350重量%〜0.00850重量%、特に好ましくは0.00400重量%〜0.00800重量%の量で用いる。
ここで、ホウ化物の固形分とは、純粋物質としてのホウ化物を意味し、純粋物質を含有する懸濁液あるいは他の調製物ではなく、
および/または、以下の型のタングステンの群からの無機IR吸収剤:
b1)WyOz(W=タングステン、O=酸素;z/y=2.20〜2.99)、および/または
b2)MxWyOz(M=H、He、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類の群からの金属、Mg、Zr、Cr、Mn、Fe、Ru、社、Rh、Ir、Ni、Pd、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Al、Ga、In、Tl、Si、Ge、Sn、Pb、Sb、B、F、P(S)、Se、Br、Te、Ti、Nb、V、Mo、Ta、Re、Be、Hf、O、Bi; x/y=0.001〜1.000;z/y=2.2〜3.0)、元素H、Cs、Rb、K、Tl、In、Ba、Li、Ca Sr、FeおよびSnはMとして好ましく、これらの中でも、Csは極めて特に好ましい。特に好ましいのは、Ba0.33WO、Tl0.33WO、K0.33WO、Rb0.33WO、Cs0.33WO、Na0.33WO、Na0.75WOおよびこれらの混合物である。本発明の特定の実施態様では、無機IR吸収剤としてのCs0.33WO3の単独使用は、極めて特に好ましい。同様に、0.20と0.25のCs/W比率は好ましく、上記型b1)およびb2)のタングステン化合物は、以下、タングステン酸塩と称する;
IR吸収性無機タングステン酸塩は、好ましくは有機基質において分散する。好ましくは、タングステン酸塩は、全体として、ポリマー組成物中のタングステン酸塩の固形分として計算された0.0075重量%〜0.0750重量%、好ましくは0.0125重量%〜0.0375重量%、特に好ましくは0.0100重量%〜0.0500重量%の量で用いる。ここで、タングステン酸塩の固形分とは、純粋物質としてタングステン酸塩であり、純粋物質を含有する懸濁液あるいは他の調製物ではない。
タングステン酸塩だけをIR吸収剤として使用する場合、亜鉛ドープトセシウムタングステン酸塩を、好ましく用いる。
ポイントb)下でおよびホウ化物またはタングステン酸塩のいずれかに基づくIR吸収剤を好ましく用いる。
c)0重量%〜0.00350重量%、好ましくは0重量%〜0.00135重量%、より好ましくは0重量%〜0.00130重量%、特に好ましくは0.00001重量%〜0.00128重量%のナノスケール無機顔料、好ましくはカーボンブラック。
着色剤をさらに含有することができる特定の実施態様では、カーボンブラックは、好ましくは0.00040重量%〜0.00135重量%の量で、特に好ましくは0.00050重量%〜0.00130重量%の量で用い、
d)着色剤あるいは着色剤組み合わせ(コンマは「および」と読む):
I.(1a)および/または(1b)、(4)、(2a)および/または(2b)
II.(1a)および/または(1b)、(5)、(2a)および/または(2b)
III.(1a)および/または(1b)、(7)
IV.(1a)および/または(1b)、(4)、(7)
V.(1a)および/または(1b)、(5)、(7)
VI.(4)、(2a)および/または(2b)
VII.(5)、(2a)および/または(2b)
VIII.(2a)および/または(2b)、(4)、(6)
IX.(2a)および/または(2b)、(5)、(6)
X.(3)、(4)
XI.(3)、(5)
XII.(3)、(4)、(6)
XIII.(3)、(5)、(6)
XIV.(3)、(4)、(7)
XV.(3)、(5)、(7)
XVI.(3)、(4)(2a)および/または(2b)
XVII.(3)、(5)(2a)および/または(2b)
XVIII.(6)(1a)および/または(1b)
XIX.(6)(1a)および/または(1b)、(7)
XX.(1a)および/または(1b)、(8)
XXI.(7)、(4)
XXII.(7)、(5)
XXIII.(1a)および/または(1b)、
XXIV.(2a)および/または(2b)、
XXV.(7)
XXVI.(2a)および/または(2b)、(7)、
上記構造は、以下のように定義される:
d1)
Figure 0005963210
〔式中、
・RaおよびRbは、互いに独立して、直鎖状または分枝状アルキル基、またはハロゲン、好ましくはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、テキシルまたはCl、より好ましくはメチル、Clおよび特に好ましくはClを表す。
・nは、各Rと独立して、自然数0〜3を表し、n=0についての基は水素である。〕
好適な実施形態では、Raおよび/またはRbは、Clであり、アミン官能価を有する炭素原子に対してo位および/またはp位にあり、例えばジ−オルトクロロナフタリノ、ジ−オルト−モノ−パラ−クロロナフタリノおよびモノ−オルト−ナフタリノ等である。更に、好ましい実施態様では、RaおよびRbはそれぞれ、好ましくは窒素官能価を有する炭素原子に対してメタ位にあるtert−ブチル基を表わす。
特に好ましい実施態様、すべての環においてn=0であり、すべてのRaおよびRbはHである。
Figure 0005963210
〔式中、
・RcおよびRdは、互いに独立して、直鎖状または分枝状アルキル基、またはハロゲン、好ましくはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、テキシルあるいはCl、より好ましくはメチル、Cl、特に好ましくはClを表す。
・nは、各Rと独立して、自然数0〜3を表し、n=0についての基は水素である。〕
好適な実施形態では、Rcおよび/またはRdは、Clであり、アミン官能価を有する炭素原子に対してo位および/またはp位にあり、例えばジ−オルトクロロナフタリノ、ジ−オルト−モノ−パラ−クロロナフタリノおよびモノ−オルト−ナフタリノ等である。更に、好ましい実施態様では、RcおよびRdはそれぞれ、好ましくは窒素官能価を有する炭素原子に対してメタ位にあるtert−ブチル基を表わす。
特に好ましい実施態様、すべての環においてn=0であり、すべてのRcおよびRdはHである。
構造(1a)および(1b)ならびに(2a)および(2b)は互い異性的に作用する。各異性体は、単独でまたは混合物中で使用することができる。特定の実施態様において、(1a)および(1b)ならびに(2a)および(2b)の1:1異性体混合物(異性体混合物中の異性体の重量%による量を基準)を用いる。
このような着色剤の製造は、例えばDE2148101あるいはWO2009074504A1において記載された。
本発明による組成物は、好ましくは、少なくとも1つの構造(1a)、(1b)、(2a)および(2b)の着色剤を含有し、構造(1a)および(1b)の着色剤は特に好ましい。
更なる実施態様では、構造(1a)、(1b)、(2a)および(2b)をそれぞれ純粋異性体として使用し、純粋異性体を例えば予備HPLCにより得ることが可能である。
Figure 0005963210
〔Rは、Hおよびp−メチルフェニルアミン基からな群から選ばれ、好ましくはR=Hである。〕
このような着色剤は、例えば商品名Macrolex(r)Violet BとしてLanxess AGから市販されている。特定の実施態様では、構造(3)の着色剤は使用されない。
および
Figure 0005963210
〔ここで、R3は好ましくはハロゲン、特に好ましくはClを表し、nは特に好ましくは4である。更に好ましいのは、n=0である実施態様であり、R3=Hである。〕
このような着色剤は、Lanxess AGからMacrolex(登録商標) Orange 3GまたはMacrolex(登録商標) Red EGとして市販されている。
R3がClを表し、およびn=4の場合、同一の色特性を得るために構造(4)の着色剤の代わりに構造(5)の着色剤を使用することが可能である:
Figure 0005963210
このような着色剤は、例えば商品名Macrolex(登録商標) Red E2GとしてLanxess AGから市販されている。
Figure 0005963210
このような着色剤は、例えば商品名Macrolex(登録商標) Green GとしてLanxess AGから市販されている。
Figure 0005963210
〔式中、
・R1およびR2は、互いに独立して、直鎖状または分枝状アルキル基、またはハロゲン、好ましくはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、テキシルあるいはCl、より好ましくはメチル、Cl、特に好ましくはClを表す。
・nは、自然数0〜4を表わす。〕
特に好ましい実施態様では、すべての環においてn=0であり、すべてのRcおよびRdはHである。
この構造(7)の着色剤は、BASF AGのPaliogen Blueシリーズから市販されている。
構造(7)の着色剤を用いる場合には、特に好ましいのは、2L/Kg〜10L/Kg、好ましくは3L/Kg〜8L/Kgの嵩容積(DIN ISO 787−11によって決定)、5m/g〜60m/g、好ましくは10m/g〜55m/gの比表面積(DIN 66132によって決定)および4〜9のpH(DIN ISO 787−9によって決定)を有する顔料である。
Figure 0005963210
基R(5〜20)はそれぞれ互いに独立して、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、テキシル、フッ素、塩素、臭素、スルホン、CNである。
R(5〜20)は、好ましくはすべての位置において同じである。より好ましくは、R(5〜20)は、すべての位置においてHである。他の実施例では、R(5〜20)は、すべての位置においてClである。
Mは、好ましくは、アルミニウム(ここで、R=H:アルミニウムフタロシアニン、CAS:14154−42−8)、ニッケル(ここで、R=H:ニッケルフタロシアニン、CAS:14055−02−8)、コバルト(ここで、R=H:コバルトフタロシアニン、CAS:3317−67−7)、鉄(ここで、R=H:鉄フタロシアニン、CAS:132−16−1)、亜鉛(ここで、R=H:亜鉛フタロシアニン、CAS:14320−04−08)、銅(ここで、R=H:銅フタロシアニン、CAS:147−14−8;ここで、R=HおよびCl:ポリクロロ銅フタロシアニン、CAS:1328−53−6;ここで、R=Cl:ヘキサデカクロロフタロシアニン、CAS:28888−81−5;ここで、R=Br:ヘキサデカブロモフタロシアニン、CAS:28746−04−5)、マンガン(ここで、R=H: マンガンフタロシアニン、CAS:14325−24−7)である。
M=CuおよびR=Hの組み合わせは、すべての位置について特に好ましい。従って、M=CuおよびR(5〜20)=Hである構造(8b)の化合物は、BASF AG、LudwigshafenからHeliogen(登録商標) Blue K 6911D またはHeliogen(登録商標) Blue K 7104 KWとして市販されている。
構造(8a)の化合物は、BASF AG、LudwigshafenからHeliogen(登録商標) Blue L 7460として市販されている。
構造(1a)および/または(1b)、(2a)および/または(2b)および(3)の中でも、構造(1a)および/または(1b)、(2a)および/または(2b)の使用は特に好ましい。(1a)および/または(1b)の使用は、極めて特に好ましい。
構造(4)、(6)、(7)および(8a)または(8b)の中でも、構造(4)、(7)および(8b)の使用は特に好ましく、上記の通り、構造(4)を、記載の条件下で構造(5)と置き換えることは可能である。構造(7)の着色剤の使用は、極めて特に好ましい。本発明の特定の実施態様では、構造(7)の着色剤の単独使用は、本発明による有機着色剤については特に好ましい。
着色剤組み合わせの特に好ましい群は、構造(3)の着色剤を含有しない。
別の実施態様では、各群d1)およびd2)からの少なくとも1つの着色剤を含有する着色剤組み合わせを好ましく用いる一方、特定の実施態様において、それとは別に、XXIおよびXXIIによる着色剤組み合わせを使用することが可能である。
それらの特に適切な着色剤組み合わせでは、成分d1)およびd2)として好ましいとして明示的に記載した着色剤構造を、好ましくは用いる。
さらなる好ましい実施態様では、構造d1)の着色剤および構造d2)の着色剤は、1:3〜3:1の比率において、好ましくは1:2から2:1の比率において存在する。
本発明において成分d1)およびd2)として開示の有機着色剤は、それぞれの個々の成分を基準に0.000001重量%〜1.000000重量%、好ましくは0.0001重量%〜0.1000重量%、特に好ましくは0.00005重量%〜0.50000重量%の量で熱可塑性ポリマー組成物中に使用することができる。
2以上の着色剤を用いる場合、更なる着色剤の選択は、耐候性試験後に色変化およびIR性能の変化に関して以下に記載の制限が観察されるように行なわなければならない。
重量%中による指示量は、本発明による有機着色剤または有機着色剤組み合わせを含有する、得られるポリマー組成物を基準とする。
好適な実施形態では、本発明による着色剤組成物は、上記構造1〜8の化合物のみからなる。
e)任意に、組成物の全重量を基準に0.0重量%〜0.5重量%、好ましくは0.038重量%〜0.500重量%、より好ましくは0.050〜0.250重量%、特に好ましくは0.063〜0.150重量%の更なるIR吸収剤、好ましくは、ITOおよび/またはATOに基づく、特に好ましくはATOに基づく更なるIR吸収剤。
f)任意に、0.0重量%〜1.0重量%、好ましくは0.01重量%〜0.50重量%、特に好ましくは0.01重量%〜0.40重量%の1以上の離型剤、
g)任意に、0.0重量%〜20.0重量%、好ましく0.05重量%〜10.00重量%、好ましくは0.10重量%〜1.00重量%、より好ましくは0.10重量%〜0.50重量%、極めて特に好ましくは0.10重量%〜0.30重量%の1以上のUV吸収剤、
h)任意に、0.00重量%〜0.20重量%、好ましくは0.01重量%〜0.10重量%の1以上の熱あるいは加工安定剤、好ましくはホスフィン、ホスファイトおよびフェノール系酸化防止剤およびこれら混合物の群から選択された熱あるいは加工安定剤。本発明の特定の実施態様では、0.01重量%〜0.05重量%、好ましくは0.015重量%〜0.040重量%の熱または加工安定剤を用いる。
i)任意に、0.0重量%〜5重量%、好ましくは0.01重量%〜1.00重量%の1以上の添加剤。
指示量は、いずれの場合にも全体としてポリマー組成物を基準とする。
本発明はさらに、本発明による組成物の製造方法、およびその使用およびそれにより製造された生成物を提供する。
本発明による組成物は、耐候性、色値および太陽光直接透過率TDSまたは太陽光全透過率TTSについて安定性であり、ほとんど変化を示さない。
3000時間の0.75Wのキセノン照明による人工耐候性試験後の色変化ΔEは、3.5未満、好ましくは3.0未満、特に好ましくは2.5未満である。
3000時間の0.75Wのキセノン照明による人工耐候性試験後の太陽光直接透過率の変化ΔTDSは、1.0%未満、好ましくは0.9%未満、特に好ましくは0.8%未満である。
特定の実施態様では、次の要件は、ポリカーボネート、PMMA、PS、好ましくはPCからできた透明成形体の色について満たされる:a=0±5およびb=0±5、好ましくはa=0±4およびb=0±4および特に好ましくはa=0±2およびb= 0±2。
成形体は、透明であり、3.0%未満、好ましくは2.5%未満、特に好ましくは2.0%未満の初期ヘイズを有する。
光透過率(Ty)は、15%〜80%までの範囲、好ましくは20%〜75%の範囲になければならない。従って、とりわけドライバーの視界のために規定される光透過率に関する値を得なければならない透明板ガラスも含まれる。
DS値は、好ましくは70%未満、特に好ましくは60%未満、極めて特に好ましくは55%未満である。
熱可塑性プラスチックのための従来用いられる温度において、すなわち、300℃を超える温度、例えば350℃等において、色または性能値を加工中に著しく変化させずに組成物を処理することが可能でなければならい。
本発明の範囲内の透明熱可塑性プラスチックは、ポリカーボネート、コポリカーボネート、ポリエステルカーボネート、ポリスチレン、スチレンコポリマー、芳香族ポリエステル、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、PET−シクロヘキサンジメタノールコポリマー(PETG)、ポリエチレンなフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、環状ポリオレフィン、ポリアクリレートあるいはコポリアクリレートおよびポリメタクリレートあるいはコポリメタクリレート、例えばポリメチルメタクリレートまたはコポリメチルメタクリレート、(例えばPMMA等)ならびにスチレンとのコポリマー、例えば透明ポリスチレン−アクリロニトリル(PSAN)、熱可塑性ポリウレタン樹脂、環状オレフィンに基づくポリマー(例えばTOPAS、Ticonaの市販生成物)である。
複数の透明熱可塑性ポリマーの混合物(但し、これらは互いに混合して透明混合物を形成することができる)もまた可能であり、ポリカーボネートとPMMA(より好ましくはPMMA<2重量%)あるいはポリエステルとの混合物が好ましい。
特定の実施態様では、ポリカーボネートと、2.0%未満、好ましくは1.0%未満、さらに好ましくは0.5%未満でのPMMAとの混合物を含有し、ポリカーボネートの量を基準に少なくとも0.01%PMMAを存在させ、PMMAは、好ましくは、分子量<40,000g/molを有する。特に好ましい実施態様では、PMMAの含量はポリカーボネートの量を基準に0.2%、特に好ましくは0.1%であり、PMMAは、好ましくは、<40,000g/molの分子量を有する。
更なる特定の実施態様は、PMMAと、PMMAの量を基準に2.0%未満、好ましくは1%未満、さらに好ましくは0.5%未満、特に好ましくは0.2%未満、さらに特に好ましくは0.1%ポリカーボネートでのポリカーボネートとの混合物を含有する。
特に好ましいポリカーボネートは、ビスフェノールAに基づくホモポリカーボネート、1,3−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,3−トリメチルシクロヘキサンに基づくホモポリカーボネート、および2つの単量体ビスフェノールAおよび1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンに基づく子ポリカーボネートである。
本発明の範囲内のポリカーボネートは、ホモポリカーボネートおよびコポリカーボネートの両方であり、ポリカーボネートは既知の方法で直鎖状または分枝状であってよい。
ポリカーボネートは、ジフェノール、炭酸誘導体、任意に、連鎖停止剤および分枝剤から既知の方法で調製される。
ポリカーボネートの製造の詳細は、約40年間多くの特許明細書に記載されている。ここで、例として、Schnell、「Chemistry and Physics of Polycarbonates」、Polymer Reviews、第9巻、Interscience Publishers、ニューヨーク、ロンドン、シドニー、1964年、D.Freitag、U.Grigo、P.R.Muller、H.Nouvertne、BAYER AG、Encyclopedia of Polymer Science and Engineering、第11巻、第2版、1988年、第648頁〜第718頁における「Polycarbonates」、最後に、Dres.U.Becker/Braun、Kunststoff−Handbuch、第3/1巻、Polycarbonate,Polyacetale,Polyester,Celluloseester、Carl Hanser Verlag、ミュンヘン、ウィーン、1992年、第117頁〜第299頁のみを参照する。
ポリカーボネートの製造に適しているジフェノールは、例えばヒドロキノン、レゾルシノール、ジヒドロキシジフェニル、ビス−(ヒドロキシフェニル)−アルカン、ビス(ヒドロキシフェニル)−シクロアルカン、ビス−(ヒドロキシフェニルスルフィド、ビス−(ヒドロキシフェニルエーテル、ビス−(ヒドロキシフェニルケトン、ビス−(ヒドロキシフェニル)−スルホン、ビス−(ヒドロキシフェニルスルホキシド、α,α’−ビス−(ヒドロキシフェニル)−ジイソプロピルベンゼン、イサチンまたはフェノールフタレイン誘導体に由来したフタルイミド、およびこれらの環上でアルキル化およびハロゲン化された化合物である。
好ましいジフェノールは、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、2,4−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルブタン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−p−ジイソプロピルベンゼン、2,2−ビス−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、2,2−ビス−(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−メタン、2,2−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−スルホン、2,4−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルブタン、1,1−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−p−ジイソプロピルベンゼン、2,2−ビス−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、1、1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンおよび2,2−ビス−(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−プロパンである。
特に好ましいジフェノールは、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、2,2−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、2,2−ビス−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、2,2−ビス−(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサンおよび1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンである。
これらのおよびさらに適切なジフェノールは、例えばUS−A3028635、US−A2999825、US−A3148172、US−A2991273、US−A3271367、US−A4982014およびUS−A2999846において、DE−A1570703、DE−A2063050、DE−A2036052、DE−A2211956およびDE−A3832396において、FR−A1561518において、モノグラフ「H.Schnell,Chemistry and Physics of Polycarbonates,Interscience Publishers」、ニューヨーク、1964年において、およびJP−A62039/1986、JP−A62040/1986およびJP−A105550/1986に記載されている。
ホモポリカーボネートの場合には、ジフェノールが1つだけ使用され、コポリカーボネートの場合には、複数のジフェノールが使用される。
適切な炭酸誘導体は、例えばホスゲンあるいは炭酸ジフェニル向けである。
ポリカーボネートの製造の中で使用することができる適切な連鎖停止剤は、モノフェノールおよびモノカルボン酸の両方である。適切なモノフェノールは、フェノールそれ自体、アルキルフェノール、例えばクレゾール、p−tert−ブチルフェノール、クミルフェノール、p−n−オクチルフェノール、p−イソオクチルフェノール、p−n−ノニルフェノールおよびp−イソノニルフェノール等、ハロフェノール、例えばp−クロロフェノール、2,4−ジクロロフェノール、p−ブロモフェノールおよび2,4,6−トリブロモフェノール等、2,4,6−トリヨードフェノール、p−ヨードフェノールおよびこれらの混合物である。
好ましい連鎖停止剤は、フェノール、クミルフェノールおよび/またはp−tert−ブチルフェノールである。
さらに、適切なモノカルボン酸は、安息香酸、アルキル安息香酸およびハロ安息香酸である。
好ましい連鎖停止剤はまた、モノ−またはポリ−、C−〜C30−アルキル基置換、直鎖状または分枝状、好ましくは非置換またはtert−ブチル置換フェノールである。
使用される連鎖停止剤の量は、好ましくは、特定の場合に使用されるジフェノールのモルを基準に0.1〜5モル%である。連鎖停止剤の添加は、ホスゲン処理前、ホスゲン処理中あるいはホスゲン処理後に行うことができる。
適切な分枝剤は、ポリカーボネート化学において既知の、3以上の官能価を有する化合物、特に3以上のフェノールOH基を有する化合物である。
適切な分枝剤は、例えばフロログルシノール、4,6−ジメチル−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプタ−2−エン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリ(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプタン、1,3,5−トリ(4−ヒドロキシフェニル)−ベンゼン、1,1,1−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−エタン、トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−フェニルメタン、2,2−ビス−[4,4−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキシル]−プロパン、2,4−ビス−(4−ヒドロキシフェニルイソプロピル)−フェノール、2,6−ビス−(2−ヒドロキシ−5’−メチル−ベンジル)−4−メチル・フェノール、2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−プロパン、ヘキサ−(4(4−ヒドロキシフェニルイソプロピル)−フェニル)−オルトテレフタル酸エステル、テトラ−(4−ヒドロキシフェニル)−メタン、テトラ−(4−(4−ヒドロキシフェニルイソプロピル)−フェノキシ)−メタンおよび1,4−ビス−(4’,4’’−ジヒドロキシトリフェニル−メチル)−ベンゼンならびに2,4−ジヒドロキシ安息香酸、トリメシン酸、塩化シアヌルおよび3,3−ビス−(3 −メチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドールである。
任意に用いるべき分枝剤の量は、好ましくは、特定の場合に用いるジフェノールのモルを再び基準として0.05モル%〜2.00モル%である。
分枝剤は、ジフェノールおよび連鎖停止剤での水性アルカリ相に入れることができ、またはこれを、有機溶媒に溶解し、ホスゲン処理前に加えることができる。エステル交換方法の場合には、分枝剤を、ジフェノールと共に用いる。
本発明の芳香族ポリカーボネートは、5000〜200,000、好ましくは10,000〜80,000、特に好ましくは15,000〜40,000の重量平均分子量Mw(ゲルパーミエーションクロマトグラフィによって決定およびポリカーボネート較正による較正)を有する。
本発明によるポリマー組成物は、任意に、本発明による成分に加えて、さらなる従来用いられるポリマー添加剤、例えば防炎加工剤、EP−A0839623、WO−A96/15102、EP−A0500496または「Plastics Additives Handbook」、Hans Zweifel、第5版、2000年、Hanser Verlag Munichに記載の蛍光増白剤または流動性向上剤をこの熱可塑性プラスチックに従来用いられる量で含有することができる。
さらなるポリマー添加剤は、好ましくは、いずれの場合にも全ポリマー組成物の量を基準に0.0重量%〜5.0重量%、より好ましくは0.01重量%〜1.00重量%の量で用いる。複数の添加剤の混合物もまた適切である。
本出願により提供されるナノスケールホウ化物系無機IR吸収剤粒子状物質は、好ましくは金属ホウ化物であり、この金属は、La、Ce、Pr、Nd、Tb、Dy、ほら、Y、Sm、Eu、ER、Tm、Yb、Lu、Sr、Ti、Zr、Hf、V、Ta、Cr、Mo、WおよびCaを含む群から選択される。六ホウ化物形態は特に好ましい。特に好ましいのは、六ホウ化ランタン(LaB)、プラセオジムホウ化物(PrB)、ネオジムホウ化物(NdB)、セリウムホウ化物(CeB)、テルビウムホウ化物(TbB)、ジスプロシウムホウ化物(DyB)、ホルミウムホウ化物(HoB)、イットリウムホウ化物(YB)、サマリウムホウ化物(SmB)、ユウロピウムホウ化物(EuB)、エルビウムホウ化物(ErB)、ツリウムホウ化物(TmB)、イッテルビウムホウ化物(YbB)、ルテチウムホウ化物(LuB)、ストロンチウムホウ化物(SrB)、カルシウムホウ化物(CaB)、ホウ化チタン(TiB)、ホウ化ジルコニウム(ZrB)、ホウ化ハフニウム(HfB)、バナジウムホウ化物(VB)、タンタルホウ化物(TaB)、ホウ化クロム(CrBとCrB)、モリブデンホウ化物(MoB、MoおよびMoB)、硼化タングステン(W)あるいはこれらのホウ化物の組み合わせである。極めて特に好ましいのは、六ホウ化ランタン(LaB)または六ホウ化ランタンを含有する混合物に基づくホウ化物である。
これらの粒子状物質の表面は好ましくは酸化していないが、酸化した粒子状物質あるいは部分的に酸化した粒子状物質を使用することができる。
本発明の特定の実施態様では、六ホウ化ランタン(LaB)の単独使用は最も特に好ましい。
ホウ化物に基づくIR吸収剤は、例えば希土類のオキシド、例えばX(ここで、Xは、例えば La、Ce、Pr、Nd、Gdである)等、および例えば炭化ホウ素(BC)から、これらの化合物を混合し、および混合物を、数時間、例えば3時間、真空で、高温、例えば1500℃において調節することにより調製することができる。ホウ化物は、粉末の形で得られる。細粒の形態に関して制限はなく、例えば粒子状物質は、球状、血小板様、不規則または針状の形態であってよい。R放射用の吸収性粉末はより大きくより結晶性のホウ化物粒子である。しかしながら、低い結晶度(例えば、X線回折実験中の広い回折ピークが特徴)を有する粒子状物質でさえも、本発明の範囲内において適切なIR吸収特性を有する。しかしながら、粒子が内部に使用される金属とホウ素の結合を有する場合に限られる。粉末中の粒子の色は、例えばねずみ色がかった黒色、褐色を帯びた黒色、緑がかった黒色などであってよい。
粒子状物質の平均径(TEM/透過型電子顕微鏡によって決定)は、好ましくは200nm未満、特に好ましくは150nm未満、特に好ましくは100nm未満であり、平均粒径は、好ましくは、1nm〜100nmの範囲、より好ましくは2nm〜80nmの範囲である。
用いるタングステン酸塩は、1つの、非晶質、立方体、四角形または六角形のタングステンブロンズ構造を有する。ドープトタングステン酸塩の製造はWO2005037932に述べられている。特に、酸化亜鉛でドープされたタングステン酸塩は、イタリア特許出願RM2010A000227およびRM2010A000228に記載の通り、IR吸収剤として使用することができる。
このような材料の製造のために、例えば、三酸化タングステン、タングステンジオキシド、タングステン酸化物の水和物、六塩化タングステン、アンモニウムタングステン酸塩あるいはタングステン酸、および任意に元素Mを含有する更なる塩、例えば、炭酸セシウム等を、特定の化学量論比において混合し、個々の成分のモル比は、式:MxWyOzにより与えられる。その後、この混合物は、100℃〜850℃の温度にて、還元雰囲気中で、例えばアルゴン水素雰囲気中で処理し、および最後に、得られる粉末は550℃〜1200℃の温度にて不活性ガス雰囲気下で調節する。
粒子状物質の粒度分布に関して制限はない。従って、二峰性またはより高峰性分布もまた存在させることができる。粒子状は、スペクトルの可視域中で透明性であり、透明性は、IR範囲への吸収と比較して、可視域中のIR吸収剤の吸収が低く、IR吸収剤が組成物または最終生成物の著しく増加したヘイズをもたらさないことを意味する。これは、組成物全体では、透明成形体が少なくとも15%の光透過率および3%未満、好ましくは2.5%未満、より好ましくは2.0%未満のヘイズを有することを意味する。
粒径は、例えば透過型電子顕微鏡(TEM)により決定することができる。このようなIR吸収剤ナノ粒子上での測定は、例えばAdachiら、J.Am.Ceram.Soc.2008年、第91巻、第2897頁〜第2902頁に記載されている。
粒子の表面は処理することができる。例えば、表面は、シランで処理することができ、あるいはチタン系層、ジルコニウム系層あるいは同様の層を与えることができる。湿気に対する耐性は、この処理によって増加することができる。この種の被覆物は、IR吸収についての長期安定性を増加させ、例えばUS20050161642に記載される。
SiO、TiO、ZrO、AlあるいはMgOに基づく粒子は、ホウ化物系粒子またはタングステン酸塩系粒子に加えて、さらに存在させることができるが、必ずしもその必要はない。これらの粒子は、好ましくは、200nm未満のサイズで存在する。
本発明では、微細に分割されたIR吸収剤粒子は、分散体の形態でポリマーマトリクスへ導入される。この分散は、再凝集化を防ぎ、熱可塑性マトリックス、例えばポリカーボネートへの組込を促進する。ポリマー状分散剤が、好ましく使用される。適切なポリマー系分散剤は、特に高い光透過率を有する分散剤、例えばポリアクリレート、ポリエーテル、ポリエステルまたはポリウレタンおよびこれから誘導されたポリマー等である。分散剤として好ましいのは、ポリアクリレートポリマー、ポリエーテルポリマーおよびポリエステル系ポリマーである。高温安定性を有する分散剤が好ましくは使用される。好ましい実施態様では、IR吸収剤を粉末分散中に存在させる。
分散体中の無機IR吸収剤の量は、好ましくは、分散剤および無機IR吸収剤の質量の合計を基準に0.1重量%〜50.0重量%、より好ましくは1.0重量%〜40.0重量%、さらに特に好ましくは5.0重量%〜30.0重量%である。本発明の無機IR吸収剤ナノ粒子を調製するために、IR吸収剤は、以下の分散剤および更なる有機溶媒、例えばトルエン、ベンゼンあるいは同様の芳香族炭化水素と混合させることができ、および適切なミル、例えばボールミル等により、酸化ジルコニウム(例えば0.3mmの直径を有する)の添加により所望の粒度分布を調製するために粉砕することができる。ナノ粒子は、分散体の形態で得られる。粉砕後、さらに、分散剤を任意に加えることができる。
溶媒は、高温と減圧において除去する。
無機IR吸収剤の分散体の製造は、例えばJP2003−277045、DE10392543、およびAdachiら、J.Am.Chem.Ceram.Soc.2008、第91巻[9]、第2897頁〜第2902頁に記載される。分散体の形態での六ホウ化ランタン(これは本発明の範囲内で適切である)は、例えば、Sumitomo Metal Mining Co.,Ltd.から例えば商品名KHDS 06として市販されている。
分散体の形態でのセシウムタングステン酸塩(これは本発明の範囲内で適切である)は、Sumitomo Metal Mining Co.,Ltd.から例えば商品名YMDS 874として市販されている。
本発明に適している分散剤は市販されている。ポリアクリレート系分散剤は、特に適切である。ポリアクリレートは、例えば、Ciba Specialty Chemicalsから商品名EFKA(登録商標)、例えばEFKA(登録商標)4500およびEFKA(登録商標)4530として市販されている。ポリエステル系分散剤も同様に適切である。ポリエステル含有分散剤は、Aveciaから、商品名Solsperse(登録商標)、例えばSolsperse(登録商標)22000、24000SC、26000および27000として市販されている。さらに、ポリウレタンベースの系は適切である。これらは、Ciba Specialty Chemicalsから、商品名EFKA(登録商標)4046、EFKA(登録商標)4047として市販されている。Texaphor(登録商標)P60およびP63は、Cognisの対応する商品名である。
ポリエーテル含有分散剤も同様に使用することができる。これらは、Kusumoto Chemicalsの商品名Disparlon(登録商標)DA234およびDA325として知られている。
分散剤は、単独あるいは組み合わせて使用することができる。熱安定性に関して、ポリアクリレートとポリエステルの群からの分散剤は特に好ましい。
IR吸収性無機IR吸収剤は、好ましくは有機マトリックスに分散させる。
好適な実施形態では、無機IR吸収剤は、5重量%〜25重量%の固形分中のポリメタクリル酸メチルおよびポリエステルの混合物の使用する準備ができている分散体の形態である。有機溶媒、例えばトルエン等およびさらなる無機粒子、二酸化ジルコニウム等を、更に存在させることができる。
更なる実施態様では、IR吸収剤として本発明によるホウ化物またはタングステン酸塩に加えて、更なるIR吸収剤をさらに使用することが更に可能であり、この更なるIR吸収剤は、酸化錫の群に由来し、より好ましくはアンチモンドープト酸化錫(ATO)あるいはインジウム錫オキサイド(ITO)、特に好ましくはATOである。
更なる好ましい実施態様では、更なるIR吸収剤は、吸収極大に基づいて使用したホウ化物あるいはタングステン酸塩の吸収スペクトルと異なる吸収スペクトルを有し、最大吸収範囲は最大限カバーされる。
ポリマー組成物は、任意に、無機顔料、好ましくはカーボンブラックを含有している。カーボンブラックは、好ましくは、有機ポリマーマトリックス中の微分散形態中に存在させ、好ましくはナノスケールである。適切なカーボンブラックは、好ましくは100 ナノメートル(nm)未満、より好ましくは75nm未満、さらに好ましくは50nm未満、特に好ましくは40nm未満の平均粒径を有し、平均粒径は、好ましくは0.5nmを超え、より好ましくは1nmを超え、特に好ましくは5nmを超える。
本発明の範囲内での適切なカーボンブラックは、いわゆる導電性ブラックとは、導電性がほとんどないか全くない点で異なる。本発明に用いられるカーボンブラックと比較して、高導電性を達成するために導電性ブラックは特定の形態および超格子を有する。対照的に、事実上、カーボンブラックの凝集性領域が生じないように、本発明に使用されるナノスケールカーボンブラックは、非常に容易に熱可塑性プラスチックにおいて分散することができ、これにより、対応する導電性が生じ得る。営利上入手可能な本発明の範囲内の適切なカーボンブラックは、多くの商品名として、および多くの形態(ペレット剤または粉末)において入手可能である。例えば適切なカーボンブラックは、商品名BLACK PEARLS(登録商標)として、商品名ELFTEX(登録商標)、REGAL(登録商標)およびCSX(登録商標)として湿潤処理ペレットの形態で、名称MONARCH(登録商標)、ELFTEX(登録商標)、REGAL(登録商標)およびMOGUL(登録商標)として綿状形態で市販され、全てCabot Corporationから入手可能である。
特に好ましい実施態様では、カーボンブラック型は、10nm〜30nmの粒径を有し、好ましくは1g(m/g)当たり35m〜138mの表面積を有する。カーボンブラックは、処理してよく、あるいは未処理であってよく、例えばカーボンブラックを、特定ガスで、シリカまたは有機物で、例えばブチルリチウム等で処理することができる。そのような処理は、表面を、変性または機能化することを可能とする。これは、相応して用いられるマトリックスとの適合性を促進することができる。特に好ましいのは、商品名BLACK PEARLS(登録商標)(CAS番号1333−86−4)として市販されている。
カーボンブラックおよびIR吸収剤のためにここに示された濃度は、2mm〜8mm、好ましくは4mm〜6mm、特に好ましくは3.5〜7.0mm、特に好ましくは4mm〜6mmの厚みを有する完成部品について好ましく用いられる。 従って、より小さいかより大きな厚みの場合には、例えば余りに大きいヘイズあるいは余りに低い効果を避けるために、濃度を増加するかまたは低減しなければならない。
例えば、高いねじれの剛性が要求される(例えば航空機/鉄道車両の場合)特定の実施態様において、8mm〜20mmの厚みが要求されることがある。従って、IR吸収剤、およびナノスケール無機顔料の濃度は、この場合に適合させなければならず、すなわち、その濃度は、層厚みが増加すると低下する。
特定の実施態様では、ポリマー組成物は、熱安定剤を含有する。特に適切なのは、ホスフィンと同様にホスファイトおよびホスホナイトである。その例は、トリフェニルホスファイト、ジフェニルアルキルホスファイト、フェニルジアルキルホスファイト、トリス(ノニルフェニルホスファイト、トリラウリルホスファイト、トリオクタデシルホスファイト、ジステアリルペンタエリトリトールジホスホン酸塩、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニルホスファイト、ジイソデシルペンタエリトリトールジホスホン酸塩、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスホン酸塩、ビス(2,4−ジ−クミルフェニル)ペンタエリトリトールジホスホン酸塩、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスホン酸塩、ジイソデシルオキシペンタエリトリトールジホスホン酸塩、ビス(2,4−ジ−tert−ブチル−6−メチルフェニル)−ペンタエリトリトールジホスホン酸塩、ビス(2,4,6−トリス(tert−ブチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスホン酸塩、トリステアリルソルビトールトリホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスファイト、6−イソオクチロキシ−2,4,8,10−テトラ−tert−ブチル−12H−ジベンズ[d,g]−1,3,2−ジオキサホスホシン、ビス(2,4−ジ−tert−ブチル−6−メチルフェニル)メチルホスファイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチル−6−メチルフェニル)エチルホスファイト、6−フルオロ−2,4,8,10−テトラ−tert−ブチル−12−メチル−ジベンズ[d,g]−1,3,2−ジオキサホスホシン、2,2’,2’’の−ニトリロ−[トリエチルトリス(3,3’,5,5’−テトラ−tert−ブチル−1,1’−ビフェニル−2,2’−ジイルホスファイト]、2−エチルヘキシル(3,3’,5,5’−テトラ−tert−ブチル−1,1’−ビフェニル−2,2’−ジイルホスファイト、5−ブチル−5−エチル−2−(2,4,6−トリ−tert−ブチルフェノキシ)−1,3,2−ジオキサホスフィラン、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスホン酸塩、トリフェニルフォスフィン(TPP)、トリアルキルフェニルホスフィン、ビスジフェニルホスフィノ−エタンまたはトリナフチルホスフィンである。特に好ましいのは、トリフェニルフォスフィン(TPP)、Irgafos(登録商標)168(トリス(2,4−ジ−tert−ブチル−フェニルホスファイトおよびトリス(ノニルフェニルホスファイトあるいはこれらの混合物の使用である。
フェノール系酸化防止剤(アルキル化モノフェノール、アルキル化チオアルキルフェノール、ヒドロキノンおよびアルキル化ヒドロキノン)も使用することができる。イルガノックス(登録商標)1010(ペンタエリトリトール3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)プロピオナート; CAS: 6683−19−8)およびイルガノックス(登録商標)1076(2,6−ジ−tert−ブチル−4−(オクタデカンオキシカルボニルエチル)フェノールが、好ましく使用される。
本発明の特定の実施態様では、本発明によるホスフィン化合物は、ホスファイトまたはフェノール系酸化防止剤または2つの最後の言及された化合物の混合物と共に使用する。
タングステン酸塩を、無機IR吸収剤としてポイントb)下で用いる場合、特定の安定剤の使用は、有用であると見出すことができる。特定の実施態様では、本発明の組成物は、少なくとも1つのホスフィン系安定剤を含有するが、好ましくは少なくとも1つのホスフィン系安定剤、少なくとも1つのフェノール系酸化防止剤、少なくとも1つのホスファイト系安定剤およびフェノール酸化防止剤の群からの少なくとも1つの安定剤の混合物を含有する。
本発明の範囲内のホスフィンは、一般型Pn+2、特にPHからの化合物に由来するが、ここで、好ましくは、水素原子はすべて、脂肪族および/または芳香族炭化水素基に置き換え、芳香族炭化水素基は、置換基、例えばアルキル基等を更に含有することができる。ホスフィンは、1つのリン原子あるいは対応する脂肪族および/または芳香族炭化水素より架橋した複数のリン原子を含有することができる。
本発明の範囲内のホスファイトは、一般構造P(OR)〔式中、Rは、脂肪族および/または芳香族炭化水素基を表わし、芳香族炭化水素基は、更なる置換基、例えばアルキル基等を含有してよい〕を有するホスホン酸のエステル(亜リン酸エステルと呼ばれる場合も多い)であると理解される。
ホスホン酸塩は、基本構造R−PO(OH)〔式中、Rは、脂肪族および/または芳香族炭化水素基を表わし、芳香族炭化水素基は、更なる置換基、例えばアルキル基等を含有してよい〕に由来の化合物であるとして理解される。基本構造のOH基は、部分的にあるいはOR官能基〔式中、Rはまた、脂肪族および/または芳香族炭化水素基を表わし、芳香族炭化水素基は、更なる置換基、例えばアルキル基等を含有してよい〕へ完全にエステル化することができるか、あるいは部分的にあるいは完全に脱プロトン化することができ、全負電荷は、対応する対イオンによって平衡に保たれる。
本発明の範囲内のホスホナイトは、型R−P(OR)〔式中、Rは、脂肪族および/または芳香族炭化水素基を表わし、芳香族炭化水素基は、更なる置換基、例えばアルキル基等を含有してよい〕の亜ホスホン酸のエステル、特にジエステルであると理解される。
ホスホナイトは、1つのリン原子または対応する脂肪族および/または芳香族炭化水素より架橋した複数のリン原子を含有することができる。
本発明では、ホスフェートは、塩、部分的または完全なエステル、およびリン酸(HPO)の縮合生成物であると理解される。
ホスフィンの選択に関して制限はないが、ホスフィン化合物は、好ましくは、脂肪族ホスフィン、芳香族ホスフィンおよび脂肪族芳香族ホスフィンを含んでなる群から選択される。
ホスフィン化合物は第1級、第2級および第3級ホスフィンであってよい。好ましいのは、第3級ホスフィンの使用であり、芳香族ホスフィンは特に好ましく、第3級芳香族ホスフィンは、極めて特に好ましい。
本発明の好ましい実施態様において、トリフェニルホフィン(TPP)、トリアルキルフェニルホスフィン、ビスジフェニルホスフィノ−エタンあるいはトリナフチルホスフィンが使用され、これらの中でも、トリフェニルホスフィン(TPP)あるいはこれらのホスフィンの混合物は、極めて特に好ましい。
異なったホスフィンの混合物は、原則として使用することができる。
一実施態様では、本発明によるIR吸収剤は、熱可塑性ポリマーマトリックスへ組み込まれる前に本発明による安定剤の組み合わせと混合させる。
ホスフィン化合物の製造および特性は、当業者に知られており、例えばEP−A0718354および「Ullmanns Enzyklopadie der Technischen Chemie」、第4版、第18巻、第378頁〜第398頁およびKirk−Othmer、第3版、第17巻、第527頁〜第534頁に記載されている。
安定剤混合物に使用されるホスフィン化合物の量に関して、ある加工条件下で、温度および滞留時間に応じて、物質が酸化することを考慮しなければならない。酸化部分は、用いるIR吸収剤を安定させるためにもはや使用できない。従って、加工工程の数および作業条件は、考慮すべきである。従って、熱加工後、本発明の組成物はまた、酸化ホスフィン、特に好ましくはトリフェニルフォスフィンオキシドの特定量を常に含有する。
本発明では、適切な市販されているホスファイト安定剤は、例えばIrgafos(登録商標)168(トリス(2,4−ジ−tert−ブチル−フェニルホスファイト/CAS番号31570−04−4、Irgafos(登録商標)TPP(CAS番号101−02−0)、Irgafos(登録商標)TNPP(CAS番号26523−78−4)であり、Irgafos(登録商標)168は、特に好ましい。
適切な市販のフェノール系酸化防止剤は、例えばイルガノックス(登録商標)1076(CAS番号2082−79−3/2,6−ジ−tert−ブチル−4−(オクタデカンオキシカルボニルエチル)フェノール)およびイルガノックス(登録商標)1010(CAS番号6683−19−8)である。
好ましい実施態様では、安定剤組み合わせは、トリフェニルフォスフィンならびにIrgafos 168(登録商標)およびIrganox1076(登録商標)からなる。
Irganox(登録商標)1010(ペンタエリトリトール3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)プロピオネート;CAS番号:6683−19−8)は、Irganox 1076(登録商標)の代わりとして使用することができる。
組成物中にタングステン酸塩を使用する場合の任意の安定剤の組み合わせの量は全体として、組成物の全重量を基準に0.001重量%〜0.500重量%、好ましくは0.005重量%〜0.250重量%、より好ましくは0.01重量%〜0.15重量%、特に好ましくは0.015重量%〜0.125の重量%ある。
好ましい実施態様では、本発明によるポリマー組成物は、紫外線吸収剤を更に含有する。本発明によるポリマー組成物に使用するのに適している紫外線吸収剤は、400nm未満で可能な限り低い透過率および400nmを超えて可能な限り高い透過率を有する化合物である。そのような化合物およびそれらの製造は、文献から既知であり、例えばEP−A 0839623、WO−A 96/15102およびEP−A 0500496に記載される。本発明による組成物に使用される特に適切な紫外線吸収剤は、ベンゾトリアゾール、トリアジン、ベンゾフェノンおよび/またはアリール化シアノアクリレートである。特に適切な紫外線吸収剤は、ヒドロキシ−ベンゾトリアゾール(2−(3’,5’−ビス−(1,1−ジメチルベンジル)−2’−ヒドロキシ−フェニル)−ベンゾトリアゾール(Tinuvin(登録商標)234、Ciba Spezialitatenchemie、バーゼル)、2−(2’−ヒドロキシ−5’−(tert−オクチル)−フェニル)−ベンゾトリアゾール(Tinuvin(登録商標)329、Ciba Spezialitatenchemie、バーゼル)、2−(2’−ヒドロキシ−3’−(2−ブチル)−5’−(tert−ブチル)−フェニル−ベンゾトリアゾール)(Tinuvin(登録商標)350、Ciba Spezialitatenchemie、バーゼル)、ビス−(3−(2H−ベンズトリアゾリル)−2−ヒドロキシ−5−tert−オクチル)メタン(Tinuvin(r)360、Ciba Spezialitatenchemie、バーゼル)、(2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−(ヘキシロキシ)−フェノール(Tinuvin(登録商標)1577、Ciba Spezialitatenchemie、バーゼル)ならびにベンゾフェノン2,4−ジヒドロキシ−ベンゾフェノン(Chimasorb(登録商標))22、Ciba Spezialitatenchemie、バーゼル)および2−ヒドロキシ−4−(オクチロキシ)−ベンゾフェノン(Chimassorb(登録商標)81、Ciba、Basel)、2−プロペン酸、2−シアノ−3,3−ジフェニル−2,2−ビス[[(2−シアノ−1−オキソ−3,3−ジフェニル−2−プロペニル)オキシ]−メチル]−1,3−プロパンジイルエステル(9CI)(Uvinul(登録商標)3030、BASF AG ルートウィヒスハーフェン)、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−エチルヘキシル)オキシ]フェニル−4,6−ジ(4−フェニル)フェニル−1,3,5−トリアジン(CGX UVA 006、Ciba Spezialitatenchemie、バーゼル)あるいはテトラ−エチル−2,2’−(1,4−フェニレン−ジメチリデン−ビスマロナート(Hostavin(登録商標)B−Cap、Clariant AG)である。
これらの紫外線吸収剤の混合物も使用することができる。
UV放射の所望の吸収および本発明の組成物から製造された成型体の適切な透明度が確保される限り、本発明の組成物に含まれる紫外線吸収剤の量に関して特別の制限はない。
本発明によるポリマー組成物は、任意に離型剤を含有することができる。本発明による組成物に特にふさわしい離型剤は、ペンタエリトリトールテトラステアレート(PETS)あるいはグリセロールモノステアレート(GMS)である。
本発明によるポリマー組成物の製造のための方法は、当業者に知られている。
成分a)〜i)を含有する本発明によるポリマー組成物の製造は、個々の成分を組み合わせ、混合し、均質化することによる従来用いられる組込法により行われ、好ましくはせん断力の作用下での溶融物中で行われる。溶解均質化前の組み合わせおよび混合は、粉末予備混合物を使用して、任意に行われる。
さらに、適切な溶媒における混合物成分の溶液から製造された予備混合物を使用することも可能であり、均質化を必要に応じて溶液中で行い、次いで溶媒を除去する。
特に、本発明による組成物の成分は、既知の方法で、あるいはマスターバッチの形態で導入することができる。
マスターバッチおよび粉末混合物あるいは圧縮予備混合物の使用は、特に成分b)〜i)までの導入に特に適当である。
特に好ましくは、成分b)、c)およびd)は、粉末混合物の形態で組み込まれ、粉末混合物は、粉末成分a)を更に含有するか、あるいは成分b)、c)およびd)の圧縮混合物の形態で、任意に成分a)を更に含有するか、あるいは、成分a)、b)、c)およびd)のマスターバッチの形態である。
特定の実施態様では、上記成分を混合してマスターバッチを形成し、混合は、好ましくはせん断力の作用下で(例えば混練機または二軸スクリュー押出機において)の溶融物で行う。この方法は、成分がポリマーマトリクス中でより良好に分布するという利点がある。マスターバッチの製造については、熱可塑性プラスチック(これはまた、最終ポリマー組成物の主成分を全体として表わす)は、ポリマーマトリクスとして好ましくは選ばれる。
本発明では、本発明の組成物は従来用いられる装置、例えばスクリュー型押出機(例えば二軸スクリュー押出機、ZSK)、混練機、ブラベンダーあるいはバンバリーミル)中で組み合わせ、混合し、均質化し、次に、押し出すことができる。押出後、押出物を冷却し細分することができる。さらに、個々の成分を予備混合することが可能であり、次いで残りの出発物質を、別々に添加および/または混合物として同様に添加することが可能である。
本発明のポリマー組成物を、生成物または成形体へ、まず記載の通りポリマー組成物を押出して顆粒を形成し、および既知の方法での種々の生成物または成形体への適当な方法により顆粒を処理することにより処理することができる。
ここで、本発明の組成物は、生成物あるいは成型体、成形品、例えば玩具のための部品、ファイバー、フィルム、テープ、シート、例えば固体シート、多壁シート、ツイン壁シートあるいは波形シート等)、容器、パイプあるいは他のプロファイル等)へホットプレス、スピニング、ブロー成形、深絞り、押出あるいは射出成形により変換することができる。多層系の使用もまた重要である。適用は、ベースボディーの成形と同時にまたはその直後に、例えば共押出または多重成分射出成形によって行うことができる。
しかしながら、適用は、例えばフィルムでの貼り合わせによる、あるいは溶液での被覆による、完成成型ベースボディーであってもよい。
ベース層および任意のトップ層/層(多層系)のシートは、(共)押出、直接皮張り、直接被覆、挿入成形品、フィルム挿入成形品あるいは当業者に既知の他の適切な方法により製造することができる。
押出については、ポリマー組成物(例えば乾燥によって任意に前処理する)は、押出機に供給され、押出機の可塑化系において溶融する。その後、プラスチック溶融物は、平面ダイまたは多壁シートダイによってプレスされ、それによって成形され、平滑カレンダーのロールギャップにおいて所望の最終形態となり、その形状は、平滑ローラー上でおよび周囲空気で交互に冷却することにより固定される。ポリマー組成物の押出に必要な温度が設定され、これは、通常、製造業者の指示に従うことができる。ポリマー組成物が、例えば高い融解粘度を有するポリカーボネートを含有する場合には、これらは、260℃〜350℃の溶融温度にて通常処理され、従って可塑化シリンダーのシリンダー温度およびダイ温度が設定される。
平面ダイの上流において一以上の側部押出機および複合のマニフォールドダイあるいは任意に適切な溶解アダプターを使用することによって、互いに異なった組成物の熱可塑性溶融物を重ね、従って多層シートあるいはフィルムを製造することが可能である(共押出について、例えばEP−A 0110221、EP−A 0110238およびEP−A 0716919参照、アダプターおよびダイプロセスの詳細について、Johannaber/Ast:「Kunststoff−Maschinenfuhrer」、Hanser Verlag、2000年および Gesellschaft Kunststofftechnik:「Coextrudierte Folien und Platten:Zukunftsperspektiven,Anforderungen,Anlagen und Herstellung,Qualitatssicherung」、VDI−Verlag、1990年参照)。
上記熱可塑性基材を使用すると、成型体も、射出成形によって製造することもできる。その方法は、既知であり、「Handbuch Spritzgiessen」、Friedrich Johannaber/Walter Michaeli、Munich; Vienna:Hanser、2001年、ISBN 3−446−15632−1または「Anleitung zum Bau von Spritzgiesswerkzeugen」、Menges/Michaeli/Mohren、ミュンヘン、ウィーン:Hanser、1999年、ISBN 3−446−21258−2に記載されている。
射出成形は、プラスチック加工に使用される成形過程である。
この方法によって、経済的な方法で、直接使用することができる多くの成形物を製造することも可能である。その目的のために、射出成形機を使用して、この物質または成形品組成物を、射出ユニット中で可塑化し、射出成形ツールに射出する。ツールのくぼんだ空間、キャビティーは、完成成分の形状および表面構造を決定する。
ここで射出成形は、多重成分射出成形および射出圧縮法を含む射出成形法をすべて包含する。
プラスチック成形物の製造については、プラスチック加工で既知の射出成形および射出圧縮変形を用いる。射出圧縮技術を用いない従来用いられる射出成形方法は、特に短いフローパスが生じる射出成形部品の製造に用いられ、穏やかな射出圧力で作用させることが可能である。従来用いられる射出成形法では、プラスチック塊は、固定位置(ここで凝固する)にある2枚の閉じた成形性プレート間で形成されたキャビティーへ射出する。射出圧縮法は、射出および/または固化が成形性プレート移動の押出で行われる点で従来用いられる射出成形法と異なる。既知の射出圧縮プロセスでは、成形性プレートは、引き続きの固化中に生じる収縮を補い、かつ必要な射出圧力を下げるために射出操作前に既に僅かに開いている。従って、予備拡大キャビティーは、射出操作の開始において既に存在する。ツールのせん断刃は、予備拡大キャビティーが、成形性プレートがわずかに開いていても十分にきついこと確保する。プラスチック塊は、予備拡大キャビティーへ射出され、そして、射出中に、あるいは射出後に、ツール移動の押出により閉鎖方向で圧縮される。特に、長いフローパスを備えた大きな薄肉成形品の製造では、より複雑な射出圧縮技術は好ましいか、あるいは任意に、絶対に必要である。その方法においてのみ、大きな成形品の場合に要求される射出圧力の低減が得られる。更に、射出成形部品中の応力または歪み(これらは高射出圧力の結果生じる)は、射出圧縮によって回避することができる。これは、増加した需要が、光学プラスチック適用の場合の応力からの開放について観察されるので、特に光学プラスチック適用、例えば自動車両における透明板ガラス(ウィンドウ)等に重要である。
好ましい生成物は、本発明による成型体または成形物品は、シート、フィルム、パイプ、透明板ガラス、例えば自動車ウィンドウ、鉄道車両および航空機のウィンドウ、自動車サンルーフ、安全透明板ガラス、建物用の天盤覆いあるいは透明板ガラス、車両および建物の内部用ランプカバー、外部区域のためのランプカバー、例えば街灯、バイザー、眼鏡のカバー等、ディスプレイあるいは電子モーター用の押出および溶液フィルム、さらにスキー箔、信号枠組、信号カバー、信号レンズであり、本発明による組成物を含有する。固体シートに加えて、ツイン壁シートまたは多壁シートを用いることも可能である。本発明による組成物に加えて、さらなる材料成分は、例えば、本発明の生成物の更なる成分として、本発明の生成物中に存在させることができる。例えば透明板ガラスは、パネルの端でシーリング材を有することができる。例えば、天盤覆いは、金属成分、例えばスクリュー、金属製ピンなどを有してよく、これは、屋根要素を安全あるいはガイド(折り畳みまたはスライド式屋根の場合)するために用いることができる。さらなる材料は、例えば2成分射出成型により本発明による成分へ接合することもできる。例えば、IR吸収特性を有する対応する構造要素は、例えば、接着接合するために用いる端を有してよい。
特定の実施態様では、本発明の組成物から製造された物品は被覆される。この被覆物は、表面への機械的損傷(例えば引掻き)からも一般的な風化する影響(例えば太陽光による損傷)からも熱可塑性物質を保護する役目をし、従って相応して装備された物品の抵抗を増加させる。ポリカーボネートは、様々な被覆物によりUV放射に対して保護することができることが知られている。そのような被覆物は、従来知られているようにUV吸収剤を含有する。そのような層は、同様に、対応する物品の耐引掻性を増加させる。本発明の物品は、単層または多層系を有することができる。それらは、一面、あるいは両面上で覆うことができる。好ましい実施態様では、物品は、UV吸収剤を含有する耐引掻性ラッカーを含有する。特定の実施態様では、多層生成物は、本発明の組成物を含有する少なくとも1つの層、少なくとも1つの抗UV層および任意に耐引掻被覆物を含有する。
透明板ガラス材料の場合には、物品は、少なくとも一面に少なくとも1つの耐引掻性または反射防止被覆物を有する。
被覆物、例えば反射防止被覆物の製造は、様々な方法によって行なうことができる。例えば被覆は、蒸着、例えば電子線処理法、抵抗加熱およびプラズマ蒸着または種々のスパッタリング法、例えば、高周波スパッタリング、マグネトロンスパッタリング、イオンビームスパッタリングなど、DC、RF、HCD法を用いるイオンメッキ、反応イオンメッキなど、または化学気相蒸着などの種々の方法により行うことができる。反射防止層はまた、溶液からも施すことができる。従って、関連する被覆溶液は、シリコン系ラッカーの場合、高い反射指数を有する金属酸化物、例えばZrO、TiO、SbまたはWOなどの分散体より調製でき、該コーティング溶液はプラスチック物品のコーティングに適し、熱的にまたはUVを用いて硬化できる。
プラスチック物品上に耐引掻被覆物を製造するための様々な方法が既知である。例えば、エポキシ、アクリル、ポリシロキサン、コロイド状シリカゲルまたは無機/有機材料(ハイブリッド系)に基づくラッカーを使用できる。このような系は、例えば、浸漬法、スピンコーティング、噴霧法またはフローコーティングにより適用することができる。硬化は、熱的またはUV放射を用いて行うことができる。単層または多層系が使用できる。耐引掻性被覆物は、例えば直接適用してよく、または、プライマーを用いて基板表面の調製後に適用してよい。更に、耐引掻被覆物は、プラズマ支援重合法、例えばSiOプラズマより適用してよい。防曇または反射防止被覆も同様にプラズマ法によって製造できる。更に、特定の射出成形法、例えば、表面処理フィルムのバック射出などを用いて、得られる成形体に耐引掻被覆物を適用することができる。種々の添加剤、例えば、トリアゾールまたはトリアジンから誘導されるUV吸収剤などは、耐引掻被覆物中に存在できる。有機性または無機性のIR吸収剤もまた存在させることができる。このような添加剤は、耐引掻きラッカー自体またはプライマー層に含まれてもよい。耐引掻き層の厚さは、1〜20μm、好ましくは2〜15μmである。1μm未満では、耐引掻き層の耐性が満足でない。20μmよりも大きいと、ラッカー中に亀裂がより頻繁に生じる。本発明に記載の本発明によるベース材料は、好ましい分野が窓または自動車透明板ガラス分野であるので、上記耐引掻性および/または反射防止層が、射出成形された物品が製造された後に好ましく付与される。
ポリカーボネートに関して、UV吸収剤を含有するプライマーは、耐引掻ラッカーの接着性を改良するのに好ましく使用される。プライマーは、更なる安定剤、例えば、HALS系(立体障害アミンに基づく安定剤)、接着促進剤、流動改良剤などを含有できる。問題となる樹脂は、数多くの材料から選択でき、例えばUllmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry、第5版、第A18、第368−426頁、VCH,Weinheim、1991年に記載されている。ポリアクリレート、ポリウレタン、フェノール系、メラミン系、エポキシおよびアルキド系、またはこれらの混合物が使用できる。樹脂は多くの場合、適当な溶媒(多くの場合アルコール)中に溶解する。選択される樹脂に応じて、硬化は室温または昇温条件にて行うことができる。50℃〜130℃の温度が、多くの場合、室温にて溶媒の大部分を簡単に除去した後に好ましく使用される。市販の系は、例えばMomentive Performance MaterialsからのSHP470、SHP470FT2050およびSHP401である。このような被覆物は、例えばUS6350512B1、US5869185、EP1308084、WO2006/108520に記載されている。
耐引掻きラッカー(ハード−コート)は、好ましくはシロキサンから構成され、好ましくはUV吸収剤を含有する。これらは、好ましくは浸漬またはフロー法により施される。硬化は、50℃〜130℃の温度で行われる。市販の系は、例えばMomentive Performance MaterialsからのAS4000、SHC5020、およびAS4700である。このような系は、例えば、US5041313、DE3121385、US5391795およびWO2008/109072に記載されている。これらの材料の合成は、多くの場合、酸または塩基触媒を用いて、アルコキシ−および/またはアルキルアルコキシ−シランの縮合により行われる。ナノ粒子は、所望により導入される。好ましい溶媒は、アルコール、例えば、ブタノール、イソプロパノール、メタノールエタノールおよびそれらの混合物である。
プライマー/耐引掻被覆物の組合せに代わり、1成分ハイブリッド系を使用できる。これらは、例えばEP0570165またはWO2008/071363あるいはDE2804283に記載されている。市販のハイブリッド系は、例えば商品名PHC586またはUVHC3000商品名としてMomentive Performance Materialsから得られる。
特に好ましい方法では、ラッカーが高い光学品質の被覆部分をもたらすので、ラッカーの適用はフラッディング法により行う。
フラッディング法は、ホースか適切な被覆ヘッドを使用して、手動で行うか、連続法の中でフラッドコーティングロボットおよび任意にシートダイを使用して自動で行うことができる。
被覆については、構造要素は吊るすか、あるいは適切な製品担体に取り付けることができる。
より大きなおよび/または3D構造要素の場合には、覆われる部分が吊るされるか、あるいは適切な生成物担体に置かれる。
小部分の場合には、被覆も手によって行うことができる。適用される液体下塗りかラッカー溶液は、シート上のラッカーの出発点がシートの幅にわたり左から右まで同時にガイドされている間に、小さい部分の上部端から縦方向の開始においてシート上に注がれる。ラッカートシートは、大気に露出され、クランプから垂直に吊るされる間に製造業者の指示に従って硬化する。
赤外線(IR)を吸収する本発明によるポリマー組成物は、自動車両、鉄道車両および航空機用の透明板ガラスモジュール中に特に好ましくは用いることができる。好ましいのは、次のものを含有している透明板ガラスモジュールである:赤外線(IR)を吸収する本発明によるポリマー組成物を含有するベース層、ベース層に適用されたフレーム要素、およびゴム状緩衝層、これらはフレーム要素へ適用される。
ベース層は、例えば耐引掻性を増加させるためにラッカー系を与えることができる。緩衝層が適用される前に、フレーム要素とゴム状緩衝層との間に接着を促進するためにフレーム要素にプライマーを供給することは更に有利であり得る。
構造要素中の応力を回避するために、ベース層とフレーム要素との熱膨張度が、材料の適切な選択によって互いに一致することが確保されなければならない。これは、縦方向(すなわち、メルトフローの方角にスプルーから見た時、以下、RSに短縮)での線熱膨張係数が、ベース層の材料の線熱膨張係数より低い1x10−5〜3x10−5(mm/mmK)であるフレーム要素のための材料を選ぶのに有利であることが見出された。更に、問題の材料の線熱膨張係数のRS/QS比率は、0.6〜1.0の範囲であるべきであり、QSは、横断方向、すなわち、スプルーから見たメルトフローの方向に直角の方向を意味する。
フレーム要素の好ましい材料はポリカーボネートとポリエステルのブレンドである。ポリエステルのうち、ポリアルキルエンテレフタレートは好ましい。ポリアルキルエンテレフタレートのうち、ポリブチレンテレフタレート(PBT)およびポリエチレンテレフタレート(PET)は好ましく、PETは特に好ましい。線熱膨張係数を調節するために、フレーム要素の材料は、充填および補強材を含有し、この充填および補強材は、とりわけ、ファイバー、血小板、チューブ、線材あるいはビード形態の中にあるか、球状あるいは粒子であることが可能である。適切な充填および補強材としては、例えば滑石、珪灰石、雲母、カオリン、珪藻土、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、ガラス繊維、ガラスまたはセラミックスビード、中空ガラスビードまたは中空セラミックスビード、ガラス、またはミネラルウール、カーボンファイバーまたはカーボンナノチューブが挙げられる。
ゴム状緩衝層の適当な材料は、例えば1成分または2成分のポリウレタン接着剤である。適切な材料およびそれについてなされた要件は、例えば「Finite Elemente Berechnungen von Structural Glazing Elementen im Bauwesen und geklebten Frontscheiben im Automobilbau」(Boger/Schmoller、2003年)あるいはEP 0 481 319 A2およびそこに引用された文献に記載されている。
本発明は、実施例を用いて以下により詳細に記載され、個々の記載される測定法は、他に示されない限り本発明における対応するパラメータ全てに対して使用される。
メルトボリュームレート(MVR)は、ISO1133(300℃、1.2kg)に従い決定される。
透過率における色の決定は、ASTM E308に記載の重み付け係数と式を使用して、ASTM E1348による光度計コーンを有するパーキンエルマーからのLambda900分光光度計を使用して行う。
CIELAB色座標L、a、bの計算は、光源D65および10度ノーマルオブザーバーについて行う。
光透過率(Ty):
透過率測定は、ISO 13468−2(すなわち、拡散透過率と直接透過率の測定による完全な透過率の決定)による光度計コーンを有するパーキンエルマーからのLambda900分光光度計により行なった。
DS値(太陽光直接透過率)の決定:
透過率と反射の測定は、光度計コーンを有するパーキンエルマーからのLambda900分光光度計上で行なった。値はすべて、320nm〜2300nmの波長においてΔλ5nmで決定した。
太陽光直接透過率TDSの計算はISO13837、計算上の協定「A」によって行なった。
色変化:
ΔEは、ASTM D 2244による知覚色差のための計算値である。本試験では、光源D65/10度を用いた。ΔE値の計算のために、ASTM D 2244において式7を用いた。
ヘイズ:
ヘイズはBYKGardner Haze Gardを使用して、ASTM D 1003によって決定した。
目視検査:
目視検査では、試験片は色スポットに関して試験する。そのテストは、厚み4mmを有する光学試料シート上で行なう。色スポットあるいは色ストリークが肉眼で目に見える場合、評価は「悪い」である。色スポットか色ストリークが目に見えない場合、評価は「良好」である。
耐候性:
キセノン照明を備えた人工耐候性試験は、AtlasからのCI 5000 Xenon Weatheromete中の標準ASTM G 155によって行う。2つのホウケイ酸塩フィルターを、UVフィルターとして用いた。照射強度は、340nmにて0.75W/m/nmである。ブラックパネル温度は、80℃であり、試料室温度は40℃である。試料は、120分毎に18分間、噴霧され、照明は、噴霧位相中は入れたままである。上記耐候性試験法は、以下にXe−Wom 0.75Wと呼ぶ。
粒度測定:
粒度は、FEICompany (5651 GG Eindhoven、オランダ)からの型EM 208の顕微鏡を使用して、透過型電子顕微鏡によって決定された。その目的のために、IR吸収剤はめのう乳鉢によって粉砕され、次に、銅メッシュ担体(透過型電子顕微鏡用)上で、エタノール中で超音波によって調製した。像は310,000倍の拡大で作った。粒度は、暗視野コントラスト(灰色値コントラストによる粒度の評価)において画像解析測定法によって決定した。
試験片を製造するための物質:
成分a)
・ISO 1033)に従う300℃および1.2kgの荷重にて6cm/10分のメルトボリューム指数(MVR)を有するフェノールに基づく末端基を有する直鎖ビスフェノールAポリカーボネート、以下PC1と記す。
・ISO 1033)に従う300℃および1.2kgの荷重にて12.5cm/10分のMVRを有するフェノールに基づく末端基を有する直鎖ビスフェノールAポリカーボネート、以下PC2と記す。
PC2はまた、離型剤、熱安定剤およびUV安定剤からなる添加剤混合物を含有する。テトラステアリン酸ペンタエリトリトール(CAS 115−83−3)は、離型剤として用い、トリフェニルフォスフィン(CAS 603−35−0)は、熱安定剤として用い、およびTinuvin(登録商標)329(CAS 3147−75−9)は、UV安定剤として用いる。
成分b)
・六ホウ化ランタン、LaB(Sumitomo Metal Mining、日本からのKHDS 872G2、CAS番号949005−03−2)。生成物は、粉末分散体の形態である。実施例に示された重量は、生成物KHDS 872G2に関し、用いた市販KHDS 872G2分散体中の六ホウ化ランタンの固形分は、10.0重量%である。
・セシウムタングステン酸塩、Cs0.33WO(Sumitomo Metal Mining、日本からのYMDS 874、Cas番号1258269−41−8)は、IR吸収剤として用いる。生成物は、分散体の形態である。実施例に示した重量は、純粋物質としてのセシウムタングステン酸塩に基づき、用いた市販YMDS 874分散体におけるセシウムタングステン酸塩の固形分は、20重量%である。
本タングステン酸塩は、亜鉛安定化されない。
成分c)
・Cabot Corp.からのBlack Pearls(登録商標)800を、ナノスケールカーボンブラックとして使用する(粒径は約17nm)(CAS 番号 1333−86−4)。
成分d)
・A.(以下を参照)からの生成物は式(1a、1b)で示される着色剤として用いる。
・B.(以下を参照)からの生成物は式(2a、2b)で示される着色剤として用いる。
・Lanxess AG(レバークーゼン)からのRed EG (Solvent Red 135)は、構造(4)で示される着色剤として用いる。
・BASF SE, 67065 ルートウィヒスハーフェンからのPaliogen Blue L 6385 (Pigment Blue 60)は、構造(7)で示される着色剤として用いる。この着色剤は、7L/Kgの嵩容積、6〜9のpHおよび40m/gの比表面積を有する。
・BASF SE, 67065 ルートウィヒスハーフェンからのHeliogen Blue K 6911Dは、構造(8b)で示される着色剤として用いる。
比較例のための着色剤
Lanxess Deutschland GmbHからのMacrolex Blue RR(Color Index: Solvent Blue 97;CAS:32724−62−2)は、本発明によらない更なる着色剤として用いる。
Lanxess Deutschland GmbHからのMacrolex Violet 3R Gran.(Color Index: Solvent Violet 36;CAS:61951−89−1)は、本発明によらない更なる着色剤として用いる。
BASF SE、67065 ルートウィヒスハーフェンからのPaliogen Blue L 6360は、構造(7)を有する本発明によらない更なる着色剤として用いる。この着色剤は、1.7L/Kgの嵩容積、4〜7のpH値および2m/gの比表面積を有する。
以下を配合することによるポリマー組成物の調製:
添加剤の配合を、KrausMaffei Berstorff製の型ZE25二軸押出機により、ケース温度260℃、または溶融温度270℃、および100rpmの速度にて、10kg/時のスループットにで、実施例に記載の成分の量を用いて行った。よりよい混合のために、以下に記載の更なる成分を含有するPC1(完全な組成物に基づいた10重量%粉末混合物)の粉末混合物を、まず調製する。この粉末混合物は、配合においてPC2へ添加する。
試験片の生産:
顆粒は3時間120℃にて真空で乾燥し、次に、5射出ユニットを有するArburg 370射出成形機により300℃の溶融温度および90℃の金型温度にて処理して60mmx40mmxZmmに測定された色試料シートを形成する。Zは、3.2、4.0あるいは5.0mmである。
成分d)の物質の調製
本発明による実施例では、式(1a)、(1b)、(2a)および(2b)の構造をとりわけ用いた。これらの着色剤の製造は、DE2148101に従って以下のように行なった:
A.(1a)および(1b)の1:1混合物(重量%)の調製:
5.62g(0.025mol)のベンゼン−1,2,4,5−テトラカルボン酸二無水物および7.99g(0.05mol)の1,8−ジアミノナフタレンを、75mlのn−エチルピロリドン中に室温にて入れ、150℃へゆっくり加熱した。撹拌を、その温度にて5時間行う。冷却後に、125mlの水を添加し、得られる沈殿物を、ろ過する。沈殿物は、水中で数回懸濁し、従って洗浄する。沈殿物は、80℃にて高真空下で乾燥する。50mlの氷酢酸および25mlの無水酢酸の混合物を、乾いた沈殿物に添加する。混合物を、還流下で4時間沸騰する。冷却後、反応混合物を、500mlの水へ添加する。
沈殿物をろ過し、水で洗浄し、高真空下で80℃にて乾燥する。薄紫色の色を与える12.5gの粉末が得られる。
B.(2a)および(2b)の1:1混合物(重量%)の調製:
6.71g(0.025mol)のナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物および7.99g(0.05mol)の1,8−ジアミノナフタレンを、75mlのn−エチルピロリドン中に室温にて入れ、150℃へゆっくり加熱した。撹拌を、その温度にて5時間行う。冷却後に、152mlの水を添加し、得られる沈殿物を、ろ過する。沈殿物は、水中で数回懸濁し、従って洗浄する。沈殿物は、80℃にて高真空下で乾燥する。50mlの氷酢酸および25mlの無水酢酸の混合物を、乾いた沈殿物に添加する。混合物を、還流下で4時間沸騰する。冷却後、反応混合物を、125mlの水へ添加する。沈殿物をろ過し、温水で洗浄し、高真空下で80℃にて乾燥する。薄紫色の色を与える13.7gの粉末が得られる。
試験片のラッカー塗:
生成物SHP470FT(Momentive Performance Materials Inc. Wilton、コネチカット州、アメリカ)をプライマーとして用いる。生成物AS 4700(Momentive Performance Materials Inc. Wilton、コネチカット州、アメリカ)は、保護ラッカーとして用いる。
被覆物は、上記製造業者によって規定されるような気候制御塗布チャンバーにおいて、23〜25℃および40〜48%の相対湿度において行った。
試験片は、いわゆるIso布(LymTech ScientificからのLymSat(登録商標)、70%イソプロパノールおよび30%脱イオン水で飽和)を用いて清掃し、イソプロパノールですすぎ、30分間大気中で乾燥し、イオン化空気で吹きつけた。
試験片の被覆物はフラッディング方法により手動で行う。プライマー溶液は、シート上のプライマーの出発点がシートの幅にわたり左から右まで同時にガイドされている間に、小さい部分の上部端から縦方向の開始においてシート上に注がれる。下塗りシートは、クランプから垂直につるされる間にそれぞれの製造業者によって規定される通り、ダスト乾燥するまで、空気へ露出され、循環空気炉において硬化した(30分間室温での空気への暴露および30分間125℃にて硬化)。室温に冷却した後に、AS 4700を有する下塗り表面の被覆を行った。ダスト乾燥するまで大気へ暴露した後、循環空気炉において130℃にて60分硬化を行った。
プライマー層の厚みおよびトップコートの厚みは、耐候性特性に影響し得る。
耐候性に対する十分で比較可能な保護作用を得るために、次の例のためのプライマー層厚みは1.2〜4.0μmまでの範囲にあるべきであり、トップコートの厚みは4.0〜8.0μmであるべきである。
約70%の光透過率を有する例
実施例1(本発明の実施例)。
下記成分の量を含有するポリマー組成物は、配合により調製する。以下の例において示された重量%中の量は、全ポリマー組成物の全ての場合に基づく。100重量%までにするのに必要な量は、いずれの場合にもポリカーボネートである。
着色剤A(成分d)):0.000260重量%
Paliogen Blue L 6385(成分d)):0.000150重量%
トリフェニルホスフィン(成分h)):0.100000重量%
六ホウ化ランタン(成分b)):0.022000重量%
PC1(成分a)):9.877590重量%
PC2(成分a)):90.000000重量%
PC2は、PC 2下で上に挙げられた添加剤を含有する。PC2は、用いるPC2の量を基準にいずれの場合に、0.270重量%離型剤、0.025重量%熱安定剤および0.200重量%UV安定剤を含有する。
実施例2(比較例)
下記成分の量を含有するポリマー組成物は、上述した通り製造される(実施例1):
着色剤A(成分d)):0.000245重量%
Paliogen Blue L 6360(比較例用着色剤):0.000140重量%
トリフェニルフォスフィン(成分h)):0.10000重量%
六ホウ化ランタン(成分b)):0.02100重量%
PC1(成分a)):9.878615重量%
PC2(成分a)):90.000000重量%
PC2は、PC2下で上に挙げられた添加剤を含有する。PC2は、用いるPC2の量を基準にいずれの場合に、0.270重量%離型剤、0.025重量%熱安定剤および0.200重量%UV安定剤を含有する。
実施例3(比較例)
下記成分の量を含有するポリマー組成物は、上述した通り製造される(実施例1):
Macrolex Violet 3R(比較例用着色剤):0.000360重量%
Macrolex Blue RR(比較例用着色剤):0.000020重量%
トリフェニルフォスフィン(成分h)):0.100000重量%
六ホウ化ランタン(成分b)):0.024500重量%
PC1(成分a)):9.875120重量%
PC2(成分a)):90.000000重量%
PC2は、PC2下で上に挙げられた添加剤を含有する。PC2は、用いるPC2の量を基準にいずれの場合に、0.270重量%離型剤、0.025重量%熱安定剤および0.200重量%UV安定剤を含有する。
約70%の光透過率を有する例
実施例4(本発明による例)
下記成分の量を含有するポリマー組成物は、上述した通り製造される(実施例1):
着色剤A(成分d)):0.001200重量%
Paliogen Blue L 6385 (成分d)):0.001500重量%
トリフェニルフォスフィン(成分h)):0.100000重量%
六ホウ化ランタン(成分b)):0.051000重量%
BlackPearls 800(成分c)):0.001200重量%
PC1(成分a)):9.845100重量%
PC2(成分a)):90.000000重量%
PC2は、PC2下で上に挙げられた添加剤を含有する。PC2は、いずれの場合にも用いるPC2の量を基準に、0.270重量%離型剤、0.025重量%熱安定剤および0.200重量%UV安定剤を含有する。
実施例5(本発明による例)
下記成分の量を含有するポリマー組成物は、上述した通り製造される(実施例1):
着色剤A(成分d)):0.001300の重量%
Heliogen Blue K6911 D (成分d)):0.000900重量%
トリフェニルフォスフィン(成分h)):0.100000重量%
六ホウ化ランタン(成分b)):0.053000重量%
BlackPearls 800(成分c)):0.001290重量%
PC1(成分a):9.843510重量%
PC2(成分a)):90.000000重量%
PC2は、PC2下で上に挙げられた添加剤を含有する。PC2は、いずれの場合にも用いるPC2の量を基準に、0.270重量%離型剤、0.025重量%熱安定剤および0.200重量%UV安定剤を含有する。
実施例6(比較例)
下記成分の量を含有するポリマー組成物は、上述した通り製造される(実施例1):
Macrolex Violet 3R(比較例用着色剤):0.001560重量%
Paliogen Blue L 6385(成分d)):0.001000重量%
トリフェニルフォスフィン(成分h)):0.100000重量%
六ホウ化ランタン(成分b)):0.048700重量%
BlackPearls 800(成分c)):0.001370重量%
PC1(成分a)):9.847370重量%
PC2(成分a)):90.000000重量%
PC2は、PC2下で上に挙げられた添加剤を含有する。PC2は、いずれの場合にも用いるPC2の量を基準に、0.270重量%離型剤、0.025重量%熱安定剤および0.200重量%UV安定剤を含有する。
実施例7(比較例)
下記成分の量を含有するポリマー組成物は、上述した通り製造される(実施例1):
着色剤A(成分d)):0.000590重量%
Macrolex Blue RR(比較テスト用着色剤):0.001470重量%
トリフェニルフォスフィン(成分h)):0.100000重量%
六ホウ化ランタン(成分b)):0.049000重量%
BlackPearls 800(成分c)):0.001470重量%
PC1(成分a)):9.847470重量%
PC2(成分a)):90.000000重量%
PC2は、PC2下で上に挙げられた添加剤を含有する。PC2は、いずれの場合にも用いるPC2の量を基準に、0.270重量%離型剤、0.025重量%熱安定剤および0.200重量%UV安定剤を含有する。
実施例8(比較例)
下記成分の量を含有するポリマー組成物は、上述した通り製造される(実施例1):
着色剤A(成分d)):0.000720重量%
Paliogen Blue L 6385(成分d)):0.001500重量%
トリフェニルフォスフィン(成分h)):0.100000重量%
セシウムタングステン酸塩(成分b)):0.021800重量%
BlackPearls 800(成分c)):0.001770重量%
PC1(成分a)):9.874210重量%
PC2(成分a)):90.000000重量%
PC2は、PC2下で上に挙げられた添加剤を含有する。PC2は、いずれの場合にも用いるPC2の量を基準に、0.270重量%離型剤、0.025重量%熱安定剤および0.200重量%UV安定剤を含有する。
Figure 0005963210
Figure 0005963210
Figure 0005963210
Figure 0005963210
表2から明らかなように、本発明による実施例1と比較して、本発明(例3)によらない着色剤組み合わせを使用する場合の色彩安定性は、より低い。
本発明によらない実施例2は、着色剤の不適当な分散により色スポットを示し、これは、同一の着色剤組み合わせでさえ、着色剤の見掛け密度および比表面積が決定的に働くことを示す。
表4において本発明による実施例4および5によって示されるように、これらの着色剤組み合わせだけが高いIR安定性と併せて高い色安定性を示す(不適当な色安定性での比較例6および7および不適当なIR安定性での比較例8を参照)。

Claims (12)

  1. 以下を含有するポリマー組成物:
    a.少なくとも1つのポリカーボネートまたはコポリカーボネート、
    b.六ホウ化ランタン、並びに所望によりホウ化物化合物およびタングステン酸塩およびこれらの混合物を含む群からの少なくとも1つの無機IR吸収剤、
    c.任意に、ナノスケール無機顔料、
    d.以下から選択された構造を有する着色剤または着色剤組み合わせ:
    I. (1a)および/または(1b)、(4)、(2a)および/または(2b)
    II. (1a)および/または(1b)、(5)、(2a)および/または(2b)
    III. (1a)および/または(1b)、(7)
    IV. (1a)および/または(1b)、(4)、(7)
    V. (1a)および/または(1b)、(5)、(7)
    VI. (4)、(2a)および/または(2b)
    VII. (5)、(2a)および/または(2b)
    VIII. (2a)および/または(2b)、(4)、(6)
    IX. (2a)および/または(2b)、(5)、(6)
    X. (3)、(4)
    XI. (3)、(5)
    XII. (3)、(4)、(6)
    XIII. (3)、(5)、(6)
    XIV. (3)、(4)、(7)
    XV. (3)、(5)、(7)
    XVI. (3)、(4)、(2a)および/または(2b)
    XVII. (3)、(5)、(2a)および/または(2b)
    XVIII. (6)、(1a)および/または(1b)
    XIX. (6)、(1a)および/または(1b)、(7)
    XX. (1a)および/または(1b)、(8)、
    XXVI. (2a)および/または(2b)、(7)、
    (7)の着色剤は、2L/kg〜10L/kgの嵩容積、5m2/g〜60m2/gの比表面積および4〜9のpHを有し、
    ここで、構造は以下のとおりである:
    1a、1b:
    Figure 0005963210
    〔式中、
    ・RaおよびRbは、互いに独立して、直鎖状または分枝状アルキル基、またはハロゲン
    を表し、
    ・nは、各Rと独立して、自然数0〜3を表し、n=0についての基はHである〕、
    2a、2b:
    Figure 0005963210
    〔式中、
    ・RcおよびRdは、互いに独立して、直鎖状または分枝状アルキル基、またはハロゲン
    を表し、
    ・nは、各Rと独立して、自然数0〜3を表し、n=0についての基はHである〕、
    3:
    Figure 0005963210
    〔式中、
    Rは、Hおよびp−メチルフェニルアミン基からなる群から選択される〕、
    4:
    Figure 0005963210
    〔式中、
    R3は、ハロゲンであり、
    n=4である〕、
    5:
    Figure 0005963210
    6:
    Figure 0005963210
    7:
    Figure 0005963210
    〔式中、
    ・R1およびR2は、互いに独立して、直鎖状または分枝状アルキル基、またはハロゲン
    を表し、
    ・nは、自然数0〜4を表わす〕、
    8a、8b:
    Figure 0005963210
    〔式中、
    ・基R(5〜20)はそれぞれ互いに独立して、水素、メチル、エチル、プロピル、イソ
    プロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、ネオペンチル、ヘキシル
    、テキシル、フッ素、塩素、臭素、スルホンまたはCNであり、および
    ・Mは、アルミニウム、ニッケル、コバルト、鉄、亜鉛、銅およびマンガンを含む群から
    選択される〕。
  2. 組成物は、構造(1a)および(1b)および/または(2a)および(2b)の着色剤を1:1異性体混合物において含有することを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
  3. 熱可塑性プラスチックは、ポリカーボネートであることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
  4. ナノスケール顔料は、カーボンブラックであることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
  5. IR吸収剤は、全体として、ポリマー組成物中の金属ホウ化物の固形分として計算された0.00150重量%〜0.01500重量%の量で存在し、およびカーボンブラックは、全体として、ポリマー組成物を基準に0重量%〜0.00135重量%の量で存在することを特徴とする、請求項4に記載の組成物。
  6. 成分d)の着色剤は、前記の個々の成分を基準に0.00001重量%〜0.30000重量%の量で用いることができることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
  7. 組成物は、UV吸収剤、離型剤、熱安定剤および加工安定剤の群からの添加剤を更に含有することを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
  8. 自動車および建築用透明板ガラスの製造における、請求項1に記載の組成物の使用。
  9. 請求項1〜7のいずれか1つに記載のポリマー組成物から製造された自動車用透明板ガラス。
  10. 請求項1〜7のいずれか1つに記載のポリマー組成物から製造された建築用透明板ガラス。
  11. UV吸収剤を含有する耐引掻性被覆物を有することを特徴とする、請求項9に記載の自動車用透明板ガラス。
  12. UV吸収剤を含有する耐引掻性被覆物を有することを特徴とする、請求項10に記載の建築用透明板ガラス。
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