JP5952137B2 - シートベルト装置用タング及びシートベルト装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両のシートベルト装置に適用されるシートベルト装置用タング及びこのようなタングを備えたシートベルト装置に関する。
特許文献1に開示されたシートベルト装置用のタング(特許文献1では「安全ベルト用舌部」と称している)は、側面視で略半円の凹形状に形成された舌部本体部を備えている。この舌部本体部に形成された2箇所の通過孔(特許文献1では一方を「上目部」、他方を「下目部」と称している)形成されており、これらの通過孔を通過したウェビング(特許文献1では「ベルトウェッビング」と称している)は、両通過孔の間で舌部本体部の内側を通過している。
また、舌部本体部の内側には略半円形状に湾曲したクランプ部材(特許文献1では「曲げ及び締め付け要素」と称している)が設けられている。このクランプ部材の湾曲方向一端にはウェビングが掛け回されており、ウェビングの張力が所定の大きさを越えると、ウェビングがクランプ部材を押圧して、舌部本体部の内周面に沿ってクランプ部材を回動させる。
このように回動したクランプ部材は、湾曲方向他端がウェビングに圧接してウェビングを押圧し、クランプ部材の湾曲方向他端側と舌部本体部とがウェビングをクランプする。これにより、ウェビングにおいてタングよりも基端側の部分であるショルダウェビングが、タングよりも先端側の部分であるラップウェビング側に移動することを抑制する。
特表2009−525909号の公報
ところで、上記特許文献1においてクランプ部材の湾曲方向他端側と舌部本体部とがウェビングをクランプした際にウェビングは挟み付ける荷重、すなわち、クランプ荷重はウェビングの張力が大きくなるほど増加する。
本発明は、上記事実を考慮して、ウェビングに付与されるクランプ荷重が所定の大きさを越えることを防止又は抑制できるシートベルト装置用タング及びシートベルト装置を得ることが目的である。
請求項1に記載の本発明に係るシートベルト装置用タングは、バックルに挿し込み可能な挿込部を有すると共に、内側をウェビングが通過して前記ウェビングの長手方向に移動可能に前記ウェビングに設けられたタング本体と、前記ウェビングが掛け回された状態で前記タング本体に設けられると共に、前記ウェビングの張力によって前記タング本体に対して所定の方向へ移動可能に前記タング本体に設けられ、前記所定の方向へ移動することにより前記タング本体における所定部位とによって前記ウェビングをクランプして前記ウェビングがその長手方向に移動することを規制するクランプ部材と、前記クランプ部材に対して前記ウェビングから付与された荷重が所定の大きさを越えた場合に、前記クランプ部材に対して前記所定の方向側から当接し、前記荷重の少なくとも一部を前記タング本体に分散させる分散手段と、を備えている。
請求項1に記載の本発明に係るシートベルト装置用タングでは、タング本体の挿込部がバックルに挿し込まれる。この状態でウェビングがシートに着座した乗員の身体に掛け回されていれば、乗員の身体に対するウェビングの装着状態になり、乗員の身体がウェビングによって拘束される。
例えば、車両が急減速することで乗員の身体が車両前方へ慣性移動しようとすると乗員の身体によってウェビングが引っ張られる。ウェビングはタング本体に設けられたクランプ部材に掛け回されているため、ウェビングが乗員の身体に引っ張られると、クランプ部材がウェビングに引っ張られる。ウェビングに引っ張られたクランプ部材はタング本体に対して所定の方向へ移動する。
このようにして所定の方向へ移動したクランプ部材はタング本体における所定部位と共にウェビングをクランプする。これによりウェビングはその長手方向に沿った移動、例えば、ウェビングにおいて乗員の肩部や胸部を拘束する部分、所謂「ショルダウェビング」がタング本体のタング本体を通過して乗員の腰部を拘束する部分、所謂「ラップウェビング」の側へ移動し、これによりラップウェビングがそれまでよりも長くなることを抑制できる。
このような状態から更にウェビングの張力が増加し、このウェビングの張力に基づいてウェビングからクランプ部材に付与される荷重が所定の大きさを越えると、分散手段がクランプ部材に対して所定の方向側から当接し、ウェビングからクランプ部材に付与された荷重の少なくとも一部を受け止めてタング本体に分散させる。これにより、クランプ部材とタング本体とでウェビングを挟み付ける力、すなわち、「クランプ荷重」の増加を抑制又は防止できる。
請求項2に記載の本発明に係るシートベルト装置用タングは、請求項1に記載の本発明において、前記所定の方向に前記クランプ部材と対向する荷重受け部を前記タング本体の一部として形成し、当該荷重受け部を前記分散手段としている。
請求項2に記載の本発明に係るシートベルト装置用タングによれば、クランプ部材の移動方向である所定の方向側でクランプ部材と対向するように荷重受け部がタング本体の一部として形成され、この荷重受け部が分散手段とされる。このように、分散手段をタング本体の一部として形成することにより、分散手段を別途設けなくてもよく、部品点数の増加等を防止できる。
請求項3に記載の本発明に係るシートベルト装置は、先端側が車両用のシートにおける乗員の着座位置の側方で前記シート又は車両の車体に直接又は間接的に係止されたウェビングと、前記着座位置を介して前記ウェビングの先端側の係止位置とは反対側に設けられたバックルと、前記請求項1又は前記請求項2に記載のシートベルト装置用タングと、を備えている。
請求項3に記載のシートベルト装置では、車両用のシートにおける乗員の着座位置の側方でウェビングの先端側がシート又は車両の車体に直接又は間接的に係止される。このシートに着座した乗員の身体に対してウェビングが掛け回された状態でシートにおける乗員の着座位置を介してウェビングの先端側の係止位置とは反対側に設けられたバックルにシートベルト装置用タングが装着されると、シートベルト装置用タングがバックルに保持されて、乗員の身体に対するウェビングの装着状態になる。
ここで、本発明に係るシートベルト装置を構成するシートベルト装置用タングは、上述している。請求項1又は請求項2に記載されたシートベルト装置用タングである。このため、上述している。請求項1又は請求項2に記載の本発明と同じ作用を奏し、その結果、上述している。請求項1又は請求項2に記載の本発明と同じ効果を得ることができる。
以上、説明したように、本発明によれば、ウェビングに付与されるクランプ荷重が所定の大きさを越えることを防止又は抑制できる
第1の実施の形態に係るシートベルト装置の構成を概略的に示す正面図である。 第1の実施の形態に係るシートベルト装置用タングの構成を概略的に示す分解斜視図である。 第1の実施の形態に係るシートベルト装置用タングの構成を概略的に示す側面断面図である。 ウェビングがクランプされた状態を示す図3に対応した側面断面図である。 クランプ部材が変形した状態を示す図4に対応した断面図である。 第2の実施の形態に係るシートベルト装置用タングの構成を概略的に示す分解斜視図である。 第2の実施の形態に係るシートベルト装置用タングの構成を概略的に示す側面断面図である。 ウェビングがクランプされた状態を示す図7に対応した側面断面図である。 クランプ部材が変形した状態を示す図8に対応した断面図である。
次に本発明の各実施の形態について説明する。なお、以下の各実施の形態の説明において説明している実施の形態よりも前出の実施の形態と基本的に同一の部位に関しては、同一の符号を付与してその詳細な説明を省略する。
<第1の実施の形態の構成>
図1には第1の実施の形態に係るシートベルト装置用タング10(以下、単に「タング10」と称する)を用いたシートベルト装置12の全体構成の概略が正面図により示されている。
この図に示されるように、本タング10は、ウェビング格納手段としてのウェビング巻取装置14を備えている。ウェビング巻取装置14は、例えば、車両のセンターピラーの下端側で、車両を構成する車体に固定されている。このウェビング巻取装置14には図示しないスプールが、例えば、車両の前後方向を軸方向とする軸周りに回転可能に設けられており、このスプールに可撓性を有する長尺帯状に形成されたウェビング16の長手方向基端側が係止されている。
ウェビング16の長手方向基端側は上記のスプールの外周部に巻取られた状態で格納されている。ウェビング16におけるスプールよりも先端側は、センターピラーに沿って車両の上方へ引出され、センターピラーの上端部近傍に設けられたショルダアンカ18を通過して、車両の下方へ折り返されている。車両下方へ折り返されたウェビング16の先端は、車両用のシート20の側方で車体に固定されたアンカ22に係止されている。
なお、本実施の形態は、車体側にウェビング巻取装置14やアンカ22が固定された構成である。しかしながら、例えば、ウェビング巻取装置14はシート20を構成するシートバック24に内蔵される構成であってもよいし、シートバック24の後方にウェビング巻取装置14が設けられる構成であってもよい。また、アンカ22も車体ではなく、シート20の骨格等を構成する部材に取り付けられる構成であってもよい。
本実施の形態に係るタング10は、ウェビング16の先端(アンカ22に係止される部分)とショルダアンカ18との間に設けられている。このタング10に対応してシート20を介してウェビング巻取装置14やアンカ22の配置位置とは反対側にはバックル26が車体又はシート20の骨格等を構成する部材に固定されている。
詳細に関しては後述するが、タング10はバックル26に装着できるようになっており、シート20のシートクッション28に着座した乗員30が、ウェビング巻取装置14のスプールからウェビング16を引出して、ウェビング16を前方から身体に掛け回した状態でタング10をバックル26に装着すると、乗員30の身体に対するウェビング16の装着状態になる。この状態では、ウェビング16におけるタング10とアンカ22との間がラップウェビング32とされて、乗員30の腰部を前方から拘束し、ウェビング16におけるショルダアンカ18とタング10との間がショルダウェビング34とされて、乗員30の肩部や胸部等を前方から拘束する。
なお、本実施の形態のシートベルト装置12は、例えば、車両の運転席や助手席等の一人掛のシート20に対応した構成であるが、例えば、車両の後部座席等に用いられる複数人掛のベンチシートに本発明を適用することができる。このようなベンチシートに本発明を適用する場合、ベンチシートにおける乗員30の着座位置に対してシート幅方向一方の側にウェビング巻取装置14やシートバック24が設けられ、他方の側にバックル26が設けられる。
(タング10の構成)
図2にはタング10の構成の概略が分解斜視図により示されており、図3にはタング10の構成が側面断面図により示されている。
この図に示されるように、タング10はタング本体40を構成する芯金42を備えている。芯金42は金属平板を打ち抜き、更に、曲げ成形することにより形成されている。この芯金42は挿込部44を備えており、タング10をバックル26に装着する際には、挿込部44がバックル26に形成された開口からバックル26に挿入される。挿込部44には透孔46が形成されている。挿込部44がバックル26に挿入されると、バックル26に設けられたラッチが透孔46に入り込む。挿込部44がバックル26から抜け出ようとすると、ラッチが透孔46の内周部に干渉してバックル26から抜け出る方向への挿込部44の移動が規制される。これにより、バックル26へのタング10の装着状態となる。
また、芯金42における挿込部44よりも基端側(タング10をバックル26に挿し込む際の挿込方向とは反対側)は基部48とされている。図3に示されるように、基部48は側壁50を備えている。側壁50は挿込部44の基端側から芯金42を構成する板材を挿込部44の厚さ方向(更に言えば、挿込部44の厚さ方向に対して上記の挿込方向とは反対向きへ傾斜した方向)へ向けて屈曲させることで形成されている。また、基部48は底壁52を備えている。底壁52は側壁50の挿込部44とは反対側の端部から連続して形成されており、側壁50の挿込部44とは反対側の端部を軸に芯金42を構成する板材を側壁50の厚さ方向一方の側へ向けて屈曲させることで形成されている。このため、挿込部44とは異なり底壁52は挿込方向(図3における下方)へ傾いている。
さらに、図3に示されるように、基部48は側壁54を備えている。側壁54は底壁52の側壁50とは反対側の端部から連続して形成されており、底壁52の側壁50とは反対側の端部を軸に芯金42を構成する板材の厚さ方向が挿込方向に沿うように屈曲させることで形成されている。このように、側壁50、底壁52、側壁54にて構成される基部48は、その断面形状が底壁52の厚さ方向一方へ向けて開口した凹形状となっている。
また、この基部48には開口部62、64が形成されている。開口部62は側壁50から底壁52に亘って形成されており、基部48の内側と側壁50や底壁52よりも基部48の外側とを連通している。これに対して開口部64は底壁52から側壁54に亘って形成されており、基部48の内側と底壁52や側壁54よりも基部48の外側とを連通している。
このような構成の基部48は合成樹脂材によって形成された被覆部68により被覆されている。この被覆部68において上述した基部48の側壁50と側壁54との間に対応する空間はスライダ収容部70とされている。また、被覆部68にはウェビング通過孔72が形成されている。ウェビング通過孔72は上述した開口部62の内周部が被覆部68を構成する合成樹脂材により被覆されることで形成されており、被覆部68の内側であるスライダ収容部70と被覆部68の外側とを連通している。
また、被覆部68にはウェビング通過孔74が形成されている。ウェビング通過孔74は上述した開口部64の内周部が被覆部68を構成する合成樹脂材により被覆されることで形成されている。但し、ウェビング通過孔74はその貫通方向が側壁54の厚さ方向に沿っており、側壁54の厚さ方向に沿って被覆部68の内側であるスライダ収容部70と被覆部68の外側とを連通している。
上述したウェビング16はショルダウェビング34が被覆部68の外側からウェビング通過孔74を通過してスライダ収容部70の内側に入り込み、更に、ウェビング通過孔72を通過して被覆部68の外側に延びた部分がラップウェビング32となっている。上記のスライダ収容部70には開口側、すなわち、側壁50、54の底壁52とは反対側からカバー76が装着され、カバー76によってスライダ収容部70が隠されている。
このスライダ収容部70の内側にはクランプ部材としてのスライダ82が設けられている。スライダ82は、金属平板を芯金42の幅方向を軸方向とする軸周りに湾曲又は屈曲させることにより形成されている。スライダ82はスライダ収容部70の底面と対向する部分がスライダ収容部70の底面と摺接しており、スライダ収容部70の底面に案内されてスライダ82は側壁50側や側壁54側へ移動可能である。なお、以下、スライダ収容部70の底面に沿ったスライダ82の側壁54側のスライド方向を便宜上『クランプ方向』と称する。
また、スライダ82は掛け回し部84を備えており、その外周面にはウェビング通過孔72を通過してスライダ収容部70の内側に入り込んだウェビング16が掛け回され、ウェビング16において掛け回し部84に掛け回された部分よりも先端側(他端側)で、更に、ウェビング通過孔72を通過した部分がラップウェビング32となる。
一方、掛け回し部84における側壁54側の端部からは連続してスライダ側クランプ部86が形成されている。これに対して、上述した被覆部68において側壁54を被覆している部分のうち、スライダ収容部70の開口側の部分(ウェビング通過孔74よりもスライダ収容部70の開口側)は厚肉部94とされている。この厚肉部94では側壁54の厚さ方向に沿った被覆部68の寸法が他の部分よりも厚く形成されており、被覆部68において側壁54を被覆している部分のうちウェビング通過孔74よりスライダ収容部70の底面側の部分よりもスライダ収容部70の内側に庇状に突出している。
この厚肉部94におけるスライダ収容部70の内方側で且つスライダ収容部70の底面側の角部は本体側クランプ部98とされている。この本体側クランプ部98はスライダ82のスライダ側クランプ部86に対してクランプ方向に対向しており、図4に示されるように、スライダ82がクランプ方向にスライドすると、スライダ側クランプ部86が本体側クランプ部98に接近する。このように接近することでスライダ側クランプ部86と本体側クランプ部98とでウェビング16をクランプできる。
また、掛け回し部84におけるスライダ側クランプ部86とは反対側には付当部100が形成されている。この付当部100は掛け回し部84と共にウェビング16においてラップウェビング32側の張力に基づく荷重が付与される。この荷重が掛け回し部84及び付当部100の機械的強度を上回ると、付当部100がウェビング通過孔72の内側に入り込むように掛け回し部84及び付当部100が変形し、更には、図5に示されるように、ウェビング通過孔72において付当部100の先端と対向する分散手段としての荷重受け部102に付当部100の先端が当接する。
一方、図2に示されるように、スライダ82には各々がスライダ付勢手段としての一対のスライダ付勢ばね112が設けられている。スライダ付勢ばね112は幅方向が上述した芯金42の基部48を構成する底壁52の厚さ方向に沿った細幅板状で全体的にばね性を有する金属平板を、その幅方向を軸方向とする軸周りに屈曲又は湾曲させることによって形成されている。
このスライダ付勢ばね112は基部114を備えている。基部114の長手方向一端からは連続して圧接片116が形成されている。
圧接片116はスライダ付勢ばね112を構成する金属板材を基部114の長手方向一端にて幅方向を軸方向とする軸周りに屈曲又は湾曲させることによって形成されている。圧接片116の先端側(基部114とは反対側の端部側)は先端へ向けて漸次細幅となるテーパ状に形成されており、その先端はスライダ82の内周部に圧接し、スライダ付勢ばね112はスライダ82を側壁50側へ付勢している。
<第1の実施の形態の作用、効果>
次に、本実施の形態の作用並びに効果について説明する。
本タング10を適用したシートベルト装置12では、シート20のシートクッション28に着座した乗員30が身体にウェビング16を装着する際には、先ず、タング10を把持した状態でタング10と共にウェビング16を引っ張る。このウェビング16の引っ張りによりウェビング巻取装置14のスプールからウェビング16が引出される。このようにして引出されたウェビング16を乗員30が身体の前方でウェビング16を身体に掛け回し、この状態でタング10の挿込部44をバックル26に挿し込むと、バックル26によるタング10の保持状態となり、乗員30の身体に対するウェビング16の装着状態になる。
この乗員30の身体に対するウェビング16の装着状態では、ウェビング16におけるタング10とアンカ22との間の部分がラップウェビング32とされ、乗員30の腰部がシート20の前方や上方からラップウェビング32によって拘束される。これに対して、ウェビング16におけるタング10とショルダアンカ18との間の部分はショルダウェビング34とされ、乗員30の肩部や胸部がシート20の前方からショルダウェビング34によって拘束される。
このウェビング16の装着状態で、例えば、車両が急減速すると乗員30の身体によってウェビング16におけるラップウェビング32及びショルダウェビング34の双方がシート20の前方へ引っ張られる。このようにラップウェビング32及びショルダウェビング34が引っ張られると、タング10のスライダ収容部70の内側では、ウェビング16がスライダ82の掛け回し部84をクランプ方向へ引っ張る。このようにウェビング16から掛け回し部84に付与された力がスライダ付勢ばね112の付勢力を上回ると、スライダ82がクランプ方向へスライドする。
このようにスライダ82がクランプ方向へスライドすると、スライダ側クランプ部86がウェビング16の厚さ方向一方の面(図3における右側の面)を押圧して、ウェビング16を本体側クランプ部98に圧接させる。これにより、図4に示されるように、ウェビング16はスライダ82と本体側クランプ部98とでクランプされる。このようにして、ウェビング16におけるショルダウェビング34側の部分がスライダ収容部70を通過してラップウェビング32側へ移動することを防止又は抑制できる。
また、この状態で乗員30の身体がラップウェビング32及びショルダウェビング34をシート20前方へ引っ張る力が増加すると、ウェビング16からスライダ82の掛け回し部84に付与される荷重も増加し、更に、これに伴い、スライダ82のスライダ側クランプ部86とタング本体40の本体側クランプ部96とでウェビング16を挟み付ける荷重、すなわち、『クランプ荷重』が増加する。
ここで、ウェビング16からスライダ82の掛け回し部84に付与される荷重が増加してスライダ82における掛け回し部84の機械的強度を上回ると(すなわち、ウェビング16からスライダ82の掛け回し部84に付与される荷重が増加して所定の大きさを越えると)、図5に示されるように、付当部100がウェビング通過孔72の内側に入り込むように掛け回し部84及び付当部100が変形し、ウェビング通過孔72において付当部100の先端と対向する荷重受け部102に付当部100の先端が当接する。
このように付当部100の先端が荷重受け部102に当接すると、ウェビング16からスライダ82の掛け回し部84に付与される荷重の少なくとも一部が荷重受け部102、すなわち、タング本体40に分散される。これにより、クランプ荷重の増加を抑制又は防止できる。
次に、第2の実施の形態について説明する。
<第2の実施の形態の構成>
(タング130の構成)
図6には本実施の形態に係るシートベルト装置用タング130(以下、単に「タング130」と称する)の構成の概略が分解斜視図により示されており、図7にはタング130の構成が側面断面図により示されている。
この図に示されるように、タング130はタング本体140を構成する芯金142を備えている。芯金142は金属平板を打ち抜き、更に、幅方向を軸方向とする軸周りにクランク状(鉤状)に曲げ成形することにより形成されている。この芯金142は挿込部144を備えており、タング130をバックル26に装着する際には、挿込部144がバックル26に形成された開口からバックル26に挿入される。
挿込部144には透孔146が形成されている。挿込部144がバックル26に挿入されると、バックル26に設けられたラッチが透孔146に入り込む。挿込部144がバックル26から抜け出ようとすると、ラッチが透孔146の内周部に干渉してバックル26から抜け出る方向への挿込部144の移動が規制される。これにより、バックル26へのタング130の装着状態となる。
また、図7に示されるように、芯金142における挿込部144よりも基端側(タング130をバックル26に挿し込む際の挿込方向とは反対側)は基部148とされている。基部148は幅方向を軸方向とする軸周りに基部の厚さ方向一方の側へ屈曲されている。さらに、基部148におけるこの屈曲部分よりも基端側では上記の挿込方向とは反対側へ向けて屈曲されている。このようにしてクランク状に曲げ成形された部分では厚さ方向に貫通した図示しない孔部(例えば、矩形孔)が形成されている。
このような構成の基部148は合成樹脂材によって形成された被覆部152により被覆されている。この被覆部152において上述した基部148に形成された孔部に対応する部分にはスライダ収容部154が形成されている。スライダ収容部154は芯金142における先端側及び厚さ方向一方の側で開口している。また、スライダ収容部154において芯金142の基端側に位置する部分にはウェビング通過孔156が形成されている。
ウェビング通過孔156は芯金142における基端側で開口していると共に芯金142における先端側でスライダ収容部154に繋がっている。ウェビング通過孔156にはウェビング16が通過しており、ウェビング通過孔156を通ってスライダ収容部154に入り込んだウェビング16は芯金142の先端側へスライダ収容部154を通過できると共に、幅方向を軸方向とする軸周りに芯金142の厚さ方向一方の側へ湾曲してスライダ収容部154の外側へ延び出て芯金142の基端側へ折り返すことができる。
また、スライダ収容部154の内側にはクランプ部材としてのスライダ162が設けられている。スライダ162は金属板材を芯金142の幅方向を軸方向とする軸周りに適宜に湾曲させることにより芯金142の幅方向に貫通した略筒形状に形成されている。スライダ162は外面が平面状の摺接部164を備えている。摺接部164に対応してスライダ収容部154にはガイド面166が形成されている。ウェビング通過孔156は芯金142の厚さ方向に対して芯金142の挿込方向に傾斜した傾斜面とされ、スライダ162は摺接部164がガイド面166に案内され、芯金142の厚さ方向他方(図7から図9の各図における左方)へ移動するにつれて芯金142の基端側(図7から図9の各図における上方へ移動する)へ移動する。
摺接部164よりもスライダ162の周方向他方の側では摺接部164から連続してスライダ側クランプ部168が形成されている。このスライダ側クランプ部168ではスライダ162がその幅方向に適宜に屈曲又は湾曲されることによって側面視で波状に形成されている。このスライダ側クランプ部168に対応してスライダ収容部154の内側には本体側クランプ部170が形成されている。
本体側クランプ部170は側面断面形状が芯金142の幅方向を軸方向とする軸周りに適宜に屈強又は湾曲した波状に形成されている。この本体側クランプ部170における凹部はガイド面166に案内されてスライドするスライダ162のスライド方向にスライダ側クランプ部168における凸部と対向し、この本体側クランプ部170における凸部はスライダ162のスライド方向にスライダ側クランプ部168における凹部と対向している。
このため、スライダ162がガイド面166に案内されて本体側クランプ部170側へスライドすると、本体側クランプ部170における凹部にスライダ側クランプ部168における凸部が入り込み、スライダ側クランプ部168における凹部に本体側クランプ部170における凸部が入り込んでスライダ側クランプ部168と本体側クランプ部170とがウェビング16をその幅方向を軸方向とする軸周りに湾曲させつつ挟み込む。なお、以下、便宜上、ガイド面166に案内されてスライダ側クランプ部168が本体側クランプ部170に接近する際のスライダ162の移動方向(スライド方向)を『クランプ方向』と称する。
スライダ側クランプ部168よりもスライダ162における周方向他方の側は掛け回し部172とされ、図7に示されるように、ウェビング通過孔156を通過してスライダ収容部154に入り込んだウェビング16が掛け回し部172に掛け回される。このように掛け回し部172に掛け回されたウェビング16は、ウェビング16よりも基端側(すなわち、ショルダアンカ18側)がショルダウェビング34となり、先端側(すなわち、アンカ22側)がラップウェビング32となる。さらに、スライダ162の周方向他端部は付当部174とされている。この付当部174は、摺接部164よりもスライダ162の外側に位置している。
上述したガイド面166のクランプ方向とは反対側には分散手段としての荷重受け部176が形成されている。この荷重受け部176は付当部174に対してクランプ方向側で対向しており、付当部174が当接する。
さらに、スライダ162の内側又はスライダ収容部154の内側には図示しないスライダ付勢手段が設けられており、掛け回し部172をクランプ方向とは反対方向へ付勢しており、スライダ162に付与されたクランプ方向への荷重がスライダ付勢手段の付勢力よりも大きい場合にスライダ162はガイド面166に案内されてクランプ方向へスライドする。
<第2の実施の形態の作用、効果>
次に、本実施の形態の作用並びに効果について説明する。
本タング130を適用したシートベルト装置12では、ウェビング16からスライダ162の掛け回し部172に付与された力がスライダ付勢手段の付勢力を上回ると、スライダ162がクランプ方向へスライドする。このようにスライダ162がクランプ方向へスライドすると、スライダ側クランプ部168がウェビング16の厚さ方向一方の面(図7における右側の面)を押圧して、スライダ収容部154の本体側クランプ部170に押し付ける。
これにより、スライダ側クランプ部168及び本体側クランプ部170の凹凸に倣ってウェビング16が湾曲しつつスライダ側クランプ部168と本体側クランプ部170とによってウェビング16がクランプされる。このように、ウェビング16がクランプされることによって、ウェビング16におけるショルダウェビング34側の部分がスライダ収容部154を通過してラップウェビング32側へ移動することを防止又は抑制できる。
また、この状態で乗員30の身体がラップウェビング32及びショルダウェビング34をシート20前方へ引っ張る力が増加すると、ウェビング16からスライダ162の掛け回し部172に付与される荷重も増加し、更に、これに伴い、スライダ162のスライダ側クランプ部168とスライダ収容部154の本体側クランプ部170とでウェビング16を挟み付ける荷重、すなわち、『クランプ荷重』が増加する。
ここで、ウェビング16からスライダ162の掛け回し部172に付与される荷重が増加してスライダ162における掛け回し部172の機械的強度を上回ると(すなわち、ウェビング16からスライダ162の掛け回し部172に付与される荷重が増加して所定の大きさを越えると)、掛け回し部172が変形する。
このような変形が掛け回し部172に生じると、付当部174が荷重受け部176に接近し、更に、図9に示されるように、付当部174が荷重受け部176に当接する。このように付当部174が荷重受け部176に当接すると、ウェビング16からスライダ162の掛け回し部172に付与される荷重の少なくとも一部が荷重受け部176、すなわち、タング本体140に分散される。これにより、クランプ荷重の増加を抑制又は防止できる。
10 シートベルト装置用タング
12 シートベルト装置
16 ウェビング
26 バックル
30 乗員
40 タング本体
82 スライダ(クランプ部材)
102 荷重受け部(分散手段)
130 シートベルト装置用タング
140 タング本体
162 スライダ(クランプ部材)
176 荷重受け部(分散手段)

Claims (3)

  1. バックルに挿し込み可能な挿込部を有すると共に、内側をウェビングが通過して前記ウェビングの長手方向に移動可能に前記ウェビングに設けられたタング本体と、
    前記ウェビングが掛け回された状態で前記タング本体に設けられると共に、前記ウェビングの張力によって前記タング本体に対して所定の方向へ移動可能に前記タング本体に設けられ、前記所定の方向へ移動することにより前記タング本体における所定部位とによって前記ウェビングをクランプして前記ウェビングがその長手方向に移動することを規制するクランプ部材と、
    前記クランプ部材に対して前記ウェビングから付与された荷重が所定の大きさを越えた場合に、前記クランプ部材に対して前記所定の方向側から当接し、前記荷重の少なくとも一部を前記タング本体に分散させる分散手段と、
    を備えるシートベルト装置用タング。
  2. 前記所定の方向に前記クランプ部材と対向する荷重受け部を前記タング本体の一部として形成し、当該荷重受け部を前記分散手段とした請求項1に記載のシートベルト装置用タング。
  3. 先端側が車両用のシートにおける乗員の着座位置の側方で前記シート又は車両の車体に直接又は間接的に係止されたウェビングと、
    前記着座位置を介して前記ウェビングの先端側の係止位置とは反対側に設けられたバックルと、
    前記請求項1又は前記請求項2に記載のシートベルト装置用タングと、
    を備えるシートベルト装置。
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