JP2014181011A - シートベルト装置 - Google Patents

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輝彦 小出
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Abstract

【課題】乗員の腰部に対する拘束性を維持しつつ、乗員の上半身に対する負荷を効果的に軽減する。
【解決手段】シートベルト装置10では、タング26にクランプ部材50が分離可能に結合されて、車体にホルダ60が連結固定されている。そして、インナPT36の作動時にホルダ60がクランプ部材50を保持することで、クランプ部材50とタング26とが分離され、クランプ部材50とホルダ60とでウェビング18がクランプされる。このため、着座乗員Pの腰部に対する拘束性を維持できる。また、巻取装置12のトーションシャフト24が捩れ変形することで、ショルダ側ウェビング部18Aの一端側おける着座乗員Pに対する負荷を軽減できる。一方、ショルダ側ウェビング部18Aに特定値以上の荷重が付与されると、移動機構70によってタング26が上側へ移動されるため、ショルダ側ウェビング部18Aの他端側における着座乗員Pに対する負荷も軽減できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、シートベルト装置に関する。
下記特許文献1に記載されたシートベルト装置では、ウェビングを巻取るベルト巻取装置と、ウェビングに移動可能に設けられたタングプレートと、を含んで構成されている。また、ベルト巻取装置には、トーションバー等により構成されたエネルギー吸収機構が設けられており、タングプレートには、ウェビングを挟止する挟止機構が設けられている。
そして、車両の緊急時に挟止機構が作動することで、挟止機構によってウェビングが挟止される。これにより、ウェビングによる乗員の腰部に対する拘束性が向上される。また、ウェビングに所定値以上の荷重が作用すると、ベルト巻取装置のエネルギー吸収機構が作動されて、乗員の上半身に対する負荷が軽減される。
特開2001−163179号公報
しかしながら、上記シートベルト装置では、乗員の上半身に対する負荷を効果的に軽減することができない場合がある。すなわち、エネルギー吸収機構が作動される際には、ウェビングのベルト巻取装置からの引出しによって乗員の肩部や胸部に対する負荷は軽減されるが、乗員の腹部(胸部下)ではウェビングと乗員との間の摩擦力等によってウェビングが移動し難くなっている。このため、エネルギー吸収機構による乗員に対する負荷の軽減効果が得られ難い。
本発明は、上記事実を考慮し、乗員の腰部に対する拘束性を維持しつつ、乗員の上半身に対する負荷を効果的に軽減できるシートベルト装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載のシートベルト装置は、長尺帯状に形成され、一端部が巻取装置に固定されると共に、他端部が車体に連結されたウェビングと、前記ウェビングの長手方向に移動可能に設けれ、バックル装置に係合されることで前記ウェビングが着座乗員に装着されるタングと、前記バックル装置に連結され、車両の緊急時に作動されることで前記バックル装置を下側へ引き込むインナプリテンショナと、前記タングに分離可能に結合され、前記タングに対して前記ウェビングの他端側の部分が挿通されたクランプ部材と、車体に連結固定され、前記インナプリテンショナの作動時に前記クランプ部材の移動を規制して前記クランプ部材と前記タングとが分離され、分離された前記クランプ部材を直接的又は他の部材を介して保持して当該クランプ部材と共に前記ウェビングをクランプするホルダと、を備えている。
請求項1に記載のシートベルト装置では、長尺帯状を成すウェビングの一端部が巻取装置に固定されており、ウェビングの他端部が車体に連結されている。また、ウェビングにはタングが設けられており、タングはウェビングの長手方向に移動可能に構成されている。そして、タングがバックル装置に係合されることで、ウェビングが乗員に装着される。これにより、乗員の上半身がウェビング(以下、このウェビングの部分をショルダ側ウェビング部という)によって拘束され、乗員の腰部がウェビング(以下、このウェビングの部分をラップ側ウェビング部という)によって拘束される。
また、バックル装置にはインナプリテンショナが連結されており、車両の緊急時にインナプリテンショナが作動されることで、バックル装置が下側へ引き込まれる(移動される)。
ここで、タングにはクランプ部材が分離可能に結合されており、タングに対してウェビングの他端側の部分がクランプ部材内を挿通している。つまり、ラップ側ウェビング部がクランプ部材内を挿通している。これにより、車両の緊急時にインナプリテンショナが作動されてバックル装置が下側へ移動されると、タング及びクランプ部材が下側へ移動されて、ウェビングによる乗員に対する拘束性が向上される。
そして、インナプリテンショナの作動時には、車体に連結固定されたホルダによってクランプ部材の移動が規制されて、クランプ部材とタングとが分離される。さらに、分離されたクランプ部材がホルダに直接的又は他の部材を介して保持されて、当該クランプ部材とホルダとによってウェビングがクランプされる。このため、ホルダ及びクランプ部材に対してラップ側ウェビング部の相対移動が抑制されるため、ラップ側ウェビング部による乗員の腰部に対する拘束性を維持できる。
また、この状態で慣性力等によって乗員の上半身が移動しようとすると、乗員の上半身からショルダ側ウェビング部に荷重が付与される。この際に、例えば、巻取装置に設けられたトーションシャフト等のエネルギー吸収部材が変形することで、ショルダ側ウェビング部の巻取装置からの引出しが許容される。これにより、ショルダ側ウェビング部の一端側の部分における乗員に対する負荷を軽減できる。
一方、この状態では、タングとクランプ部材とは分離されており、タングはクランプ部材に対して下側に配置されている。このため、例えば、ショルダ側ウェビング部に特定値以上の荷重が付与された際にインナプリテンショナとバックル装置との連結状態を解除することで、バックル装置及びタングの上側への移動が許容される。これにより、ショルダ側ウェビング部の他端側の移動が許容されて、ショルダ側ウェビング部の他端側の部分における乗員に対する負荷を軽減できる。
以上により、乗員の腰部に対する拘束性を維持しつつ、乗員の上半身に対する負荷を効果的に軽減できる。
請求項2に記載のシートベルト装置は、請求項1に記載のシートベルト装置において、車体と前記タングとの間には、移動機構が設けられており、前記ウェビングに特定値以上の荷重が付与された際に前記移動機構が作動されて、前記タングの移動が許容される。
請求項2に記載のシートベルト装置では、インナプリテンショナの作動後にウェビングに特定値以上の荷重が付与されると、タングの移動が移動機構によって許容される。すなわち、ショルダ側ウェビング部の他端側の移動が移動機構によって許容される。これにより、移動機構によってタングの移動を案内しつつ乗員の上半身に対する負荷を軽減できる。
請求項3に記載のシートベルト装置は、請求項1又は請求項2に記載のシートベルト装置において、前記ホルダには、前記クランプ部材と係合される係合部が一体に形成されており、前記インナプリテンショナの作動時に前記クランプ部材が移動されることで前記クランプ部材が前記係合部に係合して前記ホルダに保持される。
請求項3に記載のシートベルト装置では、インナプリテンショナの作動時にクランプ部材が移動されると、ホルダに形成された係合部にクランプ部材が係合されてホルダに保持される。これにより、簡易な構成でクランプ部材をホルダに保持させることができる。
請求項4に記載のシートベルト装置は、請求項1又は請求項2に記載のシートベルト装置において、前記ホルダには、前記クランプ部材と係合される係合部材が前記ホルダ対して相対移動可能に設けられており、前記係合部材は前記インナプリテンショナと連結され、前記インナプリテンショナの作動時に前記係合部材が前記ホルダに対して相対移動されることで、前記クランプ部材が前記係合部材と係合して前記ホルダに保持される。
請求項4に記載のシートベルト装置では、ホルダに係合部材が設けられている。この係合部材はホルダ対して相対移動可能に設けられると共に、インナプリテンショナと連結されている。そして、インナプリテンショナの作動時に係合部材がホルダに対して相対移動されると、クランプ部材が係合部材と係合してホルダに保持される。すなわち、ホルダとは別部材で構成された係合部材がクランプ部材と係合される。このため、係合部材とクランプ部材との係合代を大きく設定できる。これにより、クランプ部材に対する保持性能を向上できる。
請求項5に記載のシートベルト装置は、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載のシートベルト装置において、前記クランプ部材と前記タングとがシェアピンによって分離可能に結合されている。
請求項5に記載のシートベルト装置では、クランプ部材とタングとがシェアピンによって分離可能に結合されているため、クランプ部材とタングとの結合構造を簡易にできる。
請求項1に記載のシートベルト装置によれば、乗員の腰部に対する拘束性を維持しつつ、乗員の上半身に対する負荷を効果的に軽減できる。
請求項2に記載のシートベルト装置によれば、移動機構によってタングの移動を案内しつつ乗員の上半身に対する負荷を軽減できる。
請求項3に記載のシートベルト装置によれば、簡易な構成でクランプ部材をホルダに保持させることができる。
請求項4に記載のシートベルト装置によれば、クランプ部材に対する保持性能を向上できる。
請求項5に記載のシートベルト装置によれば、クランプ部材とタングとの結合構造を簡易にできる。
第1の実施の形態に係るシートベルト装置の要部を示す斜視図である。 図1に示されるシートベルト装置の全体を示す模式的な正面図である。 図1に示されるタングがバックル装置に係合された状態を示す断面図である。 図3に示されるインナプリテンショナが作動されて、クランプ部材がホルダに保持された状態を示す断面図である。 第2の実施の形態に係るシートベルト装置の要部を示す斜視図である。 (A)は、図5に示されるクランプ部材がフックに係合される前の状態を示す断面図であり、(B)は、(A)に示されるクランプ部材とフックとが係合された状態を示す断面図である。 図5に示されるクランプ部材とホルダとによってウェビングがクランプされた状態を示す断面図である。 本実施の形態におけるクランプ部材及びホルダの変形例を示す断面図である。
(第1の実施の形態)
以下、図1〜図4を用いて、第1の実施の形態に係るシートベルト装置10について説明する。なお、図面に適宜示される矢印FRは車両前方を示し、矢印RHは車両右方(車両幅方向一側)を示し、矢印UPは上方を示している。また、以下の説明では、車両右側に配置された車両用シートSに適用されたシートベルト装置10について説明する。なお、車両左側に配置された車両用シートに適用されるシートベルト装置は、車両の右側の車両用シートSに適用されたシートベルト装置10と左右対称に構成される。
図2に示されるように、シートベルト装置10は、巻取装置12と、着座乗員Pの上半身及び腰部を拘束するウェビング18と、ウェビング18に移動可能に設けられたタング26と、を含んで構成されている。また、シートベルト装置10は、タング26に分離可能に結合されたクランプ部材50と、車体に連結固定されたホルダ60と、移動機構70と、を備えている。以下、それぞれの構成について説明する。
巻取装置12は車両用シートSの車両右側に設けられている。この巻取装置12はフレーム14を備えており、フレーム14が車体に固定されることで、巻取装置12が車体に固定されている。フレーム14の内側には、スプール16が設けられている。このスプール16は、全体として略円筒形状に形成されており、軸方向を車両前後方向にしてフレーム14に直接的又は間接的に回転可能に支持されている。
スプール16には、長尺帯状に形成されたウェビング18の基端部(長手方向一端部)が固定されており、ウェビング18の先端部(長手方向他端部)は、アンカ20を介して車体に連結されている。そして、スプール16を巻取方向へ回転させると、ウェビング18が自身の基端側からスプール16の外周部に巻取られ、一方、ウェビング18をその先端側から引張れば、これに伴いスプール16が引出方向へ回転しながらウェビング18が引出されるようになっている。
また、スプール16の軸心部には、フォースリミッタ機構22を構成するトーションシャフト24(広義には、「エネルギー吸収部材」として把握される要素である)が設けられている。このトーションシャフト24の一端部はスプール16に一体回転可能に係合されており、トーションシャフト24の他端部は、従来周知のロック機構(図示省略)に連結されている。そして、車両の緊急時(車両が急減速した際やウェビング18がスプール16から急激に引出されてスプール16が急激に引出方向へ回転された際等)にロック機構が作動されることで、トーションシャフト24の他端部の引出方向への回転が阻止されて、スプール16の引出方向への回転が阻止されるように構成されている。また、この状態でウェビング18からスプール16に引出方向への回転力が作用して、当該回転力がトーションシャフト24の機械的強度を上回る場合には、トーションシャフト24が捩れ変形することで、スプール16の引出方向への回転が許容されるようになっている。
図1に示されるように、タング26は、略T字形板状に形成されており、タング26の芯部は、金属製のプレートによって構成されている。また、タング26の上部は把持部28とされており、把持部28は樹脂により被覆されている。この把持部28には、略矩形状のタング側挿通孔26Aが貫通形成されており、タング側挿通孔26A内にウェビング18が挿通されている(図3参照)。これにより、タング26がウェビング18の長手方向に移動可能に設けられている。
また、タング26の下部は係合プレート部30とされており、係合プレート部30は、把持部28から下側へ突出されている。そして、図2に示されるように、係合プレート部30が、車両用シートSの車両左側において車体に連結されたバックル装置34に係合されることで、着座乗員Pの身体にウェビング18が装着されて、着座乗員Pの上半身及び腰部がウェビング18によって拘束される。なお、以下の説明では、ウェビング18において着座乗員Pの上半身を拘束する部分をショルダ側ウェビング部18Aとして、ウェビング18において乗員の腰部を拘束する部分をラップ側ウェビング部18Bとしている。
図1に示されるように、タング26の把持部28には、ラップ側ウェビング部18側の面において、後述するクランプ部材50を結合するための複数(本実施の形態では、4箇所)のシェアピン32が一体に形成されている。このシェアピン32は、略円柱状に形成されて、把持部28から突出されている。
また、バックル装置34には、従来周知のインナプリテンショナ(以下、「インナPT」と称する)36が連結されており、インナPT36は、後述する移動機構70を介して車体に連結されている。このインナPT36はワイヤ38を備えており、ワイヤ38の一端部がバックル装置34に固定されている。また、ワイヤ38の他端部は、ピストン(図示省略)に係止されており、ピストンは、シリンダ(図示省略)内に摺動自在に収納されている。さらに、シリンダには、ガスジェネレータ(図示省略)が設けられており、ガスジェネレータは車両のECU40に電気的に接続されている。そして、車両の緊急時に、ECU40によってガスジェネレータが作動されると、ガスジェネレータによって発生されたガスがシリンダ内に供給されて、ピストンがシリンダ内を摺動するようになっている。これにより、ワイヤ38がバックル装置34を下側へ引張ってバックル装置34を下側へ移動させるように構成されている。
次に、本発明の要部であるクランプ部材50、ホルダ60、及び移動機構70について説明する。
図1及び図3に示されるように、クランプ部材50は、略矩形板状に形成されて、タング26の把持部28に対向して配置されている。このクランプ部材50には、前述したシェアピン32に対応する各位置において、結合部58(図3参照)が形成されており、結合部58は、把持部28側へ開放された凹状を成すと共に、断面円形状に形成されている。そして、把持部28のシェアピン32が結合部58内に圧入等により嵌入されている。これにより、クランプ部材50とタング26とが結合されている。
また、クランプ部材50の略中央部には、略矩形状のクランプ側挿通孔50Aが貫通形成されている。そして、クランプ側挿通孔50A内には、ラップ側ウェビング部18が挿通されている。
さらに、クランプ部材50の幅方向両側部には、後述するホルダ60の係合爪部62と係合される複数の被係合部52(図1参照)が一体に形成されている。この被係合部52は、クランプ部材50の板厚方向から見て、クランプ部材50の幅方向外側へ開放された楔形凹状に形成されると共に、クランプ部材50の板厚方向に貫通されている。また、クランプ部材50の幅方向両側部には、被係合部52の上側の位置において、後述するホルダ60の第1溝部64に挿入される第1突起54(図1参照)が一体に形成されている。この第1突起54は、クランプ部材50の幅方向外側へ突出されると共に、上下方向に沿って延びている。さらに、クランプ部材50の底部には、後述するホルダ60の第2溝部66に挿入される第2突起56(図3参照)が一体に形成されている。この第2突起56は、下側へ突出されると共に、クランプ部材50の幅方向に沿って延びている。
ホルダ60は、バックル装置34に対向して配置されると共に、車体に連結固定されている。また、タング26がバックル装置34に係合された状態では、タング26に結合されたクランプ部材50の下側にホルダ60が配置されている。そして、ホルダ60は、バックル装置34側及び上側へ開放された略箱形状を成しており、ホルダ60の内側部分が保持部60Aとされている。
ホルダ60には、一対の側壁の内側部分において、係合部としての複数の係合爪部62が一体に形成されている(図1では、一方の側壁に形成された係合爪部62のみ図示されている)。この係合爪部62は、ホルダ60の厚み方向から見た断面視で、ホルダ60の幅方向内側へ突出された楔形状に形成されて、前述したクランプ部材50の被係合部52と係合可能に構成されている。また、ホルダ60の一対の側壁には、係合爪部62の上側の位置において、第1溝部64がそれぞれ形成されている。第1溝部64は、上下方向に延びて、ホルダ60の幅方向内側かつ上側へ開放されており、前述したクランプ部材50の第1突起54が第1溝部64内に挿入可能に構成されている。さらに、ホルダ60の底壁の内側部には、第2溝部66(図3参照)が形成されている。第2溝部66は、ホルダ60の幅方向に延びて、上側へ開放されており、前述したクランプ部材50の第2突起56が第2溝部66内に挿入可能に構成されている。
そして、インナPT36が作動してバックル装置34が下側へ移動されると、バックル装置34に係合されたタング26と、タング26に結合されたクランプ部材50と、が下側へ移動されて、クランプ部材50が保持部60A内に挿入されるようになっている。また、クランプ部材50が保持部60A内に挿入されて、クランプ部材50がホルダ60の底壁に当接されると、クランプ部材50の下側への移動が規制(阻止)されてシェアピン32が破断されるようになっている(図4参照)。つまり、クランプ部材50とタング26とが分離されると共に、タング26がクランプ部材50に対して下側に配置されるように構成されている。
また、この状態では、クランプ部材50の被係合部52がホルダ60の係合爪部62と係合されて、クランプ部材50のホルダ60に対する車両上側への移動が制限される。さらに、ホルダ60の第1溝部64内にクランプ部材50の第1突起54が挿入されると共に、ホルダ60の第2溝部66内にクランプ部材50の第2溝部66が挿入されて、クランプ部材50の板厚方向への移動が制限される。これにより、クランプ部材50がホルダ60に保持されるように構成されている。
また、クランプ部材50がホルダ60に保持された状態では、保持部60A内においてクランプ部材50とホルダ60とによってウェビング18がクランプされるように構成されている(図4参照)。
図2に示されるように、移動機構70は、インナPT36と車体とを連結している。そして、インナPT36の作動後にウェビング18に特定値以上の荷重(張力)が作用すると、移動機構70によってインナPT36の上側への移動が許容されるようになっている。具体的には、移動機構70は、インナPT36を車体に固定する固定部材72を備えており、固定部材72には脆弱部72Aが形成されている。そして、ウェビング18に特定値以上の荷重(張力)が作用すると、当該脆弱部72Aが変形して、インナPT36の上側への移動が許容されるようになっている。
次に第1の実施の形態の作用及び効果について説明する。
上記のように構成されたシートベルト装置10では、クランプ部材50がシェアピン32によってタング26と結合されている。そして、タング26の把持部28を着座乗員Pが把持して、タング26の係合プレート部30をバックル装置34に係合させることで、ウェビング18が着座乗員Pに装着される。具体的には、ウェビング18におけるショルダ側ウェビング部18Aによって乗員の上半身が拘束され、ウェビング18におけるラップ側ウェビング部18Bによって乗員の腰部が拘束される。
また、この状態では、ホルダ60が、クランプ部材50の下側でかつバックル装置34に対向して配置されており、クランプ部材50のクランプ側挿通孔50A内にラップ側ウェビング部18Bが挿通されている(図3参照)。
そして、車両の緊急時には、ECU40の制御によってインナPT36のガスジェネレータが作動される。これにより、ガスジェネレータによって発生されたガスの圧力でピストンが移動されて、ワイヤ38を介してバックル装置34が下側へ引き込まれる(移動される)。このため、バックル装置34に係合されたタング26とタング26に結合されたクランプ部材50とが、バックル装置34と共に下側へ移動される。したがって、着座乗員Pの上半身及び腰部に対するウェビング18の拘束性が向上される。
そして、クランプ部材50が下側へ移動される際には、クランプ部材50がホルダ60の保持部60A内に挿入されて、クランプ部材50がホルダ60の底壁に当接される。これにより、クランプ部材50の下側への移動が規制(阻止)されて、シェアピン32が破断される。その結果、クランプ部材50とタング26とが分離されて、タング26がクランプ部材50に対して下側に配置される(図4参照)。
また、この状態では、クランプ部材50の被係合部52とホルダ60の係合爪部62とが係合されて、クランプ部材50のホルダ60に対する上側への移動が制限される。さらに、ホルダ60の第1溝部64内にクランプ部材50の第1突起54が挿入されると共に、ホルダ60の第2溝部66内にクランプ部材50の第2突起56が挿入されて、クランプ部材50の板厚方向への移動が制限される。これにより、クランプ部材50がホルダ60の保持部60A内に保持される。さらに、クランプ部材50のクランプ側挿通孔50Aから延出されるラップ側ウェビング部18Bが、クランプ部材50とホルダ60との間に配置されて、両者によってクランプされる(図4参照)。したがって、クランプ部材50及びホルダ60に対するラップ側ウェビング部18Bの相対移動が抑制されるため、ウェビング18による乗員の腰部に対する拘束性を維持できる。
また、車両の緊急時には、巻取装置12のロック機構が作動されて、スプール16及びトーションシャフト24の引出方向への回転が阻止される。そして、この状態で慣性力等によって着座乗員Pの上半身が移動しようとすると、ウェビング18からスプール16に引出方向への回転力が作用する。この回転力がトーションシャフト24の機械的強度を上回ると、トーションシャフト24が捩れ変形して、スプール16が引出方向へ回転される。その結果、ショルダ側ウェビング部18Aの一端側の部分が巻取装置12から引出されて、ショルダ側ウェビング部18Aの一端側の部分における着座乗員Pに対する負荷を軽減できる。
一方、着座乗員Pの上半身が移動しようとしてウェビング18に特定値以上の荷重(張力)が作用すると、移動機構70の固定部材72(の脆弱部72A)が変形してインナPT36の上側への移動が許容される。これにより、インナPT36、バックル装置34、及びタング26が上側へ移動される。その結果、ショルダ側ウェビング部18Aの他端側の部分が上側へ移動されて、ショルダ側ウェビング部18Aの他端側の部分における着座乗員Pに対する負荷を軽減できる。
このように、シートベルト装置10では、ウェビング18におけるショルダ側ウェビング部18Aの一端側及び他端側の移動を許容して乗員に対する負荷を軽減できるため、着座乗員Pの上半身に対する負荷を効果的に軽減できる。
また、第1の実施の形態では、インナPT36の作動後にウェビング18に特定値以上の荷重(張力)が作用すると、移動機構70の固定部材72(の脆弱部72A)が変形して、インナPT36及びタング26が上側へ移動される。これにより、タング26の移動を移動機構70によって案内しつつ、ショルダ側ウェビング部18Aを移動できる。さらに、ウェビング18に作用する荷重を移動機構70によって吸収できる。
さらに、ホルダ60には、係合爪部62が一体に形成されており、クランプ部材50には、被係合部52が一体に形成されている。そして、係合爪部62と被係合部52とが係合されることで、クランプ部材50がホルダ60に保持される。これにより、簡易な構成でクランプ部材50とホルダ60とを係合して、クランプ部材50をホルダ60に保持させることができる。
また、タング26には、シェアピン32が形成されており、シェアピン32によってタング26とクランプ部材50とが分離可能に結合されている。これにより、タング26とクランプ部材50との結合構造を簡易にできる。
なお、第1の実施の形態では、ホルダ60の第1溝部64内にクランプ部材50の第1突起54が挿入されると共に、ホルダ60の第2溝部66内にクランプ部材50の第2突起56が挿入されて、クランプ部材50の板厚方向への移動が制限される。これに代えて、ホルダ60に保持されたクランプ部材50の板厚方向への移動を、係合爪部62と被係合部52との係合力によって制限してもよい。この場合には、ホルダ60において第1溝部64及び第2溝部66を省略し、クランプ部材50において第1突起54及び第2突起56を省略してもよい。
(第2の実施の形態)
図5〜図7を用いて、第2の実施の形態に係るシートベルト装置100について説明する。第2の実施の形態のシートベルト装置100では、第1の実施の形態のシートベルト装置10と以下に示す点を除いて同様に構成されている。
すなわち、図5に示されるように、クランプ部材50の被係合部52がクランプ部材50の下側に設けられている。この被係合部52は、クランプ部材50の板厚方向から見て、略逆T字板形に形成されて、クランプ部材50から下側へ突出されている。
また、ホルダ60は、略L字形板状に形成されて、車体に連結固定されている。さらに、ホルダ60の保持部60Aはホルダ60の上部に形成されており、保持部60Aは、上側へ開放された凹状を成している。図6(A)及び(B)に示されるように、保持部60Aには、第1の実施の形態の係合爪部62が省略されており、保持部60Aの底面が略V字形状に形成されている。また、保持部60Aには、幅方向両側部において、一対のガイド部102が形成されている。このガイド部102は段差状に形成されており、ガイド部102の上部が第1ガイド部104とされると共に、ガイド部102の下部が第2ガイド部106とされている。また、第2ガイド部106が第1ガイド部104よりもホルダ60の幅方向内側に配置されており、第1ガイド部104と第2ガイド部106との間の部分が、傾斜ガイド部108によって連結されている。これにより、一対の第1ガイド部104間の距離が、一対の第2ガイド部106間の距離に比して大きく設定されている。
さらに、保持部60A内には、略V字形状を成した係合フックユニット110が設けられており、係合フックユニット110は、係合部材としての一対のフック112を含んで構成されている。このフック112は、その上端部が屈曲された略J字形状に形成されており、一対のフック112の下端部同士が、軸方向をホルダ60の厚さ方向にして回転自在に連結されている。そして、フック112の上端部が第1ガイド部104に当接された状態で、係合フックユニット110が保持部60Aの上側部分に配置されている。また、タング26がバックル装置34に係合された状態では、一対のフック112間にクランプ部材50の被係合部52が配置されている。
また、一対のフック112の下端部には、ストラップ114(広義には、連結部材として把握される要素である)が固定されている。このストラップ114は、一対のフック112の下端部から下側へ延びて、保持部60Aの底壁に形成された貫通孔116内を通過している。さらに、ストラップ114の下端部が、インナPT36のピストンに連結されている。
そして、車両の緊急時にインナPT36が作動されると、タング26に結合されたクランプ部材50が下側へ移動されると共に、係合フックユニット110がストラップ114によって下側へ移動される。係合フックユニット110が下側へ移動されると、一対のフック112の上端部が、ガイド部102上を摺動して、保持部60Aの第1ガイド部104から第2ガイド部106へ移動される。これにより、一対のフック112の上端部が互いに接近する方向へ変位して、一対のフック112がクランプ部材50の被係合部52と係合される。
また、係合フックユニット110が保持部60Aの底壁に当接されると、ストラップ114が破断されると共に、タング26のシェアピン32が破断される。その結果、タング26とクランプ部材50とが分離される。さらに、この状態では、ホルダ60の保持部60A内において、分離されたクランプ部材50とホルダ60とによってラップ側ウェビング部18Bがクランプされる(図7参照)。これにより、インナPT36の作動後には、クランプ部材50及びホルダ60に対するラップ側ウェビング部18Bの相対移動が抑制されるため、ウェビング18による乗員の腰部に対する拘束性を維持できる。
さらに、この状態で、着座乗員Pの上半身が移動しようとしてウェビング18に特定値以上の荷重(張力)が作用すると、第1の実施の形態と同様に、移動機構70の固定部材72(の脆弱部72A)が変形してインナPT36の上側への移動が許容される。したがって、第2の実施の形態においても、第1の実施の形態と同様の作用及び効果を奏する。
また、第2の実施の形態では、クランプ部材50の被係合部52と係合される係合フックユニット110がホルダ60とは別部材で構成されている。そして、係合フックユニット110のフック112がホルダ60に対して相対移動することで、フック112とクランプ部材50とが係合される。このため、フック112とクランプ部材50との係合代を大きく設定できる。したがって、クランプ部材50に対するホルダ60の保持性能を向上できる。
なお、第1の実施の形態及び第2の実施の形態では、クランプ部材50が略板状(平板状)に形成さているが、クランプ部材50の形状はこれに限らない。例えば、図8に示されるように、側面視でクランプ部材50を略クランク状に屈曲させてもよい。この場合には、ホルダ60の保持部60A内にクランプ部材50の上部を収容させるようにホルダ60の保持部60Aの開口部を段差状に形成して、当該段差部とクランプ部材50とでラップ側ウェビング部18Bをクランプしてもよい。
また、第1の実施の形態及び第2の実施の形態では、インナPT36の作動後にウェビング18に特定値以上の荷重(張力)が作用すると、移動機構70によってタング26の移動が許容されるようになっている。これに代えて、例えば、インナPT36のワイヤ38に脆弱部を設けて、インナPT36の作動後にウェビング18に特定値以上の荷重(張力)が作用すると、ワイヤ38の脆弱部が破断されてタング26が上側へ移動するように構成してもよい。この場合には、移動機構70を省略してもよい。
さらに、第1の実施の形態及び第2の実施の形態では、移動機構70がインナPT36と車体との間に設けられている。これに代えて、移動機構70をタング26又はバックル装置34に設けてもよい。すなわち、例えばタング26又はバックル装置34に移動機構70の脆弱部72Aを設けて、ウェビング18に特定値以上の荷重(張力)が作用すると当該脆弱部72Aが変形して、タング26(のタング側挿通孔26Aの部位)が上側へ変位するように構成してもよい。
また、第1の実施の形態及び第2の実施の形態では、シェアピン32がタング26に形成されており、結合部58がクランプ部材50に形成されている。これに代えて、シェアピン32をクランプ部材50に形成して、結合部58をタング26に形成してもよい。
10 シートベルト装置
12 巻取装置
18 ウェビング
26 タング
32 シェアピン
36 インナプリテンショナ
34 バックル装置
50 クランプ部材
60 ホルダ
62 係合爪部(係合部)
70 移動機構
100 シートベルト装置
112 フック(係合部材)
P 着座乗員

Claims (5)

  1. 長尺帯状に形成され、一端部が巻取装置に固定されると共に、他端部が車体に連結されたウェビングと、
    前記ウェビングの長手方向に移動可能に設けれ、バックル装置に係合されることで前記ウェビングが着座乗員に装着されるタングと、
    前記バックル装置に連結され、車両の緊急時に作動されることで前記バックル装置を下側へ引き込むインナプリテンショナと、
    前記タングに分離可能に結合され、前記タングに対して前記ウェビングの他端側の部分が挿通されたクランプ部材と、
    車体に連結固定され、前記インナプリテンショナの作動時に前記クランプ部材の移動を規制して前記クランプ部材と前記タングとが分離され、分離された前記クランプ部材を直接的又は他の部材を介して保持して当該クランプ部材と共に前記ウェビングをクランプするホルダと、
    を備えたシートベルト装置。
  2. 車体と前記タングとの間には、移動機構が設けられており、
    前記ウェビングに特定値以上の荷重が付与された際に前記移動機構が作動されて、前記タングの移動が許容される請求項1に記載のシートベルト装置。
  3. 前記ホルダには、前記クランプ部材と係合される係合部が一体に形成されており、
    前記インナプリテンショナの作動時に前記クランプ部材が移動されることで前記クランプ部材が前記係合部に係合して前記ホルダに保持される請求項1又は請求項2に記載のシートベルト装置。
  4. 前記ホルダには、前記クランプ部材と係合される係合部材が前記ホルダ対して相対移動可能に設けられており、
    前記係合部材は前記インナプリテンショナと連結され、前記インナプリテンショナの作動時に前記係合部材が前記ホルダに対して相対移動されることで、前記クランプ部材が前記係合部材と係合して前記ホルダに保持される請求項1又は請求項2に記載のシートベルト装置。
  5. 前記クランプ部材と前記タングとがシェアピンによって分離可能に結合された請求項1〜請求項4の何れか1項に記載のシートベルト装置。
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