JP5827912B2 - シートベルト装置 - Google Patents

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本発明は、シートベルト装置に関する。
シートベルト装置では、シートベルト(ウェビング)が、乗員の主に上半身を拘束するショルダベルト(ショルダ側ウェビング部)と乗員の主に腰部を拘束するラップベルト(ラップ側ウェビング部)とに分離して構成されたものがある(例えば、下記特許文献1参照)。
このシートベルト装置では、ショルダベルト及びラップベルトのそれぞれの端部にタングが固定されて、タングによってショルダベルトとラップベルトとが連結されている。これにより、例えば、連続したシートベルトがタングに挿通される従来周知のシートベルト装置に比べて、車両の衝突時等におけるタングに対するシートベルトの相対移動を抑制できる。このため、シートベルトの乗員に対する拘束性を向上できる。
特開平11−20613号公報
しかしながら、上記シートベルト装置では、タングをシートベルトに固定するために、上述のようにシートベルトをショルダベルトとラップベルトとに分離して、ショルダベルト及びラップベルトの端部を、タングに形成された一対のウェビング挿通孔内にそれぞれ挿通して縫製している。このため、タングをシートベルトに簡易な構成で固定してタングに対するシートベルトの相対移動を抑制することが望ましい。
本発明は、上記事実を考慮し、タングをウェビングに簡易な構成で固定できるシートベルト装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載のシートベルト装置は、車両のバックル装置に係合可能にされると共に、一対のウェビング挿通孔と当該一対のウェビング挿通孔の間に設けられた被固定部とを有する本体部を備えたタングと、長尺帯状に形成され、乗員の主に上半身を拘束するショルダ側ウェビング部と乗員の主に腰部を拘束するラップ側ウェビング部とを含んで構成されると共に、前記ショルダ側ウェビング部とラップ側ウェビング部とを接続すると共に長手方向に重なるように折り返されかつ前記被固定部に掛け回されるように前記一対のウェビング挿通孔内を挿通して折返し部が前記一対のウェビング挿通孔の一方から突出された接続部を有し、かつ、前記接続部の前記ショルダ側ウェビング部側の部分が前記折返し部の前記本体部とは反対側に配置されたウェビングと、前記折返し部の内側に設けられ、前記折返し部が突出された前記ウェビング挿通孔に前記折返し部を係止させると共に、前記ウェビングに長手方向外側への張力が作用する際に前記折返し部によって前記本体部側に押圧されて当該ウェビング挿通孔の縁部との間で前記折返し部が狭持される係止部材と、を備えている。
請求項1に記載のシートベルト装置では、ウェビングがショルダ側ウェビング部とラップ側ウェビング部とを含んで構成されており、接続部によってショルダ側ウェビング部とラップ側ウェビング部とが接続されている。つまり、ショルダ側ウェビング部と接続部とラップ側ウェビング部とが連続して形成されて、ウェビングが長尺帯状を成している。
ここで、接続部は、ウェビングの長手方向において互いに重なるように折り返されている。そして、接続部が、タングの本体部に形成された一対のウェビング挿通孔内を挿通して、本体部の被固定部に掛け回されている。さらに、接続部における折返し部が、一対のウェビング挿通孔の一方から突出されており、折返し部の内側に設けられた係止部材によって、折返し部が一方のウェビング挿通孔に係止される。これにより、タングがウェビングに固定される。
そして、例えば、車両の特定時(車両が急減速した際やウェビングが急激に巻取装置から引出された際等)に巻取装置からのウェビングの引出しを阻止することで、ウェビングによって乗員の身体が拘束される。この際には、乗員からウェビングに作用する力によってウェビングに長手方向外側への張力が作用する。この場合には、該張力によって、ウェビングの折返し部が係止部材をタングの本体部側へ向けて押圧する。この押圧された係止部材は、本体部における一方のウェビング挿通孔内を通過しようとするため、係止部材とウェビング挿通孔の縁部とによって折返し部が狭持される。これにより、接続部が、本体部の被固定部を巻き締めるように作用して、タングに対するウェビングの相対移動が抑制される。したがって、車両の特定時におけるウェビングの乗員に対する拘束性を向上できる。
このように、ウェビングを折り返した接続部をタングの一対のウェビング挿通孔内に挿通させると共に、係止部材を折返し部の内側に設けることで、タングをウェビングに容易に固定して、ウェビングのタングに対する相対移動を抑制できる。
また、接続部のショルダ側ウェビング部側の部分が、折返し部の本体部とは反対側に配置されているため、例えば、車両の特定時にウェビングに長手方向外側への張力が作用する際に、接続部のショルダ側ウェビング部側の部分で折返し部を本体部側へ押圧させることができる。これにより、タングに対するウェビングの相対移動を一層抑制できる。
請求項2に記載のシートベルト装置は、請求項1に記載のシートベルト装置において、前記タングは、前記本体部から延設されて前記バックル装置に係合される係合部を備え、前記一対のウェビング挿通孔が、前記係合部の延設方向に配列されている。
請求項2に記載のシートベルト装置では、一対のウェビング挿通孔が、タングの係合部における延設方向に配列されているため、本体部の幅方向における外形寸法が大きくなることを抑制できる。これにより、タングを把持しやすく構成できると共に、タングの外観性能を向上できる。
請求項3に記載のシートベルト装置は、請求項1又は請求項2に記載のシートベルト装置において、前記ショルダ側ウェビング部及び前記ラップ側ウェビング部をそれぞれ巻取可能にされた一対の巻取装置を備えている。
請求項3に記載のシートベルト装置では、一対の巻取装置を備えており、この一対の巻取装置は、それぞれショルダ側ウェビング部及びラップ側ウェビング部を巻取可能にされている。このため、例えば、仮に、ショルダ側ウェビングに対応した巻取装置のみでシートベルト装置を構成する場合と比べて、ショルダ側ウェビングに対応した巻取装置におけるウェビングを巻取方向へ付勢する付勢力を弱くできる。これにより、乗員がウェビングを装着する際のウェビングの引出力を低減でき、乗員がウェビングを装着した際の乗員に対するウェビングの拘束力を低減できる。これにより、乗員に対するウェビングの装着性を向上できる。
請求項4に記載のシートベルト装置は、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のシートベルト装置において、前記係止部材が樹脂により製作されている。
請求項4に記載のシートベルト装置では、係止部材が樹脂により製作されているため、例えば、ウェビング挿通孔に対応した形状に係止部材を容易に形成できる。
請求項5に記載のシートベルト装置は、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載のシートベルト装置において、前記接続部が、前記ウェビングの幅方向に互いに重なるように折り返されている。
請求項5に記載のシートベルト装置では、接続部が、ウェビングの幅方向に互いに重なるように折り返されている。つまり、接続部が、ウェビングの幅方向に互いに重なるように折り返されると共に、ウェビングの長手方向に互いに重なるように折り返されている。このため、ウェビングにおける接続部の強度を高くできる。また、接続部がウェビングの幅方向に折り返されていない場合に比して、接続部の幅寸法を小さく設定できるため、タングの幅方向における外形寸法を一層小さくすることができ、タングを一層把持しやすく構成できる。
請求項1に記載のシートベルト装置によれば、タングをウェビングに簡易な構成で固定できる。
さらに、タングに対するウェビングの相対移動を一層抑制できる。
請求項2に記載のシートベルト装置によれば、タングを把持しやすく構成できると共に、タングの外観性能を向上できる。
請求項3に記載のシートベルト装置によれば、乗員に対するウェビングの装着性を向上できる。
請求項4に記載のシートベルト装置によれば、ウェビング挿通孔に対応した形状に係止部材を容易に形成できる。
請求項5に記載のシートベルト装置によれば、タングの外形を小さくすることができ、タングを一層把持しやすく構成できる。
本発明の実施の形態に係るシートベルト装置に用いられるタングを示す車両後方から見た断面図(図3の1−1線断面図)である。 本発明の実施の形態に係るシートベルト装置の全体を示す車両前方から見た正面図である。 図2に示されるタングを車両幅方向内側から見た拡大した側面図である。 図2に示されるタングを車両幅方向外側から見た拡大した側面図である。 図2に示されるタングがバックル装置に装着された状態を示す車両幅方向内側から見た側面図である。 図2に示されるタングがバックル装置に装着された状態を示す車両幅方向外側から見た側面図である。
図2には、本発明の実施の形態に係るシートベルト装置10の全体が車両前方から見た正面図にて示されている。なお、図面に適宜示される矢印FRは車両前方を示し、矢印OUTは車両幅方向外側を示し、矢印UPは上方を示している。
この図に示されるように、シートベルト装置10は、着座乗員の主に腰部を拘束するための「巻取装置」としてのラップ側巻取装置(以下、「L側巻取装置」と称する)12と、着座乗員の主に上半身を拘束するための「巻取装置」としてのショルダ側巻取装置(以下、「S側巻取装置」と称する)18と、着座乗員の上半身及び腰部を拘束するウェビング30と、ウェビング30に固定されたタング40と、を含んで構成されている。そして、シートベルト装置10は、車両のシートSの車両幅方向外側に設けられる。
L側巻取装置12は、乗員が着座するシートSのシートクッションSCの車両幅方向外側に設けられている。このL側巻取装置12は、ラップ側フレーム(以下、「L側フレーム」と称する)14を備えており、L側フレーム14が車体に固定されることで、L側巻取装置12が車体に固定されている。
このL側フレーム14の内側には、ラップ側スプール(以下、「L側スプール」と称する)16が設けられている。L側スプール16は、全体として略円筒形状に形成されており、軸方向を車両前後方向として、L側フレーム14に回転可能に支持されている。このL側スプール16には、後述するウェビング30の基端部が連結固定されている。そして、L側スプール16を巻取方向へ回転させると、ウェビング30が自身の基端側からL側スプール16の外周部に巻取られ、一方、ウェビング30をその先端側から引張れば、これに伴いL側スプール16が引出方向へ回転しながらウェビング30が引出される。
また、L側スプール16には、図示しないラップ側付勢バネ(以下、「L側付勢バネ」と称する)が連結されている。このL側付勢バネは、ぜんまいばねとして構成されており、L側付勢バネはL側スプール16を巻取方向へ付勢している。
S側巻取装置18は、L側巻取装置12の車両後側かつ車両のセンターピラーの車両幅方向内側に配置されて、車体に固定されている。このS側巻取装置18は、L側巻取装置12と同様に、ショルダ側フレーム(以下、「S側フレーム」と称する)20と、ショルダ側スプール(以下、「S側スプール」と称する)22と、図示しないショルダ側付勢バネ(以下、「S側付勢バネ」と称する)と、を備えている。
S側スプール22は、略円筒形状に形成されて、軸方向を車両前後方向として配置されると共に、S側フレーム20に回転可能に支持されている。さらに、ショルダ側付勢バネは、S側スプール22に連結されて、S側スプール22を巻取方向へ付勢している。
そして、後述するウェビング30の先端部がS側スプール22に連結固定されており、S側スプール22が巻取方向へ回転することで、S側スプール22の外周部にウェビング30が巻き取られ、ウェビング30を引っ張ることで、S側スプール22が引出方向へ回転されて、ウェビング30が引出されるようになっている。
また、L側巻取装置12及びS側巻取装置18は、それぞれ従来周知のロック機構(図示省略)を備えている。そして、車両の特定時(車両が急減速した際やウェビング30がL側スプール16及びS側スプール22から急激に引出されてL側スプール16及びS側スプール22が急激に引出方向へ回転された際等)には、ロック機構が作動されることで、L側スプール16及びS側スプール22の引出方向への回転が阻止されるように構成されている。
ウェビング30は、着座乗員の主に腰部を拘束するラップ側ウェビング部(以下、「L側ウェビング部」と称する)32と、着座乗員の主に上半身を拘束するショルダ側ウェビング部(以下、「S側ウェビング部」と称する)34と、含んで構成されている。そして、L側ウェビング部32とS側ウェビング部34とは、接続部36によって接続されており(図1参照)、これにより、L側ウェビング部32と接続部36とS側ウェビング部34とが連続して形成されて、ウェビング30が長尺帯状を成している。
L側ウェビング部32の接続部36とは反対側の端部(ウェビング30の基端部)は、前述したL側スプール16に連結固定されており、S側ウェビング部34の接続部36とは反対側の端部(ウェビング30の先端部)は前述したS側スプール22に連結固定されている。これにより、ウェビング30は、厚さ方向を車両幅方向としてL側巻取装置12から上側へ延出されて、車両のショルダアンカ80によって下側へ折り返されると共に、S側巻取装置18まで延設されている。
次に、本発明の要部であるタング40について説明する。図1、図3、及び図4に示すように、タング40は、タング本体42とカバー56とを含んで構成されると共に、タング本体42は、本体部44とプレート部52とを含んで構成されている。なお、図3及び図4では、説明の便宜上カバー56を2点鎖線にて示している。
本体部44は、樹脂により製作されると共に、略矩形板状に形成されている。本体部44の略中央部には、一対のウェビング挿通孔46A、46Bが貫通形成されている。ウェビング挿通孔46A、46Bは、略矩形状に形成されて、長手方向を本体部44の幅方向として上下方向に平行に配列されている。また、ウェビング挿通孔46A、46Bの全周部は、断面円弧状に形成されている。そして、本体部44における一対のウェビング挿通孔46A、46Bの間の部分が被固定部48とされている。
この本体部44は、板厚方向を車両幅方向としてウェビング30の車両幅方向内側に配置されている。ここで、前述したウェビング30の接続部36では、ウェビング30の幅方向の両縁部31を互いに対向させるように該幅方向に折り返されると共に、さらにウェビング30の長手方向において互いに重なるように折り返されている。これにより、接続部36には、ウェビング30の幅方向に沿って折り返された折返し部38が形成されており、接続部36における厚さは、ウェビング30の一般部33の4枚分の厚さとされている。さらに、この接続部36は、本体部44における下側のウェビング挿通孔46A内に車両幅方向外側から挿通されると共に、このウェビング挿通孔46Aの上縁部によって上側に折り返されて、本体部44における上側のウェビング挿通孔46B内に車両幅方向内側から挿通されている。これにより、接続部36における折返し部38がウェビング挿通孔46Bから車両幅方向外側へ突出されている。
そして、この折返し部38の内側(中心側)には、「係止部材」としてのストッパ72が設けられている(図1参照)。このストッパ72は、樹脂により製作されて、円柱状に形成されると共に、軸方向をウェビング30(接続部36)の幅方向(車両前後方向)として折返し部38の内側に挿入されている。これにより、折返し部38が、ストッパ72の外周面に掛け回されて、車両後方から見てループ状にされている。そして、ストッパ72に掛け回された状態における折返し部38の上下方向の寸法が、ウェビング挿通孔46A、46Bの上下方向の寸法に比して大きくされており、ストッパ72の軸方向の寸法は、接続部36の幅方向の寸法と略同じに設定されている。これにより、接続部36のS側ウェビング部34に接続された部分を内側にして、接続部36が本体部44の被固定部48に掛け回されると共に、ストッパ72によって折返し部38が本体部44に係止されて、タング40がウェビング30に固定されている。そして、S側ウェビング部34が、接続部36から上側へ延出されると共に、L側ウェビング部32が、接続部36から下側へ延出されている。
また、本体部44の外周部には、幅方向両端部において、一対の凹部50が形成されており(図3及び図4参照)、凹部50は、本体部44の幅方向内側へ凸となるように湾曲されている。
プレート部52は、板金により製作されると共に、本体部44と一体に形成されている。このプレート部52の下部は、係合部54とされており、係合部54は本体部44から下方へ延設されて、後述する車両のバックル装置82と係合可能に構成されている。
カバー56は、樹脂により製作されると共に、略楕円筒形状に形成されている。図1に示すように、カバー56内には、本体収容部58が設けられており、本体収容部58内に本体部44が収容されている。これにより、本体部44及びウェビング30の接続部36がカバー56によって覆われている。なお、車両幅方向外側から見た際に、本体部44の凹部50がカバー56から露出されるようにカバー56が本体部44を覆っている。また、本体収容部58には、上部において、嵌合溝60が形成されており、嵌合溝60は下側へ開放されている。この嵌合溝60内には、本体部44の上部が嵌入されており、これにより、カバー56が本体部44に保持されている。
カバー56の上部には、車両幅方向外側の部分において、ショルダ側開口部62が形成されており、ショルダ側開口部62は本体収容部58と連通されている。そして、ウェビング30における接続部36のS側ウェビング部34側の部分が、ウェビング30の折返し部38とカバー56の裏側壁64との間を挿通すると共に、ショルダ側開口部62内を挿通している。また、カバー56の裏側壁64には、突出部66が形成されており、突出部66は裏側壁64から本体部44側へ突出されている。この突出部66の上端部は押え部68とされており、押え部68は、接続部36を介して折返し部38を本体部44側へ押圧している。これにより、折返し部38の本体部44とは反対側への移動が制限されている。また、カバー56の下部には、ラップ側開口部70が形成されており、ラップ側開口部70は本体収容部58と連通されている。そして、接続部36のL側ウェビング部32側の部分と本体部44の下側部分とが、ラップ側開口部70内を挿通している。
さらに、前述したL側巻取装置12のL側付勢バネの付勢力に比して、S側巻取装置18のS側付勢バネの付勢力が弱く設定されている。このため、ウェビング30が着座乗員に装着されていない非装着状態では、タング40がL側巻取装置12側に配置されている(図2参照)。
一方、図2に示すように、シートSの車両幅方向内側には、バックル装置82が設けられており、バックル装置82は、車両のフロアに固定されている。このバックル装置82は、前述したタング40の係合部54と係合可能に構成されており、乗員がウェビング30を装着する際には、タング40の係合部54をバックル装置82内に挿入することで、タング40の係合部54とバックル装置82とが係合される。
次に、本発明の作用及び効果について説明する。
上記の構成のシートベルト装置10では、ウェビング30がL側ウェビング部32とS側ウェビング部34とを含んで構成されており、L側ウェビング部32とS側ウェビング部34とが接続部36によって接続されている。これにより、ウェビング30が連続した長尺帯状に形成されている。
ここで、ウェビング30の接続部36は、ウェビング30の幅方向の両縁部31を互いに対向させるように該幅方向に折り返されると共に、ウェビング30の長手方向において互いに重なるように折り返されている。そして、接続部36が、タング40の本体部44の一対のウェビング挿通孔46A、46B内に挿入されて、本体部44の被固定部48に掛け回されている。さらに、接続部36における折返し部38が、ウェビング挿通孔46Bから突出されており、折返し部38の内側に設けられたストッパ72によって、折返し部38がウェビング挿通孔46Bに係止される。これにより、ウェビング30の接続部36においてタング40が固定されており、S側ウェビング部34及びL側ウェビング部32がタング40から延出されている。
乗員がウェビング30を装着する際には、乗員がタング40を把持して、ウェビング30をL側スプール16及びS側スプール22から引出して、タング40の係合部54をバックル装置82内に挿入する(図2に示される2点鎖線、図5、及び図6参照)。これにより、タング40(係合部54)がバックル装置82に係合されて、ウェビング30のS側ウェビング部34が乗員の主に上半身に掛け回されると共に、ウェビング30のL側ウェビング部32が乗員の主に腰部に掛け回される。
そして、例えば、車両の特定時(車両が急減速した際やウェビング30がL側スプール16及びS側スプール22から急激に引出されてL側スプール16及びS側スプール22が急激に引出方向へ回転された際)には、L側巻取装置12及びS側巻取装置18のそれぞれのロック機構が作動する。これにより、このロック機構によって、L側スプール16及びS側スプール22の引出方向への回転が阻止されて、ウェビング30が乗員の身体を拘束する。この際には、乗員からウェビング30に作用する力によって、ウェビング30には長手方向外側(図1の矢印A方向)への張力が作用する。
ウェビング30に長手方向外側への張力が作用する際には、該張力によって、ウェビング30の折返し部38がストッパ72をタング40の本体部44側へ向けて押圧する(図1に示す矢印B方向参照)。この押圧されたストッパ72は、本体部44におけるウェビング挿通孔46B内を通過しようとするため、ストッパ72が折返し部38を介してウェビング挿通孔46Bの上下の縁部を押圧する。これにより、ストッパ72とウェビング挿通孔46Bの上下の縁部とによって折返し部38が狭持される。このため、接続部36が、本体部44の被固定部48を巻き締めるように作用して、タング40に対するウェビング30の相対移動が抑制される。したがって、車両の特定時におけるウェビング30の乗員に対する拘束性を向上できる。
このように、ウェビング30を折り返した接続部36を形成して、この接続部36をタング40の一対のウェビング挿通孔46A、46Bに挿通させると共に、ストッパ72を折返し部38の内側に設けることで、タング40をウェビング30に容易に固定して、タング40に対するウェビング30の相対移動を抑制できる。以上により、簡易な構成でタング40をウェビング30に固定できる。
しかも、L側ウェビング部32とS側ウェビング部34とは接続部36によって接続されて、ウェビング30が連続して形成されている。このため、例えば、既存の連続したウェビングを利用して、該ウェビングを折り返して接続部36を形成することで、タング本体42を該ウェビングに容易に固定できる。
また、S側ウェビング部34が、ウェビング30の接続部36から上側へ延出されて、接続部36のS側ウェビング部34側の部分が折返し部38の本体部44とは反対側に配置されている。このため、例えば、車両の特定時にウェビングに長手方向外側への張力が作用する際に、接続部36によって折返し部38を本体部44側へ押圧させることができる。これにより、タング40に対するウェビング30の相対移動を一層抑制できる。
さらに、タング40の一対のウェビング挿通孔46A、46Bが、上下方向(タング40の係合部54の延設方向)に配列されている。このため、一対のウェビング挿通孔46A、46Bが本体部44の幅方向に配列される場合と比べて、本体部44の幅方向における外形寸法が大きくなることを抑制できる。これにより、タング40を把持しやすく構成できると共に、タング40の外観性能を向上できる。
また、L側巻取装置12及びS側巻取装置18が、それぞれL側ウェビング部32及びS側ウェビング部34を巻取可能にされている。このため、例えば、仮に、シートベルト装置10をS側巻取装置18のみにした場合に比して、S側巻取装置18のS側付勢バネの付勢力を弱く設定できる。これにより、乗員がウェビング30を装着する際のウェビング30の引出力を低減でき、乗員がウェビング30を装着した際の乗員に対するウェビング30の拘束力を低減できる。これにより、乗員に対するウェビング30の装着性を向上できる。
さらに、上述したように、ウェビング30の接続部36が、タング40の本体部44の一対のウェビング挿通孔46A、46B内に挿入されて、本体部44の被固定部48に掛け回されている。このため、車両の特定時にウェビング30に作用する張力によって、接続部36が本体部44の被固定部48を巻き締めるように作用するため、該張力がタング40の本体部44に分散される。これにより、ストッパ72に作用する荷重を低減でき、ひいてはストッパ72を樹脂により製作することができる。そして、ストッパ72を樹脂により製作することで、ウェビング挿通孔46Bに対応した形状にストッパ72を容易に形成することができる。
また、ウェビング30の接続部36は、上述したように、ウェビング30の幅方向に互いに重なるように折り返されると共に、ウェビング30の長手方向に互いに重なるように折り返されている。このため、接続部36における厚さが、ウェビング30の一般部33の4枚分の厚さとなる。これにより、ウェビング30の接続部36における強度を高くできる。また、接続部36がウェビング30の幅方向に折り返されていない場合に比して、接続部36の幅寸法を小さく設定できる。このため、タング40の幅方向における外形寸法を小さくすることができ、タング40を一層把持しやすく構成できる。
さらに、タング40のカバー56には、押え部68が形成されており、押え部68は接続部36を介して折返し部38をタング40の本体部44側へ押圧している。これにより、押え部68が接続部36及び折返し部38を介してストッパ72を本体部44のウェビング挿通孔46B側へ押圧する。このため、ウェビング挿通孔46Bの上下の縁部とストッパ72とによって折返し部38を狭持する力を一層高くできるため、タング40のウェビング30に対する相対移動を効果的に抑制できる。
また、タング40の本体部44には、外周部において、一対の凹部50が形成されており、凹部50はカバー56の裏側壁64側から露出されている。これにより、例えば、凹部50を乗員の指で把持することで、タング40を一層把持しやすい構成にできる。
なお、本実施の形態では、ウェビング30の非装着状態において、ウェビング30の接続部36が、本体部44の下側のウェビング挿通孔46Aに車両幅方向外側から挿通されると共に、本体部44の上側のウェビング挿通孔46Bに車両幅方向内側から挿通されている。これに替えて、接続部36を、本体部44の上側のウェビング挿通孔46Bに車両幅方向外側から挿通すると共に、本体部44の下側のウェビング挿通孔46Aに車両幅方向内側から挿通してもよい。
また、本実施の形態では、ウェビング30の接続部36は、ウェビング30の幅方向に互いに重なるように折り返されると共に、ウェビング30の長手方向に互いに重なるように折り返されているが、この状態において、接続部36を縫製してもよい。例えば、ウェビング30の折返し部38をループ状に形成するように、折返し部38の根元部を縫製してもよい。
さらに、本実施の形態では、シートベルト装置10がL側巻取装置12及びS側巻取装置18を備えている。これに替えて、シートベルト装置10が、L側巻取装置12及びS側巻取装置18の何れか一方を備えるように構成してもよい。例えば、シートベルト装置10がS側巻取装置18のみを備える場合には、L側ウェビング部34の端部を車両のアンカに連結固定するように構成してもよい。この場合には、乗員の体格に応じてウェビング30の接続部36を形成して、接続部36においてタング40を固定してもよい。
また、本実施の形態では、ウェビング30の接続部36は、ウェビング30の幅方向に重なるように折り返されると共に、ウェビング30の長手方向に重なるように折り返されているが、接続部36をウェビング30の長手方向のみに重なるように折り返してもよい。
さらに、本実施の形態では、ストッパ72が樹脂により製作されているが、ストッパ72の材料はこれに限らない。例えば、ストッパ72を鉄等の金属により製作してもよい。
また、本実施の形態では、ストッパ72が円柱状に形成されているが、ストッパ72の形状はこれに限らない。例えば、ストッパ72の断面形状の一部を楔形状に形成して、該楔形の部分をタング40のウェビング挿通孔46Bに挿入させるように配置してもよい。これにより、ストッパ72をウェビング挿通孔46Bにくい込みやすく構成できる。
さらに、本実施の形態では、タング40のタング本体42が本体部44とプレート部52とで構成されているが、本体部44とプレート部52とを板金等により一体に形成してもよい。
また、本実施の形態では、タング40がタング本体42とカバー56とで構成されているが、カバー56を省略してもよい。これにより、タング40をウェビング30に後付けできるため、例えば、上述したシートベルト装置10をS側巻取装置18のみで構成する場合には、乗員の体格に応じた位置にタング40をウェビング30に容易に固定できる。
さらに、本実施の形態では、カバー56が一部品で構成されているが、カバー56を2部品で構成してもよい。これにより、カバー56を分割可能に構成できるため、タング40をウェビング30に後付けすることができる。
10 シートベルト装置
12 ラップ側巻取装置(巻取装置)
18 ショルダ側巻取装置(巻取装置)
30 ウェビング
32 ラップ側ウェビング部
34 ショルダ側ウェビング部
36 接続部
38 折返し部
40 タング
44 本体部
46A ウェビング挿通孔
46B ウェビング挿通孔
48 被固定部
54 係合部
72 ストッパ(係止部材)
82 バックル装置

Claims (5)

  1. 車両のバックル装置に係合可能にされると共に、一対のウェビング挿通孔と当該一対のウェビング挿通孔の間に設けられた被固定部とを有する本体部を備えたタングと、
    長尺帯状に形成され、乗員の主に上半身を拘束するショルダ側ウェビング部と乗員の主に腰部を拘束するラップ側ウェビング部とを含んで構成されると共に、前記ショルダ側ウェビング部とラップ側ウェビング部とを接続すると共に長手方向に重なるように折り返されかつ前記被固定部に掛け回されるように前記一対のウェビング挿通孔内を挿通して折返し部が前記一対のウェビング挿通孔の一方から突出された接続部を有し、かつ、前記接続部の前記ショルダ側ウェビング部側の部分が前記折返し部の前記本体部とは反対側に配置されたウェビングと、
    前記折返し部の内側に設けられ、前記折返し部が突出された前記ウェビング挿通孔に前記折返し部を係止させると共に、前記ウェビングに長手方向外側への張力が作用する際に前記折返し部によって前記本体部側に押圧されて当該ウェビング挿通孔の縁部との間で前記折返し部が狭持される係止部材と、
    を備えたシートベルト装置。
  2. 前記タングは、前記本体部から延設されて前記バックル装置に係合される係合部を備え、
    前記一対のウェビング挿通孔が、前記係合部の延設方向に配列された請求項1に記載のシートベルト装置。
  3. 前記ショルダ側ウェビング部及び前記ラップ側ウェビング部をそれぞれ巻取可能にされた一対の巻取装置を備えた請求項1又は請求項2に記載のシートベルト装置。
  4. 前記係止部材が樹脂により製作された請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のシートベルト装置。
  5. 前記接続部が、前記ウェビングの幅方向に互いに重なるように折り返された請求項1〜請求項4の何れか1項に記載のシートベルト装置。
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