JP2015020580A - シートベルト装置用タング及びシートベルト装置 - Google Patents

シートベルト装置用タング及びシートベルト装置 Download PDF

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智貴 鈴木
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Tomohiro Okuhira
智洋 奥平
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Abstract

【課題】ウェビングがアンカ部材側へ引張られた場合に大きなクランプ力でウェビングをクランプできるシートベルト装置用タング及びシートベルト装置を得る。【解決手段】本タング10は、ウェビング16が摺接し、ウェビング16との抗力によって回動する回動レバー82と、この回動レバー82に押圧されて直線的にスライドし、ウェビング16をクランプするスライドプレート62とを備えている。このように、ウェビング16を直接クランプするスライドプレート62は直線的にスライドするため、大きな力でウェビング16をクランプできる。【選択図】図3

Description

本発明は、車両のシートベルト装置に適用されるシートベルト装置用タング及びこのようなタングを備えたシートベルト装置に関する。
車両の三点式シートベルト装置を構成するウェビングはタングを備えている。このタングが、シート側方のバックルに装着されると、ウェビングにおけるタングよりもウェビング巻取装置側(長手方向基端側)は、ショルダウェビングとされて、乗員の肩部や胸部がショルダウェビングによって拘束される。また、ウェビングにおけるタングよりもアンカ側(長手方向先端側)は、ラップウェビングとされて乗員の腰部がラップウェビングによって拘束される。
一方、特許文献1に開示されたタング(特許文献1では「安全ベルト用ロッキングタング」と称している)は、クランプ部材(特許文献1では「ロッキングカム」と称している)を備えている。クランプ部材は、タングのベースの幅方向を軸方向とする軸周りに回動可能にベースに取付けられている。また、ベースにはスリット状の開口であるウェビングスロットが形成されている。ウェビングは、クランプ部材に掛回されて、クランプ部材の外周部とベースとの間の隙間を通過し、更に、ウェビングスロットを通過する。
また、クランプ部材は、捩じりコイルばねによって中心軸線周りの一方へ付勢されている。ラップウェビングが引張られた際のクランプ部材におけるウェビングとの抗力が、捩じりコイルばねの付勢力を上回ると、ウェビングとの抗力でクランプ部材が中心軸線周りの他方へ回動する。クランプ部材は、中心軸線周りの他方に回動することによって、外周部とベースの表面との間の隙間が漸次小さくなり、これによって、ウェビングがクランプ部材とベースとにクランプされる。
米国特許出願公開第2012/0068520号明細書
この特許文献1のような構成では、上記のように、クランプ部材が回動することによってクランプ部材の外周部とベースの表面との間の隙間が漸次小さくなる構成である。このため、大きなクランプ力を得る前に、ウェビングがクランプ部材の外周部に対して滑ってしまう可能性がある。
本発明は、上記事実を考慮して、ウェビングがアンカ部材側へ引張られた場合に大きなクランプ力でウェビングをクランプできるシートベルト装置用タング及びシートベルト装置を得ることが目的である。
請求項1に記載の本発明に係るシートベルト装置用タングは、ウェビング格納手段に長手方向基端側が係止されて、アンカ部材に長手方向先端が係止されたウェビングが内側を通過して前記ウェビングの長手方向に移動可能に前記ウェビングに設けられると共に、バックルに挿込み可能な挿込部を有するタング本体と、前記タング本体の側方で回動可能とされ、前記ウェビングが掛回されて、前記ウェビングが前記ウェビング格納手段側から前記アンカ部材側へ移動する際の前記ウェビングとの抗力で回動する回動部材と、前記回動部材が回動することで前記回動部材によって押圧されて直線的に移動し、前記ウェビングを前記タング本体とでクランプするクランプ部材と、を備えている。
請求項1に記載の本発明に係るシートベルト装置用タングでは、タング本体の挿込部がバックルに挿込まれる。この状態でウェビングがシートに着座した乗員の身体に掛回されていれば、ウェビングは乗員の身体に装着され、乗員の身体はウェビングによって拘束される。この状態で、ウェビングのタング本体よりも長手方向基端側(ウェビング格納手段側)の部分はショルダウェビングとされて、乗員の肩部や胸部は、このショルダウェビングによって拘束される。また、この状態でウェビングのタング本体よりも長手方向先端側(アンカ部材側)の部分はラップウェビングとされて、乗員の腰部は、このラップウェビングによって拘束される。
ウェビングが乗員の身体に装着された状態で車両が急減速すると、乗員の身体は車両前方側へ慣性移動しようとする。これによって、ラップウェビングが乗員の身体に引張られると、ウェビングが掛回された回動部材がウェビングとの抗力によって回動される。回動部材が回動すると、クランプ部材が回動部材に押圧されて直線的に移動される。このように、クランプ部材が移動すると、ウェビングがクランプ部材とタング本体とによってクランプされ、ウェビングにおいてショルダウェビング側からタング本体を通過してラップウェビング側へ移動することが規制される。
このように、本発明に係るシートベルト装置用タングでは、クランプ部材が回動部材からの押圧力によって直線的に移動してウェビングをクランプする。このため、ウェビングを大きな力でクランプすることができる。しかも、回動部材において回動中心からウェビングが掛回される部分までの半径と、クランプ部材を押圧する部分までの半径とを適宜に設定することで、クランプ部材を押圧する力を大きくすることもでき、これによっても、ウェビングを大きな力でクランプすることができる。
請求項2に記載の本発明に係るシートベルト装置用タングは、請求項1に記載の本発明において、前記クランプ部材は、前記回動部材に押圧されることによって前記タング本体の厚さ方向に移動するように構成されている。
請求項2に記載の本発明に係るシートベルト装置用タングによれば、クランプ部材は、回動部材に押圧されるとタング本体の厚さ方向に直線的に移動する。このため、クランプ部材がウェビングをクランプするに際のクランプ荷重を、鉄等の金属板で形成された芯金で受止めることができる。
請求項3に記載の本発明に係るシートベルト装置用タングは、請求項2に記載の本発明において、前記クランプ部材は、前記タング本体の厚さ方向一方の側に設けられて、前記回動部材に押圧されることによって前記タング本体の厚さ方向他方へ直線的に移動され、前記回動部材の回動中心は、前記タング本体の厚さ方向一方の側で前記クランプ部材よりも前記タング本体における前記挿込部とは反対側に設定されている。
請求項3に記載の本発明に係るシートベルト装置用タングによれば、クランプ部材は、タング本体の厚さ方向一方の側に設けられる。これに対して、回動部材の回動中心は、タング本体の厚さ方向一方の側でクランプ部材よりもタング本体における挿込部とは反対側に設定される。
回動部材が回動して、クランプ部材が回動部材によって押圧されると、クランプ部材はタング本体の厚さ方向他方へ直線的に移動し、これによって、ウェビングがクランプ部材とタング本体とによってクランプされる。
ここで、回動部材の回動中心は、上記のようにタング本体の厚さ方向一方の側でクランプ部材よりもタング本体における挿込部とは反対側に設定される。このため、タング本体に設定されるウェビングの通過部を大きく形成しなくてもよい。しかも、タング本体において挿込部とは反対側の部分、特に、ウェビングが通過部よりも挿込部とは反対側の部分は、所謂「デッドスペース」になる部分になることが多い。このため、このような部分に回動部材の回動中心が設定されることによって、デッドスペースを有効活用できる。これによって、タング本体の薄型化や小型化を図ることができる。
請求項4に記載の本発明に係るシートベルト装置用タングは、請求項3に記載の本発明において、前記回動部材は、平板状の部材を成形することによって形成されて、前記タング本体の厚さ方向他方の側に設けられ、厚さ方向外側の面に前記ウェビングが掛回される掛回し部と、厚さ方向が前記回動部材の軸方向に沿う板状に形成されて、基端部が前記掛回し部に連結されると共に、前記タング本体の厚さ方向一方の側で前記タング本体に回動可能に支持されて、前記回動部材が回動することによって先端側が前記クランプ部材を押圧するレバー部と、を含んで構成されている。
請求項4に記載の本発明に係るシートベルト装置用タングによれば、回動部材は掛回し部を備えている。この掛回し部は、タング本体の厚さ方向他方の側に設けられ、厚さ方向外側の面にウェビングが掛回される。
また、回動部材はレバー部を備えている。レバー部は基端部が掛回し部に連結され、タング本体の厚さ方向一方の側でタング本体に回動可能に支持される。回動部材が回動することによってレバー部の先端側がクランプ部材を押圧する。これによって、クランプ部材は、タング本体の厚さ方向他方へ直線的に移動される。
ここで、回動部材の掛回し部は、平板状の部材を成形することで形成されており、また、回動部材のレバー部は、その厚さ方向が回動部材の軸方向に沿う板状に形成される。このため、本発明に係るシートベルト装置用タングでは、回動部材を打抜き加工や曲げ加工等のプレス加工によって安価に形成できる。
請求項5に記載の本発明に係るシートベルト装置用タングは、請求項3又は請求項4に記載の本発明において、前記クランプ部材は、長手方向が前記タング本体の幅方向に沿い、幅方向が前記タング本体の厚さ方向に沿った平板状に形成されている。
請求項5に記載の本発明に係るシートベルト装置用タングによれば、クランプ部材は、長手方向がタング本体の幅方向に沿い、幅方向がタング本体の厚さ方向に沿った平板状に形成される。このため、本発明に係るシートベルト用タングでは、クランプ部材を打抜き加工や曲げ加工等のプレス加工によって安価に形成できる。
請求項6に記載の本発明に係るシートベルト装置用タングは、請求項1に記載の本発明において、前記クランプ部材は、前記回動部材に押圧されることによって前記タング本体の厚さ方向側の面に沿って移動するように構成されている。
請求項6に記載の本発明に係るシートベルト装置用タングによれば、クランプ部材は、回動部材に押圧されるとタング本体の厚さ方向側の面に沿って直線的に移動する。このため、タング本体の厚さ方向にクランプ部材が移動するためのスペースを設けなくてもよい。これにより、タング本体の薄型化を図ることができる。
請求項7に記載の本発明に係るシートベルト装置用タングは、請求項1から請求項6の何れか1項に記載の本発明において、前記回動部材は、前記ウェビングからの引張り力によって回動中心が移動可能とされ、前記回動中心が移動するように構成されている。
請求項7に記載の本発明に係るシートベルト装置用タングによれば、回動部材の回動中心が移動可能とされ、回動部材がウェビングに引張られることによって回動部材の回動中心が移動する。これにより、クランプ部材がウェビングをクランプした状態での全体的な体格を薄型化できる。
請求項8に記載の本発明に係るシートベルト装置は、アンカ部材に長手方向先端が係止されたウェビングと、前記ウェビングの長手方向基端側が係止されると共に、前記ウェビングを巻取って格納するウェビング格納手段と、車両用のシートにおける乗員の着座位置を介して前記アンカ部材とは反対側に設けられたバックルと、前記請求項1から請求項7の何れか1項に記載のシートベルト装置用タングと、を備えている。
請求項8に記載のシートベルト装置によれば、乗員の身体に装着されるウェビングは、その長手方向先端がアンカ部材に係止される。このウェビングの長手方向基端側はウェビング格納手段に係止されており、ウェビングは、このウェビング格納手段に巻取られて格納される。車両用のシートに着座した乗員の身体にウェビングが掛回された状態でシートにおける乗員の着座位置を介してアンカ部材とは反対側に設けられたバックルにシートベルト装置用タングが装着されると、シートベルト装置用タングがバックルに保持されて、乗員の身体はウェビングによって拘束される。
この状態で、ウェビングのシートベルト装置用タングよりも長手方向基端側(ウェビング格納手段側)の部分はショルダウェビングとされて、乗員の肩部や胸部は、このショルダウェビングによって拘束される。また、この状態でウェビングのシートベルト装置用タングよりも長手方向先端側(アンカ部材側)の部分はラップウェビングとされて、乗員の腰部は、このラップウェビングによって拘束される。
ここで、本発明に係るシートベルト装置を構成するシートベルト装置用タングは、上述した請求項1から請求項7の何れか1項に記載されたシートベルト装置用タングである。このため、上述した請求項1から請求項7の何れか1項に記載の本発明と同じ作用を奏し、その結果、上述した請求項1から請求項7の何れか1項に記載の本発明と同じ効果を得ることができる。
以上説明したように、本発明では、ウェビングがアンカ部材側へ引張られた場合に大きなクランプ力でウェビングをクランプできる。
第1の実施の形態に係るシートベルト装置の構成を概略的に示す正面図である。 第1の実施の形態に係るシートベルト装置用タングの構成を概略的に示す分解斜視図である。 第1の実施の形態に係るシートベルト装置用タングがバックルに装着された状態を示す側面断面図である。 ウェビングがクランプされた状態を示す図3に対応する側面断面図である。 第2の実施の形態に係るシートベルト装置用タングの構成を概略的に示す分解斜視図である。 第2の実施の形態に係るシートベルト装置用タングがバックルに装着された状態を示す側面断面図である。 ウェビングがクランプされた状態を示す図6に対応する側面断面図である。 第3の実施の形態に係るシートベルト装置用タングの構成を概略的に示す分解斜視図である。 第3の実施の形態に係るシートベルト装置用タングがバックルに装着された状態を示す側面断面図である。 ウェビングがクランプされた状態を示す図9に対応する側面断面図である。
次に、本発明の各実施の形態について説明する。なお、以下の各実施の形態を説明するに際して、説明している実施の形態よりも前出の実施の形態と基本的に同一の部位に関しては、同一の符号を付与してその詳細な説明を省略する。
<第1の実施の形態の構成>
図1には第1の実施の形態に係るシートベルト装置用タング10(以下、単に「タング10」と称する)を用いたシートベルト装置12の全体構成の概略が正面図により示されている。
この図に示されるように、本シートベルト装置12は、ウェビング格納手段としてのウェビング巻取装置14を備えている。ウェビング巻取装置14は、例えば、車両のセンターピラーの下端側で、車両を構成する車体に固定されている。このウェビング巻取装置14にはスプールが、例えば、車両の前後方向を軸方向とする軸周りに回転可能に設けられている。スプールには、可撓性を有する長尺帯状に形成されたウェビング16の長手方向基端側が係止されている。ウェビング16の長手方向基端側は、上記のスプールの外周部に巻取られた状態で格納されている。
一方、ウェビング16におけるスプールよりも先端側は、センターピラーに沿って車両の上方へ引出され、センターピラーの上端部近傍に設けられたショルダアンカ18を通過して、車両の下方へ折返されている。車両下方へ折返されたウェビング16の先端は、車両用のシート20の側方で車体に固定されたアンカ部材としてのアンカ22に係止されている。本実施の形態に係るタング10は、ウェビング16の先端(アンカ22に係止される部分)とショルダアンカ18との間に設けられている。
なお、本実施の形態は、車体側にウェビング巻取装置14やアンカ22が固定された構成である。しかしながら、例えば、ウェビング巻取装置14はシート20を構成するシートバック24に内蔵される構成であってもよいし、シートバック24の後方にウェビング巻取装置14が設けられる構成であってもよい。また、アンカ22も車体ではなく、シート20の骨格等を構成する部材に取付けられる構成であってもよい。
シート20を介してウェビング巻取装置14やアンカ22の配置位置と反対側にはバックル26が車体又はシート20の骨格等を構成する部材に固定されている。詳細に関しては後述するが、タング10はバックル26に装着できるようになっている。シート20のシートクッション28に着座した乗員30がタング10を引張ると、ウェビング16がウェビング巻取装置14のスプールから引出される。このようにして引出されたウェビング16が、前方から乗員30の身体に掛回されて、タング10がバックル26に装着されると、乗員30の身体にウェビング16が装着される。
この状態では、ウェビング16におけるタング10とアンカ22との間の部分は、ラップウェビング32とされて、乗員30の腰部がラップウェビング32によって前方から拘束される。これに対して、ウェビング16におけるショルダアンカ18とタング10との間の部分は、ショルダウェビング34とされて、乗員30の肩部や胸部等がショルダウェビング34によって前方から拘束される。
なお、本実施の形態のシートベルト装置12は、例えば、車両の運転席や助手席等の一人掛のシート20に対応した構成であるが、例えば、車両の後部座席等に用いられる複数人掛のベンチシートに本発明を適用することができる。このようなベンチシートに本発明を適用する場合、ベンチシートにおける乗員30の着座位置に対してシート幅方向一方の側にウェビング巻取装置14やアンカ22が設けられ、他方の側にバックル26が設けられる。
<タング10の構成>
図2にはタング10の構成の概略が分解斜視図により示されている。
この図に示されるように、タング10はタング本体40を構成する芯金42を備えている。芯金42は金属平板を打抜いて曲げ成形することにより形成されている。この芯金42は挿込部44を備えている。タング10がバックル26に装着される際には、挿込部44がバックル26に形成された開口からバックル26に挿入される。挿込部44には貫通孔46が形成されている。挿込部44がバックル26に挿入されると、バックル26に設けられたラッチが貫通孔46に入込む。挿込部44がバックル26から抜出ようとすると、ラッチが貫通孔46の内周部に当接して、挿込部44におけるバックル26から抜出る方向への移動が規制される。これにより、タング10がバックル26に装着される。
また、芯金42の挿込部44とは反対側(タング10をバックル26に挿込む際の挿込方向とは反対側)は基部48とされている。基部48は幅方向を軸方向とする軸周りに基部48の厚さ方向側(図3における右上側)へ傾斜するように屈曲されている。この基部48の屈曲部分、又は、この屈曲部分の近傍には、図示しない孔部(例えば、矩形孔)が基部48の厚さ方向に貫通形成されている。このような構成の芯金42の基部48は合成樹脂材によって形成された被覆部52により被覆されている。この被覆部52において上述した孔部に対応する部分には通過部としてのウェビング通過孔56が形成されている。ウェビング通過孔56は概ね芯金42の厚さ方向に被覆部52を貫通している。
このウェビング通過孔56は長手方向がウェビング16の幅方向に沿ったスリット状に形成されておりウェビング16が通過している。図3に示されるように、ウェビング16は挿込部44がバックル26に装着された状態でウェビング通過孔56の内周部にて折返され、ウェビング16におけるウェビング通過孔56の通過部分よりも基端側(図3においてタング本体40よりも左側)がショルダウェビング34となり、ウェビング通過孔56の通過部分よりも先端側(図3においてタング本体40よりも右側)がラップウェビング32となる。
また、タング本体40の厚さ方向一方の面には、本体側クランプ部70が形成されている。この本体側クランプ部70は、図3に示される断面視で、被覆部52をタング本体40の厚さ方向一方側へ向けて開口した凹形状に湾曲させることにより形成されている。
さらに、タング本体40には一対の脚部64が形成されている。これらの脚部64は、タング本体40の幅方向両端からタング本体40の厚さ方向一方の側へ向けて延出されている。これらの脚部64は、被覆部52に被覆された芯金42の幅方向両端から芯金42の厚さ方向一方の側へ延出された図示しない脚片を被覆部52で被覆することによって形成されている。これらの脚部64にはガイド溝66が形成されている。これらのガイド溝66は脚部64をその厚さ方向に貫通していると共に、脚部64の外周面にても開口している。これらのガイド溝66は、長手方向が芯金42の厚さ方向に沿ったスリット状とされている。
また、タング本体40の厚さ方向一方の側には、クランプ部材としてのスライドプレート62が設けられている。スライドプレート62は、長手方向がタング本体40の幅方向に沿った細幅板状とされ、例えば、金属平板に打抜き加工や曲げ加工等のプレス加工を施すことによって形成されている。スライドプレート62の長手方向両端部は、各々が上述したガイド溝66に入込んでおり、スライドプレート62はガイド溝66に案内されて、タング本体40に対して接近する向き(クランプスライド方向)及びその反対方向に直線的にスライド可能とされている。
このスライドプレート62におけるタング本体40側の端部はプレート側クランプ部68とされている。このプレート側クランプ部68は、スライドプレート62の上述した本体側クランプ部70とスライドプレート62のスライド方向に対向している。ウェビング16は、スライドプレート62のプレート側クランプ部68と、タング本体40の本体側クランプ部70との間を通過している。このため、スライドプレート62がタング本体40側へスライドすると、プレート側クランプ部68がウェビング16に圧接する。
この状態から更にスライドプレート62がタング本体40側へスライドすると、図4に示されるように、ウェビング16がプレート側クランプ部68に押圧されて、本体側クランプ部70に押付けられる。これによって、ウェビング16がプレート側クランプ部68と本体側クランプ部70とによってクランプされる。
一方、図2に示されるように、本タング10は回動部材としての回動レバー82を備えている。回動レバー82は一対の取付部84を備えている。これらの取付部84の先端側には円形の透孔86が同軸的に形成されている。これらの透孔86にはシャフト88がタング本体40における幅方向内側から貫通している。さらに、シャフト88の先端側は、脚部64に形成された透孔90を貫通している。これらの透孔90は、ガイド溝66よりもタング本体40における挿込部44とは反対側に形成されている。これにより、図3に示されるように、取付部84はシャフト88を中心に回動可能にタング本体40に連結され、ウェビング16が両取付部84の間を通過している。
図2に示されるように、両取付部84にはレバー部92が形成されている。図3に示されるように、レバー部92の先端側はスライドプレート62のプレート側クランプ部68とは反対側に位置している。スライドプレート62のプレート側クランプ部68とは反対側の端部には、切欠部94(図2参照)が形成されており、取付部84がシャフト88周りの一方であるクランプ回動方向へ回動すると、切欠部94の底部がレバー部92によって押圧される。これによって、スライドプレート62は本体側クランプ部70側(クランプスライド方向)へスライドされる。
一方、各取付部84の基端部は、掛回し部96により一体に連結されている。掛回し部96は平板状に形成されている。さらに、掛回し部96には湾曲部98が形成されている。湾曲部98は、掛回し部96における取付部84との連結部分とは反対側に形成されており、タング本体40側へ向けて略U字形状に湾曲している。ウェビング16は、ウェビング通過孔56を通過してタング本体40の厚さ方向他方の側へ延びると、ウェビング16は湾曲部98から掛回し部96に掛回される。
ここで、取付部84は、掛回し部96の両端から厚さ方向一方の側へ延出された構成であり、回動レバー82の全体は、例えば、金属平板の打抜き加工や曲げ加工等のプレス加工によって形成される。
さらに、以上の構成の本実施の形態では、タング本体40に対し、その厚さ方向一方の側から図示しないカバーが装着され、スライドプレート62や取付部84の先端側等がカバーによって覆い隠される。
<第1の実施の形態の作用、効果>
本タング10を適用したシートベルト装置12では、乗員30がウェビング16を装着する際にタング10が把持され、タング10と共にウェビング16が引張られる。これによって、ウェビング16がウェビング巻取装置14のスプールから引出される。このように引出されたウェビング16は、乗員30の身体の前側から乗員30の身体に掛回される。この状態で、タング10の挿込部44がバックル26に装着されると、ウェビング16のうち、ラップウェビング32が乗員30の腰部に掛回され、ショルダウェビング34が乗員30の肩部から胸部を経て腹部に亘る範囲に掛回される。このようにして乗員30の身体にウェビング16が装着される。
車両が衝突して車両が急減速すると、乗員30の身体は車両前方へ慣性移動しようとする。これによって、ラップウェビング32が乗員30の身体によって図3の矢印F1方向へ引張られる。このように、ラップウェビング32が引張られると、ウェビング16が掛回された湾曲部98を含む掛回し部96は、ウェビング16との抗力によってクランプ回動方向(図3の矢印C1方向)へ回動される。これによって、回動レバー82全体がクランプ回動方向へ回動される。
回動レバー82がクランプ回動方向へ回動すると、スライドプレート62の切欠部94の底部が回動レバー82のレバー部92によって押圧される。これによって、スライドプレート62はガイド溝66に案内されてクランプスライド方向へスライドされる。このようにスライドプレート62がスライドすると、スライドプレート62のプレート側クランプ部68がウェビング16に圧接される。この状態からスライドプレート62が更にクランプスライド方向へスライドすると、図4に示されるように、ウェビング16がタング本体40の本体側クランプ部70の内側に押込まれて、本体側クランプ部70に押付けられる。
これにより、ウェビング16は、スライドプレート62のプレート側クランプ部68とタング本体40の本体側クランプ部70とによりクランプされて、ウェビング16がショルダウェビング34側からラップウェビング32側へ移動することを防止又は抑制できる。これにより、ラップウェビング32の長さが長くなることを防止でき、乗員30の腰部をラップウェビング32によって、より効果的に拘束できる。
このように、本実施の形態に係るタング10では、スライドプレート62が直線的にスライドして、その幅方向端部であるプレート側クランプ部68でウェビング16をクランプする。このため、大きな力でウェビング16をクランプできる。
しかも、回動レバー82のレバー部92がスライドプレート62を押圧する力は、掛回し部96から回動レバー82の回動中心までの半径を、レバー部92から回動レバー82の回動中心までの半径よりも長くすることで大きくできる。したがって、ウェビング16をクランプする力を容易に大きくできる。
また、本実施の形態に係るタング10では、スライドプレート62がウェビング16のタング本体40とは反対側に設けられ、タング本体40側へスライドすることによりウェビング16がクランプされる。ここで、スライドプレート62はそのクランプスライド方向に被覆部52に被覆された芯金42と対向している。このため、スライドプレート62からウェビング16に付与されるクランプ荷重は、被覆部52を構成する合成樹脂材よりも機械的な強度が高い芯金42に受止められる。これによって、クランプ荷重が高くても、タング本体40における変形等を防止又は抑制でき、効果的にウェビング16をクランプできる。
また、本実施の形態では、回動レバー82を回動可能に支持するシャフト88がウェビング通過孔56よりもタング本体40の基端側に設定される。しかも、タング本体40の本体側クランプ部70とでウェビング16をクランプするスライドプレート62もウェビング通過孔56よりタング本体40の基端側に設定される。
このため、このようなスライドプレート62や回動レバー82を収容するためのスペースをウェビング通過孔56に設定しなくてもよく、ウェビング通過孔56を小さく設定できる。しかも、ウェビング通過孔56よりも図3における上側の部分で、且つ、タング本体40の厚さ方向一方の側は所謂デッドスペースとなるが、このような位置にシャフト88を取付けることによりタング本体40におけるスペースの有効活用を図ることができタング本体40、ひいては、タング10の薄型化や小型化を図ることができる。
しかも、上記のように、スライドプレート62や回動レバー82は金属平板にプレス加工を施すことにより形成される。このため、コストを安価にできるうえ機械的強度も高くできる。
<第2の実施の形態の構成>
次に、第2の実施の形態について説明する。
図5には本実施の形態に係るシートベルト装置用タング110(以下、単に「タング110」と称する)の構成の概略が分解斜視図によって示されている。
この図に示されるように、本タング110では、タング本体40の両脚部64に誘導溝112が形成されている(図5では一方の脚部64に形成された誘導溝112のみを図示)。この誘導溝112は脚部64におけるタング本体40の幅方向内側の面にて開口していると共に、脚部64の挿込部44側の端部で開口している。これらの誘導溝112は後述する回動部材としての回動レバー114に形成された軸片116が通過する。
また、誘導溝112の他端側には軸受孔118が形成されている。軸受孔118は、脚部64を形成するための芯金42の脚片の一部を、タング本体40の幅方向外側からプレス成形によってタング本体40の幅方向内側へ略C字形状に打出し、この打出した部分の内周部に被覆部52の合成樹脂材が入込まないように被覆部52を成形することによって形成される。この軸受孔118の内側には上記の軸片116が回転自在に収容される。
さらに、両脚部64の基端部にはガイド溝120が形成されている、このガイド溝120もまた脚部64を形成するための芯金42の脚片の一部を、タング本体40の幅方向外側からプレス成形によってタング本体40の幅方向内側へ脚部64の下端部に沿った直線状に打出し、この打出した部分よりも脚部64の基端側に被覆部52の合成樹脂材が入込まないように被覆部52を成形することによって形成される。このガイド溝120には、後述するクランプ部材としてのスライドプレート122の本体部124における長手方向両端部が入込む。
また、タング本体40においてウェビング通過孔56よりも挿込部44側には本体側クランプ部126が形成されている。前記第1の実施の形態とは異なり、本実施の形態における本体側クランプ部126は、タング本体40の被覆部52を盛上がらせて、長手方向がタング本体40の幅方向に沿ったリブ状とされている。
さらに、タング本体40における挿込部44とは反対側には孔部128が形成されている。孔部128は芯金42をも貫通している。この孔部128にはストッパ軸130の基端側が貫通した状態でリベット止めされている。このストッパ軸130には、ばね支持軸132が形成されている。ばね支持軸132には捩じりコイルばねにより構成されたリターンスプリング134のコイル部分が取付けられている。
一方、本タング110は、スライドプレート122を備えている。スライドプレート122は、長手方向がタング本体40の幅方向に沿った板状の本体部124を備えている。本体部124の長手方向両端部は、上述したガイド溝120に入込んでおり、ガイド溝120に案内されてタング本体40の厚さ方向他方の面に沿うようにスライドできる。この本体部124の挿込部44側の端部は、プレート側クランプ部136とされて、本体部124のスライド方向に上述した本体側クランプ部126と対向している。
この本体部124の長手方向中央よりも一端側と他端側の両方には切欠部138が形成されている。切欠部138はタング本体40の挿込部44とは反対側へ向けて開口している。この切欠部138の底部からは脚片140が延出されている。各脚片140は、挿込部44とは反対側へ向けてタング本体40から離間するように傾斜している。これらの脚片140の先端は、荷重受け片142によって連結されている。この荷重受け片142は本体部124に対して平行な平板状とされている。この荷重受け片142の脚片140とは反対側の端部には切欠部144が形成されており、後述するレバー部148の押圧部150が入込む。
さらに、荷重受け片142の長手方向両端側には孔部146が形成されており、上述したリターンスプリング134の両端が入込んで係止されている。これにより、スライドプレート122は本体側クランプ部126から離間する方向へ付勢される。また、スライドプレート122は、本体側クランプ部126から一定距離離間すると、本体部124がストッパ軸130に当接する。これにより、スライドプレート122が本体側クランプ部126から離間してタング本体40から脱落することを防止している。
また、本タング110は、回動部材としての回動レバー114を備えている。回動レバー114は掛回し部152を備えている。掛回し部152は、長手方向がタング本体40の幅方向に沿い、幅方向がタング本体40側を曲率の中心として湾曲した板状に形成されている。この掛回し部152の長手方向両端には取付部154が形成されている。取付部154は厚さ方向が掛回し部152の長手方向に沿った板状に形成されている。上述した掛回し部152は取付部154の外周部に沿うように形成されている。
掛回し部152の挿込部44とは反対側の端部からは連続してレバー部148が形成されている。レバー部148は押圧部150を備えている。押圧部150は上述した荷重受け片142の切欠部144に入込むことができ、押圧部150が切欠部144に入込んだ状態で回動レバー114が回動すると、切欠部144の底部が押圧部150に押圧される。これによって、スライドプレート122は本体側クランプ部126に接近する方向へスライドされる。
これらの取付部154には上述した軸片116が掛回し部152の長手方向外側へ向けて突出形成されている。これらの軸片116は、誘導溝112を通過して軸受孔118に入込んでいる。軸片116は、軸受孔118に入込んだ状態で、その長手方向端部が誘導溝112と対向する回転位置に到達しない限り、軸受孔118から抜出ることができないようになっている。
<第2の実施の形態の作用、効果>
本タング110では、ラップウェビング32が乗員30の身体によって図6の矢印F1方向へ引張られると、ウェビング16が掛回された掛回し部152は、ウェビング16との抗力によってクランプ回動方向(図6の矢印C1方向)へ回動される。これによって、回動レバー114の全体がクランプ回動方向へ回動される。
回動レバー114がクランプ回動方向へ回動すると、スライドプレート122における荷重受け片142の切欠部144の底部が、回動レバー114のレバー部148の押圧部150によって押圧される。これによって、スライドプレート122の本体部124はガイド溝120に案内されて、タング本体40の厚さ方向側の面に沿うようにクランプスライド方向へスライドされる。このようにスライドプレート122がスライドすると、本体部124のプレート側クランプ部136がウェビング16に圧接される。この状態からスライドプレート122が更にクランプスライド方向へスライドすると、図7に示されるように、ウェビング16がタング本体40の本体側クランプ部126に押付けられる。
これにより、ウェビング16は、スライドプレート122のプレート側クランプ部136とタング本体40の本体側クランプ部126とによりクランプされて、ウェビング16がショルダウェビング34側からラップウェビング32側へ移動することを防止又は抑制できる。これにより、ラップウェビング32の長さが長くなることを防止でき、乗員30の腰部をラップウェビング32によって、より効果的に拘束できる。
このように、本実施の形態に係るタング110では、スライドプレート122が直線的にスライドして、その幅方向端部であるプレート側クランプ部136でウェビング16をクランプする。このため、大きな力でウェビング16をクランプできる。
しかも、回動レバー114のレバー部148がスライドプレート122を押圧する力は、掛回し部152から回動レバー114の回動中心までの半径を、レバー部148から回動レバー114の回動中心までの半径よりも長くすることで大きくできる。したがって、ウェビング16をクランプする力を容易に大きくできる。
また、本実施の形態に係るタング110では、スライドプレート122がタング本体40の厚さ方向側の面に沿うようにスライドする。このため、タング本体40の厚さ方向にスライドプレート122の移動スペースを設けなくてもよい。このため、タング本体40の薄型化を図ることができる。
しかも、上記のように、スライドプレート122や回動レバー114は金属平板にプレス加工を施すことにより形成される。このため、コストを安価にできるうえ機械的強度も高くできる。
<第3の実施の形態の構成>
次に、第3の実施の形態について説明する。
図8には本実施の形態に係るシートベルト装置用タング170(以下、単に「タング170」と称する)の構成の概略が分解斜視図によって示されている。
この図に示されるように、本タング170では、タング本体40に凹部172が形成されている。凹部172は、ウェビング通過孔56よりも挿込部44とは反対側の所定位置から一定の範囲で形成されており、その形状は平面視で矩形状とされている。この凹部172が形成された部分では、芯金42が露出している。
また、本タング170では、両脚部64にガイド溝174が形成されている。ガイド溝174は長手方向が脚部64の立設方向に沿っており、タング本体40とは反対側の端部で開口している。さらに、両脚部64にスプリング係止溝176が形成されている(図8では一方の脚部64に形成されたスプリング係止溝176のみを図示)。スプリング係止溝176は脚部64におけるタング本体40の幅方向内側の面で開口している。
一方、本タング170は、クランプ部材としてのスライドプレート178を備えている。スライドプレート178は、摺接部180を備えている。摺接部180は上述した凹部172の内側に嵌まり込み、芯金42に摺接する。この摺接部180におけるタング本体40の幅方向両端間には平面視で矩形の開口部182が形成されており、この内側には後述する回動レバー184のレバー部186が入込む。
摺接部180のウェビング通過孔56側にはクランプ片188が形成されている。クランプ片188は、側面視で鉤状に屈曲されており、凹部172よりもウェビング通過孔56側では、タング本体40の被覆部52に摺接している。このクランプ片188の先端はプレート側クランプ部190とされ、タング本体40の厚さ方向側の面に沿ったスライドプレート178のスライド方向に本体側クランプ部126と対向している。
これに対して、摺接部180のウェビング通過孔56とは反対側にはプレート側スプリング係止部192が形成されている。プレート側スプリング係止部192は、スライドプレート178のスライド方向に摺接部180側へ向けて開口した凹形状に形成されており、その内側には後述するリターンスプリング194のプレート側圧接部196が圧接する。
一方、本タング170は、回動部材としての回動レバー184を備えている。回動レバー184は長手方向がタング本体40の幅方向に沿った棒状に形成されている。この回動レバー184の長手方向両端部からは円柱状又は円板状の軸部198が互いに同軸的に形成されている(図8では、回動レバー184の一方の端面に形成された軸部198のみを図示)。これらの軸部198は、上述したガイド溝174の内側に配置されている。軸部198は、ガイド溝174の内側で回転自在で且つガイド溝174の長手方向に移動可能である。
また、回動レバー184の外周一部は掛回し部200とされている。掛回し部200は、回動レバー184の回転半径方向外側へ向けて張出すように湾曲しており、この掛回し部200にウェビング16が掛回される。さらに、回動レバー184にはレバー部186が形成されている。レバー部186は回動レバー184の本体部分から、回転半径方向外側に延出されており、その先端側はスライドプレート178の開口部182に入込んでいる。レバー部186の外周部は、レバー部186の先端で軸部198からの半径寸法が最も長く、基端側へ向かうに従い漸次短くなる。
また、図9及び図10に示されるように、回動レバー184には、レバー側スプリング係止部202が形成されている。レバー側スプリング係止部202は、回動レバー184の外周面にて開口した凹部とされ、その内側にはリターンスプリング194のレバー側圧接部204が圧接する。
リターンスプリング194は、弾性を有する金属線材を曲げ加工することによって形成されている。リターンスプリング194には係止部206が形成されている。係止部206は、レバー側圧接部204とプレート側圧接部196との間に形成される。係止部206は脚部64に形成されたスプリング係止溝176に嵌め込まれる。これによって、リターンスプリング194がタング本体40に取付けられる。リターンスプリング194は、その付勢力によってスライドプレート178を本体側クランプ部126から離間させる向きに付勢すると共に、回動レバー184をガイド溝174の開口端側へ付勢する。
<第3の実施の形態の作用、効果>
本タング170では、ラップウェビング32が乗員30の身体によって図6の矢印F1方向へ引張られると、ウェビング16が掛回された掛回し部200は、ウェビング16との抗力によってクランプ回動方向(図9の矢印C1方向)へ回動される。これによって、回動レバー184の全体がクランプ回動方向へ回動される。
回動レバー184がクランプ回動方向へ回動すると、クランプ片188のプレート側クランプ部190とは反対側の端部が回動レバー184のレバー部186に押圧される。これによって、タング本体40の厚さ方向側の面に沿うようにスライドプレート178がクランプスライド方向へスライドされる。
また、上記のように、レバー部186の外周部は、レバー部186の先端で軸部198からの半径寸法が最も長く、基端側へ向かうに従い漸次短くなる。このため、回動レバー184が回動した状態で、ウェビング16から掛回し部200に付与される引張り力がリターンスプリング194の付勢力を超えていると、回動レバー184の軸部198はガイド溝174の底部側へ移動する。
このように、本実施の形態では、回動レバー184は回動されつつ軸部198がガイド溝174の底部側へ移動される。これによって、図10に示されるように、ウェビング16がタング本体40の本体側クランプ部126に押付けられるまでスライドプレート178がスライドされる。
このように、本実施の形態に係るタング170では、スライドプレート178が直線的にスライドして、その幅方向端部であるプレート側クランプ部190でウェビング16をクランプする。このため、大きな力でウェビング16をクランプできる。
しかも、上記のように軸部198がガイド溝174の底部側へ移動することによって、ウェビング16をクランプした状態でのタング170の全体的な体格の薄型化を図ることができる。
さらに、回動レバー184のレバー部186がスライドプレート178を押圧する力は、掛回し部200から回動レバー184の回動中心までの半径を、レバー部186から回動レバー184の回動中心までの半径よりも長くすることで大きくできる。したがって、ウェビング16をクランプする力を容易に大きくできる。
また、本実施の形態に係るタング170では、スライドプレート178がタング本体40の厚さ方向側の面に沿うようにスライドする。このため、タング本体40の厚さ方向にスライドプレート178の移動スペースを設けなくてもよい。このため、タング本体40の薄型化を図ることができる。
しかも、上記のように、スライドプレート178や回動レバー184は金属平板にプレス加工を施すことにより形成される。このため、コストを安価にできるうえ機械的強度も高くできる。
なお、本実施の形態は、タング本体40の厚さ方向側の面に沿ってスライドプレート178がスライドする構成に、回動レバー184の軸部198が移動できる構成を適用した。しかしながら、本発明がこのような構成に限定されるものではない、例えば、第1の実施の形態のように、タング本体40の厚さ方向にクランプ部材がスライドする構成に、回動部材の軸部が移動する構成を適用してもよい。
10 シートベルト装置用タング
12 シートベルト装置
14 ウェビング巻取装置(ウェビング格納手段)
16 ウェビング
22 アンカ(アンカ部材)
26 バックル
32 ラップウェビング
34 ショルダウェビング
40 タング本体
42 芯金
44 挿込部
62 スライドプレート(クランプ部材)
82 回動レバー(回動部材)
92 レバー部
96 掛回し部
110 シートベルト装置用タング
114 回動レバー(回動部材)
122 スライドプレート(クランプ部材)
148 レバー部
150 押圧部
152 掛回し部
170 シートベルト装置用タング
178 スライドプレート(クランプ部材)
180 摺接部
182 開口部
184 回動レバー(回動部材)
186 レバー部
200 掛回し部

Claims (8)

  1. ウェビング格納手段に長手方向基端側が係止されて、アンカ部材に長手方向先端が係止されたウェビングが内側を通過して前記ウェビングの長手方向に移動可能に前記ウェビングに設けられると共に、バックルに挿込み可能な挿込部を有するタング本体と、
    前記タング本体の側方で回動可能とされ、前記ウェビングが掛回されて、前記ウェビングが前記ウェビング格納手段側から前記アンカ部材側へ移動する際の前記ウェビングとの抗力で回動する回動部材と、
    前記回動部材が回動することで前記回動部材によって押圧されて直線的に移動し、前記ウェビングを前記タング本体とでクランプするクランプ部材と、
    を備えるシートベルト装置用タング。
  2. 前記クランプ部材は、前記回動部材に押圧されることによって前記タング本体の厚さ方向に移動する請求項1に記載のシートベルト装置用タング。
  3. 前記クランプ部材は、前記タング本体の厚さ方向一方の側に設けられて、前記回動部材に押圧されることによって前記タング本体の厚さ方向他方へ直線的に移動され、
    前記回動部材の回動中心は、前記タング本体の厚さ方向一方の側で前記クランプ部材よりも前記タング本体における前記挿込部とは反対側に設定された請求項2に記載のシートベルト装置用タング。
  4. 前記回動部材は、
    平板状の部材を成形することによって形成されて、前記タング本体の厚さ方向他方の側に設けられ、厚さ方向外側の面に前記ウェビングが掛回される掛回し部と、
    厚さ方向が前記回動部材の軸方向に沿う板状に形成されて、基端部が前記掛回し部に連結されると共に、前記タング本体の厚さ方向一方の側で前記タング本体に回動可能に支持されて、前記回動部材が回動することによって先端側が前記クランプ部材を押圧するレバー部と、
    を含んで構成される請求項3に記載のシートベルト装置用タング。
  5. 前記クランプ部材は、長手方向が前記タング本体の幅方向に沿い、幅方向が前記タング本体の厚さ方向に沿った平板状に形成された請求項3又は請求項4にシートベルト装置用タング。
  6. 前記クランプ部材は、前記回動部材に押圧されることによって前記タング本体の厚さ方向側の面に沿って移動する請求項1に記載のシートベルト装置用タング。
  7. 前記回動部材は、前記ウェビングからの引張り力によって回動中心が移動可能とされ、前記回動中心が移動する請求項1から請求項6の何れか1項に記載のシートベルト装置用タング。
  8. アンカ部材に長手方向先端が係止されたウェビングと、
    前記ウェビングの長手方向基端側が係止されると共に、前記ウェビングを巻取って格納するウェビング格納手段と、
    車両用のシートにおける乗員の着座位置を介して前記アンカ部材とは反対側に設けられたバックルと、
    前記請求項1から請求項7の何れか1項に記載のシートベルト装置用タングと、
    を備えるシートベルト装置。
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