JP2018162026A - シートベルト装置用タング及びスナップフィット構造 - Google Patents

シートベルト装置用タング及びスナップフィット構造 Download PDF

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Abstract

【課題】保持部による弾性部の保持を維持できるシートベルト装置用タング及びスナップフィット構造を得る。
【解決手段】本タング10では、蓋88が反組付方向側へ変位しようとした際に、蓋88の第1弾性片94及び第2弾性片96が保持部98から受ける押圧反力F3、F4は、第1弾性片94及び第2弾性片96を互いに接近させる方向を向いている。このため、第1弾性片94と第2弾性片96とが互いに離れるような弾性変形を抑制できる。
【選択図】図4

Description

本発明は、シートベルト装置のバックルに係合されるシートベルト装置用タング及び組付部材を被組付部材へ組付けるためのスナップフィット構造に関する。
下記特許文献1に開示されたタングでは、シャフトの長手方向両端部がモールド部の両固定孔内に配置され、これによって、シャフトがモールド部に支持される。さらに、モールド部には、キャップが設けられ、キャップによってシャフトの長手方向外側から両固定孔が塞がれる。
このキャップのような組付部材のモールド部を含んだタング本体等の被組付部材への組付けの一例としては、所謂スナップフィット構造がある。スナップフィット構造は、組付部材のタング本体等の被組付部材への組付けの際に、組付部材及びタング本体等の被組付部材の一方に設けられた保持部によって他方に設けられた弾性部が弾性変形され、組付部材がタング本体等の被組付部材への組付けられると、弾性部の弾性変形が解消されて、保持部に弾性部が保持されるようになっている。
このようなスナップフィット構造では、組付部材のタング本体等の被組付部材への組付状態で弾性部が荷重を受けることによって保持部による弾性部の保持が解除されるような方向へ弾性部が弾性変形される可能性がある。
特開2016−60458号公報
本発明は、上記事実を考慮して、保持部による弾性部の保持を維持できるシートベルト装置用タング及びスナップフィット構造を得ることが目的である。
請求項1に記載のシートベルト装置用タングは、請求項1に記載のシートベルト装置用タングにおいて、シートベルト装置のバックルへ挿入可能な挿入部とウェビングが挿通される挿通部とを有するタング本体と、前記タング本体に組付けられる組付部材と、前記タング本体及び前記組付部材の一方に設けられた保持部と、前記タング本体及び前記組付部材の他方に設けられ、前記組付部材が前記タング本体へ組付けられる際の前記保持部に対する移動方向である組付方向側からの荷重を受けることによって変形方向へ弾性変形され、変形方向への弾性変形が解消されて前記保持部へ係合されることによって前記保持部に保持されると共に、前記保持部から受ける反組付方向側からの荷重が変形方向とは反対側への弾性変形するように作用される弾性部と、を備えている。
請求項1に記載のシートベルト装置用タングによれば、組付部材がタング本体へ組付けられる際に、弾性部が保持部から組付方向側からの荷重を受けると、弾性部が変形方向に弾性変形され、この弾性部の変形方向への弾性変形が解消されて弾性部が保持部へ係合されることによって弾性部が保持部に保持される。これによって、組付部材がタング本体から外れることを抑制できる。
一方、例えば、組付部材がタング本体から外れようとした際には、弾性部は、保持部から反組付方向側からの荷重を受ける。ここで、このような反組付方向側からの荷重は、弾性部を変形方向とは反対側へ弾性変形させるように作用される。これによって、弾性部が保持部から反組付方向側からの荷重を受けることによる弾性部の変形方向側への弾性変形を抑制でき、保持部による弾性部の保持を維持できる。このため、組付部材がタング本体から外れることを抑制できる。
請求項2に記載のシートベルト装置用タングは、請求項1に記載のシートベルト装置用タングにおいて、シートベルト装置のバックルへ挿入可能な挿入部とウェビングが挿通される挿通部とを有するタング本体と、前記タング本体に装着される組付部材と、前記タング本体及び前記組付部材の一方に設けられた保持部と、前記タング本体及び前記組付部材の他方に設けられ、前記組付部材が前記タング本体へ組付けられる際の前記保持部に対する移動方向である組付方向側からの荷重を受けることによって第1変形支点を中心に弾性変形され、弾性変形が解消されて前記保持部へ係合されることによって前記保持部に保持されると共に、前記保持部から受ける反組付方向側からの荷重が、前記第1変形支点よりも反組付方向側からの荷重の付与位置側の第2変形支点を中心に弾性変形するように作用される弾性部と、を備えている。
請求項2に記載のシートベルト装置用タングによれば、組付部材がタング本体へ組付けられる際に、弾性部が保持部から組付方向側からの荷重を受けると、弾性部が第1変形支点を中心に弾性変形され、この弾性部の弾性変形が解消されて弾性部が保持部へ係合されることによって弾性部が保持部に保持される。これによって、組付部材がタング本体から外れることを抑制できる。
一方、例えば、組付部材がタング本体から外れようとした際には、弾性部は、保持部から反組付方向側からの荷重を受ける。ここで、このような反組付方向側からの荷重が弾性部に付与された際の弾性部の変形支点である第2変形支点は、第1変形支点よりも弾性部における反組付方向側からの荷重の付与位置側とされる。このため、弾性部が保持部から反組付方向側からの荷重を受けた場合は、弾性部が保持部から組付方向側からの荷重を受けた場合よりも弾性変形し難い。これによって、弾性部が保持部から反組付方向側からの荷重を受けることによる弾性部の弾性変形を抑制でき、保持部による弾性部の保持を維持できる。このため、組付部材がタング本体から外れることを抑制できる。
請求項3に記載のシートベルト装置用タングは、請求項1又は請求項2に記載のシートベルト装置用タングにおいて、前記保持部が前記弾性部に反組付方向側からの荷重を付与する際の前記保持部の前記弾性部への当接部分は、組付方向に対して前記組付部材が前記タング本体へ組付けられる際の前記弾性部の弾性変形方向側へ傾斜されている。
請求項3に記載のシートベルト装置用タングによれば、保持部が弾性部に反組付方向側からの荷重を付与する際の保持部の弾性部への当接部分は、組付方向に対して組付部材がタング本体へ組付けられる際の弾性部の弾性変形方向側へ傾斜されている。保持部が弾性部に反組付方向側からの荷重を付与した際の反力によって弾性部が保持部に対して滑っても、組付部材がタング本体へ組付けられる際の弾性部の弾性変形と同じ方向側への弾性部の弾性変形が生じ難い。これによって、保持部による弾性部の保持を維持できる。このため、組付部材がタング本体から外れることを抑制できる。
請求項4に記載のシートベルト装置用タングは、請求項1から請求項3の何れか1項に記載のシートベルト装置用タングにおいて、前記保持部が前記弾性部に反組付方向側からの荷重を付与する際の前記保持部の前記弾性部への当接部分は、平面とされている。
請求項4に記載のシートベルト装置用タングによれば、保持部が弾性部に反組付方向側からの荷重を付与する際の保持部の弾性部への当接部分は、平面とされる。このため、保持部が弾性部に反組付方向側からの荷重を付与した際の反力によって弾性部が保持部に対して滑っても、弾性部が保持部から付与される反組付方向側の荷重の方向及びその反力の方向の変化を少なくできる。
請求項5に記載のシートベルト装置用タングは、請求項1から請求項4の何れか1項に記載のシートベルト装置用タングにおいて、前記タング本体に対して移動可能に前記タング本体に設けられ、移動されることによって前記タング本体とで前記ウェビングを挟むクランプ部材と、前記タング本体に設けられ、前記クランプ部材を支持する支持部材と、を備え、前記組付部材は、前記支持部材が前記タング本体に対して動くことを抑制する。
請求項5に記載のシートベルト装置用タングによれば、組付部材がタング本体から外れることを抑制できるため、組付部材による支持部材の移動抑制を維持でき、支持部材がタング本体対して動くことを維持できる。
請求項6に記載のスナップフィット構造は、組付部材が組み付けられる前記被組付部材と、前記被組付部材及び前記組付部材の一方に設けられた保持部と、前記被組付部材及び前記組付部材の他方に設けられ、前記組付部材が前記被組付部材へ組付けられる際の前記保持部に対する移動方向である組付方向側からの荷重を受けることによって変形方向へ弾性変形され、変形方向への弾性変形が解消されて前記保持部へ係合されることによって前記保持部に保持されると共に、前記保持部から受ける反組付方向側からの荷重が変形方向とは反対側への弾性変形するように作用される弾性部と、を備えている。
請求項6に記載のスナップフィット構造によれば、組付部材が被組付部材へ組付けられる際に、弾性部が保持部から組付方向側からの荷重を受けると、弾性部が変形方向に弾性変形され、この弾性部の変形方向への弾性変形が解消されて弾性部が保持部へ係合されることによって弾性部が保持部に保持される。これによって、組付部材が被組付部材から外れることを抑制できる。
一方、例えば、組付部材が被組付部材から外れようとした際には、弾性部は、保持部から反組付方向側からの荷重を受ける。ここで、このような反組付方向側からの荷重は、弾性部を変形方向とは反対側へ弾性変形させるように作用される。これによって、弾性部が保持部から反組付方向側からの荷重を受けることによる弾性部の変形方向側への弾性変形を抑制でき、保持部による弾性部の保持を維持できる。このため、組付部材が被組付部材から外れることを抑制できる。
請求項7に記載のスナップフィット構造は、組付部材が組み付けられる前記被組付部材と、前記被組付部材及び前記組付部材の一方に設けられた保持部と、前記被組付部材及び前記組付部材の他方に設けられ、前記組付部材が前記被組付部材へ組付けられる際の前記保持部に対する移動方向である組付方向側からの荷重を受けることによって第1変形支点を中心に弾性変形され、弾性変形が解消されて前記保持部へ係合されることによって前記保持部に保持されると共に、前記保持部から受ける反組付方向側からの荷重が、前記第1変形支点よりも反組付方向側からの荷重の付与位置側の第2変形支点を中心に弾性変形するように作用される弾性部と、を備えている。
請求項7に記載のスナップフィット構造によれば、組付部材が被組付部材へ組付けられる際に、弾性部が保持部から組付方向側からの荷重を受けると、弾性部が第1変形支点を中心に弾性変形され、この弾性部の弾性変形が解消されて弾性部が保持部へ係合されることによって弾性部が保持部に保持される。これによって、組付部材が被組付部材から外れることを抑制できる。
一方、例えば、組付部材が被組付部材から外れようとした際には、弾性部は、保持部から反組付方向側からの荷重を受ける。ここで、このような反組付方向側からの荷重が弾性部に付与された際の弾性部の変形支点である第2変形支点は、第1変形支点よりも弾性部における反組付方向側からの荷重の付与位置側とされる。このため、弾性部が保持部から反組付方向側からの荷重を受けた場合は、弾性部が保持部から組付方向側からの荷重を受けた場合よりも弾性変形し難い。これによって、弾性部が保持部から反組付方向側からの荷重を受けることによる弾性部の弾性変形を抑制でき、保持部による弾性部の保持を維持できる。このため、組付部材が被組付部材から外れることを抑制できる。
できる。
以上説明したように、本発明に係るシートベルト装置用タング及びスナップフィット構造では、保持部による弾性部の保持を維持できる。
本発明の一実施の形態に係るシートベルト装置用タングが適用されたシートベルト装置を車両前側から見た正面図である。 本発明の一実施の形態に係るシートベルト装置用タングの分解斜視図である。 蓋の斜視図である。 蓋の組付方向側部分を車両前側から見た正面図で、(A)は、第1弾性片及び第2弾性片が反組付方向側から保持部へ当接された状態を示し、(B)は、第1弾性片及び第2弾性片が組付方向側から保持部へ当接された状態を示す。 図2の5−5線に沿ったタングの断面図で、タングの芯金の挿入部がバックルへ挿入される前の状態を示す図である。 図2の5−5線に沿ったタングの断面図で、タングの芯金の挿入部がバックルへ挿入された状態を示す図である。 図2の5−5線に沿ったタングの断面図で、クランプ部材がクランプ回動方向側へ回動された状態を示す図である。 図2の5−5線に沿ったタングの断面図で、ウェビングがクランプ部材の押圧部とタング本体の対向部とに挟まれた状態を示す図である。
次に、図1から図8の各図に基づいて本発明の実施の形態について説明する。なお、各図において矢印FRは、本シートベルト装置12が適用された車両の前側を示し、矢印OUTは、車幅方向外側を示し、矢印INは、車幅方向内側を示し、矢印UPは、車両上側を示す。さらに、矢印Asは、組付部材としての蓋88の被組付部材としてのタング本体40への組付方向を示し、矢印W1は、蓋88の幅方向一側を示し、矢印W2は、蓋88の幅方向他側を示す。
<本実施の形態の構成>
図1に示されるように、本発明の一実施の形態に係るシートベルト装置用タング10(以下、単に「タング10」と称する)が適用されたシートベルト装置12は、ウェビング格納手段としてのウェビング巻取装置14を備えている。ウェビング巻取装置14は、スプール15を備えており、スプール15にはウェビング16の長手方向基端部が係止されている。また、ウェビング巻取装置14は、プリテンショナ17を備えている。プリテンショナ17は、車両衝突時等の車両緊急時に作動され、プリテンショナ17が作動されることによってスプール15が巻取方向へ回転される。これによって、ウェビング16がスプール15に巻取られる。さらに、ウェビング巻取装置14は、ロック機構(図示省略)を備えている。ロック機構は、車両衝突時等の車両緊急時に作動され、ロック機構が作動されることによってスプール15の引出方向への回転が制限され、スプール15からのウェビング16の引出しが制限される。
一方、ウェビング16の長手方向先端側は、センターピラーの車両上側端部近傍に設けられたショルダアンカ18のスリット孔を通過して、車両下側へ折返されている。車両下側へ折返されたウェビング16の長手方向先端部は、アンカ22に係止されている。アンカ22は、車両用のシート20の車幅方向外側に配置されており、アンカ22は、車体に固定されている。本実施の形態に係るタング10は、ウェビング16の長手方向先端(アンカ22に係止される部分)とショルダアンカ18との間に設けられている。
また、シート20の車幅方向内側にはバックル26が設けられており、ウェビング16が乗員30の身体に掛回された状態で、タング10がバックル26によって保持されることによってウェビング16の乗員30の身体への装着状態になる。この状態では、ウェビング16におけるタング10とアンカ22との間の部分は、ラップウェビング32とされて、乗員30の腰部がラップウェビング32によって拘束される。これに対して、ウェビング16におけるショルダアンカ18とタング10との間の部分は、ショルダウェビング34とされて、乗員30の肩部や胸部等がショルダウェビング34によって拘束される。
<タング10の構成>
次に、タング10の構成について説明する。
図2及び図5に示されるように、タング10は、タング本体40を備えており、タング本体40は、芯金42を備えている。芯金42は、例えば、鉄又はステンレス等の金属平板を打抜いて曲げ成形することにより形成されている。芯金42は、挿入部44を備えている。タング10がバックル26(図1及び図6参照)に保持される際には、挿入部44がバックル26に形成された開口部からバックル26内に挿入される。挿入部44には貫通孔46が形成されている。挿入部44がバックル26に挿入されると、バックル26に設けられたラッチが貫通孔46に入る。これによって、挿入部44がバックル26から抜ける方向(図6等の車両上側)への移動が制限され、これによって、タング10がバックル26に保持される。
また、図2及び図5に示されるように、芯金42は、基部48を備えている。基部48は、挿入部44よりも車両上側部分(芯金42において挿入部44のバックル26への挿入方向とは反対側部分)とされている。図5に示されるように、基部48の車両上下方向中間部よりも車両上側部分48Aは、車幅方向外側へ曲がっている。また、基部48には被覆部52が設けられている。被覆部52は、合成樹脂材によって形成されており、基部48は、被覆部52によって被覆されている。
さらに、被覆部52は、被覆部本体52Aを備えており、被覆部本体52Aは、挿通部としての挿通孔56を備えている。芯金42の基部48の車両上側部分48Aにおいて被覆部52の挿通孔56に対応する部分には、基部48の車両上側部分48Aの厚さ方向に貫通した孔が形成されており、この基部48の孔の内側部分が被覆部52によって被覆されることによって被覆部52の挿通孔56が形成されている。
挿通孔56は、車両上下方向に貫通されていると共に挿通孔56の車両前後方向(図5の紙面奥側及び紙面手前側、図2の矢印FR方向及びその反対方向)の寸法は、ウェビング16の幅寸法以上とされており、挿通孔56の内側には、ウェビング16が通っている。これによって、タング10は、ウェビング16に沿ってウェビング16の長手方向へ移動できる。
また、図2に示されるように、被覆部52は、第1支持部52Bと第2支持部52Cとを備えている。第1支持部52Bは、被覆部本体52Aの車両前側端における車幅方向外側に設けられている。第1支持部52Bに対応して芯金42は、第1脚片(図示省略)を備えている。第1脚片は、芯金42の基部48の車両前側部分を車幅方向外側へ曲げることによって形成されており、被覆部52を形成する合成樹脂材によって第1脚片が被覆されることによって第1支持部52Bが形成されている。
一方、第2支持部52Cは、被覆部本体52Aの車両後側端における車幅方向外側に設けられている。第2支持部52Cに対応して芯金42は、第2脚片(図示省略)を備えている。第2脚片は、芯金42の基部48の車両後側部分を車幅方向外側へ曲げることによって形成されており、被覆部52を形成する合成樹脂材によって第2脚片が被覆されることによって第2支持部52Cが形成されている。
さらに、タング本体40にはガイド手段としてのガイドバー58が設けられている。ガイドバー58は、被覆部52の挿通孔56よりも車両下側で更に挿通孔56よりも車幅方向外側に配置されている。ガイドバー58は、例えば、鉄又はステンレス等の金属によって形成されている。ガイドバー58は、平板状とされている。ガイドバー58を厚さ方向に見た形状は、長方形とされ、ガイドバー58の長手方向は、概ね、車両前後方向(図5の紙面奥側及び紙面手前側、図2の矢印FR方向及びその反対方向とされている。
また、ガイドバー58を長手直交方向に切った断面形状は、長方形とされ、ガイドバー58の幅方向は、車幅方向に対して車両上下方向に傾いており、ガイドバー58の幅方向一側(車幅方向内側)端は、ガイドバー58の幅方向他側(車幅方向外側)端よりも車両上側に配置されている。
上述した被覆部52の第1支持部52Bには、第1支持孔82が形成されている。第1支持孔82は、第1支持部52Bの車両後側面で開口された有底孔とされている。第1支持孔82の開口形状は、ガイドバー58の車両前側端と略同じ長方形状とされており、ガイドバー58のタング本体40への組付状態では、第1支持孔82にはガイドバー58の車両前側端部が挿入される。これによって、ガイドバー58の車両前側端部が被覆部52の第1支持部52Bによって支持される。
これに対して、被覆部52の第2支持部52Cには、第2支持孔84が形成されている。第2支持孔84は、車両前後方向に第2支持部52Cを貫通した貫通孔とされている。第2支持孔84の開口形状は、ガイドバー58の車両前側端と略同じ長方形状とされており、ガイドバー58のタング本体40への組付状態では、ガイドバー58の車両後側端部が第2支持孔84の内側に配置される。これによって、ガイドバー58の車両後側端部が被覆部52の第2支持部52Cによって支持される。
ガイドバー58にはクランプ部材62が設けられている。クランプ部材62には支持孔64が形成されている。支持孔64は、車両前後方向にクランプ部材62を貫通しており、図5及び図6に示されるように、タング10の初期状態では、ガイドバー58は、支持孔64の内側に配置されている。また、図5に示されるように、クランプ部材62にはガイド孔66が形成されており、図7に示されるように、ガイドバー58がガイド孔66の内側に配置された状態では、クランプ部材62は、ガイドバー58の幅方向一側(図7の矢印A方向側)へ変位できる。
また、図5に示されるように、クランプ部材62における支持孔64の車両下側部分は制限手段としての制限リブ68とされている。制限リブ68は、ガイドバー58が支持孔64内に配置された状態で、ガイドバー58の幅方向他側(車幅方向外側)端部よりもクランプ部材62の幅方向一側(車幅方向内側)に設けられている。制限リブ68は、クランプ部材62の車両下側面へ当接されており、制限リブ68がクランプ部材62に破断されることによって、クランプ部材62は、クランプ回動方向(図6の矢印B方向)へ回動できる。
一方、クランプ部材62は、押圧部70を備えている。押圧部70は、クランプ部材62の外周部のうち、車幅方向内側部分の車両上側部分とされている。また、タング本体40の被覆部52には、クランプ部72が設けられている。クランプ部72は、ガイドバー58がガイド孔66内に配置された状態で、ガイドバー58の幅方向に押圧部70と対向する部分とされており、クランプ部72は、被覆部52に設けられた挿通孔56の車両下側に設けられている。図8に示されるように、ウェビング16は、クランプ部材62の押圧部70とクランプ部72とに挟まれることによって保持され、この状態では、ウェビング16におけるショルダウェビング34側部分がラップウェビング32側へ移動することを制限できる。
一方、図2上述した被覆部52の第2支持部52Cには蓋装着部86が設けられている。蓋装着部86は、幅方向一側部86Aと幅方向他側部86Bとを備えており、幅方向一側部86Aと幅方向他側部86Bとは、車幅方向に対して車両上下方向へ傾斜した方向、すなわち、後述する蓋88の幅方向(図4における矢印W1方向及びW2方向)に間隔をおいて設けられている。また、蓋装着部86には組付部材としての蓋88が設けられている。蓋88は、蓋装着部86に対して車両上側に対して車幅方向内側へ傾斜した組付方向(図4等の矢印As方向)とは反対の反組付方向側から蓋装着部86へ組付けられ、蓋88の蓋装着部86への組付状態で蓋88の組付方向側部分は、蓋装着部86の幅方向一側部86Aと幅方向他側部86Bとの間に配置される。
蓋88は、意匠部90を備えている。蓋88の蓋装着部86への組付状態で、意匠部90の車両後側面及び反組付方向側面は、タング10の意匠面の一部として蓋装着部86のタング本体40の外側へ露出される。意匠部90の車両前側には、対向部92が設けられている。対向部92の車両後側端は、意匠部90の車両前側端に繋がっており、対向部92は、意匠部90と一体にされている。また、蓋88の蓋装着部86への組付状態で、対向部92は、被覆部52の第2支持部52Cの車両後側で第2支持部52Cの車両後側面と対向される。また、対向部92の車幅方向中央側の一部は、第2支持部52Cの第2支持孔84における反組付方向側部分と対向される。
対向部92の組付方向側には各々が弾性部としての第1弾性片94及び第2弾性片96が設けられている。これらの第1弾性片94及び第2弾性片96は、意匠部90の車両前側で意匠部90から離れて配置されている。図4(A)、(B)に示されるように、第1弾性片94は、第1基部94Aを備えている。第1基部94Aは、棒状に形成されており、第1基部94Aの長手方向は、組付方向に沿っている。第1基部94Aの長手方向基端は、対向部92の組付方向側端に繋がっており、第1弾性片94は、対向部92の組付方向側端から組付方向側へ延びている。第1基部94Aの長手方向先端側には、第1フック部94Bが設けられている。
第1フック部94Bは、略C字形状とされており、蓋88の幅方向他側(図3等の矢印W2方向側)に対して反組付方向側へ傾斜した方向に開口されている。第1フック部94Bの長手方向基端は、第1基部94Aの長手方向先端に繋がっており、第1フック部94Bの長手方向中間部は、第1基部94Aよりも蓋88の幅方向一側(図3等の矢印W1方向側)にずれている。さらに、第1フック部94Bの長手方向中間部は、長手方向先端側で蓋88の幅方向他側へ曲がっており、第1フック部94Bの長手方向先端部は、第1基部94Aよりも蓋88の幅方向他側に配置されている。さらに、第1フック部94Bの長手方向先端は、第1爪94Cとされ、第1爪94Cにおける第1フック部94Bの長手方向先端面は、蓋88の幅方向(図3等の矢印W1方向及び矢印W2方向)に対して略平行な平面とされている。
これに対して、第2弾性片96は、第1弾性片94に対して蓋88の幅方向他側に設けられている。第2弾性片96は、第2基部96Aを備えている。第2基部96Aは、棒状に形成されており、第2基部96Aの長手方向は、組付方向に沿っている。第2基部96Aの長手方向基端は、対向部92の組付方向側端に繋がっており、第2弾性片96は、対向部92の組付方向側端から組付方向側へ延びている。第2基部96Aの長手方向先端側には、第2フック部96Bが設けられている。
第2フック部96Bは、略C字形状(更に言えば、C字を左右に反転させた略反C字形状)とされており、蓋88の幅方向一側(図3等の矢印W1方向側)に対して反組付方向側へ傾斜した方向に開口されている。第2フック部96Bの長手方向基端は、第2基部96Aの長手方向先端に繋がっており、第2フック部96Bの長手方向中間部は、第2基部96Aよりも蓋88の幅方向他側(図4等の矢印W2方向側)にずれている。さらに、第2フック部96Bの長手方向中間部は、長手方向先端側で蓋88の幅方向一側へ曲がっており、第2フック部96Bの長手方向先端部は、第2基部96Aよりも蓋88の幅方向一側に配置されている。さらに、第2フック部96Bの長手方向先端は、第2爪96Cとされ、第2爪96Cにおける第2フック部96Bの長手方向先端面は、蓋88の幅方向(図4等の矢印W1方向及び矢印W2方向)に対して略平行な平面とされている。
これらの第1弾性片94及び第2弾性片96に対応して、タング本体40の蓋装着部86の幅方向一側部86Aと幅方向他側部86Bとの間には、保持部98が設けられている(図3参照)。保持部98は、被覆部52の第2支持部52Cの車両後側面から車両後側へ突出形成されている。図4(A)、(B)に示されるように、保持部98は、保持部本体98Aを備えている。保持部本体98Aは、略直方体形状とされており、保持部本体98Aの長手方向は、蓋88の幅方向(図4等の矢印W1方向及び矢印W2方向)に沿い、保持部本体98Aの幅方向は、組付方向(図4等の矢印As方向)に沿っている。
保持部本体98Aにおける蓋88の幅方向一側には、第1係合部98Bが設けられている。第1係合部98Bの組付方向側面は、保持部本体98Aの組付方向側面よりも組付方向側に配置されており、組付方向に対して蓋88の幅方向一側へ傾斜した平面とされている。これに対して、第1係合部98Bの反組付方向側面は、保持部本体98Aの組付方向側面よりも組付方向側に配置されており、反組付方向(図4等の矢印Asとは反対方向)に対して蓋88の幅方向他側へ傾斜した平面とされている。この第1係合部98Bにおける蓋88の幅方向他側端は、保持部本体98Aにおける蓋88の幅方向一側端に繋がっている。
また、保持部本体98Aにおける蓋88の幅方向他側には、第2係合部98Cが設けられている。第2係合部98Cの組付方向側面は、保持部本体98Aの組付方向側面よりも組付方向側に配置されており、組付方向に対して蓋88の幅方向一側へ傾斜した平面とされている。これに対して、第2係合部98Cの反組付方向側面は、保持部本体98Aの組付方向側面よりも組付方向側に配置されており、反組付方向に対して蓋88の幅方向他側へ傾斜した平面とされている。この第2係合部98Cにおける蓋88の幅方向一側端は、保持部本体98Aにおける蓋88の幅方向他側端に繋がっている。
蓋88がタング本体40の蓋装着部86へ組付けられる際には、保持部98が第1弾性片94と第2弾性片96との間の組付方向側に配置される。この状態で、保持部98の反組付方向側面における保持部本体98Aと第1係合部98Bとの境の第1角部98Dの反組付方向側には、第1弾性片94の第1斜面部94Eが配置される。第1斜面部94Eは、組付方向に対して蓋88の幅方向一側へ傾斜された平面とされ、蓋88が蓋装着部86へ組付けられる際には、第1斜面部94Eが、保持部98の第1角部98Dへ線接触される。
一方、保持部98が第1弾性片94と第2弾性片96との間の組付方向側に配置されたでは、保持部98の反組付方向側面における保持部本体98Aと第2係合部98Cとの境の第2角部98Eの反組付方向側には、第2弾性片96の第2斜面部96Eが配置される。第2斜面部96Eは、組付方向に対して蓋88の幅方向他側へ傾斜された平面とされ、蓋88が蓋装着部86へ組付けられる際には、第2斜面部96Eが、保持部98の第2角部98Eへ線接触される。
また、図4(B)に示されるように、蓋88のタング本体40の蓋装着部86への組付状態では、保持部98の保持部本体98Aが第1弾性片94の第1爪94C及び第2弾性片96の第2爪96Cよりも反組付方向側に配置される。この状態では、第1爪94Cにおける蓋88の幅方向一側の第1爪角部94Dは、保持部98の第1係合部98Bの組付方向側面に対して組付方向に沿って対向され、蓋88の第1爪角部94Dと保持部98の第1係合部98Bの組付方向側面とは線接触される。
これに対し、蓋88の蓋装着部86への組付状態では、第2弾性片96の第2爪96Cにおける蓋88の幅方向他側の第2爪角部96Dは、保持部98の第2係合部98Cの組付方向側面に対して組付方向に沿って対向され、蓋88の第2爪角部96Dと保持部98の第2係合部98Cの組付方向側面とは線接触される。
一方、蓋88には、荷重受部としての縦リブ100が設けられている。縦リブ100は、組付方向に長い略直方体形状とされており、蓋88の第1弾性片94と第2弾性片96との間の略中央に配置されている。縦リブ100の反組付方向側端は、蓋88の対向部92の組付方向側端に繋がっていると共に、縦リブ100の車両後側端は、蓋88の意匠部90の車両前側端に繋がっており、縦リブ100は、対向部92及び意匠部90と一体にされている。また、縦リブ100は、タング本体40の第2支持部52Cの第2支持孔84と対向されている。さらに、縦リブ100の車両前側面は、車両前後方向に第1弾性片94及び第2弾性片96の各車両前側面と同じ位置に配置されている。
<本実施の形態の作用、効果>
本タング10を適用したシートベルト装置12では、車両衝突時等の車両緊急時に乗員30の身体が車両前側へ慣性移動しようとすると、ウェビング16のうち、乗員の身体の腰部に装着されたラップウェビング32が乗員30の身体によって図6の矢印F方向へ引張られる。これによって、クランプ部材62は、ウェビング16との抗力によってクランプ回動方向(図6の矢印B方向)へ回動しようとする。このクランプ部材62のクランプ回動方向への回動によって制限リブ68が破断されると、図7に示されるように、クランプ部材62におけるガイドバー58の配置位置が、クランプ部材62における支持孔64の内側からガイド孔66の内側へ変更される。
この状態でクランプ部材62が更にウェビング16によって引張られると、図8に示されるように、クランプ部材62は、ガイドバー58に案内されてガイドバー58の幅方向一側(車幅方向内側、図7の矢印A方向)へ変位される。これによって、ウェビング16の厚さ方向一側面がクランプ部材62の押圧部70によって押圧され、更に、ウェビング16がクランプ部材62と共にガイドバー58の幅方向一側へ変位されることによって、ウェビング16がクランプ部材62の押圧部70とタング本体40の両当接部74及び各抑制部78とに挟まれて保持される。これによって、ウェビング16におけるショルダウェビング34側部分がラップウェビング32側へ移動することを制限でき、ラップウェビング32によって乗員30の腰部を更に効果的に拘束できる。
一方、本実施の形態におけるタング10の組立工程では、クランプ部材62がタング本体40の被覆部52の第1支持部52Bと第2支持部52Cとの間に配置される。この状態で、タング本体40の車両後側からガイドバー58が第2支持部52Cに接近され、ガイドバー58の車両前側部分からガイドバー58が第2支持部52Cの第2支持孔84へ挿入される。第2支持孔84を通ったガイドバー58の車両前側部分は、クランプ部材62の支持孔64へ挿入される。クランプ部材62の支持孔64を通ったガイドバー58の車両前側端部は、第1支持部52Bへ接近されて第1支持孔82へ挿入される。この状態で、ガイドバー58の車両後側端部は、第2支持部52Cの第2支持孔84の内側に配置され、これによって、ガイドバー58の車両後側端部は、タング本体40の第1支持部52Bと第2支持部52Cとによって支持される。
次いで、蓋88が被覆部52の蓋装着部86に対して反組付方向側から接近され、蓋88の組付方向側部分が蓋装着部86の幅方向一側部86Aと幅方向他側部86Bとの間に配置される。このように蓋88が被覆部52の蓋装着部86に対して反組付方向側から接近されることによって、蓋88の第1弾性片94及び第2弾性片96がタング本体40の第2支持部52Cの保持部98へ接近される。これによって、第1弾性片94の第1斜面部94Eが保持部98の第1角部98Dへ線接触され、第2弾性片96の第2斜面部96Eが保持部98の第2角部98Eへ線接触される。
この状態で蓋88が組付方向側へ移動されると、第1弾性片94の第1斜面部94Eが保持部98の第1角部98Dから押圧反力F1を受ける。この押圧反力F1は、蓋88の幅方向一側へ向いた成分F11を有している。これによって、第1弾性片94は、第1基部94Aの反組付方向側部分の変形中心X1を中心に蓋88の幅方向一側(図4(A)の矢印W11側)へ弾性変形される。また、この状態では、第2弾性片96の第2斜面部96Eが保持部98の第2角部98Eから押圧反力F2を受ける。この押圧反力F2は、蓋88の幅方向他側へ向いた成分F21を有している。これによって、第2弾性片96は、第2基部96Aの反組付方向側部分の変形中心X2を中心に蓋88の幅方向他側(図4(A)の矢印W21側)へ弾性変形される。
このようにして蓋88の第1弾性片94及び第2弾性片96が互いに離れるように弾性変形されることによって、蓋88は、組付方向へ移動できる。このようにして蓋88が移動され、第1弾性片94の第1フック部94Bの第1爪94Cにおける蓋88の幅方向他側端が保持部98の第1係合部98Bの組付方向側端における蓋88の幅方向一側端よりも組付方向側へ移動されると共に、第2弾性片96の第2フック部96Bの第2爪96Cにおける蓋88の幅方向一側端が保持部98の第2係合部98Cの組付方向側端における蓋88の幅方向他側端よりも組付方向側へ移動されると、第1弾性片94及び第2弾性片96の各々は、自らの弾性によって復元される。
これによって、第1弾性片94の第1フック部94Bの第1爪94Cが保持部98の第1係合部98Bにおける蓋88の幅方向一側端よりも蓋88の幅方向他側に配置され、第2弾性片96の第2フック部96Bの第2爪96Cが保持部98の第2係合部98Cにおける蓋88の幅方向他側端よりも蓋88の幅方向一側に配置される。これによって、第1弾性片94の第1フック部94Bの第1爪94Cが保持部98の第1係合部98Bに対して組付方向に対向され、第2弾性片96の第2フック部96Bの第2爪96Cが保持部98の第2係合部98Cに対して組付方向に対向される。これによって、第1弾性片94の第1フック部94B及び第2弾性片96の第2フック部96Bが保持部98によって保持され、蓋88がタング本体40へ組付けられ、蓋88のタング本体40に対する反組付方向側への移動が制限される。
一方、蓋88がタング本体40の蓋装着部86へ組付けられた状態で、反組付方向側への荷重が蓋88に作用されると、図4(B)に示されるように、保持部98の第1係合部98Bの組付方向側面が蓋88の第1弾性片94の第1爪94Cの第1爪角部94Dによって押圧され、保持部98の第2係合部98Cの組付方向側面が蓋88の第2弾性片96の第2爪96Cの第2爪角部96Dによって押圧される。これによって、第1弾性片94の第1爪角部94Dは、保持部98の第1係合部98Bの組付方向側面からの押圧反力(荷重)F3を受け、第2弾性片96の第2爪角部96Dは、保持部98の第2係合部98Cの組付方向側面からの押圧反力(荷重)F4を受ける。
これによって、第1弾性片94の第1爪角部94Dが保持部98の第1係合部98Bの組付方向側面上を蓋88の幅方向一側へ滑ることによって第1弾性片94は、蓋88の幅方向一側(図4(B)の矢印W12側)へ弾性変形され、第2弾性片96の第2爪角部96Dが保持部98の第2係合部98Cの組付方向側面上を蓋88の幅方向他側へ滑ることによって第2弾性片96は、蓋88の幅方向他側(図4(B)の矢印W22側)へ弾性変形される。
ここで、保持部98の第1係合部98Bの組付方向側面は、組付方向に対して蓋88の幅方向一側へ傾斜した平面とされているため、上記の押圧反力F3は、組付方向に対して蓋88の幅方向他側へ傾斜されている。このため、第1弾性片94の第1爪角部94Dが保持部98の第1係合部98Bの組付方向側面上を蓋88の幅方向一側へ滑ることによる第1弾性片94の弾性変形の変形中心X3は、第1弾性片94の第1基部94Aにおける第1弾性片94の第1角部98Dから押圧反力F3とは反対方向側への延長線L1上に配置される。
このため、第1弾性片94の第1爪角部94Dが保持部98の第1係合部98Bの組付方向側面上を蓋88の幅方向一側へ滑ることによって第1弾性片94が弾性変形される際の変形中心X3は、変形中心X1よりも組付方向側になる。ここで、保持部98の第1係合部98Bの組付方向側面からの押圧反力を受ける第1弾性片94の第1爪角部94Dから変形中心X3までの距離は、第1爪角部94Dから変形中心X1までの距離よりも短い。このため、変形中心X3を中心に第1弾性片94を弾性変形させるために必要な荷重は、変形中心X1を中心に第1弾性片94を弾性変形させるために必要な荷重よりも大きくなる。これによって、第1弾性片94の第1爪角部94Dが保持部98の第1係合部98Bの組付方向側面上を蓋88の幅方向一側へ滑ることによる第1弾性片94の弾性変形が抑制される。
また、押圧反力F3は、組付方向に対して蓋88の幅方向他側へ傾斜されているため、蓋88の幅方向他側へ向いた成分F31を有している。このため、第1弾性片94の第1基部94Aでは、中心に押圧反力F3によって変形中心X1を中心に蓋88の幅方向他側(図4(B)の矢印W13側)へ弾性変形される。これによって、第1弾性片94が保持部98の第1係合部98Bの組付方向側面から押圧反力(荷重)F3を受けることによる第1弾性片94の蓋88の幅方向一側への弾性変形を抑制できる。
一方、保持部98の第2係合部98Cの組付方向側面は、組付方向に対して蓋88の幅方向他側へ傾斜した平面とされているため、上記の押圧反力F4は、組付方向に対して蓋88の幅方向一側へ傾斜されている。このため、第2弾性片96の第2爪角部96Dが保持部98の第2係合部98Cの組付方向側面上を蓋88の幅方向他側へ滑ることによる第2弾性片96の弾性変形の変形中心X4は、第2弾性片96の第2基部96Aにおける第2弾性片96の第2角部98Eから押圧反力F4とは反対方向側への延長線L2上に配置される。
このため、第2弾性片96の第2爪角部96Dが保持部98の第2係合部98Cの組付方向側面上を蓋88の幅方向他側へ滑ることによって第2弾性片96が弾性変形される際の変形中心X4は、変形中心X1よりも組付方向側になる。ここで、保持部98の第2係合部98Cの組付方向側面からの押圧反力を受ける第2弾性片96の第2爪角部96Dから変形中心X4までの距離は、第2爪角部96Dから変形中心X1までの距離よりも短い。このため、変形中心X4を中心に第2弾性片96を弾性変形させるために必要な荷重は、変形中心X1を中心に第2弾性片96を弾性変形させるために必要な荷重よりも大きくなる。これによって、第2弾性片96の第2爪角部96Dが保持部98の第2係合部98Cの組付方向側面上を蓋88の幅方向他側へ滑ることによる第2弾性片96の弾性変形が抑制される。
また、押圧反力F4は、組付方向に対して蓋88の幅方向一側へ傾斜されているため、蓋88の幅方向一側へ向いた成分F41を有している。このため、第2弾性片96の第2基部96Aでは、中心に押圧反力F4によって変形中心X1を中心に蓋88の幅方向一側(図4(B)の矢印W23側)へ弾性変形される。これによって、第2弾性片96が保持部98の第2係合部98Cの組付方向側面から押圧反力(荷重)F4を受けることによる第2弾性片96の蓋88の幅方向他側への弾性変形を抑制できる。
このように、本実施の形態では、第1弾性片94が保持部98の第1係合部98Bの組付方向側面から押圧反力(荷重)F3を受けることによる第1弾性片94の蓋88の幅方向一側への弾性変形を抑制でき、第2弾性片96が保持部98の第2係合部98Cの組付方向側面から押圧反力(荷重)F4を受けることによる第2弾性片96の蓋88の幅方向他側への弾性変形を抑制できる。このため、蓋88がタング本体40の蓋装着部86へ組付けられた状態で、反組付方向側への荷重が蓋88に作用された場合でも、第1弾性片94の第1フック部94Bの第1爪94Cと保持部98の第1係合部98Bとの対向状態及び第2弾性片96の第2フック部96Bの第2爪96Cと保持部98の第2係合部98Cとの対向状態を維持でき、蓋88のタング本体40に対する反組付方向側への移動、すなわち、蓋88がタング本体40から外れることを抑制できる。
また、蓋88がタング本体40へ組付けられる際の第1弾性片94の弾性変形の変形中心X1は、上記の変形中心X3よりも第1弾性片94の第1斜面部94Eにおける保持部98の第1角部98Dとの当接位置から離れており、第2弾性片96の弾性変形の変形中心X2は、上記の変形中心X4よりも第2弾性片96の第2斜面部96Eにおける保持部98の第2角部98Eとの当接位置から離れている。このため、蓋88がタング本体40へ組付けられる際の第1弾性片94及び第2弾性片96の弾性変形量が大きくなることを抑制でき、第1弾性片94及び第2弾性片96の弾性変形による第1弾性片94及び第2弾性片96のひずみの発生及び蓄積を抑制できる。
さらに、蓋88の第1弾性片94の第1斜面部94E及び第2弾性片96の第2斜面部96Eの各々は、平面とされている。このため、第1弾性片94の第1斜面部94Eが保持部98の第1角部98Dから押圧反力を受けることによる第1弾性片94の弾性変形量の増加量の変化を小さくでき、第2弾性片96の第2斜面部96Eが保持部98の第2角部98Eから押圧反力を受けることによる第2弾性片96の弾性変形量の増加量の変化を小さくできる。
また、保持部98の第1係合部98B及び第2係合部98Cの各組付方向側面は、平面とされている。このため、蓋88の第1弾性片94の第1爪角部94Dが第1係合部98Bの組付方向側面から押圧反力を受けることによる第1弾性片94の弾性変形量の増加量の変化を小さくでき、蓋88の第2弾性片96の第2爪角部96Dが第2係合部98Cの組付方向側面から押圧反力を受けることによる第2弾性片96の弾性変形量の増加量の変化を小さくできる。
なお、本実施の形態では、弾性部が第1弾性片94と第2弾性片96との2つであった。しかしながら、例えば、弾性部は、1つであってもよく、弾性部の数に関しては特に限定されるものではない。
また、本実施の形態では、荷重受部としての縦リブ100の車両前側面は、車両前後方向に弾性部としての第1弾性片94及び第2弾性片96の各車両前側面と同じ位置に配置されていた。荷重受部の車両前側面は、弾性部の車両前側面よりも車両前側に配置されてもよいし、弾性部の車両前側面よりも車両後側に配置されてもよい。
さらに、本実施の形態は、組付部材が蓋88とされた構成であった。しかしながら、組付部材は、タング本体40に組付けられる部材であれば、蓋88に限定されることなく広く適用できる。更には、本実施の形態は、本発明をシートベルト装置用タング10に適用した構成であったが、例えば、本発明をシートベルト装置の他の構成、又は、シートベルト装置以外の他の構成における被組付部材への組付部材の組付けに適用してもよい。
10 シートベルト装置用タング
12 シートベルト装置
16 ウェビング
26 バックル
40 タング本体(被組付部材)
44 挿入部
56 挿通孔(挿通部)
58 ガイドバー(支持部材)
62 クランプ部材
88 蓋(組付部材)
94 第1弾性片(弾性部)
96 第2弾性片(弾性部)
98 保持部

Claims (7)

  1. シートベルト装置のバックルへ挿入可能な挿入部とウェビングが挿通される挿通部とを有するタング本体と、
    前記タング本体に組付けられる組付部材と、
    前記タング本体及び前記組付部材の一方に設けられた保持部と、
    前記タング本体及び前記組付部材の他方に設けられ、前記組付部材が前記タング本体へ組付けられる際の前記保持部に対する移動方向である組付方向側からの荷重を受けることによって変形方向へ弾性変形され、変形方向への弾性変形が解消されて前記保持部へ係合されることによって前記保持部に保持されると共に、前記保持部から受ける反組付方向側からの荷重が変形方向とは反対側への弾性変形するように作用される弾性部と、
    を備えるシートベルト装置用タング。
  2. シートベルト装置のバックルへ挿入可能な挿入部とウェビングが挿通される挿通部とを有するタング本体と、
    前記タング本体に装着される組付部材と、
    前記タング本体及び前記組付部材の一方に設けられた保持部と、
    前記タング本体及び前記組付部材の他方に設けられ、前記組付部材が前記タング本体へ組付けられる際の前記保持部に対する移動方向である組付方向側からの荷重を受けることによって第1変形支点を中心に弾性変形され、弾性変形が解消されて前記保持部へ係合されることによって前記保持部に保持されると共に、前記保持部から受ける反組付方向側からの荷重が、前記第1変形支点よりも反組付方向側からの荷重の付与位置側の第2変形支点を中心に弾性変形するように作用される弾性部と、
    を備えるシートベルト装置用タング。
  3. 前記保持部が前記弾性部に反組付方向側からの荷重を付与する際の前記保持部の前記弾性部への当接部分は、組付方向に対して前記組付部材が前記タング本体へ組付けられる際の前記弾性部の弾性変形方向側へ傾斜されている請求項1又は請求項2に記載のシートベルト装置用タング。
  4. 前記保持部が前記弾性部に反組付方向側からの荷重を付与する際の前記保持部の前記弾性部への当接部分は、平面とされた請求項1から請求項3の何れか1項に記載のシートベルト装置用タング。
  5. 前記タング本体に対して移動可能に前記タング本体に設けられ、移動されることによって前記タング本体とで前記ウェビングを挟むクランプ部材と、
    前記タング本体に設けられ、前記クランプ部材を支持する支持部材と、
    を備え、前記組付部材は、前記支持部材が前記タング本体に対して動くことを抑制する請求項1から請求項4の何れか1項に記載のシートベルト装置用タング。
  6. 組付部材が組み付けられる被組付部材と、
    前記被組付部材及び前記組付部材の一方に設けられた保持部と、
    前記被組付部材及び前記組付部材の他方に設けられ、前記組付部材が前記被組付部材へ組付けられる際の前記保持部に対する移動方向である組付方向側からの荷重を受けることによって変形方向へ弾性変形され、変形方向への弾性変形が解消されて前記保持部へ係合されることによって前記保持部に保持されると共に、前記保持部から受ける反組付方向側からの荷重が変形方向とは反対側への弾性変形するように作用される弾性部と、
    を備えるスナップフィット構造。
  7. 組付部材が組み付けられる被組付部材と、
    前記被組付部材及び前記組付部材の一方に設けられた保持部と、
    前記被組付部材及び前記組付部材の他方に設けられ、前記組付部材が前記被組付部材へ組付けられる際の前記保持部に対する移動方向である組付方向側からの荷重を受けることによって第1変形支点を中心に弾性変形され、弾性変形が解消されて前記保持部へ係合されることによって前記保持部に保持されると共に、前記保持部から受ける反組付方向側からの荷重が、前記第1変形支点よりも反組付方向側からの荷重の付与位置側の第2変形支点を中心に弾性変形するように作用される弾性部と、
    を備えるスナップフィット構造。
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