JP2013230734A - シートベルト装置用タング及びシートベルト装置 - Google Patents

シートベルト装置用タング及びシートベルト装置 Download PDF

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輝彦 小出
Shigeru Kigami
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Abstract

【課題】ウェビングを装着する際には規制部材によるウェビングの移動規制を抑制でき、ウェビングを装着した状態ではウェビングの張力で規制部材を容易に移動させることができるシートベルト装置用タング及びこのようなタングを備えたシートベルト装置を得る。
【解決手段】ウェビング通過部70の底部に形成された通過部側第1傾斜面114は規制方向に対して鋭角的に傾斜している。これに対応してスライダ82にはスライダ側第1傾斜面104が形成されており、通過部側第1傾斜面114に摺接している。タング10の厚さ方向にウェビング16の張力が向いていれば、通過部側第1傾斜面114がスライダ側第1傾斜面104に干渉して規制方向への移動を規制するが、タング10の基端側にウェビング16の張力が向いていれば、ウェビング16の張力の向きに対する通過部側第1傾斜面114の傾斜角度が小さくなるのでスライダ82が容易に規制方向へ移動できる。
【選択図】図4

Description

本発明は、車両のシートベルト装置に適用されるシートベルト装置用タング及びこのようなタングを備えたシートベルト装置に関する。
下記の特許文献1に開示されたシートベルト装置用のタング(特許文献1では「舌状組立体」と称している)では、乗員の身体にウェビング(特許文献1では「安全ベルト」と称している)を装着した状態で規制部材(特許文献1では「固定部材」と称している)にウェビングが掛け回されている。車両が急減速することで乗員の身体がウェビングを引っ張り、これにより、規制部材がウェビングに引っ張られて移動すると、規制部材がタングの所定部位(特許文献1では「突出部」や「拘束部分」と称している)とでウェビングをクランプする。これにより、ウェビングにおいてタングよりも基端側の部分であるショルダウェビングが、タングよりも先端側の部分であるラップウェビング側に移動することを抑制する。
特開平1−153360号の公報
ところで、タングをバックルに装着しようとしてタングを引っ張ると、この場合にもウェビングが規制部材を引っ張る。したがって、このような状態でも、ウェビングが規制部材とタングの所定部位とでクランプされてしまう。タングをバックルに装着する際にウェビングがクランプされることを抑制するために、ウェビングをクランプする際の規制部材の移動方向とは反対方向へ規制部材を付勢することが考えられる。しかしながら、車両急減速時にはウェビングの張力で素早く規制部材を移動させることが好ましく、この意味では上記の付勢力を大きくできない。
本発明は、上記事実を考慮して、ウェビングを装着する際には規制部材によるウェビングの移動規制を抑制でき、ウェビングを装着した状態ではウェビングの張力で規制部材を容易に移動させることができるシートベルト装置用タング及びこのようなタングを備えたシートベルト装置を得ることが目的である。
請求項1に記載の本発明に係るシートベルト装置用タングは、バックルに挿し込み可能な挿込部が先端に設けられると共に、基端側にウェビングの通過が可能な中空のウェビング通過部が形成され、前記ウェビングの長手方向一端側が前記ウェビング通過部の前記挿込部とは反対側から伸び出て、前記ウェビングの長手方向他端側が前記ウェビング通過部の厚さ方向一端側から延び出るタング本体と、前記ウェビング通過部の内側における前記タング本体の厚さ方向一方の側の壁面に沿って所定の方向及びその反対方向に移動可能に設けられると共に、前記ウェビングが掛け回されて、前記ウェビングの張力によって前記所定の方向へ移動可能で、前記所定の方向へ移動することにより前記ウェビングがその長手方向に移動することを規制する規制部材と、前記規制部材が前記所定の方向へ移動する際の抵抗になると共に、前記ウェビングの張力が前記タング本体の前記基端側を向いた状態よりも前記タング本体の厚さ方向一方の側へ向いた状態で前記抵抗が大きくなる抵抗付与手段と、を備えている。
請求項1に記載のシートベルト装置用タングでは、タング本体の先端に設けられた挿込部がバックルに挿し込まれる。この状態でウェビングがシートに着座した乗員の身体に掛け回されていれば、乗員の身体に対するウェビングの装着状態になり、乗員の身体がウェビングによって拘束される。
例えば、車両が急減速することで乗員の身体が車両前方へ慣性移動しようとすると乗員の身体によってウェビングが引っ張られる。ウェビングはタング本体に設定されたウェビング通過部の内側を通過しており、更に、ウェビング通過部内ではウェビングが規制部材に掛け回されている。このため、ウェビングが乗員の身体に引っ張られると、規制部材がウェビングに引っ張られる。規制部材はウェビングの張力によって所定の方向へ移動可能であるが、規制部材には抵抗付与手段によって所定の方向への抵抗が付与されている。
したがって、ウェビングの張力が抵抗付与手段による抵抗を上回ると、規制部材はウェビングの張力によって所定の方向へ移動する。このように規制部材が移動することでウェビングはその長手方向に沿った移動、例えば、ウェビングにおいて乗員の肩部や胸部を拘束する部分、所謂「ショルダウェビング」がウェビング通過部を通過して乗員の腰部を拘束する部分、所謂「ラップウェビング」の側へ移動することが抑制される。この結果ラップウェビングがそれまでよりも長くなることを抑制できる。
ここで、上記の抵抗付与手段が規制部材に付与する抵抗は、ウェビングの張力の向きがタング本体の基端側への向きに対してタング本体の厚さ方向一方の側へ傾くことで大きくなる。このため、乗員がウェビングを装着するためにタング本体を把持してタング本体と共にウェビングを引っ張る際には、ウェビングの張力の向きがタング本体の厚さ方向一方へ傾くような姿勢でタング本体を把持すれば、抵抗付与手段からの抵抗で規制部材が所定の方向へ移動し難くなる。これにより、ウェビングを装着する際には、規制部材によるウェビングの移動規制が発生し難く、ウェビングを装着し易くなる。
請求項2に記載の本発明に係るシートベルト装置用タングは、請求項1に記載の本発明において、前記所定の方向に対して鋭角的に傾斜すると共に、前記タング本体の厚さ方向一方への向きに対する傾斜角度が前記所定の方向に対する傾斜角度よりも大きくなるように前記壁面に形成された通過部側傾斜面を前記抵抗付与手段とし、前記規制部材における前記壁面と対向する面に前記通過部側傾斜面に当接可能な規制部材側傾斜面を形成している。
請求項2に記載のシートベルト装置用タングでは、タング本体に設定されたウェビング通過部の壁面には、抵抗付与手段としての通過部側傾斜面が設定される。この通過部側傾斜面はウェビングの張力による規制部材の移動方向である所定の方向に対して鋭角的に傾斜しており、更に、タング本体の厚さ方向一方への向きに対する傾斜角度が所定の方向に対する傾斜角度よりも大きい。
この通過部側傾斜面に対応して規制部材におけるウェビング通過部の壁面と対向する側の面には規制部材側傾斜面が設定されており、この規制部材側傾斜面が通過部側傾斜面に接している。
規制部材が所定の方向へ移動する際には規制部材側傾斜面が通過部材側傾斜面上を摺動するが、上述したように、通過部材側傾斜面の傾斜角度は、タング本体の厚さ方向一方への向きに対する傾斜角度が所定の方向に対する傾斜角度よりも大きい。このため、ウェビングの張力の向きがタング本体の厚さ方向一方へ傾くにつれてウェビングの張力の向きに対する通過部材側傾斜面の傾斜角度が大きくなる。このため、ウェビングの張力の向きがタング本体の厚さ方向一方へ傾いているほど規制部材は所定の方向へ移動し難くなる。
請求項3に記載の本発明に係るシートベルト装置用タングは、請求項2に記載の本発明において、前記通過部側傾斜面よりも前記所定の方向側に形成されると共に、前記所定の方向とは反対向きに対して鋭角的に傾斜した戻り側傾斜面を前記壁面に形成している。
請求項3に記載のシートベルト装置用タングでは、通過部側傾斜面よりも所定の方向側には戻り傾斜面が形成され、規制部材が所定の方向とは反対方向に移動する際には、規制部材側傾斜面が戻り傾斜面上を摺動して通過部側傾斜面と対向する位置へ規制部材側傾斜面が戻る。ここで、戻り側傾斜面は所定の方向とは反対向きに対して鋭角的に傾斜している。このため、ウェビングの張力の向きをタング本体の基端側へ向けておくことで、規制部材が所定の方向とは反対方向に移動するに際して戻り傾斜面が規制部材に付与する抵抗が小さくなる。
請求項4に記載の本発明に係るシートベルト装置用タングは、請求項2又は請求項3に記載の本発明において、前記壁面から前記規制部材を離間させる方向へ前記規制部材を付勢する付勢手段を備えている。
請求項4に記載のシートベルト装置用タングでは、付勢手段の付勢力によって規制部材が壁面から離間する方向へ付勢される。ウェビングの張力の向きがタング本体の厚さ方向一方へ傾いている状態では、ウェビングの張力が付勢手段の付勢力に抗するように作用する。このため、この状態では、規制部材の規制部材側斜面がウェビング通過部の通過部側斜面に接近している。したがって、この状態で規制部材が所定の方向へ移動しようとすると、ウェビング通過部の通過部側斜面が規制部材の規制部材側斜面に干渉して、抵抗が規制部材の所定の方向への移動を規制しようとする。
これに対して、ウェビングの張力の向きがタング本体の基端側へ向いている状態では、付勢手段の付勢力の向きに対してウェビングの張力が交差している。このため、この状態では、ウェビングの張力が付勢手段の付勢力にあまり抗することがない。したがって、この状態では、規制部材の規制部材側斜面がウェビング通過部の通過部側斜面から離間しており、規制部材が所定の方向へ移動しようとした場合には、規制部材の規制部材側斜面がウェビング通過部の通過部側斜面に接しないか、又は、規制部材の規制部材側斜面がウェビング通過部の通過部側斜面に僅かに接するだけで規制部材は所定の方向へ容易に移動できる。
請求項5に記載の本発明に係るシートベルト装置用は、先端側が車両用のシートにおける乗員の着座位置の側方で前記シート又は車両の車体に直接又は間接的に係止されたウェビングと、前記着座位置を介して前記ウェビングの先端側の係止位置とは反対側に設けられたバックルと、前記請求項1から前記請求項4の何れか1項に記載のシートベルト装置用タングと、を備えている。
請求項5に記載のシートベルト装置では、車両用のシートにおける乗員の着座位置の側方でウェビングの先端側がシート又は車両の車体に直接又は間接的に係止される。このシートに着座した乗員の身体に対してウェビングが掛け回された状態でシートにおける乗員の着座位置を介してウェビングの先端側の係止位置とは反対側に設けられたバックルにシートベルト装置用タングが装着されると、シートベルト装置用タングがバックルに保持されて、乗員の身体に対するウェビングの装着状態になる。
ここで、本発明に係るシートベルト装置を構成するシートベルト装置用タングは、上述している。請求項1から請求項4の何れか1項に記載されたシートベルト装置用タングである。このため、上述している。請求項1から前記請求項4の何れか1項に記載の本発明と同じ作用を奏し、その結果、上述した請求項1から前記請求項4の何れか1項に記載の本発明と同じ効果を得ることができる。
以上、説明したように、本発明では、ウェビングを装着する際には規制部材によるウェビングの移動規制を抑制でき、ウェビングを装着した状態ではウェビングの張力で規制部材を容易に移動させることができる。
第1の実施の形態に係るシートベルト装置の全体構成の概略を示す正面図である。 乗員がウェビングを装着するためにタングと共にウェビングを引っ張っている状態を示す図1に対応した正面図である。 第1の実施の形態に係るシートベルト装置用タングの全体構成の概略を示す分解斜視図である。 第1の実施の形態に係るシートベルト装置用タングの全体構成の概略を示す正面断面図である。 乗員がウェビングを装着した状態を示す図1に対応した正面図である。 乗員がウェビングを装着した状態での図4に対応した正面断面図である。 ウェビングに引っ張られた規制部材が規制方向へ移動した状態を示す図4に対応した正面断面図である。 抵抗付与手段とその近傍部分を拡大した正面断面図である。 第2の実施の形態に係るシートベルト装置用タングの全体構成の概略を示す図3に対応した分解斜視図である。 第2の実施の形態に係るシートベルト装置用タングの全体構成の概略を示す図4に対応した正面断面図である。 乗員がウェビングを装着した状態での図6に対応した正面断面図である。
次に、図1から図11の各図を用いて本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の各実施の形態を説明するにあたり、説明している実施の形態よりも前出の実施の形態と同一の部位に関しては、同一の符号を付与してその詳細な説明を省略する。
<第1の実施の形態の構成>
図1には第1の実施の形態に係るシートベルト装置用タング10(以下、単に「タング10」と称する)を用いたシートベルト装置12の全体構成の概略が正面図により示されている。
この図に示されるように、シートベルト装置12はウェビング格納手段としてのウェビング巻取装置14を備えている。ウェビング巻取装置14は、例えば、車両のセンターピラーの下端側で、車両を構成する車体に固定されている。このウェビング巻取装置14には図示しないスプールが、例えば、車両の前後方向を軸方向とする軸周りに回転可能に設けられており、このスプールに可撓性を有する長尺帯状に形成されたウェビング16の長手方向基端側が係止されている。
ウェビング16の長手方向基端側は上記のスプールの外周部に巻取られた状態で格納されている。ウェビング16におけるスプールよりも先端側は、センターピラーに沿って車両の上方へ引出され、センターピラーの上端部近傍に設けられたショルダアンカ18を通過して、車両の下方へ折り返されている。車両下方へ折り返されたウェビング16の先端は、車両用のシート20における幅方向一方の側で車体に固定されたアンカ22に係止されている。
なお、本実施の形態は、車体側にウェビング巻取装置14やアンカ22が固定された構成である。しかしながら、例えば、ウェビング巻取装置14はシート20を構成するシートバック24に内蔵される構成であってもよいし、シートバック24の後方にウェビング巻取装置14が設けられる構成であってもよい。また、アンカ22も車体ではなく、シート20の骨格等を構成する部材に取り付けられる構成であってもよい。
本実施の形態に係るタング10は、ウェビング16の先端(アンカ22に係止される部分)とショルダアンカ18との間に設けられている。このタング10に対応してシート20を介してウェビング巻取装置14やアンカ22の配置位置とは反対側(すなわち、シート20の幅方向他方の側)にはバックル26が車体又はシート20の骨格等を構成する部材に固定されている。
詳細に関しては後述するが、図5に示されるように、タング10はバックル26に装着できるようになっており、シート20のシートクッション28に着座した乗員30が、ウェビング巻取装置14のスプールからウェビング16を引出して、ウェビング16を前方から身体に掛け回した状態でタング10をバックル26に装着すると、乗員30の身体に対するウェビング16の装着状態になる。この状態では、ウェビング16におけるタング10とアンカ22との間がラップウェビング32とされて、乗員30の腰部を前方から拘束し、ウェビング16におけるショルダアンカ18とタング10との間がショルダウェビング34とされて、乗員30の肩部や胸部等を前方から拘束する。
なお、本実施の形態のシートベルト装置12は、例えば、車両の運転席や助手席等の一人掛のシート20に対応した構成であるが、例えば、車両の後部座席等に用いられる複数人掛のベンチシートに本発明を適用することができる。このようなベンチシートに本発明を適用する場合、ベンチシートにおける乗員30の着座位置に対してシート幅方向一方の側にウェビング巻取装置14やシートバック24が設けられ、他方の側にバックル26が設けられる。
<タング10の構成>
図3にはタング10の構成の概略が分解斜視図によりしめされており、図4にはタング10の構成が側面断面図により示されている。
これらの図に示されるように、タング10はタング本体40を構成する芯金42を備えている。芯金42は金属平板を打ち抜き、更に、曲げ成形することにより形成されている。この芯金42は挿込部44を備えており、タング10をバックル26に装着する際には、挿込部44がバックル26に形成された開口からバックル26に挿入される。挿込部44には透孔46が形成されている。挿込部44がバックル26に挿入されると、バックル26に設けられたラッチが透孔46に入り込む。挿込部44がバックル26から抜け出ようとすると、ラッチが透孔46の内周部に干渉してバックル26から抜け出る方向への挿込部44の移動が規制される。これにより、バックル26へのタング10の装着状態となる。
また、芯金42における挿込部44よりも基端側(タング10をバックル26に挿し込む際の挿込方向とは反対側)は基部48とされている。図4に示されるように、基部48は側壁50を備えている。側壁50は挿込部44の基端側から芯金42を構成する板材を挿込部44の厚さ方向(更に言えば、挿込部44の厚さ方向に対して上記の挿込方向とは反対向きへ傾斜した方向)へ向けて屈曲させることで形成されている。
また、基部48は底壁52を備えている。底壁52は側壁50の挿込部44とは反対側の端部から連続して形成されており、側壁50の挿込部44とは反対側の端部を軸に芯金42を構成する板材を側壁50の厚さ方向一方の側へ向けて屈曲させることで形成されている。このため、挿込部44とは異なり底壁52は挿込方向(図4における下方)へ傾いている。
さらに、図4に示されるように、基部48は側壁54を備えている。側壁54は底壁52の側壁50とは反対側の端部から連続して形成されており、底壁52の側壁50とは反対側の端部を軸に芯金42を構成する板材の厚さ方向が挿込方向に沿うように屈曲させることで形成されている。このように、側壁50、底壁52、側壁54にて構成される基部48は、その断面形状が底壁52の厚さ方向一方へ向けて開口した凹形状となっている。
また、この基部48には開口部62、64が形成されている。開口部62は側壁50から底壁52に亘って形成されており、基部48の内側と側壁50や底壁52よりも基部48の外側とを連通している。これに対して開口部64は底壁52から側壁54に亘って形成されており、基部48の内側と底壁52や側壁54よりも基部48の外側とを連通している。
このような構成の基部48は合成樹脂材によって形成された被覆部68により被覆されている。この被覆部68において上述した基部48の側壁50と側壁54との間に対応する空間はウェビング通過部70とされている。また、被覆部68にはウェビング通過孔72が形成されている。ウェビング通過孔72は上述した開口部62の内周部が被覆部68を構成する合成樹脂材により被覆されることで形成されており、被覆部68の内側であるウェビング通過部70と被覆部68の外側とを連通している。
また、被覆部68にはウェビング通過孔74が形成されている。ウェビング通過孔74は上述した開口部64の内周部が被覆部68を構成する合成樹脂材により被覆されることで形成されている。但し、ウェビング通過孔74はその貫通方向が側壁54の厚さ方向に沿っており、側壁54の厚さ方向に沿って被覆部68の内側であるウェビング通過部70と被覆部68の外側とを連通している。
上述したウェビング16はショルダウェビング34が被覆部68の外側からウェビング通過孔74を通過してウェビング通過部70の内側に入り込み、更に、ウェビング通過孔72を通過して被覆部68の外側に延びた部分がラップウェビング32となっている。上記のウェビング通過部70には開口側、すなわち、側壁50、54の底壁52とは反対側からカバー76が装着され、カバー76によってウェビング通過部70が隠されている。
このウェビング通過部70の内側には規制部材としてのスライダ82が設けられている。スライダ82は金属材料を引抜加工や押出加工等によってウェビング通過部70内におけるウェビング16の幅方向に貫通した筒形状に形成されている。スライダ82は掛け回し部92を備えている。掛け回し部92は側壁54側へ開口して側壁50側へ膨らむように略C字形状に湾曲しており、その外周面にはウェビング通過孔72を通過してウェビング通過部70の内側に入り込んだウェビング16が掛け回され、ウェビング16において掛け回し部92に掛け回された部分よりも先端側(他端側)で、更に、ウェビング通過孔72を通過した部分がラップウェビング32となる。
この掛け回し部92からは連続して平板部96が形成されている。平板部96は掛け回し部92から側壁54側へ延びるように形成されており、更に、この平板部96における掛け回し部92とは反対側の端部からは連続してスライダ側圧接部90が形成されている。
一方、被覆部68において側壁54を被覆している部分のうち、ウェビング通過部70の開口側の部分(ウェビング通過孔74よりもウェビング通過部70の開口側)は厚肉部94とされている。この厚肉部94では側壁54の厚さ方向に沿った被覆部68の寸法が他の部分よりも厚く形成されており、被覆部68において側壁54を被覆している部分のうちウェビング通過孔74よりウェビング通過部70の底部側の部分よりもウェビング通過部70の内側に庇状に突出している。
この厚肉部94におけるウェビング通過部70の内方側で且つウェビング通過部70の底部(特許請求の範囲で言う「壁面」に相当する)側の角部は本体側圧接部98とされている。この本体側圧接部98はスライダ82のスライダ側圧接部90に対して対向しており、図4に示されるように、スライダ82が側壁54側にスライドすると、スライダ側圧接部90が本体側圧接部98に接近する。このように接近することでスライダ側圧接部90と本体側圧接部98とでウェビング16をクランプできる。なお、以下、スライダ側圧接部90が本体側圧接部98へ接近する際のスライダ82の移動方向を、便宜上、「規制方向」(特許請求の範囲で言う「所定の方向」に対応する)と称する。
また、スライダ82は波状部102を備えている。波状部102は平板部96よりもウェビング通過部70の底部側に設けられており、その一端は掛け回し部92の平板部96とは反対側の端部に繋がっており、他端はスライダ側圧接部90の平板部96とは反対側の端部に繋がっている。これにより、スライダ82は全体的にウェビング16の幅方向に貫通した筒形状に形成されている。
この波状部102におけるウェビング通過部70の底部と対向する面は、波状部102における一端側(掛け回し部92側)から他端側(スライダ側圧接部90側)へスライダ側第1傾斜面104とスライダ側第2傾斜面106とが交互に形成されている。
この波状部102に対応してウェビング通過部70の底部には抵抗付与手段としての波状面112が形成されている。波状面112には、通過部側傾斜面としての通過部側第1傾斜面114と、戻り側傾斜面としての通過部側第2傾斜面116とが交互に形成されている。
ここで、図8には波状部102及び波状面112を拡大した断面図が示されている。この図に示されるように、波状面112の通過部側第1傾斜面114は、上記の規制方向に対して90度未満(すなわち、鋭角)の角度θ1だけ傾斜した傾斜面とされており、その規制方向側の端部からは通過部側第1傾斜面114に対して規制方向側で隣接する通過部側第2傾斜面116が形成され、規制方向とは反対側の端部からは通過部側第1傾斜面114に対して規制方向とは反対側で隣接する通過部側第2傾斜面116が形成されている。
一方、通過部側第2傾斜面116は、上記の規制方向とは反対方向に対して90度未満(すなわち、鋭角)の角度θ2だけ傾斜した傾斜面とされている。
これに対して、スライダ82の波状部102を構成するスライダ側第1傾斜面104とスライダ側第2傾斜面106とが成す角度は、波状面112における通過部側第1傾斜面114と通過部側第2傾斜面116とが成す角度に略等しく設定されており、スライダ82の波状部102は通過部側第1傾斜面114と、通過部側第1傾斜面114に対して規制方向とは反対側で隣接する通過部側第2傾斜面116とで構成される谷間に入り込んでいる。
この状態で、スライダ82のスライダ側第1傾斜面104は波状面112の通過部側第1傾斜面114に接しており、スライダ82のスライダ側第2傾斜面106は波状面112の通過部側第2傾斜面116に接している。このため、本実施の形態においてスライダ82が規制方向へ移動するには、スライダ側第1傾斜面104が、このスライダ側第1傾斜面104に接する通過部側第1傾斜面114と、この通過部側第1傾斜面114に対して規制方向側で隣接する通過部側第2傾斜面116との間の頂部を越えなくてはならない。
一方、図3に示されるように、スライダ82には一対のスライダ付勢ばね162が設けられている。スライダ付勢ばね162は幅方向が上述した芯金42の基部48を構成する底壁52の厚さ方向に沿った細幅板状で全体的にばね性を有する金属平板を、その幅方向を軸方向とする軸周りに屈曲又は湾曲させることによって形成されている。
このスライダ付勢ばね162は基部164を備えている。基部164の長手方向一端からは連続して圧接片166が形成されている。
圧接片166はスライダ付勢ばね162を構成する金属板材を基部164の長手方向一端にて幅方向を軸方向とする軸周りに屈曲又は湾曲させることによって形成されている。圧接片166の先端側(基部164とは反対側の端部側)は先端へ向けて漸次細幅となるテーパ状に形成されており、その先端はスライダ82における掛け回し部92側の内周部に圧接し、スライダ付勢ばね162はスライダ82を側壁50側へ付勢している。
これに対して、基部164の長手方向他端部はスライダ82の軸方向端部からスライダ82の外側へ突出している。この基部164の長手方向他端部からは連続して係止片168が形成されている。この係止片168はウェビング通過部70におけるウェビング通過孔72、74よりもウェビング16の幅方向外側に形成された保持部190に保持されている。
<第1の実施の形態の作用、効果>
次に、本実施の形態の作用並びに効果について説明する。
本タング10を適用したシートベルト装置12では、シート20のシートクッション28に着座した乗員30が身体にウェビング16を装着する際には、先ず、図2に示されるように、タング10の基端側から先端側への向きがシート20の下方へ向いた状態でタング10を把持し、この状態でタング10と共にウェビング16をバックル26側(すなわち、シート20の幅方向他方)へ引っ張る。
このウェビング16の引っ張りによりウェビング巻取装置14のスプールからウェビング16が引出される。このようにして引出されたウェビング16を乗員30が身体の前方でウェビング16を身体に掛け回し、この状態で図5に示されるように、タング10の挿込部44をバックル26に挿し込むと、バックル26によるタング10の保持状態となり、乗員30の身体に対するウェビング16の装着状態になる。
この乗員30の身体に対するウェビング16の装着状態では、ウェビング16におけるタング10とアンカ22との間の部分がラップウェビング32とされ、乗員30の腰部がシート20の前方や上方からラップウェビング32によって拘束される。これに対して、ウェビング16におけるタング10とショルダアンカ18との間の部分はショルダウェビング34とされ、乗員30の肩部や胸部がシート20の前方からショルダウェビング34によって拘束される。
ここで、図2に示されるように、タング10と共にウェビング16をバックル26側(すなわち、シート20の幅方向他方)へ引っ張ると、図4に示されるように、ウェビング16におけるスライダ82よりもアンカ22側ではウェビング16の張力がシート20の下方に対してシート20の幅方向一方の側へ傾斜した向きとなる。これに対して、この状態では、ウェビング16におけるスライダ82よりもショルダアンカ18側ではウェビング16の張力がシート20の上方に対してシート20の幅方向一方の側へ傾斜した向きとなる。
すなわち、この状態でウェビング16がスライダ82を引っ張る向きは、タング10の先端側から基端側への向きや、規制方向に対してシート20の幅方向一方の側、すなわち、タング10の厚さ方向一方の側へ傾く。したがって、この状態では、ウェビング16がスライダ82を引っ張る向きに対して通過部側第1傾斜面114の傾斜角度が規制方向やタング10の基端側への向きに対する通過部側第1傾斜面114の傾斜角度が大きくなる。このため、この状態でウェビング16の張力によってスライダ82が規制方向へ移動しようとすると、波状面112の通過部側第1傾斜面114がスライダ82のスライダ側第1傾斜面104に干渉して、スライダ82の規制方向への移動を規制する。
このため、この状態では、スライダ82が規制方向へ移動して、スライダ側圧接部90と本体側圧接部98とでウェビング16をクランプすることがないか、このようなクランプが発生し難い。したがって、この状態では、ウェビング16が容易にウェビング通過部70を通過できるので、タング10をバックル26側へ引っ張り易く、容易にタング10をバックル26に装着できる。
図5及び図6に示されるようなウェビング16の装着状態で、例えば、車両が急減速すると乗員30の身体によってウェビング16におけるラップウェビング32及びショルダウェビング34の双方がシート20の前方へ引っ張られる。このようにラップウェビング32及びショルダウェビング34が引っ張られると、タング10のウェビング通過部70の内側では、ウェビング16がスライダ82の掛け回し部92を規制方向へ引っ張る。
このようにしてウェビング16に引っ張られたスライダ82がスライダ付勢ばね162の付勢力に抗して規制方向へ移動すると、スライダ側圧接部90がウェビング16の厚さ方向一方の面(図4における右側の面)を押圧して、ウェビング16をその幅方向を軸方向とする軸周りに屈曲又は湾曲させる。
また、このようにスライダ側圧接部90にウェビング16が掛け回された状態では、スライダ側圧接部90よりも規制方向側でウェビング16がスライダ82に掛け回される。この状態で更にスライダ82が規制方向へスライドすると、スライダ側圧接部90が本体側圧接部98に接近し、本体側圧接部98がウェビング16の厚さ方向他方の面をスライダ側圧接部90側へ押圧する。
これにより、図7に示されるように、ウェビング16はスライダ82と本体側圧接部98とでクランプされるか、ウェビング16はクランプされないまでも本体側圧接部98及びスライダ側圧接部90に掛け回されて屈曲又は湾曲させられ、これにより、ウェビング16に対するスライダ82及びタング本体40の被覆部68の総合的な摩擦抵抗が増加する。これにより、ウェビング16におけるショルダウェビング34側の部分がウェビング通過部70を通過してラップウェビング32側へ移動することを防止又は抑制できる。
ここで、図5に示されるように、タング10をバックル26に装着してウェビング16が乗員30の身体に装着された状態では、図6に示されるように、ウェビング16におけるスライダ82よりもアンカ22側(すなわち、ラップウェビング32)がウェビング通過孔72の上側の縁部に掛け回されて上方、すなわち、タング10の基端側へ延びている。これに対して、この状態では、ウェビング16におけるスライダ82よりもショルダアンカ18側(すなわち、ショルダウェビング34)がウェビング通過孔74を通過してタング10の基端側へ延びている。
したがって、上記のように車両が急減速することによって乗員30の身体がウェビング16を引っ張ると、ウェビング16におけるスライダ82の両側、すなわち、ラップウェビング32及びショルダウェビング34の双方は、タング10の先端側から基端側への向きにスライダ82を引っ張る。
この状態でのウェビング16の張力の向きに対する通過部側第1傾斜面114の傾斜角度は、タング10をバックル26に装着する際のウェビング16の張力の向きに対する通過部側第1傾斜面114の傾斜角度よりも小さくなる。このため、波状面112の通過部側第1傾斜面114がスライダ82のスライダ側第1傾斜面104に接しているものの、ウェビング16の張力によって波状面112の通過部側第1傾斜面114上をスライダ82のスライダ側第1傾斜面104が容易に滑って、スライダ側第1傾斜面104に接する通過部側第1傾斜面114と、この通過部側第1傾斜面114に対して規制方向側で隣接する通過部側第2傾斜面116との間の頂部を越える。
これにより、スライダ82は比較的容易に規制方向へ移動することができ、上記のように、ウェビング16におけるショルダウェビング34側の部分がウェビング通過部70を通過してラップウェビング32側へ移動することを防止又は抑制できる。
また、車両急減速状態が解消されて、乗員30の身体によるウェビング16の引っ張りが解消されると、スライダ82はスライダ付勢ばね162の付勢力で規制方向とは反対方向へスライドしようとする。ここで、波状面112の通過部側第2傾斜面116が規制方向とは反対方向に対して成す角度θ2は鋭角である。
このため、スライダ82のスライダ側第2傾斜面106は波状面112の通過部側第2傾斜面116に接しているものの、波状面112の通過部側第2傾斜面116上をスライダ82のスライダ側第2傾斜面106が容易に滑って、スライダ側第2傾斜面106に接する通過部側第2傾斜面116と、この通過部側第2傾斜面116に対して規制方向とは反対側で隣接する通過部側第1傾斜面114との間の頂部を越えて移動することができる。これにより、スライダ付勢ばね162の付勢力を特に強く設定しなくても、スライダ82は容易に規制方向とは反対方向へ移動して、上述したウェビング16の移動規制を解除できる。
<第2の実施の形態>
次に、第2の実施の形態について説明する。
図9には本実施の形態に係るシートベルト装置用タング210(以下、単に「タング210」と称する)の構成の概略が前記第1の実施の形態に係るタング10を説明した図3に対応する分解斜視図により示されている。また、図10には、本タング210の構成の概略が前記第1の実施の形態に係るタング10を説明した図4に対応する断面図により示されており、図11には、本タング210の構成の概略が前記第1の実施の形態に係るタング10を説明した図6に対応する断面図により示されている。
これらの図に示されるように、本タング210では、ウェビング通過部70の内側にばね収容孔212が形成されている。ばね収容孔212はウェビング通過孔72におけるウェビング16の幅方向に沿った両側に形成されている(図9から図11の各図では一方のばね収容孔212のみを図示)。これらのばね収容孔212には付勢手段としての板ばね214が収容されている。板ばね214は略長方形状の弾性を有する板材をその厚さ方向一方の側に曲率の中心が位置するように湾曲されている。
板ばね214は、その湾曲の開口側(曲率中心側)がばね収容孔212の底部側を向くようにばね収容孔212に収容されている。板ばね214は、ばね収容孔212に収容された状態で長手方向中央側がばね収容孔212の開口端よりも外側に突出する。ばね収容孔212の開口側からの力が板ばね214の長手方向中央側に付与されると、板ばね214の長手方向中央側がばね収容孔212の底部に接近するように板ばね214全体が弾性変形する。
このような板ばね214を備えた本タング210では、板ばね214がスライダ82の波状部102を押圧してウェビング通過部70の底部(すなわち、波状面112)からスライダ82を離間させる方向へスライダ82を付勢する。但し、第1の実施の形態において説明したように、タング210をウェビング16と共にバックル26側(すなわち、シート20の幅方向他方)へ引っ張った場合のウェビング16がスライダ82を引っ張る向きは、タング210の先端側から基端側への向きや規制方向に対してタング210の厚さ方向一方の側へ傾く。したがって、この状態では、ウェビング16がスライダ82に付与する力は、板ばね214がスライダ82を付勢する向きとは概ね反対方向になる。
このため、この状態では、図10に示されるように、板ばね214の付勢力に抗してスライダ82がウェビング通過部70の底部に圧接され、波状部102のスライダ側第1傾斜面104及びスライダ側第2傾斜面106が、通過部側第1傾斜面114と通過部側第2傾斜面116との間の谷間に入り込んでいる。これにより、この状態では、ウェビング16の張力によってスライダ82が規制方向へ移動しようとすると、波状面112の通過部側第1傾斜面114がスライダ82のスライダ側第1傾斜面104に干渉して、スライダ82の規制方向への移動を規制する。
したがって、この状態では、スライダ82が規制方向へ移動して、スライダ側圧接部90と本体側圧接部98とでウェビング16をクランプすることがないか、このようなクランプが発生し難い。したがって、この状態では、ウェビング16が容易にウェビング通過部70を通過できるので、タング210をバックル26側へ引っ張り易く、容易にタング10をバックル26に装着できる。
一方、第1の実施の形態において説明したように、タング210をバックル26に装着した状態でウェビング16がスライダ82を引っ張る向きはタング210の先端側から基端側への向きになる。このように、ウェビング16がスライダ82を引っ張る向きと、板ばね214がスライダ82を押圧する向きとが交差することで、ウェビング16がスライダ82を引っ張る力において板ばね214の付勢力に抗する向きの成分が減少する。
このため、図11に示されるように、この状態では板ばね214の付勢力でスライダ82がウェビング通過部70の底部から離間する。これにより、スライダ82の波状部102におけるスライダ側第1傾斜面104とスライダ側第2傾斜面106の一部又は全部が、波状面112における通過部側第1傾斜面114と通過部側第2傾斜面116との間の谷間から抜け出る。この状態でスライダ82が規制方向に移動しようとし場合には、スライダ82のスライダ側第1傾斜面104が波状面112の通過部側第1傾斜面114からの干渉を受けないか、又は、通過部側第1傾斜面114における規制方向側の一部のみから干渉を受けるだけである。
このため、この状態では、スライダ82は比較的容易に規制方向へ移動することができ、上記のように、ウェビング16におけるショルダウェビング34側の部分がウェビング通過部70を通過してラップウェビング32側へ移動することを防止又は抑制できる。
なお、上記の各実施の形態は何れも規制部材としてのスライダ82の移動方向が直線的なスライドであった(すなわち、特許請求の範囲で言う規制部材の移動方向である「所定の方向」及びその反対方向が直線的であった)。しかしながら、規制部材の移動方向である所定の方向が直線的な向きに限定されるものではなく、規制部材が曲線的に移動したり、所定部位を中心に回動したりするような構成であってもよい。
10 シートベルト装置用タング
12 シートベルト装置
16 ウェビング
20 シート
26 バックル
40 タング本体
70 ウェビング通過部
82 スライダ(規制部材)
104 スライダ側第1傾斜面(規制部材側傾斜面)
114 通過部側第1傾斜面(通過部側傾斜面、抵抗付与手段)
116 通過部側第2傾斜面(戻り側傾斜面)
210 シートベルト装置用タング
214 板ばね(付勢手段)

Claims (5)

  1. バックルに挿し込み可能な挿込部が先端に設けられると共に、基端側にウェビングの通過が可能な中空のウェビング通過部が形成され、前記ウェビングの長手方向一端側が前記ウェビング通過部の前記挿込部とは反対側から伸び出て、前記ウェビングの長手方向他端側が前記ウェビング通過部の厚さ方向一端側から延び出るタング本体と、
    前記ウェビング通過部の内側における前記タング本体の厚さ方向一方の側の壁面に沿って所定の方向及びその反対方向に移動可能に設けられると共に、前記ウェビングが掛け回されて、前記ウェビングの張力によって前記所定の方向へ移動可能で、前記所定の方向へ移動することにより前記ウェビングがその長手方向に移動することを規制する規制部材と、
    前記規制部材が前記所定の方向へ移動する際の抵抗になると共に、前記ウェビングの張力が前記タング本体の前記基端側を向いた状態よりも前記タング本体の厚さ方向一方の側へ向いた状態で前記抵抗が大きくなる抵抗付与手段と、
    を備えるシートベルト装置用タング。
  2. 前記所定の方向に対して鋭角的に傾斜すると共に、前記タング本体の厚さ方向一方への向きに対する傾斜角度が前記所定の方向に対する傾斜角度よりも大きくなるように前記壁面に形成された通過部側傾斜面を前記抵抗付与手段とし、前記規制部材における前記壁面と対向する面に前記通過部側傾斜面に当接可能な規制部材側傾斜面を形成した請求項1に記載のシートベルト装置用タング。
  3. 前記通過部側傾斜面よりも前記所定の方向側に形成されると共に、前記所定の方向とは反対向きに対して鋭角的に傾斜した戻り側傾斜面を前記壁面に形成した請求項2に記載のシートベルト装置用タング。
  4. 前記壁面から前記規制部材を離間させる方向へ前記規制部材を付勢する付勢手段を備える請求項2又は請求項3に記載のシートベルト装置用タング。
  5. 先端側が車両用のシートにおける乗員の着座位置の側方で前記シート又は車両の車体に直接又は間接的に係止されたウェビングと、
    前記着座位置を介して前記ウェビングの先端側の係止位置とは反対側に設けられたバックルと、
    前記請求項1から前記請求項4の何れか1項に記載のシートベルト装置用タングと、
    を備えるシートベルト装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN109532751A (zh) * 2018-12-10 2019-03-29 山东国金汽车制造有限公司 一种汽车安全带锁舌固定扣

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