JP5949700B2 - 圧電式ブザー - Google Patents

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Description

本発明は、圧電式ブザーに関するものである。
従来、ケース内に圧電振動板が収容された圧電式ブザーにおいて、圧電振動板の前面側に共鳴室が形成され、共鳴室からケース外部に連通する放音孔が形成され、圧電振動板によって発生した音を共鳴室で増幅して放音孔よりケース外部に放出する圧電式ブザーが知られている。このような圧電式ブザーでは、圧電振動板の背面側に、電気導通用のワイヤを引き出すバックキャビティが設けられているものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−170511号公報
このようなバックキャビティが存在すると、圧電振動板によって発生した音がバックキャビティを囲む壁で反射し、反射波が圧電振動板の振動に悪影響を与えてしまう(例えば振動を抑制してしまう)可能性がある。
本願発明者は、このような、バックキャビティ内の反射波による圧電振動板への悪影響を緩和するために、バックキャビティを囲む壁にスリットを設けることを着想した。しかしこの場合、スリットからケース内に水滴が侵入してしまう可能性が高くなる。
本発明は上記点に鑑み、ケース内で圧電振動板の前後に共鳴室およびバックキャビティが形成された圧電振動板において、バックキャビティ内の反射波による圧電振動板への悪影響を緩和すると共に、ケース内に水滴が侵入してしまう可能性を低く維持することを目的とする。
上記目的を達成するための請求項1に記載の発明は、ケース(1)と、前記ケース(1)内に収容され、振動して音を発生する圧電振動板(2)と、を備え、前記ケース(1)は、前面板(11f)と背面板(12b)とを有し、前記ケース(1)内には、前記圧電振動板(2)の前記前面板(11f)側に、共鳴室として機能するフロントキャビティ(21)が形成されていると共に、前記圧電振動板(2)の前記背面板(12b)側に、バックキャビティ(22)が形成されており、前記前面板(11f)には、前記ケース(1)の外部から前記フロントキャビティ(21)に連通する放音孔(11e)が形成されており、前記背面板(12b)には、前記ケース(1)の外部から前記バックキャビティ(22)に連通するスリット(30〜39)が形成されており、前記スリット(30〜39)は、前記スリット(30〜39)を通って前記ケース(1)外から前記ケース(1)内に水滴が侵入することを、水滴の表面張力によって防ぐことができるような形状となっていることを特徴とする圧電式ブザーである。
このように、バックキャビティ(22)内の反射波による圧電振動板(2)への悪影響を緩和するために形成されたスリット(30〜39)が、表面張力で水滴の侵入を防ぐことができるような形状となっていることで、ケース(1)内に水滴が侵入してしまう可能性を低く維持することが可能となる。
また、請求項2に記載の発明は、ケース(1)と、前記ケース(1)内に収容され、振動して音を発生する圧電振動板(2)と、を備え、前記ケース(1)は、前面板(11f)と背面板(12b)とを有し、前記ケース(1)内には、前記圧電振動板(2)の前記前面板(11f)側に、共鳴室として機能するフロントキャビティ(21)が形成されていると共に、前記圧電振動板(2)の前記背面板(12b)側に、バックキャビティ(22)が形成されており、前記前面板(11f)には、前記ケース(1)の外部から前記フロントキャビティ(21)に連通する放音孔(11e)が形成されており、
前記背面板(12b)には、前記ケース(1)の外部から前記バックキャビティ(22)に連通するスリット(30〜39)が形成されており、前記スリット(30〜39)は、直径1.6mm以上の剛体球が、前記スリット(30〜39)を通って前記ケース(1)外からケース(1)内に入ることができないような形状となっていることを特徴とする圧電式ブザーである。
このように、バックキャビティ(22)内の反射波による圧電振動板(2)への悪影響を緩和するために形成されたスリット(30〜39)が、直径1.6mm以上の剛体球が、当該スリット(30〜39)を通ってケース(1)外からケース(1)内に入ることができないような形状となっていることで、ケース(1)内に水滴が侵入してしまう可能性を低く維持することが可能となる。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の圧電式ブザーにおいて、前記ケース(1)には、前記放音孔(11e)と同面で開口し、前記バックキャビティ(22)に連通する貫通孔(11c、11d)が形成されていることを特徴とする。
このように、放音孔(11e)と同面で開口し、バックキャビティ(22)に連通する貫通孔(11c、11d)がある場合、放音孔(11e)から出る音と、貫通孔(11c、11d)から出る音の、位相がずれてしまう。すると、もしスリット(30〜39)がなければ、前面板(11f)から出る音の全体としての音圧が低下してしまうおそれがある。
しかし、上記のように、スリット(30〜39)が背面板(12b)に形成されている場合は、圧電振動板(2)で発生した音の一部、スリット(30〜39)からケース(1)外に逃げる。
したがって、ケース(1)外側に開いた貫通孔(11c、11d)の開口端から出る音の音圧は、放音孔(11e)から出る音の音圧よりも小さい。したがって、両者の音の位相が異なっていても、放音孔(11e)から出る音に与える悪影響を抑制することができる。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかつに記載の圧電式ブザーにおいて、スリット(30〜39)は、複数個設けられていることを特徴とする。このようになっていることで、ケース(1)の前面側における音圧を高める効果を十分に保ちながら、水滴の侵入を防止することができる。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の圧電式ブザーにおいて、前記スリット(30〜39)の端部(30x〜39x)において、前記スリット(30〜39)を構成する通路壁(34b、34c)が、前記端部(30x〜39x)以外の部分に対して下方に傾斜していることを特徴とする。
このようになっていることで、当該端部(30x〜39x)の通路壁が、排水路として機能する。つまり、スリット(30〜34)に水滴が付着しても、スリット(30〜34)に沿って水滴が端部(30x〜39x)に到達すると、斜めに下がった通路壁に沿って水滴が落ちることで、最終的にスリット(30〜39)から離れる。
また、請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5のいずれか1つに記載の圧電式ブザーにおいて、前記スリット(30〜39)は、前記ケース(1)外側の開口端からケース(1)内側の開口端まで、上方に立ち上がる壁(34d)を有するクランク形状で、伸びていることを特徴とする。
このようになっていることで、仮にスリット(30〜39)の外側開口端からスリット(30〜39)内に水滴が侵入した場合でも、上方に立ち上がる壁(34d)によってそれ以上の水滴の侵入が阻まれる。
なお、上記および特許請求の範囲における括弧内の符号は、特許請求の範囲に記載された用語と後述の実施形態に記載される当該用語を例示する具体物等との対応関係を示すものである。
本発明の実施形態に係る圧電式ブザー100を正面側から見た斜視図である。 圧電式ブザー100を背面側から見た斜視図である。 圧電式ブザー100の背面図である。 圧電式ブザー100の側面図である。 図3のV−V断面図である。 カバーを取り除いた状態の圧電式ブザー100の斜視図である。 カバー12の斜視図である。 カバー12を図4のVIII−VIII断面で切った図である。 カバー12を図4のIX−IX断面で切った図である。 カバー12を図4のX−X断面で切った図である。
以下、本発明の一実施形態について説明する。図1〜図4に、本実施形態に係る圧電式ブザー100の外観を示す。この圧電式ブザー100は、車室内のインストルメントパネル内の、例えば、メーターの裏、ナビゲーション装置の裏、オーディオ装置の裏等に配置される。配置時の圧電式ブザー100の姿勢は、図3、図4と上下がほぼ一致するようになっている。
なお、この圧電式ブザー100の図3の上下方向の全長は例えば、3.95cmであり、左右方向の全長は例えば2.3cmであり、図4の左右方向の全長は例えば1.6cmであるが、これらに限定されるわけではない。
図1〜図4に示すように、圧電式ブザー100は、ケース1と、ケース1内に収容された各種構成部品を備えている。ケース1は、ケース本体11とカバー12とを有した構成とされている。ケース本体11に対して圧電式ブザー100の構成部品が組み付けられた状態で、ケース本体11にカバー12を嵌め込んで固定することによって、圧電式ブザー100が構成される。ケース本体11およびカバー12は、例えば樹脂等の絶縁材料(例えばPBT、PP)で構成され、略直方体形状とされている。
ケース本体11は、ケース1の前面の壁を構成する前面板11f(図1参照)、ケース1の右側面の壁の一部を形成する右側面板11r(図1参照)、ケース1の上面の壁を形成する上面板11u(図2参照)、外部の電力供給源と物理的に接続するためのコネクタ部11q(図1参照)等を有している。
カバー12は、ケース1の背面の壁を構成する背面板12b(図2参照)、ケース1の右側面の壁の一部を形成する右側面板12r(図2参照)、ケース1の左側面の壁を形成する左側面壁12l(図2参照)、接続片12q等を有している。車体などの取り付け対象物に備えられた図示しない接続穴に対して接続片12qを嵌め込むことで、圧電式ブザー100の取り付け対象物への固定が行われる。
図5、図6に示すように、ケース本体11内には、圧電式ブザー100の構成部品として、特定の共振周波数で振動して音を発生する圧電振動板2、ターミナル3、4、リードワイヤ5、6および、圧電振動板2の電荷を放電する機能を有する放電抵抗7が組み付けられている。
なお、ケース本体11は、インサート成形によって、導電金属製のターミナル3、4が埋め込まれた状態で形成される。
そして、ケース本体11にインサート成形されたターミナル3、4に対して放電抵抗7を接続したのち、圧電振動板2を固定し、その後、ターミナル3、4および圧電振動板2にリードワイヤ5、6を電気的および物理的に接続してからカバー12にて覆うことで、ケース1内に各構成部品が収容された状態で圧電式ブザー100が構成される。
また、図5に示すように、圧電振動板2の前面板11f側には、共鳴室として機能するフロントキャビティ21が形成されている。このフロントキャビティ21は、圧電振動板2を囲う周壁11g(ケース本体11の一部である)と、前面板11fと、圧電振動板2によって囲まれた空間である。このフロントキャビティ21は、共鳴周波数が圧電振動板2の共振周波数と一致するように形成されている。
また、前面板11fには、放音孔11eが形成されている。この放音孔11eを通じてフロントキャビティ21とケース1の前面側外部とが連通している。このようになっていることで、圧電振動板2で発生し、フロントキャビティ21の共鳴現象によって共鳴増幅された音が、放音孔11eを通じてケース1の外部へ出力される。このようにして、放音孔11eを通じて外部に対して上記共振周波数で発音が行える。
また、図5、図6に示すように、圧電振動板2の背面板12b側には、バックキャビティ22が形成される。このバックキャビティ22は、圧電振動板2、周壁11g、カバー12等によって囲まれた空間であり、ケース1内においてフロントキャビティ21から隔絶されている。
なお、ターミナル3、4の各々は、3つに分岐し、3つの先端部が、それぞれ、ケース本体11のコネクタ部11q側(図5参照)、フロントキャビティ21、およびバックキャビティ22において、ケース本体11から突き出ている。
そして、3つの先端部のうち、コネクタ部11q側にて突き出た先端部は、コネクタ部11qで囲まれた空間においてケース本体11から露出させられており、外部からの電力供給を受けるための接続端子として用いられる。このコネクタ部11qから受けた電力によって、圧電振動板2が共振周波数で振動して音が発生する。
また、図5に示すように、フロントキャビティ21に突き出た先端部は、放電抵抗7に電気的および物理的に接続される。また、図6に示すように、バックキャビティ22に突き出た先端部には、圧電振動板2から伸びるリードワイヤ5、6に電気的および物理的に接続される。
なお、圧電振動板2から伸びるリードワイヤ5、6をターミナル3、4に電気的および物理的に接続させる際、リードワイヤ5、6を位置決めするため、図6に示すように、ケース本体11に形成された位置決め溝11a、11bに、リードワイヤ5、6をそれぞれ嵌め込む。
リードワイヤ5、6を位置決め溝11a、11bに嵌め込むために、治具としてピンセット(図示せず)が使用される。組み付け作業者は、リードワイヤ5を位置決め溝11aに嵌め込む際、このピンセットの一端を貫通孔11cに挿入し、他端をリードワイヤ5に当接させ、ピンセットの両端間の距離が狭まるように力を加える。すると、貫通孔11cの位置決め溝11a側の側壁に、ピンセットの一端が引っかかった状態で、ピンセットの他端によってリードワイヤ5が位置決め溝11aに押し込まれる。これにより、リードワイヤ5の位置決め溝11aへの嵌め込みが実現する。
貫通孔11cは、上記のように、リードワイヤ5を位置決め溝11aに嵌め込む際に、ピンセットの一端を挿入して引っかけるために、この貫通孔11cの一方の開口端が、バックキャビティ22内の位置決め溝11bの近傍で開いている。
そして、本実施形態の圧電式ブザー100では、ケース本体11を成形するときに使用する金型の構造の制約上、図1に示すように、この貫通孔11cが前面板11fからケース1の前面側に貫通してしまう。より具体的には、貫通孔11cは、バックキャビティ22側の開口端から、横方向(具体的には図3の右方向)に比較的短い距離だけ真っ直ぐ伸び、その後、直角に曲がり、ケース1の前面側の開口端まで(具体的には図4の左方向に)比較的長い距離だけ真っ直ぐ伸び、ケース本体11を貫通している。
なお、貫通孔11cが形成された部分の前面板11fは、肉厚になっており、ケース1の前面から位置決め溝11aまで続いている。
また、図6には表わされていないが、リードワイヤ6を位置決め溝11bに嵌め込む際に、ピンセットの一端を挿入して引っかけるため、ケース本体11に貫通孔11dが形成されている。そして、この貫通孔11dの一方の開口端が、バックキャビティ22内の位置決め溝11aの近傍で開いている。
そして貫通孔11dは、貫通孔11cと同じ理由で、図1に示すように、前面板11fからケース1の前面側に貫通してしまう。より具体的には、貫通孔11dは、バックキャビティ22側の開口端から、横方向(具体的には図3の左方向)に真っ直ぐ比較的短い距離だけ伸び、その後、直角に曲がり、ケース1の前面側の開口端まで(具体的には図4の左方向に)真っ直ぐ比較的長い距離だけ伸び、ケース本体11を貫通している。
なお、貫通孔11dが形成された部分の前面板11fは、肉厚になっており、ケース1の前面から位置決め溝11bまで続いている。
この結果、放音孔11eと同面で開口し、バックキャビティ22に連通する貫通孔11c、11dが開くことになる。このようになっていると、放音孔11eから出る音と、貫通孔11c、11dから出る音の、位相がずれてしまい、最悪の場合、逆位相になってしまう。すると、前面板11fから出る音の全体としての音圧が低下してしまうおそれがある。
したがって、放音孔11eと同面に貫通孔11c、11dを開けた場合でも、貫通孔11c、11dから出る音の音圧を下げることで、放音孔11eから出る音に対する悪影響(全体としての音圧低下)を抑制したい。
この目的のため、本実施形態では、図2、図3、図7〜図10に示すように、カバー12の背面板12bに、ケース1の外部からバックキャビティ22に連通する複数個のスリット30〜39が形成されている。なお、図8、図9、図10に表された断面は、図4および図5のVIII−VIII線、IX−IX線、X−X線によって切られたカバー12の断面である。
これらスリット30〜39は、圧電振動板2により発生した音を、バックキャビティ22から貫通孔11c、11dに送られる前に、ケース1外部に逃がすために設けられた孔である。このため、スリット30〜39は、圧電振動板2の背面(より具体的には圧電振動板2の真裏)において圧電振動板2に対向するように配置される。
これらスリット30〜39は、図2、図3、図7〜図10に表されるように、横長の略長方形形状で開口している。また、図10に示すように、スリット30〜39は、ケース1の内側に近い部分では、互いに分離している。しかし、図8に示すように、ケース1の外側に近い部分で、横方向に並ぶ2つのスリット(スリット30、35のペア、スリット31、36のペア、スリット32、37のペア、スリット33、38のペア、スリット34、39のペア)が結合して1つになっている。
バックキャビティ22内にある貫通孔11c、11dの開口端は、ケース1の側面に向いて開いている。したがって、圧電振動板2で発生した音は、バックキャビティ22内で側面付近に回り込んだ後に貫通孔11c、11dに入る。これに対し、スリット30〜39は、圧電振動板2に対向しているので、圧電振動板2で発生した音は、バックキャビティ22で貫通孔11c、11dに入る前に、その殆どの部分が、スリット30〜39からケース1外に逃げる。
したがって、貫通孔11c、11dの前面板11f側の開口端から出る音の音圧は、放音孔11eから出る音の音圧よりも遙かに小さい。したがって、両者の音の位相が異なっていても、放音孔11eから出る音に悪影響は殆どなく、全体として大音圧化を達成できる。
また、ケース1を小型化した場合、圧電振動板2からカバー12までの距離が短くなる。その場合、もしスリット30〜39がなければ、圧電振動板2で発生した音がカバー12で反射し、その反射波によって圧電振動板2が振動してしまうおそれがある。しかし、本実施形態のように、バックキャビティ22側のカバー12にスリット30〜39を設けることで、圧電振動板2で発生した音の殆どが、カバー12で反射することなく、スリット30〜39からケース1外に逃げる。したがって、バックキャビティ22内の上記反射波による圧電振動板2の振動を抑制することができる。
また、これらスリット30〜39は、当該スリット30〜39を通ってケース1内に水滴が侵入する可能性を低減する構造となっている。
具体的には、スリット30〜39の各々のケース1外側の開口端は、直径1.6mm以上の剛体球を(当該開口端を変形させずに)当該開口端に通すことが、どこからも、できないような形状および大きさとなっている。つまり、スリット30〜39は、当該剛体球が、スリット30〜39を通ってケース1外からケース1内に入ることができないような形状および大きさとなっている。より具体的には、スリット30〜39の上下方向(図5の上下方向)の幅は、1.6mmとなっている。つまり、スリット30〜39の各々について、当該スリットの開口端のうち、対向する2点間の長さの最短値は、1.6mmとなっている。
このようになっていることで、スリット30〜39のいずれかのケース1外側の開口端に水滴が付着したとしても、当該水滴の表面張力により、当該水滴が開口端の一部または全部を塞ぐ膜になり、その結果、当該水滴または他の水滴がそれ以上当該スリットの奥に侵入できない可能性が非常に高くなる。
つまり、スリット30〜39は、当該スリット30〜39を通ってケース1外からケース1内に水滴が侵入することを、水滴の表面張力によって防ぐことができる。なお、この「防ぐ」とは、どのような場合でも水滴の侵入を完全に防ぐことが必須という意味ではなく、水滴が表面張力によってスリット30〜39の一部または全部を塞ぐ膜となるような現象が少しでも発生すればよい。
このように、本実施形態では、スリット30〜39を通ってケース1外からケース1内に水滴が侵入することを、水滴の表面張力によって防ぐため、各スリット30〜39の上下方向の幅を狭くしている。しかしその一方、圧電振動板2によりバックキャビティ22内で発生した音を、スリット30〜39からケース1外に逃がし、その結果、ケース1の前面側における音圧を高める効果は、カバー12においてバックキャビティ22からケース1の背面側に開いた孔が広いほど高くなる。
この2つを両立するため、本実施形態では、水滴の侵入を表面張力で防ぐよう狭くしたスリット30〜39を、1個ではなく複数個(具体的には10個)設けている。このようにすることで、ケース1の前面側における音圧を高める効果を十分に保ちながら、水滴の侵入を防止することができる。なお、この目的のためには、スリットの数は、例えば、4個以上でもよい。また、本実施形態と同じ幅の1本のスリットを蛇行させてカバー12に配置させることで、当該スリットの開口部の総面積を広くすることでも、上記目的を達成することができる。
また、特に図5に明瞭に表されているように、スリット30〜39の各々は、ケース1外側の開口端からケース1内側の開口端まで、一直線で伸びているのではなく、上方に曲がった部分を有するクランク形状で(すなわち、上り階段形状で)伸びている。
スリット34を例に挙げて説明すると(図5、図8〜図10参照)、スリット34は、ケース1外側の開口端34aからケース1内側方向に真っ直ぐ伸びる第1通路壁34b、34cを有する。そして更に、これら第1通路壁34b、34cの各々のケース1内側端から上方に立ち上がって上方に真っ直ぐ伸びる第2通路壁34d、34eによって構成されている。そして更に、これら第2通路壁34d、34eの各々の上端からケース1内側に真っ直ぐ伸びる第3通路壁34f、34gを有する。これら第3通路壁34f、34gは、スリット34のケース1内側の開口端34hまで伸びる。このようになっていることで、仮に開口端34aからスリット34内に水滴が侵入した場合でも、第2通路壁34dによってそれ以上の水滴の侵入が阻まれる。他のスリット30〜33、35〜39についても、上記のような第1〜第3通路壁を有しており、上記と同様の効果が得られる。
また、図2〜図4、図7〜図10に表されているように、スリット30〜39は、ケース1の側面に近い側(スリット30〜34については図3の右側、スリット35〜39については図3の左側)の端部30x〜39xにおいて、上記第1通路壁(スリット34なら第1通路壁34b、34c)が、端部30x〜39x以外の部分に比べて、下方に(具体的には、端部30x〜39x以外の第1通路壁に対して約5°の傾斜で)傾斜している。
このようになっていることで、当該端部30x〜39xの第1通路壁が、排水路として機能する。つまり、スリット30〜34のケース1外側の開口端に水滴が付着しても、その開口端に沿って水滴が端部30x〜39xに到達すると、斜めに下がった第1通路壁に沿って水滴が落ちることで、最終的にスリット30〜39から離れる。
(他の実施形態)
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されるものではない。例えば、以下のような変形例も許容される。
(変形例1)
上記実施形態では、スリット30〜39の各々のケース1外側の開口端は、直径1.6mm以上の剛体球を(当該開口端を変形させずに)当該開口端に通すことが、どこからも、できないような形状および大きさとなっている。しかし、直径1.6mm以上の剛体球を通すことができないのは、スリット30〜39の開口端ではなく、当該開口端よりも奥にある部分であってもよい。
(変形例2)
また、上記実施形態では、ケース1には、放音孔11eと同面で開口し、バックキャビティ22に連通する貫通孔11c、11dが形成されているが、この貫通孔11c、11dは、必ずしも形成されておらずともよい。
(変形例3)
また、上記実施形態では、スリット30〜39は、両方の開口端および断面(例えば図8〜図10の断面)が細長い長方形の形状をしている。しかし、スリット30〜39の両方の開口端および断面の形状は、必ずしもこのようになっておらずともよく、例えば、円形状となっていてもよいし、もっといびつな形状になっていてもよい。
1 ケース
2 圧電振動板
11f 前面板
11e 放音孔
11c、11d 貫通孔
12b 背面板
21 フロントキャビティ
22 バックキャビティ
30〜39 スリット
30x〜39x スリットの端部
34b、34c 第1通路壁
34d 第2通路壁

Claims (6)

  1. ケース(1)と、
    前記ケース(1)内に収容され、振動して音を発生する圧電振動板(2)と、を備え、
    前記ケース(1)は、前面板(11f)と背面板(12b)とを有し、
    前記ケース(1)内には、前記圧電振動板(2)の前記前面板(11f)側に、共鳴室として機能するフロントキャビティ(21)が形成されていると共に、前記圧電振動板(2)の前記背面板(12b)側に、バックキャビティ(22)が形成されており、
    前記前面板(11f)には、前記ケース(1)の外部から前記フロントキャビティ(21)に連通する放音孔(11e)が形成されており、
    前記背面板(12b)には、前記ケース(1)の外部から前記バックキャビティ(22)に連通するスリット(30〜39)が形成されており、
    前記スリット(30〜39)は、前記スリット(30〜39)を通って前記ケース(1)外から前記ケース(1)内に水滴が侵入することを、水滴の表面張力によって防ぐことができるような形状となっていることを特徴とする圧電式ブザー。
  2. ケース(1)と、
    前記ケース(1)内に収容され、振動して音を発生する圧電振動板(2)と、を備え、
    前記ケース(1)は、前面板(11f)と背面板(12b)とを有し、
    前記ケース(1)内には、前記圧電振動板(2)の前記前面板(11f)側に、共鳴室として機能するフロントキャビティ(21)が形成されていると共に、前記圧電振動板(2)の前記背面板(12b)側に、バックキャビティ(22)が形成されており、
    前記前面板(11f)には、前記ケース(1)の外部から前記フロントキャビティ(21)に連通する放音孔(11e)が形成されており、
    前記背面板(12b)には、前記ケース(1)の外部から前記バックキャビティ(22)に連通するスリット(30〜39)が形成されており、
    前記スリット(30〜39)は、直径1.6mm以上の剛体球が、前記スリット(30〜39)を通って前記ケース(1)外からケース(1)内に入ることができないような形状となっていることを特徴とする圧電式ブザー。
  3. 前記ケース(1)には、前記放音孔(11e)と同面で開口し、前記バックキャビティ(22)に連通する貫通孔(11c、11d)が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の圧電式ブザー。
  4. 前記スリット(30〜39)は、複数個設けられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかつに記載の圧電式ブザー。
  5. 前記スリット(30〜39)の端部(30x〜39x)において、前記スリット(30〜39)を構成する通路壁(34b、34c)が、前記端部(30x〜39x)以外の部分に対して下方に傾斜していることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の圧電式ブザー。
  6. 前記スリット(30〜39)は、前記ケース(1)外側の開口端からケース(1)内側の開口端まで、上方に立ち上がる壁(34d)を有するクランク形状で、伸びていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の圧電式ブザー。
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