JP5938870B2 - ロボット - Google Patents

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Description

本発明は、ロボットに関する。
複数の可動軸を備えることによって人間の腕のように自由に動かすことが可能なアームを搭載したロボットは、種々の用途で広く使用されている(特許文献1など)。例えば、対象物を把持する動作(把持動作)を行うハンド部がアームの先端に取り付けられたロボットは、ハンド部で対象物を把持してアームを動かすことによって対象物を移動させることができるので、部品の搬送や、部品の組み付けなどに使用される。また、ネジ締め動作を行うネジ締め部がアームの先端に取り付けられたロボットは、アームを動かすことによって任意の位置のネジ締めを行うことができる。更には、任意の位置の溶接が可能なロボットや、任意の位置の塗装が可能なロボットも広く使用されている。
また、複数本のアームを備えて、それらアームを協働させることが可能なロボットも広く使用されている(特許文献2など)。例えば、それらアームの先端にハンド部が取り付けられたロボットでは、同時に複数の部品を搬送したり、複数の部品を組み付けたりすることができる。また、例えば一方のアームにはハンド部が取り付けられ、他方のアームにはネジ締め部が取り付けられたロボットでは、一方のアームのハンド部で部品を把持した状態で、他方のアームのネジ締め部でその部品をネジ止めすることも可能である。
特開2011−131362号公報 特開2011−115877号公報
しかし、複数本のアームを備えたロボットで大きな対象物を把持しようとすると、ロボットが大型化するという問題があった。すなわち、大きな対象物を把持するためには、アームの先端に大きなハンド部を取り付けなければならないので、大きく且つ頑丈なアームが必要となり、ロボットが大型化する。加えて、大きな対象物を把持可能なハンド部では小さな対象物を把持することが困難なので、そのアームは大きな対象物を把持するための専用アームとなってしまい、益々、ロボットが大型化する。
この発明は、従来の技術が有する上述した課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、ロボットを大型化させることなく、大きな対象物を把持することが可能なロボットを提供することを目的とする。
上述した課題の少なくとも一部を解決するために、本発明のロボットは次の構成を採用した。すなわち、
独立して動作可能な第1アームおよび第2アームを有するロボットであって、
前記第1アームの先端に取り付けられて、対象物に対して第1の動作を行う第1動作部と、
前記第2アームの先端に取り付けられて、前記対象物に対して第2の動作を行う第2動作部と、
前記第1アーム、前記第2アーム、前記第1動作部、および前記第2動作部の動作を制御する制御部と
を備え、
前記制御部は、前記第1アームと前記第2アームとによって前記対象物を挟持するように前記第1アームおよび前記第2アームを制御し、
前記第1アームの側面または前記第1動作部の側面の少なくとも一方と、前記第2アームの側面または前記第2動作部の側面の少なくとも一方とには、前記対象物を挟持するための挟持部が設けられている
ことを特徴とする。
こうした構成を有する本発明のロボットにおいては、第1アームの先端に取り付けられた第1動作部、あるいは第2アームの先端に取り付けられた第2動作部を用いて、対象物に第1の動作あるいは第2の動作を行う。ここで、第1の動作あるいは第2の動作としては、対象物を把持する動作や、ネジ締めを行う動作や、塗装を行う動作、溶接を行う動作など、種々の動作とすることができる。また、第1の動作と第2の動作とは、同じ種類の動作(例えば、把持動作など)とすることもできるし、異なる種類の動作(例えば、把持動作とネジ締め動作など)とすることもできる。そして、第1アームの側面または第1動作部の側面の少なくとも一方と、第2アームの側面または第2動作部の側面の少なくとも一方とには、対象物を挟持するための挟持部が設けられており、第1アームの側の挟持部と第2アームの側の挟持部とによって、対象物を挟持可能となっている。
こうすれば、第1アームの先端に取り付けられた第1動作部を用いて対象物に第1の動作を行うことができ、尚且つ、第2アームの先端に取り付けられた第2動作部を用いて対象物に第2の動作を行うことができる。加えて、第1アームの側の挟持部と第2アームの側の挟持部とによって対象物を挟持することで、大きな対象物を把持することもできる。すなわち、第1の動作を行う第1アームと、第2の動作を行う第2アームとを用いて大きな対象物を把持することができるので、大きな対象物を把持するためのアームを備える必要がない。このため、大きな対象物を把持可能でありながら、ロボットを小型化することが可能となる。尚、本発明のロボットは、第1アームおよび第2アームに加えて、第3アーム、あるいはそれ以上の数のアームを有していても構わない。
また、上述した本発明のロボットにおいては、挟持部の対象物に当接する側の表面を、対象物に当接することによって変形するようにしてもよい。たとえば、対象物に当接する側の表面を、ゴムなどの弾性材料や、ジェルなどの容易に変形する材料を用いて形成することができる。
こうすれば、対象物の表面が樹脂などの傷つき易い材質で形成されていた場合でも、表面に傷を付けることなく対象物を挟持することが可能となる。
また、上述した本発明のロボットにおいては、挟持部を次のような状態で設けても良い。先ず、第1アームの側面または第1動作部の側面に設けられた挟持部については、対象物を挟持したままで、第1アームの側面または第1動作部の側面に対して回転可能な状態で挟持部を設ける。たとえば、第1アームの側面または第1動作部の側面から回転軸を立設して、その回転軸に挟持部を取り付けることができる。また、第2アームの側面または第2動作部の側面に設けられた挟持部についてもどうように、対象物を挟持したままで、第2アームの側面または第2動作部の側面に対して回転可能な状態で挟持部を設けるようにしてもよい。
こうすれば、対象物を挟持した状態で第1アームおよび第2アームを動かしても、挟持部が回転することによって、挟持した対象物の姿勢を同じ姿勢に保っておくことが可能となる。
また、上述した本発明のロボットにおいては、第1動作部または第2動作部の少なくとも一方は、対象物を把持する動作を行う動作部としてもよい。すなわち、第1動作部および第2動作部の少なくとも一方は、第1アームまたは第2アームに取り付けられた基台に複数本の指部が立設されて、それら複数本の指部の間には掌部が設けられており、複数本の指部および掌部を用いて対象物を把持する動作を行う動作部としてもよい。
こうすれば、小さな対象物については、複数本の指部および掌部を用いて把持することができ、大きな対象物については、第1アームの側の挟持部と第2アームの側の挟持部とによって挟持することによって把持することができる。その結果、小さな対象物から大きな対象物まで、様々な大きさの対象物を把持することが可能となるので好適である。
複数本のアームを備えた本実施例のロボットの構造を示す説明図である。 本実施例のロボットが小さな対象物を把持する様子を示した説明図である。 本実施例のロボットが大きな対象物を把持する様子を示した説明図である。 参考として、側面に挟持部を持たないロボットが大きな対象物を把持する様子を示した説明図である。 把持した対象物とロボットの本体部との距離を変更する様子を例示した説明図である。 第1変形例を示した説明図である。 第1変形例の他の態様を示した説明図である。 第2変形例を示した説明図である。 第3変形例を示した説明図である。
A.本実施例のロボットの構造 :
図1は、本実施例のロボット10の構造を例示した説明図である。本実施例のロボット10は、本体部120と、本体部120に取り付けられた複数本のアーム110と、アーム110の先端に取り付けられた動作部100などから構成されている。図1(a)に示した例では、2本のアーム110a,110bが設けられており、アーム110aの先端には動作部100aが取り付けられ、アーム110bの先端には動作部100bが取り付けられている。また、アーム110a,110bには、肘関節114a,114bや、肩関節118a,118bが設けられており、これら関節はリンク部材によって接続されている。以下では、先端の動作部100a,100bと肘関節114a,114bとの間のリンク部材を第1リンク部材112a,112bと称し、肘関節114a,114bと肩関節118,118bとの間のリンク部材を第2リンク部材116a,116bと称する。また、本体部120には、アーム110a,110bや、動作部100a,100bの動作を制御する制御部122が内蔵されている。
尚、本実施例では、何れのアーム110a,110bの先端に取り付けられた動作部100a、110bも、対象物Wを把持する動作を行うハンド部であるものとして説明するが、これら動作部100a、110bは必ずしもハンド部である必要はない。例えば、ネジ締め動作を行うネジ締め部であっても良いし、溶接動作を行う溶接部や、塗装動作を行う塗装部などであってもよい。もちろん、アーム110aとアーム110bとで、異なる種類の動作部を取り付けることもできる。また、本実施例のロボット10には、アーム110として、2本のアーム110a,110bが設けられているものとして説明するが、アーム110の本数は3本以上の複数本であっても構わない。
図1(b)には、アーム110a,110bの先端に取り付けられた動作部100a,100bの詳細な構造が示されている。尚、上述したように本実施例では、アーム110aの先端に取り付けられた動作部100aと、アーム110bの先端に取り付けられた動作部100bとが同じであるものとしている。従って以下では、動作部100a、100bを区別することなく、単に動作部100として説明する。
動作部100は、第1リンク部材112の先端に取り付けられた基台102と、互いに向かい合わせに基台102から立設された複数本(図示した例では4本)の指部104と、複数本の指部104の間の位置で基台102に設けられた掌部106と、基台102の側面に設けられた挟持部150などから構成されている。掌部106はシャフト108によって基台102に取り付けられており、シャフト108を出し入れすることによって、掌部106と基台102との間の間隔を変更することができる。また、挟持部150は、基台102の側面から突設された挟持ベース部152や、対象物Wに当接する挟持当接部154などから構成されている。挟持当接部154は、図示しないヒンジ機構によって挟持ベース部152に取り付けられており、挟持ベース部152に対して上下左右に所定角度だけ傾き得るようになっている。更に、挟持当接部154の表面は、ゴムなどの滑りにくい材質によって形成され、且つ、小さな凹凸が形成されることによって、表面に当接した対象物Wが滑り難くなっている。また、挟持当接部154の表面がゴムなどの柔らかい材質で形成されており、対象物Wとの当接によって変形するので、たとえ対象物Wが樹脂などの傷が付き易い材料で形成されている場合でも、対象物Wの表面に傷を付けることなく挟持することが可能となる。以上のような構成を有する本実施例のロボット10は、小さな対象物Wから大きな対象物Wまで、種々の大きさの対象物Wを把持することが可能である。以下では、この点について詳しく説明する。
B.対象物の把持動作 :
図2は、本実施例のロボット10が小さな対象物を把持する動作を示した説明図である。本実施例のロボット10は、2本のアーム110a,110bを備えており、何れのアーム110a,110bの先端にも、対象物Wを把持するハンド部(図1(b)参照)が動作部100a,100bとして取り付けられている。すなわち、動作部100a,100bとしてのハンド部は、向かい合う位置に設けられた指部104の間隔を狭めることによって、複数本の指部104で対象物Wを挟持することができる。また、このときシャフト108を移動させて掌部106を対象物Wに当接させることにより、指部104と掌部106とを用いて対象物Wをしっかりと把持することができる。
このため、それぞれのアーム110a,110b、およびアーム110a,110bの先端に取り付けられた動作部100a,100bを制御することにより、2つの対象物Wを把持して任意の位置に移動させることが可能である。図示した例では、図面上で左側のアーム110aの動作部100aでは対象物Waを把持し、図面上で右側のアーム110bの動作部100bでは対象物Wbを把持して、それら対象物Wa,Wbを、中央の大きな対象物Wcの上に載置する様子が示されている。
こうして小さな対象物Wa,Wbを大きな対象物Wcの上に載置した後は、ロボット10で別の作業をするべく、大きな対象物Wcを移動しなければならない。しかし対象物Wcは大きいので、アーム110aの動作部100aや、アーム110bの動作部100bでは把持することができない。対象物Wcを把持するためには、動作部100a,100bよりも大きな動作部が必要となり、そのような動作部が取り付けられるアームも大きくなって、ロボットが大型化してしまうことが通常である。ところが本実施例のロボット10では、たとえ大きな対象物Wcであっても、動作部100a,100bの側面に設けられた挟持部150を用いることにより、以下のようにして把持することが可能である。尚、以下では、動作部100aの側面に設けられた挟持部150を「挟持部150a」と表記し、動作部100bの側面に設けられた挟持部150を「挟持部150b」と表記することがある。
図3は、本実施例のロボット10が大きな対象物Wcを把持する動作を示した説明図である。アーム110aの動作部100aや、アーム110bの動作部100bでは把持できない大きさの対象物Wcを把持する場合には、動作部100aの側面に設けられた挟持部150aと、動作部100bの側面に設けられた挟持部150bとが、それぞれ対象物Wcに向くように、アーム110a,110bを移動させる(図3(a)参照)。次に、アーム110a,110bを移動させて、挟持部150a,150bを対象物Wcに押しつける(図3(b)参照)。この結果、2つの挟持部150a,150bによって対象物Wcが挟持された状態となる。挟持部150a,150bを対象物Wcに押しつける力の大きさは、アーム110a,110bを駆動するモーター(図示は省略)の反力を検出したり、あるいは挟持部150a,150bに圧力センサーを設けてその出力を検出したりすることによって、適切に制御することができる。
その後、動作部100aの挟持部150aと、動作部100bの挟持部150bとを対象物Wcに押しつけたまま、アーム110aおよびアーム110bを同時に動かすことによって、動作部100aおよび動作部100bを上方に移動させる。図1(b)を用いて前述したように、挟持部150が対象物Wと直接当接する挟持当接部154は滑り難くできているので、対象物Wcは挟持部150a,150bとともに上方に移動する(図3(c)参照)。このように、本実施例のロボット10は、アーム110aの動作部100aに設けられた挟持部150aと、アーム110bの動作部100bに設けられた挟持部150bとで挟持することによって、大きな対象物Wcであっても把持して移動させることが可能となる。また、アーム110aの動作部100aの側面と、アーム110bの動作部100bの側面とに、それぞれ挟持部150a,150bを設けるだけでよいので、ロボット10の構造や制御が複雑になることもない。加えて、対象物Wcの重量は、2本のアーム110a,110bで支えればよいので、それぞれのアーム110a,110bに過大な荷重がかかることもない。
ここで、挟持部150a,150bが、動作部100a,100bの側面に設けられていることの技術的な意義について補足して説明する。図1(b)に示したように、動作部100には掌部106が設けられている。従って、一見した限りでは、挟持部150ではなく、掌部106を用いることによっても大きな対象物Wcを把持可能なように思われる。すなわち、アーム110aの動作部100aに設けられた掌部106と、アーム110bの動作部100bに設けられた掌部106とで対象物Wcを挟持すれば、挟持部150a,150bを設けなくても対象物Wcを把持可能なように思われる。
図4は、アーム110aの動作部100aに設けた掌部106と、アーム110bの動作部100bに設けた掌部106とで、対象物Wcを把持する参考例のロボット20を示した説明図である。掌部106は、第1リンク部材112の軸方向を向いている(図1(b)参照)。このため、掌部106を対象物Wcに押しつけようとすると、第1リンク部材112の軸の方向は、対象物Wcの掌部106が押しつけられる面に対して垂直となる。その結果、アーム110a,110bの肘関節114a,114bが、左右に大きく張り出した状態となる。図4(a)には、参考例のロボット20を正面から見た状態が示されており、図4(b)には、参考例のロボット20を上方から見た状態が示されている。このように、肘関節114a,114bを左右に大きく張り出さなければならないのでは、対象物Wcを把持するために広い作業スペースが必要となる。
また、第1リンク部材112の軸を、対象物Wcの掌部106が押しつけられる面に対して垂直にしなければならないとすると、第2リンク部材116aが第1リンク部材112に比べてたいへんに長くなってしまう(図4(a)および図4(b)参照)。その結果、アーム110a,110bの重量増加を引き起こす。加えて、肘関節114a,114bを左右に大きく張り出した状態では、アーム110a,110bの可動範囲が大きく制限されてしまう。例えば、図4(b)から明らかなように、ロボット20の本体部120から対象物Wcを遠ざけようとしても、逆に近付けようとしても、たいへん困難である。
もちろん、図4(c)に示したように、動作部100a,100bと第1リンク部材112a,112bとの間に、手首関節119a,119bを設ければ、肘関節114a,114bの左右への張り出し量を多少は軽減することができる。また、第1リンク部材112に比べて第2リンク部材116aを極端に長くする必要がなく、手首関節119a,119bでの自由度が増えるのでロボット20の本体部120と対象物Wcとの距離を変更することもできる。しかし、アーム110a,110bに対して新たな関節(すなわち、手首関節119a,119b)を追加しなければならないので、手首関節119a,119bまでを含めたアーム110a,110b全体としてみれば、アーム110a,110bの大型化は避けられない。このため、肘関節114a,114bが左右に大きく張り出すことになって、ロボット20の作業スペースはそれほど減少させることはできない。加えて、手首関節119a,119bが追加されている分だけアーム110a,110bの重量が増加して、ロボット20を動作させるためのエネルギー(電力)が増加するだけでなく、ロボット20の構造および制御が複雑化するという弊害を引き起こす。
これに対して本実施例のロボット10では、図3に示したように、動作部100a,100bの側面に設けられた挟持部150a,150bで対象物Wcを挟持する。このため、大きな対象物Wcを把持する際に肘関節114a,114bが左右に張り出すことがない。その結果、対象物Wcの両側に、アーム110a,110bが入る隙間があれば、対象物Wcを挟持して持ち上げることが可能となる。また、第1リンク部材112に比べて第2リンク部材116aを長くする必要もなく、ロボット10の構造や制御が複雑化することもない。
加えて、図5に示したように、大きな対象物Wcを持ち上げた状態で、肘関節114a,114bや、肩関節118a,118bを動かすことで、対象物Wcの位置を本体部120に近付けたり(図5(b)参照)、本体部120から遠ざけたり(図5(c)参照)することが可能となる。
C.変形例 :
上述した実施例には、いくつかの変形例が考えられる。以下では、これらの変形例について簡単に説明する。尚、以下に説明する変形例において、上述した実施例と同様の構成部分については、実施例と同様の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
C−1.第1変形例 :
上述した実施例では、基台102の側面に挟持部150が設けられているものとして説明した。しかし、挟持部150は必ずしも基台102の側面に設けられている必要はなく、例えば、図6に示すように、第1リンク部材112の側面に設けられていても良い。こうすれば、基台102の側面に十分なスペースが確保できない場合でも、十分な広さの挟持部150を設けることが可能となる。もちろん、図7に例示したように、基台102の側面と、第1リンク部材112の側面とに挟持部150を設けても良い。こうすれば、より十分な広さの挟持部150を設けることができる。
また、上述した実施例では、1つのアーム110に対しては、1つの方向だけに向けて挟持部150が設けられているものとした。例えば、図7に例示したように、基台102と第1リンク部材112とに挟持部150が設けられている場合でも、これら挟持部150が同じ方向に向けて設けられているものとして説明した。しかし、1つのアーム110に2つ以上の挟持部150が設けられている場合には、これら挟持部150の中に、他の挟持部150とは異なる方向に設けられた挟持部150があっても良い。
C−2.第2変形例 :
また、上述した実施例あるいは変形例では、挟持部150の挟持ベース部152は、挟持当接部154に対して、上下左右に所定角度だけ傾き得るものとして説明した。しかし、図8に例示したように、挟持当接部154から回転軸156を立設させて、この回転軸156に対して回転可能な状態で挟持ベース部152を取り付けることによって、挟持ベース部152が挟持当接部154に対して回転し得るようにしても良い。こうすれば、例えば図5(c)のように、対象物Wの姿勢が傾くような場合でも、挟持ベース部152が回転することによって、対象物Wの姿勢を一定に保っておくことが可能となる。
C−3.第3変形例 :
また、上述した実施例あるいは変形例では、アーム110a,110bの先端に取り付けられた動作部100a,100bが、対象物Wを把持するハンド部であるものとして説明した。しかし、動作部100a,100bは、必ずしもハンド部である必要はなく、何れか一方あるいは両方の動作部100a,100bを、ハンド部以外の動作部100a,100bとしてもよい。
例えば、図9に例示したように、回転可能なシャフト204が基台202から立設し、シャフト204の先端にネジと嵌合するソケット206が取り付けられたネジ締め部を、動作部としてアーム110a,110bの一方あるいは両方に取り付けても良い。この場合、基台202の側面に挟持部150を設けておけば、挟持部150で対象物Wを挟持することによって、大きな対象物Wを把持することが可能となる。
以上、本実施例および各種変形例のロボット10について説明したが、本発明は上記の実施例および変形例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することが可能である。
10…ロボット、 20…ロボット、 100…動作部、
102…基台、 104…指部、 106…掌部、
108…シャフト、 110…アーム、 112…第1リンク部材、
114…肘関節、 116…第2リンク部材、 118…肩関節、
119…手首関節、 120…本体部、 122…制御部、
150…挟持部、 152…挟持ベース部、 154…挟持当接部、
156…回転軸、 202…基台、 204…シャフト、
206…ソケット

Claims (1)

  1. 第1アームおよび第2アームを有するロボットであって、
    前記第1アームの先端に取り付けられた第1動作部と、前記第2アームの先端に取り付けられた第2動作部とには、反力を検出するセンサーが設けられており、
    前記第1動作部、および前記第2動作部により前記センサーに基づき対象物を把持し移動させ
    前記第1アーム及び前記第2アームは、それぞれリンク部、関節部および前記動作部を有しており、
    前記リンク部の先端に前記動作部の基台が設けられ、前記基台から前記動作部の指部が立設しており、
    前記センサーは、前記指部と前記リンク部の間に設けられている
    ことを特徴とするロボット。
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