JP5935385B2 - ナノインプリント用レプリカテンプレートの製造方法及びレプリカテンプレート - Google Patents

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本発明は、微細な凹凸パターンを形成するナノインプリント法に用いるテンプレートの製造方法及び該製造方法により形成されたテンプレートに関し、さらに詳しくは、マスターテンプレートを用いてナノインプリント法により作製するレプリカテンプレートの製造方法及び該製造方法によるレプリカテンプレートに関する。
近年、特に半導体デバイスにおいては、微細化の一層の進展により高速動作、低消費電力動作が求められ、また、システムLSIという名で呼ばれる機能の統合化などの高い技術が求められている。このような中、半導体デバイスのパターンを作製する要となるリソグラフィ技術は、デバイスパターンの微細化が進むにつれ露光波長の問題などからフォトリソ方式の限界が指摘され、また、露光装置などが極めて高価になってきている。
その対案として、近年、微細凹凸パターンを用いたナノインプリントリソグラフィ(NIL)法が注目を集めている。1995年Princeton大学のChouらによって提案されたナノインプリント法は、装置価格や使用材料などが安価でありながら、10nm程度の高解像度を有する微細パターンを形成できる技術として期待されている。
ナノインプリント法は、予め表面にナノメートルサイズの凹凸パターンを形成したテンプレートを、被加工基板表面に塗布形成された樹脂などの転写材料に押し付けて力学的に変形させて凹凸パターンを精密に転写し、パターン形成されたナノインプリント材料をレジストマスクとして被加工基板を加工する技術である。一度テンプレートを作製すれば、ナノ構造が簡単に繰り返して成型できるため高いスループットが得られて経済的であるとともに、有害な廃棄物が少ないナノ加工技術であるため、近年、半導体デバイスに限らず、さまざまな分野への応用が進められている。
このようなナノインプリント法には、熱可塑性樹脂を用いて熱により凹凸パターンを転写する熱ナノインプリント法や、光硬化性材料を用いて紫外線により凹凸パターンを転写する光ナノインプリント法などが知られている。転写材料としては、熱ナノインプリント法では熱可塑性樹脂、光ナノインプリント法では光硬化性樹脂などの光硬化性材料が用いられる。光ナノインプリント法は、室温で低い印加圧力でパターン転写でき、熱ナノインプリント法のような加熱・冷却サイクルが不要でテンプレートや樹脂の熱による寸法変化が生じないために、解像性、アライメント精度、生産性などの点で優れていると言われている。以後、本発明では、光ナノインプリント法を単にナノインプリント法と言う。
図5は、従来のナノインプリント法によるパターン形成を示す工程断面図である。図5(a)に示すように、まず、転写すべきパターンを有するテンプレート50を準備する。一方、被加工基板51上に低粘性の光硬化性樹脂52を塗布する。
次に、テンプレート50の凹凸パターンを被加工基板51上の光硬化性樹脂52に接触させて加圧し、図5(b)に示すように、テンプレート50を押し付けた状態で光(紫外光)53を照射し、光硬化性樹脂を硬化させ、硬化した光硬化性樹脂54とする。
次に、図5(c)に示すように、テンプレート50を硬化した光硬化性樹脂54から離型する。離型後、被加工基板51上に光硬化性樹脂54による転写パターンが形成される。
ナノインプリント法では、テンプレート50の凸部に相当する部分の光硬化性樹脂54が被加工基板51上に薄い残膜として残るので、被加工基板51表面を露出させる必要がある場合には、図5(d)に示すように、酸素ガスを用いたイオンエッチング処理などで残膜を除去する。次いで、光硬化性樹脂をマスクとして被加工基板をエッチングして、図5(e)に示すように、転写パターンを形成した被加工基板55を得る。
ナノインプリント法で用いられるテンプレートには、パターン寸法の安定性、耐薬品性、加工特性などが求められる。ナノインプリント法においては、テンプレートのパターン形状を忠実に樹脂などの転写材料に転写しなければならないので、ナノインプリント法の場合を例に取ると、一般的には光硬化に用いる紫外線を透過する石英ガラス基板がテンプレートに用いられている。
従来、ナノインプリントテンプレートの製造方法としては、テンプレートとなる基材全面に電子線レジストを塗布し、この電子線レジストに電子線描画を行ってレジストパターンを形成し、このレジストパターンをエッチングマスクとして基材をエッチングして凹凸パターンを形成することでモールドを製造する方法が用いられている。
しかし、電子線による微細パターンの描画は高価な描画装置を用いて描画時間も長くかかるために、テンプレートの製造コストを上昇させるという問題があった。また、ナノインプリントの際に、テンプレートと被転写体の界面に異物が混入していると、両者が大きな損傷を受け、損傷を受けたモールドは通常、再使用することができなくなり、電子線リソグラフィで作製した高価なテンプレートを損失してしまうという問題があった。
そこで、電子線リソグラフィで作製したテンプレートをマスターテンプレートとして母型とし、このマスターテンプレートからナノインプリント法により複製テンプレート(以後、レプリカテンプレートと称する)を作製するレプリカテンプレートの製造方法が提案されている(例えば、特許文献1〜特許文献4参照)。ウェハ基板などへの通常のナノインプリントにはこのレプリカテンプレートを使用する。ナノインプリント法で作製するので製造コストが低減でき、複数のレプリカテンプレートを準備しておけばテンプレートの破損の問題に対処することができ、またテンプレートを用いるナノインプリント製造ラインを複数ラインとすることが可能となる利点がある。さらに、微細なパターンを有するマスターテンプレート及びレプリカテンプレートを作製する場合、ナノインプリント特有の工程以外の工程で、従来のフォトマスク用の製造装置を用いることにより、加工、検査などパターン精度の維持管理に有利であり、製造コストも低減できるという利点がある。
特許第4671860号公報 特許第4630886号公報 特開2011−199052号公報 US2010/0092599A1
しかしながら、特許文献1〜特許文献3に記載のレプリカテンプレートの製造方法は、用いる基板のサイズに関する記載は無く、記載されている製造方法を厚い基板を用いて行う場合、ナノインプリント後、密着したマスターテンプレートと被転写基板とを離型するのに困難を伴う場合が多く、この離型工程で転写パターンに欠陥が発生したり、さらにはマスターテンプレートやレプリカテンプレートが損傷するなどの問題が生じ、レプリカテンプレートの製造は容易ではなかった。また、特許文献4に記載のレプリカテンプレートの製造方法は、被転写基板側の基板の一部を薄くする方法が記載されているが、マスターテンプレート及びレプリカテンプレートに関する基板のサイズや構成に関する記載はなされていない。
そこで、本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものである。すなわち、本発明の目的は、ナノインプリント特有の製造工程以外の工程で、従来のフォトマスク用の製造装置を用いることにより、パターン精度の維持管理に有利であり、製造コストも低減できるという利点を生かしつつ、マスターテンプレートを用いてナノインプリント法によりレプリカテンプレートを製造するレプリカテンプレートの製造方法において、ナノインプリント後、マスターテンプレートと被転写基板の離型が容易であり、転写パターンに欠陥発生が少なく、マスターテンプレートとレプリカテンプレートに損傷が生じにくいレプリカテンプレートの製造方法及び該製造方法により形成されたテンプレートを提供することにある。
本発明者は、ナノインプリント特有の製造工程以外の工程で、従来のフォトマスク用の基板と製造装置を用い、ナノインプリント法によりレプリカテンプレートを製造する従来のレプリカテンプレートの製造方法においては、マスターテンプレートと被転写基板との離型が困難な一因として、2枚の厚い基板同士によるナノインプリントでは、離型時に基板に変形が生じにくいために基板の端部から離れにくいこと、転写パターン面積が広いと、離型時の力が増大し、良好なパターン転写がしにくいことに着目し、基板が一定の変形を生じるような構造にし、転写パターン面積を制限することにより、良好なパターン転写を可能としたものである。この場合、マスターテンプレートと被転写基板のいずれかの基板もしくは両方の基板の裏面加工が必要となるが、裏面加工時のパターン欠陥発生を避けるために、マスターテンプレートは加工せず、パターンの形成されていない被転写基板をインプリント工程の前に加工することが望ましいことを見出し、本発明を完成させたものである。
上記の課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の発明に係るレプリカテンプレートの製造方法は、第1の主面と第2の主面を有する被転写基板の前記第1の主面上に光硬化性樹脂層を形成し、前記光硬化性樹脂層と凹凸パターンを有するマスターテンプレートとを密着させて加圧し、光を照射して前記光硬化性樹脂層を硬化させ、前記マスターテンプレートを前記硬化した光硬化性樹脂層から離型し、前記被転写基板の第1の主面に前記硬化した光硬化性樹脂層を形成し、前記硬化した光硬化性樹脂層及び前記被転写基板をエッチングして、前記被転写基板の第1の主面に凹凸の転写パターンを形成するレプリカテンプレートの製造方法において、前記マスターテンプレートは、大きさ6インチ角、厚さ0.25インチの平行平面の石英ガラス基板上に凹凸パターンが形成され、段差構造及びくぼみを有していないマスターテンプレートであり、前記被転写基板は、大きさ6インチ角、厚さ0.25インチの平行平面の石英ガラス基板上に、前記転写パターンを形成する前記第1の主面のパターン領域が周囲よりも高い凸状の段差構造を有し、前記第1の主面に相対する前記第2の主面に、前記第1の主面のパターン領域と重なり、かつ、前記第1の主面のパターン領域よりも広い面積のくぼみを有し、前記凸状の段差構造が、前記6インチ角の石英ガラス基板の前記第1の主面の中央部に位置し、その面積が前記6インチ角の石英ガラス基板の前記第1の主面の面積の10%以下で、0.5%以上であり、前記被転写基板の前記第1の主面上に光硬化性樹脂層を形成する工程に際し、前記被転写基板の第1の主面側を天側に配置し、前記被転写基板の第2の主面側を地側に配置して、フィールドエッジを規定して、前記被転写基板の前記凸状の段差構造上にのみ前記光硬化性樹脂層を形成して、前記転写パターンを形成することを特徴とするものである。
本発明の請求項に記載の発明に係るレプリカテンプレートの製造方法は、請求項に記載のレプリカテンプレートの製造方法において、前記くぼみは、正方形、長方形、円形、楕円形からなる一群の幾何学形状から選択される幾何学形状を有することを特徴とするものである。
本発明の請求項に記載の発明に係るレプリカテンプレートの製造方法は、請求項1または請求項2に記載のレプリカテンプレートの製造方法において、前記くぼみは、前記第1の主面と平行な底面を備え、前記第1の主面から前記くぼみの底面までの距離が、前記被転写基板の厚さの半分よりも小さいことを特徴とするものである。
本発明の請求項に記載の発明に係るレプリカテンプレートの製造方法は、請求項1から請求項までのうちのいずれか1項に記載のレプリカテンプレートの製造方法において、前記被転写基板が、前記第1の主面に金属膜が形成されていることを特徴とするものである。
本発明の請求項に記載の発明に係るレプリカテンプレートの製造方法は、請求項に記載のレプリカテンプレートの製造方法において、前記金属膜が、クロムまたはクロムを含む化合物であることを特徴とするものである。
本発明の請求項に記載の発明に係るレプリカテンプレートの製造方法は、請求項1から請求項までのうちのいずれか1項に記載のレプリカテンプレートの製造方法において、前記マスターテンプレートの凹凸パターンを前記被転写基板の前記光硬化性樹脂層に転写するに際し、前記被転写基板の前記くぼみ部分に流体を用いて加圧または減圧を行うことにより、前記くぼみ部分の形状を湾曲形状に変えながら転写パターンを形成することを特徴とするものである。
本発明の請求項に記載の発明に係るレプリカテンプレートの製造方法は、請求項1から請求項までのうちのいずれか1項に記載のレプリカテンプレートの製造方法において、前記マスターテンプレートの凹凸パターンを前記被転写基板の前記光硬化性樹脂層に転写するに際し、前記マスターテンプレートの4辺の側面にのみ加圧を行うことにより、前記マスターテンプレートのパターンの大きさを変えながら転写パターンを形成することを特徴とするものである。
本発明のナノインプリント法によるレプリカテンプレートの製造方法によれば、被転写基板の第1の主面のパターン領域が周囲よりも高い段差構造を有し、第2の主面に、上記第1の主面のパターン領域と重なり、かつ、第1の主面のパターン領域よりも広い面積を有するくぼみを有する被転写基板を用いることにより、ナノインプリント後、マスターテンプレートと被転写基板との離型が容易で、転写パターンに欠陥発生が少なく、マスターテンプレートとレプリカテンプレートの損傷が生じにくいという効果を奏する。
本発明の製造方法によるレプリカテンプレートは、テンプレート製造工程において欠陥発生が少ないので、マスターテンプレートの反転したパターンを有する高品質のレプリカテンプレートが得られる。
本発明のレプリカテンプレートの製造方法の一実施形態を示す工程断面図である。 図1に続く本発明のレプリカテンプレートの製造方法を示す工程断面図である。 図1に示す本発明のレプリカテンプレートの製造方法に用いる被転写基板の一例を示す平面模式図である。 本発明のレプリカテンプレートの製造方法に用いる被転写基板の製造工程の一例を示す工程断面図である。 従来のナノインプリント法によるパターン形成を示す工程断面図である。
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態に係るナノインプリント用テンプレートの製造方法について詳細に説明する。
(実施形態1)
図1及びそれに続く図2は、本発明のレプリカテンプレートの製造方法の一実施形態を示す工程断面図である。
まず、図1(a)に示すように、本発明の製造方法によりレプリカテンプレートとする被転写基板10を準備する。図1(a)は、被転写基板10の一例の断面模式図である。図3は、図1及び図2に示す本発明のレプリカテンプレートの製造方法に用いる被転写基板10の一例の平面模式図であり、図3のA−A線の断面図が図1(a)である。
本発明のレプリカテンプレートの製造方法において、被転写基板10は、大きさ6インチ角、厚さ0.25インチの平行平面の石英ガラス基板上に、第1の主面11と第2の主面12とを有し、転写パターンを形成する第1の主面11のパターン領域13が周囲よりも高い凸状の段差構造(メサ構造とも言う)14を有しており、第1の主面11に相対する第2の主面12に、第1の主面のパターン領域13と重なり、かつ、第1の主面のパターン領域13よりも広い面積を有するくぼみ15を有し、上記の凸状の段差構造が、6インチ角の石英ガラス基板の中央部に位置し、その面積が6インチ角の石英ガラス基板の第1の主面の面積の10%以下で、0.5%以上であるようにしたものである。
従来のレプリカテンプレートの製造方法のように、マスターテンプレートと被転写基板が厚い基板同士では、インプリント後に離型することが困難であるのに対し、本発明のレプリカテンプレートの製造方法における被転写基板10は、パターン領域13と重なり、かつ、パターン領域13よりも広い面積のくぼみ15を有することにより、インプリント後にマスターテンプレートと離型する際に、被転写基板10がある程度変形し、被転写基板10の端部から引き離していくことが可能となる。また、上記被転写基板10は、インプリント時においても、凹凸パターン周辺の空気を押し出す効果があり、マスターテンプレートとの転写時の密着性を良くして、欠陥発生が抑えられた光硬化性樹脂パターンを転写することができる。この効果については、作製したレプリカテンプレートを用いて、被転写基板にインプリントする場合にも同様の効果が得られる。
上記のように、離型を容易に開始させるためには、マスターテンプレートまたは被転写基板の少なくとも一方にくぼみを設ければよいことになる。しかし、マスターテンプレートは電子線リソグラフィでパターンを形成し、ドライエッチングなどにマスク製造装置を使用するので、従来のフォトマスク製造装置やマスクプロセスに適合し易い基板構造であることが望ましい。また、マスターテンプレートにくぼみを設けるとすると、製造工程が増えることによりマスターテンプレートの欠陥も増える問題が生じる。したがって、本発明のレプリカテンプレートの製造方法では、マスターテンプレート側にくぼみは設けず、被転写基板側にくぼみを設けている。
したがって、本発明のレプリカテンプレートの製造方法では、マスターテンプレートは、フォトマスク製造装置やマスクプロセスに適合する基板構造として、大きさ6インチ角、厚さ0.25インチの平行平面の石英ガラス基板上に凹凸パターンが形成され、段差構造及びくぼみを有していないマスターテンプレートを用いている。上記の大きさの石英ガラス基板は、フォトマスクで使用実績が高く、高品質である。
本発明のレプリカテンプレートの製造方法において、被転写基板10は、第1の主面11のパターン領域13が周囲よりも高い凸状の段差構造(メサ構造)14を有し、凸状の段差構造とすることにより、ナノインプリント時にパターン領域以外の被転写基板の部位がマスターテンプレートと接触して欠陥や破損が生じるのを防止し、また接触部分を少なくすることにより両者の離型をし易くしている。凸状の段差構造14は、ナノインプリント時に均一なパターン転写を行い、離型時に転写パターンに損傷を与えないために、被転写基板10の第1の主面の中央部に設けるのが好ましい。また、くぼみと同様、作製したレプリカテンプレートを用いて、被転写基板に特に複数ショットのインプリントする場合、先にインプリントしたパターンに干渉させることなく、良好なパターン形成ができる。
本発明において、光硬化性樹脂の塗布方法としては、従来公知のスピン塗布方式やインクジェット塗布方式が用いられるが、フィールド内を所定の領域毎に分けて塗布量を制御して光硬化性樹脂を塗布することが可能なインクジェット方式がより好ましい。ナノインプリント法では、塗布する光硬化性樹脂の必要量を転写すべきパターン密度に応じて変化させる必要が生じることがあるからである。1フィールドはナノインプリントする際の1ショットサイズに相当する。
さらに、凸状の段差構造14とすることにより、被転写基板10の第1の主面11上に光硬化性樹脂層を形成するに際し、フィールドエッジを規定して、インクジェット方式により凸状の段差構造14上にのみ光硬化性樹脂を塗布し、均一な塗布層とすることを容易にしている。
被転写基板10の凸状の段差構造14の面積は、離型工程での離型力の大きさに関係する。離型については、マスターテンプレート側に離型処理を施すことが、一般的に知られている。離型処理の材料によって、離型力の大きさは変化するが、より撥水性の高い材料を使用した場合、毛管力が小さくなるため、未充填欠陥が生じる恐れがある。したがって、未充填欠陥が起きない程度に撥水性を制御する必要がある。一方、離型力の大きさは、概ね、転写する面積に比例して変化する。面積が広くなるにつれて、力が強くなるため、光硬化性樹脂層の破断が起き易くなる。基板の材質や形状などに依存するが、大きさ6インチ角の石英ガラス基板を用いた系においては、概ね5cm角以下の転写面積であることが望ましい。したがって、本発明においては、凸状の段差構造14の面積は、6インチ角の石英ガラス基板の第1の主面の面積の10%以下とするものである。
一方、凸状の段差構造14の面積の下限については、光硬化性樹脂層の塗布工程での、膜厚の誤差に関係する。即ち、インクジェット装置を用いて、光硬化性樹脂を塗布する場合、インクジェットで飛翔させる樹脂の量が限定されるため、小さい面積では、望ましい液量に制御することが困難である。また、液量の変動に対する余裕度もとり難い。したがって、インクジェット装置で1000ショット以上塗布する方が望ましく、1ショットで3ピコリットルの液量が塗布される場合、概ね1cm角以上であるのが望ましい。したがって、本発明においては、凸状の段差構造14の面積は、6インチ角の石英ガラス基板の第1の主面の面積の0.5%以上とするものである。
本発明のレプリカテンプレートの製造方法に用いる被転写基板10のくぼみ15の形状は、正方形、長方形、円形、楕円からなる一群の幾何学形状から選択される形状を有するものである。
さらに、被転写基板10のくぼみ15は、第1の主面11と平行な底面16を備え、第1の主面11からくぼみの底面16までの距離(d)が、被転写基板10の厚さ(t)の半分よりも小さいのが好ましい。被転写基板10の厚さ(t)の半分よりも小さくして、くぼみ領域の基板の厚さを薄くすることにより、ナノインプリント後にマスターテンプレートと被転写基板を離型する際に、被転写基板10が弾性変形し、離型し易くなるからである。
一方、第1の主面11からくぼみの底面16までの距離(d)の下限は、被転写基板の材質、くぼみ領域や段差構造の形状・面積などにより異なるが、テンプレートとしての強度を保持するために一定の厚さ以上が必要である。例えば、厚さ0.25インチの石英ガラス基板に直径60mmの円形状のくぼみを設ける場合には、距離(d)は少なくとも0.5mm以上の厚さとするのが好ましい。
本発明のレプリカテンプレートの製造方法は、被転写基板10が、凸状の段差構造14を含む第1の主面11に金属膜が形成されているのが好ましい。被転写基板10をドライエッチングして転写パターンを形成するに際し、硬化した光硬化性樹脂パターンのみではエッチング耐性が十分でない場合がある。そこで、硬化した光硬化性樹脂パターンを金属膜パターンに変換し、金属膜をハードマスクとして被転写基板10をドライエッチングする方法を用いるのが好ましい。
上記の金属膜としては、被転写基板10となる石英ガラス基板などをエッチングするときに用いるフッ素系ガスに耐性が大きいクロムまたはクロムを含む化合物(酸化クロム、窒化クロム、酸化窒化クロムなど)が好ましく、膜厚10nm〜80nm程度の範囲で用いられる。
(被転写基板の製造方法)
ここで、本発明のレプリカテンプレートの製造方法に用いる被転写基板10の製造方法について、図面を用いて説明する。図4は、本発明のレプリカテンプレートの製造方法に用いる被転写基板の製造工程の一例を示す工程断面図である。図4では、図1と同じ部位を示す場合には、同じ符号を用いている。
図4(a)に示すように、第1の主面11と第2の主面12とを有する被転写基板10aを準備する。上記のように、本発明において、被転写基板10aは、大きさ6インチ角、厚さ0.25インチの平行平面の石英ガラス基板とするものである。
次に、図4(b)に示すように、第1の主面11に周囲よりも高い凸状の段差構造(メサ構造)14を有する被転写基板10bを形成する。後述するように、この段差構造14上にパターン領域13を設けるものである。凸状の段差構造14は、所定の領域をあらかじめレジストパターンあるいはレジストとクロムなどの金属膜のパターンでマスクし、フッ化水素酸水溶液を用いたウェットエッチングにより形成することができる。凸状の段差構造の高さは、数μm〜数10μmの範囲で設けられる。凸状の段差構造をなすパターン領域13の面積は、必要とする1フィールドのパターンに依存するが、例えば、数10mm×数10mmの矩形状で設定される。
次に、被転写基板10bの第2の主面12を,従来公知のザグリ加工などの方法で加工して、くぼみ15を形成し、図4(c)に示すように、第1の主面11のパターン領域13が周囲よりも高い凸状の段差構造14を有し、第1の主面11に相対する上記の第2の主面12に、第1の主面のパターン領域13と重なり、かつ、第1の主面のパターン領域13よりも広い面積のくぼみ15を有する被転写基板10を形成する。
被転写基板10を構成する材料としては、ナノインプリントに用いる光を透過する光学研磨された石英ガラス、ソーダガラス、蛍石、フッ化カルシウムなどが挙げられるが、石英ガラスは、フォトマスク用基板としての使用実績が高く品質が安定しており、段差構造、くぼみ及び凹凸パターンを設けることにより一体化した光透過性の構造とすることができ、高精度の微細な凹凸パターンを形成できるので、より好ましい。
再び、図1に戻って説明する。図1(b)に示すように、準備された上記の被転写基板10の第1の主面11の凸状の段差構造14上に光硬化性樹脂層17を形成する。一方、転写すべき凹凸パターン19を設けたマスターテンプレート18を用意する。
次に、図1(c)に示すように、被転写基板10の凸状の段差構造14上の光硬化性樹脂層17とマスターテンプレート18の凹凸パターン19とを密着させて加圧し、光(紫外光)20を照射して光硬化性樹脂層を硬化させる。
次に、マスターテンプレート18を硬化した光硬化性樹脂から離型する。離型後、図1(d)に示すように、被加工基板10の第1の主面11の凸状の段差構造14上に硬化した光硬化性樹脂21による転写パターンが形成される。
ナノインプリント法では、マスターテンプレート18の凹凸パターンの凸部に相当する部分の光硬化性樹脂が被加工基板上に薄い残膜として残るので、図2(e)に示すように、酸素ガスを用いたイオンエッチング処理などで薄い残膜を除去し、硬化した光硬化性樹脂パターン22を形成する。
次いで、光硬化性樹脂をマスクとし、CF4ガスなどを用いて被加工基板をドライエッチングして、図2(f)に示すように、第1の主面11のパターン領域13に凹凸の転写パターン23を形成したレプリカテンプレート24を得る。
本発明において、被転写基板10の第1の主面を掘り込んで形成した凹凸パターン23の凹部の深さは、ウェハ基板などのナノインプリントする基板に形成する光硬化性樹脂パターンの所望する樹脂パターンの厚さに依存するが、例えば、凹凸パターン23の凹部の深さが20nm〜100nmの範囲で用いられる。
反転パターン
本発明の製造方法においては、図2(f)に示すように、得られたレプリカテンプレート24の凹凸パターン23は、図1に示すマスターテンプレート18の凹凸パターン19の凹凸関係、左右関係が反転したパターンとなる。したがって、必要とされるレプリカテンプレートのパターンに対応して、あらかじめマスターテンプレートのパターンデータを変換し、凹凸関係、左右関係が反転したパターンを有するマスターテンプレートを用いてレプリカテンプレートを作製すれば、必要とされる所望のパターンを有するレプリカテンプレートを得ることができる。あらかじめパターンデータを変換しておく方法は、レプリカテンプレート製造プロセスに負荷がかからず、欠陥発生が増加することのない好ましい方法である。
(実施形態2)
本発明の製造方法においては、マスターテンプレートの凹凸パターンを被転写基板の光硬化性樹脂層に転写するに際し、被転写基板のくぼみ部分に流体を用いて加圧または減圧を行うことにより、くぼみ部分の湾曲形状を変えながら転写パターンを形成するのが好ましい実施形態である。くぼみ部分の湾曲形状を変えることにより、ナノインプリント時におけるマスターテンプレートと被転写基板との密着性を上げ、離型時には容易に離すことができるからである。
ナノインプリントにおいては、マスターテンプレートと被転写基板が密着したとき、両者の間に存在する空気などのガスの一部が逃げ場を失い、パターン間や粘性の光硬化性樹脂内などに残存してしまい、ガス・ポケットと称する小領域が形成されることがある。上記のガスあるいはガス・ポケットは転写パターン内に欠陥を生じたり、パターン歪の原因となる。
本実施形態のくぼみ部分の湾曲形状を変えながら転写パターンを形成する方法を用いることにより、マスターテンプレートと被転写基板の間、及びパターン間のガスの閉じ込めあるいはガス・ポケットの発生が低減され、欠陥やパターン歪の発生を防止することができる。
本実施形態において、流体としては、気体または液体が用いられるが、取り扱いが容易な気体がより好ましい。気体としては窒素ガス、ヘリウムガス、空気などが用いられる。
(実施形態3)
本発明の製造方法においては、マスターテンプレートの凹凸パターンを被転写基板の光硬化性樹脂層に転写するに際し、マスターテンプレートの4辺の側面にのみ加圧を行い、マスターテンプレートのパターンの大きさを変えながら転写するのが好ましい実施形態である。マスターテンプレート側面への加圧により、マスターテンプレートのパターンの大きさを変えて転写することにより、被転写基板に転写されるパターンの寸法補正が可能となるからである。
本実施形態の加圧によりマスターテンプレートのパターンの大きさを変えることにより、マスターテンプレートの各部と被転写基板との距離が僅かに変わり、パターン間のガスの閉じ込めあるいはガス・ポケットの発生が低減され、欠陥やパターン歪の発生が防止される効果が示される。
上記のように、本発明のレプリカテンプレートの製造方法は、被転写基板の第1の主面のパターン領域が周囲よりも高い凸状の段差構造を有し、第2の主面に、上記第1の主面のパターン領域と重なり、かつ、第1の主面のパターン領域よりも広い面積を有するくぼみを有する被転写基板を用いることにより、レプリカテンプレートの製造において、ナノインプリント後、マスターテンプレートと被転写基板との離型が容易で、転写パターンに欠陥発生が少なく、マスターテンプレートとレプリカテンプレートの損傷が生じにくいという利点を有するものである。また、本発明の製造方法により作製されたレプリカテンプレートは、離型時の障害が回避されているので、転写パターンに欠陥発生が少なく、高品質である。
次に、実施例により本発明を説明する。
(実施例1)
レプリカテンプレート用の被転写基板として、大きさ6インチ角、厚さ0.25インチの合成石英ガラス基板の第1の主面の中央部に、パターンを形成する領域(パターン領域)として、周囲よりも30μm高い面積25mm×30mmの凸状の段差構造(メサ構造)を有し、第2の主面に、第1の主面のパターン領域と重なり、かつ、第1の主面のパターン領域よりも広い面積を有する直径60mmの円形状のくぼみを有する基板を準備した。くぼみを形成している箇所の石英ガラス基板の厚さは1mmとした。
一方、インプリント用のマスターテンプレートとして、大きさ6インチ角、厚さ0.25インチの合成石英ガラス基板の一主面上に電子線レジストを厚さ200nmで塗布し、電子線描画し、現像してレジストパターンを形成した後、石英ガラスをCF4ガスでドライエッチングした後、レジストパターンを剥離して、石英ガラスに凹凸パターンを形成したマスターテンプレートを作製した。
作製したマスターテンプレートのパターンの凹部の深さは50nmとした。パターンは、凹部の幅40nm、ピッチ80nmの複数のラインアンドスペースパターンと、凹部の幅30nm、ピッチ60nmの複数のラインアンドスペースパターンとの2つのパターンとした。上記のマスターテンプレートのパターンは、必要とされるレプリカテンプレートのパターンの凹凸関係、左右関係を反転したパターンをあらかじめ設定したものである。
次に、上記の被転写基板上にナノインプリント用の光硬化性樹脂をインクジェット方式でパターンごとに塗布量を変え、凸状の段差構造上に1フィールド分を塗布した。続いて、上記のマスターテンプレートを用いて、被転写基板上の光硬化性樹脂に押し付けると共に、マスターテンプレートを介して光硬化性樹脂を感光させる紫外光を照射して、光硬化性樹脂を光硬化させた。
次に、被転写基板の相対する2箇所の端面から下方に離型力を加えて、被転写基板をマスターテンプレートから離型した。被転写基板はくぼみを有しており、ある程度変形することにより、被転写基板の端面から引き離していくことが可能であった。被転写基板上には光硬化性樹脂の凹凸パターンが転写され、光硬化性樹脂パターンは凸状の段差構造上のフィールドからの浸み出しは無く、フィールド内に硬化した光硬化性樹脂による高さ50nm、残膜厚15nmの均一な膜厚のパターンが形成された。
次に、被加工基板上に薄い残膜として残った光硬化性樹脂を、酸素ガスを用いたイオンエッチング処理を行って除去し、被加工基板上に硬化した高さ35nmの硬化した光硬化性樹脂パターンを形成した。
次いで、光硬化性樹脂パターンをマスクとし、CF4ガスを用いて被加工基板の石英ガラスをドライエッチングして、第1の主面の凸状の段差構造上のパターン領域に、石英ガラスによる凹凸の転写パターンを形成したレプリカテンプレートを得た。レプリカテンプレートのパターンは、マスターテンプレートのパターンと凹凸関係、左右関係が反転したパターンであり、凸状の段差構造上に、凹部の深さ50nm、凹部の幅40nm、ピッチ80nmの複数のラインアンドスペースパターンと、凹部の幅30nm、ピッチ60nmの複数のラインアンドスペースパターンとの2つのパターンを有するものである。
上記のレプリカテンプレートの製造方法を繰り返すことにより、1枚のマスターテンプレートから複数枚のレプリカテンプレートを作製したが、マスターテンプレート及びレプリカテンプレートのいずれにも損傷は生ぜず、上記のレプリカテンプレートを用いてウェハ基板などにナノインプリントするに際し、欠陥発生は少なく、高品質の転写パターンが得られた。
(実施例2)
実施例1と同様の寸法形状の被転写基板を作製した。
次に、この被転写基板の凸状の段差構造を含む第1の主面にクロムをスパッタリング成膜し厚さ10nmのクロム膜を形成した。次に、実施例1と同じマスターテンプレートを用い、実施例1と同様にして上記被転写基板の第1の主面のクロム上に光硬化性樹脂層を塗布形成し、この光硬化性樹脂層とマスターテンプレートとを密着させて加圧し、紫外光を照射して光硬化性樹脂層を硬化させ、次いでマスターテンプレートを光硬化性樹脂層から離型し、硬化した光硬化性樹脂層をエッチングして光硬化性樹脂パターンを形成した。
次に、光硬化性樹脂パターンをマスクにしてクロム膜を塩素と酸素の混合ガスでドライエッチングしてパターン化し、光硬化性樹脂パターンを酸素プラズマで除去した後、パターン化したクロム膜をマスクとして被転写基板をCF4ガスでドライエッチングし、次にクロム膜パターンを硝酸第2セリウムアンモニウム水溶液でウェットエッチング除去して、被転写基板の第1の主面に凹凸の転写パターンを形成するレプリカテンプレートを形成した。
本実施例の製造方法は、被転写基板のドライエッチングに際し、クロム膜が十分なエッチング耐性を有するので、石英ガラスよりなる高精度の凹凸パターンが得られた。
(実施例3)
レプリカテンプレート用の被転写基板として、大きさ6インチ角、厚さ0.25インチの合成石英ガラス基板の第1の主面の中央部に、パターン領域として、周囲よりも20μm高い面積30mm×30mmの凸状の段差構造を有し、第2の主面に、第1の主面のパターン領域と重なり、かつ、第1の主面のパターン領域よりも広い面積を有する一辺60mmの正方形状のくぼみを有する基板を準備した。くぼみを形成している箇所の石英ガラス基板の厚さは1mmとした。
次に、実施例1と同じマスターテンプレートを用い、実施例1と同様にして上記被転写基板の第1の主面上に光硬化性樹脂層を塗布形成し、この光硬化性樹脂層とマスターテンプレートとを密着させて加圧し、一方で、被転写基板のくぼみ部分に窒素ガスを流して、くぼみ部分内の圧力を1.5気圧とし、くぼみ部分をマスターテンプレート側に凸状に湾曲させながら密着させ、紫外光を照射して光硬化性樹脂層を硬化させた。
次いで、くぼみ部分の圧力を大気圧にまで減圧し、マスターテンプレートを光硬化性樹脂層から離型し、硬化した光硬化性樹脂層をエッチングして光硬化性樹脂パターンを形成した。以後の工程は実施例1と同様にして、光硬化性樹脂パターンをマスクとし、CF4ガスを用いて被加工基板の石英ガラスをドライエッチングして、第1の主面の凸状の段差構造上のパターン領域に、石英ガラスによる凹凸の転写パターンを形成したレプリカテンプレートを得た。
本実施例の製造方法は、くぼみ部分の形状を湾曲形状に変えることにより、ナノインプリント時におけるマスターテンプレートと被転写基板との密着性を上げ、離型時には容易に離すことができた。
(実施例4)
実施例3と同様の寸法形状の被転写基板を作製した。
次に、実施例1と同じマスターテンプレートを用い、実施例1と同様にして上記被転写基板の第1の主面上に光硬化性樹脂層を塗布形成し、次に、マスターテンプレートの4辺の側面に加圧を行いながら、マスターテンプレートを光硬化性樹脂層に密着させてテンプレートを押し付け、転写パターンを形成した。
本実施例の製造方法は、マスターテンプレート側面への加圧により、マスターテンプレートのパターンの大きさを変えて転写することにより、被転写基板に転写されたパターンの寸法を2nmほどマイナス側に補正した転写パターンを形成することができた。
10、10a 被転写基板
11 第1の主面
12 第2の主面
13 パターン領域
14 段差構造(メサ構造)
15 くぼみ
16 底面
17 光硬化性樹脂層
18 マスターテンプレート
19 凹凸パターン
20 光(紫外線)
21 硬化した光硬化性樹脂
22 硬化した光硬化性樹脂パターン
23 凹凸の転写パターン
24 レプリカテンプレート
50 テンプレート
51 被加工基板
52 光硬化性樹脂
53 光(紫外線)
54 硬化した光硬化性樹脂
55 転写パターンを形成した被加工基板

Claims (7)

  1. 第1の主面と第2の主面を有する被転写基板の前記第1の主面上に光硬化性樹脂層を形成し、前記光硬化性樹脂層と凹凸パターンを有するマスターテンプレートとを密着させて加圧し、光を照射して前記光硬化性樹脂層を硬化させ、前記マスターテンプレートを前記硬化した光硬化性樹脂層から離型し、前記被転写基板の第1の主面に前記硬化した光硬化性樹脂層を形成し、前記硬化した光硬化性樹脂層及び前記被転写基板をエッチングして、前記被転写基板の第1の主面に凹凸の転写パターンを形成するレプリカテンプレートの製造方法において、
    前記マスターテンプレートは、大きさ6インチ角、厚さ0.25インチの平行平面の石英ガラス基板上に凹凸パターンが形成され、段差構造及びくぼみを有していないマスターテンプレートであり、
    前記被転写基板は、大きさ6インチ角、厚さ0.25インチの平行平面の石英ガラス基板上に、前記転写パターンを形成する前記第1の主面のパターン領域が周囲よりも高い凸状の段差構造を有し、前記第1の主面に相対する前記第2の主面に、前記第1の主面のパターン領域と重なり、かつ、前記第1の主面のパターン領域よりも広い面積のくぼみを有し、前記凸状の段差構造が、前記6インチ角の石英ガラス基板の前記第1の主面の中央部に位置し、その面積が前記6インチ角の石英ガラス基板の前記第1の主面の面積の10%以下で、0.5%以上であり、
    前記被転写基板の前記第1の主面上に光硬化性樹脂層を形成する工程に際し、
    前記被転写基板の第1の主面側を天側に配置し、前記被転写基板の第2の主面側を地側に配置して、
    フィールドエッジを規定して、
    前記被転写基板の前記凸状の段差構造上にのみ前記光硬化性樹脂層を形成して、前記転写パターンを形成することを特徴とするレプリカテンプレートの製造方法。
  2. 前記くぼみは、正方形、長方形、円形、楕円形からなる一群の幾何学形状から選択される幾何学形状を有することを特徴とする請求項1に記載のレプリカテンプレートの製造方法。
  3. 前記くぼみは、前記第1の主面と平行な底面を備え、前記第1の主面から前記くぼみの底面までの距離が、前記被転写基板の厚さの半分よりも小さいことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のレプリカテンプレートの製造方法。
  4. 前記被転写基板が、前記第1の主面に金属膜が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3までのうちのいずれか1項に記載のレプリカテンプレートの製造方法。
  5. 前記金属膜が、クロムまたはクロムを含む化合物であることを特徴とする請求項4に記載のレプリカテンプレートの製造方法。
  6. 前記マスターテンプレートの凹凸パターンを前記被転写基板の前記光硬化性樹脂層に転写するに際し、
    前記被転写基板の前記くぼみ部分に流体を用いて加圧または減圧を行うことにより、前記くぼみ部分の形状を湾曲形状に変えながら転写パターンを形成することを特徴とする請求項1から請求項5までのうちのいずれか1項に記載のレプリカテンプレートの製造方法。
  7. 前記マスターテンプレートの凹凸パターンを前記被転写基板の前記光硬化性樹脂層に転写するに際し、
    前記マスターテンプレートの4辺の側面にのみ加圧を行うことにより、前記マスターテンプレートのパターンの大きさを変えながら転写パターンを形成することを特徴とする請求項1から請求項6までのうちのいずれか1項に記載のレプリカテンプレートの製造方法。
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