JP2018195852A - 異物除去用基板 - Google Patents
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Abstract
Description
このような形態であれば、インプリント工程において、テンプレート101の転写領域111以外の部分が、被転写基板や樹脂と接触することを抑制できる。
まず、本発明に係るテンプレートの異物除去方法が備える各工程の流れの概略について、図1を用いて説明する。
図2は、本発明に係るテンプレートの異物除去方法の第1の実施形態の一例を説明する図である。
本実施形態においては、図2(a)に示すように、まず、テンプレート1aと、基部22aと基部22aから突出する凸部23aを有する異物除去用基板21aを準備し(図1におけるS1、S2に相当)、異物除去用基板21aの凸部23aの上面に硬化性材料31aを配設して(図1におけるS3に相当)、テンプレート1aと異物除去用基板21aとを、異物51aの位置と硬化性材料31aを配設した凸部23aの上面が対向するように配置する(図1におけるS4に相当)。
しかしながら、本実施形態においては、異物除去用基板21aの凸部23aの高さH1を、異物61の高さH2よりも高くしておくことで、異物61によってテンプレート1aの凹凸構造が破損されてしまうという弊害を防止できる。
さらに、凸部23aの上面、または、硬化性材料31aの上に別の異物が付着した状態となることを、より回避することができる。
特に、本実施形態においては、凸部23aの上面の面積を、インプリント装置の位置精度の誤差を包含する大きさを有する面積に設計しておくことで、複雑なアライメント工程を要せずに、凸部23aの上面をテンプレート1aの異物51aの位置に、確実に合わせることができる。
しかしながら、新たな異物付着のリスクを回避するためには、上記のように、凸部23aの上面の面積は小さい方が好ましく、凸部23aの上面にアライメントマークを設けることは、これに相反する。
なお、異物51aは、硬化して凹凸構造の形態になった硬化性材料31aと共に、異物除去用基板21a側に移し取られる。
また、硬化性材料31aと異物除去用基板21aの凸部23aの上面との密着性を向上させるために、異物除去用基板21aの凸部23aの上面には密着層を形成しておいても良い。
テンプレート1aに接する硬化性材料31bの範囲をより小さくでき、新たな異物をテンプレート1aに付着させてしまうリスクを、より減らすことができるからである。
凸部23aの上面の一部のみに硬化性材料31bを配設する方法としては、例えば、インクジェット方式を好適に挙げることができる。
図4は、本発明に係るテンプレートの異物除去方法の第2の実施形態の一例を説明する図である。
上記の第1の実施形態においては、図2および図3に例示するように、凸部23aを1個有する異物除去用基板21aを用いて、テンプレート1aに付着した異物51aを除去する方法について説明したが、本発明において用いる異物除去用基板は、上記の形態に限定されず、凸部を複数有していても良く、また、複数の凸部の上面の面積は、同じ大きさであっても良いし、異なる大きさであっても良い。
なお、異物除去用基板21bの凸部23bと凸部23cは、本実施形態の異物除去に際し、その両方がテンプレート1bの転写領域内に位置するように設けられている。
例えば、図4に示すように、一枚の異物除去用基板21bを用いて、テンプレート1bの複数個所に付着した異物51b、51c、51dを一度に除去できる。
そして、硬化性材料31cをテンプレート1bに接触させる工程と、硬化性材料31dをテンプレート1bに接触させる工程は、同じ一の接触工程で行われる。
また、硬化性材料31cを硬化させる工程と、硬化性材料31dを硬化させる工程は、同じ一の硬化工程で行われる。
また、凸部23bと凸部23cの各上面の面積を異なる大きさに設計することで、例えば、孤立した異物51bに対しては小さい面積の凸部23bの上面と位置合わせし、互いに近接した位置にある異物51c、51dに対しては大きな面積の凸部23cの上面と位置合わせするといった方法を用いることができ、効率的な異物除去ができる。
また、硬化性材料31c、31dと、対応する異物除去用基板21bの凸部23b、23cの上面との密着性を向上させるために、異物除去用基板21bの凸部23b、23cの上面には密着層を形成しておいても良い。
テンプレート1bに付着する異物51b、51c、51dの位置は、異物検査して初めて得られる情報であり、予めその位置を予測することは困難だからである。また、異物検査後に異物除去用基板21bを製造する手法では、時間がかかってしまうからである。
そして、準備した異物除去用基板の中から、テンプレートに付着した異物の位置や数に応じて最適な異物除去用基板を選択し、さらに、選択した異物除去用基板が有する複数の凸部の中から必要な凸部の上面のみに硬化性材料を配設することで、時間をかけずに効率良くテンプレートに付着した複数の異物を除去することができる。
また、異物が存在しないテンプレートの領域の凹凸構造に、無用に硬化性材料を接触させることがないため、新たな異物を付着させてしまうリスクを減らすことができる。
テンプレート1cに接する硬化性材料31eの範囲をより小さくでき、新たな異物をテンプレート1cに付着させてしまうリスクを、より減らすことができるからである。
図6は、本発明に係るテンプレートの異物除去方法の第3の実施形態の一例を説明する図である。
図4および図5に例示するように、上記の第2の実施形態に係る異物除去用基板21bにおいては、2個の凸部23b、23cがテンプレートの転写領域内に位置するように設けられていたが、本発明において用いる異物除去用基板は、上記の形態に限定されず、一の凸部がテンプレートの転写領域内に存在する場合には、他の凸部は転写領域外に存在する配置となるものであっても良い。
それゆえ、異物除去用基板21cを用いる本実施形態の異物除去方法においては、異物が存在しないテンプレートの転写領域の凹凸構造に、無用に凸部が接触してしまうことを回避でき、図5に例示する異物除去用基板21bを用いる第2の実施形態の異物除去方法よりも、さらに安全に異物を除去することができる。
また、異物除去用基板21cは複数の凸部23d、23eを有することから、一枚の異物除去用基板21cを用いて、テンプレートに付着した複数の異物を除去できる。
この際、上面に硬化性材料を配設済みの凸部23dは、テンプレート1dの転写領域11の外に位置することになるため、凸部23dの上面に配設された硬化性材料がテンプレート1dの転写領域11の凹凸構造に接触してしまうことは生じない。
また、一枚の異物除去用基板を用いて、テンプレートに付着した複数の異物を除去できる。
また、硬化性材料と異物除去用基板21cの凸部23d、23eの上面との密着性を向上させるために、異物除去用基板21cの凸部23d、23eの上面には密着層を形成しておいても良い。
図7は、本発明に係るテンプレートの異物除去方法の第4の実施形態の一例を説明する図である。
上記の第1〜第3の実施形態においては、異物除去用基板の凸部の上面に硬化性材料を配設してテンプレートに付着した異物を除去していたが、本発明は上記の形態に限定されず、テンプレートの異物が存在する領域に硬化性材料を配設してテンプレートに付着した異物を除去しても良い。
なお、異物51aは、硬化して凹凸構造の形態になった硬化性材料31fと共に、異物除去用基板21a側に移し取られる。
また、硬化性材料31fと異物除去用基板21aの凸部23aの上面との密着性を向上させるために、異物除去用基板21aの凸部23aの上面には密着層を形成しておいても良い。
そして、複数の凸部を有する一枚の異物除去用基板を用いて、テンプレートの複数個所に付着した異物を一度に除去しても良い。
なお、異物除去用基板は、一の凸部がテンプレートの転写領域内に存在する場合には、他の凸部は転写領域外に存在する配置となるものであっても良い。
本発明において用いられるテンプレートは、ナノインプリントの技術分野に用いられるものであれば特に限定されないが、光透過性を有するものであることが、硬化性材料の硬化手段として光を用いることが容易になる点で、好ましい。
テンプレートの材料としては、例えば、合成石英ガラス、ソーダガラス、蛍石、フッ化カルシウム、シリコンなどが挙げられる。中でも合成石英ガラスは、光透過性を有し、ナノインプリント用テンプレートの材料としても実績があることから好ましい。
本発明において用いられる異物除去用基板の基部を構成する材料としては、ナノインプリントの技術分野に用いられる被転写基板の材料として用いられるものであれば特に限定されず用いることができ、例えば、シリコン、合成石英ガラス、ソーダガラス、蛍石、フッ化カルシウム、シリコンなどが挙げられる。
本発明において凸部の上面の面積としては、例えば、10μm×10μm以上1mm×1mm以下の範囲とすることができる。
本発明において用いられる硬化性材料を構成する材料は、テンプレートに付着した異物、特に、テンプレートの凹凸構造の凹部内の異物を除去することが可能なものであれば、特に限定されず用いることができる。
上記材料であれば、ナノインプリント分野において実績があり、この硬化性材料から新たにテンプレートに異物を付着させてしまうことを、極力抑制することができるからである。
次に、本発明に係るテンプレートの製造方法について、図8を用いて説明する。
図8に示すように、本発明に係るテンプレートの製造方法は、転写領域に凹凸構造を形成する凹凸構造形成工程(S11)、凹凸構造を形成したテンプレートを検査して付着した異物を検出する検査工程(S12)、検査工程で検出された異物の位置情報に基づいて、上記の本発明に係るテンプレートの異物除去方法により異物を除去する異物除去工程(S13)、を順に備えるものである。
例えば、合成石英ガラスから構成される基板を用いて、従来のナノインプリント用テンプレートの凹凸構造を形成する工程と同じものを、好適に用いることができる。
例えば、従来のナノインプリント用テンプレートの異物検査と同じ検査工程を、好適に用いることができる。異物検査装置としては、例えば、レーザーテック社の検査装置(MATRICS X700)を用いることができる。
11 転写領域
21a、21b、21c 異物除去用基板
22a、22b、22c 基部
23a、23b、23c、23d、23e 凸部
31a、31b、31c、31d、31e、31f 硬化性材料
51a、51b、51c、51d、51e、51f 異物
61 異物
101、102 テンプレート
101a 第1の側
101b 第2の側
111 転写領域
112 メサ構造
113 裏面凹構造
114、115 凹凸構造
120 被転写基板
121 異物除去用基板
130、135 樹脂
131 樹脂パターン
140 光
151、161 異物
Claims (5)
- 転写領域に凹凸構造を有するテンプレートの該凹凸構造に付着した異物の除去に用いられる異物除去用基板であって、
基部と、前記基部から突出する凸部を有し、
前記凸部の上面の面積は、前記テンプレートの前記転写領域よりも小さく、かつ、前記凸部の上面に硬化性材料が配設されていることを特徴とする異物除去用基板。 - 転写領域に凹凸構造を有するテンプレートの該転写領域に付着した異物の除去に用いられる異物除去用基板であって、
基部と、前記基部から突出する凸部を複数有し、
複数の前記凸部の上面の面積は、いずれも前記テンプレートの前記転写領域よりも小さく、かつ、前記凸部のうち一つ以上の凸部の上面に硬化性材料が配設されていることを特徴とする異物除去用基板。 - 複数の前記凸部の上面の面積が、互いに同じ大きさまたは互いに異なる大きさであることを特徴とする請求項2に記載の異物除去用基板。
- 一の前記凸部が前記テンプレートの前記転写領域内に存在する場合に、他の前記凸部は前記転写領域外に存在する配置であることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の異物除去用基板。
- 前記凸部を構成する材料が、前記基部を構成する材料と同じ材料であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の異物除去用基板。
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