JP2018195852A - 異物除去用基板 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、テンプレートの破損を抑制しつつ、テンプレートの凹凸構造の凹部内の異物を除去することが可能な、異物除去用基板を提供することを目的とするものである。【解決手段】 基部と該基部から突出する凸部を有する異物除去用基板を用い、前記凸部の上面に硬化性材料を配設し、前記凸部の上面に配設した硬化性材料を対向するテンプレートの異物が付着している凹凸構造に接触させ、前記硬化性材料を硬化させた後にテンプレートと前記硬化性材料とを離間することにより、上記課題を解決する。【選択図】 図2

Description

本発明は、インプリントの技術分野に関するものであり、特に、転写領域に凹凸構造を有するテンプレートに付着した異物を除去する異物除去用基板に関するものである。
近年、半導体リソグラフィにおいては、デバイスの微細化の要求に対して、露光波長の問題や製造コストの問題などからフォトリソグラフィ方式の限界が指摘されており、その対案として、ナノインプリント技術を用いたナノインプリントリソグラフィ(NIL:Nanoimprint Lithography)が注目を集めている。
ナノインプリントリソグラフィは、表面に微細な凹凸形状の転写パターンを形成したテンプレート(モールド、スタンパ、金型とも呼ばれる)を、半導体ウェハなどの被転写基板の上に形成された樹脂に接触させ、この樹脂の表面側の形状を、テンプレートの転写パターンの凹凸形状に成型した後に離型し、次いで、ドライエッチング等により余分な部分(残膜部分)を除去することで、被転写基板の上の樹脂にテンプレートの転写パターンの凹凸形状(より詳しくは、凹凸反転形状)を転写させる技術である(例えば、特許文献1、2)。
このナノインプリントリソグラフィは、一度テンプレート(適宜、ナノインプリント用テンプレートとも呼ぶ)を作製すれば、微細な凹凸形状の転写パターンを繰り返し転写成型でき、この転写工程には高額な露光装置(ステッパー)を用いないため、経済的にも有利である。
テンプレート101の形態としては、例えば図9に示すように、その表面側(第1の側101a)に、メサ構造112を有している形態がある。この場合、メサ構造112の上面が転写領域111であり、転写領域111に転写パターンである凹凸構造114が設けられている。
このような形態であれば、インプリント工程において、テンプレート101の転写領域111以外の部分が、被転写基板や樹脂と接触することを抑制できる。
さらに、テンプレート101の裏面側(第2の側101b)には、平面視において、メサ構造112を包含するように裏面凹構造113が形成されている形態もある。(例えば、特許文献3)。このような形態であれば、インプリント工程において、テンプレート101を湾曲させることで、テンプレート101と樹脂の間に気泡が残留することを抑制することができ、また、テンプレート101と樹脂との離型も容易に行うことができる。
図10に、テンプレート101を用いたインプリント工程の一例の概略を示す。例えば、図10(a)に示すように、テンプレート101の転写領域111と、被転写基板120の上に設けられた樹脂130が、互いに対向するように配置し、次に、テンプレート101の転写領域111と樹脂130を接触させ、光140の照射等の手法により樹脂130を硬化させ(図10(b))、その後、テンプレート101を離型して、所望の樹脂パターン131を得る(図10(c))。
特表2004−504718号公報 特開2002−93748号公報 特表2009−536591号公報 特許第5121549号公報 特開2012−200988号公報
上記のように、インプリント工程により所望の樹脂パターンを得る場合には、テンプレートと被転写基板上の樹脂を接触させるため、樹脂の一部が異物となって残留しやすい。そして異物が付着したテンプレートでインプリントを行うと、樹脂パターンには欠陥が生じることになる。
それゆえ、ナノインプリントリソグラフィ技術においては、異物の無いテンプレートを用いること、および、使用によりテンプレートに異物が付着した場合には、速やかに、テンプレートの異物を除去することが重要である。しかしながら、酸性水溶液やアルカリ性水溶液を用いた従来の洗浄方法では、微細な凹凸構造の凹部に付着した異物を除去することには困難性があった。
そこで、このような異物を除去する方法として、異物除去用の基板上に異物除去用の樹脂を形成し、インプリントの手法を用いて、テンプレートの異物を異物除去用の樹脂に取り込むことによって除去する方法が提案されている(例えば、特許文献4、5)。
しかしながら、特許文献4、5に記載の方法では、例えば、図11に示すように、異物除去用基板121上に形成した樹脂135の上に異物161が存在していた場合、たとえテンプレート102に付着した異物151を異物除去用の樹脂135に取り込むことによって除去できたとしても、異物161によってテンプレート102の凹凸構造115を破損してしまうという問題がある。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、テンプレートの破損を抑制しつつ、テンプレートの凹凸構造の凹部内の異物を除去することが可能な、テンプレートの異物除去方法、テンプレートの製造方法、および異物除去用基板を提供することを目的とする。
本発明者は種々研究した結果、基部と該基部から突出する凸部を有する異物除去用基板を用い、前記凸部の上面またはテンプレートの異物が存在する領域に硬化性材料を配設し、前記硬化性材料を介して前記凸部の上面と前記テンプレートを接触させ、前記硬化性材料を硬化させた後にテンプレートと前記硬化性材料とを離間することで、上記課題を解決できることを見出して本発明を完成したものである。
すなわち、本発明の請求項1に係る発明は、転写領域に凹凸構造を有するテンプレートに付着した異物を除去する方法であって、前記異物の位置情報を取得している前記テンプレートを準備するテンプレート準備工程と、基部と該基部から突出する凸部を有する異物除去用基板を準備する異物除去用基板準備工程と、前記異物除去用基板の前記凸部の上面の少なくとも一部に硬化性材料を配設する硬化性材料配設工程と、前記テンプレートと前記異物除去用基板とを、前記テンプレートの前記異物と前記硬化性材料を配設した前記異物除去用基板の前記凸部の上面が対向するように位置合わせして配置する位置合わせ工程と、前記テンプレートと前記異物除去用基板とを近接させ、前記異物除去用基板の前記凸部の上面に配設した前記硬化性材料を、対向する前記テンプレートの前記凹凸構造に接触させる接触工程と、前記硬化性材料を硬化させる硬化工程と、前記テンプレートと前記硬化性材料とを離間する離間工程と、を備えることを特徴とするテンプレートの異物除去方法である。
また、本発明の請求項2に係る発明は、転写領域に凹凸構造を有するテンプレートに付着した異物を除去する方法であって、前記異物の位置情報を取得している前記テンプレートを準備するテンプレート準備工程と、基部と該基部から突出する凸部を有する異物除去用基板を準備する異物除去用基板準備工程と、前記テンプレートの異物が存在する領域に硬化性材料を配設する硬化性材料配設工程と、前記テンプレートと前記異物除去用基板とを、前記テンプレートの前記硬化性材料を配設した領域と前記異物除去用基板の前記凸部の上面が対向するように位置合わせして配置する位置合わせ工程と、前記テンプレートと前記異物除去用基板とを近接させ、前記テンプレートの前記異物が存在する領域に配設した前記硬化性材料を、対向する前記異物除去用基板の前記凸部の上面に接触させる接触工程と、前記硬化性材料を硬化させる硬化工程と、前記テンプレートと前記硬化性材料とを離間する離間工程と、を備えることを特徴とするテンプレートの異物除去方法である。
また、本発明の請求項3に係る発明は、前記異物除去用基板の前記凸部の上面の面積が、前記テンプレートの前記転写領域の面積よりも小さいことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のテンプレートの異物除去方法である。
また、本発明の請求項4に係る発明は、前記異物除去用基板の前記凸部の上面の面積が、前記位置合わせ工程における位置精度の誤差を包含する大きさを有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のテンプレートの異物除去方法である。
また、本発明の請求項5に係る発明は、前記異物除去用基板が、前記凸部を複数有することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のテンプレートの異物除去方法である。
また、本発明の請求項6に係る発明は、複数の前記凸部の上面の面積が、互いに同じ大きさまたは互いに異なる大きさであることを特徴とする請求項5に記載のテンプレートの異物除去方法である。
また、本発明の請求項7に係る発明は、前記異物除去用基板における複数の前記凸部の配置関係が、一の前記凸部が前記テンプレートの前記転写領域内に存在する場合に、他の前記凸部は前記転写領域外に存在する配置であることを特徴とする請求項5または請求項6に記載のテンプレートの異物除去方法である。
また、本発明の請求項8に係る発明は、前記テンプレートの前記異物の位置と対向する、前記異物除去用基板の前記凸部の上面のみに前記硬化性材料を配設することを特徴とする請求項5乃至請求項7のいずれか一項に記載のテンプレートの異物除去方法である。
また、本発明の請求項9に係る発明は、前記異物除去用基板の前記凸部の上面の一部のみに前記硬化性材料を配設することを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載のテンプレートの異物除去方法である。
また、本発明の請求項10に係る発明は、転写領域に凹凸構造を有するテンプレートの製造方法であって、前記転写領域に前記凹凸構造を形成する凹凸構造形成工程と、前記凹凸構造を形成したテンプレートを検査して付着した異物を検出する検査工程と、前記検査工程で検出された前記異物の位置情報に基づいて、請求項1乃至請求項9のいずれか一項に記載のテンプレートの異物除去方法により、前記異物を除去する異物除去工程と、を順に備えることを特徴とするテンプレートの製造方法である。
また、本発明の請求項11に係る発明は、転写領域に凹凸構造を有するテンプレートに付着した異物の除去に用いられる異物除去用基板であって、基部と該基部から突出する凸部を有することを特徴とする異物除去用基板である。
また、本発明の請求項12に係る発明は、前記凸部の上面の面積が、前記テンプレートの前記転写領域よりも小さいことを特徴とする請求項11に記載の異物除去用基板である。
また、本発明の請求項13に係る発明は、前記凸部を複数有することを特徴とする請求項11または請求項12に記載の異物除去用基板である。
また、本発明の請求項14に係る発明は、複数の前記凸部の上面の面積が、互いに同じ大きさまたは互いに異なる大きさであることを特徴とする請求項13に記載の異物除去用基板である。
また、本発明の請求項15に係る発明は、一の前記凸部が前記テンプレートの前記転写領域内に存在する場合に、他の前記凸部は前記転写領域外に存在する配置であることを特徴とする請求項13または請求項14に記載の異物除去用基板である。
本発明によれば、テンプレートの破損を抑制しつつ、テンプレートの凹凸構造の凹部内の異物を除去することができる。
本発明に係るテンプレートの異物除去方法の一例を示すフローチャートである。 本発明に係るテンプレートの異物除去方法の第1の実施形態の一例を説明する図である。 本発明に係るテンプレートの異物除去方法の第1の実施形態の他の例を説明する図である。 本発明に係るテンプレートの異物除去方法の第2の実施形態の一例を説明する図である。 本発明に係るテンプレートの異物除去方法の第2の実施形態の他の例を説明する図である。 本発明に係るテンプレートの異物除去方法の第3の実施形態の一例を説明する図である。 本発明に係るテンプレートの異物除去方法の第4の実施形態の一例を説明する図である。 本発明に係るテンプレートの製造方法の一例を示すフローチャートである。 テンプレートの一例を示す図であり、(a)は概略平面図、(b)は(a)におけるA−A断面図である。 テンプレートを用いたインプリント工程の一例を示す概略工程図である。 従来のテンプレートの異物除去方法を説明する図である。
<テンプレートの異物除去方法および異物除去用基板>
まず、本発明に係るテンプレートの異物除去方法が備える各工程の流れの概略について、図1を用いて説明する。
図1に示すように、本発明に係るテンプレートの異物除去方法は、異物の位置情報を取得しているテンプレートを準備するテンプレート準備工程(S1)、基部と該基部から突出する凸部を有する異物除去用基板を準備する異物除去用基板準備工程(S2)、硬化性材料を配設する硬化性材料配設工程(S3)、テンプレートと異物除去用基板とを、テンプレートの異物の位置と異物除去用基板の凸部の上面が対向するように配置する位置合わせ工程(S4)、テンプレートと異物除去用基板とを近接させ、硬化性材料を介してテンプレートと異物除去用基板を接触させる接触工程(S5)、硬化性材料を硬化させる硬化工程(S6)、テンプレートと硬化性材料とを離間する離間工程(S7)、の各工程を備えるものである。
なお、図1に示す例においては、テンプレート準備工程(S1)の後に異物除去用基板準備工程(S2)の流れとなっているが、本発明においては、これに限定されず、異物除去用基板準備工程(S2)の後にテンプレート準備工程(S1)の流れであっても良く、また、テンプレート準備工程(S1)と異物除去用基板準備工程(S2)は、並行して進められても良い。
上記の硬化性材料配設工程(S3)、位置合わせ工程(S4)、接触工程(S5)、硬化工程(S6)、離間工程(S7)、の各工程は、例えば、ナノインプリント技術に用いられるインプリント装置を用いて、実施することができる。
以下、本発明に係るテンプレートの異物除去方法の各実施形態、および、これらの異物除去方法の各実施形態に用いられる異物除去用基板の各実施形態について詳しく説明する。
(第1の実施形態)
図2は、本発明に係るテンプレートの異物除去方法の第1の実施形態の一例を説明する図である。
本実施形態においては、図2(a)に示すように、まず、テンプレート1aと、基部22aと基部22aから突出する凸部23aを有する異物除去用基板21aを準備し(図1におけるS1、S2に相当)、異物除去用基板21aの凸部23aの上面に硬化性材料31aを配設して(図1におけるS3に相当)、テンプレート1aと異物除去用基板21aとを、異物51aの位置と硬化性材料31aを配設した凸部23aの上面が対向するように配置する(図1におけるS4に相当)。
図2(a)に示すように、テンプレート1aの凹凸構造の凹部には異物51aが付着している。この異物51aの位置情報は、テンプレート1aに対して行われる異物検査により、予め取得されている。上記の異物検査には、光学検査装置が用いられ、例えば、レーザーテック社の検査装置(MATRICS X700)を用いることができる。
一方、異物除去用基板21aの基部22aの上には、異物61が付着していることがある。この異物61は、例えば異物除去用基板21aの異物検査後に付着したものであり、その存在については認識されていない場合もある。
しかしながら、本実施形態においては、異物除去用基板21aの凸部23aの高さH1を、異物61の高さH2よりも高くしておくことで、異物61によってテンプレート1aの凹凸構造が破損されてしまうという弊害を防止できる。
また、凸部23aの上面の面積を、テンプレート1aの転写領域の面積よりも小さくしておくことで、硬化性材料31aが、テンプレート1aの異物51aが存在しない領域の凹凸構造に、無用に接触することを抑制できる。これにより、硬化性材料31aの接触によって、テンプレート1aに新たな異物を付着させてしまうというリスクを減らすことができる。
さらに、凸部23aの上面、または、硬化性材料31aの上に別の異物が付着した状態となることを、より回避することができる。
また、凸部23aの上面の面積を、上記の位置合わせ工程(図1におけるS4に相当)における位置精度の誤差を包含する大きさを有する面積に設計しておけば、凸部23aの上面をテンプレート1aの異物51aの位置に、確実に合わせることができる。例えば、位置精度の誤差の大きさをXとした場合、凸部23aの上面の面積を、πX2以上の円を包含する大きさとしてもよい。
特に、本実施形態においては、凸部23aの上面の面積を、インプリント装置の位置精度の誤差を包含する大きさを有する面積に設計しておくことで、複雑なアライメント工程を要せずに、凸部23aの上面をテンプレート1aの異物51aの位置に、確実に合わせることができる。
この場合、凸部23aの上面にアライメントマークを設ける必要は無くなり、かつ、テンプレート1aの転写領域内の凸部23aの上面に対向する位置にアライメントマークを設ける必要も無くなるという効果を奏することになる。
すなわち、位置合わせを行うためには、通常、凸部23aの上面にアライメントマークを設け、このアライメントマークとテンプレート1aとを位置合わせすることが必要になる。
しかしながら、新たな異物付着のリスクを回避するためには、上記のように、凸部23aの上面の面積は小さい方が好ましく、凸部23aの上面にアライメントマークを設けることは、これに相反する。
また、テンプレート1aにおいても、転写領域内のどの位置に付着するか不明の異物に対して、予め、転写パターンを排除して、多数のアライメントマークを設けておくことは、非現実的である。
一方、上記のように、凸部23aの上面の面積を、インプリント装置の位置精度の誤差を包含する大きさを有する面積に設計しておけば、これらのアライメントマークの問題を解消することができる。
異物除去用基板21aの凸部23aの上面には、硬化性材料31aが配設される。硬化性材料31aの配設方法としては、インクジェット方式、ディスペンス方式、スピンコート方式、コンタクトプリント方式等の一般的な塗布方法を用いることができ、なかでもインクジェット方式によるものを好適に用いることができる。上記のインクジェット方式は、ナノインプリント分野で実績があり、所望の微量な硬化性材料31aを所望の位置に配設できるからである。なお、硬化性材料31aは、凸部23aの上面のみならず、凸部23aの側面や、基部22a上等に配設されていても構わない。
次に、図2(b)に示すように、テンプレート1aと異物除去用基板21aとを近接させて、異物除去用基板21aの凸部23aの上面に配設した硬化性材料31aを対向するテンプレート1aの凹凸構造に接触させ(図1におけるS5に相当)、その後、硬化性材料31aを硬化させる(図1におけるS6に相当)。
本実施形態において、硬化性材料31aを硬化させる方法は、異物51aに達した硬化性材料31aが硬化することによって異物51aとの密着力を増し、その後の離間工程に際し、硬化した硬化性材料31aが異物51aと共にテンプレート1aから離れることができるものであれば、特に限定されないが、なかでも、ナノインプリントの技術分野で用いられる光照射による方法を、好適に用いることができる。上記の光照射による方法は、ナノインプリント分野で実績があり、加熱や冷却による方法を用いる場合のようなテンプレート1aの負荷を回避できるからである。なお、硬化性材料31aは、異物51aを除去可能な程度に硬化されればよく、完全に硬化した状態としてもよいし、完全に硬化した状態に満たない半硬化した状態としてもよい。
図2(b)に示すように、本実施形態においては、テンプレート1aと接触するのは、異物除去用基板21aの凸部23aの上面に配設された硬化性材料31aのみであるため、基部22aの上に異物61が存在している場合であっても、異物61がテンプレート1aに接触することは無く、それゆえ、異物61によってテンプレート1aが破損を被ることを防止できる。
また、本実施形態においては、異物除去用基板21aや硬化性材料31aが、テンプレート1aの異物51aが存在しない領域の凹凸構造に、無用に接触することがないため、新たな異物を付着させてしまうリスクを減らすことができる。
次に、図2(c)に示すように、テンプレート1aと硬化性材料31aとを離間して(図1におけるS7に相当)、異物51aが除去されたテンプレート1aを得る。
なお、異物51aは、硬化して凹凸構造の形態になった硬化性材料31aと共に、異物除去用基板21a側に移し取られる。
上記のように、本実施形態によれば、テンプレート1aの破損を抑制しつつ、通常の洗浄では除去困難なテンプレート1aの凹凸構造の凹部内の異物51aを除去することができる。
ここで本実施形態においては、硬化性材料31aをテンプレート1aから離間することを容易とするために、テンプレート1aの表面には、離型剤を形成しておいても良い。
また、硬化性材料31aと異物除去用基板21aの凸部23aの上面との密着性を向上させるために、異物除去用基板21aの凸部23aの上面には密着層を形成しておいても良い。
なお、図2に示す例においては、凸部23aの上面の全域に硬化性材料31aを配設する形態を示したが、本実施形態においては、これに限定されず、例えば、図3に示す例のように、凸部23aの上面の一部のみに硬化性材料31bを配設する形態であっても良い。
テンプレート1aに接する硬化性材料31bの範囲をより小さくでき、新たな異物をテンプレート1aに付着させてしまうリスクを、より減らすことができるからである。
凸部23aの上面の一部のみに硬化性材料31bを配設する方法としては、例えば、インクジェット方式を好適に挙げることができる。
(第2の実施形態)
図4は、本発明に係るテンプレートの異物除去方法の第2の実施形態の一例を説明する図である。
上記の第1の実施形態においては、図2および図3に例示するように、凸部23aを1個有する異物除去用基板21aを用いて、テンプレート1aに付着した異物51aを除去する方法について説明したが、本発明において用いる異物除去用基板は、上記の形態に限定されず、凸部を複数有していても良く、また、複数の凸部の上面の面積は、同じ大きさであっても良いし、異なる大きさであっても良い。
例えば、図4に例示する、本実施形態に係る異物除去用基板21bは、基部22bから突出する凸部として、凸部23bと凸部23cを有しており、凸部23bの上面の面積は、凸部23cの上面の面積よりも小さい面積になっている。
なお、異物除去用基板21bの凸部23bと凸部23cは、本実施形態の異物除去に際し、その両方がテンプレート1bの転写領域内に位置するように設けられている。
このように異物除去用基板21bは複数の凸部を有するため、一枚の異物除去用基板21bを用いて、テンプレートの複数個所に付着した異物を一度に除去できる。
例えば、図4に示すように、一枚の異物除去用基板21bを用いて、テンプレート1bの複数個所に付着した異物51b、51c、51dを一度に除去できる。
より詳しくは、上記の第1の実施形態で説明した異物除去方法と同様に、凸部23bの上面と対向する位置にあるテンプレート1bの異物51bは、凸部23bの上面に配設されテンプレート1bとの接触後に硬化される硬化性材料31cに移し取られることにより、テンプレート1bから除去され、凸部23cの上面と対向する位置にあるテンプレート1bの異物51c、51dは、凸部23cの上面に配設されテンプレート1bとの接触後に硬化される硬化性材料31dに移し取られることにより、テンプレート1bから除去される。
ここで、本実施形態の異物除去方法においては、凸部23bの上面に硬化性材料31cを配設する工程と、凸部23cの上面に硬化性材料31dを配設する工程は、同じ一の硬化性材料配設工程で行われる。
そして、硬化性材料31cをテンプレート1bに接触させる工程と、硬化性材料31dをテンプレート1bに接触させる工程は、同じ一の接触工程で行われる。
また、硬化性材料31cを硬化させる工程と、硬化性材料31dを硬化させる工程は、同じ一の硬化工程で行われる。
上記のように、異物除去用基板21bは凸部23bと凸部23cを有するため、一枚の異物除去用基板21bを用いて、テンプレート1bの複数個所に付着した異物51b、51c、51dを一度に除去できる。
また、凸部23bと凸部23cの各上面の面積を異なる大きさに設計することで、例えば、孤立した異物51bに対しては小さい面積の凸部23bの上面と位置合わせし、互いに近接した位置にある異物51c、51dに対しては大きな面積の凸部23cの上面と位置合わせするといった方法を用いることができ、効率的な異物除去ができる。
ここで本実施形態においても、上記の第1の実施形態と同様に、硬化性材料31c、31dをテンプレート1bから離間することを容易とするために、テンプレート1bの表面には、離型剤を形成しておいても良い。
また、硬化性材料31c、31dと、対応する異物除去用基板21bの凸部23b、23cの上面との密着性を向上させるために、異物除去用基板21bの凸部23b、23cの上面には密着層を形成しておいても良い。
なお、図4に示す例においては、異物除去用基板21bに設けた全ての凸部の上面に硬化性材料を配設して、テンプレート1bに付着する異物を一度に除去する方法について説明したが、本実施形態に係るテンプレートの異物除去方法は、これに限定されず、異物除去用基板に設けた複数の凸部から選択される特定の1個又は2個以上の凸部の上面のみに、硬化性材料を配設して、テンプレートに付着する異物を除去する方法であっても良い。
例えば、図5に例示するように、異物除去用基板21bには上面の面積が異なる凸部23b、23cを設けておき、テンプレート1cに付着した異物51e、51fの位置に応じて、最適な面積の上面を有する凸部(図5に示す例においては凸部23c)を選んで、その上面のみに硬化性材料31eを配設して、上記の第1の実施形態と同様に、異物51e、51fを除去しても良い。
図4においては、理解を容易にするために、テンプレート1bに付着した複数の異物51b、51c、51dの各位置に対応した凸部23b、23cを有する異物除去用基板21bを例に説明したが、テンプレート1bに付着した複数の異物51b、51c、51dの全ての位置に合致するように、予め異物除去用基板21bに凸部23b、23cを設けることは、現実には困難な点がある。
テンプレート1bに付着する異物51b、51c、51dの位置は、異物検査して初めて得られる情報であり、予めその位置を予測することは困難だからである。また、異物検査後に異物除去用基板21bを製造する手法では、時間がかかってしまうからである。
一方、図5に例示する方法であれば、凸部の配置位置や凸部の上面の面積が異なる複数種の異物除去用基板を予め準備しておくことができる。
そして、準備した異物除去用基板の中から、テンプレートに付着した異物の位置や数に応じて最適な異物除去用基板を選択し、さらに、選択した異物除去用基板が有する複数の凸部の中から必要な凸部の上面のみに硬化性材料を配設することで、時間をかけずに効率良くテンプレートに付着した複数の異物を除去することができる。
また、異物が存在しないテンプレートの領域の凹凸構造に、無用に硬化性材料を接触させることがないため、新たな異物を付着させてしまうリスクを減らすことができる。
なお、図5に示す例においては、凸部23cの上面の全域に硬化性材料31eを配設する形態を示したが、本実施形態においては、これに限定されず、上記の第1の実施形態における図3に示す例と同様に、凸部23cの上面の一部のみに硬化性材料31eを配設する形態であっても良い。
テンプレート1cに接する硬化性材料31eの範囲をより小さくでき、新たな異物をテンプレート1cに付着させてしまうリスクを、より減らすことができるからである。
(第3の実施形態)
図6は、本発明に係るテンプレートの異物除去方法の第3の実施形態の一例を説明する図である。
図4および図5に例示するように、上記の第2の実施形態に係る異物除去用基板21bにおいては、2個の凸部23b、23cがテンプレートの転写領域内に位置するように設けられていたが、本発明において用いる異物除去用基板は、上記の形態に限定されず、一の凸部がテンプレートの転写領域内に存在する場合には、他の凸部は転写領域外に存在する配置となるものであっても良い。
例えば、図6に例示する本実施形態に係る異物除去用基板21cは、基部22cから突出する凸部として、凸部23dと凸部23eを有しており、凸部23dの上面の凸部23e側の端部E1から凸部23eの上面の凸部23d側の端部E2までの距離L2は、対するテンプレート1dの転写領域11の端部E3から端部E4までの距離L1よりも大きくなるように設計されている。
上記のように、異物除去用基板21cにおいては、凸部23dがテンプレート1dの転写領域11内に存在する場合には、凸部23eは転写領域11外に存在する配置となる。
それゆえ、異物除去用基板21cを用いる本実施形態の異物除去方法においては、異物が存在しないテンプレートの転写領域の凹凸構造に、無用に凸部が接触してしまうことを回避でき、図5に例示する異物除去用基板21bを用いる第2の実施形態の異物除去方法よりも、さらに安全に異物を除去することができる。
また、異物除去用基板21cは複数の凸部23d、23eを有することから、一枚の異物除去用基板21cを用いて、テンプレートに付着した複数の異物を除去できる。
より詳しく述べると、例えば、まず異物除去用基板21cの凸部23dの上面に硬化性材料を配設し、上記の第1の実施形態で説明した異物除去方法と同様にして、テンプレート1dに付着した複数の異物の中の特定の異物を除去する。この際、異物除去用基板21cの凸部23eは、テンプレート1dの転写領域11の外に位置することになるため、凸部23eがテンプレート1dの転写領域11の凹凸構造に接触してしまうことは生じない。
次に、異物除去用基板21cの凸部23eの上面に硬化性材料を配設し、上記の凸部23dを用いて除去した異物とは別の異物に対し、上記の第1の実施形態で説明した異物除去方法と同様にして、この別の異物を除去する。
この際、上面に硬化性材料を配設済みの凸部23dは、テンプレート1dの転写領域11の外に位置することになるため、凸部23dの上面に配設された硬化性材料がテンプレート1dの転写領域11の凹凸構造に接触してしまうことは生じない。
すなわち、本実施形態の異物除去方法によれば、異物が存在しないテンプレートの転写領域の凹凸構造に、無用に異物除去用基板の凸部や硬化性材料が接触してしまうことを回避でき、安全に異物を除去することができる。
また、一枚の異物除去用基板を用いて、テンプレートに付着した複数の異物を除去できる。
ここで本実施形態においても、硬化性材料をテンプレート1dから離間することを容易とするために、テンプレート1dの表面には、離型剤を形成しておいても良い。
また、硬化性材料と異物除去用基板21cの凸部23d、23eの上面との密着性を向上させるために、異物除去用基板21cの凸部23d、23eの上面には密着層を形成しておいても良い。
なお、図6に示す例において、異物除去用基板21cは2個の凸部23d、23eを有する形態であるが、本実施形態に係る異物除去用基板の形態は、これに限らず、設けられる凸部の数は2個以上あっても良い。また、複数の凸部の上面の面積は、異なる大きさであっても良い。また、本実施形態において、異物除去用基板の凸部の上面に配設する硬化性材料は、凸部の上面の一部のみに配設される形態であっても良い。
(第4の実施形態)
図7は、本発明に係るテンプレートの異物除去方法の第4の実施形態の一例を説明する図である。
上記の第1〜第3の実施形態においては、異物除去用基板の凸部の上面に硬化性材料を配設してテンプレートに付着した異物を除去していたが、本発明は上記の形態に限定されず、テンプレートの異物が存在する領域に硬化性材料を配設してテンプレートに付着した異物を除去しても良い。
例えば、本実施形態においては、図7(a)に示すように、まず、異物51aが付着しているテンプレート1aと、基部22aと基部22aから突出する凸部23aを有する異物除去用基板21aを準備し(図1におけるS1、S2に相当)、テンプレート1aの異物51aが存在する領域に硬化性材料31fを配設して(図1におけるS3に相当)、テンプレート1aと異物除去用基板21aとを、テンプレートの硬化性材料31fを配設した領域と異物除去用基板21aの凸部23aの上面が対向するように配置する(図1におけるS4に相当)。
ここで、図7(a)に示す例においては、テンプレート1aの異物51aが存在する領域に硬化性材料31fを配設するために、テンプレート1aは、凹凸構造が図中上向き(図7に示すZ方向)になるように配置されている。そして、異物除去用基板21aは、凸部23aの上面が図中下向き(図7に示すZ方向の反対向き)になるように配置されている。
なお、異物51aの位置情報は、テンプレート1aに対して行われる異物検査により、予め取得されている。また、硬化性材料31aの配設方法としては、インクジェット方式によるものを好適に用いることができる。上記のインクジェット方式は、ナノインプリント分野で実績があり、所望の微量な硬化性材料31fを所望の位置に配設できるからである。
次に、図7(b)に示すように、テンプレート1aと異物除去用基板21aとを近接させて、異物除去用基板21aの凸部23aの上面を、テンプレート1aに配設した硬化性材料31fに接触させ(図1におけるS5に相当)、その後、硬化性材料31fを硬化させる(図1におけるS6に相当)。
図7(b)に示すように、本実施形態においては、硬化性材料31fを介してテンプレート1aと接触するのは、異物除去用基板21aの凸部23aの上面のみであるため、基部22aの上に異物61が存在している場合であっても、異物61がテンプレート1aに接触することは無く、それゆえ、異物61によってテンプレート1aが破損を被ることを防止できる。
また、本実施形態においては、異物除去用基板21aや硬化性材料31fが、テンプレート1aの異物51aが存在しない領域の凹凸構造に、無用に接触することがないため、新たな異物を付着させてしまうリスクを減らすことができる。
次に、図7(c)に示すように、テンプレート1aと硬化性材料31aとを離間して(図1におけるS7に相当)、異物51aが除去されたテンプレート1aを得る。
なお、異物51aは、硬化して凹凸構造の形態になった硬化性材料31fと共に、異物除去用基板21a側に移し取られる。
本実施形態においては、硬化性材料31fをテンプレート1aから離間することを容易とするために、テンプレート1aの表面には、離型剤を形成しておいても良い。
また、硬化性材料31fと異物除去用基板21aの凸部23aの上面との密着性を向上させるために、異物除去用基板21aの凸部23aの上面には密着層を形成しておいても良い。
上記のように、本実施形態によれば、テンプレート1aの破損を抑制しつつ、通常の洗浄では除去困難なテンプレート1aの凹凸構造の凹部内の異物51aを除去することができる。
ここで、上記の第4の実施形態においては、凸部23aを1個有する異物除去用基板21aを用いて、テンプレート1aに付着した異物51aを除去する方法について説明したが、本実施形態において用いる異物除去用基板は、上記の形態に限定されず、凸部を複数有していても良く、また、複数の凸部の上面の面積は、同じ大きさであっても良いし、異なる大きさであっても良い。
そして、複数の凸部を有する一枚の異物除去用基板を用いて、テンプレートの複数個所に付着した異物を一度に除去しても良い。
また、異物除去用基板には上面の面積が異なる複数の凸部を設けておき、テンプレートに付着した異物の位置に応じて、最適な面積の上面を有する凸部を選んで、その凸部の上面をテンプレートに配設した硬化性材料に接触させて、異物を除去しても良い。
なお、異物除去用基板は、一の凸部がテンプレートの転写領域内に存在する場合には、他の凸部は転写領域外に存在する配置となるものであっても良い。
次に、本発明に係るテンプレートの異物除去方法に用いられる各部材について説明する。
(テンプレート)
本発明において用いられるテンプレートは、ナノインプリントの技術分野に用いられるものであれば特に限定されないが、光透過性を有するものであることが、硬化性材料の硬化手段として光を用いることが容易になる点で、好ましい。
テンプレートの材料としては、例えば、合成石英ガラス、ソーダガラス、蛍石、フッ化カルシウム、シリコンなどが挙げられる。中でも合成石英ガラスは、光透過性を有し、ナノインプリント用テンプレートの材料としても実績があることから好ましい。
本発明において用いられるテンプレートの転写領域や凹凸構造のサイズは、ナノインプリントの技術分野に用いられるものであれば特に限定されないが、一例として、図9に示すテンプレート101における典型的な転写領域111のサイズは概ね30mm×30mm程度である。また、メサ構造112の高さT1は概ね20μm〜40mm程度の大きさである。また、凹凸構造の凹部の開口幅は概ね10nm〜40nm程度の大きさである。また、凹凸構造の凹部の深さ、言い換えれば、凹凸構造の凸部の高さは概ね30nm〜100nm程度の大きさである。
(異物除去用基板)
本発明において用いられる異物除去用基板の基部を構成する材料としては、ナノインプリントの技術分野に用いられる被転写基板の材料として用いられるものであれば特に限定されず用いることができ、例えば、シリコン、合成石英ガラス、ソーダガラス、蛍石、フッ化カルシウム、シリコンなどが挙げられる。
異物除去用基板の凸部を構成する材料としては、基部を構成する材料と同じ材料の他に、基部を構成する材料と異なる材料を用いることもできる。例えば、クロム、タンタル、モリブデン等の金属、または、それらの酸化物、窒化物、酸窒化物のいずれか一種以上を含むものであっても良い。
異物除去用基板の凸部を形成する方法としては、例えば、凸部を構成する材料層の上にレジストパターンやハードマスクパターンを形成し、露出する部分をエッチングして、基部から突出する所望の形態の凸部を形成する方法を用いることができる。さらに、凸部作成後であって硬化性材料配設前に、洗浄や密着層塗布を適宜実施しても良い。
凸部の高さ(図2に示すH1)としては、図2に示す異物61の高さH2よりも1μm以上高く設定されていることが好ましい。凸部の高さを限定するものではないが、通常、図2に示す異物61の高さH2が3μm以下であることから、4μm以上あれば特に問題なく用いることができる。
凸部の上面の面積は、本発明に係るテンプレートの異物除去方法において説明したように、用いるテンプレートの転写領域の面積よりも小さいことが好ましい。また、インプリント装置の位置精度の誤差を包含する大きさを有することが好ましい。
本発明において凸部の上面の面積としては、例えば、10μm×10μm以上1mm×1mm以下の範囲とすることができる。
(硬化性材料)
本発明において用いられる硬化性材料を構成する材料は、テンプレートに付着した異物、特に、テンプレートの凹凸構造の凹部内の異物を除去することが可能なものであれば、特に限定されず用いることができる。
本発明において、この硬化性材料としては、ナノインプリントの技術分野において用いられる樹脂パターンを構成する硬化性樹脂を、好適に挙げることができる。
上記材料であれば、ナノインプリント分野において実績があり、この硬化性材料から新たにテンプレートに異物を付着させてしまうことを、極力抑制することができるからである。
また、上記材料であれば、硬化性材料の配設方法としてナノインプリント技術で用いられているインクジェット方式を好適に用いることができ、所望の微量な硬化性材料を所望の位置に、容易に配設できるからである。
また、硬化性材料を構成する材料は、光硬化性を有するものであることが、より好ましい。ナノインプリント分野で実績があり、例えば加熱や冷却による方法を用いる場合のようなテンプレートの負荷を回避できるからである。
なお、本発明における硬化性材料は、樹脂パターンを形成する能力を有していなくても良い。すなわち、この硬化性材料には、ナノインプリント技術で形成される樹脂パターンに求められるようなドライエッチング耐性等は、特に有していなくても良い。
<テンプレートの製造方法>
次に、本発明に係るテンプレートの製造方法について、図8を用いて説明する。
図8に示すように、本発明に係るテンプレートの製造方法は、転写領域に凹凸構造を形成する凹凸構造形成工程(S11)、凹凸構造を形成したテンプレートを検査して付着した異物を検出する検査工程(S12)、検査工程で検出された異物の位置情報に基づいて、上記の本発明に係るテンプレートの異物除去方法により異物を除去する異物除去工程(S13)、を順に備えるものである。
本発明に係るテンプレートの製造方法は、上記の本発明に係るテンプレートの異物除去方法により異物を除去する異物除去工程(S13)を含むため、テンプレートの破損を抑制しつつ、凹凸構造の凹部内に異物が無いテンプレートを製造することができる。
本発明において、上記の凹凸構造形成工程(S11)には、テンプレートの転写領域に凹凸構造を形成することができるものであれば、特に制限なく用いることができる。
例えば、合成石英ガラスから構成される基板を用いて、従来のナノインプリント用テンプレートの凹凸構造を形成する工程と同じものを、好適に用いることができる。
また、上記の検査工程(S12)には、凹凸構造を形成したテンプレートを検査して付着した異物を検出することができるものであれば、特に制限なく用いることができる。
例えば、従来のナノインプリント用テンプレートの異物検査と同じ検査工程を、好適に用いることができる。異物検査装置としては、例えば、レーザーテック社の検査装置(MATRICS X700)を用いることができる。
以上、本発明に係るテンプレートの異物除去方法、テンプレートの製造方法、および異物除去用基板について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と、実質的に同一の構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなる場合であっても本発明の技術的範囲に包含される。
1a、1b、1c、1d テンプレート
11 転写領域
21a、21b、21c 異物除去用基板
22a、22b、22c 基部
23a、23b、23c、23d、23e 凸部
31a、31b、31c、31d、31e、31f 硬化性材料
51a、51b、51c、51d、51e、51f 異物
61 異物
101、102 テンプレート
101a 第1の側
101b 第2の側
111 転写領域
112 メサ構造
113 裏面凹構造
114、115 凹凸構造
120 被転写基板
121 異物除去用基板
130、135 樹脂
131 樹脂パターン
140 光
151、161 異物

Claims (5)

  1. 転写領域に凹凸構造を有するテンプレートの該凹凸構造に付着した異物の除去に用いられる異物除去用基板であって、
    基部と、前記基部から突出する凸部を有し、
    前記凸部の上面の面積は、前記テンプレートの前記転写領域よりも小さく、かつ、前記凸部の上面に硬化性材料が配設されていることを特徴とする異物除去用基板。
  2. 転写領域に凹凸構造を有するテンプレートの該転写領域に付着した異物の除去に用いられる異物除去用基板であって、
    基部と、前記基部から突出する凸部を複数有し、
    複数の前記凸部の上面の面積は、いずれも前記テンプレートの前記転写領域よりも小さく、かつ、前記凸部のうち一つ以上の凸部の上面に硬化性材料が配設されていることを特徴とする異物除去用基板。
  3. 複数の前記凸部の上面の面積が、互いに同じ大きさまたは互いに異なる大きさであることを特徴とする請求項2に記載の異物除去用基板。
  4. 一の前記凸部が前記テンプレートの前記転写領域内に存在する場合に、他の前記凸部は前記転写領域外に存在する配置であることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の異物除去用基板。
  5. 前記凸部を構成する材料が、前記基部を構成する材料と同じ材料であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の異物除去用基板。
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