JP5930518B2 - 化合物半導体薄膜の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、化合物半導体薄膜の製造方法に関し、特に、光吸収層を用いる技術分野で利用され得る、長周期型元素周期表のIB族元素、IIIB族元素、及びVIB族元素を含む化合物半導体薄膜の製造方法に関する。
近年、太陽電池等を構成する光吸収層として、長周期型元素周期表のCu元素等のIB族元素、In元素やGa元素等のIIIB族元素、及びSe、S元素等のVIB族元素からなる化合物半導体薄膜が提案されている。
このような化合物半導体薄膜は、従来から、蒸着法又はスパッタリング法を用いて製造されている。
蒸着法を用いる化合物半導体薄膜の製造方法では、蒸着原料を蒸発せしめる際の蒸発速度、すなわち蒸着速度を一定にすることが難しいので、均一な厚さの膜(以下、薄膜とも称す。)を再現性良く形成することが困難であると共に、基板を長時間にわたって高温に維持しなければならないので、消費電力等の製造コストが高くなるという問題がある。
また、スパッタリング法を用いる化合物半導体薄膜の製造方法では、蒸着法の場合に比べて均一な厚さの薄膜を形成することは可能であるが、VIB族元素からなるターゲットからスパッタされて生じる負イオンが薄膜表面に衝突すると、薄膜に欠陥を生じさせてしまうという問題がある。
そのため、スパッタリング法と蒸着法とを組み合わせて化合物半導体を製造する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1には、スパッタリング法により、IB族元素、IIIB族元素、及びVIB族元素を用いて多層の前駆体薄膜を形成し、次いで蒸着源からVIB族元素を供給して、加熱処理により前駆体薄膜をVIB族元素で処理して、化合物半導体薄膜を形成することが記載されている。
例えば、特許文献1における実施の形態1には、In−Se(Inターゲット及びSe蒸着使用。)からなる第1層(Se蒸着なしでも良い。)、及びCu−Ga−Se(Cuターゲット、Cu−Gaターゲット、及びSe蒸着使用。)からなる第2層(Se蒸着なしのCu−Ga層でも良いし、Cu−Seターゲットを使用しても良い。)を形成し、そしてかくして得られた前駆体薄膜を加熱処理下Se化(蒸着法)して、Cu(In、Ga)Se薄膜を形成することが記載されている。
また、特許文献1における実施の形態2には、In−Se(Inターゲット及びSe蒸着の使用。)からなる第1層(Se蒸着なしでも良い。)、Cu−Ga(Cuターゲット及びCu−Gaターゲットの使用。)からなる第2層(Cu−Ga−Se層でも良い。)、及びCu−Se(Cuターゲット及びSe蒸着の使用。)からなる第3層(Se蒸着なしでも良い。)を形成し、そしてかくして得られた前駆体薄膜を加熱処理下Se化(蒸着法)して、Cu(In、Ga)Se薄膜を形成することが記載されている。
特開2002−83824号公報
上記した特許文献1の場合、得られる薄膜である光吸収層について、太陽電池の裏面電極側から表面へ向けてのバンドギャップをどうするかという技術が何ら記載も示唆もされていないので、必ずしも太陽電池を構成する光吸収層としては満足すべきものではなく、キャリアとなる電子が流れ易いかどうかも不明である。また、前駆体薄膜を積層膜として形成する際に、各層にSeを蒸着法により含ませない場合にも、積層膜を形成した後に、VIB族元素を供給して前駆体薄膜を高温で熱処理しているので、各構成元素とVIB族元素との間の急激な発熱反応により薄膜にボイド等が多数形成され、綺麗な連続薄膜を製造することが困難であるという問題がある。
本発明の課題は、上述の従来技術の問題点を解決することにあり、長周期型元素周期表(以下、同じ)のIB族元素及びIIIB族元素、又はIB族元素、IIIB族元素及びVIB族元素を含む前駆体薄膜中の元素とVIB族元素との発熱反応を抑制し、結晶成長を良好にし、ボイド等が少ない綺麗な連続膜である化合物半導体薄膜を製造する方法を提供すると共に、バンドギャップの点を改良し、キャリアとなる電子を流れ易くさせた化合物半導体薄膜を製造する方法を提供することにある。
本発明に係る化合物半導体薄膜の製造方法の第1の発明は、IB族元素と、IIIB族元素と、VIB族元素とを含む化合物半導体薄膜の製造方法であって、(a)スパッタリング法により、基板上に、該IB族元素と、該IIIB族元素のIn元素及びGa元素と、該VIB族元素とからなる(IB族元素)−(In、Ga1−x)−(VIB族元素)(但し、0<x<1である)の組成を有する複数の膜を、少なくとも2層毎に、その各層の膜中のIn元素含量(x)が同じであり、かつその各層の膜中のGa元素含量(1−x)が同じであり、そして該少なくとも2層毎に、In元素含量(x)が下層から上層へと増加し、かつGa元素含量(1−x)が下層から上層へと減少するように形成した後、その上に、該組成を有し、In元素含量がその下の膜中のIn元素含量よりも少なく、かつGa元素含量がその下の膜中のGa元素含量よりも多い膜を形成し、基板上に化合物半導体薄膜の前駆体薄膜を形成する工程と、(b)該工程(a)で形成される前駆体薄膜に対して、その前駆体薄膜の1層の形成毎に、該VIB族元素の蒸気を供給し、接触させながら行う熱処理を施して、該IB族元素、IIIB族元素及びVIB族元素を含む化合物半導体薄膜を形成する工程とを含むことを特徴とする。
上記製造方法の第1の発明によれば、前駆体薄膜の形成後にVIB族元素による熱処理を行っているので、前駆体薄膜中の元素とVIB族元素との発熱反応が抑制されて、良好な結晶成長が得られ、その結果、所望の化合物半導体が得られる。得られた化合物半導体薄膜は、ボイド等が少ない綺麗な連続膜であると共に、例えば、太陽電池に適用した場合には、裏面電極側から表面へ向けてバンドギャップを狭くしてあるので、エネルギーの傾斜が形成されており、その結果、キャリアとなる電子が流れ易くなる。
上記したように、複数の膜の上に形成される膜中のIn元素含量及びGa元素含量のそれぞれを、その下の膜中のIn元素含量及びGa元素含量と異なるようにすることにより、また、好ましくは、この複数の膜の上に形成される膜の厚さをその下の複数の膜の厚さよりも薄くすることにより、表面近傍のみにおいて、バンドギャップを拡げることができ、かつ電圧を高くすることができ、その結果、この化合物半導体薄膜を太陽電池に適用すれば、その電池特性を向上させることができる。これは、上記したように、太陽電池における裏面電極側から表面へ向けてバンドギャップを狭くしてあるので、エネルギーの傾斜が形成されており、その結果、キャリアとなる電子が流れ易くなるからである。
上記化合物半導体薄膜の製造方法の第1の発明の工程(a)において、該複数の膜を形成した後にその上に形成する膜が、少なくとも2層であり、その層中のIn元素含量が下層から上層へと減少し、かつGa元素含量が下層から上層へと増加するように形成することを特徴とする。
本発明に係る化合物半導体薄膜の製造方法の第2の発明は、IB族元素と、IIIB族元素と、VIB族元素とを含む化合物半導体薄膜の製造方法であって、(a)スパッタリング法により、基板上に、該IB族元素と該IIIB族元素のGa元素とからなる(IB族元素)−(Ga1−y)(但し、0<y<1である)の組成を有する複数の膜を、少なくとも2層毎に、その各層の膜中のIB族元素含量(y)が同じであり、かつその各層の膜中Ga元素含量(1−y)が同じであり、そして該少なくとも2層毎に、IB族元素含量(y)が下層から上層へと増加し、かつGa元素含量(1−y)が下層から上層へと減少するように形成し、その際に、該複数の膜の各層の上にIn元素からなる膜を形成した後、最上層のIn元素からなる膜の上に、該組成を有し、IB族元素含量がその下の膜中のIB族元素含量よりも少なく、かつGa元素含量がその下の膜中のGa元素含量よりも多い膜を形成し、その膜の上にIn元素からなる膜を形成し、基板上に化合物半導体薄膜の前駆体薄膜を形成する工程と、(b)該工程(a)で形成される前駆体薄膜に対して、IB族元素及びGa元素からなる膜とIn元素からなる膜との1組の形成毎に、該VIB族元素の蒸気を供給し、接触させながら行う熱処理を施して、該IB族元素、IIIB族元素及びVIB族元素を含む化合物半導体薄膜を形成する工程とを含むことを特徴とする。
上記製造方法の第2の発明においても、第1の発明の場合と同様に、前駆体薄膜の形成後にVIB族元素による熱処理を行っているので、前駆体薄膜中の元素とVIB族元素との発熱反応が抑制されて、良好な結晶成長が得られ、その結果、所望の化合物半導体が得られる。得られた化合物半導体薄膜は、ボイド等が少ない綺麗な連続膜であると共に、例えば、太陽電池に適用した場合には、裏面電極側から表面へ向けてバンドギャップを狭くしてあるので、エネルギーの傾斜が形成されており、その結果、キャリアとなる電子が流れ易くなる。
上記製造方法の第2の発明においても、第1の発明の場合と同様に、該最上層のInからなる膜の上に形成される膜中のIB族元素含量及びGa元素含量のそれぞれを、その下の膜中のIB族元素含量及びGa元素含量と異なるようにすることにより、また、好ましくは、この複数の膜の上に形成される膜の厚さをその下の複数の膜の厚さよりも薄くすることにより、表面近傍のみにおいて、バンドギャップを拡げることができ、かつ電圧を高くすることができ、その結果、この化合物半導体薄膜を太陽電池に適用すれば、その電池特性を向上させることができる。これは、上記したように、太陽電池における裏面電極側から表面へ向けてバンドギャップを狭くしてあるので、エネルギーの傾斜が形成されており、その結果、キャリアとなる電子が流れ易くなるからである。
上記化合物半導体薄膜の製造方法の第2の発明の工程(a)において、該最上層のIn元素からなる膜の上に形成する膜が、少なくとも2層であり、その層中のIB族元素含量が下層から上層へと減少し、かつGa元素含量が下層から上層へと増加するように形成することを特徴とする。
上記化合物半導体薄膜の製造方法の第1及び第2の発明の工程(a)における基板の温度が、25〜200℃、好ましくは60〜150℃であることを特徴とする。
上記基板温度であれば、基板への水分等の不純物の吸着を抑えることができるが、その範囲を外れると不純物の吸着が起こる傾向がある。好ましい範囲では、上記傾向が改善され得る傾向がある。
上記化合物半導体薄膜の製造方法の第1及び2の発明の工程(b)における基板の温度が、400〜600℃、好ましくは450〜550℃であることを特徴とする。
上記温度が400℃未満であると、VIB族元素による処理が良好ではなくなる傾向があり、所望の組成の薄膜を有することができず、また、600℃を超えると、基板の反りが発生する傾向がある。好ましい範囲では、上記傾向が改善され得る傾向がある。
本発明によれば、前駆体薄膜を構成する層に対し、VIB族元素による熱処理を少なくとも1層毎に実施することにより、前駆体薄膜中の元素とVIB族元素との反応により、少しずつ結晶成長させることができ、得られる化合物半導体薄膜にボイド等が少なく、綺麗な連続膜を製造できるという効果を奏する。
また、前駆体薄膜を構成する各元素の含量を傾斜させて、得られる化合物半導体薄膜中の組成比を膜厚方向に変えることにより、例えば太陽電池に適用した場合に、裏面電極側から表面へ向けてバンドギャップを狭くしてエネルギーの傾斜を作り、それによりキャリアとなる電子が流れ易くできると共に、薄膜表面近傍のみにおいてバンドギャップを拡げることにより電圧を高くすることができるという効果を奏する。
太陽電池の裏面電極側から表面へ向けてのバンドギャップについて説明するために、化合物半導体薄膜とバンドギャップとの関係を模式的に示す図。 実施例1で製造した化合物半導体薄膜の構成を模式的に示す図。 実施例2で製造した化合物半導体薄膜の構成を模式的に示す図。 実施例3で製造した化合物半導体薄膜の構成を模式的に示す図。 実施例2で製造した化合物半導体薄膜の断面SEM像を示す図。 実施例4で製造した化合物半導体薄膜の構成を模式的に示す図。
本発明に係る化合物半導体薄膜の製造方法の第1の実施の形態によれば、この方法は、IB族元素(Cu、Ag等)と、IIIB族元素(Ga及びIn)と、VIB族元素(Se元素単独、又はSe元素の一部をS元素又はTe元素で置換したもの)とを含む化合物半導体薄膜の製造方法であって、(a)スパッタリング法により、25〜200℃、好ましくは60〜150℃の温度に設定された基板上に、IB族元素と、IIIB族元素のIn元素及びGa元素と、VIB族元素とからなる(IB族元素)−(In、Ga1−x)−(VIB族元素)(但し、0<x<1であり、好ましくは0.6<x<0.8である。)の組成を有する複数の膜を、この複数の膜中のIn元素含量(x)が下層から上層へと増加し、かつGa元素含量(1−x)が下層から上層へと減少するように形成した後、又は好ましくは上記組成を有する複数の膜を、少なくとも2層毎に、その各層の膜中のIn元素含量(x)が同じであり、かつその各層の膜中のGa元素含量(1−x)が同じであり、そして上記少なくとも2層毎に、In元素含量が下層から上層へと増加し、かつGa元素含量が下層から上層へと減少するように形成した後、上記複数の膜の上に、上記組成を有し、In元素含量がその下の膜中のIn元素含量よりも少なく、かつGa元素含量がその下の膜中のGa元素含量よりも多い膜であって、その膜厚が下層の複数の膜の全膜厚よりも薄い膜を形成し、又は上記複数の膜の上に、上記組成を有する少なくとも2層の膜で、その層中のIn元素含量が下層から上層へと減少し、かつGa元素含量が下層から上層へと増加する膜であって、その膜厚が下層の複数の膜の全膜厚よりも薄い膜を形成し、基板上に化合物半導体薄膜の前駆体薄膜を形成する工程と、(b)該工程(a)で形成される前駆体薄膜に対して、その前駆体薄膜の少なくとも1層の形成毎に、VIB族元素の蒸気を供給し、接触させながら400〜600℃、好ましくは450〜550℃で行う蒸着法による熱処理を施して、IB族元素、IIIB族元素及びVIB族元素を含む化合物半導体薄膜を形成する工程とを含むことからなる。
上記のようにして製造される化合物半導体薄膜に関し、その膜厚は一般に1μm〜4μm程度、好ましくは1μm〜2μm程度であれば良く、また、上記複数の膜の上に形成される膜に関しては、その膜厚は一般に50nm〜300nm程度であれば良い。300nmを超えると、光を吸収してバリア層としての作用を発揮してしまう傾向があり、好ましくない。また、本発明の化合物半導体薄膜の場合、その膜厚に依存して所定の効果を達成するので、この薄膜を構成する際の膜の数には特に制限はなく、コスト等を考慮して上記範囲内になるように適宜選択すれば良い。また、VIB族元素に関し、Se元素の一部をS元素又はTe元素で置換したものを用いる場合は、Se元素単独の場合と比べてバンドギャップが余り変わらない程度の量で置換する。なお、これらの点に関しては、以下説明する化合物半導体薄膜の場合も同様である。
上記したように、複数の膜上に形成した膜中のIn元素含量及びGa元素含量のそれぞれを、その下の膜中のIn元素含量及びGa元素含量と異なるようにすることにより、また、その膜厚をその下の複数の膜の全厚さよりも薄くすることにより、表面近傍のみにおいて、バンドギャップを拡げることができ、電圧を高くすることができ、その結果、製造した化合物半導体薄膜を太陽電池に適用すれば、その電池特性を向上させることができる。
上記製造方法の第1の実施の形態によれば、熱処理における前駆体薄膜中の元素とVIB族元素との発熱反応が抑制されて、良好な結晶成長が得られる。得られた化合物半導体薄膜は、ボイド等が少ない綺麗な連続膜であると共に、例えば、太陽電池に適用した場合に、裏面電極側から表面へ向けてバンドギャップを狭くしてあるので、エネルギーの傾斜が形成されており、その結果、キャリアとなる電子が流れ易くなる。
上記したように、第1の実施の形態によれば、VIB族元素処理による発熱反応が抑制され、その結果、所望の化合物半導体薄膜が得られる。
上記製造方法の第1の実施の形態の工程(a)におけるスパッタリングは、例えば、次のようにして行われる。IB族のCu及びAg元素から選ばれた少なくとも1種の元素と、IIIB族のIn及びGa元素と、VIB族のSe元素、又はSe元素の一部をS元素又はTe元素で置換したものとを含む化合物半導体薄膜の製造方法の場合について説明する。
(a)スパッタリング法により、以下の組成を有する薄膜を形成できるように、少なくとも1種のIB族元素と、2種のIIIB族元素と、少なくとも1種のVIB族元素とからなる3つの群から選ばれた元素を含むターゲットであって、少なくとも1つの群の元素を含むターゲット(但し、VIB族元素の場合は、単独ではなく、IB族元素と、IIIB族元素と、又はIB族元素及びIIIB族元素との組み合わせを用いる。)を複数用いても良い。但し、IIIB族元素を含むターゲットの場合は、In元素含量及びGa元素含量のそれぞれが傾斜的に異なっている複数のターゲットを用いる。
上記ターゲットを適宜選択して用い、好ましくは60〜150℃の温度に設定された基板上に、(IB族元素)−(In、Ga1−x)−(VIB族元素)(但し、0<x<1であり、好ましくは0.6<x<0.8である。)の組成を有する複数の膜を、この複数の膜中のIn元素含量が下層から上層へと少なくとも1層毎に増加し、かつGa元素含量が下層から上層へと少なくとも1層毎に減少するように順次積層して形成する。次いで、この形成された複数の膜の上に、In元素及びGa元素からなる所定のターゲットを用いて、少なくとも1層の膜を、その膜中のIn元素含量がその下の膜中のIn元素含量よりも少なく、かつGa元素含量がその下の膜中のGa元素含量よりも多くなるように形成し、前駆体薄膜を形成する。この場合、複数の膜の上に形成する膜は、1層の膜であっても、又はIn元素含量が下層から上層へ減少し、かつGa元素含量が下層から上層へ増加する膜を少なくとも2層形成しても良い。この工程において、この複数の膜の上に形成する膜は、また、その膜厚がその下の複数の膜の全膜厚よりも薄くなるように形成する。
次いで、(b)工程(a)で得られた前駆体薄膜に対して、蒸着法により、VIB族元素の蒸気を供給し、前駆体薄膜と接触させながら、好ましくは450〜550℃の温度に設定された基板上で熱処理して、IB族元素、IIIB族元素及びVIB族元素を含む化合物半導体薄膜を形成する工程を実施する。
上記製造方法の第1の実施の形態において、ターゲットとして、例えば、IB族元素、IIIB族元素及びVIB族元素のそれぞれから構成されている単一のターゲットを用いる場合において、IIIB族元素の場合には、単一のターゲットであってIIIB族元素の含量が異なるものを複数用いればよい。その他のターゲットを用いる場合は、形成する薄膜の組成に対応して適宜選定すると共に、IIIB族元素の含量が異なるものを複数用いればよい。但し、Ga元素は通常常温で液体であるので、Ga単体のターゲットは用いられない。
本発明に係る化合物半導体薄膜の製造方法の第2の実施の形態によれば、この方法は、IB族元素(Cu、Ag等)と、IIIB族元素(Ga及びIn)と、VIB族元素(Se元素単独、又はSe元素の一部をS元素又はTe元素で置換したもの)とを含む化合物半導体薄膜の製造方法であって、(a)スパッタリング法により、25〜200℃、好ましくは60〜150℃の温度に設定された基板上に、IB族元素とIIIB族元素のGa元素とからなる(IB族元素)−(Ga1−y)(但し、0<y<1であり、好ましくは0.6<y<0.8である。)の組成を有する複数の膜を、この複数の膜中のIB族元素含量(y)が下層から上層へと増加し、かつGa元素含量(1−y)が下層から上層へと減少するように形成し、又は上記組成を有する複数の膜を、少なくとも2層毎に、その各層の膜中のIB族元素含量(y)が同じであり、かつその各層の膜中Ga元素含量(1−y)が同じであり、そして上記少なくとも2層毎に、IB族元素含量が下層から上層へと増加し、かつGa元素含量が下層から上層へと減少するように形成し、その際に、上記複数の膜の各層の上にIn元素からなる膜を形成した後、最上層のIn元素からなる膜の上に、上記組成を有し、IB族元素含量がその下の膜中のIB族元素含量よりも少なく、かつGa元素含量がその下の膜中のGa元素含量よりも多い膜を形成し、その膜の上にIn元素からなる膜を形成し、この最後のIB族元素及びGa元素からなる膜とIn元素からなる膜との膜厚が下層の膜の全膜厚よりも薄い膜を形成して、基板上に化合物半導体薄膜の前駆体薄膜を形成する工程と、(b)上記工程(a)で形成される前駆体薄膜に対して、IB族元素及びGa元素からなる膜とIn元素からなる膜の少なくとも1組の層の形成毎に、又は前駆体薄膜を形成した後に、その層にVIB族元素の蒸気を供給し、接触させながら400〜600℃、好ましくは450〜550℃で行う蒸着法による熱処理を施して、IB族元素、IIIB族元素及びVIB族元素を含む化合物半導体薄膜を形成する工程とを含むことからなり、上記工程(a)において、上記最上層のIn元素からなる膜の上に形成するIB族元素及びGa元素からなる膜とその上のIn元素からなる膜との1組の層が、少なくとも1層又は少なくとも2層であり、その層中のIB族元素含量が下層から上層へと減少し、かつGa元素含量が下層から上層へと増加するように形成することが好ましい。
上記製造方法の第2の実施の形態の工程(a)におけるスパッタリングは、例えば、次のようにして行われる。IB族のCu及びAg元素から選ばれた少なくとも1種の元素と、IIIB族のIn及びGa元素と、VIB族のSe元素、又はSe元素の一部をS元素又はTe元素で置換したものとを含む化合物半導体薄膜の製造方法の場合について説明する。
(a)スパッタリング法により、以下の組成を有する薄膜を形成できるように、上記少なくとも1種のIB族元素と、IIIB族元素のGa元素と、IIIB族元素のIn元素とからなる3つの群から選ばれた少なくとも1つの群の元素からなるターゲットを複数用いる。但し、IB族元素を含むターゲットの場合及びGa元素を含むターゲットの場合は、それぞれ、IB族元素含量及びGa元素含量のそれぞれが傾斜的に異なっている複数のターゲットを用いる。このIB族元素及びGa元素のターゲットの場合、それらの元素を単独で含むターゲットであっても、両者を含むターゲットであっても良い。
上記ターゲットを適宜選択して用い、好ましくは60〜150℃の温度に設定された基板上に、(IB族元素)−(Ga1−y)(但し、0<y<1であり、好ましくは0.6<y<0.8である。)の組成を有する複数の膜を、この複数の膜中のIB族元素含量が下層から上層へと少なくとも1層毎に増加し、かつGa元素含量が下層から上層へと少なくとも1層毎に減少するように順次積層して形成し、基板上に複数の膜を形成する。この際に、この複数の膜の各層の上にIn元素からなるターゲットを用いてIn元素からなる膜を形成する。次いで、この最後のIn元素からなる膜の上に、IB族元素及びGa元素からなるターゲットを用いてIB族元素及びGa元素からなる膜を形成し、この上に、In元素からなるターゲットを用いてIn元素からなる膜を形成し、前駆体薄膜を形成する。この工程において、このIB族元素及びGa元素からなる膜とIn元素からなる膜との層は、1組の層又は少なくとも2組の層からなる膜であっても良く、その各層中のIB族元素含量及びGa元素含量に関し、IB族元素含量がその下の膜中のIB族元素含量よりも少なく、かつGa元素含量がその下の膜中のGa元素含量よりも多くなるように、所定のターゲットを用いて形成する。また、この少なくとも1組の層からなる膜の膜厚がその下の膜の全膜厚よりも薄くなるように形成して前駆体薄膜を形成することが好ましい。
次いで、(b)工程(a)で得られた前駆体薄膜に対して、蒸着法により、VIB族元素の蒸気を供給し、前駆体薄膜と接触させながら、好ましくは450〜550℃の温度に設定された基板上で熱処理して、IB族元素、IIIB族元素及びVIB族元素を含む化合物半導体薄膜を形成する工程を実施する。
上記製造方法に係る第1及び第2の実施の形態において、スパッタリング法は、公知のプロセス条件で実施すれば良い。例えば、基板温度:60〜150℃、成膜室内圧力:0.1〜5Paで良い。
上記第1及び第2の実施の形態における工程(b)の蒸着処理は、所定の圧力(例えば、10−3Pa台)下、所定の温度(例えば、400〜600℃、好ましくは450〜550℃)で実施した後、例えばSe化の場合には、最終的には250℃で蒸着処理を停止させてもよい。
本発明に関連する発明の化合物半導体薄膜の前駆体薄膜の第1の実施の形態によれば、この前駆体薄膜は、IB族元素と、IIIB族元素と、VIB族元素とを含む化合物半導体膜の前駆体薄膜であって、IB族元素(Cu、Ag等)と、IIIB族元素のIn元素及びGa族元素と、VIB族元素(Se元素単独、又はSe元素の一部をS元素又はTe元素で置換したもの)とからなる(IB族元素)−(In、Ga1−x)−(VIB族元素)(但し、0<x<1であり、好ましくは0.6<x<0.8である)の組成を有する複数の膜からなり、この複数の膜中のIn元素含量(x)が下層から上層へと増加し、かつGa元素含量(1−x)が下層から上層へと減少するように形成されてなり、又は上記複数の膜が、少なくとも2層毎に、その各層の膜中のIn元素含量(x)が同じであり、かつその各層の膜中のGa元素含量(1−x)が同じであり、そしてこの少なくとも2層毎に、In元素含量が下層から上層へと増加し、かつGa元素含量が下層から上層へと減少するように形成されてなり、そしてこの複数の膜の上に、上記組成を有し、In元素含量がその下の膜中のIn元素含量よりも少なく、かつGa元素含量がその下の膜中のGa元素含量よりも多い膜であって、その膜厚が下層の複数の膜の全膜厚よりも薄い膜が形成され、又は上記複数の膜の上に、上記組成を有する少なくとも2層の膜で、その層中のIn元素含量が下層から上層へと減少し、かつGa元素含量が下層から上層へと増加する膜であって、その膜厚が下層の複数の膜の全膜厚よりも薄い膜が形成されていることからなる。その他の構成要素については、上記した化合物半導体薄膜の製造方法の第1の実施の形態において記載した場合と同様である。
本発明に関連する発明の化合物半導体薄膜の前駆体薄膜の第2の実施の形態によれば、この前駆体薄膜は、IB族元素とIIIB族元素とを含む化合物半導体薄膜の前駆体薄膜であって、IB族元素(Cu、Ag等)とIIIB族元素のGa元素とからなる(IB族元素)−(Ga1−y)(但し、0<y<1であり、好ましくは0.6<y<0.8である)の組成を有する膜とその上に形成されたIn元素からなる膜との1組の層を複数有する複数の膜からなり、IB族元素及びGa元素からなる膜中の、IB族元素含量が下層から上層へと増加し、かつGa元素含量が下層から上層へと減少する膜であり、又は上記複数の膜におけるIB族元素及びIIIB族元素のGa元素からなる膜が、少なくとも2層毎に、その各層の膜中のIB族元素含量(y)が同じであり、かつその各層の膜中のGa元素含量(1−y)が同じであり、そしてこの少なくとも2層毎に、IB族元素含量が下層から上層へと増加し、かつGa元素含量が下層から上層へと減少する膜であり、そして上記複数の膜の最上層のIn元素からなる膜の上に、上記組成を有し、IB族元素含量がその下の膜中のIB族元素含量よりも少なく、かつGa元素含量がその下の膜中のGa元素含量よりも多い膜と、その上に形成されたIn元素からなる膜とであって、その膜厚が下層の複数の膜の全膜厚よりも薄い膜を有することからなる。その他の構成要素については、上記した化合物半導体薄膜の製造方法の第2の実施の形態において記載した場合と同様である。
本発明に関連する発明の化合物半導体薄膜の第1の実施の形態によれば、この化合物半導体薄膜は、上記したIB族元素(Cu元素、Ag元素等)と、IIIB族元素(Ga元素、In元素)と、VIB族元素(Se元素単独、又はSe元素の一部をS元素又はTe元素で置換したもの)とを含む化合物半導体薄膜であって、上記第1の実施の形態による前駆体薄膜に対して、さらにこの前駆体薄膜の少なくとも1層毎に、その層にVIB族元素を供給して、その層と接触させながら、好ましくは450〜550℃の温度で熱処理が施されてなる化合物半導体薄膜である。その他の構成要素については、上記した化合物半導体薄膜の製造方法の第1の実施の形態において記載した場合と同様である。
上記したように、複数の膜上に形成される膜中のIn元素含量及びGa元素含量のそれぞれを、その下の膜中のIn元素含量及びGa元素含量と異なるようにすることにより、また、複数の膜の上に形成される膜の膜厚をその下の複数の膜の膜厚よりも薄くすることにより、表面近傍のみにおいて、バンドギャップを拡げることができ、電圧を高くすることができ、その結果、この化合物半導体薄膜を例えば太陽電池に適用すれば、その電池特性を向上させることができる。太陽電池における裏面電極側から表面へ向けてバンドギャップを狭くしてあるので、エネルギーの傾斜が形成されており、その結果、キャリアとなる電子が流れ易くなっているからである。
本発明に関連する発明の化合物半導体薄膜の第2の実施の形態によれば、この化合物半導体薄膜は、上記したIB族元素(Cu元素、Ag元素等)と、IIIB族元素(Ga元素、In元素)と、VIB族元素(Se元素単独、又はSe元素の一部をS元素又はTe元素で置換したもの)とを含む化合物半導体薄膜であって、上記第2の実施の形態による前駆体薄膜に対して、さらにIB族元素及びGa元素からなる膜とその上のIn元素からなる膜との少なくとも1組の層毎に、その層にVIB族元素を供給して、その層と接触させながら、好ましくは450〜550℃の温度で熱処理が施されてなる化合物半導体薄膜からなる。その他の構成要素については、上記した化合物半導体薄膜の製造方法の第2の実施の形態において記載した場合と同様である。
上記のようにして前駆体薄膜及び化合物半導体薄膜を形成する際に使用するターゲットとしては、上記した化合物半導体薄膜の製造方法の第1及び第2実施の形態において記載したものと同様である。例えば、Cu及びAg元素から選ばれた少なくとも1種の元素からなるターゲット、In及びGa元素からなるターゲット、Cu及びAg元素から選ばれた少なくとも1種の元素とSe元素単独及びSe元素の一部をS元素又はTe元素で置換したものから選ばれた少なくとも1種の元素とからなるターゲット、In及びGa元素とSe元素単独、又はSe元素の一部をS元素又はTe元素で置換したものから選ばれた少なくとも1種の元素とからなるターゲット、並びにCu及びAg元素から選ばれた少なくとも1種の元素とIn元素及びGa元素とSe元素単独及びSe元素の一部をS元素又はTe元素で置換したものから選ばれた元素とからなるターゲット等を挙げることができる。これらのターゲットを、前駆体薄膜及び化合物半導体薄膜の各膜の組成に応じて任意の数を組み合わせて用い、目的とする組成の前駆体薄膜及び化合物半導体薄膜を形成すればよい。
上記した前駆体薄膜及び化合物半導体薄膜を形成するために使用する成膜装置は、使用するターゲットの数に応じてスパッタリング法を実施でき、かつ蒸着法を実施できるように構成されていればよい。
上記Cu及びAg元素から選ばれた少なくとも1種の元素と、In元素及びGa元素と、Se元素単独又はSe元素の一部をS元素若しくはTe元素で置換したものとからなるターゲットとしては、例えば、Cu(In、Ga1−x)Seや、Cu(In、Ga1−x)(Se、S1−z等からなるターゲットを挙げることができる(0<x、z<1である)。
上記第1の実施の形態による化合物半導体を例にとり具体的に説明する。例えば、所定のターゲットを用いて、Cu(In、Ga1−x)Seからなる組成を有する前駆体薄膜を、その薄膜中のIn含量が下層から上層へと少なくとも1層毎に増加し、かつGa含量が下層から上層へと少なくとも1層毎に減少するように順次積層して形成する。この場合、太陽電池においては、ガラス、ポリイミドフィルム、SUS箔、Al箔等からなるフレキシブル基板上に、Mo、W、Ta等からなる裏面電極を形成し、この電極上に前駆体薄膜、例えば(Cu及び/又はAg)−(In、Ga1−x)−(Se単独及びSeの一部をS及び/又はTeで置換したもの)からなる組成の薄膜を積層する。このxは、1未満で任意に変えることができる。膜厚方向に、すなわち、下層から上層へ向かって、例えば、図2に示すように、1層目:In/Ga(0.6/0.4)、2層目:In/Ga(0.7/0.3)、3層目:In/Ga(0.8/0.2)、及び4層目:In/Ga(0.7/0.3)、又は図4に示すように、1層目及び2層目:In/Ga(0.6/0.4)、3層目及び4層目:In/Ga(0.7/0.3)、5層目:In/Ga(0.6/0.4)のように膜中の組成を変えることにより、太陽電池の裏面電極側から表面へ向けてバンドギャップを狭くするようにバンドギャップの傾斜を付けて、エネルギーの傾斜を作ることができる。そうすることにより、キャリアとなる電子が流れ易くなる。また、表面近傍のみにおいてバンドギャップを広げれば、電圧を高くすることができる。なお、上記したように同じ組成の膜を1層ずつ形成しても、2層以上ずつ形成してもよい。
上記実施の形態において、例えば、Cu及び/又はAg元素並びにGa元素のそれぞれの含量が異なったターゲットを用いて、(Cu及び/又はAg)−Gaからなる薄膜中のCu元素含量及び/又はAg元素含量が下層から上層へと少なくとも1層毎に増加し、かつGa元素含量が下層から上層へと少なくとも1層毎に減少するように順次積層して成膜する。この場合、太陽電池においては、上記したような材料からなる基板上に上記したような材料からなる裏面電極を形成し、この電極上に前駆体薄膜、例えば、(Cu及び/又はAg−Ga1−y)+Inからなる組成の薄膜を積層する。このyは、1未満で任意に変えることができる。膜厚方向に、すなわち、下層から上層へ向かって、例えば、図3に示すように、1層目:Cu/Ga(0.6/0.4)+In、2層目:Cu/Ga(0.7/0.3)+In、3層目:Cu/Ga(0.8/0.2)+In、及び4層目:Cu/Ga(0.7/0.3)+In、又は図6に示すように、1層目及び2層目:Cu/Ga(0.6/0.4)+In、3層目及び4層目:Cu/Ga(0.7/0.3)+In、及び5層目:Cu/Ga(0.6/0.4)+Inのように薄膜中の組成を2層毎に変えることにより、太陽電池の裏面電極側から表面へ向けてバンドギャップを狭くするようにバンドギャップの傾斜を付けて、エネルギーの傾斜を作ることができる。そうすることにより、キャリアとなる電子が流れ易くなる。また、表面近傍のみにおいてバンドギャップを広げれば、電圧を高くすることができる。
なお、上記Cu、Ag、In、及びGa元素の含量割合は、目的とする化合物半導体薄膜に応じて、任意に設定すればよい。また、上記したように同じ組成の膜を1層ずつ形成しても、又は2層以上ずつ形成してもよい。
上記したように、太陽電池の裏面電極側から表面へ向けてバンドギャップを狭くするようにバンドギャップの傾斜を付けて、エネルギーの傾斜を作ることができる。このバンドギャップについて、図1を参照して以下説明する。
図1に示すように、太陽電池の裏面電極上に、上記したようにしてIB族の元素とIIIB族元素とVIB族元素とを含む化合物半導体薄膜を、例えばIn元素及びGa元素の薄膜中の含量を上記したように傾斜させて、組成変化をつけると共に、他の膜より薄い膜厚を有する最上層(少なくとも1層であれば良い)の膜中のIn元素含量をその下の薄膜中の含量よりも低く、かつGa元素含量をその下の薄膜中の含量よりも高くするようにして製造することにより、バンドギャップは、裏面電極に接した薄膜から最上層の下の薄膜まで傾斜的に狭くなり、そこから最上層の薄膜で広くなる。このように、バンドギャップの傾斜をIn元素及びGa元素の組成変化によりつけることにより、エネルギーの傾斜ができる。その結果、キャリアとなる電子が流れ易くなる。また、表面近傍のみにおいてバンドギャップを広げることで、電圧を高くすることができる。
また、上記した化合物半導体薄膜を、その薄膜中のIB族元素含量及びIIIB族元素含量を上記したように傾斜させて、組成変化を付けると共に、他の膜より薄い膜厚を有する最上層(少なくとも1層であれば良い)の膜中のIB族元素含量をその下の薄膜中の含量よりも低く、かつIIIB族元素含量をその下の薄膜中の含量よりも高くするようにして製造することにより、上記と同様に、バンドギャップは、裏面電極に接した薄膜から最上層の下の薄膜まで傾斜的に狭くなり、そこから最上層の薄膜で広くなる。かくして、上記と同様な結果が得られる。
本発明に係る化合物半導体薄膜の製造方法は、公知の成膜装置を用いて実施できる。例えば、成膜室内に、スパッタリング法を実施するための、IB族元素、IIIB族元素及びVIB族元素から選ばれた元素で構成されている複数のターゲットが、前駆体薄膜の積層構成に応じて任意に組み合わせて配置され、また、蒸着法を実施するための、VI族元素の供給源としての蒸着源が配置された成膜装置を使用することができる。この成膜室内には、基板を載置するための基板支持ステージや、基板を所定の温度に加熱するためのランプ式ヒータ、ホットプレート等の加熱手段や、ターゲット、蒸着源、及び基板がスパッタリング中及び蒸着中に汚染されないようにするためのシャッタ等が設けられていればよい。また、成膜室には、室内を排気して、減圧にするための真空排気系が接続されている。さらに、各ターゲットや蒸着源に対応することができるようにするために、基板を回転するための回転駆動軸を備えていてもよい。勿論、各ターゲット自体や蒸着源自体を回転できるようにしてもよい。
上記したように、スパッタリング法及び蒸着法による成膜は、いわゆる固定成膜であっても通過成膜であってもよく、スループットの点からは通過成膜が好ましい。通過成膜の場合、公知の通過成膜装置を用いて、スパッタリングプロセス及び蒸着プロセスを、所定の順番に基板を搬送しながら実施すればよい。径の小さい基板の場合には、多角形のドラムに基板を固定し、このドラムを回転させながら、基板を各ターゲットや蒸着源に対応させて、スパッタリングや蒸着を実施することもできる。
本実施例では、バンドギャップの勾配を検討した薄膜の製造方法について、図2を参照して説明する。
ガラス基板上に、スパッタリング法によりMo裏面電極を形成し、その上に、スパッタリング法により、順次、Cu(In、Ga1−x)Seからなる薄膜を形成した。すなわち、ターゲットとして、Cu(In0.6、Ga0.4)Seターゲット、Cu(In0.7、Ga0.3)Seターゲット、Cu(In0.8、Ga0.2)Seターゲット及びCu(In0.7、Ga0.3)Seターゲットをこの順番で用い、スパッタリングして、図2に示すように、Mo裏面電極上に、Cu(In0.6、Ga0.4)Se薄膜、Cu(In0.7、Ga0.3)Se薄膜、Cu(In0.8、Ga0.2)Se薄膜、及びCu(In0.7、Ga0.3)Se薄膜からなる前駆体薄膜をこの順番で形成した。その後、蒸着法により、Se元素の蒸気を前駆体薄膜上に供給し、接触させながら加熱処理してSe化を行って化合物半導体薄膜を形成した。
かくして得られた化合物半導体薄膜は、図1に示すように、太陽電池の裏面電極側から表面へ向けてバンドギャップが狭くなっており、エネルギーの傾斜が作られているので、キャリアとなる電子が流れ易くなっていた。また、表面近傍のみをバンドギャップを広げてあるので電圧も高くなっていた。
本実施例では、バンドギャップの勾配を検討した薄膜の製造方法について、図3を参照して説明する。
ガラス基板上に、スパッタリング法によりMo裏面電極を形成し、その上に、スパッタリング法により、順次、Cu−Ga1−y薄膜及びその上にIn薄膜からなる層を形成した。すなわち、ターゲットとして、Cu0.6−Ga0.4ターゲット、Inターゲット、Cu0.7−Ga0.3ターゲット、Inターゲット、Cu0.8−Ga0.2ターゲット、Inターゲット、Cu0.7−Ga0.3ターゲット、及びInターゲットをこの順番で用い、スパッタリングして、図3に示すように、Mo裏面電極上に、Cu0.6−Ga0.4薄膜、In薄膜、Cu0.7−Ga0.3薄膜、In薄膜、Cu0.8−Ga0.2薄膜、In薄膜、Cu0.7−Ga0.3薄膜、及びIn薄膜からなる前駆体薄膜をこの順番で形成した。その後、蒸着法により、Se元素の蒸気を前駆体薄膜上に供給し、接触させながら加熱処理してSe化を行って、化合物半導体薄膜を形成した。
かくして得られた化合物半導体薄膜は、図1に示すように、太陽電池の裏面電極側から表面へ向けてバンドギャップが狭くなっており、エネルギーの傾斜が作られているので、キャリアとなる電子が流れ易くなっていた。また、表面近傍のみにおいてバンドギャップを広げてあるので電圧も高くなっていた。
また、本実施例において得られた化合物半導体薄膜の断面のSEM像を図5に示す。このSEM像から明らかなように、良好な結晶成長が生じており、ボイド等が少ない綺麗な連続膜である化合物半導体薄膜が得られている。
本実施例では、本発明の製造方法に従って化合物半導体薄膜を製造した場合について、図4を参照して説明する。
ガラス基板上に、スパッタリング法によりMo裏面電極を形成し、その上に、スパッタリング法により、図4に示すように、順次、Cu(In、Ga1−x)Seからなる薄膜を5層形成し、その際に、各層毎にSe化を行った。
すなわち、ターゲットとして、まず、Cu(In0.6、Ga0.4)Seターゲットを用い、スパッタリング法により、Mo裏面電極上に、Cu(In0.6、Ga0.4)Se薄膜(膜厚:300nm、以下同じ。)を2層形成し、各層毎に蒸着法により、Se元素の蒸気を前駆体薄膜上に供給し、接触させながら加熱処理してSe化を行った。このSe化された薄膜:Cu(In0.6、Ga0.4)Se(以下、同じ)上に、Cu(In0.7、Ga0.3)Seターゲットを用い、スパッタリング法により、Cu(In0.7、Ga0.3)Se薄膜を2層形成し、各層毎に蒸着法により、Se元素の蒸気を前駆体薄膜上に供給し、接触させながら加熱処理してSe化を行った。次いで、このSe化された薄膜上に、Cu(In0.6、Ga0.4)Seターゲットを用い、スパッタリング法により、Cu(In0.6、Ga0.4)Se薄膜(膜厚:50nm)を1層形成し、この層上に、蒸着法により、Se元素の蒸気を供給し、接触させながら加熱処理してSe化を行って、化合物半導体薄膜を形成した。Se化は全部で5回行った。この最上層の薄膜の膜厚は、その下の薄膜の膜厚より薄くした、
かくして得られた化合物半導体薄膜は、図1に示すように、太陽電池の裏面電極側から表面へ向けてバンドギャップが狭くなっており、エネルギーの傾斜が作られているので、キャリアとなる電子が流れ易くなっていた。また、表面近傍のみにおいてバンドギャップを広げてあるので電圧も高くなっていた。
本実施例では、本発明の製造方法に従って化合物半導体薄膜を製造した場合について、図6を参照して説明する。
ガラス基板上に、スパッタリング法によりMo裏面電極を形成し、その上に、スパッタリング法により、図6に示すように、順次、Cu−Ga1−y薄膜とその上のIn薄膜とからなる積層膜を形成し、その際に、各層毎にSe化を行った。
すなわち、ターゲットとして、Cu0.6−Ga0.4ターゲットを用い、スパッタリング法により、Mo裏面電極上に、Cu0.6−Ga0.4薄膜(膜厚:100nm)、を形成し、次いでInターゲットを用いて、スパッタリング法により、この薄膜上にIn薄膜(膜厚:60nm、以下同じ。)を形成して積層された前駆体薄膜を形成し、その後、蒸着法により、Se元素の蒸気を前駆体薄膜上に供給し、接触させながら加熱処理してSe化を行った。この工程を繰り返して、Se化された薄膜上に同じ組成を有するSe化された薄膜を形成し、2層とした。次いで、Se化された薄膜上に、Cu0.7−Ga0.3ターゲット及びInターゲットを用い、上記と同様の手順を経て、Cu0.7−Ga0.3薄膜(膜厚:100nm)+In薄膜(膜厚:100nm)を2層形成し、各層毎にSe化を行った。その後、Cu0.6−Ga0.4ターゲット及びInターゲットを用い、スパッタリング法により、Cu0.6−Ga0.4薄膜+In薄膜を形成し、上記と同様にSe化を行った。
かくして、図6に示すように、Mo裏面電極上に、(Cu0.6−Ga0.4薄膜)+In薄膜+Se化、(Cu0.6−Ga0.4薄膜)+In薄膜+Se化、(Cu0.7−Ga0.3薄膜)+In薄膜+Se化、(Cu0.7−Ga0.3薄膜)+In薄膜+Se化、及び(Cu0.6−Ga0.4薄膜)+In薄膜+Se化からなる化合物半導体薄膜がこの順番で形成された。Se化は全部で5回行った。
かくして得られた化合物半導体薄膜は、図1に示すように、太陽電池の裏面電極側から表面へ向けてバンドギャップが狭くなっており、エネルギーの傾斜が作られているので、キャリアとなる電子が流れ易くなっていた。また、表面近傍のみにおいてバンドギャップを広げてあるので電圧も高くなっていた。
また、本実施例において得られた化合物半導体薄膜は、図5に示すSEM像と同様に、良好な結晶成長が生じており、ボイド等が少ない綺麗な連続膜であることが確認できた。
本発明によれば、化合物半導体薄膜にはボイド等が少なく、綺麗な連続膜を提供できるので、例えば光吸収膜として有用であり、発光ダイオード、半導体レーザー、太陽電池等の産業分野で利用可能である。


Claims (6)

  1. IB族元素と、IIIB族元素と、VIB族元素とを含む化合物半導体薄膜の製造方法であって、
    (a)スパッタリング法により、基板上に、該IB族元素と、該IIIB族元素のIn元素及びGa元素と、該VIB族元素とからなる(IB族元素)−(In、Ga1−x)−(VIB族元素)(但し、0<x<1である)の組成を有する複数の膜を、少なくとも2層毎に、その各層の膜中のIn元素含量(x)が同じであり、かつその各層の膜中のGa元素含量(1−x)が同じであり、そして該少なくとも2層毎に、In元素含量(x)が下層から上層へと増加し、かつGa元素含量(1−x)が下層から上層へと減少するように形成した後、その上に、該組成を有し、In元素含量がその下の膜中のIn元素含量よりも少なく、かつGa元素含量がその下の膜中のGa元素含量よりも多い膜を形成し、基板上に化合物半導体薄膜の前駆体薄膜を形成する工程と、
    (b)該工程(a)で形成される前駆体薄膜に対して、その前駆体薄膜の1層の形成毎に、該VIB族元素の蒸気を供給し、接触させながら行う熱処理を施して、該IB族元素、IIIB族元素及びVIB族元素を含む化合物半導体薄膜を形成する工程とを含むことを特徴とする化合物半導体薄膜の製造方法。
  2. 前記工程(a)において、該複数の膜を形成した後にその上に形成する膜が、少なくとも2層であり、その層中のIn元素含量が下層から上層へと減少し、かつGa元素含量が下層から上層へと増加するように形成することを特徴とする請求項1記載の化合物半導体薄膜の製造方法。
  3. IB族元素と、IIIB族元素と、VIB族元素とを含む化合物半導体薄膜の製造方法であって、
    (a)スパッタリング法により、基板上に、該IB族元素と該IIIB族元素のGa元素とからなる(IB族元素)−(Ga1−y)(但し、0<y<1である)の組成を有する複数の膜を、少なくとも2層毎に、その各層の膜中のIB族元素含量(y)が同じであり、かつその各層の膜中Ga元素含量(1−y)が同じであり、そして該少なくとも2層毎に、IB族元素含量(y)が下層から上層へと増加し、かつGa元素含量(1−y)が下層から上層へと減少するように形成し、その際に、該複数の膜の各層の上にIn元素からなる膜を形成した後、最上層のIn元素からなる膜の上に、該組成を有し、IB族元素含量がその下の膜中のIB族元素含量よりも少なく、かつGa元素含量がその下の膜中のGa元素含量よりも多い膜を形成し、その膜の上にIn元素からなる膜を形成し、基板上に化合物半導体薄膜の前駆体薄膜を形成する工程と、
    (b)該工程(a)で形成される前駆体薄膜に対して、IB族元素及びGa元素からなる膜とIn元素からなる膜との1組の形成毎に、該VIB族元素の蒸気を供給し、接触させながら行う熱処理を施して、該IB族元素、IIIB族元素及びVIB族元素を含む化合物半導体薄膜を形成する工程と
    を含むことを特徴とする化合物半導体薄膜の製造方法。
  4. 前記工程(a)において、該最上層のIn元素からなる膜の上に形成する膜が、少なくとも2層であり、その層中のIB族元素含量が下層から上層へと減少し、かつGa元素含量が下層から上層へと増加するように形成することを特徴とする請求項3記載の化合物半導体薄膜の製造方法。
  5. 前記工程(a)における基板の温度が、25〜200℃であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物半導体薄膜の製造方法。
  6. 前記工程(b)における基板の温度が、400〜600℃であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物半導体薄膜の製造方法。
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