JP5927980B2 - 船外機 - Google Patents

船外機 Download PDF

Info

Publication number
JP5927980B2
JP5927980B2 JP2012038606A JP2012038606A JP5927980B2 JP 5927980 B2 JP5927980 B2 JP 5927980B2 JP 2012038606 A JP2012038606 A JP 2012038606A JP 2012038606 A JP2012038606 A JP 2012038606A JP 5927980 B2 JP5927980 B2 JP 5927980B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
handle
outboard motor
tiller
main body
shift lever
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012038606A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013173423A (ja
Inventor
智 福地
智 福地
治郎 雑賀
治郎 雑賀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Suzuki Motor Co Ltd
Original Assignee
Suzuki Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Suzuki Motor Co Ltd filed Critical Suzuki Motor Co Ltd
Priority to JP2012038606A priority Critical patent/JP5927980B2/ja
Publication of JP2013173423A publication Critical patent/JP2013173423A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5927980B2 publication Critical patent/JP5927980B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Soil Working Implements (AREA)

Description

本発明は、船舶の推進システムとして用いられる船外機に関し、特に操舵用のティラーハンドルにシフトレバーを備えた構成の船外機に関する。
従来より、船外機本体から前方に延びる操舵用のティラーハンドルにスロットルグリップとシフトレバーとを設けた構成の船外機が知られている(例えば、特許文献1参照)。この船外機は、本体の前部において上下に延びるステアリング軸を中心に左右に回動可能に構成されており、ティラーハンドルの操作で船外機下部のプロペラの向きを変えて船体の進行方向を調整する。ティラーハンドルにスロットルグリップとシフトレバーとを設けることで、操縦に必要な機能をティラーハンドルに集中させて高い操縦性を実現している。
ところで、船舶の停泊の際に船外機が水に浸かったまま放置されると、海洋生物の付着や腐食などで船外機は汚損される。このような停泊中の汚損を防ぐため、船外機には、船外機を水上に持ち上げるためのチルト機構が設けられている。チルト機構は、船外機前方のチルト軸を中心に、船体に対して船外機を上下に回動できるように構成されている。チルト機構で船外機をチルトアップして水面より上に位置付けることで、停泊中における船外機の汚損を抑制できる。チルトアップ時において、ティラーハンドルが前方に延出されたままではティラーハンドルと船体とが干渉するので、ティラーハンドルは船外機前方のハンドル回動軸を中心に上方に回動されて折り畳まれる。
特開平11−34986号公報
船外機の操縦性を高めるために、シフトレバーは、ティラーハンドルが前方に倒された操作状態において上方に突出されるように設けられている。このティラーハンドルを起こした折り畳み時には、シフトレバーは本体に向かって突出された状態となり、シフトレバーと本体とが干渉する恐れがある。このため、シフトレバーと本体との干渉を防ぎ、ティラーハンドルを適切に折り畳むことができるように、ティラーハンドルのハンドル回動軸は本体から前方に離れた位置に位置付けられている。
しかしながら、このような構成では、チルトアップ時において船外機本体を上下に回動可能な範囲はハンドル回動軸の位置と船体との関係で制限され、チルトアップ時の回動角度(チルト角度)を十分に広くとることができない。このため、船体の形状によっては、チルトアップしても船外機を水上に位置付けることができず、停泊中に船外機が汚損される恐れがある。
チルト角度を広くとる方法として、例えば、チルト軸に対してティラーハンドルを含むエンジン部分を後方に配置させる方法が考えられる。この方法によれば、ティラーハンドルのハンドル回動軸も相対的に後方に配置されるため、ハンドル回動軸と船体とによる回動範囲の制限は緩和される。しかしながら、この方法では、重量の大きいエンジンがステアリング軸の後方に張り出してしまうため、ステアリング軸回りの慣性モーメントが大きくなって操舵に大きな力が必要となり、操縦性が大幅に低下するという問題が生じる。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、操縦性を犠牲にすることなく停泊中の汚損を防止可能な船外機を提供することを目的とする。
本発明の船外機は、船外機本体の前部に設けられたハンドル回動軸と、前記ハンドル回動軸を中心に倒した操作状態と前記ハンドル回動軸を中心に起こした折り畳み状態との間で回動可能に基端部が支持された柱状のティラーハンドルと、前記ティラーハンドルに設けられたシフトレバーと、前記船外機本体の上部に設けられて内部にエンジンが格納されるエンジンカバーと、を備える船外機であって、前記ティラーハンドルは、前記操作状態において前記船外機本体の前後に延びる中心線に対して左右方向一方側の斜め前方に延出されるように構成され、前記シフトレバーは、前記折り畳み状態において前記ティラーハンドルから前記船外機本体に向かって突出するように前記ティラーハンドルの左右方向他方側の側面に設けられ、前記エンジンカバーは、前記船外機本体の上面視において略楕円形の平面形状に形成され、前記ハンドル回動軸は、前記シフトレバーの先端部を前記エンジンカバー前部の左右方向他方側の近傍に向かって回動可能に前記船外機本体の幅方向に対して傾斜して設けられ、前記折り畳み状態において、前記ティラーハンドルは、前記エンジンカバーと前記シフトレバーとが側面視において重なる位置まで回動されることを特徴とする。
この構成によれば、ティラーハンドルのハンドル回動軸が船外機本体の幅方向に対して傾斜するように設けられているので、折り畳み状態において、ティラーハンドルは、船外機前方の空きスペースに位置付けられる。その結果、船外機本体に対してハンドル回動軸を近接させてもティラーハンドルを適切に折り畳むことができるようになるため、船外機本体に対してハンドル回動軸を近接させ、チルトアップ時の回動範囲の制限を緩和してチルト角度を広くできる。また、ステアリング軸に対してティラーハンドルを含むエンジン部分を後方に配置する必要がないので、ステアリング軸回りの慣性モーメントの増大を抑制できる。これにより、操縦性を犠牲にすることなく停泊中の汚損を防止できる。
本発明の船外機において、前記ハンドル回動軸は、前記船外機を左右に回動させる際に回動の中心となるステアリング軸に対して垂直な面内に設けられても良い。また、前記ハンドル回動軸は、一方の端部より他方の端部が低くなるように傾斜して設けられても良い。
本発明によれば、操縦性を犠牲にすることなく停泊中の汚損を防止可能な船外機を提供できる。
実施の形態1に係る船外機の構成(チルトダウン状態)を示す右側面図である。 実施の形態1に係る船外機の構成(チルトアップ状態)を示す右側面図である。 操作状態の船外機を示す平面図である。 折り畳み状態の船外機を示す平面図である。 折り畳み状態の船外機を示す正面図である。 チルトアップ状態の船外機を比較して示す模式図である。 アッパーケーシングに対するエンジンカバーの取り付け構造を示す斜視図である。 実施の形態2に係る船外機の構成を示す正面図である。
以下、本実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1及び図2は、本実施の形態に係る船外機の構成を示す右側面図であり、船外機が船体に支持された状態を示している。図1は、船外機の一部を水中に位置付けるチルトダウン状態を示し、図2は、船外機を水上に位置付けるチルトアップ状態を示している。なお、各図において、船体の前方を矢印Fで示す。
図1に示すように、本実施の形態に係る船外機10は、船体20の後部において支持される本体(船外機本体)11を備えている。本体11の上部に設けられるエンジンカバー111内にはエンジン(不図示)が格納されている。このエンジンは、アッパーケーシング112を上下に貫通するドライブシャフト(不図示)及びロアーケーシング113内のギアボックス(不図示)を介してプロペラ114と連結されている。これにより、エンジンの動力がプロペラ114の回転力に変換されて推力が得られる。
アッパーケーシング112の前方には、船体20の前上方に向かって突出されるようにハンドルブラケット115が設けられている。ハンドルブラケット115の先端部には、ハンドル回動軸として機能するハンドルブラケットボルト116が取り付けられている。このハンドルブラケットボルト116には、柱状のティラーハンドル12の基端部が連結されており、ティラーハンドル12はハンドルブラケット115に対して上下に回動可能に支持されている。
ティラーハンドル12の先端部にはスロットルグリップ121が回動可能に取り付けられている。このスロットルグリップ121は、スロットルワイヤー(不図示)などを介してエンジンと連結されており、スロットルグリップ121の回動量に応じてスロットルバルブの開度は調整されるようになっている。これにより、操縦者がスロットルグリップ121の回動量を調節して船体20の速度や加減速を制御できる。
ティラーハンドル12の右側面にはティラーハンドル12の延在方向に対して垂直な方向に突出するシフトレバー122が設けられている。シフトレバー122は、シフト用のワイヤー(不図示)などを介してギアボックスと連結されている。シフトレバー122を移動させることでプロペラ14の回転を、前進方向、ニュートラル(無回転)、後退方向などに切り替えることができる。
また、アッパーケーシング112の前方には、ハンドルブラケット115の下方において船外機10と船体20とを連結するスイベルブラケット13が設けられている。船外機10とスイベルブラケット13とは、ステアリング軸として機能するステアリングピボットシャフト(不図示)を介して回動可能に連結されている。これにより、スイベルブラケット13に対して船外機10を左右に回動させることで、プロペラ114の向きを変えて船体20の進行方向を調整できる。
スイベルブラケット13は、チルト軸として機能するクランプブラケットボルト141を介してクランプブラケット14と連結されている。クランプブラケット14が船体20のトランサムボード21に固定されることで、船外機10と船体20とは連結される。スイベルブラケット13は、クランプブラケットボルト141を回動の中心としてクランプブラケット14に対して上下に回動可能である。このため、必要に応じてスイベルブラケット13をクランプブラケット14に対して回動させ、図2に示すように船外機10を水上に持ち上げることができる。
このように構成された船外機10において、例えば、航行時には、図1に示すように、船外機10をチルトダウン状態にして、ロアーケーシング113及びプロペラ114を水中に位置付ける。これにより、プロペラ114は水中で回転されて推力が得られる。この時、ティラーハンドル12は、操縦者が容易に操作できる操作位置に位置付けられる。具体的には、ティラーハンドル12の先端部をハンドルブラケットボルト116の前方に位置付けるようにして、ティラーハンドル12は前方に延出された状態にされる。この状態でティラーハンドル12を左右に揺動させれば、船外機10はステアリングピボットシャフトを中心に左右に回動される。
一方、停泊時には、図2に示すように、船外機10をチルトアップ状態にして、ロアーケーシング113及びプロペラ114を水面より上方に持ち上げる。これにより、船外機10は水上に位置付けられるので、停泊中の船外機10の汚損は抑制される。この際、ティラーハンドル12が操作位置に位置付けられたままでは船体20とティラーハンドル12とが干渉してチルトアップできない。このため、ティラーハンドル12は回動されて折り畳み位置に位置付けられる。具体的には、ステアリング軸線A1に近づく方向に向かってティラーハンドル12が延出されるように、ティラーハンドル12は操作位置から反時計回りに回動される。すなわち、ティラーハンドル12の延在方向がエンジンカバー111の前面に沿うように、ティラーハンドル12は反時計回りに回動される。なお、ここでは、ティラーハンドル12の回動方向を、右側面視における回動方向で示している。
図3は、ティラーハンドル12が操作位置に位置付けられた操作状態の船外機10を示す平面図である。図4は、ティラーハンドル12が折り畳み位置に位置付けられた折り畳み状態の船外機10を示す平面図であり、図5は、折り畳み状態の船外機10を示す正面図である。なお、図3〜図5においては、チルトダウン状態の船外機10を示している。また、図3〜図5において、船外機の左右をそれぞれ矢印L,Rで示す。
図3〜図5に示すように、エンジンカバー111は略ドーム状に構成されており、上面視において略楕円形の平面形状を有している。エンジンカバー111は、その中央において左右の幅及び高さが最大となるように構成されている。すなわち、前方側において、エンジンカバー111は、前方から後方に向かうにつれて幅が広がり高さが増すように構成されている。また、後方側において、エンジンカバー111は、後方から前方に向かうにつれて幅が広がり高さが増すように構成されている。このように、エンジンカバー111の前方への張り出し量は、幅方向外側より中心線C1上において大きくなっており、エンジンカバー111の前方において、幅方向外側の位置には空きスペースが形成されている。
図3及び図4に示すように、ハンドルブラケットボルト116は、船外機10の幅方向(矢印L,Rで示す方向)に対して傾斜されている。つまり、ハンドル回動軸線A2は、船外機10の幅方向に対して傾斜されている。詳細には、ハンドルブラケットボルト116は、ステアリング軸線A1に直交する平面B1(図1及び図2参照)内において、幅方向に対して傾斜するように設けられている。
図3に示すように、操作状態のティラーハンドル12は、ハンドルブラケットボルト116を中心に倒されてハンドル回動軸線A2に直交する状態で前方に延出されている。つまり、操作状態のティラーハンドル12は、本体11に対して斜め前方に延出されている。これにより、スロットルグリップ121及びシフトレバー122は、ハンドルブラケットボルト116の前方の位置に位置付けられて操作に適した状態になる。
ティラーハンドル12の延出方向は、平面視においてエンジンカバー111の輪郭で構成される楕円の接線に平行な方向である。具体的には、ティラーハンドル12の延出方向は、エンジンカバー111の右前方の表面上の点P1における接線T1と平行な方向である。この操作状態において、シフトレバー122はティラーハンドル12の側面から上向きに突出されている(図1参照)。
操作状態のティラーハンドル12は、ハンドル回動軸線A2に垂直な平面内においてハンドルブラケットボルト116を中心に起こされて折り畳み状態にされる。具体的には、ティラーハンドル12は、エンジンカバー111とシフトレバー122とが側面視において重なる位置まで反時計回りに回動される(図2参照)。折り畳み状態のティラーハンドル12は、ハンドルブラケットボルト116から上方に延出される。その結果、スロットルグリップ121及びシフトレバー122も、ハンドルブラケットボルト116の上方に位置付けられる。また、ハンドル回動軸線A2は幅方向に対して傾斜されているので、折り畳み状態のティラーハンドル12は、図4に示すように、中心線C1に対して右側に偏ったスペースに位置付けられる。
例えば、ハンドル回動軸線A2を幅方向に対して傾斜させない場合(つまり、ハンドル回動軸線A2を幅方向に平行にする場合)、折り畳み状態のティラーハンドル12は中心線C1上において偏りなく配置される。エンジンカバー111の前方への張り出し量は、中心線C1上において大きくなっている。また、折り畳み状態において、シフトレバー122は後方に向かって突出される。このため、この場合には、シフトレバー122とエンジンカバー111との干渉を防ぐためにハンドルブラケットボルト116をエンジンカバー111から前方に大きく離して配置する必要が生じる。そうすると、クランプブラケットボルト141回りに本体11を回動可能な範囲は、ハンドルブラケットボルト116の位置と船体20との関係で大きく制限されて、チルトアップ時の回動角度(チルト角度)を十分に広くとることができない。その結果、船体の形状によってはチルトアップしても船外機10を水上に位置付けることができず、停泊中に船外機10が汚損される恐れが生じる。
一方で、チルト角度を広くとるためにティラーハンドル12を含むエンジン部分を後方に配置させると、ハンドルブラケットボルト116と船体20とによる回動範囲の制限は緩和されるが、重量の大きいエンジンが後方に張り出してしまう。その結果、ステアリングピボットシャフト(ステアリング軸線A1)回りの慣性モーメントが大きくなって操舵に大きな力が必要となり、操縦性が大幅に低下するという問題が生じる。
これに対して、本実施の形態の船外機10では、ハンドル回動軸線A2を幅方向に対して傾斜させているため、折り畳み状態のティラーハンドル12は、エンジンカバー111の右前方の空きスペースに収容される(図4参照)。平面視において、エンジンカバー111、ハンドル回動軸線A2、及び接線T1により略囲まれるスペースである。この空きスペースを有効に利用することで、本体11に対してハンドルブラケットボルト116を近接させてもティラーハンドル12を適切に折り畳むことができる。つまり、本体11に対してハンドルブラケットボルト116を近接させることで、チルトアップ時の回動範囲の制限を緩和して、チルト角度を広くできる。また、ステアリングピボットシャフトに対してティラーハンドル12を含むエンジン部分を後方に配置する必要がないので、ステアリングピボットシャフト(ステアリング軸線A1)回りの慣性モーメントの増大を抑制できる。その結果、操縦性を犠牲にすることなく停泊中の汚損を防止できる。
図6は、チルトアップ状態の船外機を比較して示す模式図であり、図6Aは、本実施の形態に係る船外機10を示し、図6Bは、比較例に係る船外機30を示している。本実施の形態の船外機10において、ハンドルブラケットボルト116は本体11に近接されている。このため、ティラーハンドル12と船体20との隙間は大きくなり、図6Aに示す状態から船外機10を船体20に近づける方向にさらに回動可能である。
一方、比較例に係る船外機30では、ハンドルブラケットボルト316は本体11から船体20側に大きく離して設けられている。このため、ティラーハンドル32と船体20との隙間は小さくなり、船外機30をさらに回動させるのは困難である。これは、ハンドルブラケットボルト316が、船外機30の幅方向に対して平行に設けられているためである。この場合、ティラーハンドル32及びシフトレバー322を船外機10のように空きスペースを利用できず、エンジンカバー311とシフトレバー322とが側面視において重なる位置までティラーハンドル32を回動できない。その結果、エンジンカバーとシフトレバー322との干渉を防ぐために、ハンドルブラケットボルト316を本体31から船体20側に大きく離して位置付けることが必要になる。
このように、本実施の形態の船外機10では、ティラーハンドル12のハンドルブラケットボルト(ハンドル回動軸)116を本体(船外機本体)11の幅方向に対して傾斜するように設けることで、本体11に対してハンドルブラケットボルト116を近接させることができるので、チルトアップ時の回動範囲の制限を緩和してチルト角度を広くできる。また、ステアリングピボットシャフト(ステアリング軸)に対してティラーハンドル12を含むエンジン部分を後方に配置する必要がないので、ステアリングピボットシャフト(ステアリング軸線A1)回りの慣性モーメントの増大を抑制できる。これにより、操縦性を犠牲にすることなく停泊中の汚損を防止できる。
なお、ハンドル回動軸線A2を幅方向に対して傾斜させる構成は、エンジンカバー111の着脱を容易にするという点でも有効である。図7は、アッパーケーシング112に対するエンジンカバー111の取り付け構造を示す斜視図である。アッパーケーシング112の前面上方にはラッチレバー117が設けられており、このラッチレバー117の操作によりエンジンカバー111は着脱される。
ラッチレバー117は、左側を支点に右側が回動されるように構成されている。このため、図7に示すように、ラッチレバー117の回動に合わせてハンドル回動軸線A2を傾斜させることで、アッパーケーシング112とハンドルブラケット115との間にラッチレバー117の操作スペースを確保できる。この場合、ハンドルブラケットボルト116をエンジンカバー111の前方に大きく離して配置しなくとも、ラッチレバー117の操作スペースは確保され、エンジンカバー111を容易に着脱できる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、実施の形態1と異なる態様の船外機について説明する。図8は、本実施の形態に係る船外機10aの構成を示す正面図であり、折り畳み状態の船外機10aを示している。なお、実施の形態1と共通する構成については、共通する符号を付して詳細な説明を省略する。
本実施の形態に係る船外機10aにおいて、ハンドル回動軸として機能するハンドルブラケットボルト116aは、船外機10aの幅方向(矢印L,Rで示す方向)に対して傾斜されている。この点において、本実施の形態の船外機10aは、実施の形態1の船外機10と共通している。一方で、船外機10aのハンドルブラケットボルト116a(ハンドル回動軸線A3)は、ステアリング軸線A1に直交する平面B1内には設けられておらず、平面B1に対して傾斜されている。具体的には、ハンドルブラケットボルト116aの左側の端部は、右側の端部より低い位置に位置付けられている。
このような構成においても、ティラーハンドル12のハンドルブラケットボルト(ハンドル回動軸)116aは本体(船外機本体)11の幅方向に対して傾斜されているので、ティラーハンドル12の折り畳み状態において、前後に延びる中心線C1から幅方向にずれた空きスペースにシフトレバー122を位置付けることができる。その結果、本体11に対してハンドルブラケットボルト116aを近接させることができるので、チルトアップ時の回動範囲の制限を緩和してチルト角度を広くできる。また、ステアリングピボットシャフト(ステアリング軸)に対してティラーハンドル12を含むエンジン部分を後方に配置する必要がないので、ステアリングピボットシャフト(ステアリング軸線)回りの慣性モーメントの増大を抑制できる。これにより、操縦性を犠牲にすることなく停泊中の汚損を防止できる。
本実施の形態の構成は、実施の形態1において示す構成と適宜組み合わせて実施できる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。例えば、上記実施の形態では、折り畳み状態のティラーハンドル12の配置位置が中心線C1の右側に偏るようにハンドルブラケットボルト116,116a(ハンドル回動軸A2)を傾斜させているが、ハンドルブラケットボルト(ハンドル回動軸)の傾斜は逆向きでも良い。同様に、シフトレバーをティラーハンドルの左側面に設けるようにしても良い。
また、上記実施の形態において、添付図面に図示されている大きさや形状などについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
本発明に係る船外機は、船舶の推進システムとして有用である。
10,10a 船外機
11 本体(船外機本体)
12 ティラーハンドル
13 スイベルブラケット
14 クランプブラケット
20 船体
21 トランサムボード
111 エンジンカバー
112 アッパーケーシング
113 ロアーケーシング
114 プロペラ
115 ハンドルブラケット
116,116a ハンドルブラケットボルト(ハンドル回動軸)
117 ラッチレバー
121 スロットルグリップ
122 シフトレバー
141 クランプブラケットボルト
A1 ステアリング軸線
A2,A3 ハンドル回動軸線
B1 平面
C1 中心線

Claims (3)

  1. 船外機本体の前部に設けられたハンドル回動軸と、前記ハンドル回動軸を中心に倒した操作状態と前記ハンドル回動軸を中心に起こした折り畳み状態との間で回動可能に基端部が支持された柱状のティラーハンドルと、前記ティラーハンドルに設けられたシフトレバーと、前記船外機本体の上部に設けられて内部にエンジンが格納されるエンジンカバーと、を備える船外機であって
    記ティラーハンドルは、前記操作状態において前記船外機本体の前後に延びる中心線に対して左右方向一方側の斜め前方に延出されるように構成され、
    前記シフトレバーは、前記折り畳み状態において前記ティラーハンドルから前記船外機本体に向かって突出するように前記ティラーハンドルの左右方向他方側の側面に設けられ、
    前記エンジンカバーは、前記船外機本体の上面視において略楕円形の平面形状に形成され、
    前記ハンドル回動軸は、前記シフトレバーの先端部を前記エンジンカバー前部の左右方向他方側の近傍に向かって回動可能に前記船外機本体の幅方向に対して傾斜して設けられ、
    前記折り畳み状態において、前記ティラーハンドルは、前記エンジンカバーと前記シフトレバーとが側面視において重なる位置まで回動されることを特徴とする船外機。
  2. 前記ハンドル回動軸は、前記船外機を左右に回動させる際に回動の中心となるステアリング軸に対して垂直な面内に設けられたことを特徴とする請求項1に記載の船外機。
  3. 前記ハンドル回動軸は、一方の端部より他方の端部が低くなるように傾斜して設けられたことを特徴とする請求項1に記載の船外機。
JP2012038606A 2012-02-24 2012-02-24 船外機 Active JP5927980B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012038606A JP5927980B2 (ja) 2012-02-24 2012-02-24 船外機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012038606A JP5927980B2 (ja) 2012-02-24 2012-02-24 船外機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013173423A JP2013173423A (ja) 2013-09-05
JP5927980B2 true JP5927980B2 (ja) 2016-06-01

Family

ID=49266790

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012038606A Active JP5927980B2 (ja) 2012-02-24 2012-02-24 船外機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5927980B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11084563B1 (en) 2019-12-18 2021-08-10 Brunswick Corporation Tiller for outboard motor
US11186352B1 (en) 2019-12-26 2021-11-30 Brunswick Corporation Systems and methods for incorporating tilt locking into tillers
US11597486B1 (en) 2019-12-18 2023-03-07 Brunswick Corporation Tiller for outboard motor

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6477175B2 (ja) * 2015-04-02 2019-03-06 スズキ株式会社 船外機の操舵ハンドル取付構造
US20240092468A1 (en) * 2021-12-17 2024-03-21 Brunswick Corporation Transportable outboard motors

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3470547B2 (ja) * 1997-03-17 2003-11-25 スズキ株式会社 船外機
JP3446581B2 (ja) * 1998-01-09 2003-09-16 スズキ株式会社 船外機のステアリング構造
JP4250415B2 (ja) * 2002-12-25 2009-04-08 本田技研工業株式会社 船外機
JP4836652B2 (ja) * 2006-04-28 2011-12-14 本田技研工業株式会社 船外機

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11084563B1 (en) 2019-12-18 2021-08-10 Brunswick Corporation Tiller for outboard motor
US11597486B1 (en) 2019-12-18 2023-03-07 Brunswick Corporation Tiller for outboard motor
US11628919B1 (en) 2019-12-18 2023-04-18 Brunswick Corporation Tiller for outboard motor
US11186352B1 (en) 2019-12-26 2021-11-30 Brunswick Corporation Systems and methods for incorporating tilt locking into tillers

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013173423A (ja) 2013-09-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5927980B2 (ja) 船外機
JPH08310485A (ja) 二重反転プロペラ装置
JP4119970B2 (ja) 二重反転式ポッドプロペラ船
JP5059392B2 (ja) 航走制御装置およびそれを用いた船舶
JP4308087B2 (ja) 船外機の操舵角・チルトトリム角調整装置
JP5453625B2 (ja) 二軸推進器付船舶
JP6011436B2 (ja) 船外機のチルトアップ補助構造
JP3211588U (ja) 船舶模型
JP2002068086A (ja) ポッド型プロペラの操縦装置
JP4519366B2 (ja) 船外機のチルト機構
JP2005088829A (ja) 船外機
JP7080162B2 (ja) 船舶、船舶の航行方法
JP2016107715A (ja) 舵および舵ユニットならびに船舶
JP6618869B2 (ja) 船舶の推進システム
JP4571533B2 (ja) 船舶推進機の電動パワーステアリング装置
JP4119999B2 (ja) ポッドプロペラ付き船舶
JP2016037221A (ja) 小型船舶用推進システム
JPH09202298A (ja) 船外機
JP4919322B2 (ja) 船外機
JP4319552B2 (ja) 船外機取付装置
JPH0567598U (ja) ウォータージェット推進装置
JP7053441B2 (ja) 船舶
JPH05162689A (ja) 噴射式推進船舶の操向装置
JP2006001354A (ja) 船外機の操舵装置
JP2007216855A (ja) 船舶

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20141117

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150825

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151008

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160329

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160411

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5927980

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151