JP6477175B2 - 船外機の操舵ハンドル取付構造 - Google Patents

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Description

本発明は、船外機の操舵ハンドル取付構造に関するものである。
クランクシャフトが鉛直方向に配設されるエンジンを有する船外機では、クランクシャフトの中心軸線を略中心として水平方向に楕円状に振動することが知られている。また、船外機は船体の進行方向を変更するための操舵ハンドルが取付けられているために、エンジンの振動が操舵ハンドルに伝達されてしまう。したがって、操舵ハンドルを把持する操船者の手に振動が伝達され、操船者が不快に感じてしまうことがある。
特許文献1には、上部にエンジンを搭載支持するドライブシャフトハウジングがスイベルブラケットの回動支持部との間に弾性体を介して左右に回動自在に支持される船外機が開示されている。特許文献1の船外機では、弾性体の外周面にハンドルブラケットを介して操舵ハンドルが取付けられている。したがって、弾性体がエンジンからの振動を吸収することで、操舵ハンドルの振動を抑制することができる。しかし、特許文献1に開示された船外機の操舵ハンドル取付構造では、プロペラの推力の反力をドライブシャフトハウジングを介して弾性体が支えるために、プロペラの推力が生じる度に弾性体が圧縮される。したがって、弾性体の弾性率が低下してしまい、船外機の前後のガタツキが大きくなり操舵性に影響を与えてしまう虞がある。
一方、特許文献2には、ドライブシャフトハウジングの上部のエンジン連結部からボトムカウリングの外側に延出されたステアリングブラケットを設け、ステアリングブラケットにステアリングハンドルを回動自在に支持する船外機が開示されている。特許文献2では、ステアリングハンドルの操作軸が防振部材を介してステアリングブラケットに支持されている。このように、ステアリングハンドルとステアリングブラケットとの間に防振部材を介在させることで、プロペラの推力の影響を軽減させた状態で、エンジンからステアリングハンドルに伝達される振動を抑制させることができる。
特開2002−347696号公報 特開平11−189199号公報
しかしながら、特許文献2のハンドル防振構造では、操船者がステアリングハンドルを介して船外機を操舵するときに、ステアリングハンドルを旋回させる操作が防振部材によって吸収されてしまい、ステアリングハンドルによる操舵性が低下してしまうという問題がある。すなわち、防振性能を満足させるために防振部材の弾性率を小さくするほど操舵性が低下し、操舵性を向上させるために防振部材の弾性率を大きくするほど防振性が低下してしまう。
本発明は、上述したような問題点に鑑みてなされたものであり、操舵ハンドルに伝達される振動を抑制させると共に、操舵ハンドルによる操舵性を向上させることを目的とする。
本発明は、クランクシャフトが鉛直方向に沿って配設されるエンジンと、前記クランクシャフトに接続され前記エンジンから下側に向かって延出されるドライブシャフトと、前記ドライブシャフトを収容するドライブシャフトハウジングと、前記ドライブシャフトハウジングを水平方向に回動可能に支持するスイベルブラケットと、前記ドライブシャフトハウジングの左右何れか一方側に取付けられるハンドルブラケットと、前記ハンドルブラケットに支持されると共に、操船者による操舵に応じて前記ドライブシャフトハウジングを旋回させる操舵ハンドルと、前記ハンドルブラケットと前記ドライブシャフトハウジングとの間に介在する弾性部と、を備える船外機の操舵ハンドル取付構造であって、前記ハンドルブラケットは、前側に前記操舵ハンドルを回動自在に支持する回動支持部と、後側に前記ドライブシャフトハウジングに取付けられる取付部と、を有し、前記取付部は、前記クランクシャフトの中心軸線を挟み、前側に位置する第1取付部と、後側に位置する第2取付部と、を有し、前記弾性部は、水平方向の弾性率が鉛直方向の弾性率よりも小さくなるように形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、ハンドルブラケットとドライブシャフトハウジングとの間に介在する弾性部を備えることで操舵ハンドルに伝達される振動を抑制させる。更に、ハンドルブラケットの取付部がクランクシャフトの中心軸線を挟み、前側に位置する第1取付部と、後側に位置する第2取付部とを有することから、クランクシャフトの中心軸線を略中心とした振動に抗して操舵できることから、操舵ハンドルによる操舵性を向上させることができる。
船外機の外観を示す左側面図である。 ハンドルブラケットの周辺を拡大して示した図である。 図1に示すI−I線を矢印方向から見た図である。 図2に示すII−II線を矢印方向から見た断面図である。 第1弾性部材の構成を示す斜視図である。 図2に示すIII−III線を矢印方向から見た断面図である。 船外機の外観を示す平面図である。
以下、図面に基づき、本発明に係る船外機の操舵ハンドル取付構造の好適な実施形態について説明する。各図では、船体に搭載された状態の船外機10の前側(船体の前進方向)を矢印Frで示し、船外機10の後側(船体の後進方向)を矢印Rrで示し、船外機10の右側を矢印Rで示し、船外機10の左側を矢印Lで示している。
図1は、船外機10の外観を示す左側面図である。図1に示すように、船外機10は船体1のトランサムボード2に対して取付けられる。船外機10は、左右一対のクランプブラケット11と、クランプブラケット11に対して上下方向にチルト可能なスイベルブラケット12と、船外機本体13とを備えている。クランプブラケット11は、トランサムボード2の上端を前後方向から挟持することで固定される。スイベルブラケット12は、上下方向に沿った円筒状の本体部14と、本体部14の上端部から前方に向かって延出される回転部15とを有する。回転部15は、左右一対のクランプブラケット11の間に嵌り込むように配設され、チルト軸16を介してクランプブラケット11に軸支される。したがって、船外機本体13はスイベルブラケット12を介してチルト軸16を中心に上下方向にチルトアップ可能である。
船外機本体13の上部には、アッパカバー17aおよびロアカバー17bからなるエンジンカバー17内に内燃機関としてのエンジン18が収容されている。エンジンカバー17のうち、ロアカバー17bには、後側に延出するキャリングハンドル17cが一体で形成されている。なお、エンジンカバー17は、例えば合成樹脂により構成され、軽量化が図られている。
エンジン18は、バーティカル型であって例えば水冷式4サイクル単気筒エンジンが適用される。エンジン18は、鉛直方向に沿って配設されているクランクシャフト19を回転自在に支持する。クランクシャフト19は、ピストン20による前後方向の往復運動によって回転する。クランクシャフト19の上端部には、リコイル21が設けられ、このリコイル21には図示しない手動用スタータロープが巻き付けられている。
エンジン18は、エンジン18の下側に配置されたエンジンホルダ22によって保持される。エンジンホルダ22の下側にはドライブシャフトハウジング23が結合されている。ドライブシャフトハウジング23は、スイベルブラケット12の本体部14を貫通するように下方向に向かって延設されている。スイベルブラケット12の本体部14は、図示しない軸受けを介してドライブシャフトハウジング23を水平方向に回動可能に支持する。
ドライブシャフトハウジング23内には、クランクシャフト19の下端に接続されたドライブシャフト24が下側に向かって延設されている。ドライブシャフトハウジング23の下側にはギアケース25が結合されている。ギアケース25には、複数のギア26とプロペラシャフト27とが配設されている。複数のギア26はドライブシャフト24の回転をプロペラシャフト27に伝達する。プロペラシャフト27の後端には、プロペラシャフト27と同期して回転するプロペラ28が結合されている。
ドライブシャフトハウジング23には、ハンドルブラケット40を介して操舵ハンドル60が取り付けられている。操舵ハンドル60は、先端にエンジン出力調整用のスロットルグリップ61が設けられている。本実施形態の操舵ハンドル60は、ドライブシャフトハウジング23の左側から前方に向かって延出し、前側に向かうにしたがって僅かに上側に傾斜している。
操船者が操舵ハンドル60を水平方向に旋回させることで、スイベルブラケット12の本体部14に支持されたドライブシャフトハウジング23はクランクシャフト19の中心軸線Laを中心にして同方向に旋回する。したがって、ドライブシャフトハウジング23の旋回に応じて船外機本体13の操舵角が変更されることから、船体1の進行方向を変えることができる。
上述したように、クランクシャフト19が鉛直方向に沿って配設されるエンジン18は、クランクシャフト19の中心軸線Laを略中心として水平方向に楕円状に振動する。本実施形態では、エンジン18の振動が操舵ハンドル60に伝達しないように抑制させると共に、操舵ハンドル60による操舵性を向上させる操舵ハンドル60の取付構造を採用している。
以下、本実施形態の操舵ハンドル60の取付構造について説明する。
図2は、図1に示すハンドルブラケット40の周辺を拡大して示した拡大図である。図3は、図1に示すI−I線を矢印方向から見た図である。図4は、図2に示すII−II線を矢印方向から見た断面図である。図6は、図2に示すIII−III線を矢印方向から見た断面図である。
ハンドルブラケット40は、ドライブシャフトハウジング23のうち、エンジンホルダ22とスイベルブラケット12の本体部14との間の左側面に取付けられる。具体的には、図3に示すように、ドライブシャフトハウジング23は、ハンドルブラケット40を取付けるために左側面に固定部29が形成される。また、図4に示すように、固定部29にはボルト孔30が左右方向に沿って形成される。固定部29には、前後方向に離れて2つのボルト孔30が形成される。また、エンジンカバー17の左側には、ドライブシャフトハウジング23の固定部29を露出させるために切欠部17dが形成されている。
ハンドルブラケット40は、略前後方向に形成されている。具体的には、ハンドルブラケット40は、操舵ハンドル60の傾斜角度と略同一、すなわち前側に向かうにしたがって僅かに上側に傾斜するように延出している。
ハンドルブラケット40は、前側に操舵ハンドル60を回動自在に支持する回動支持部41と、後側にドライブシャフトハウジング23に取付けられる取付部42と、を有している。取付部42は、クランクシャフト19の中心軸線Laを挟み、前側に位置する第1取付部43と、後側に位置する第2取付部44とを有する。本実施形態では、図3に示すように、第1取付部43および第2取付部44は、第1取付部43と中心軸線Laとの間の前後方向の距離L1が、第2取付部44と中心軸線Laとの間の前後方向の距離L2よりも長くなる位置に配置されている。
ここで、第1取付部43の周辺の構成について図4を参照して説明する。
図4に示すように、第1取付部43には、固定ボルト45を挿通させるための挿通孔46が左右方向に貫通して形成される。挿通孔46内には、円筒状の第1弾性部材47が嵌め込まれる。第1弾性部材47は、エンジン18からエンジンホルダ22、ドライブシャフトハウジング23を介して、ハンドルブラケット40に伝達される振動を吸収する。
図5は、第1弾性部材47の構成を示す斜視図である。第1弾性部材47は、例えば天然ゴム、合成ゴム等が適用される。第1弾性部材47は、左右両端に挿通孔46の内径よりも大きな外径に形成されたフランジ部48を有する。両端にフランジ部48が形成された第1弾性部材47を挿通孔46内に嵌め込むために、第1弾性部材47は左右に分割して構成されている。
第1弾性部材47のうち前後に位置する部位には、左右方向に沿って貫通する空間49が形成されている。したがって、第1弾性部材47は、水平方向の弾性率が鉛直方向の弾性率よりも小さくなるように形成されている。
図4に戻り、第1弾性部材47内には、円筒状のスペーサ50が嵌め込まれる。スペーサ50の長さ(左右方向)は、第1弾性部材47の長さ(左右方向)と同一あるいは第1弾性部材47の長さよりも短く形成される。
また、挿通孔46の両端にはそれぞれワッシャー51が配置される。ワッシャー51は、それぞれ第1弾性部材47のフランジ部48およびスペーサ50の端面に当接する。
なお、第2取付部44の構成は、第1取付部43の構成と同様であるが、弾性部材の弾性率が異なる。具体的には、第2取付部44は、第1弾性部材47と略同様に構成された第2弾性部材を有する。第2弾性部材の弾性率は、第1弾性部材47の弾性率よりも大きく設定されている。より好ましくは、第2弾性部材の水平方向の弾性率が、第1弾性部材47の水平方向の弾性率よりも大きく設定されている。このような第2弾性部材の弾性率の設定は、図5に示す空間49を小さくすることで実現することができる。ここで、第1弾性部材47および第2弾性部材により、ハンドルブラケット40とドライブシャフトハウジング23との間に介在する弾性部を構成する。
次に、回動支持部41の周辺の構成について、図6を参照して説明する。
図6に示すように、回動支持部41には、支持孔52が略左右方向に貫通して形成される。ここで、回動支持部41の回動軸線Lbは、図3に示すように平面視で見た場合には左右方向に沿った直線であるものの、図6に示すように前後方向から見た場合には船外機10の外側に向かうにしたがって下側になるように傾斜している。すなわち、図6に示すように、回動軸線Lbは水平に対して角度θだけ傾斜している。
支持孔52内には、円筒状の第3弾性部材53が嵌め込まれる。第3弾性部材53は、例えば天然ゴム、合成ゴム等が適用される。第3弾性部材53は、左右両端に支持孔52の内径よりも大きな外径に形成されたフランジ部54を有する。両端にフランジ部54が形成された第3弾性部材53を支持孔52に嵌め込むために、第3弾性部材53は左右に分割して構成されている。なお、第3弾性部材53は、上述した第1弾性部材47と同様に、水平方向の弾性率が鉛直方向の弾性率よりも小さくなるように設定されていることが好ましい。
第3弾性部材53内には、リング状に形成された円筒部材55が嵌め込まれる。円筒部材55は、第3弾性部材53の内周面およびフランジ部54に接するように形成され、第3弾性部材53と同様に左右に分割して構成されている。
円筒部材55内には、操舵ハンドル60の回動部62が回動軸線Lbを中心にして回動可能に嵌め込まれる。ここで、回動部62は、操舵ハンドル60の後端から屈曲して右側に延出して形成される。また、回動部62は、端面が開口する円筒状であって、左右方向の中央に円筒部材55と接するフランジ部63が形成される。回動部62の端面には、板状の抜止部材56が結合される。
抜止部材56は、回動部62の端面および円筒部材55に接すると共に、中心に孔57が形成されている。抜止部材56の孔57および回動部62内には、2本のワイヤ58が挿通されている。2本のワイヤ58は、スロットルグリップ61から延びてエンジン18に接続されている。
操舵ハンドル60の回動部62を回動支持部41の回動軸線Lbを中心として上方に回動させることで、操舵ハンドル60を折り畳むことができる。
図7は、船外機10の平面図であって、折り畳んだ後の操舵ハンドル60を二点鎖線で示している。また、図1でも折り畳んだ後の操舵ハンドル60の一部を二点鎖線で示している。折り畳む前の操舵ハンドル60は、先端に向かうにしたがって左側に傾斜するように延出する。上述したように回動軸線Lbは水平に対して角度θで傾斜していることから、操舵ハンドル60が上方に回動するときに、操舵ハンドル60がエンジンカバー17を避けるように折り畳まれる。折り畳んだ後の操舵ハンドル60は、エンジンカバー17、具体的にはロアカバー17bの左側に水平状態で位置し、先端に向かうにしたがって左側に傾斜して延出している。このとき、操舵ハンドル60は、側面視でエンジンカバー17およびハンドルブラケット40に対して重なり合って配置され、先端がエンジンカバー17よりも前側に位置する。なお、操舵ハンドル60の回動限界は、ハンドルブラケット40に形成された図示しないストッパにより設定することができる。
次に、操舵ハンドル60をハンドルブラケット40を介してドライブシャフトハウジング23に取付ける場合について説明する。
まず、予め操舵ハンドル60の回動部62をハンドルブラケット40に回動可能に軸支させる。具体的には、ハンドルブラケット40の支持孔52の内側に第3弾性部材53を嵌め込み、第3弾性部材53の内側に円筒部材55を嵌め込む。なお、第3弾性部材53および円筒部材55は左右に分割して構成されているので、それぞれ支持孔52の左右から挟むようにして組み立てる。次に、操舵ハンドル60の回動部62を船外機10の外側から円筒部材55内に挿入する。回動部62のフランジ部63と円筒部材55とを当接させた状態で、抜止部材56を回動部62の端面に結合する。このようにして、操舵ハンドル60とハンドルブラケット40とを一つのユニットにする。
次に、操舵ハンドル60を軸支したハンドルブラケット40をドライブシャフトハウジング23に取付ける。具体的には、ハンドルブラケット40の第1取付部43の挿通孔46の内側に第1弾性部材47を嵌め込み、第1弾性部材47の内側にスペーサ50を嵌め込む。なお、第1弾性部材47は左右に分割して構成されているので、第1弾性部材47を挿通孔46の左右からそれぞれ挟むようにして組み立てる。次に、第1弾性部材47の両端にワッシャー51を配置させた状態で、固定ボルト45を挿通孔46内、具体的にはスペーサ50内に挿入する。次に、スペーサ50に挿入した固定ボルト45を固定部29のボルト孔30に螺合する。このとき、固定ボルト45を強固に締め付けたとしても、スペーサ50によってワッシャー51間の間隔が小さくなることが防止される。すなわち、ワッシャー51間に位置する第1弾性部材47が過度に圧縮してしまうことが防止される。同様に、第2取付部44についても固定ボルト45を用いて固定部29に取付ける。
このように、操舵ハンドル60は、ハンドルブラケット40を介してドライブシャフトハウジング23に取付けられる。ここで、上述した操舵ハンドル60の取付構造によれば、ハンドルブラケット40とドライブシャフトハウジング23との間には、第1弾性部材47と第2弾性部材とを有する弾性部が介在している。そのため、エンジン18の振動は、エンジンホルダ22、ドライブシャフトハウジング23からハンドルブラケット40に伝達されるときに弾性部によって吸収される。したがって、操舵ハンドル60に伝達される振動が軽減され、操舵ハンドル60の振動を抑制させることができる。また、ハンドルブラケット40は、クランクシャフト19の中心軸線Laを挟んで、前側に位置する第1取付部43と、後側に位置する第2取付部44とを介して、ドライブシャフトハウジング23に取付けられる。したがって、クランクシャフト19の中心軸線Laを略中心として水平方向に発生する振動に抗して操舵できることから船外機10の操舵性を向上させることができる。
また、図3に示すように、ハンドルブラケット40の第1取付部43と第2取付部44とは、エンジンカバー17の外周面よりも船外機10の内側、すなわちクランクシャフト19の中心軸線La側に位置している。クランクシャフト19が鉛直方向に配設された船外機10では、クランクシャフト19の中心軸線Laを略中心として水平方向に楕円状に振動し、中心軸線Laから水平方向に離れると振幅が大きくなる。したがって、第1取付部43と第2取付部44とを振動の振幅が少ないクランクシャフト19の中心軸線La側に配置することで、操舵ハンドル60に伝達される振動を少なくすることができる。また、振動の振幅が少ないことから、弾性率が大きい弾性部を採用することができる。弾性率が大きい弾性部を採用することで、操船者が操舵ハンドル60を旋回したときの操舵ハンドル60からドライブシャフトハウジング23への応答性を向上させることができる。
また、第1弾性部材47および第2弾性部材は、それぞれ水平方向の弾性率が鉛直方向の弾性率よりも小さくなるように形成されている。クランクシャフト19が鉛直方向に配設された船外機10では、クランクシャフト19の中心軸線Laを略中心として水平方向に振動する。したがって、第1弾性部材47および第2弾性部材のそれぞれ水平方向の弾性率を小さく形成することで、ドライブシャフトハウジング23から操舵ハンドル60に伝達される振動をより吸収することができる。
また、第1取付部43および第2取付部44は、第1取付部43と中心軸線Laとの間の前後方向の距離L1が、第2取付部44と中心軸線Laとの間の前後方向の距離L2よりも長くなる位置に配置されている。すなわち、第1取付部43は、第2取付部44よりも中心軸線Laから離れて配置されている。クランクシャフト19が鉛直方向に配設された船外機10では、クランクシャフト19の中心軸線Laを略中心として水平方向に振動し、中心軸線Laから水平方向に離れると振幅が大きくなる。本実施形態では、第2取付部44の第2弾性部材が、第1取付部43の第1弾性部材47よりも弾性率が大きくなるように形成されている。したがって、第1取付部43は第1弾性部材47によってドライブシャフトハウジング23から操舵ハンドル60に伝達される振動をより吸収することができる。また、第2取付部44は第2弾性部材によって操舵ハンドル60を旋回したときの操舵ハンドル60からドライブシャフトハウジング23への応答性を向上させることができる。
また、ハンドルブラケット40の回動支持部41と操舵ハンドル60との間には第3弾性部材53が介在している。したがって、第1弾性部材47および第2弾性部材により吸収できなかった振動を、第3弾性部材53により吸収することができることから、操舵ハンドル60の振動を抑制されることができる。
また、図3に示すように、ハンドルブラケット40の回動支持部41は、エンジンカバー17の外周面よりも船外機10の内側、すなわちクランクシャフト19の中心軸線La側に位置している。また、回動支持部41の回動軸線Lbが水平に対して角度θで傾斜している。したがって、操舵ハンドル60を折り畳むときに、操舵ハンドル60がエンジンカバー17に干渉することなく、エンジンカバー17の側方の近接した位置まで回動させることができる。このように、操舵ハンドル60を折り畳むことで、例えばキャリングハンドル17cを把持して船外機10を搬送するときに、操舵ハンドル60が体に当たる等して邪魔にならず船外機10の可搬性を向上させることができる。
また、ハンドルブラケット40はエンジンカバー17ではなくドライブシャフトハウジング23に取付けられることから、エンジンカバー17(特に、ドライブシャフトハウジング23あるいはエンジンホルダ22に固定的に取付けられるロアカバー17b)の強度をそれほど高める必要がない。したがって、エンジンカバー17を合成樹脂で構成することができることから、船外機10の軽量化を図ることができる。
以上、本発明に係る実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲内で変更等が可能である。
本実施形態では、ハンドルブラケット40をドライブシャフトハウジング23の左側に取付ける場合について説明したが、この場合に限られず、ドライブシャフトハウジング23の右側に取付けてもよい。すなわち、ハンドルブラケット40は、ドライブシャフトハウジング23の左右何れか一方側に取付けることができる。なお、ドライブシャフトハウジング23の右側に取付ける場合には、ドライブシャフトハウジング23、ハンドルブラケット40および操舵ハンドル60を上述した実施形態の構成と左右対称にすることで実現できる。
本実施形態では、ハンドルブラケット40の第1取付部43と第2取付部44とは、クランクシャフト19の中心軸線Laとの前後方向の距離が異なる場合について説明したが、この場合に限られず、同じ距離であってもよい。
本実施形態では、エンジンホルダ22にエンジン18を保持する場合について説明したが、この場合に限らず、エンジンホルダ22を省略して、ドライブシャフトハウジング23が直接、エンジン18を保持してもよい。
本実施形態では、弾性部材の水平方向と鉛直方向とで弾性率を変化させる場合に、図5に示す空間49を形成することで実現する場合について説明したが、この場合に限られず、弾性部材の前後部と上下部とで肉厚を変えたり、前後部と上下部とで材質を変えたりすることで実現してもよい。
本実施形態では、取付部42は第1取付部43と第2取付部44とを有する場合について説明したが、この場合に限られず、更に取付部を有していてもよい。
1:船体 10:船外機 17:エンジンカバー 18:エンジン 19:クランクシャフト 23:ドライブシャフトハウジング 24:ドライブシャフト 40:ハンドルブラケット 41:回動支持部 42:取付部 43:第1取付部 44:第2取付部 47:第1弾性部材 53:第3弾性部材 60:操舵ハンドル 61:スロットルグリップ 62:回動部

Claims (5)

  1. クランクシャフトが鉛直方向に沿って配設されるエンジンと、
    前記クランクシャフトに接続され前記エンジンから下側に向かって延出されるドライブシャフトと、
    前記ドライブシャフトを収容するドライブシャフトハウジングと、
    前記ドライブシャフトハウジングを水平方向に回動可能に支持するスイベルブラケットと、
    前記ドライブシャフトハウジングの左右何れか一方側に取付けられるハンドルブラケットと、
    前記ハンドルブラケットに支持されると共に、操船者による操舵に応じて前記ドライブシャフトハウジングを旋回させる操舵ハンドルと、
    前記ハンドルブラケットと前記ドライブシャフトハウジングとの間に介在する弾性部と、を備える船外機の操舵ハンドル取付構造であって、
    前記ハンドルブラケットは、
    前側に前記操舵ハンドルを回動自在に支持する回動支持部と、
    後側に前記ドライブシャフトハウジングに取付けられる取付部と、を有し、
    前記取付部は、
    前記クランクシャフトの中心軸線を挟み、前側に位置する第1取付部と、後側に位置する第2取付部と、を有し、
    前記弾性部は、水平方向の弾性率が鉛直方向の弾性率よりも小さくなるように形成されていることを特徴とする船外機の操舵ハンドル取付構造。
  2. 前記エンジンを覆うエンジンカバーを備え、
    前記取付部は、前記エンジンカバーの外周面よりも前記船外機の内側に位置することを特徴とする請求項1に記載の船外機の操舵ハンドル取付構造。
  3. 前記弾性部は、
    前記第1取付部と前記ドライブシャフトハウジングとの間に介在される第1弾性部材と、
    前記第2取付部と前記ドライブシャフトハウジングとの間に介在される第2弾性部材と、を有し、
    前記第1取付部および前記第2取付部は、
    前記第1取付部と前記ドライブシャフトの中心軸線との間の前後方向の距離が、前記第2取付部と前記ドライブシャフトの中心軸線との間の前後方向の距離よりも長くなる位置に配置され、
    前記第2弾性部材は、前記第1弾性部材よりも弾性率が大きくなるように形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の船外機の操舵ハンドル取付構造。
  4. 前記回動支持部と前記操舵ハンドルとの間に介在される第3弾性部材を有することを特徴とする請求項に記載の船外機の操舵ハンドル取付構造。
  5. 前記エンジンを覆うエンジンカバーを備え、
    前記回動支持部は、前記エンジンカバーの外周面よりも前記船外機の内側に位置し、
    前記回動支持部の回動軸線が前記船外機の外側に向かうにしたがって下側になるように傾斜していることを特徴とする請求項1ないしの何れか1項に記載の船外機の操舵ハンドル取付構造。
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