JP2000318689A - 船外機のマウント構造 - Google Patents
船外機のマウント構造Info
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Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02B—INTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
- F02B61/00—Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing
- F02B61/04—Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving propellers
- F02B61/045—Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving propellers for marine engines
Landscapes
- Vibration Prevention Devices (AREA)
- Arrangement Or Mounting Of Propulsion Units For Vehicles (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】高速域における操縦安定性を劣化させることな
く、船体側に伝達されるエンジン振動を効果的に減衰さ
せる。 【解決手段】マウントユニット27のマウント軸45後
端に、マウント軸45の径方向および軸方向に弾性圧縮
変形が可能なクッション部材58を設け、マウントユニ
ット27を保持するマウント保持部31側には、上記ク
ッション部材58の外周面および後端を囲む凹部形状の
受容部32を設けた。また、クッション部材58と受容
部32との間に空隙63を設けた。
く、船体側に伝達されるエンジン振動を効果的に減衰さ
せる。 【解決手段】マウントユニット27のマウント軸45後
端に、マウント軸45の径方向および軸方向に弾性圧縮
変形が可能なクッション部材58を設け、マウントユニ
ット27を保持するマウント保持部31側には、上記ク
ッション部材58の外周面および後端を囲む凹部形状の
受容部32を設けた。また、クッション部材58と受容
部32との間に空隙63を設けた。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、船外機の本体を、
船舶の船尾板に固定されるクランプブラケットに対し防
振的に固定するためのマウント構造に関するものであ
る。
船舶の船尾板に固定されるクランプブラケットに対し防
振的に固定するためのマウント構造に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図5は、一般的な船外機におけるアッパ
ー側のマウント構造を示し、向かって左側が前方であ
る。図中に符号101で示す部材は、例えばエンジン直
下に設置される平板状のエンジンホルダーであり、この
エンジンホルダー101の前部に設けられた左右一対の
マウントユニット102が、操舵軸103に回動一体に
設けられたマウントブラケット104(ステアリングブ
ラケット)に連結される。
ー側のマウント構造を示し、向かって左側が前方であ
る。図中に符号101で示す部材は、例えばエンジン直
下に設置される平板状のエンジンホルダーであり、この
エンジンホルダー101の前部に設けられた左右一対の
マウントユニット102が、操舵軸103に回動一体に
設けられたマウントブラケット104(ステアリングブ
ラケット)に連結される。
【0003】マウントユニット102は、長ボルト状の
マウント軸105の後半部に、ゴム等の弾性材料で形成
されたクッション筒体106が環装固定されたものであ
り、そのクッション筒体106の部分がエンジンホルダ
ー101のマウント保持部107に保持され、マウント
軸105の前半部がマウントブラケット104の後方か
ら密に挿入されてナット108で締結される。
マウント軸105の後半部に、ゴム等の弾性材料で形成
されたクッション筒体106が環装固定されたものであ
り、そのクッション筒体106の部分がエンジンホルダ
ー101のマウント保持部107に保持され、マウント
軸105の前半部がマウントブラケット104の後方か
ら密に挿入されてナット108で締結される。
【0004】この構造により、船外機本体がマウントブ
ラケット104に対し防振的に連結されるので、船体側
に伝達されるエンジン振動が減衰されて乗り心地が向上
する。また、マウント軸105は、クッション筒体10
6の弾性により、エンジンホルダー101に対し軸方向
に若干弾性移動することができ、ここに示すアッパー側
のマウント部の場合では、例えば前進方向への推進力が
加わると、マウント軸105がエンジンホルダー101
に対して前方に弾性移動し、スラスト方向へのショック
が吸収される。
ラケット104に対し防振的に連結されるので、船体側
に伝達されるエンジン振動が減衰されて乗り心地が向上
する。また、マウント軸105は、クッション筒体10
6の弾性により、エンジンホルダー101に対し軸方向
に若干弾性移動することができ、ここに示すアッパー側
のマウント部の場合では、例えば前進方向への推進力が
加わると、マウント軸105がエンジンホルダー101
に対して前方に弾性移動し、スラスト方向へのショック
が吸収される。
【0005】なお、マウント軸105の後端には弾力の
あるストッパーワッシャー109が設けられ、このスト
ッパーワッシャー109がマウント保持部107に後方
から当接することにより、上述の如くマウント軸105
がエンジンホルダー101に対して前方に弾性移動する
時におけるマウント軸105の移動量が規制される。
あるストッパーワッシャー109が設けられ、このスト
ッパーワッシャー109がマウント保持部107に後方
から当接することにより、上述の如くマウント軸105
がエンジンホルダー101に対して前方に弾性移動する
時におけるマウント軸105の移動量が規制される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、エンジン振
動は、回転数が1500rpm程度迄の低速域において
最も大きく、回転数が高まるに連れて小さくなる。トロ
ーリング時等、エンジン回転数が低い時において船体側
に伝達されるエンジン振動をより効果的に減衰させるに
は、マウントユニット102のクッション筒体106を
柔らかくし、マウントユニット102の連結剛性を低下
させるのが良いが、こうすると、エンジンホルダー10
1に対するマウント軸105の角度変化量が過大にな
り、特に高速域における操縦安定性が劣化してしまうと
いう問題があり、故に低速域における振動の減衰が困難
であった。
動は、回転数が1500rpm程度迄の低速域において
最も大きく、回転数が高まるに連れて小さくなる。トロ
ーリング時等、エンジン回転数が低い時において船体側
に伝達されるエンジン振動をより効果的に減衰させるに
は、マウントユニット102のクッション筒体106を
柔らかくし、マウントユニット102の連結剛性を低下
させるのが良いが、こうすると、エンジンホルダー10
1に対するマウント軸105の角度変化量が過大にな
り、特に高速域における操縦安定性が劣化してしまうと
いう問題があり、故に低速域における振動の減衰が困難
であった。
【0007】また、マウントユニット102のストッパ
ーワッシャー109が、クッション筒体106に対する
マウント軸105の前方への弾性移動量しか規制できな
い構造であったため、例えば後進方向への推進力が加わ
った時のように、マウント軸105がクッション筒体1
06に対し後方に弾性移動する時を想定し、マウント軸
105の移動量がクッション筒体106の弾性限度を越
えることのないように、予めクッション筒体106の剛
性を高めておく必要があった。したがって、この点でも
マウントユニット102の連結剛性を低下させることが
できず、低速域におけるエンジン振動の問題を解決でき
なかった。
ーワッシャー109が、クッション筒体106に対する
マウント軸105の前方への弾性移動量しか規制できな
い構造であったため、例えば後進方向への推進力が加わ
った時のように、マウント軸105がクッション筒体1
06に対し後方に弾性移動する時を想定し、マウント軸
105の移動量がクッション筒体106の弾性限度を越
えることのないように、予めクッション筒体106の剛
性を高めておく必要があった。したがって、この点でも
マウントユニット102の連結剛性を低下させることが
できず、低速域におけるエンジン振動の問題を解決でき
なかった。
【0008】本発明は、上記問題点を解決するべくなさ
れたもので、高速域における操縦安定性を劣化させるこ
となく、船体側に伝達されるエンジン振動を効果的に減
衰させることのできる船外機のマウント構造を提供する
ことを目的とする。
れたもので、高速域における操縦安定性を劣化させるこ
となく、船体側に伝達されるエンジン振動を効果的に減
衰させることのできる船外機のマウント構造を提供する
ことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明に係る船外機のマウント構造は、請求項1に
記載したように、マウント軸の後半部にクッション筒体
が環装されてなるマウントユニットを備え、上記クッシ
ョン筒体が、船外機本体側に形成されたマウント保持部
に保持される一方、上記マウント軸の前部が、操舵軸に
回動一体に設けられたマウントブラケット側に連結され
た船外機のマウント構造において、上記マウント軸の後
端に、少なくともマウント軸の径方向に弾性圧縮変形が
可能なクッション部材を設け、上記マウント保持部側に
は上記クッション部材の少なくとも外周面を囲む受容部
を設けたことを特徴とする。
め、本発明に係る船外機のマウント構造は、請求項1に
記載したように、マウント軸の後半部にクッション筒体
が環装されてなるマウントユニットを備え、上記クッシ
ョン筒体が、船外機本体側に形成されたマウント保持部
に保持される一方、上記マウント軸の前部が、操舵軸に
回動一体に設けられたマウントブラケット側に連結され
た船外機のマウント構造において、上記マウント軸の後
端に、少なくともマウント軸の径方向に弾性圧縮変形が
可能なクッション部材を設け、上記マウント保持部側に
は上記クッション部材の少なくとも外周面を囲む受容部
を設けたことを特徴とする。
【0010】また、本発明に係る船外機のマウント構造
は、請求項2に記載したように、請求項1の構成におい
て、前記クッション部材を、前記マウント軸の後端部を
包むキャップ状に形成してマウント軸の軸方向にも弾性
圧縮変形可能に形成し、前記受容部を、クッション部材
の外周面および後端を囲む凹部形状に形成した。
は、請求項2に記載したように、請求項1の構成におい
て、前記クッション部材を、前記マウント軸の後端部を
包むキャップ状に形成してマウント軸の軸方向にも弾性
圧縮変形可能に形成し、前記受容部を、クッション部材
の外周面および後端を囲む凹部形状に形成した。
【0011】さらに、本発明に係る船外機のマウント構
造は、請求項3に記載したように、請求項1および2の
構成において、前記クッション部材と前記受容部との間
に空隙を設けた。
造は、請求項3に記載したように、請求項1および2の
構成において、前記クッション部材と前記受容部との間
に空隙を設けた。
【0012】請求項1のように構成した場合、前記クッ
ション部材の外周面が前記受容部に当接することによ
り、マウント軸のエンジンホルダーに対する角度変化量
が規制されるので、クッション筒体を柔らかくしても、
高速域における操縦安定性が劣化することがなく、これ
により特に低速域において船体側に伝達されるエンジン
振動を効果的に減衰させることができる。
ション部材の外周面が前記受容部に当接することによ
り、マウント軸のエンジンホルダーに対する角度変化量
が規制されるので、クッション筒体を柔らかくしても、
高速域における操縦安定性が劣化することがなく、これ
により特に低速域において船体側に伝達されるエンジン
振動を効果的に減衰させることができる。
【0013】また、請求項2のように構成すれば、前記
クッション部材の後端が前記受容部に当接することによ
り、マウント軸のエンジンホルダーに対する後方への移
動量が規制されるので、クッション筒体を柔らかくして
も、マウント軸の後方への弾性移動量がクッション筒体
の弾性限度を越えることを防止でき、これにより船体側
に伝達されるエンジン振動をより効果的に減衰させるこ
とができる。
クッション部材の後端が前記受容部に当接することによ
り、マウント軸のエンジンホルダーに対する後方への移
動量が規制されるので、クッション筒体を柔らかくして
も、マウント軸の後方への弾性移動量がクッション筒体
の弾性限度を越えることを防止でき、これにより船体側
に伝達されるエンジン振動をより効果的に減衰させるこ
とができる。
【0014】さらに、請求項3のように構成すれば、前
記クッション部材と前記受容部との間に設けられた空隙
により、操舵時および後進時以外はクッション部材が受
容部に接触しないので、エンジン振動がクッション部材
を経て船体側に伝達されことがなく、この点でも船体側
に伝達されるエンジン振動を緩和することができる。
記クッション部材と前記受容部との間に設けられた空隙
により、操舵時および後進時以外はクッション部材が受
容部に接触しないので、エンジン振動がクッション部材
を経て船体側に伝達されことがなく、この点でも船体側
に伝達されるエンジン振動を緩和することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係るマ
ウント構造の一実施形態が適用された船外機を示す左側
図である。
図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係るマ
ウント構造の一実施形態が適用された船外機を示す左側
図である。
【0016】この船外機1の最上部に搭載されているエ
ンジン2は、例えば直列3気筒の4サイクルエンジンで
あり、そのクランク軸3が直立するように縦向きに、か
つクランクケース4とシリンダーブロック5とシリンダ
ーヘッド6とヘッドカバー7が前方から順に並ぶ向きで
平板状のエンジンホルダー8の上に固定されている。
ンジン2は、例えば直列3気筒の4サイクルエンジンで
あり、そのクランク軸3が直立するように縦向きに、か
つクランクケース4とシリンダーブロック5とシリンダ
ーヘッド6とヘッドカバー7が前方から順に並ぶ向きで
平板状のエンジンホルダー8の上に固定されている。
【0017】また、エンジンホルダー8の下面にはオイ
ルパン9が固定され、オイルパン9の下部にドライブハ
ウジング11とギヤハウジング12が順に固定され、エ
ンジン2とエンジンホルダー8とオイルパン9の部分が
エンジンカバー13に覆われて防水されている。
ルパン9が固定され、オイルパン9の下部にドライブハ
ウジング11とギヤハウジング12が順に固定され、エ
ンジン2とエンジンホルダー8とオイルパン9の部分が
エンジンカバー13に覆われて防水されている。
【0018】エンジン2のクランク軸3下端にはドライ
ブ軸14が回転一体に連結され、このドライブ軸14は
下方に延びてエンジンホルダー8とオイルパン9とドラ
イブハウジング11の内部を縦貫してギヤハウジング1
2内に達する。また、ギヤハウジング12内にはプロペ
ラ軸15が水平(前後)方向に軸支され、その後端にス
クリュープロペラ16が回転一体に設けられている。
ブ軸14が回転一体に連結され、このドライブ軸14は
下方に延びてエンジンホルダー8とオイルパン9とドラ
イブハウジング11の内部を縦貫してギヤハウジング1
2内に達する。また、ギヤハウジング12内にはプロペ
ラ軸15が水平(前後)方向に軸支され、その後端にス
クリュープロペラ16が回転一体に設けられている。
【0019】ドライブ軸14がプロペラ軸15に交わる
部分にはベベルギヤ機構17とクラッチシフター18が
設けられ、ドライブ軸14の回転はベベルギヤ機構17
を介してプロペラ軸15に伝達され、スクリュープロペ
ラ16が回転して推進力が発生する。また、クラッチシ
フター18により、常に一定方向に回転するドライブ軸
14の回転が正逆方向に切り換えられてプロペラ軸15
に伝達され、船外機1(船体)の前進、後進が選定され
る。
部分にはベベルギヤ機構17とクラッチシフター18が
設けられ、ドライブ軸14の回転はベベルギヤ機構17
を介してプロペラ軸15に伝達され、スクリュープロペ
ラ16が回転して推進力が発生する。また、クラッチシ
フター18により、常に一定方向に回転するドライブ軸
14の回転が正逆方向に切り換えられてプロペラ軸15
に伝達され、船外機1(船体)の前進、後進が選定され
る。
【0020】上記のように構成された船外機1の本体の
前部には、船舶の船尾板に固定されるクランプブラケッ
ト21が設けられる。クランプブラケット21にはチル
ト軸22を介してスイベルブラケット23が設けられ、
このスイベルブラケット23内に鉛直に、かつ回動自在
に軸支された操舵軸24の上端と下端に、それぞれアッ
パーマウントブラケット25(ステアリングブラケッ
ト)とロアーマウントブラケット26が回動一体に設け
られている。
前部には、船舶の船尾板に固定されるクランプブラケッ
ト21が設けられる。クランプブラケット21にはチル
ト軸22を介してスイベルブラケット23が設けられ、
このスイベルブラケット23内に鉛直に、かつ回動自在
に軸支された操舵軸24の上端と下端に、それぞれアッ
パーマウントブラケット25(ステアリングブラケッ
ト)とロアーマウントブラケット26が回動一体に設け
られている。
【0021】そして、エンジンホルダー8の前縁付近に
設けられた左右一対のアッパーマウントユニット27が
アッパーマウントブラケット25に連結され、ドライブ
ハウジング11の左右両側に設けられた一対のロアーマ
ウントユニット28がロアーマウントブラケット26に
連結される。これにより、船外機1の本体は、クランプ
ブラケット21に対し、操舵軸24を中心に左右に回動
(操舵)するとともに、チルト軸22を中心に上方にチ
ルトアップすることができる。
設けられた左右一対のアッパーマウントユニット27が
アッパーマウントブラケット25に連結され、ドライブ
ハウジング11の左右両側に設けられた一対のロアーマ
ウントユニット28がロアーマウントブラケット26に
連結される。これにより、船外機1の本体は、クランプ
ブラケット21に対し、操舵軸24を中心に左右に回動
(操舵)するとともに、チルト軸22を中心に上方にチ
ルトアップすることができる。
【0022】以下に、アッパーマウントブラケット25
とアッパーマウントユニット27付近における連結構造
の詳細を説明する。図2は、図1のII−II線に沿う
横断面図である。ここに示すように、エンジンホルダー
8の前縁には、前後方向に延びる円柱孔状のマウント保
持部31が左右一対に形成され、その最奥部(最後部)
に一段内径の小さな凹部形状の受容部32が形成されて
いる。なお、左右のマウント保持部31の間にはドライ
ブ軸孔33が縦方向に形成され、その中にドライブ軸1
4が挿通される。また、マウント保持部31(受容部3
2)の後方のスペースには、排気通路34や冷却水通路
35、オイル落下通路等36,37が画成され、エンジ
ンホルダー8の最後部にはオイルポンプケース38が形
成されている。
とアッパーマウントユニット27付近における連結構造
の詳細を説明する。図2は、図1のII−II線に沿う
横断面図である。ここに示すように、エンジンホルダー
8の前縁には、前後方向に延びる円柱孔状のマウント保
持部31が左右一対に形成され、その最奥部(最後部)
に一段内径の小さな凹部形状の受容部32が形成されて
いる。なお、左右のマウント保持部31の間にはドライ
ブ軸孔33が縦方向に形成され、その中にドライブ軸1
4が挿通される。また、マウント保持部31(受容部3
2)の後方のスペースには、排気通路34や冷却水通路
35、オイル落下通路等36,37が画成され、エンジ
ンホルダー8の最後部にはオイルポンプケース38が形
成されている。
【0023】一方、アッパーマウントブラケット25の
上部には、後方に延びる左右一対のマウントアーム41
が突設され、その間に縦方向に形成された操舵軸孔42
に前記操舵軸24の上端が挿入固定される。また、例え
ば右側のマウントアーム41の前方にはステアリングホ
ルダー43が形成され、ここに図示しない操舵ハンドル
が連結される。
上部には、後方に延びる左右一対のマウントアーム41
が突設され、その間に縦方向に形成された操舵軸孔42
に前記操舵軸24の上端が挿入固定される。また、例え
ば右側のマウントアーム41の前方にはステアリングホ
ルダー43が形成され、ここに図示しない操舵ハンドル
が連結される。
【0024】他方、アッパーマウントユニット27は、
図3に拡大組立図を、図4に拡大分解図を示すように、
中心軸となる長ボルト状のマウント軸45と、インナー
パイプ46の周囲にゴム等の弾性材料で形成されたクッ
ションスリーブ47が固着されてなるクッション筒体4
8と、前方に開放するカップ状に形成された金属製のク
ッションホルダー49と、ゴム等の弾性材料で短いパイ
プ状に形成されたダンパーパイプ50の後側に金属ワッ
シャー51が固着されてなるクッションダンパー52
と、ストッパープレート53と、固定ナット54を含ん
で構成されている。
図3に拡大組立図を、図4に拡大分解図を示すように、
中心軸となる長ボルト状のマウント軸45と、インナー
パイプ46の周囲にゴム等の弾性材料で形成されたクッ
ションスリーブ47が固着されてなるクッション筒体4
8と、前方に開放するカップ状に形成された金属製のク
ッションホルダー49と、ゴム等の弾性材料で短いパイ
プ状に形成されたダンパーパイプ50の後側に金属ワッ
シャー51が固着されてなるクッションダンパー52
と、ストッパープレート53と、固定ナット54を含ん
で構成されている。
【0025】マウント軸45の前端にはネジ56が切ら
れる一方、マウント軸45の後端には径の大きい頭部5
7が形成され、この頭部57の周面および後面を包むよ
うに、ゴム等の弾性材料でキャップ状に形成されたクッ
ション部材58が固着されている。このクッション部材
58は、マウント軸45の径方向および軸方向に弾性圧
縮変形が可能であり、マウント軸45の頭部57を包む
部分の外径が、その後部の外径よりも一段大きく形成さ
れている。
れる一方、マウント軸45の後端には径の大きい頭部5
7が形成され、この頭部57の周面および後面を包むよ
うに、ゴム等の弾性材料でキャップ状に形成されたクッ
ション部材58が固着されている。このクッション部材
58は、マウント軸45の径方向および軸方向に弾性圧
縮変形が可能であり、マウント軸45の頭部57を包む
部分の外径が、その後部の外径よりも一段大きく形成さ
れている。
【0026】マウント軸45には、前方から、クッショ
ン筒体48のインナーパイプ46とクッションホルダー
49とクッションダンパー52が順に挿通され、クッシ
ョン筒体48はマウント軸45の後半部に位置する。な
お、クッションホルダー49の内径はクッション筒体4
8のインナーパイプ46の外径よりも大きく設定され、
インナーパイプ46の前端部と、その周面に薄く付着し
ているクッションスリーブ47の前端部がクッションホ
ルダー49の内径部に緩く挿通される。また、クッショ
ンダンパー52はクッションホルダー49の内部に密に
嵌合される。
ン筒体48のインナーパイプ46とクッションホルダー
49とクッションダンパー52が順に挿通され、クッシ
ョン筒体48はマウント軸45の後半部に位置する。な
お、クッションホルダー49の内径はクッション筒体4
8のインナーパイプ46の外径よりも大きく設定され、
インナーパイプ46の前端部と、その周面に薄く付着し
ているクッションスリーブ47の前端部がクッションホ
ルダー49の内径部に緩く挿通される。また、クッショ
ンダンパー52はクッションホルダー49の内部に密に
嵌合される。
【0027】クッション筒体48とクッションホルダー
49とクッションダンパー52は、マウント軸45と共
にマウント保持部31に前方から密に挿入され、前方か
ら固定プレート61が当てがわれて固定ボルト62が締
結される。この固定プレート61の締結により、クッシ
ョンホルダー49とクッション筒体48のクッションス
リーブ47がマウント保持部31の奥側に押圧される。
こうして、アッパーマウントユニット27がマウント保
持部31に保持される。
49とクッションダンパー52は、マウント軸45と共
にマウント保持部31に前方から密に挿入され、前方か
ら固定プレート61が当てがわれて固定ボルト62が締
結される。この固定プレート61の締結により、クッシ
ョンホルダー49とクッション筒体48のクッションス
リーブ47がマウント保持部31の奥側に押圧される。
こうして、アッパーマウントユニット27がマウント保
持部31に保持される。
【0028】マウント軸45後端のクッション部材58
は、マウント保持部31最奥部の受容部32に嵌入さ
れ、クッション部材58の外周面および後端が受容部3
2に囲まれるが、クッション部材58の周面および後面
と、受容部32との間には空隙63が設けられる。ま
た、マウント軸45の前半部は、アッパーマウントブラ
ケット25のマウントアーム41に後方から密に挿通さ
れ、前方からストッパープレート53が当てがわれて固
定ナット54が締結される。
は、マウント保持部31最奥部の受容部32に嵌入さ
れ、クッション部材58の外周面および後端が受容部3
2に囲まれるが、クッション部材58の周面および後面
と、受容部32との間には空隙63が設けられる。ま
た、マウント軸45の前半部は、アッパーマウントブラ
ケット25のマウントアーム41に後方から密に挿通さ
れ、前方からストッパープレート53が当てがわれて固
定ナット54が締結される。
【0029】アッパーマウントブラケット25とアッパ
ーマウントユニット27の部分における連結構造は以上
の通りである。なお、ロアーマウントブラケット26と
ロアーマウントユニット28の部分における連結構造
は、図5に示す従来の構造とほぼ同様に構成されてい
る。
ーマウントユニット27の部分における連結構造は以上
の通りである。なお、ロアーマウントブラケット26と
ロアーマウントユニット28の部分における連結構造
は、図5に示す従来の構造とほぼ同様に構成されてい
る。
【0030】このように、アッパーマウントブラケット
25がアッパーマウントユニット27を介してエンジン
ホルダー8に防振的に連結され、ロアーマウントブラケ
ット26がロアーマウントユニット28を介してドライ
ブハウジング11に防振的に連結されるので、エンジン
2の振動がアッパーマウントブラケット25およびロア
ーマウントユニット28を経て、さらに操舵軸24、ス
イベルブラケット23、クランプブラケット21を経て
船体側に伝達されにくくなっている。
25がアッパーマウントユニット27を介してエンジン
ホルダー8に防振的に連結され、ロアーマウントブラケ
ット26がロアーマウントユニット28を介してドライ
ブハウジング11に防振的に連結されるので、エンジン
2の振動がアッパーマウントブラケット25およびロア
ーマウントユニット28を経て、さらに操舵軸24、ス
イベルブラケット23、クランプブラケット21を経て
船体側に伝達されにくくなっている。
【0031】また、アッパーマウントユニット27側で
は、マウント軸45がクッション筒体48の弾性により
エンジンホルダー8に対し軸方向に若干弾性移動が可能
なため、前進方向および後進方向の推進力が加わる時に
おけるスラスト方向へのショックが減衰される。
は、マウント軸45がクッション筒体48の弾性により
エンジンホルダー8に対し軸方向に若干弾性移動が可能
なため、前進方向および後進方向の推進力が加わる時に
おけるスラスト方向へのショックが減衰される。
【0032】即ち、前進方向の推進力が加わる時には、
図1に示すように、ロアーマウントユニット28を支点
に船外機本体を時計回りに回転させようとするモーメン
トM+が働く。これにより、アッパーマウントユニット
27側では、マウント軸45がエンジンホルダー8に対
し前方に相対移動しようとするが、クッション筒体48
のクッションスリーブ47がクッションホルダー49に
よりマウント保持部31の奥側に固定されているため、
マウント軸45はクッションスリーブ47の弾性変形に
より前方に移動し、スラスト方向へのショックが減衰さ
れる。なお、この時にはクッションダンパー52が固定
プレート61とクッション筒体48のインナーパイプ4
6との間で圧縮され、減衰力が高められる。
図1に示すように、ロアーマウントユニット28を支点
に船外機本体を時計回りに回転させようとするモーメン
トM+が働く。これにより、アッパーマウントユニット
27側では、マウント軸45がエンジンホルダー8に対
し前方に相対移動しようとするが、クッション筒体48
のクッションスリーブ47がクッションホルダー49に
よりマウント保持部31の奥側に固定されているため、
マウント軸45はクッションスリーブ47の弾性変形に
より前方に移動し、スラスト方向へのショックが減衰さ
れる。なお、この時にはクッションダンパー52が固定
プレート61とクッション筒体48のインナーパイプ4
6との間で圧縮され、減衰力が高められる。
【0033】また、後進方向の推進力が加わる時には、
ロアーマウントユニット28を支点に船外機本体を反時
計回りに回転させようとするモーメントM−が働く。こ
れにより、マウント軸45がエンジンホルダー8に対し
後方に相対移動しようとするが、クッションスリーブ4
7がマウント保持部31の最奥部にあり、それ以上後方
に移動できないため、マウント軸45はクッションスリ
ーブ47の弾性変形により後方に移動し、スラスト方向
へのショックが減衰される。
ロアーマウントユニット28を支点に船外機本体を反時
計回りに回転させようとするモーメントM−が働く。こ
れにより、マウント軸45がエンジンホルダー8に対し
後方に相対移動しようとするが、クッションスリーブ4
7がマウント保持部31の最奥部にあり、それ以上後方
に移動できないため、マウント軸45はクッションスリ
ーブ47の弾性変形により後方に移動し、スラスト方向
へのショックが減衰される。
【0034】上記において、マウント軸45の後方への
移動量は、クッションスリーブ47が柔らかいほど大き
くなるものであり、マウント軸45の移動量が大きい場
合には、マウント軸45後端のクッション部材58が受
容部32の後面に当接することにより、マウント軸45
の後方への移動量が規制される。そして、クッション部
材58が受容部32内で軸方向に弾性圧縮されることに
より、減衰力が高められる。
移動量は、クッションスリーブ47が柔らかいほど大き
くなるものであり、マウント軸45の移動量が大きい場
合には、マウント軸45後端のクッション部材58が受
容部32の後面に当接することにより、マウント軸45
の後方への移動量が規制される。そして、クッション部
材58が受容部32内で軸方向に弾性圧縮されることに
より、減衰力が高められる。
【0035】さらに、マウント軸45は、クッションス
リーブ47の弾性変形により、エンジンホルダー8に対
して相対的に角度変化することが可能だが、その角度変
化量もクッションスリーブ47が柔らかいほど大きくな
る。マウント軸45の角度変化量が大きい場合には、ク
ッション部材58の外周面が受容部32の内周面に当接
し、マウント軸45の角度変化量が規制される。この
時、クッション部材58は径方向に弾性圧縮される。し
たがって、特に高速域において操舵ハンドルを操作した
場合に、エンジンホルダー8に対するマウント軸45の
角度変化量が過大になって操舵ハンドルがぐらつくよう
なことがなく、操縦安定性が劣化しにくい。
リーブ47の弾性変形により、エンジンホルダー8に対
して相対的に角度変化することが可能だが、その角度変
化量もクッションスリーブ47が柔らかいほど大きくな
る。マウント軸45の角度変化量が大きい場合には、ク
ッション部材58の外周面が受容部32の内周面に当接
し、マウント軸45の角度変化量が規制される。この
時、クッション部材58は径方向に弾性圧縮される。し
たがって、特に高速域において操舵ハンドルを操作した
場合に、エンジンホルダー8に対するマウント軸45の
角度変化量が過大になって操舵ハンドルがぐらつくよう
なことがなく、操縦安定性が劣化しにくい。
【0036】そして、このようにクッション部材58が
受容部32の内面に当接して軸方向および径方向に弾性
圧縮されることにより、クッションスリーブ47が柔ら
かくてもマウント軸45のエンジンホルダー8に対する
後方への相対移動量および角度変化量が規制されるた
め、クッションスリーブ47を柔らかくしてクッション
筒体48の連結剛性を低くし、特にエンジン回転数15
00rpm程度迄の低速域において船体側に伝達される
エンジン振動を効果的に減衰させることができる。
受容部32の内面に当接して軸方向および径方向に弾性
圧縮されることにより、クッションスリーブ47が柔ら
かくてもマウント軸45のエンジンホルダー8に対する
後方への相対移動量および角度変化量が規制されるた
め、クッションスリーブ47を柔らかくしてクッション
筒体48の連結剛性を低くし、特にエンジン回転数15
00rpm程度迄の低速域において船体側に伝達される
エンジン振動を効果的に減衰させることができる。
【0037】また、クッション部材58と受容部32と
の間に空隙63が設けられており、操舵時および急速な
後進時以外はクッション部材58が受容部32に接触し
ないので、トローリング等の低速航行時にエンジン振動
がエンジンホルダー8からクッション部材58とマウン
ト軸45を経て船体側に伝わることがなく、この点でも
エンジン振動の緩和に多大に貢献することができる。
の間に空隙63が設けられており、操舵時および急速な
後進時以外はクッション部材58が受容部32に接触し
ないので、トローリング等の低速航行時にエンジン振動
がエンジンホルダー8からクッション部材58とマウン
ト軸45を経て船体側に伝わることがなく、この点でも
エンジン振動の緩和に多大に貢献することができる。
【0038】なお、ロアーマウントユニット28側にも
アッパーマウントユニット27側と同様なマウント構造
を適用することができる。
アッパーマウントユニット27側と同様なマウント構造
を適用することができる。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る船外
機のマウント構造によれば、高速域における操縦安定性
を劣化させることなく、マウントユニットにおけるクッ
ション筒体の連結剛性を低くし、低速域において船体側
に伝達されるエンジン振動を効果的に減衰させることが
できる。
機のマウント構造によれば、高速域における操縦安定性
を劣化させることなく、マウントユニットにおけるクッ
ション筒体の連結剛性を低くし、低速域において船体側
に伝達されるエンジン振動を効果的に減衰させることが
できる。
【図1】本発明に係るマウント構造の一実施形態が適用
された船外機を示す左側図。
された船外機を示す左側図。
【図2】図1のII−II線に沿う横断面により本発明
の一実施形態を示す図。
の一実施形態を示す図。
【図3】アッパーマウントユニットの拡大組立図。
【図4】アッパーマウントユニットの拡大分解図。
【図5】従来の技術におけるアッパー側のマウント構造
を示す平面図。
を示す平面図。
1 船外機 2 エンジン 8 エンジンホルダー 21 クランプブラケット 23 スイベルブラケット 24 操舵軸 25 アッパーマウントブラケット 27 アッパーマウントユニット 31 マウント保持部 32 受容部 45 マウント軸 48 クッション筒体 49 クッションホルダー 52 クッションダンパー 58 クッション部材 63 空隙
Claims (3)
- 【請求項1】 マウント軸の後半部にクッション筒体が
環装されてなるマウントユニットを備え、上記クッショ
ン筒体が、船外機本体側に形成されたマウント保持部に
保持される一方、上記マウント軸の前部が、操舵軸に回
動一体に設けられたマウントブラケット側に連結された
船外機のマウント構造において、上記マウント軸45の
後端に、少なくともマウント軸45の径方向に弾性圧縮
変形が可能なクッション部材58を設け、上記マウント
保持部31側には上記クッション部材58の少なくとも
外周面を囲む受容部32を設けたことを特徴とする船外
機のマウント構造。 - 【請求項2】 前記クッション部材58を、前記マウン
ト軸45の後端部を包むキャップ状に形成してマウント
軸45の軸方向にも弾性圧縮変形可能に形成し、前記受
容部32を、クッション部材58の外周面および後端を
囲む凹部形状に形成した請求項1に記載の船外機のマウ
ント構造。 - 【請求項3】 前記クッション部材58と前記受容部3
2との間に空隙63を設けた請求項1および2に記載の
船外機のマウント構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11127314A JP2000318689A (ja) | 1999-05-07 | 1999-05-07 | 船外機のマウント構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11127314A JP2000318689A (ja) | 1999-05-07 | 1999-05-07 | 船外機のマウント構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000318689A true JP2000318689A (ja) | 2000-11-21 |
Family
ID=14956884
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11127314A Pending JP2000318689A (ja) | 1999-05-07 | 1999-05-07 | 船外機のマウント構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000318689A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006312379A (ja) * | 2005-05-09 | 2006-11-16 | Suzuki Motor Corp | 船外機のマウント装置 |
JP2012025315A (ja) * | 2010-07-27 | 2012-02-09 | Suzuki Motor Corp | 船外機のマウント装置 |
-
1999
- 1999-05-07 JP JP11127314A patent/JP2000318689A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006312379A (ja) * | 2005-05-09 | 2006-11-16 | Suzuki Motor Corp | 船外機のマウント装置 |
JP2012025315A (ja) * | 2010-07-27 | 2012-02-09 | Suzuki Motor Corp | 船外機のマウント装置 |
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