JP5920086B2 - 自動車のドアトリム構造 - Google Patents

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Description

この発明は、トリム基材のアームレスト部にアームレスト蓋体部を取付けたような自動車のドアトリム構造に関する。
一般に、自動車のドア内面を構成するドアトリム基材には、乗員の腕を載置するアームレストが車両内方に突出して設けられており、アームレストがこのように突出した構造であるため、側突時等に乗員が該アームレストから衝撃を受けるおそれがある。
このような衝撃を吸収するための従来構造としては、例えば、ドアトリム基材のアームレスト部にアームレスト蓋体部を設け、このアームレスト蓋体部の上面部に複数のスリットを小間隔を隔てて車両前後方向に一列状に配設形成し、側突時に上記スリットによりアームレスト蓋体部を山折り変形させて、衝撃を吸収するように構成したものがある。
しかしながら、上述の従来構造においては、アームレスト蓋体部の後端部を後面視方形状の袋形状と成していたので、アームレスト蓋体部の後端部の強度が高く、側突時におけるアームレスト蓋体部の変形後半期で、強度が高い後端部によりアームレスト蓋体部の変形が阻害され、改善の余地があった。
特許文献1には上述の従来構造と同様の自動車のドアトリム構造が開示されており、上述同様にして、側突時におけるアームレスト蓋体部(被覆材参照)の変形後半期で、強度が高い後端部によりアームレスト蓋体部の変形が阻害される問題点があった。
また、特許文献2には、ドアトリムが、ドアトリムアッパとドアトリムロアとの上下2分割体から成るドアトリム本体で構成され、ドアトリムロアにおけるアームレスト支持部に開設したアームレスト取付け用開口にドアトリムの取付け方向に沿って延在する複数列の屈曲プレートを配置し、アームレスト取付け用開口に嵌込み固着するアームレストの下面に屈曲プレートを添装させ、側突時に、屈曲プレートが屈曲部を基点として上方に屈曲変形することで、衝突荷重の一部を吸収すると共に、アームレストを屈曲部により上方に跳ね上げ、ドアトリムロアからアームレストを離脱させることで、アームレスト支持部を撓み変形させて、衝撃荷重を吸収すべく構成したものが開示されている。
しかしながら、該特許文献2に開示されたものは、内部部材(屈曲プレート参照)の山折り変形によりアームレスト蓋体部(アームレスト参照)を上方に跳ね上げて、アームレスト蓋体部をドアトリムから離脱させるものであって、アームレスト蓋体部それ自体を山折り変形させるものではなく、本発明とは技術思想が全く異なるものである。
特開2010−36792号公報 特開2010−126050号公報
そこで、この発明は、アームレスト蓋体部の上面部に、車両前後方向にわたって直線状に延在する第1の不連続の複数孔部を形成し、アームレスト蓋体部の後端部は、その車幅方向後面視において、上面部の車内側の角部に近接するよう切り欠かれた切欠形状を有し、ドアトリム基材が該切欠形状に合致する後面部を有することで、側突荷重によって、第1の複数孔部を折り目としてアームレスト蓋体部の上面部が山折りに変形して衝撃吸収する場合に、アームレスト蓋体部の後端部が切欠形状を有しており、この後端部が切欠に対応して容易に変形し、アームレスト蓋体部の上面部の山折り変形を、その後方において阻害することがない自動車のドアトリム構造の提供を目的とする。
この発明による自動車のドアトリム構造は、車室内に膨出するドアアームレスト部が、ドアトリム基材とは別体であってドアトリムの開口部を覆うアームレスト蓋体部で形成されており、該アームレスト蓋体部は、腕載置面をなす上面部と、上面部の車内側の角部から下方に垂下する側面部と、これら上面部と側面部の後端をなす後端部とを有してなり、上記上面部には、車両前後方向にわたって直線状に延在する第1の不連続の複数孔部が形成され、上記後端部は、その車幅方向後面視において、上記角部に近接するよう切り欠かれた切欠形状を有し、上記ドアトリム基材が該切欠形状に合致する後面部を有するものである。
上述の第1の不連続の複数孔部は、長孔のみで形成してもよく、丸孔のみで形成してもよく、あるいは、長孔と丸孔とを組合せて形成してもよい。
上記構成によれば、アームレスト蓋体部の上面部に上述の第1の不連続の複数孔部を形成すると共に、アームレスト蓋体部の後端部が後面視において角部に近接するよう切り欠かれた切欠形状を有しているので、側突荷重によって、第1の複数孔部を折り目としてアームレスト蓋体部の上面部が山折りに変形して衝撃を吸収する場合、アームレスト蓋体部の後端部が切欠形状を有しているため、この後端部が切欠に対応して容易に変形し、アームレスト蓋体部の上面部の山折り変形を、その後方において阻害することがなくなる。
よって、側突時における衝撃吸収効果を確保することができる。
また、上述の第1の複数孔部は車両前後方向に延在する不連続の孔部であるから、通常時(非衝撃時)における上面部の必要剛性を確保することができる。
さらに、ドアトリム基材が切欠形状に合致する後面部を有するので、デザイン性を確保することができ、見栄えの向上を図ることができる。
この発明の一実施態様においては、上記アームレスト蓋体部の側面部において、上記角部に沿って車両前後方向にわたって直線状に延在する第2の不連続の複数孔部が形成されたものである。
上記構成によれば、車両側突時に第1の複数孔部によるアームレスト蓋体部上面部の山折り変形に続いて、または同時に、第2の不連続の複数孔部を折り目とした谷折り(車内側から見て谷折り)変形を発生させることができる。
よって、側突時における衝撃吸収を連続的に、または高い精度をもって行なうことができる。
この発明の一実施態様においては、上記アームレスト蓋体部の上面部の下面側に、上記ドアトリム基材の取付孔部に係合するツメ部が立設されており、該ツメ部の基部の周囲に、これを取り囲む第3の不連続の複数孔部が形成されたものである。
上記構成によれば、上述の第3の不連続の複数孔部を形成したので、側突時における衝撃吸収の後期において、第3の複数孔部を変形または破断箇所として、ドアトリム基材に係合されたツメ部にも拘らず、アームレスト蓋体部の上面部を変位させることができるため、上述の山折り変形や、谷折り変形を衝撃吸収後期においても維持することができ、全体として、衝撃吸収を連続的に、または高い精度をもって行なうことができる。
この発明によれば、アームレスト蓋体部の上面部に、車両前後方向にわたって直線状に延在する第1の不連続の複数孔部を形成し、アームレスト蓋体部の後端部は、その車幅方向後面視において、上面部の車内側の角部に近接するよう切り欠かれた切欠形状を有し、ドアトリム基材が該切欠形状に合致する後面部を有するので、側突荷重によって、第1の複数孔部を折り目としてアームレスト蓋体部の上面部が山折りに変形して衝撃吸収する場合に、アームレスト蓋体部の後端部が切欠形状を有しており、この後端部が切欠に対応して容易に変形し、アームレスト蓋体部の上面部の山折り変形を、その後方において阻害することがなく、よって、側突時における衝撃吸収効果を確保することができる効果がある。
本発明の自動車のドアトリム構造を備えた右側フロントドアの側面図 図1の要部の斜視図 アームレスト蓋体部の斜視図 アームレスト蓋体部の平面図 アームレスト蓋体部の側面図 図4のA−A線矢視断面図 図4のB−B線矢視断面図 (a)はアームレスト蓋体部中央部の山折り変形を示す断面図、(b)は谷折り変形を示す断面図、(c)は第3の複数孔部による破断を示す断面図 (a)はアームレスト蓋体部後端部の山折り変形を示す断面図、(b)は谷折り変形を示す断面図、(c)は第3の複数孔部による破断を示す断面図
側突荷重によって、第1の複数孔部を折り目としてアームレスト蓋体部の上面部が山折りに変形して衝撃を吸収する場合に、アームレスト蓋体部の後端部が切欠形状を有しており、この後端部が切欠に対応して容易に変形し、アームレスト蓋体部の上面部の山折り変形を、その後方において阻害しないという目的を、車室内に膨出するドアアームレスト部が、ドアトリム基材とは別体であってドアトリムの開口部を覆うアームレスト蓋体部で形成されており、該アームレスト蓋体部は、腕載置面をなす上面部と、上面部の車内側の角部から下方に垂下する側面部と、これら上面部と側面部の後端をなす後端部とを有してなり、上記上面部には、車両前後方向にわたって直線状に延在する第1の不連続の複数孔部が形成され、上記後端部は、その車幅方向後面視において、上記角部に近接するよう切り欠かれた切欠形状を有し、上記ドアトリム基材が該切欠形状に合致する後面部を有するという構成にて実現した。
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面は、自動車のドアトリム構造を示し、図1は右側フロントドアを車室内から見た状態で示す側面図、図2は図1の要部斜視図である。
図1,図2において、フロントドア1はドア本体2とドアサッシュ部3とを備えており、ドア本体2はドアアウタパネル4とドアインナパネル5とで構成されている。
上述のドア本体2の車室側にはドアトリム基材6,7,8が設けられている。この実施例では、下側の第1ドアトリム基材6と上下方向中間の第2ドアトリム基材7と上側の第3ドアトリム基材8とに複数分割されたドアトリム基材6,7,8により、ドアトリム9を構成しているが、この分割構造に限定されるものではない。
上述の第1ドアトリム基材6の前部には前高後低状に傾斜して車幅方向外側に窪むトリム凹部10と、このトリム凹部10に連続するポケット部11が形成され、トリム凹部10の前下部に設けられたスピーカー収容部12には、スピーカー13が収容されると共に、該スピーカー13の車室側はカバー部材14で覆われている。
上述の第2ドアトリム基材7はその上部から下部にかけて漸次車幅方向外側へ湾曲するように形成されており、第2ドアトリム基材7の前部と第1ドアトリム基材6におけるトリム凹部10との間には、前高後低状に傾斜する棚部15が形成されている。この棚部15には、ウインドガラス開閉操作用のスイッチなどが配設されている。
上述の第1ドアトリム基材6の後半部上部と、第2ドアトリム基材7の下部との間には、該第2ドアトリム基材7の下部から車室内に膨出するドアアームレスト部16が形成されるが、このドアアームレスト部16はドアトリム基材6,7,8とは別体であってドアトリム基材6,7の開口部17(図6参照)を覆うアームレスト蓋体部20で形成されている。
また、上述の第3ドアトリム基材8の前部には、ドアロックを解除するドアインナハンドル18が配設されている。
図3はアームレスト蓋体部の斜視図、図4はその平面図、図5はアームレスト蓋体部を車室内側から見た状態で示す側面図、図6は図4のA−A線矢視断面図、図7は図4のB−B線矢視断面図である。
図3〜図7において、アームレスト蓋体部20は、乗員の腕載置面を形成する略水平な上面部20Aと、この上面部20Aの車内側の角部21から下方に垂下する略垂直な側面部20Bとを有し、図6,図7に示すように車幅方向の縦断面において上面部20Aと側面部20Bとが略L字状になるように合成樹脂にて一体形成されたものである。
また、上述のアームレスト蓋体部20は、上面部20Aの車幅方向内側の一部と側面部20Bとから上述の棚部15の傾斜下端部まで前方に延びる延長部20Cを一体形成すると共に、上述の上面部20Aと側面部20Bの後端をなす後端部としてのL字状部20Dを有している。
上述の後端部であるL字状部20Dは、図3に示すように、その車幅方向後面視において、上述の角部21に近接するように切り欠かれた切欠形状を有している。
このL字状部20Dの切欠形状と対応すべく、第1ドアトリム基材6は該切欠形状に合致する凸形状の後面部6Dを有している(図2参照)。
図3,図6,図7に示すように、アームレスト蓋体部20の上面部20Aは、隆起形状の前側稜線部22と、隆起形状の車幅方向外側の稜線部23と、隆起形状の車幅方向内側の稜線部24とで囲繞された凹形状に形成されており、このように凹形状に形成された上面部20Aの腕載置面には、図6,図7に示すように弾性部材としてのクッション部材25が配置される。
また、図6,図7に示すように、アームレスト蓋体部20の上面部20A、側面部20B、延長部20C、後端部としてのL字状部20Cには、合成皮革製の表皮26が一体的に被着されるものである。
図5,図6に示すように、アームレスト蓋体部20をドアトリム基材6,7に取付けるために、上面部20Aの下面側と側面部20Bの車外面側には、複数のツメ部27が一体形成されている。
ツメ部27は図6に示すように、係止ツメ27aと基部27bとを備えており、この実施例では、図5に示すように、アームレスト蓋体部20の上面部20A下面側に、前後方向に間隔を隔てて合計3つのツメ部27を一体形成し、延長部20Cを含む側面部20Bの車外面側に、前後方向に間隔を隔てて合計2つのツメ部27を一体形成しており、図6に示すように、ツメ部27の係止ツメ27aをドアトリム基材6,7(図6では第2ドアトリム基材7側のみを図示)の取付孔部28に係合して、アームレスト蓋体部20をドアトリム基材6,7に取付け固定するように構成している。
また、図5,図7に示すように、アームレスト蓋体部20における側面部20Bの車外面側には、該車外面から車幅方向外方へ突出する複数の位置決め突起29,29が一体形成されている。
この実施例では、図5に示すように、アームレスト蓋体部20の側面部20Bの車外面側に、前後方向に間隔を隔てて合計2つの位置決め突起29を一体形成し、図7に示すように、位置決め突起29を第1ドアトリム基材6の位置決め孔6aに挿入して、アームレスト蓋体部20の位置決めを行なうように構成している。
なお、図3,図4,図6,図7において、27cはツメ部27の基部27bに設けられたヒケ防止用の開口、30はドアトリム基材7側の表皮である。
図3〜図7に示すように、アームレスト蓋体部20の上面部20Aには、車両前後方向にわたって直線状に延在する第1の不連続の複数孔部31…(以下単に、第1孔部と略記する)が上下方向に貫通形成されている。
この実施例では、第1孔部31は長孔のみで形成され、長孔相互間に所定小間隔を有するように、複数の第1孔部31が前後方向に一列かつ直線状に延在すべく構成されているが、この第1孔部31は、長孔に代えて多数の丸孔や角孔で形成してもよく、また丸孔や角孔と長孔とを組合せて形成してもよく、さらには、2列かつ直線状に延在するように形成してもよい。
上述の第1孔部31は、アームレスト蓋体部20の上面部20Aを山折り変形させて側突時の衝撃を吸収するものである。
また、図3〜図7に示すように、アームレスト蓋体部20の側面部20Bには、角部21に沿って車両前後方向にわたって直線状に延在する第2の不連続の複数孔32…(以下単に、第2孔部と略記する)が貫通形成されている。
この実施例では、第2孔部32も第1孔部31と同様に、長孔のみで形成され、長孔相互間に所定小間隔を有するように、複数の第2孔部32が前後方向に一列かつ直線状に延在すべく構成されているが、この第2孔部32も第1孔部31と同様に、長孔に代えて多数の丸孔や角孔で形成してもよく、また、丸孔や角孔と長孔とを組合せて形成してもよく、さらには、2列かつ直線状に延在するように形成してもよい。
上述の第2孔部32は、アームレスト蓋体部20を車室内側から見て谷折り変形させて、側突時の衝撃を吸収するものである。
さらに、図3〜図7に示すように、アームレスト蓋体部20の上面部20Aの下面側に立設した合計3つのツメ部27の基部27aの周囲において、上面部20Aには該基部27aを取り囲むように第3の不連続の複数孔部33(以下単に、第3孔部と略記する)が上下方向に貫通形成されている。
この実施例では、第3孔部33は長孔のみで形成され、長孔相互間に所定小間隔を有するように、複数の第3孔部33が基部27aを取り囲んで一列で、かつ円弧状に延在すべく構成されているが、この長孔33も、長孔に代えて多数の丸孔や角孔で形成してもよく、また丸孔や角孔と長孔とを組合せて形成してもよく、さらには、2列かつ円弧状に延在するように形成してもよい。
上述の第3孔部33は、側突時における衝撃吸収の後期において、該第3孔部33を変形または破断箇所として、アームレスト蓋体部20の上面部20Aを変位させるためのものである。
なお、図中、矢印Fは車両の前方を示し、矢印Rは車両の後方を示し、矢印INは車幅方向の内方を示し、矢印OUTは車幅方向の外方を示す。
図示実施例は上記の如く構成するものにして、以下作用を説明する。
図3,図6,図7に示すように、第1孔部31、第2孔部32、第3孔部33はそれぞれ不連続の孔部であって、これら各孔部31,32,33を構成する長孔相互間には小間隔が存在するので、通常時(非衝突時)におけるアームレスト蓋体部20の必要剛性を確保することができる。
フロントドア1は前席乗員の着座位置側方に位置しており、ドアアームレスト部16が車室内に膨出し、そのアームレスト蓋体部20の上面部20Aには当該乗員の腕を載置することができる。このように、アームレスト蓋体部20が車室内に膨出して設けられていても、該アームレスト蓋体部20には上述の各孔部31,32,33およびL字状部20Dが形成されているので、側突時に前席乗員がアームレスト蓋体部20に当接して、該アームレスト蓋体部20に車幅方向から衝撃荷重が入力されたとき、アームレスト蓋体部20は次のように変形して、衝撃を吸収する。
すなわち、図6,図7に示すノーマル状態から図8の(a)、図9の(a)に示すように、側突荷重の入力時には、アームレスト蓋体部20の後端部としてのL字状部20Dが切欠形状に形成されているので、側突荷重によって第1孔部31を折り目としてアームレスト蓋体部20の上面部20Aが山折りに変形して衝撃を吸収する場合、L字状部20Dが切欠に対応して容易に変形し、上面部20Aの山折り変形を、その後方において阻害することがなくなる。
よって、アームレスト蓋体部20の上面部20Aは円滑に山折り変形されて、衝撃荷重を吸収する。
図8の(a)、図9の(a)に示す状態から、図8の(b)、図9の(b)に示すように、アームレスト蓋体部20の上面部20Aの山折り変形に続いて、または同時に、側面部20Bの第2孔部32を折り目として、側面部20Bが車内側から見て谷折りに変形するので、衝撃吸収を連続的に行なうことができる。
さらに、図8の(b)、図9の(b)に示す状態から、図8の(c)、図9の(c)に示すように、衝撃吸収の後期においては、第3孔部33を変形箇所または破断箇所として、アームレスト蓋体部20の上面部20Aを連続的に変位させることができるので、第1孔部31による山折り変形と第2孔部32による谷折り変形とが衝撃吸収後期においても連続的に維持できる。
このように、側突の初期、中期、後期の全経過にわたって、アームレスト蓋体部20の変形が促進され、良好な衝撃吸収効果が得られるものである。
なお、図8,図9においては、図示の便宜上、クッション部材25および表皮26の図示を省略している。
このように、上記実施例の自動車のドアトリム構造は、車室内に膨出するドアアームレスト部16が、ドアトリム基材6,7とは別体であってドアトリムの開口部17を覆うアームレスト蓋体部20で形成されており、該アームレスト蓋体部20は、腕載置面をなす上面部20Aと、上面部20Aの車内側の角部21から下方に垂下する側面部20Bと、これら上面部20Aと側面部20Bの後端をなす後端部(L字状部20D参照)とを有してなり、上記上面部20Aには、車両前後方向にわたって直線状に延在する第1の不連続の複数孔部(第1孔部31参照)が形成され、上記後端部(L字状部20D)は、その車幅方向後面視において、上記角部21に近接するよう切り欠かれた切欠形状を有し、上記ドアトリム基材6が該切欠形状に合致する後面部6Dを有するものである(図2,図3,図6,図7参照)。
この構成によれば、アームレスト蓋体部20の上面部20Aに上述の第1の不連続の複数孔部(第1孔部31)を形成すると共に、アームレスト蓋体部20の後端部(L字状部20D)が後面視において角部21に近接するよう切り欠かれた切欠形状を有しているので、側突荷重によって、第1の複数孔部(第1孔部31)を折り目としてアームレスト蓋体部20の上面部20Aが山折りに変形して衝撃を吸収する場合、アームレスト蓋体部20の後端部(L字状部20D)が切欠形状を有しているため、この後端部(L字状部20D)が切欠に対応して容易に変形し、アームレスト蓋体部20の上面部20Aの山折り変形を、その後方において阻害することがなくなる。
よって、側突時における衝撃吸収効果を確保することができる。
また、上述の第1の複数孔部(第1孔部31)は車両前後方向に延在する不連続の孔部であるから、通常時(非衝撃時)における上面部20Aの必要剛性を確保することができる。
さらに、ドアトリム基材6が切欠形状に合致する後面部6Dを有するので、デザイン性を確保することができ、見栄えの向上を図ることができる。
また、上記アームレスト蓋体部20の側面部20Bにおいて、上記角部21に沿って車両前後方向にわたって直線状に延在する第2の不連続の複数孔部(第2孔部32参照)が形成されたものである(図2,図3参照)。
この構成によれば、車両側突時に第1の複数孔部(第1孔部31)によるアームレスト蓋体部20上面部20Aの山折り変形に続いて、または同時に、第2の不連続の複数孔部(第2孔部32)を折り目とした谷折り(車内側から見て谷折り)変形を発生させることができる。
よって、側突時における衝撃吸収を連続的に、または高い精度をもって行なうことができる。
さらに、上記アームレスト蓋体部20の上面部20Aの下面側に、上記ドアトリム基材7の取付孔部28に係合するツメ部27が立設されており、該ツメ部27の基部27bの周囲に、これを取り囲む第3の不連続の複数孔部(第3孔部33参照)が形成されたものである(図3,図6参照)。
この構成によれば、上述の第3の不連続の複数孔部(第3孔部33)を形成したので、側突時における衝撃吸収の後期において、第3の複数孔部(第3孔部33)を変形または破断箇所として、ドアトリム基材7に係合されたツメ部27にも拘らず、アームレスト蓋体部20の上面部20Aを変位させることができるため、上述の山折り変形や、谷折り変形を衝撃吸収後期においても維持することができ、全体として、衝撃吸収を連続的に、または高い精度をもって行なうことができる。
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明のアームレスト蓋体部の後端部は、実施例のL字状部20Dに対応し、
以下同様に、
第1の不連続の複数孔部は、第1孔部31に対応し、
第2の不連続の複数孔部は、第2孔部32に対応し、
第3の不連続の複数孔部は、第3孔部33に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
例えば、上記実施例においては、右側フロントドアのドアトリム構造について例示したが、本発明は、左側フロントドアや左右のリヤドアにおけるドアトリム構造に適用してもよい。
この発明は、車室内に膨出するドアアームレスト部を備えたような自動車のドアトリム構造について有用である。
6,7…ドアトリム基材
6D…後面部
16…ドアアームレスト部
17…開口部
20…アームレスト蓋体部
20A…上面部
20B…側面部
20D…L字状部(後端部)
21…角部
27…ツメ部
27b…基部
28…取付孔部
31…第1孔部(第1の不連続の複数孔部)
32…第2孔部(第2の不連続の複数孔部)
33…第3孔部(第3の不連続の複数孔部)

Claims (3)

  1. 車室内に膨出するドアアームレスト部が、ドアトリム基材とは別体であってドアトリムの開口部を覆うアームレスト蓋体部で形成されており、
    該アームレスト蓋体部は、腕載置面をなす上面部と、
    上面部の車内側の角部から下方に垂下する側面部と、
    これら上面部と側面部の後端をなす後端部とを有してなり、
    上記上面部には、車両前後方向にわたって直線状に延在する第1の不連続の複数孔部が形成され、
    上記後端部は、その車幅方向後面視において、上記角部に近接するよう切り欠かれた切欠形状を有し、
    上記ドアトリム基材が該切欠形状に合致する後面部を有することを特徴とする
    自動車のドアトリム構造。
  2. 上記アームレスト蓋体部の側面部において、上記角部に沿って車両前後方向にわたって直線状に延在する第2の不連続の複数孔部が形成された
    請求項1記載の自動車のドアトリム構造。
  3. 上記アームレスト蓋体部の上面部の下面側に、上記ドアトリム基材の取付孔部に係合するツメ部が立設されており、
    該ツメ部の基部の周囲に、これを取り囲む第3の不連続の複数孔部が形成された
    請求項1または2記載の自動車のドアトリム構造。
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