JP5913638B2 - セルロースの溶解方法 - Google Patents

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Description

本発明は、セルロースの溶解方法に関する。
セルロース(Cellulose)は、自然の中広範に存在する再生可能な資源であり、その特別な反応機能および分子特性から、将来的に主要な化学原料の一つとなることが期待されている。現在、セルロース資源は、紡織、軽工業、化学工業、国家防衛、石油、製薬、バイオテクノロジー、環境保護、エネルギー分野と密接に関係し、製紙、繊維、膜、ポリマーおよび塗料などセルロース材料の生産に広く使用されている。しかし、天然セルロース分子が比較的に高い結晶化度を有し、分子間および分子内に大量な水素結合を有するため、それを溶解すること、または溶融加工は困難である。長い間、織物の再生セルロース繊維分野において、ビスコース繊維が支配的になってきた。ビスコース法は、所望の再生セルロース繊維を生産することができるが、製造プロセスが複雑であり、プロセスの制御が困難であり、占めるスペースおよびエネルギー消耗が大きくて、また大量な有毒ガスと排水を生成して汚染状況が深刻であるため、淘汰される局面に直面する。現在、新規非毒性溶媒およびセルロースの溶解方法は、セルロースの産業発展の重要な方向となっている。
セルロース溶媒は、非誘導体化溶媒と誘導体化溶媒に分かれていて、溶解工程においてセルロースに誘導体化反応を発生させるものは誘導体化溶媒(例えば、CS/NaOH/HO、N/ジメチルホルムアミドなど)と呼ばれていて、溶解工程においてセルロースに誘導体化反応を発生させないものは非誘導体化溶媒(例えば、アミンオキシド系、LiOH/ジメチルアセトアミド、イオン性液体、NaOH/尿素など)と呼ばれている。非誘導体化溶媒によるセルロースの溶解は、物理的なプロセスであるため、溶解工程中にセルロースの化学構造に対する影響を与えにくく、よってセルロース製品を生産するプロセスも比較的に簡単である。
セルロース製品開発の歴史の中で、非誘導体化溶媒はよく研究されてきた。1939年の特許文献1では、トリメチルアミンオキシド、トリエチルアミンオキシド、及びシクロヘキシルジメチルアミンオキシドなど第三級アミンオキシドが、セルロースを溶解することが可能であると報告された。その後、特許文献2によれば、NMMO(4−メチルモルホリン−N−オキシド、N−メチルモルホリン水溶液、メチルモルホリンオキシド、分子式:C11NO)が、セルロースの溶媒としてより適切であることがさらに見出された。NMMOによるセルロースの溶解は、プロセスを簡易化し、化学原料の使用量およびエネルギーの消耗量を削減することができた。また、製造工程において物理変化しか発生しなかった。使用された溶媒NMMOは無毒であって、環境にも優しかった。調製された繊維製品はLyocell(中国では、テンセル)と呼ばれた。しかし、当該方法は、溶媒の価格が高くて、溶解条件が過酷であって、回収システムも複雑であったことなど問題がある。特許文献3には、LiCL/DMAC(ジメチルアセトアミド)系がセルロースと溶剤化錯体を形成可能であり、セルロースに対して溶解作用を有し、優れた溶解性を持ち、調製し得た溶液も良好な安定性を持つことが開示されている。しかし、当該システムは、溶解範囲が狭くて、高価であり、またDMACは強い刺激性および一定の毒性を有する。Celanese社は特許文献4において、セルロースは燐酸系に溶解することが可能であることを提出したが、当該燐酸系は燐酸とポリ燐酸の複合溶液であり、セルロースを溶解する際に、温度制御に対して厳しい制限があり、また燐酸系の溶解性能を高めるためにPの質量分を上がらなければならなく、その溶解時間も比較的に長い。よって、その産業化展開が成されていなかった。1934年に、Graenacherは、溶融した塩化N−エチル−ピリジンによってセルロースを溶解することが可能であることを見出したが、その融点が高いため、応用展開が成されていなかった。2002年にswatloskiらは、セルロースは、活性化する必要がなく、直接、室温のイオン溶液に溶解することができることを見出して、同年にイオン液体である1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムクロライドをセルロースの溶媒として使用することが可能であることを報告した。また、2003年に任強らは、新規室温イオン液体である1−アリル−3−メチルイミダゾリウムクロライドを合成し、当該液体も、セルロースに対して優れた溶解性を持っている。また、2005年に羅慧らは、塩化1−(2−ヒドロキシエチル)−3−メチルイミダゾールのイオン液体を合成して、70℃の条件下に活性化した微結晶セルロースは当該イオン液体による溶解度が5%〜7%であることを見出したが、当該液体は、温度80℃を超えると分解してしまい、実用的な価値を有さなかった。特許文献5は、2.5mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液によるセルロースの溶解を開示したが、重合度250未満の水蒸気爆発処理が行われたパルプセルロースのみと限定し、当該パルプセルロースは4℃でこの種の水酸化ナトリウム溶液中に溶解可能となった。しかし、当該方法によって調製された繊維または膜の強度が極めて低いものであったため、工業生産には適していなかった。非特許文献1中に、亜硫酸パルプボードを原料とし、水酸化ナトリウム溶液を溶媒とした、強アルカリ溶液におけるセルロースの溶解状況が開示されており、2℃条件下における濃度約6wt%である混合物の粘度についての研究が行われている。ただし、さらなる低温条件下の溶解行為についての研究は行われておらず、また、溶液の溶解性、安定性について詳細に議論されていなかった。そのため、実用的な価値を有さなかった。武漢大学特許文献6、特許文献7、特許文献8、特許文献9、特許文献10および特許文献11は、水酸化ナトリウムと尿素とを含有する水溶液、または水酸化ナトリウムとチオ尿素とを含有する水溶液を用いて、低温条件下で直接、天然セルロースを溶解し得た溶液が0〜5℃の範囲内の温度で長時間にわたって安定して保つことができ、当該溶媒系を用いて実験室で繊維と膜を調製することができることを開示したが、当該システムにおいてセルロース溶液の特性が温度に大きく影響を受けるため、工業化は未だに実現されていなかった。
セルロース非誘導体化溶剤は、セルロース製品の生産工程において、セルロースに対して化学的な反応を起こすことがなく、そのプロレスも簡単であるため、かなりの進歩を遂げていた。但し、一般の非誘導体化溶剤は、セルロースを溶解する際に、まずはセルロースを活性化することが必要となる。そのため、活性化プロセスの簡易性、溶媒の環境適合性、調製したセルロース溶液の安定性、原料の経済性などにより、その工業化展開が制限された。
米国特許第2179181号明細書 英国特許第1144048号明細書 米国特許第4302252号明細書 英国特許第263810号明細書 特許第1777283号明細書 中国特許第00114486.3号明細書 中国特許第00114485.5号明細書 中国特許第03128386.1号明細書 中国特許第200310111566.3号明細書 中国特許第200410013389.X号明細書 国際公開第2006/128346号
「浙江化工」、1006−4184、2007、12−0001−03
本発明の目的は、セルロースの溶解方法を提供することである。
本発明の方法は、加熱設備を用いてセルロースを加熱し活性化させて、続いて溶媒を用いてセルロースを溶解する。当該溶媒が、冷凍−解凍方法によって、セルロースを溶解し、高濃度、高安定性のセルロースを調製し得ることができ、獲得したセルロース溶液を繊維、膜、スポンジなどセルロース製品の製造に用いることができる。
上記の目的を達成するために、本発明の技術案は、加熱設備を用いてセルロースを加熱し活性化させて、続いて溶媒を用いてセルロースを溶解することを特徴とするセルロースの溶解方法である。
そこで、前記セルロースを加熱し活性化させる工程において、加熱温度は130℃〜270℃であり、加熱時間は0.1〜100時間である。
前記溶媒は、水酸化ナトリウム6wt%〜12wt%と酸化亜鉛0.1wt%〜6wt%とを含有する水溶液である。
好ましくは、前記溶媒が、水酸化ナトリウム7.0wt%〜9.0wt%と酸化亜鉛0.5wt%〜2.0wt%とを含有する水溶液である。
本発明のセルロースの溶解方法は、前記溶媒によるセルロースの溶解が下記のステップにより実施される:
1)重合度DPが300〜700の範囲内であるセルロースを加熱し活性化させてから、前記溶媒に分散させ、−10℃〜−30℃で0.1〜50時間にわたり冷凍し、
2)ステップ1)で冷凍されたセルロースを、32℃以下の温度において、静置または機械撹拌により解凍し溶解させ、濃度3wt%〜12wt%のセルロース溶液を得る。
好ましくは、前記セルロースの溶解方法は、
前記ステップ1)において、冷凍温度が−12℃〜−18℃であり、冷凍時間が0.1〜50時間であり、セルロースの重合度DPが350〜550の範囲内であり、
前記ステップ2)において、解凍温度が10℃〜22℃の範囲内であり、溶解により得られたセルロース溶液の濃度が5.0wt%〜8.5wt%である。
本発明によれば、得られたセルロース溶液が、溶解性に優れ、安定性も高くて、−8℃〜32℃の条件下に数日にわたり静置されても、比較的に高い安定性を維持することができる。当該セルロース溶液を繊維、膜、またはスポンジの製造に用いることができ、特に工業化生産に適用することができる。
本発明は、従来技術と比較すれば、下記のメリットを有する:
1)セルロース溶液は溶解性に優れ、溶液中に直径5ミクロン以上のコロイド粒子を有さない。また、安定性も比較的に良く、常温下に24〜120時間静置しても明らかな変化がない。そして、溶液濃度が比較的に高く、本発明の溶液濃度を3wt%〜12wt%まで達成させることができ、従来のビスコース生産によるセルロース濃度に近付く、工業化生産に適用することができる。
2)活性化および溶解のプロセスが簡単で取り扱いやすい。また、溶解プロセスにおいて、冷凍工程のみ低温環境を要求し、その他の工程は室温で行うことができ、従来技術の複雑さおよび条件に対する厳しい要求などの欠点を克服することができる。
3)活性化設備が簡単で実現しやすく、溶媒の調製も簡単である。また、溶媒は水酸化ナトリウム、酸化亜鉛、および水のみを含有し、各組成物が低コストであり、経済性が優れている。また、溶媒の組成がシンプルであるため、セルロース製品を調製に当たって、溶媒の回収が容易であり、回収コストも低く、回収物をリサイクルして利用可能であり、大規模の工業生産化に有利である。
本発明の実施例1において調製されたセルロース溶液の顕微鏡での形態の図である。 本発明の実施例2において調製されたセルロース溶液の顕微鏡での形態の図である。 本発明の実施例3において調製されたセルロース溶液の顕微鏡での形態の図である。 本発明の実施例4において調製されたセルロース溶液の顕微鏡での形態の図である。 本発明の実施例5において調製されたセルロース溶液の顕微鏡での形態の図である。 本発明の実施例6において調製されたセルロース溶液の顕微鏡での形態の図である。 本発明の実施例1、2、3、4、5、6において調製されたセルロース溶液中のセルロースの安定性の経時変化図である。
図1〜図6は、繊維CYG―055DIを用いて、100倍に拡大した写真の図である。
以下、本発明をよりよく理解するために、実施例を参照するとともに本発明の内容をさらに説明するが、本発明の範囲は以下の実施例に限定されることはない。
(実施例1)
重合度が350であるコットンパルプを一定量秤量し、オーブンにおいて138℃で3時間加熱してから取り出して用意した。水を溶剤として、水酸化ナトリウム12wt%と酸化亜鉛5wt%とを含有する水溶液を調製して、溶媒とした。質量濃度が8.5%となるように加熱し活性化されたセルロースを秤量して、調製したセルロース用溶媒に加えて、セルロースが液面以下に覆されるように均一に撹拌した。得られた混合物を−15℃の冷凍庫に入れて5時間冷凍した後に取り出して、22℃の室温に静置し解凍した。混合物の温度が22℃まで上昇したら、ガラス棒で撹拌することによって透明なセルロース溶液を獲得した。
当該溶液の少量を秤量し、繊維プロジェクターCYG−055DIにより100倍に拡大して観察し撮影した。図1に示した顕微鏡での図のように、セルロースが全て溶解され、コロイド粒子の直径が5ミクロン未満であった。当溶液を22℃の室温環境において100時間保存して、異なるタイミングで上層の液体を取って乾燥させ、セルロースの固形分を計算して、開始時の「0時間」の溶液中のセルロースの固形分との比率関係を図7に示した。100時間後の沈降量は5.5wt%であって、未沈降量は94.5wt%であった。これは、本セルロース溶液が、溶解性と安定性に優れていることを示す。
(実施例2)
重合度が550であるコットンパルプを一定量秤量し、オーブンにおいて230℃で0.3時間加熱してから取り出して用意した。水を溶剤として、水酸化ナトリウム7wt%と酸化亜鉛1.0wt%とを含有する水溶液を調製して、溶媒とした。質量濃度が4.5%となるように加熱し活性化されたセルロースを秤量して、調製したセルロース用溶媒に加えて、セルロースが液面以下に覆されるように均一に撹拌した。得られた混合物を−13℃の冷凍庫に入れて12時間冷凍した後に取り出して、23℃の室温に静置し解凍した。混合物の温度が23℃まで上昇したら、ガラス棒で撹拌することによって透明なセルロース溶液を獲得した。
当該溶液の少量を秤量し、繊維プロジェクターCYG−055DIにより100倍に拡大して観察し撮影した。図2に示した顕微鏡での図のように、セルロースが全て溶解され、コロイド粒子の直径が5ミクロン未満であった。当溶液を23℃の室温環境において120時間保存して、異なるタイミングで上層の液体を取って乾燥させ、セルロースの固形分を計算して、開始時の「0時間」の溶液中のセルロースの固形分との比率関係を図7に示した。120時間後の沈降量は4.8wt%であって、未沈降量は95.2wt%であった。
(実施例3)
重合度が380であるコットンパルプを一定量秤量し、オーブンにおいて190℃で0.8時間加熱してから取り出して用意した。水を溶剤として、水酸化ナトリウム6wt%と酸化亜鉛0.5wt%とを含有する水溶液を調製して、溶媒とした。質量濃度が5%となるように加熱し活性化されたセルロースを秤量して、調製したセルロース用溶媒に加えて、セルロースが液面以下に覆されるように均一に撹拌した。得られた混合物を−16℃の冷凍庫に入れて1時間冷凍した後に取り出して、22℃の室温において150rpmの速度で撹拌し解凍した。混合物の温度が22℃まで上昇したら、透明なセルロース溶液を獲得した。
当該溶液の少量を秤量し、繊維プロジェクターCYG−055DIにより100倍に拡大して観察し撮影した。図3に示した顕微鏡での図のように、セルロースが全て溶解され、コロイド粒子の直径が5ミクロン未満であった。当溶液を22℃の室温環境において120時間保存して、異なるタイミングで上層の液体を取って乾燥させ、セルロースの固形分を計算して、開始時の「0時間」の溶液中のセルロースの固形分との比率関係を図7に示した。120時間後の沈降量は5.9wt%であって、未沈降量は94.1wt%であった。
(実施例4)
重合度が450であるコットンパルプを一定量秤量し、オーブンにおいて175℃で0.1時間加熱してから取り出して用意した。水を溶剤として、水酸化ナトリウム10wt%と酸化亜鉛1.5wt%とを含有する水溶液を調製して、溶媒とした。質量濃度が7.0%となるように加熱し活性化されたセルロースを秤量して、調製したセルロース用溶媒に加えて、セルロースが液面以下に覆されるように均一に撹拌した。得られた混合物を−25℃の冷凍庫に入れて10時間冷凍した後に取り出して、24℃の室温に静置し解凍した。混合物の温度が24℃まで上昇したら、ガラス棒で撹拌することによって透明なセルロース溶液を獲得した。
当該溶液の少量を秤量し、繊維プロジェクターCYG−055DIにより100倍に拡大して観察し撮影した。図4に示した顕微鏡での図のように、セルロースが全て溶解され、コロイド粒子の直径が5ミクロン未満であった。当溶液を24℃の室温環境において120時間保存して、異なるタイミングで上層の液体を取って乾燥させ、セルロースの固形分を計算して、開始時の「0時間」の溶液中のセルロースの固形分との比率関係を図7に示した。120時間後の沈降量は4.7wt%であって、未沈降量は95.3wt%であった。
(実施例5)
重合度が420であるコットンパルプを一定量秤量し、オーブンにおいて210℃で1.5時間加熱してから取り出して用意した。水を溶剤として、水酸化ナトリウム11wt%と酸化亜鉛2.5wt%とを含有する水溶液を調製して、溶媒とした。質量濃度が6.5%となるように加熱し活性化されたセルロースを秤量して、調製したセルロース用溶媒に加えて、セルロースが液面以下に覆されるように均一に撹拌した。得られた混合物を−20℃の冷凍庫に入れて3時間冷凍した後に取り出して、22℃の室温に静置し解凍した。混合物の温度が22℃まで上昇したら、ガラス棒で撹拌することによって透明なセルロース溶液を獲得した。
当該溶液の少量を秤量し、繊維プロジェクターCYG−055DIにより100倍に拡大して観察し撮影した。図5に示した顕微鏡での図のように、セルロースが全て溶解され、コロイド粒子の直径が5ミクロン未満であった。当溶液を22℃の室温環境において120時間保存して、異なるタイミングで上層の液体を取って乾燥させ、セルロースの固形分を計算して、開始時の「0時間」の溶液中のセルロースの固形分との比率関係を図7に示した。120時間後の沈降量は5.7wt%であって、未沈降量は94.3wt%であった。
(実施例6)
重合度が500であるコットンパルプを一定量秤量し、オーブンにおいて200℃で1時間加熱してから取り出して用意した。水を溶剤として、水酸化ナトリウム8wt%と酸化亜鉛0.7wt%とを含有する水溶液を調製して、溶媒とした。質量濃度が7.5%となるように加熱し活性化されたセルロースを秤量して、調製したセルロース用溶媒に加えて、セルロースが液面以下に覆されるように均一に撹拌した。得られた混合物を−28℃の冷凍庫に入れて10時間冷凍した後に取り出して、21℃の室温においてゆっくり撹拌し解凍した。混合物の温度が21℃まで上昇したら、透明なセルロース溶液を獲得した。
該溶液の少量を秤量し、繊維プロジェクターCYG−055DIにより100倍に拡大して観察し撮影した。図6に示した顕微鏡での図のように、セルロースが全て溶解され、コロイド粒子の直径が5ミクロン未満であった。当溶液を21℃の室温環境において120時間保存して、異なるタイミングで上層の液体を取って乾燥させ、セルロースの固形分を計算して、開始時の「0時間」の溶液中のセルロースの固形分との比率関係を図7に示した。120時間後の沈降量は5.6wt%であって、未沈降量は94.4wt%であった。

Claims (7)

  1. 加熱設備を用いてセルロースを加熱し活性化させ、続いて溶媒を用いてセルロースを溶解する方法であって、
    1)重合度DPが300〜700の範囲内であるセルロースを130℃〜270℃の温度で0.1〜100時間加熱して活性化させた後に、水酸化ナトリウム6wt%〜12wt%と酸化亜鉛0.1wt%〜6wt%とを含有する水溶液である前記溶媒に分散させ、−10℃〜−30℃で0.1〜50時間にわたり冷凍するステップと、
    2)ステップ1)により冷凍したセルロースを32℃以下の温度において、静置または機械撹拌で解凍して溶解させ、濃度3wt%〜12wt%のセルロース溶液を得るステップと、
    を含むことを特徴とするセルロースの溶解方法。
  2. 前記ステップ1)は、重合度DPが350〜550の範囲内であるセルロースを138℃〜230℃の温度で0.1〜100時間加熱して活性化させた後に、水酸化ナトリウム6wt%〜12wt%と酸化亜鉛0.5wt%〜5wt%とを含有する水溶液である前記溶媒に分散させ、−13℃〜−28℃で0.1〜50時間にわたり冷凍するステップであり、
    前記ステップ2)は、ステップ1)により冷凍したセルロースを32℃以下の温度において、静置または機械撹拌で解凍して溶解させ、濃度4.5wt%〜8.5wt%のセルロース溶液を得るステップであることを特徴とする請求項1に記載のセルロースの溶解方法。
  3. 前記ステップ2)において、解凍温度は10〜2℃の範囲内であることを特徴とする請求項1または2に記載のセルロースの溶解方法。
  4. 前記ステップ1)において、セルロースを0.1〜3時間加熱して活性化し、前記溶媒に分散させたセルロースを1〜12時間にわたり冷凍することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のセルロースの溶解方法。
  5. 前記ステップ2)において得られたセルロース溶液中におけるコロイド粒子の直径は、5ミクロン未満であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のセルロースの溶解方法。
  6. 前記ステップ1)において、前記溶媒は、水酸化ナトリウム7.0wt%〜9.0wt%と酸化亜鉛0.5wt%〜2.0wt%とを含有する水溶液であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のセルロースの溶解方法。
  7. 前記ステップ1)において、冷凍温度は−1℃〜−18℃であることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のセルロースの溶解方法。
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