JP5905085B2 - ひずみセンサチップ実装構造体、ひずみセンサチップおよびひずみセンサチップ実装構造体の製造方法 - Google Patents

ひずみセンサチップ実装構造体、ひずみセンサチップおよびひずみセンサチップ実装構造体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ひずみセンサ装置に関し、特に、特に被測定物の貼り付け面内のひずみを計測する半導体ひずみセンサチップの実装構造体に適用して有効な技術に関するものである。
特開2009−264976号公報(特許文献1)には、被測定物の貼り付け面内のひずみを計測するひずみセンサチップを金属製のベース板に金属はんだを用いて接合されることが記載されている。また、特開平09−320996号公報(特許文献2)には、半導体チップの裏面の周縁部にテーパ溝を形成した状態でダイシングすることで、ダイシング時の欠け等の発生を抑制する技術が記載されている。
特開2009−264976号公報 特開平09−320996号公報
構造物のひずみや応力を測定する方法として、半導体ひずみセンサを用いた測定技術がある。半導体ひずみセンサは、例えばシリコン(Si)などの半導体に不純物をドープして形成した半導体ピエゾ抵抗素子を利用して、ひずみ検知部を構成するデバイスであって、金属薄膜の変形を利用したひずみゲージよりも感度を向上させることができる。本願発明者は、半導体ひずみセンサを用いた測定技術について検討を行い、以下の課題を見出した。
半導体ひずみセンサを用いた測定では、被測定物の被測定面上にひずみセンサチップ(半導体チップ)を接合して被測定面のひずみを計測する。ひずみセンサチップにはひずみセンサ素子(検知部)が形成され、被測定面からひずみセンサチップに伝達されたひずみを検知部で計測する。したがって、ひずみセンサチップの測定精度を向上させる観点から被測定面とひずみセンサチップを接合する接合材料は、はんだ等の金属接合材を用いることが好ましい。
ところが、本願発明者の検討によれば、はんだ等の金属接合材を用いてひずみセンサチップを接合した場合であっても、例えば100℃以上の高温環境下で使用される場合には金属接合材がクリープ挙動を起こすため、ひずみセンサチップで検知されるひずみが徐々に減少し、見かけ上ひずみが減少しているように測定される。つまり、経時的に測定誤差が変化する。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ひずみセンサチップを用いた測定において、経時的な測定誤差の変化を抑制する技術を提供することである。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、以下のとおりである。
すなわち、本願の一態様であるひずみセンサチップは、ひずみセンサチップの実装面である裏面に加え、側面にも金属膜を形成するものである。また、本願の一態様であるひずみセンサチップ実装構造体は、被測定物の被測定面に金属接合材を介して前記ひずみセンサチップが固定される。そして、前記金属接合材は、前記ひずみセンサチップの前記側面に形成された金属膜に接合されるものである。また、本願の一態様であるひずみセンサチップ実装構造体の製造方法は、半導体ウエハをダイシングして個片化した後で、前記半導体ウエハの裏面側から金属膜を形成することでひずみセンサチップの実装面である裏面に加え、側面にも金属膜を形成するものである。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
すなわち、ひずみセンサチップを用いた測定において、経時的な測定誤差の変化を抑制することができる。
本発明の一実施の形態であるひずみセンサチップ実装構造体を示す平面図である。 図1のA−A線に沿った拡大断面図である。 図1に示す半導体チップの表面側の構成を模式的に示す平面図である。 図3に対する変形例である半導体チップを示す平面図である。 図2に対する変形例であるひずみセンサチップ実装構造体を示す断面図である。 図2に対する他の変形例であるひずみセンサチップ実装構造体を示す断面図である。 図2に対する他の変形例であるひずみセンサチップ実装構造体を示す断面図である。 図1に示すひずみセンサチップ実装構造体と図19に示すひずみセンサチップ実装構造体について、出力変化量と温度の関係を示す説明図である。 本発明の一実施の形態であるひずみセンサチップ実装構造体の製造方法で準備する半導体ウエハの平面図である。 図9のB−B線に沿った断面において、チップ領域毎に個片化した状態を示す拡大断面図である。 図10に示す個片化後のチップ領域のそれぞれに金属膜を形成した状態を示す拡大断面図である。 図11に示す個片化されたチップ領域の平面レイアウトを示す拡大平面図である。 図11に対する変形例を示す拡大断面図である。 本発明の他の実施の形態であるひずみセンサチップ実装構造体を示す平面図である。 図14に示すひずみセンサチップ実装構造体の製造方法のうち、個片化工程において表面側からダイシングした状態を示す拡大断面図である。 図15に示す半導体ウエハの上下を反転し、裏面側からダイシングした状態を示す拡大断面図である。 図2に示す半導体チップの側面と金属接合材の接合界面の一例を示す拡大断面図である。 図17に対する変形例を示す拡大断面図である。 図2に対する比較例であるひずみセンサチップ実装構造体を示す断面図である。 図2に対する他の比較例であるひずみセンサチップ実装構造体を示す断面図である。
以下の実施の形態では同一または同様の部分は同一または類似の符号または参照番号で示し、特に必要なとき以外は同一または同様の部分の説明を原則として繰り返さない。さらに、以下の実施の形態では便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明などの関係にある。以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(実施の形態1)
<ひずみセンサチップ実装構造体>
まず、本実施の形態のひずみセンサチップ実装構造体(力学量測定装置)の基本構成について、説明する。図1は、本実施の形態のひずみセンサチップ実装構造体を示す平面図である。また、図2は、図1のA−A線に沿った断面図である。また、図3は、図1に示す半導体チップの表面側の構成を模式的に示す平面図、図4は図3に対する変形例である半導体チップを示す平面図である。
図1に示すように、本実施の形態のひずみセンサチップ実装構造体であるセンサモジュール(力学量測定装置)1は、半導体ひずみセンサである半導体チップ(センサチップ、ひずみセンサチップ)10と、被測定面20aを備える起歪体(被測定物)20と、半導体チップ10と起歪体20を接合する金属接合材(半田材)30とを有している。また図2に示すように、センサモジュール1は、半導体チップ10の実装面である裏面10bが、例えば半田材である金属接合材30を介して起歪体20に接着固定される。センサモジュール1は、起歪体20の被測定面20aで発生したひずみを、金属接合材30を介して半導体チップ10に伝達し、半導体チップ10に伝わったひずみを検知して測定する、ひずみ測定装置である。
半導体チップ10で検知したひずみ信号は、例えば半導体チップ10に接続する配線部2を介して外部に取り出す。図1および図2に模式的に示すように、半導体チップ10は、配線部(引出配線部、フレキシブル配線板)2を介して計測回路部3と電気的に接続されている。計測回路部3では、例えば半導体チップ10から出力されるひずみ値データ信号に対して処理(例えば演算処理)を行う。また、配線部2は特に限定されないが、例えば複数の金属パターンである配線(図示は省略)が樹脂フィルム(図示は省略)内に封止された、所謂フレキシブル配線板を用いることができる。また例えば、フレキシブル配線板の端子と半導体チップ10の電極11を、ボンディングワイヤ(図示は省略)を介して接続し、これを配線部2とすることができる。
半導体チップ10は、図2に示すように表面(主面、回路素子形成面)10a、表面10aの反対側に位置する裏面(主面、実装面)10b、および表面10aの周縁部において表面10aに連なる側面10cを備える。表面10aおよび裏面10bはそれぞれ四辺形(四角形)を成す。また、図3に示すように、半導体チップ10は、表面10a側の中央部に位置するセンサ領域13に形成された複数の抵抗素子12を備える。また、半導体チップ10は、表面10a側のセンサ領域(コア領域)13よりも周縁部側に位置する入出力回路領域14に形成され、複数の抵抗素子(ピエゾ抵抗素子)12と電気的に接続される複数の電極(パッド、電極パッド)11を備える。この複数の抵抗素子12は、例えば(100)面を有するシリコン基板の素子形成面に不純物をドープし、拡散させた不純物拡散領域により構成される。半導体チップ10は、例えば4本の抵抗素子12を電気的に接続してホイートストンブリッジ回路を形成し、ピエゾ抵抗効果による抵抗素子12の抵抗変化を計測してひずみを検知する、検知回路(ひずみ検知回路、センサ素子)15を備える。また、検知回路15は、複数の配線16を介して複数の電極11に接続される。複数の電極11は、半導体チップ10の入出力端子となっており、例えば、半導体チップ10に電源電位(第1電源電位)を供給する端子Vcc、基準電位(第2電源電位)を供給する端子GND、および検知信号を出力する端子SIGが含まれる。
また、検知回路15を構成する複数の抵抗素子12のレイアウトは、図3に示す態様に限定されるものではないが、本実施の形態では以下の構成としている。すなわち、半導体チップ10が備える半導体基板(例えばシリコン(Si)から成るシリコン基板)を単結晶(シリコン単結晶)とした場合、検知回路(センサ素子、センサ領域)15を構成する複数の抵抗素子12が延びる方向(長手方向)は、それぞれ(100)面を有する半導体基板の<110>方向または<100>方向と一致する。例えば、半導体チップ10が備える半導体基板(シリコン基板)には、シリコン単結晶の<110>方向(図3ではX方向およびX方向と直交するY方向)の結晶方位に沿って電流が流れるように4本のp型拡散領域(導電型がp型である不純物をドープした領域)が形成される。詳しくは、X方向に延びる2本の抵抗素子12と、X方向と直交するY方向に延びる2本の抵抗素子12により、ホイートストンブリッジ回路が形成される。言い換えれば、半導体チップ10では、シリコン基板のシリコン単結晶の<110>方向の結晶方位に沿って延びるように4箇所にp型の不純物をドープして、4本の抵抗素子12aが形成される。また、変形例として図4に示す例では、半導体チップ10が備える半導体基板(シリコン基板)には、シリコン単結晶の<100>方向の結晶方位に沿って電流が流れるように4本のp型拡散領域(導電型がp型である不純物をドープした領域)が形成される。言い換えれば、半導体チップ10では、シリコン基板のシリコン単結晶の<100>方向の結晶方位に沿って延びるように4箇所にn型の不純物をドープして、4本の抵抗素子12bが形成される。
図3および図4に示すように、検知回路15を構成する複数の抵抗素子12が延びる方向が、それぞれ(100)面を有する半導体基板の<110>方向または<100>方向と一致する半導体チップ10は、例えば図3および図4に示すX方向のひずみと、Y方向のひずみの差分を出力することができる。詳しくは、図3および図4に示す端子SIGから、X方向のひずみとY方向のひずみの差分を電位差として出力することができる。このように、X方向のひずみとY方向のひずみの差分を出力する計測方式は、半導体チップ10に印加される熱ひずみの影響を低減する観点から有利である。ただし、図3および図4以外の方向に抵抗素子12を配置する場合であっても、熱ひずみの影響を算出する方法は複雑になるが、ひずみを検知することは可能である。
また、図2に示すように、半導体チップ10は、裏面10bと起歪体20の被測定面20aが対向するように、金属接合材30を介して起歪体20に固定されている。起歪体20はひずみ測定の対象物、すなわち被測定物であって、構成材料は特に限定されないが、本実施の形態では例えば鉄(Fe)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、所謂ステンレス鋼(クロム元素を含む鉄合金)あるいは、所謂ジュラルミン(アルミニウム合金)などの金属材料から成る。
また、図2に示すように半導体チップ10と起歪体20の間には、半導体チップ10と起歪体20を接着固定する金属接合材30が配置される。金属接合材30は、半導体チップ10の裏面10b全体、および側面10cを覆うように配置される。言い換えれば金属接合材30の周縁部は、半導体チップ10の側面10cの外側まで広がり、フィレット31が形成される。半導体チップ10と起歪体20を単に接着固定するのみであれば、接合材として例えば熱硬化性樹脂などの樹脂製接着材を用いることができる。しかし、樹脂製接着材は金属接合材と比較してクリープ変形が発生し易い。このため、起歪体20で発生したひずみを半導体チップ10に伝達し、測定精度を向上させる観点から、本実施の形態では例えば半田材から成る金属接合材30を介して半導体チップ10と起歪体20を接合する。つまり本実施の形態によれば、半田材など、金属接合材30を介して半導体チップ10と起歪体20を接合することで、金属接合材30のクリープ変形を抑制し、半導体ひずみセンサである半導体チップ10の測定精度を向上させることができる。
ところが、本願発明者がさらに検討を行った所、図19に比較例として示す構成においては、起歪体20と半導体チップH10の接合材として金属接合材30を用いた場合であっても測定精度が低下することが判った。図19は、図2に対する比較例であるひずみセンサチップ実装構造体を示す断面図である。図19に示すセンサモジュールH1は、半導体チップH10の裏面10bのみが金属膜17で覆われ、側面10cは、半導体基板が露出している点で、図2に示すセンサモジュール1と相違する。センサモジュールH1のように、裏面10bを覆うように金属膜17が形成され、側面10cには金属膜17が形成されていない構造の半導体チップH10を実装する場合、金属接合材30は、半導体チップH10の側面10cには濡れ広がらない。このため、センサモジュールH1の接合材30の周縁部には図1や図2に示すようなフィレット31が形成されない。そしてセンサモジュールH1の起歪体20に大きな引張力を作用させて放置すると、半導体チップH10で検知されるひずみが徐々に減少し、見かけ上ひずみが減少しているように測定されることが判った。つまり、経時的に測定誤差が変化することにより、センサモジュールH1の測定精度が低下することが判った。また、この現象(測定誤差の変化)は、センサモジュールH1の周辺温度(環境温度)が高くなると特に顕著になる。本願発明者の検討結果によれば、センサモジュールH1の測定誤差が変化する主原因として、以下の2つの減少が考えられる。
第一の原因としては、異種材料を接合することに起因して発生する応力集中場と半導体チップH10の距離が近いことが考えられる。異種材料を接合する場合、接合界面に異種材料の接合に起因する応力が発生する。この応力値は、平面視において接合領域の中央部からの距離が遠くなる程大きくなる。つまり、接合領域の周縁部に、応力集中場が発生する。したがって、図19に示す起歪体20に、例えば引張ひずみST(測定対象となるひずみ)が作用した場合、半導体チップH10の裏面10bと側面10cが交わる角部(裏面10bの周縁部)に強い応力集中が生じ、この応力が半導体チップH10の検知するひずみ値に大きな影響を与える。ここで、金属接合材30を用いた場合、樹脂接着材を用いた場合と比較するとクリープ変形を大幅に抑制できるが、完全に防止することは難しい。特に、温度が高くなる程、クリープ変形が発生し易くなり、例えば100℃以上の高温環境下で使用される場合には、特に発生し易くなる。このため、引張ひずみST(測定対象となるひずみ)が作用した直後に、裏面10bの周縁部に発生する強い応力が、金属接合材30のクリープ変形により徐々に緩和される。この結果、半導体チップH10が検知するひずみ値は時間の経過とともに徐々に低下し、センサモジュールH1の測定誤差が変化する。
また、第二の原因としては、起歪体20にひずみが作用した場合に半導体チップH10の周縁部に生じる曲げ応力の影響が考えられる。図19に示す起歪体20に、例えば引張ひずみST(測定対象となるひずみ)が作用した場合、半導体チップH10には、表面10aの中央部が周縁部よりも低くなる反り変形(凹反り変形)が生じ、圧縮の曲げ応力(曲げ圧縮応力)が発生する。また、この曲げ応力の反力として半導体チップH10の裏面10bの周縁部において、金属接合材30には強い引張応力が発生する。また、半導体チップH10が均一に反ろうとすることで、曲げ圧縮応力は、半導体チップH10の周縁部(表面10aの周縁部および裏面10bの周縁部)だけでなく、中央部にも影響を及ぼす。ここで、前記したように金属接合材30を用いた場合であっても、クリープ変形を完全に防止することは難しい。このため、引張ひずみST(測定対象となるひずみ)が作用した直後に発生する曲げ圧縮応力が、金属接合材30のクリープ変形により徐々に緩和される。この結果、半導体チップH10が検知するひずみ値は時間の経過とともに徐々に低下し、センサモジュールH1の測定誤差が変化する。
一般的な半導体チップを実装する場合、接合材にクリープ変形が生じた場合でも、クリープ変形に起因するデバイス特性の劣化は生じない。また、クリープ変形により異種材料の接合により発生する応力を緩和することができれば、半導体チップに加わるストレスを低減できるので、半導体チップの実装信頼性を向上させる点で好ましい。ところが本実施の形態のようにひずみセンサチップである半導体チップ10に適用する場合には、クリープ変形によりデバイス特性が低下することになる。つまり、上記した本願発明者が見出した課題は、ひずみセンサチップ実装構造体に適用した時に生じる特有の課題である。
本願発明者は、上記検討結果を踏まえてさらに検討し、本実施の形態の構造を見出した。すなわち、本実施の形態のセンサモジュール1は、図2に示すように、半導体チップ10の裏面10b全体および側面10cが、連続的に形成された金属膜17に覆われる。金属膜17は、金属接合材30と半導体チップ10の接合性を向上させるためのメタライズ層(金属層)であって、例えば、蒸着法あるいはめっき法により形成される。本実施の形態のように裏面10bおよび側面10cの少なくとも一部を、連続的に形成された金属膜17で覆うことにより、図2に示すように、半導体チップ10の側面10cに金属接合材30の一部を接合することができる。言い換えれば、半導体チップ10の側面10cに金属膜17を形成することで、金属接合材30の周縁部に、半導体チップ10の裏面10bおよび側面10cを包むフィレット31を形成することができる。このように金属接合材30の一部を半導体チップ10の側面10cに接合し、フィレット31を形成することで、半導体チップ10の裏面10bと側面10cが交わる角部(裏面10bの周縁部)に生じる応力を、フィレット31に分散させることができる。例えば図2に示す起歪体20に、例えば引張ひずみST(測定対象となるひずみ)が作用した場合、異種材料の接合に起因する応力が発生する。しかし、フィレット31により応力が分散されるため、引張ひずみSTを作用させた直後であっても半導体チップ10の裏面10bの周縁部近傍には、応力集中場が生じない。一方、起歪体20と金属接合材30の接合界面では、その周縁部に応力集中場が発生する。言い換えれば、フィレット31を形成することにより、応力集中場は、半導体チップ10の裏面10b近傍から起歪体20との接合界面の周縁部近傍に移動する。ここで、金属接合材30と起歪体20の接合界面ではクリープ変形が発生することで、徐々に応力緩和されるが、半導体チップ10との距離が遠いので、半導体チップ10が検知する値に対する影響は小さい。つまり、金属接合材30の一部を半導体チップ10の側面10cに接合し、フィレット31を形成することで、異種材料を接合することに起因して発生する応力集中場と半導体チップ10の距離を遠ざけることができる。これにより、金属接合材30のクリープ変形による測定誤差の変化量を小さく抑制することができる。
また、図2では半導体チップ10の側面10c全体が金属膜17に覆われ、側面10c全体に金属接合材30が接合された例について示している。しかし、図5に示す変形例の半導体チップ10z1ように、側面10cの裏面10b側の一部が金属膜17に覆われ、表面10a側の他部は半導体基板が露出する構造とすることができる。図5は図2に対する変形例であるひずみセンサチップ実装構造体を示す断面図である。図5に示す半導体チップ10z1は、側面10cの裏面10b側の一部が金属膜17に覆われ、表面10a側の他部は半導体基板が露出する点で図2に示す半導体チップ10と相違する。その他の点では半導体チップ10と同様である。図5に示すセンサモジュール1z1の構造であっても、半導体チップ10z1の側面10cの一部を覆うように金属接合材30の一部(フィレット31)が接合されるので、図19に示す比較例よりも、金属接合材30のクリープ変形による測定誤差の変化量を小さく抑制することができる。また、センサモジュール1z1の構造とすれば、金属膜17と電極11の距離、および金属接合材30と電極11の距離を図2に示す構造よりも遠ざけることができる。したがって、金属膜17や金属接合材30が電極11と導通してしまう懸念を低減することができる。
ただし、センサモジュール1z1の場合、金属接合材30のフィレット31の大きさが、図2に示す場合と比較して小さくなるので、測定誤差変化の抑制効果は図2に示す構造と比較して小さくなる。言い換えれば、異種材料を接合することに起因して発生する応力集中場と半導体チップ10の距離が近いことによる測定誤差変化を抑制する観点からは、側面10cと金属接合材30の接合面積は広い程好ましく、図2に示すセンサモジュール1のように側面10c全体に金属接合材30が接合されていることが特に好ましい。
また、測定誤差が変化する第二の原因として説明したように、起歪体20にひずみが作用した場合に半導体チップ10に生じる曲げ応力の影響を低減する観点からは、側面10cのうち、裏面10b側の半分以上の領域に金属接合材30が接合されていることが好ましい。言い換えると、半導体チップ10の側面10cを覆うように接合される金属接合材30は、側面10cにおいて、表面10aと裏面10bの間の中間位置、または中間位置よりも表面10a側までを覆うように形成されていることが好ましい。さらに言い換えると、フィレット31の頂点は、側面10cにおいて、表面10aと裏面10bの間の中間位置中間位置よりも表面10a側に接合されていることが好ましい。これにより、引張ひずみST(測定対象となるひずみ)が作用した直後であっても、半導体チップ10に生じる曲げ圧縮応力を低減することができる。この結果、金属接合材30のクリープ変形により応力が緩和された場合であっても、測定誤差の変化量を小さく抑制することができる。
なお、詳細は後述するが、金属接合材30は、熱処理(加熱処理、リフロー処理)を施すことで、金属接合材30を溶融させて接合対象物(金属膜17または起歪体20)と接合し、その後、冷却処理を施すことで接合部を硬化させる。したがって、金属膜17の材料や熱処理の時間によっては、金属膜17が溶融し、金属接合材30と一体化する場合がある。この場合には、例えば図6に変形例として示すセンサモジュール1z2のように、見掛け上、半導体チップ10z2の裏面10bおよび側面10cを構成する半導体基板に金属接合材30が直接接合されているような構造となる。
また、図7に他の変形例として示すセンサモジュール1z3のように、起歪体20の被測定面20aに金属膜21を予め形成することで、金属接合材30との接合性を向上させる構造とすることができる。この場合、金属膜21の形成位置により、金属接合材30の周縁部の位置を制御することが出来るので、フィレット31の大きさや形状を制御することができる。例えば、金属膜21の形成領域の面積を半導体チップ10の裏面10bよりも大きくし、金属膜21の中央部と半導体チップ10の裏面10bの中央部が一致するように搭載することで、フィレット31と起歪体20の接合界面の周縁部を、半導体チップ10から安定的に遠ざけることができる。
次に、図2に示すセンサモジュール1と図19に示すセンサモジュールH1を作成し、半導体チップ10、H10からの出力変化量を評価した結果について説明する。図8は、図1に示すひずみセンサチップ実装構造体と図19に示すひずみセンサチップ実装構造体について、出力変化量と温度の関係を示す説明図である。図8では、30分当たりの出力変化量をクリープ量として縦軸に示し、センサモジュール1、H1の周辺温度を横軸に示している。図8に示すようにセンサモジュール1、H1はいずれも温度上昇によりクリープ量(出力変化量)が増大する。また、センサモジュール1、H1を比較すると、センサモジュール1の方が、より高温になるまでクリープ量(出力変化量)の増加を抑制できることが判る。つまり、センサモジュール1はセンサモジュールH1よりも、高温環境下における計測分解能が高いことが判る。
<ひずみセンサチップ実装構造体の製造方法>
次に前記したセンサモジュール1の製造方法について説明する。
まず、回路素子形成工程として、図9に示すウエハ(半導体ウエハ)40を準備して、半導体ウエハ40の表面10a側(詳しくは半導体基板の素子形成面)にひずみセンサを形成する。図9は本実施の形態のひずみセンサチップ実装構造体の製造方法で準備する半導体ウエハの平面図である。本工程で準備する半導体ウエハ40は、表面10aおよび表面10aの反対側に位置する裏面(図示は省略)を有している。また、表面10aは、行列状に配置される複数のチップ領域40aおよび複数のチップ領域40aの間に配置されるスクライブ領域40bを備えている。チップ領域40aのそれぞれは、図1〜図4を用いて説明した半導体チップ10の1個分に相当する。本実施の形態では、本工程において、チップ領域40aのそれぞれに、図3および図4を用いて説明した複数の抵抗素子(ピエゾ抵抗素子)12を形成する。また複数の抵抗素子を電気的に接続して検知回路(ひずみ検知回路、センサ素子)15を形成する。また、配線16および入出力端子となる複数の電極11を形成する。
回路素子形成工程の後、個片化工程として、スクライブ領域40bに沿って半導体ウエハ40を切断し、複数のチップ領域40aを個片に分割する。図10は、図9のB−B線に沿った断面において、チップ領域毎に個片化した状態を示す拡大断面図である。本工程では、例えば図10に示すように半導体ウエハ40の裏面10b側に支持部材41を貼り付けた状態で表面10a側から裏面10bに向かってスクライブ領域40bに切削加工を施すことで、スクライブ領域40bを切断する。切断方法は特に限定されないが、例えばダイシングブレードと呼ばれる回転刃を用いて切削加工を施すことで切断できる。支持部材41は特に限定されないが、例えばダイシングテープと呼ばれる粘着テープを用いることができる。また、変形例としては、裏面10bから表面10aに向かって切削加工を施すこともできる。ただし、表面10a側にはアライメントマークなどを形成できるので、切削加工位置の精度を向上させる観点からは、表面10a側から加工することが好ましい。
個片化工程の後、金属膜形成工程として、図11に示すように、各チップ領域40aの裏面10b、および個片化された複数のチップ領域40aそれぞれの表面10aの周縁部において表面10aに連なる側面10cに金属膜17を形成する。図11は、図10に示す個片化後のチップ領域のそれぞれに金属膜を形成した状態を示す拡大断面図である。また図12は、図11に示す個片化されたチップ領域の平面レイアウトを示す拡大平面図である。また図13は、図11に対する変形例を示す拡大断面図である。本工程では、図11に示すように各チップ領域40aの表面10aが覆われるようにマスク(治具、保護治具、粘着テープ)42を貼り付ける。また、前記個片化工程で、裏面10bに貼り付けられていた支持部材41は取り除き裏面10bを露出させる。この状態で、金属膜17を形成すると、露出面である裏面10bおよび側面10cに金属膜17を形成することができる。つまり、本実施の形態では、個片化工程で各チップ領域の側面10cを露出させた後で、金属膜17を形成することで、金属膜17を側面10cに形成することができる。金属膜17を形成する方法は金属薄膜を形成可能な方法であれば特に限定されず、例えば蒸着法、あるいはめっき法により形成することができる。
また蒸着法やめっき法で側面10cに確実に金属膜17を形成する観点からは、隣り合う個片化されたチップ領域40aの配置間隔を広く取ることが好ましい。例えば、図10に示す支持部材41が貼り付けられた状態で、表面10a側にマスク42(図11参照)を貼り付け、その後、支持部材41を取り除けば、複数のチップ領域40aの配置間隔はスクライブ領域40bの幅で規定される。しかし、個片化されたチップ領域40aを個別にピックアップして、順次表面10aをマスク42の接着面に貼り付けることで、図11や図12に示すようにスクライブ領域40b(図10参照)よりも広い配置間隔40cで各チップ領域40aを配置することができる。これにより、蒸着法やめっき法で側面10cに確実に金属膜17を形成することができる。本固定により、裏面10bおよび側面10cに金属膜17が形成された半導体チップ10を複数個取得することができる。
また、図13に示す変形例のように、マスク42に複数の窪み部42aを設け、窪み部42aに各チップ領域40aの表面10aが収まるように貼り付けることで、隣り合う窪み部42aの間の突起部が側面10cの一部を覆うマスクとして機能する。これにより、図5を用いて説明した変形例の半導体チップ10z1が得られる。
次に、実装工程として、図2に示すように半導体チップ10を起歪体20の被測定面20aに実装する。本工程では、まず、金属接合材30を介して起歪体20の被測定面20aが半導体チップ10の裏面10bと対向するように、半導体チップ10を配置する。図2では、被測定面20a上に半導体チップ10を配置する例を示しているが、被測定面20aと裏面10bが対向配置されていれば、図2に示す態様には限定されない。また、半導体チップ10の裏面10bと金属接合材30を密着させる観点から、半導体チップ10を配置する時点では、金属接合材30は半導体チップ10よりも柔らかい状態であることが好ましい。例えば、半田成分(金属成分)とバインダ樹脂を混合した半田ペーストと呼ばれる接合材は、加熱処理前にはペースト状の性状を備えるので、この条件に合致する。
次に、例えばペースト状の金属接合材30を加熱することで金属接合材30を金属膜17に接合する。言い換えれば、金属接合材30に熱処理(加熱処理、リフロー処理)を施すことで、半田成分(金属成分)を溶融させて金属膜17と接合する。この時、金属膜17は、裏面10bから側面10cに至るまで連続的に形成されているので、加熱処理前の金属接合材30を裏面10bに密着させておけば、金属膜17を覆うように側面10cまで金属接合材30が濡れ上がる。つまり、裏面10bから側面10cに至るまで連続的に形成された金属膜17で半導体チップ10を覆うことで、側面10cと金属接合材30を確実に接合し、フィレット31を形成することができる。次に、金属接合材30を冷却することで、硬化させて、半導体チップ10を起歪体20の被測定面20aに固定する。
なお、図2に対する変形例として図6に示すセンサモジュール1z2や図7に示すセンサモジュール1z3のように種々の変形例をとり得ることは既に述べた通りであるので、重複する説明は省略する。
(実施の形態2)
前記実施の形態では、金属接合材30の周縁部に半導体チップ10の側面10cに接合されたフィレット31を形成することにより、経時的な測定誤差の変化を抑制する技術について説明した。本実施の形態では、前記実施の形態1に加え、経時的な測定誤差の変化を抑制することができる技術について説明する。図14は本実施の形態2のひずみセンサチップ実装構造体を示す断面図である。なお、図14は前記実施の形態1で説明した図2に対する変形例となっており、以下に説明する相違点を除き、前記実施の形態1で説明したセンサモジュール1と同様なので繰り返しの説明は省略する。
図14に示すセンサモジュール1z4は、半導体チップ10z4の裏面10bの周縁部に段差部10dが設けられている点で、前記実施の形態1で説明したセンサモジュール1と相違する。段差部10dは、裏面10bの周縁部を囲むように連続的に形成されており、裏面10bよりも表面10a側に窪んだ形状となっている。言い換えると、半導体チップ10z4は、裏面10bの面積が表面10aの面積よりも小さくなっており、裏面10bの周囲を連続的に囲むように第2の裏面(段差部10d)が配置されている。この第2の裏面(段差部10d)は、裏面10bよりも表面10aに近い位置に配置される。更に言い換えると、段差部10dから表面10aまでの厚さは裏面10bから表面10aまでの厚さよりも薄くなっている。また、金属接合材30は、裏面10bから段差部10dを経由して側面10cに到達するまで連続的に接合され、段差部10dは金属接合材30に覆われている。このセンサモジュール1z4のように、半導体チップ10z4の裏面10bの周縁部に段差部10dを設けた構成によれば、前記実施の形態1で説明したセンサモジュール1よりもさらに測定誤差の変化を抑制することができる。
まず、段差部10dを設けることで、半導体チップ10z4の裏面10b近傍において金属接合材30に発生する応力をさらに分散させることができる。例えば図14に示す起歪体20に、例えば引張ひずみST(測定対象となるひずみ)が作用した場合、異種材料の接合に起因する応力が発生する。しかし、段差部10dと裏面10bが交差する角部、および側面10cと段差部10dが交差する角部に応力が分散されるため、引張ひずみSTを作用させた直後であっても半導体チップ10の裏面10bの周縁部近傍には、応力集中場が生じない。これにより、金属接合材30のクリープ変形による測定誤差の変化量を小さく抑制することができる。
また、段差部10dを裏面10bの周縁部に設けると、段差部10dと起歪体20の被測定面20aの間では金属接合材30の厚さが裏面10bと被測定面20aの間よりも厚くなる。このため前記実施の形態1で測定誤差が変化する第二の原因として説明した半導体チップ10の反り変形を抑制することができる。つまり、起歪体20にひずみが作用した場合に半導体チップ10に生じる曲げ応力の影響を低減することができる。例えば図14に示す起歪体20に引張ひずみST(測定対象となるひずみ)が作用した直後であっても、半導体チップ10の周縁部に生じる曲げ圧縮応力を低減することができる。この結果、金属接合材30のクリープ変形により応力が緩和された場合であっても、測定誤差の変化量を小さく抑制することができる。
また、重複する説明は省略するが、図14に示すように裏面10bの周縁部に段差部10dを設ける技術を、図5、図6、あるいは図7を用いて説明した変形例と組み合わせて適用することができる。これにより、各変形例で説明したセンサモジュール1z1、1z2、1z3における経時的な測定誤差の変化をさらに抑制することができる。
ただし、段差部10dを設けた場合であっても図20に示すように表面10aに連なる側面10cに金属膜17を形成しないセンサモジュールH2の場合には、フィレットが形成されない。このため、引張ひずみST(測定対象となるひずみ)が作用した直後では半導体チップH20の近傍に大きな応力集中が発生する。この結果、金属接合材30のクリープ変形により応力が緩和されることで、測定誤差の変化量が大きくなる。また、金属接合材30が側面10cに接合されないため、前記実施の形態1で測定誤差が変化する第二の原因として説明した、半導体チップ10の反り変形の抑制効果が低下する。このように、表面10aに連なる側面10cに金属接合材30を接合し、かつ、裏面10bの周縁部に段差部10dを設けることで、測定誤差の変化量を抑制する効果が増大する。しかし、裏面10bの周縁部に段差部10dを設けるのみでは、測定誤差の変化量を抑制する効果が十分に得られない。つまり、測定誤差の変化量を低減するためには、表面10aに連なる側面10cに金属接合材30を接合することが好ましい。
次に図14に示すセンサモジュール1z4の製造方法について説明する。センサモジュール1z4は以下で説明するダイシング工程を除き、前記実施の形態1で説明したセンサモジュール1の製造方法と同様である。したがって、本実施の形態では、前記実施の形態1との相違点を説明し、重複する説明は省略する。
図15は、図14に示すひずみセンサチップ実装構造体の製造方法のうち、個片化工程において表面側からダイシングした状態を示す拡大断面図である。また図16は、図15に示す半導体ウエハの上下を反転し、裏面側からダイシングした状態を示す拡大断面図である。図14に示す段差部10dは、例えば個片化工程で形成することができる。すなわち、本実施の形態のひずみセンサチップ実装構造体の製造方法では、前記実施の形態1で説明した回路素子形成工程の後、図15に示すように半導体ウエハ40の表面10a側から切削加工する工程と、図16に示すように半導体半導体ウエハ40の裏面10b側から切削加工する工程と、を含んでいる。
詳しくは、本実施の形態の個片化工程では、図15に示すように半導体ウエハ40表面10a側から表面10aと裏面10bの間の位置(半導体ウエハ40の厚さ方向の途中)まで、第1の幅W1で切削加工を施す。言い換えれば、本工程では、半導体ウエハ40の表面10a側に、スクライブ領域40bに沿って第1の幅W1の溝43を形成する。この時、溝43の深さは、図14に示す側面10cの高さ(厚さ)を規定するので、半導体ウエハ40の厚さ(表面10aから裏面10bまでの距離)に対して50%以上の深さで形成することが好ましい。言い換えれば、本工程では、表面10aと裏面10bの間の中間位置、または中間位置よりも裏面10b側の位置に達する深さで溝43を形成することが好ましい。ただし、本工程では、溝43の底面を裏面10bまでは到達させないことが好ましい。言い換えると、溝43の深さは、半導体ウエハ40の厚さよりも浅くすることが好ましい。切削方法は特に限定されないが、例えば前記実施の形態1と同様に、例えばダイシングブレードと呼ばれる回転刃を用いて加工することができる。切削加工時の幅(切削幅)は、ダイシングブレードの幅で制御することができる。
次に、図16に示すように半導体ウエハの上下を反転し、半導体ウエハ40の裏面10b側から第1の幅W1よりも大きい第2の幅W2で切削加工を施す。言い換えれば、本工程では、半導体ウエハ40の裏面10b側に、スクライブ領域40bに沿って第1の幅W1よりも大きい第2の幅の溝44を形成する。この時、溝43と溝44を連結することで半導体ウエハ44は切断され、複数のチップ領域40aが個片に分割される。また、裏面10b側の切削加工時に相対的に幅の広い溝44を形成することで、図16に示すように段差部10dを形成することができる。また、前記したように経時的な測定誤差の変化を抑制する観点から、側面10c(図14参照)の高さ(厚さ)は大きくすることが好ましいので、溝44の深さは溝43の深さよりも小さく(浅く)することが好ましい。
また、裏面10b側から切削加工を施す際には、裏面10b側が露出している必要がある。したがって、図16に示すように支持部材45をチップ領域40aの表面10aに貼り付けて半導体ウエハ40を支持し、かつ、支持部材41(図15参照)は裏面10bから取り除いた状態で切削加工を施すことが好ましい。例えば、図15に示すように、溝43を形成した後で表面10aを覆うように支持部材45(図16参照)を貼り付け、次に上下を反転させた後で、支持部材41を剥離することで、図16に示す接着状態にすることができる。また、支持部材45は特に限定されないが、例えば支持部材41と同様にダイシングテープと呼ばれる粘着テープを用いることができる。
また、切削方法は特に限定されないが、例えば溝43を形成する際に使用したダイシングブレードよりも幅の太いダイシングブレードを用いて切削することができる。また、相対的に幅の狭い溝43を先に形成し、後で相対的に幅の広い溝44を形成することで、加工精度等の理由により、溝44の形成位置がずれた場合であっても、溝43と確実に連結することができる。ただし、図示は省略するが、裏面10b側からの切削加工時の位置合わせ精度を向上させる観点から、裏面10b側にアライメントマークを形成することができる。裏面10b側にアライメントマークを形成する方法としては、例えば両面フォトリソグラフィ技術を用いて形成する方法、あるいは表面10a側から裏面10b側に達する貫通孔を形成し、該貫通孔をアライメントマークとして利用する方法が挙げられる。
(実施の形態3)
前記実施の形態では、金属接合材30の周縁部に半導体チップ10の側面10cに接合されたフィレット31を形成することにより、経時的な測定誤差の変化を抑制する技術について説明した。本実施の形態では、前記実施の形態1で説明した金属膜17や金属接合材30に適用して好適な材料構成について説明する。なお、本実施の形態では前記実施の形態1で説明した金属膜17および金属接合材30の構成例を説明するが、以下で説明する構成材料を前記実施の形態2と組み合わせて適用することができる。
前記実施の形態1で説明したように、半田材など、金属接合材30を介して半導体チップ10と起歪体20を接合することで、金属接合材30のクリープ変形を抑制し、半導体ひずみセンサである半導体チップ10の測定精度を向上させることができる。
ここで、金属接合材30のクリープ変形を抑制する観点からは、高融点の金属材料を用いることが好ましい。高融点の金属材料は、以下には限定されないが、例えば、以下の半田材を挙げることができる。まず、錫(Sn)および銀(Ag)を主成分として含む共晶半田材(以下、錫銀(SnAg)系半田と記載する)を金属接合材30とした場合、例えば錫(Sn)を主成分とする半田材(以下、錫半田と記載する)よりも融点が高いので、クリープ変形を抑制することができる点で好ましい。なお、半田材は、主成分のみで構成される他、種々の元素が添加元素として含まれる場合がある。上記した主成分とは半田材に含まれる構成元素のうち、最も多い元素をいう。また、複数元素の共晶半田材の場合には、上記した主成分とは半田材に含まれる構成元素のうち、最も多い元素および第2番目に多い元素をいう。以下、本願において半田材の主成分について記載する時は、上記と同じ定義で用いる。
また、錫銀(SnAg)系半田の他、金(Au)および錫(Sn)を主成分として含む共晶半田材(以下、金錫(AuSn)系半田と記載する)、金(Au)およびゲルマニウム(Ge)を主成分として含む共晶半田材(以下、金ゲルマニウム(AuGe)系半田と記載する)、金(Au)および珪素(Si)を主成分として含む共晶半田材(以下、金シリコン(AuSi)系半田と記載する)もそれぞれ錫半田よりも融点が高い。したがって、これらの材料を金属接合材30とした場合、錫半田を用いた場合よりもクリープ変形を抑制できる点で好ましい。
また、図2に示すように、半導体チップ10の側面10cに金属接合材30を接合するためには、前記実施の形態1で説明した実装工程において、側面10cに沿って溶融した金属接合材30を濡れ上がらせる必要がある。この濡れ性を向上させる観点から、金属膜17と金属接合材30の接合界面に、金属接合材30よりも融点が低い材料を配置することが好ましい。図17は、図2に示す半導体チップの側面と金属接合材の接合界面の一例を示す拡大断面図である。
図17に示す例では、金属膜17は、半導体基板18を覆う下地金属層17aと、下地金属層17aを覆う最表金属層17bを備える積層膜となっている。ここで、金属接合材30と接触する最表金属層17bを、金属接合材30よりも融点が低い金属材料で構成する場合、前記した実装工程において、最表金属層17bの方が金属接合材30よりも先に溶融することになる。これにより、フィレット31の形成時である溶融時に接合界面の融点が下がり、溶融金属の粘性が低下させることができる。そして、溶融金属の粘性を低下させれば、半導体チップ10の側面10cにおいて、溶融した金属接合材30が重力に逆らって積極的に濡れ上がるようになる。この結果、半導体チップ10の側面10cに接合されるフィレット31の厚さ(側面10cに対して直交する方向の厚さ)が厚くなる。そして、フィレット31を厚く形成することで、前記実施の形態1で、測定誤差が変化する第一の原因として説明した半導体チップ10の裏面10bの周縁部近傍における応力を分散させることができる。前記実施の形態1で測定誤差が変化する第二の原因として説明した半導体チップ10の反り変形を抑制することができる。
一方、半導体基板18との接合強度を向上させる観点から、半導体チップ10と密着する下地金属層17aは、半導体基板18との接合強度を向上させる材料、例えば、チタン(Ti)やニッケル(Ni)元素を含む金属層とすることが好ましい。この場合、最表金属層17bの融点は、下地金属層17aの融点よりも低くなる。このように、金属膜17を積層膜とすることで、金属膜17と半導体基板18の接合強度を向上し、かつ、金属膜17と金属接合材30の濡れ性を向上させることができる。なお、金属膜17は、2層の金属層を有する積層膜として説明したが、積層数は2層に限定されない。例えば図17に示す下地金属層17aと最表金属層17bの間に中間金属層(図示は省略)を一層または複数層配置する構成としても良い。
次に、前記した金属接合材30の具体例との組み合わせで、金属膜17の構成材料として好ましい材料を説明する。前記したように、錫銀(SnAg)系半田を用いる場合には、最表金属層17bに含まれるビスマス(Bi)の濃度を、金属接合材30の接合界面以外の部分におけるビスマス(Bi)の濃度よりも高くすることで、金属接合材30よりも融点を低下させることができる。また、最表金属層17bに含まれるビスマス(Bi)の濃度は、下地金属層17aに含まれるビスマス(Bi)の濃度よりも高くなる。また、前記したように、金錫(AuSn)系半田、金ゲルマニウム(AuGe)系半田、または、金シリコン(AuSi)系半田を金属接合材30とした場合、最表金属層17bに含まれる錫(Sn)の濃度を、金属接合材30の接合界面以外の部分における錫(Sn)の濃度よりも高くすることで、金属接合材30よりも融点を低下させることができる。また、最表金属層17bに含まれる錫(Sn)の濃度は、下地金属層17aに含まれる錫(Sn)の濃度よりも高くなる。
ところで、最表金属層の濡れ性向上機能は、金属接合材30に溶け込んでその機能を発言するものであるから、実装構造体としては、明確な接合界面が目視確認できない場合がある(例えば図6に示す変形例参照)。しかし、元素分析を行うことで、金属接合材30の露出面と半導体基板18の側面18cの間にビスマス(Bi)あるいは錫(Sn)の濃度が他よりも高い領域が存在することになるので、これにより接合界面を識別できる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
例えば前記実施の形態3では、金属膜17を積層膜とする例について説明したが、例えば図18に変形例として示すように金属膜17を一層構造とすることもできる。この場合、金属膜17を金属接合材30の構成材料よりも融点の低い金属材料で構成することにより、金属接合材30の濡れ性を向上させることができる。具体的には、金属膜17に金属接合材30よりも高い濃度のビスマス(Bi)または錫(Sn)を含有させることで、金属接合材30の濡れ性を向上させることができる。
また、前記実施の形態3では、金属膜17を積層膜構造として半田材からなる金属接合材30の濡れ性を向上させる実施態様について説明したが、例えば図7に示す金属膜21に適用することができる。つまり、金属膜21を積層膜とし、最表面の金属層は金属接合材30よりも融点が低い材料で構成する。これにより、金属接合材30と起歪体20の濡れ性を向上させ、接合強度を向上させることができる。
本発明は、力学量測定装置を製造する製造業に幅広く利用することができる。

Claims (17)

  1. 被測定面を備える被測定物と、
    第1主面、前記第1主面側に形成されたひずみセンサ素子、前記第1主面の反対側に位置する第2主面、および前記第1主面の周縁部において前記第1主面に連なる側面を備え、前記被測定物に前記被測定面と前記第2主面が対向するように固定されるひずみセンサチップと、
    前記被測定面と前記ひずみセンサチップの前記第2主面の間に介在し、前記被測定面および前記ひずみセンサチップの前記第2主面に接合される金属接合材と、
    を有し、
    前記ひずみセンサチップの前記第2主面全体および前記側面は連続的に形成された金属膜に覆われ、
    前記金属接合材は、前記ひずみセンサチップの前記側面に形成された前記金属膜に接合され、
    前記金属膜と前記金属接合材の接合界面には、前記金属接合材よりも融点が低い金属層が配置されていることを特徴とするひずみセンサチップ実装構造体。
  2. 被測定面を備える被測定物と、
    第1主面、前記第1主面側に形成されたひずみセンサ素子、前記第1主面の反対側に位置する第2主面、および前記第1主面の周縁部において前記第1主面に連なる側面を備え、前記被測定物に前記被測定面と前記第2主面が対向するように固定されるひずみセンサチップと、
    前記被測定面と前記ひずみセンサチップの前記第2主面の間に介在し、前記被測定面および前記ひずみセンサチップの前記第2主面に接合される金属接合材と、
    を有し、
    前記ひずみセンサチップの前記第2主面全体および前記側面は連続的に形成された金属膜に覆われ、
    前記金属接合材は、前記ひずみセンサチップの前記側面に形成された前記金属膜に接合され、
    前記金属接合材は、錫(Sn)および銀(Ag)を主成分として含む共晶半田材であって、前記金属膜と前記金属接合材の接合界面は、前記金属接合材の前記接合界面以外の部分よりもビスマス(Bi)の濃度が高いことを特徴とするひずみセンサチップ実装構造体。
  3. 被測定面を備える被測定物と、
    第1主面、前記第1主面側に形成されたひずみセンサ素子、前記第1主面の反対側に位置する第2主面、および前記第1主面の周縁部において前記第1主面に連なる側面を備え、前記被測定物に前記被測定面と前記第2主面が対向するように固定されるひずみセンサチップと、
    前記被測定面と前記ひずみセンサチップの前記第2主面の間に介在し、前記被測定面および前記ひずみセンサチップの前記第2主面に接合される金属接合材と、
    を有し、
    前記ひずみセンサチップの前記第2主面全体および前記側面は連続的に形成された金属膜に覆われ、
    前記金属接合材は、前記ひずみセンサチップの前記側面に形成された前記金属膜に接合され、
    前記金属接合材は、金(Au)および錫(Sn)、金(Au)およびゲルマニウム(Ge)、または金(Au)および珪素(Si)を主成分として含む共晶半田材であって、前記金属膜と前記金属接合材の接合界面は、前記金属接合材の前記接合界面以外の部分よりも錫(Sn)の濃度が高いことを特徴とするひずみセンサチップ実装構造体。
  4. 請求項1〜請求項3のうちの何れか1項に記載のひずみセンサチップ実装構造体において、
    前記ひずみセンサチップの前記側面を覆うように接合される前記金属接合材は、前記側面において、前記第1主面と前記第2主面の間の中間位置、または前記中間位置よりも前記第1主面側までを覆うように形成されていることを特徴とするひずみセンサチップ実装構造体。
  5. 請求項に記載のひずみセンサチップ実装構造体において、
    前記ひずみセンサチップの前記第2主面の周縁部には段差部が設けられ、
    前記段差部は、前記金属接合材に覆われていることを特徴とするひずみセンサチップ実装構造体。
  6. 請求項に記載のひずみセンサチップ実装構造体において、
    前記ひずみセンサチップの前記第2主面の面積は前記第1主面の面積よりも小さく、
    前記段差部は、前記第2主面の周囲を連続的に囲むように配置されていることを特徴とするひずみセンサチップ実装構造体。
  7. 第1主面、前記第1主面側に形成されたひずみセンサ素子、前記第1主面の反対側に位置する第2主面、および前記第1主面の周縁部において前記第1主面に連なる側面を備え、
    前記第2主面全体および前記側面は連続的に形成された金属膜に覆われ、
    前記金属膜は、複数の金属層が積層された積層膜であって、
    前記積層膜の最表金属層は、下地金属層よりも融点が低いことを特徴とするひずみセンサチップ。
  8. 第1主面、前記第1主面側に形成されたひずみセンサ素子、前記第1主面の反対側に位置する第2主面、および前記第1主面の周縁部において前記第1主面に連なる側面を備え、
    前記第2主面全体および前記側面は連続的に形成された金属膜に覆われ、
    前記金属膜は、複数の金属層が積層された積層膜であって、
    前記金属膜は、複数の金属層が積層された積層膜であって、
    前記積層膜の最表金属層は、下地金属層よりもビスマス(Bi)または錫(Sn)の濃度が高いことを特徴とするひずみセンサチップ。
  9. 第1主面、前記第1主面側に形成されたひずみセンサ素子、前記第1主面の反対側に位置する第2主面、および前記第1主面の周縁部において前記第1主面に連なる側面を備え、
    前記第2主面全体および前記側面は連続的に形成された金属膜に覆われ、
    前記金属膜は、複数の金属層が積層された積層膜であって、
    前記金属膜は、ビスマス(Bi)または錫(Sn)を含有することを特徴とするひずみセンサチップ。
  10. 請求項7〜請求項9のうちの何れか1項に記載のひずみセンサチップにおいて、
    前記金属膜は、前記側面において、前記第1主面と前記第2主面の間の中間位置、または前記中間位置よりも前記第1主面側までを覆うように形成されていることを特徴とするひずみセンサチップ。
  11. 請求項7〜請求項9のうちの何れか1項に記載のひずみセンサチップにおいて、
    前記第2主面の周縁部には段差部が設けられ、
    前記段差部は、前記金属に覆われていることを特徴とするひずみセンサチップ。
  12. 請求項11に記載のひずみセンサチップにおいて
    前記第2主面の面積は前記第1主面の面積よりも小さく、
    前記段差部は、前記第2主面の周囲を連続的に囲むように配置されていることを特徴とするひずみセンサチップ。
  13. (a)行列状に配置される複数のチップ領域、前記複数のチップ領域の間に配置されるスクライブ領域を備える半導体ウエハを準備して、前記半導体ウエハの第1主面側に前記複数のチップ領域毎にひずみセンサ素子を形成する工程、
    (b)前記(a)工程の後、前記スクライブ領域に沿って前記半導体ウエハを切断し、前記複数のチップ領域を個片に分割する工程、
    (c)前記(b)工程の後、前記第1主面の反対側に位置する第2主面、および個片化された前記複数のチップ領域それぞれの前記第1主面の周縁部において前記第1主面に連なる側面に金属膜を形成し、ひずみセンサチップを取得する工程、
    (d)金属接合材を介して被測定物の被測定面と前記ひずみセンサチップの前記第2主面が対向するように前記ひずみセンサチップを配置した後、前記金属接合材を溶融させることで前記金属接合材を前記金属膜に接合する工程、
    を備え、
    前記(c)工程では、前記ひずみセンサチップの前記側面において、前記第1主面と前記第2主面の間の中間位置、または前記中間位置よりも前記第1主面側までを覆うように前記金属膜が形成され、
    前記(b)工程には、
    (b1)前記(a)工程の後、前記スクライブ領域に沿って前記半導体ウエハの前記第1主面側から切削加工を施し、第1の幅の第1溝を形成する工程、
    (b2)前記(b1)工程の後、前記半導体ウエハの前記裏面側から前記第1の幅よりも大きい第2の幅の第2溝を前記スクライブ領域に沿って形成することで前記半導体ウエハを切断し、前記複数のチップ領域を個片に分割する工程、
    が含まれることを特徴とするひずみセンサチップ実装構造体の製造方法。
  14. (a)行列状に配置される複数のチップ領域、前記複数のチップ領域の間に配置されるスクライブ領域を備える半導体ウエハを準備して、前記半導体ウエハの第1主面側に前記複数のチップ領域毎にひずみセンサ素子を形成する工程、
    (b)前記(a)工程の後、前記スクライブ領域に沿って前記半導体ウエハを切断し、前記複数のチップ領域を個片に分割する工程、
    (c)前記(b)工程の後、前記第1主面の反対側に位置する第2主面、および個片化された前記複数のチップ領域それぞれの前記第1主面の周縁部において前記第1主面に連なる側面に金属膜を形成し、ひずみセンサチップを取得する工程、
    (d)金属接合材を介して被測定物の被測定面と前記ひずみセンサチップの前記第2主面が対向するように前記ひずみセンサチップを配置した後、前記金属接合材を溶融させることで前記金属接合材を前記金属膜に接合する工程、
    を備え、
    前記(c)工程では、ビスマス(Bi)または錫(Sn)を含有する前記金属膜を形成することを特徴とするひずみセンサチップ実装構造体の製造方法。
  15. (a)行列状に配置される複数のチップ領域、前記複数のチップ領域の間に配置されるスクライブ領域を備える半導体ウエハを準備して、前記半導体ウエハの第1主面側に前記複数のチップ領域毎にひずみセンサ素子を形成する工程、
    (b)前記(a)工程の後、前記スクライブ領域に沿って前記半導体ウエハを切断し、前記複数のチップ領域を個片に分割する工程、
    (c)前記(b)工程の後、前記第1主面の反対側に位置する第2主面、および個片化された前記複数のチップ領域それぞれの前記第1主面の周縁部において前記第1主面に連なる側面に金属膜を形成し、ひずみセンサチップを取得する工程、
    (d)金属接合材を介して被測定物の被測定面と前記ひずみセンサチップの前記第2主面が対向するように前記ひずみセンサチップを配置した後、前記金属接合材を溶融させることで前記金属接合材を前記金属膜に接合する工程、
    を備え、
    前記(c)工程には、半導体基板に複数の金属層を積層して積層膜から成る前記金属膜を形成する工程を含み、
    前記積層膜の最表金属層には、下地金属層よりも融点が低い材料から成る金属層を形成することを特徴とするひずみセンサチップ実装構造体の製造方法。
  16. (a)行列状に配置される複数のチップ領域、前記複数のチップ領域の間に配置されるスクライブ領域を備える半導体ウエハを準備して、前記半導体ウエハの第1主面側に前記複数のチップ領域毎にひずみセンサ素子を形成する工程、
    (b)前記(a)工程の後、前記スクライブ領域に沿って前記半導体ウエハを切断し、前記複数のチップ領域を個片に分割する工程、
    (c)前記(b)工程の後、前記第1主面の反対側に位置する第2主面、および個片化された前記複数のチップ領域それぞれの前記第1主面の周縁部において前記第1主面に連なる側面に金属膜を形成し、ひずみセンサチップを取得する工程、
    (d)金属接合材を介して被測定物の被測定面と前記ひずみセンサチップの前記第2主面が対向するように前記ひずみセンサチップを配置した後、前記金属接合材を溶融させることで前記金属接合材を前記金属膜に接合する工程、
    を備え、
    前記(c)工程には、半導体基板に複数の金属層を積層して積層膜から成る前記金属膜を形成する工程を含み、
    前記積層膜の最表金属層には、下地金属層よりもビスマス(Bi)または錫(Sn)の濃度が高い金属膜を形成することを特徴とするひずみセンサチップ実装構造体の製造方法。
  17. 請求項14〜新請求項16のうちの何れか1項に記載のひずみセンサチップ実装構造体の製造方法において、
    前記(c)工程では、前記ひずみセンサチップの前記側面において、前記第1主面と前記第2主面の間の中間位置、または前記中間位置よりも前記第1主面側までを覆うように前記金属膜を形成することを特徴とするひずみセンサチップ実装構造体の製造方法。
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