JP5888188B2 - 水素分離体 - Google Patents

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Description

本発明は、水素含有ガス等の被分離ガス(原料ガス)から水素ガスを選択して分離することにより純度の高い水素ガスを得ることができる水素分離体に関する。
従来、例えば燃料電池に供給する水素を製造するために、水蒸気改質ガス等の水素を含むガスから水素のみを選択的に取り出す水素分離体が開発されている。この水素分離体は、例えば有底円筒状のセラミック多孔質体の表面などに、パラジウム(Pd)等の水素のみを透過させる水素透過性金属(以下水素分離金属と記す)からなる水素透過膜(以下水素分離金属層と記す)を形成したものである。
この種の水素分離体は、その開放端(基端側)に金属継手が取り付けられ、金属継手を介してステンレス等の金属容器に収容されている。つまり、水素分離体に金属継手が取り付けられ、この金属継手によって水素分離体が金属容器に固定されて水素分離モジュールが構成されている。
前記水素分離モジュールは、通常、高温、高圧下で運転されるが、その運転中に、金属容器等から脱落したFe、Cr、Ni等の金属異物が、水素分離金属層に付着すると、金属間で反応が起こって、水素分離金属層にピンホールが発生することがある。
この対策として、下記特許文献1〜4に記載の様に、水素分離金属を含む溶液を用いて、水素分離金属をセラミック多孔質体の細孔内に充填し、更にセラミック多孔質体の表面に多孔質保護層を設けた技術が開示されている。
ところが、上述した技術においては、セラミック多孔質体及び多孔質保護層からなる多孔質の水素分離体を使用するので、この水素分離体と金属継手との間からガス(原料ガス)がリークするという問題があった。
この問題に対しては、下記特許文献5に記載の様に(図12参照)、通気性が無く且つ強度のある筒状の緻密質部P1と通気性を有する筒状の多孔質部P2とを長手方向に連接した水素分離体P3を用い、その緻密質部P1にて金属継手を固定する技術が開示されている。
この水素分離体P3においては、多孔質部P2の外表面(外周面)を覆うように多孔質層P4が形成されるとともに、多孔質層P4の表面に水素分離金属層P5が形成されている。また、多孔質層P4及び水素分離金属層P5の基端側(同図左側)は、緻密質部P1の外表面に接している。なお、水素分離金属層P5は、多孔質層P4内における外表面側の細孔に水素分離金属が充填されて構成されている。
特開2005−13853号公報 特開2006−289345号公報 特開2006−265076号公報 特開2011−116576号公報 特開2011−240301号公報
しかしながら、上述した特許文献5に記載の技術では、水素分離体P3と金属継手との間のガスリークは防止できるが、水素分離金属層P5と緻密質部P1との界面における気密性が十分ではなく、この部分でガスがリークするという問題があった。
この原因は、緻密質部P1の外表面に水素分離金属層P5の端部が接する構造の場合には、多孔質層P4の外表面側の細孔内に水素分離金属を充填して水素分離金属層P5を形成する際に、水素分離金属を含む溶液が緻密質部P1の外表面の近傍に回り込みにくく、これによって、水素分離金属層P5と緻密質部P1との界面における気密性が低下すると推定される。
そして、このように界面からガスがリークすると、分離される水素の純度が低下するので、その改善が求められていた。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的は、水素分離体におけるガスリークを低減できる水素分離体を提供することにある。
(1)本発明は、第1態様として、ガスの通過が可能な多孔質支持部と気密性を有する緻密質支持部とが、一体に構成された支持体と、水素を含む気体のうち水素のみを選択して透過させる水素分離金属が前記支持体上に層状に配置された水素分離金属層と、を備えるとともに、前記水素分離金属層は、多孔質材の細孔内に水素分離金属が充填されたものである水素分離体において、気密性を有する緻密層が、前記多孔質支持部と前記緻密質支持部との界面部を覆うように、前記多孔質支持部と前記緻密質支持部とに跨って、前記支持体上に形成されており、且つ、前記水素分離金属層は、前記緻密層に接するとともに、前記多孔質支持部の表面を覆うように形成されていることを特徴とする。
本第1態様では、緻密層が界面部を覆うように、多孔質支持部と緻密質支持部とに跨って支持体上に形成されており、且つ、水素分離金属層は、緻密層に接するとともに、多孔質支持部の表面を覆うように形成されている。従って、本第1態様の水素分離体では、緻密層が、緻密質支持部から多孔質支持部側に、多孔質支持部の表面に沿って突出している構造となっている。
このような構造の水素分離体の場合には、水素分離金属を多孔質材の細孔内に充填して水素分離金属層を形成する際に、水素分離金属を含む溶液が緻密質層の突出する部分の表面(詳しくは外表面及び内表面)に沿って回り込むように移動して、多孔質支持部内(特に緻密質層に近接する領域)に移動する。
これによって、緻密層の外表面に接する多孔質の細孔内に十分な水素分離金属が供給されるので、緻密層と十分に密着するように水素分離金属層が形成され、その結果、緻密層と水素分離金属層と接合性(従って気密性)を十分に確保できる。
これにより、緻密層と水素分離金属との界面におけるガスリークを低減できるので、分離される水素の純度を(例えば99.99%以上に)高めることができる。
特に、原料ガスから水素を分離する場合には、水素分離体の外側と内側とで(原料ガス側の圧力が高くなるように)差圧を設けるので、ガスリークが発生し易いが、本実施形態の水素分離体を用いることにより、好適にガスリークを防止できる。
ここで、界面部とは、多孔質支持部と緻密質支持部との間の部分であり、後述するように、多孔質支持部と緻密質支持部とが直接に接する界面であってもよく、多孔質支持部と
緻密質支持部との中間のガス通過性を有する中間支持部を備えていてもよい。また、中間支持部は一つであっても複数であってもよい。
(2)本発明では、第2態様として、前記水素分離金属層は、前記緻密層の表面のうち、前記多孔質支持部上又は前記緻密質支持部上に位置する前記緻密層の表面の一部又は全体を覆うように形成されていることを特徴とする。
本第2態様は、水素分離金属層の形成位置を例示している。これにより、水素分離金属を含む溶液が緻密質層の突出する部分の表面に沿って一層回り込み易くなるので、水素分離金属の充填性が向上し、よって、緻密層と水素分離金属層との界面における気密性が一層向上するという利点がある。
(3)本発明では、第3態様として、前記前記多孔質支持部と前記緻密質支持部との界面部に、前記多孔質支持部と前記緻密質支持部との間のガス通過性を有する中間支持部を、一つないし複数備えることを特徴とする。
本第3態様では、水素分離体の支持体は、多孔質支持部と緻密質支持部との間に中間支持部を介して接合されて一体化したものであることを例示している。これにより、支持体内において、(多孔質支持部と緻密質支持部とが直接に接している場合に比べて)内部構造が急変する界面がなくなるので、その界面におけるクラック等が発生しにくく、よって、製品の歩留まりや使用環境下での信頼性がよいという利点がある。
(4)本発明では、第4態様として、前記界面部は、前記多孔質支持部と前記緻密質支持部とが直接に接する界面であることを特徴とする。
本第4態様では、水素分離体の支持体は、多孔質支持部と緻密質支持部とが直接に接合されて一体化したものであることを例示している。これにより、支持体の構成を簡易化でき、その製造も簡易化できるという利点がある。
(5)本発明では、第5態様として、前記水素分離体は、軸方向の一方の端部が閉塞されるとともに他方の端部が開放された筒状体であり、前記閉塞側に一端が閉塞された筒状の前記多孔質支持部を備えるとともに、前記開放側に筒状の前記緻密質支持部を備えたことを特徴とする。
本第5態様は、水素分離体の好ましい形状を例示したものである。
実施例1の水素分離体を軸方向に沿って破断して示す断面図である。 実施例1の水素分離体を軸方向に沿って破断し、その一部(図1のA部)を拡大して模式的に示す説明図である。 実施例1の水素分離体を軸方向に沿って破断し、その一部(図2のB部)を更に拡大して模式的に示す説明図である。 実施例1における水素分離装置を軸方向に沿って破断して示す断面図である。 実施例1の水素分離体の製造方法のうち、セラミック焼成体の製造手順等を示す説明図である。 実施例1の水素分離体の製造方法のうち、多孔質層の製造手順等を示す説明図である。 実施例1の水素分離体の製造方法のうち、内部給電方式の電解めっきを示す説明図である。 実施例2の水素分離体を軸方向に沿って破断し、その一部を拡大して模式的に示す説明図である。 実施例2の水素分離体の製造方法のうち、セラミック焼成体の製造手順等を示す説明図である。 (a)〜(c)実施例3〜5の水素分離体を軸方向に沿って破断し、その一部を拡大して模式的に示す説明図である。 実験に用いる比較例の水素分離体を軸方向に沿って破断し、その一部を拡大して模式的に示す説明図である。 従来技術の説明図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。
<支持体の構成>
前記緻密質支持部、中間支持部、多孔質支持部の材料としては、セラミックスが用いられる。このセラミックスとしては、イットリア安定化ジルコニア、安定化ジルコニア、アルミナ、マグネシア、セリア、ドープドセリアのうち、少なくとも1種が挙げられる。
このうち、前記緻密質支持部は、ガスの透過がない気密性を有しているが、この「気密性」とは、水素が分離される原料ガスの透過を防止できればよく、例えば相対密度70%以上の緻密さが挙げられる。
前記多孔質支持部は、全体又は一部が水素を含むガスの透過が可能な多孔質材料で構成されている。
前記中間支持部は、緻密質支持部よりはガス通過性が高く、且つ、多孔質支持部よりはガス通過性が低いものであり、多孔質支持部と同様に、全体又は一部が水素を含むガスの透過が可能な多孔質材料で構成することができる。
<緻密層の構成>
前記緻密層は、前記緻密質支持部と同様に、ガスの透過がない気密性を有しており、例えば相対密度70%以上の緻密さを採用できる。
この緻密層の材料としては、セラミックスが用いられる。このセラミックスとしては、前記各支持部と同様に、イットリア安定化ジルコニア、安定化ジルコニア、アルミナ、マグネシア、セリア、ドープドセリアのうち、少なくとも1種が挙げられる。
<水素分離金属層の構成>
前記水素分離金属層を構成する材料としては、Pd、PdCu合金、PdAg合金、PdAu合金が挙げられる。従って、この水素分離金属層を形成するための金属としては、Pd、Cu、Ag、Au、PdCu合金、PdAg合金、PdAu合金が挙げられる。なお、Cu、Ag、Auは、単独で用いられるものではなく、水素透過性を有するPdと合金化して用いられる合金用金属である。
以下では、原料ガスから水素を選択的に分離する水素分離体の実施例について説明する。
a)まず、本実施例の水素分離体の構成について説明する。
図1に示すように、本実施例の水素分離体1は、原料ガス(例えば天然ガスと水蒸気を触媒に接触させ生成した改質ガス)から、水素を選択的に分離する部材であり、先端側(同図上方)が閉塞されるとともに基端側(同図下方)が開放され、その軸中心に中心孔3を有する試験管形状を有している。
この水素分離体1は、基本的な構成として、その先端側に試験管形状の多孔質支持部5
を備えるとともに、その基端側に筒状の緻密質支持部7とを備えており、多孔質支持部5と緻密質支持部7とは同軸に配置されて一体のセラミック支持体9を構成している。
このうち、多孔質支持部5は、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)からなり、通気性を有する多孔質セラミックス製の支持体である。この多孔質支持部5の気孔率は例えば40%であり、原料ガスを透過可能な構造を有している。
一方、緻密質支持部7は、YSZからなる緻密質セラミックス製の支持体、即ち、通気性が無く且つ(多孔質支持部5より)強度が高い支持体である。
そして、後述するように、セラミック支持体9の外表面の大部分を(基端側を除いて)を覆うように、層状の表面構造11が形成されている。
具体的には、図2に要部(図1のA部)を拡大して示すように、水素分離体1には、セラミック支持体9の外側(外周側:図2の上方)の表面の一部を覆うように、即ち、多孔質支持部5と緻密質支持部7の接触部分(界面)13の外周側の露出部分15を覆う様に、所定幅(軸方向長さ)の筒状の緻密層17が形成されている。
詳しくは、緻密質支持部7の先端側(同図右側)の外周面を所定幅(例えば10mm)で覆うとともに、多孔質支持部5の基端側(同図左側)の外周面を所定幅(例えば10 mm)で覆うように、例えば厚み20μm×幅20mmの緻密層17が形成されている。
なお、この緻密層17は、前記緻密質支持部7と同様に、YSZからなり、通気性が無く且つ(多孔質支持部5より)強度が高い被覆層である。
また、多孔質支持部5の外周面の露出する部分(即ち緻密層17で覆われない部分)の全体を覆うように、多孔質セラミックからなる多孔質層19が形成されており、この多孔質層19の基端側は、緻密層17の先端側の外周面に接合し、その外周面の一部を覆っている。
なお、この多孔質層19は、YSZからなり、通気性を有する多孔質セラミックス製の被覆層であり、その気孔率は例えば40%で、原料ガスを透過可能な構造を有している。
更に、多孔質層19の全表面を覆うように、水素分離金属層21が形成されており、この水素分離金属層21の基端側は、緻密層17の先端側の外周面に接するように形成されている。
この水素分離金属層21は、図3に拡大して示す様に、YSZからなる多孔質の構造体23の細孔25内に、水素透過性金属(本実施例ではPdAg合金)である水素分離金属が充填されたものである。この水素分離金属は、原料ガスから水素のみを選択して透過させることによって、原料ガスから水素を分離する金属である。
また、前記図2に示す様に、水素分離金属層21の全表面を覆うように、多孔質保護層27が形成されており、この多孔質保護層27の基端側は、緻密層17の先端側の外周面に接するように形成されている。
この多孔質保護層27は、YSZからなる多孔質の被覆層であり、水素分離金属層21の外側に広がっているので、外部から水素分離金属層21を損なうような汚染物質(例えばFe)が、水素分離金属層21に付着することを防止している。
b)次に、前記水素分離体1を備えた水素分離装置について、簡単に説明する。
図4に示す様に、水素分離装置31は、水素分離体1と、水素分離体1の開放端側が挿入された筒状の取付金具33と、水素分離体1の外周面と取付金具33の内周面との間に
配置された円筒形のシール部材35と、水素分離体1に外嵌されてシール部材35の先端側を押圧する円筒形の押圧金具37と、押圧金具37に外嵌されて取付金具33に螺合する筒状の固定金具39とを備えている。なお、図4では、表面構造11は省略してある。
前記取付金具33は、先端側筒状部41と鍔部43等を備えており、軸中心には、ガスの流路となる貫通孔(中空部)45が形成され、中空部45には、水素分離体1の基端側の端部が収容されている。前記固定金具39は、押圧板47と筒状部49とを備えている。前記押圧金具37は、取付金具33と水素分離体1との間の空間50内にて、シール部材35と隣接して配置されている。前記シール部材35は、膨張黒鉛からなり、空間50内にて押圧金具37と隣接して配置されている。
ここでは、取付金具33、押圧金具37、固定金具39によって、金属継手51が構成されており、水素分離体1(従って水素分離装置31)は、この金属継手51によって、ステンレス製の金属容器53に固定されて収容されている。なお、金属容器53に収容された水素分離装置31によって、水素分離モジュール55が構成されている。
この水素分離モジュール55では、例えば水素分離体1の外側(従って金属容器53内)に原料ガスが供給されると、水素分離体1にて原料ガスから水素に分離され、その水素は、水素分離体1の中心孔3を介して外部に取り出される。
また、これとは逆に、水素分離体1の中心孔3に原料ガスが供給されると、水素分離体1にて原料ガスから水素に分離され、その水素は、水素分離体1の外側(従って金属容器53内)に排出される。
c)次に、本実施例の水素分離体1の製造方法について説明する。
<第1粉末充填工程>
本実施例では、図5(a)に示す様な型枠61を用いてプレス成形を行う。この型枠61の筒状のゴム型63の軸中心には、水素分離体1の外形に対応した円柱形の内部孔65が形成されており、この内部孔65の軸中心には、水素分離体1の中心孔3の形状に対応した円柱状(試験管形状)の中心ピン67が立設されている。これにより、略円筒形状の型枠孔69が形成されている。
従って、本実施例では、このゴム型63の型枠孔69内に、緻密質支持部7を形成する材料として、YSZ造粒粉を充填し、円筒状の緻密質形成部71を作製した。
<第2粉末充填工程>
次に、図5(b)に示す様に、同様に、ゴム型63の型枠孔69内において、緻密質形成部71の上に、多孔質支持部5を形成する材料として、造孔材として有機ビーズを50体積%添加したYSZ造粒粉を充填した。
<加圧工程>
次に、図5(c)に示す様に、ゴム型63の上部に、上部金型73を固定した。なお、上部金型73には、多孔質支持部5の先端に対応する形状の凹部75が形成されており、この凹部75が嵌め込まれることによって、多孔質支持部5と同様な形状の多孔質形成部77が作製される。
そして、この状態でゴム型63の外周側より、100MPaにて加圧してプレス成形することにより、図5(d)に示す様な、水素分離体1の形状に対応した有底円筒形状成形体79を作製した。
<仮焼成工程>
次に、ゴム型63より取り出した有底円筒形状成形体79を脱脂し、その後、1000℃にて、1時間仮焼成することにより、図6(a)に示す様に、(焼結後に緻密質支持部
7となる)仮焼成緻密質支持部81と(焼結後に多孔質支持部3となる)仮焼成多孔質支持部83とが一体となった(焼結後にセラミック支持体9となる)セラミック仮焼成体85を得た。
<緻密層形成工程>
次に、図6(b)に要部(図6(a)のC部)を拡大して示すように、セラミック仮焼成体85の外周側の表面、即ち、仮焼成緻密質支持部81と仮焼成多孔質支持部83との界面87の露出部分89を所定幅で覆うように、YSZスラリーを塗布して、(焼結後に緻密層17となる)層状の緻密層形成部91を形成した。なお、YSZスラリーは、YSZ粉末に有機溶剤を加えてスラリー状としたものである。また、塗布方法としては、ディップコート、印刷、スプレーコート等を採用できる。
<第1焼成工程>
次に、緻密層形成部91とセラミック仮焼成体85とを同時に焼成(共焼成)し、図6(c)に示すように、表面に緻密層17を備えた外径φ10mm×長さ300mmのセラミック支持体9得た。詳しくは、緻密質支持部7と多孔質支持部5との界面13の露出部分15を覆うように形成された緻密層17を備えたセラミック支持体9を得た。
<全多孔質層形成工程>
次に、図6(d)に示す様に、セラミック支持体9の外表面に、前記YSZスラリーを用い、ディップコーティング法によって、全多孔質層形成部91を形成した。
詳しくは、緻密層17の先端側(同図上方)の外周面の所定範囲と、多孔質支持部5の全外周面のうちの露出部分(緻密層17で覆われていない部分の全体)にわたって、層状の全多孔質層形成部91を形成した。
その後、全多孔質層形成部91に対して、1200℃で焼き付け処理を行うことによって、図6(e)に示すような全多孔質層93とした。なお、この全多孔質層93のうち、内側(同図左側)が多孔質層19であり、外側(同図右側:表面側)が水素分離金属層21が形成される部分22である。
<Pd金属核形成工程>
次に、緻密層17及び全多孔質層93を備えたセラミック支持体9(その外側)を、Snイオン溶液に浸漬し、Snイオンを全多孔質層93の表面側に吸着させ、水洗後、Pdイオン溶液に浸漬させて、SnイオンとPdイオンの交換反応によりPdイオンを吸着させた。
その後、ヒドラジン溶液に浸漬させることにより、Pdイオンを還元しPd金属核とした。つまり、全多孔質層93の表面側の細孔95(図6(g)参照)の内周面に、Pd金属核を付着させた。
なお、前記各溶液に浸漬する場合には、セラミック支持体9の内側(中心孔3側)を外側より低圧にすると好適である。
<多孔質保護層形成工程>
次に、図6(f)に示す様に、Pd金属核を付着させた全多孔質層93に対して、再度上述したYSZスラリーをディップコーティングした後に、1200℃で焼き付けることにより、多孔質保護層27を形成した。
<無電解めっき工程>
次に、無電解めっき法(化学めっき法)により、全多孔質層93内の表面側に付着させたPd金属核を成長させ、図6(g)に要部(図6(f)のD部)を拡大して示す様に、細孔95の一部を埋めるようにして、3.0μmの厚みでPdからなる無電解めっき層(水素分離金属充填層)96を形成した。
詳しくは、この無電解めっき法では、セラミック支持体9の先端側(外側の全多孔質層
93及び多孔質保護層27が形成されている範囲)を、浴温60℃の無電解Pdめっき液(パラジウム化合物:濃度2g/L)中にセットし、20分にわたり無電解めっきを行って、無電解めっき層96を形成した。なお、無電解めっきを行う場合には、セラミック支持体9の内側(中心孔3側)を外側より低圧にするとより好適である。
なお、表面に(無電解めっき層96を含む)全多孔質層93及び多孔質保護層27を有する多孔質支持部5を備えたセラミック支持体9を、以下では、複合支持体97と称する。
<電解めっき工程>
次に、図7に示す様に、セラミック支持体9(従って複合支持体97)の中心孔3に、濃度6.0mol/LのNaCl水溶液を電解液として導入した。
また、NaCl電解液中に給電電極99を挿し込んだ後、前記複合支持体97を、予め対極101の配置された浴温30℃の電解Agめっき液(硝酸銀溶液:濃度37g/L)中にセットした。なお、電解Agめっき液は、多孔質保護層27の外側(図7の右側)に供給される。
そして、電流値(電流密度)0.3A/dm2にて定電流電解めっきを2.0分間実施し、無電解めっき層96上にAgめっき膜である電解めっき層103を形成し、(後に水素分離金属層21となる)水素分離金属層形成体105を作製した。
なお、この電解めっきでは、セラミック支持体9の内側の中心孔3(従って多孔質支持部5の細孔107)に供給された電解液を介して、無電解めっき層96に電子が供給され、多孔質保護層27の外側(従って多孔質保護層27の細孔109)に供給された電解Agめっき液を介して、無電解めっき層96の外側にめっき金属(ここではAg)が供給される。
そして、電解めっき後に、水素分離金属層形成体105に対して、窒素中750℃で熱処理を行い、PdとAgとを合金化し、厚み50μmのPdAg合金からなる水素分離金属層21とした。
これにより、全多孔質層93内における表面側が水素分離金属層21となり、全多孔質層93内において、水素分離金属層21が形成されていない内側が多孔質層19となる。
これらの工程によって、水素分離体1が完成した。
また、前記図4に示す様に、水素分離体1に金属継手51等を取り付けて水素分離装置21とするとともに、金属継手51によって金属容器53に水素分離装置21を固定して水素分離モジュール55とした。
d)本実施例の水素分離体1では、緻密層17が界面13の露出部分15を覆うように、多孔質支持部5と緻密質支持部7とに跨ってセラミック支持体9上に形成されており、且つ、水素分離金属層21は、緻密層17に接するとともに、多孔質支持部5の表面を覆うように形成されている。つまり、緻密層17が緻密質支持部7から多孔質支持部5側に、多孔質支持部5の表面に沿って突出している。
このような構造の水素分離体1の場合には、水素分離金属を全多孔質層93内に充填して水素分離金属層21を形成する際に、水素分離金属を含む溶液(Pdイオン溶液や無電解めっき液等)が緻密質層17の突出する部分の表面(詳しくは外表面及び内表面)に沿って回り込むように移動して、多孔質支持部5内(特に緻密質層17に近接する領域)に移動する。
これによって、緻密層17の外表面に接する全多孔質層93の細孔95内に十分な水素分離金属が供給されるので、緻密層17と十分に密着するように水素分離金属層21が形成され、その結果、緻密層17と水素分離金属層21と接合性(従って気密性)を十分に確保できる。
これにより、緻密層17と水素分離金属21との界面におけるガスリークを低減できるので、分離される水素の純度を(例えば99.99%以上に)高めることができる。特に、実際の原料ガスから水素を分離する場合には、水素分離体1の外側と内側とで約0.8MPaGの差(原料ガス側が高圧)があるので、ガスのリークが発生し易いが、本実施例の水素分離体1を用いることにより、好適にガスリークを防止できる。
また、本実施例では、水素分離金属層21は、緻密層17の表面のうち、多孔質支持部5上に位置する緻密層17の表面の一部(全体であってもよい)を覆うように形成されている。なお、水素分離金属層21は、緻密層17の表面のうち、緻密質支持部7上に位置する緻密層17の表面の一部(全体であってもよい)までも覆うように形成されていてもよい。
これにより、水素分離金属を含む溶液が緻密質層17の突出する部分の表面に沿って一層回り込み易くなるので、水素分離金属の充填性が向上し、よって、緻密層17と水素分離金属層21との界面における気密性が一層向上するという利点がある。
更に、本実施例では、多孔質支持部5と緻密質支持部7とが直接に接する構造である。これにより、セラミック支持体9の構成を簡易化でき、その製造も簡易化できる。
次に、実施例2の水素分離体について説明するが、前記実施例1と同様な内容の説明は省略する。
a)まず、本実施例の水素分離体の構成について説明する。
図8に要部を拡大して示す様に、本実施例の水素分離体121は、前記実施例1と同様に、試験管形状のセラミック支持体123を備えている。
このセラミック支持体123は、前記実施例1と同様な筒状の緻密質支持部125と試験管形状の多孔質支持部127とを備えるとともに、緻密質支持部125と多孔質支持部127との間に、同軸に筒状の中間支持部129を備えている。
中間支持部129は、緻密質支持部125と多孔質支持部127との中間の緻密さ(通気性)と中間の強度を有している。
特に、本実施例では、緻密質支持部125と中間支持部129との界面(第1界面)131の露出部分133と、中間支持部129と多孔質支持部127との界面(第2界面)135の露出部分137とを覆うように、実施例1と同様な緻密層139が形成されている。
また、多孔質支持部127の外周面の露出する部分(即ち緻密層139で覆われない部分)の全体を覆うように、多孔質セラミックからなる多孔質層141が形成されており、この多孔質層141の基端側(同図左側)は、緻密層139の先端側の外周面に接合し、その外周面の一部を覆っている。
更に、多孔質層141の全表面を覆うように、水素分離金属層143が形成されており、この水素分離金属層143の基端側は、緻密層139の先端側の外周面に接するように
形成されている。
また、水素分離金属層143の全表面を覆うように、多孔質保護層145が形成されており、この多孔質保護層145の基端側は、緻密層139の先端側の外周面に接するように形成されている。
b)次に、本実施例の水素分離体121の製造方法について説明する。
なお、同様な部材は同じ番号を用いて説明する。
<第1粉末充填工程>
本実施例では、図9(a)に示す様に、実施例1と同様なゴム型63を用いてプレス成形を行う。つまり、このゴム型63の型枠孔69内に、緻密質支持部125を形成する材料として、YSZ造粒粉を充填し、円筒状の緻密質形成部71を作製した。
<第2粉末充填工程>
次に、図9(b)に示す様に、同様に、ゴム型63の型枠孔69内において、緻密質形成部71の上に、中間支持部129を形成する材料として、造孔材として有機ビーズを16体積%添加したYSZ造粒粉を充填し、中間形成部147を作製した。
<第3粉末充填工程>
次に、図9(c)に示す様に、同様に、ゴム型63の型枠孔69内において、中間形成部147の上に、多孔質支持部127を形成する材料として、造孔材として有機ビーズを50体積%添加したYSZ造粒粉を充填した。
<加圧工程>
次に、図9(d)に示す様に、ゴム型63の上部に、上部金型73を固定した。これにより、中間形成部147の上に、多孔質支持部127とほぼ同様な形状の多孔質形成部77を作製した。
そして、この状態でゴム型63の外周側より、100MPaにて加圧してプレス成形することにより、図9(e)に示す様な、水素分離体1の形状に対応した有底円筒形状成形体79を作製した。
以後、前記実施例1と同様にして、「仮焼成工程」、「緻密層形成工程」、「第1焼成工程」、「Pd金属核形成工程」、「多孔質保護層形成工程」、「無電解めっき工程」、「電解めっき工程」によって、水素分離体121が完成した。
c)本実施例では、緻密質支持部125と多孔質支持部127との間に、中間のガス通過性を有する中間支持部129を備えるとともに、緻密質支持部125と中間支持部129との第1界面131と、中間支持部129と多孔質支持部127との第2界面135を覆うような緻密層139を備えている。
これによって、前記実施例1と同様な効果を奏するとともに、セラミック支持体123内では、各界面133、135における構造の変化が少なく、軸方向における緻密性が徐々に変化する構造となっているので、各界面133、135でクラック等が発生しにくく、よって、製造の際の歩留まりが良いという利点がある。
次に、実施例3の水素分離体について説明するが、前記実施例1と同様な内容の説明は省略する。
図10(a)に要部を示す様に、本実施例3の水素分離体151は、実施例1と同様に、緻密質支持部153及び多孔質支持部155からなるセラミック支持体157を備えている。
また、緻密質支持部153と多孔質支持部155との界面159の露出部分161を覆うように、前記実施例1と同様な緻密層163を備えている。
特に、本実施例3では、緻密層163と(多孔質層165及び水素分離金属層167からなる)全多孔質層169とは、前記実施例1のように径方向において重なる部分はなく、緻密層163の先端側(同図右側)の端面と全多孔質層169の基端側の端面とが、同図の左右方向において当接するように形成されている。
また、多孔質保護層171は、水素分離金属層167の全表面を覆うとともに、その基端側は、緻密層163の外周面に接している。
本実施例においても、前記実施例1と同様な効果を奏する。
次に、実施例4の水素分離体について説明するが、前記実施例1と同様な内容の説明は省略する。
図10(b)に要部を示す様に、本実施例4の水素分離体181は、実施例1と同様に、緻密質支持部183及び多孔質支持部185からなるセラミック支持体187を備えている。
また、緻密質支持部183と多孔質支持部185との界面189の露出部分191を覆うように、前記実施例1と同様な緻密層193を備えている。
特に、本実施例4では、緻密層193と(多孔質中に水素分離金属が充填された)水素分離金属層195とは、緻密層193の先端側(同図右側)の端面と水素分離金属層195の基端側の端面とが、同図の左右方向において当接するように形成されている。なお、本実施例では、前記実施例1のような多孔質層はない。
また、多孔質保護層197は、水素分離金属層195の全表面を覆うとともに、その基端側は、緻密層193の外周面に接している。
本実施例においても、前記実施例1と同様な効果を奏する。
次に、実施例5の水素分離体について説明するが、前記実施例1と同様な内容の説明は省略する。
図10(c)に要部を示す様に、本実施例5の水素分離体201は、実施例1と同様に、緻密質支持部203及び多孔質支持部205からなるセラミック支持体207を備えている。
また、緻密質支持部203と多孔質支持部205との界面209の露出部分211を覆うように、前記実施例1と同様な緻密層213を備えている。
特に、本実施例5では、緻密層213と(多孔質中に水素分離金属が充填された)水素分離金属層215とは、緻密層213の先端側(同図右側)の端面と水素分離金属層215の基端側の端面とが、同図の左右方向において当接するように形成されている。
更に、本実施例では、多孔質支持部205内における外側(同図上側)の一部にも水素分離金属が充填されて、水素分離金属層215を形成しており、しかも、多孔質支持部205内の水素分離金属は、緻密層213の内側(同図下側)にも入り込んでいる。なお、本実施例では、前記実施例1のような多孔質層はない。
また、多孔質保護層217は、水素分離金属層215の全表面を覆うとともに、その基端側は、緻密層213の外周面に接している。
本実施例においても、前記実施例1と同様な効果を奏する。また、本実施例では、水素
分離金属層215と緻密層213との接触面積が広いので、ガスリークを一層好適に防止できる。
[実験例]
次に、本発明の効果を確認するために行った実験例について説明する。
実験に使用する水素分離体として、前記実施例1、2と同様な水素分離体を作製した。また、比較例として、図11に示す水素分離体221を作製した。
この比較例の水素分離体221は、緻密質支持部223と多孔質支持部225とからなるセラミック支持体227を備えているが、前記実施例1のような緻密質層を備えていない。また、多孔質支持部225上には、実施例1と同様に、多孔質層228、水素分離金属層229、多孔質保護層231が積層されており、多孔質層228、水素分離金属層229、多孔質保護層231の各基端側の端部は、緻密質支持部223の外表面に接合されている。
そして、前記実施例1、2、比較例の水素分離体を用いて水中Heリーク試験を行った。
この水中Heリーク試験では、各水素分離体の閉塞された先端側を水中に入れ、室温にて、水素分離体の内側(中心孔)に1.0MPaGのHeガスを供給し、そのときに、水素分離体の外側からHeガスが漏出するか否かを調べた。
その結果、実施例1、2の水素分離体からは、Heガスのリークは見られなかった。それに対して、比較例の水素分離体では、緻密層と水素分離金属層の界面からガスのリークが見られた。
これにより、本発明の水素分離体は、ガスのリークを好適に防止できることが確認できた。
尚、本発明は前記実施形態や実施例になんら限定されるものではなく、本発明を逸脱しない範囲において種々の態様で実施しうることはいうまでもない。
(1)例えば、上述した内部給電方式の電解めっき以外に、通常の電解めっきを採用できる。この場合は、全多孔質層内に形成したPd金属層等に対して、導通を取るようにクリップ等によって一方の電極を取り付け、通常の様に電解めっきを行うことができる。
つまり、(一方の電極が取り付けられた)金属層等と他方の電極との間にめっき液を供給し、両電極間に電圧を印加することによって電解めっきを行うことができる。
(2)また、内部給電方式の場合には、セラミック支持体の外側に電解液を供給するとともに、内側に電解めっき液を供給し、内側(中心孔側)よりめっき金属を析出させてもよい。
(3)前記各実施例の水素分離体中(例えば多孔質支持部内など)に、天然ガス等の原料ガスを改質(例えば水蒸気改質)して、水素リッチの改質ガスとする(Ni等の)改質触媒を加えてもよい。
(4)前記実施例2では、1種類の中間支持部を用いたが、例えばガス透過性が異なる複数の中間支持部を用いてもよい。複数の中間支持部を用いる場合には、両側の多孔質支持部と緻密質支持部とに合わせて、ガス透過性(従って緻密性)が徐々に変化するように配置すること(例えば緻密質支持部側にゆくほどガス透過性が小さくなるように配置する)ことが望ましい。
1、121、151、181、201、221…水素分離体
7、125、153、183、203、223…緻密質支持部
5、127、155、185、205、225…多孔質支持部
9、123、157、187、207、227…セラミック支持体
13、131、135、159、189、209…界面
15、133、137、161、191、211…露出部分
17、139、163、193、213…緻密層
19、141、165、228…多孔質層
21、143、167、195、215、229…水素分離金属層
25、95、105、109…細孔
93、169…全多孔質層
129…中間支持部

Claims (5)

  1. ガスの通過が可能な多孔質支持部と気密性を有する緻密質支持部とが、一体に構成された支持体と、
    水素を含む気体のうち水素のみを選択して透過させる水素分離金属が前記支持体上に層状に配置された水素分離金属層と、
    を備えるとともに、
    前記水素分離金属層は、多孔質材の細孔内に水素分離金属が充填されたものである水素分離体において、
    気密性を有する緻密層が、前記多孔質支持部と前記緻密質支持部との界面部を覆うように、前記多孔質支持部と前記緻密質支持部とに跨って、前記支持体上に形成されており、
    且つ、前記水素分離金属層は、前記緻密層に接するとともに、前記多孔質支持部の表面を覆うように形成されていることを特徴とする水素分離体。
  2. 前記水素分離金属層は、前記緻密層の表面のうち、前記多孔質支持部上又は前記緻密質支持部上に位置する前記緻密層の表面の一部又は全体を覆うように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の水素分離体。
  3. 前記前記多孔質支持部と前記緻密質支持部との界面部に、前記多孔質支持部と前記緻密質支持部との間のガス通過性を有する中間支持部を、一つないし複数備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の水素分離体。
  4. 前記界面部は、前記多孔質支持部と前記緻密質支持部とが直接に接する界面であることを特徴とする請求項1又は2に記載の水素分離体。
  5. 前記水素分離体は、軸方向の一方の端部が閉塞されるとともに他方の端部が開放された筒状体であり、
    前記閉塞側に一端が閉塞された筒状の前記多孔質支持部を備えるとともに、前記開放側に筒状の前記緻密質支持部を備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の水素分離体。
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