JP5876668B2 - 成形体の製造方法及び切削体の製造方法 - Google Patents
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Description
(a)成形型により無機混合物を加圧しながら400℃以上に加熱する工程。
(b)加圧により無機混合物を成形した後、400℃以上の温度で加熱処理を施す工程。
上記本発明の成形体の製造方法は、シリカとナトリウムとを含有し、ナトリウムの含有率が0.005質量%以上3質量%以下であり、圧縮率0〜5%における最大荷重が0.7MPa以上であり、30℃における熱伝導率が0.05W/m・K以下である成形体を得るための製造方法であって、シリカとナトリウムとを含有し、ナトリウムの含有率が0.005質量%以上3質量%以下である無機混合物を、成形型に収容する収容工程と、無機混合物を成形する成形工程と、を備え、成形工程は、下記の工程(a)又は工程(b)を有することが好ましい。
(a)成形型により無機混合物を加圧しながら400℃以上に加熱する工程。
(b)加圧により無機混合物を成形した後、400℃以上の温度で加熱処理を施す工程。
(c)成形体のかさ密度が0.25g/cm3以上2.0g/cm3以下になるように成形型により無機混合物を加圧しながら加熱する工程。
(d)成形型で加圧することにより無機混合物を成形した後、400℃以上の温度で加熱処理を施す工程。
上記本発明の成形体の一部を切削して得られる切削体の製造方法は、シリカとナトリウムとを含有し、ナトリウムの含有率が0.005質量%以上3質量%以下である無機混合物を成形型に収容する収容工程と、無機混合物を成形する成形工程と、成形工程により得られた成形体の一部を切削する切削工程と、を備え、成形工程が下記の工程(c)又は工程(d)を有し、成形体が、シリカとナトリウムとを含有し、ナトリウムの含有率が0.005質量%以上3質量%以下であり、圧縮率0〜5%における最大荷重が0.7MPa以上であり、30℃における熱伝導率が0.05W/m・K以下であることが好ましい。
(c)成形体のかさ密度が0.25g/cm 3 以上2.0g/cm 3 以下になるように成形型により無機混合物を加圧しながら加熱する工程。
(d)成形型で加圧することにより無機混合物を成形した後、400℃以上の温度で加熱処理を施す工程。
上記本発明の切削体の製造方法では、上記成形体が、平均粒子径が0.5μm以上30μm以下である赤外線不透明化粒子をさらに含有し、赤外線不透明化粒子の含有率が0質量%超49.5質量%以下であることが好ましい。
上記本発明の切削体の製造方法では、赤外線不透明化粒子を含有する成形体は、800℃における熱伝導率が0.2W/m・K以下であることが好ましい。
[1−1]シリカ
本実施形態の成形体はシリカを含有する。成形体中のシリカの含有率が50質量%以上であると、固体伝導による伝熱が小さいため、断熱材用途の場合は好ましい。シリカの含有率が成形体の75質量%以上であると、シリカ粒子同士の付着力が増して、成形体の原料である無機混合物の飛散が少なくなるためより好ましい。なお、本明細書中シリカとは、組成式SiO2で表される成分からなる粒子の他、SiO2を含む粒子を指し、SiO2に加えて金属成分等、他の無機化合物を含有する粒子を包含し、これらの粒子をシリカ粒子という場合がある。シリカ粒子は、純粋な二酸化ケイ素に加えて、Si及び種々の他元素との塩や複合酸化物を含有してもよいし、水酸化物のような含水酸化物を含有してもよいし、シラノール基を有していてもよい。成形体中のシリカは、結晶質であっても、非晶質であっても、それらの混合体であってもよいが、断熱材用途の場合は非晶質であると、断熱材中の固体伝導による伝熱が小さく、断熱性能が向上するため、好ましい。
本実施形態の成形体は無機繊維を含有するのが好ましい。無機繊維を含有すると、加圧成形において、成形体からの粒子の脱落が少なく、生産性が高いという利点を有する。本明細書中、無機繊維とは平均太さに対する無機繊維の平均長さの比(アスペクト比)が10以上であるものをいう。アスペクト比は10以上であることが好ましく、成形体の作製時において、小さい圧力で成形を可能とし、成形体の生産性を向上させる観点から50以上がより好ましく、成形体の曲げ強度の観点から100以上がさらに好ましい。無機繊維のアスペクト比は、FE−SEMにより測定した無機繊維1000本の太さ及び長さの平均値から求めることができる。無機繊維は成形体中で単分散して混合されていることが好ましいが、無機繊維が互いに絡まった状態や、複数の無機繊維が同一方向で揃った束の状態で混合されていてもかまわない。また、単分散状態において、無機繊維の向きが同一方向で揃った状態であってもかまわないが、熱伝導率を小さくする観点から、無機繊維は、伝熱方向に対して垂直方向に配向していることが好ましい。
本実施形態の成形体は、赤外線不透明化粒子を含有することが、高い温度での断熱性能を要する場合は、好ましい。赤外線不透明化粒子とは、赤外線を反射、散乱又は吸収する材料からなる粒子を指す。断熱材に赤外線不透明化粒子が混合されていると、輻射による伝熱が抑制されるため、特に200℃以上の高い温度領域での断熱性能が高い。
本実施形態の成形体は、Naを含む。Naの含有率は、成形体の全質量を基準として0.005質量%以上3質量%以下である。Naの含有率が0.005質量%未満であると圧縮強度が小さい傾向があり、3質量%以上であると断熱性能が低い傾向がある。この理由は定かではないが、以下のように推定される。後述するように、成形体の製造においては、成形体を加熱処理する工程を有する。この加熱処理工程においてNaが溶融することにより、成形体の硬化に寄与すると本発明者は推定している。Naの含有率は、成形体に不純物として含まれるシリカ成分以外の成分、例えばTiO2、Fe2O3、Al2O3等の量に依存するが、成形体を十分に硬化させ、圧縮強度を高める観点から、断熱材の全質量を基準として0.005質量%以上2質量%以下が好ましく、0.005質量%以上1.5質量%がより好ましく、0.005質量%以上1.0%質量%以下がさらに好ましい。
成形体は、BET比表面積が10m2/g以上350m2/g以下であるのが好ましい。この範囲にBET比表面積を有する成形体は、熱伝導率が小さい傾向がある。しかしながら、圧縮率0〜5%における最大荷重が0.7MPa以上であるとは限らない。ところが、前記範囲にBET比表面積を有し、さらにNaの含有率が0.005質量%以上3質量%以下であると、荷重による圧縮変形が小さい傾向がある。この理由は定かではないが、上述したように、Naの溶融が成形体の硬化に寄与すると推定されることから、BET比表面積が10m2/g以上350m2/g以下であり、且つNaの含有率が0.005質量%以上3質量%以下であると圧縮強度が大きくなる傾向があり、その結果荷重による圧縮変化が小さく、断熱性能に優れた成形体を得られると推定される。BET比表面積は10m2/g以上250m2/g以下がより好ましく、10m2/g以上200m2/g以下がさらに好ましい。
本実施形態の成形体は、圧縮率が0〜5%の範囲における最大荷重が0.7MPa以上である。0.8MPaであることがより好ましく、0.9MPaであることが更に好ましい。
圧縮率=100×ストローク(押し込み距離)/サンプルの圧縮方向長さ (1)
成形体は、30℃における熱伝導率が0.05W/m・K以下である。断熱性能の観点から、熱伝導率は0.045W/m・K以下が好ましく、0.040W/m・K以下がより好ましく、0.037W/m・K以下がさらに好ましい。成形体が赤外線不透明化粒子を含む場合は、800℃における熱伝導率が0.2W/m・K以下であることが好ましく、0.19W/m・K以下であることがより好ましく、0.18W/m・K以下であることがさらに好ましい。熱伝導率の測定方法は、後述する。
成形体は、荷重による圧縮変形を小さくする観点から、成形体の全質量を基準として、Kの含有率が0.005質量%以上5質量%以下、Mgの含有率が0.005質量%以上5質量%以下、Caの含有率が0.005質量%以上2質量%以下、Feの含有率が0.005質量%以上6質量%以下であることが好ましく、Kの含有率が0.005質量%以上3質量%以下、Mgの含有率が0.005質量%以上3.5質量%以下、Caの含有率が0.005質量%以上1.5質量%以下、Feの含有率が0.005質量%以上3質量%以下であることがより好ましく、Kの含有率が0.005質量%以上1.5質量%以下、Mgの含有率が0.005質量%以上2.5質量%以下、Caの含有率が0.005質量%以上1質量%以下、Feの含有率が0.005質量%以上2質量%以下であることがさらに好ましい。成形体におけるK、Mg、Ca、Feの含有率は、XRF(蛍光X線分析)により定量することができる。成形体は不純物としてアルミニウム(Al)、リン(P)、硫黄(S)、塩素(Cl)、ニッケル(Ni)、ゲルマニウム(Ge)を含んでいてもかまわない。
本実施形態の成形体の製造方法は、シリカとナトリウムとを含有し、ナトリウムの含有率が0.005質量%以上3質量%以下である無機混合物を加熱処理する工程を備える。上記製造方法は、上記無機混合物を成形型に収容する収容工程と、無機混合物を成形する成形工程とを備え、成形工程は(a)成形型により無機混合物を加圧しながら400℃以上に加熱する工程、又は、(b)加圧により無機混合物を成形した後、400℃以上の温度で加熱処理を施す工程を有することが好ましい。以下、成形体の製造に用いる原料及び各工程を説明する。
「シリカ」や「石英」と呼ばれるケイ素の酸化物。
ケイ素の部分酸化物。
シリカアルミナやゼオライトのようなケイ素の複合酸化物。
Na、Ca、K、Mg、Ba、Ce、B、Fe及びAlのいずれかのケイ酸塩(ガラス)。
ケイ素以外の元素の酸化物、部分酸化物、塩又は複合酸化物(アルミナやチタニア等)と、ケイ素の酸化物、部分酸化物、塩又は複合酸化物との混合体。
SiCやSiNの酸化物。
<湿式法で合成されるシリカ>
ケイ酸ナトリウムを原料に酸性で作られるゲル法シリカ。
ケイ酸ナトリウムを原料にアルカリ性で作られる沈降法シリカ。
アルコキシシランの加水分解・縮合で合成されるシリカ。
ケイ素の塩化物を燃焼して作られるヒュームドシリカ。
ケイ素金属ガスを燃焼して作られるシリカ。
フェロシリコン製造時などに副生するシリカヒューム。
アーク法やプラズマ法で製造されるシリカ。
ケイ石を溶融して作られる溶融シリカなど。
Na、K、Mg、Ca、Feは、シリカの製造プロセスや無機混合物の製造プロセス中に、Na、K、Mg、Ca、Feを含む化合物としてそれぞれ添加してもよいが、十分な量のNa、K、Mg、Ca、Feを予め含有しているシリカを含む無機化合物粒子を使用してもよい。Na、K、Mg、Ca、Feを含む化合物としては、特に限定されないが、例えばNa、K、Mg、Ca、Feの酸化物、複合酸化物、水酸化物、窒化物、炭化物、炭酸塩、酢酸塩、硝酸塩、難溶性の塩、及びアルコキシド等が挙げられる。これらは単独で添加してもよく、もしくはこれらの混合物を添加してもよい。Na、K、Mg、Ca、Feを不純物として含有するシリカを含む無機化合物粒子を無機混合物の原料とするのは、生産性、コスト、作業性の観点から、好ましい態様である。このようなシリカを含む無機化合物粒子は、例えば沈殿法で作られたシリカゲル由来の粒子やフェロシリコン製造時などに複製するシリカヒュームとして得ることができる。
シリカ粒子、赤外線不透明化粒子及び無機繊維は、公知の粉体混合機、例えば、改訂六版 化学工学便覧(丸善)に掲載されているものを使用して混合することができる。この時、シリカを含む無機化合物粒子を2種類以上混合したり、Na、K、Mg、Ca、Fe、P、Sをそれぞれ含む化合物やその水溶液を混合することも可能である。公知の粉体混合機としては、容器回転型(容器自体が回転、振動、揺動する)として水平円筒型、V型(攪拌羽根が付いていてもよい)、ダブルコーン型、立方体型及び揺動回転型、機械撹拌型(容器は固定され、羽根などで撹拌する)として、単軸リボン型、複軸パドル型、回転鋤型、二軸遊星攪拌型、円錐スクリュー型、高速撹拌型、回転円盤型、ローラー付き回転容器型、撹拌付き回転容器型、高速楕円ローター型、流動撹拌型(空気、ガスによって撹拌する)として、気流撹拌型、重力による無撹拌型が挙げられる。これらの混合機を組み合わせて使用してもよい。
本実施形態の成形体は、少なくともシリカを含有する無機混合物を特定の温度で加圧成形することによって製造できる。使用状況に応じて無機繊維や赤外線不透明化粒子、金属酸化物ゾルを添加して形成した無機混合物を原料とし、この無機混合物を加圧成形したものでもよい。添加した金属酸化物ゾルが無機バインダーとなり、高い圧縮強度を有する成形体を得ることができる。金属酸化物ゾルを成形体全体に高分散させる観点から、複数の種類のシリカ粒子を混合する場合、例えば小粒子と大粒子を予め上述の方法で混合した後に、金属酸化物ゾルを添加して混合するのが好ましい。金属酸化物ゾルを混合する際も、小粒子と大粒子を混合する場合と同様に、公知の攪拌羽根を備える粉砕機を使用して、粒子を粉砕したり、無機繊維を裁断したり、粒子や無機繊維の分散性を向上させながら、攪拌羽根先端の周速を100km/hとして混合することが好ましい。金属酸化物ゾルの分散性を向上させるには、撹拌羽根を有する粉体混合機を使用し、撹拌羽根先端の周速を100km/h以上にすることが好ましく、大粒子同士の接触をより少なくする観点で200km/h以上がより好ましく、300km/h以上がさらに好ましい。
本実施形態の成形体は、原料である無機混合物を加圧成形して得ることができ、成形工程と後述の加熱工程とは、(a)同時に行ってもよいし、(b)成形工程の後に加熱工程を行ってもよい。すなわち、(a)無機化合物を充填(収容)した金型(成形型)を加熱しながら加圧する方法でもよいし、(b)無機化合物を充填した状態で金型を加圧することにより無機化合物を成形した後、得られた成形体を金型から取り出すか金型に入れたままの状態で加熱する方法でもよい。両態様において、好ましい加圧の圧力及び加熱温度はほぼ同じである。
加圧成形中又は加圧成形後の成形体を、成形体の耐熱性が十分である温度や時間の条件の範囲内で、加熱乾燥し、成形体の吸着水を除去した後実用に供すると、熱伝導率が低くなるため好ましい。さらに、加熱処理を施してもよい。
本実施形態の成形体は、その一部を切削することによって、切削体を得ることができる。切削体の製造方法としては、例えば、シリカとナトリウムとを含有し、ナトリウムの含有率が0.005質量%以上3質量%以下である無機混合物を金型に収容する収容工程と、無機混合物を成形する成形工程と、成形工程により得られた成形体の一部を切削する切削工程とを含む。成形体の切削手段としては、特に限定されないが、カッター、丸のこ、ジグソー、糸のこ盤、ドリル、グラインダー、バンドソー、サイドカッター、汎用旋盤、卓上旋盤やNC旋盤等の旋盤、汎用フライス、縦型マシニングセンタ、横型マシニングセンタ、5軸加工機等のフライス盤等を用いることができ、特にハンドソー、旋盤、フライス盤を用いることが好ましい。
被包体は、成形体と、それを収容する外被材とを有する。被包体は成形体と比較して取扱が容易で、施工もしやすいという利点を有する。図1は、本実施形態に係る被包体の断面模式図の一例である。また、図2は本実施形態に係る小粒子及び大粒子の断面模式図の一例である。図1及び図2に示すように、本実施形態の被包体1は、複数の小粒子Sと、小粒子Sよりも粒子径が大きい複数の大粒子Lと、を含有する成形体2と、成形体2を収容する外被材3から構成される。成形体2内において、小粒子S及び大粒子Lは混合しており、大粒子Lの周囲に小粒子Sが存在している。なお、成形体をコア材という場合がある。
外被材は、コア材である成形体を収容可能な限り、特に限定されないが、例として、ガラスクロス、アルミナ繊維クロス、シリカクロス等の無機繊維織物、無機繊維編物、ポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ナイロンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、フッ素系樹脂フィルム等の樹脂フィルム、プラスチック−金属フィルム、アルミニウム箔、ステンレス箔、銅箔等の金属箔、セラミックペーパー、無機繊維不織布、有機繊維不織布、ガラス繊維紙、炭素繊維紙、ロックウール紙、無機充填紙、有機繊維紙、セラミックコーティング、フッ素樹脂コーティング、シロキサン樹脂コーティング等の樹脂コーティング等を挙げることができる。被包体を断熱材とする場合、外被材の熱容量を小さくする観点から、外被材の厚みは薄い方が好ましいが、使用状況や必要な強度等に応じて適宜選択することが可能である。外被材が、コア材を使用する温度で安定なものからなる場合、使用時においても、外被材がコア材である無機混合物もしくは成形体を収容した状態である。高温で使用される被包体の場合は、使用後のコア材の取扱いがし易い観点で、耐熱性の高い外被材は好ましいが、本明細書中、「外被材」はコア材の使用時にコア材を収容しているものの他、コア材の運搬や施工の工程でコア材を収容しているものを包含する。つまり、外被材は運搬時や施工時にのみコア材を保護し、使用時には溶融及び/又は揮発してしまうものを包含するので、外被材そのものや外被材に含まれる有機成分は、コア材の使用温度で溶融や消失をしてもよい。
本実施形態の成形体は、シリカ粒子を含み、使用状況に応じて大粒子、赤外線不透明化粒子や無機繊維を添加し形成した無機混合物を原料とし、この無機混合物を加圧成形してコア材とし、外被材で被覆したものでもよい。成形体をコア材とする場合は、後述するように、成形体の原料である無機混合物と外被材を共に加圧成形してもよいし、無機混合物を加圧成形した後に外被材で被覆することも可能である。
本実施形態のシリカ粒子とNaを含む成形体及び被包体は、断熱材の他、吸音材、防音材、遮音材、反響防止材、消音材、研磨剤、触媒担体、吸着剤、芳香剤や殺菌剤などの薬剤を吸着する担体、脱臭剤、消臭剤、調湿材、充填剤、顔料等に好適に用いることもできる。
無機混合物のNaの含有率の測定、BET比表面積測定、圧縮強度の測定、熱伝導率の測定は、次の方法により実施する。
成形体をメノー乳鉢で粉砕し、30mmφ塩ビリングに充填してXRF錠剤成型器で加圧成形してタブレットを作成し、測定試料とする。これを株式会社リガク製蛍光X線分析装置RIX−3000で測定する。
成形体を縦2cm、横2cm、厚み2cmに加工し、株式会社島津製作所製 精密万能試験機オートグラフAG−100KNを使用して、押し込み速度0.5mm/分で圧縮強度を測定する。
縦30cm、横30cm、厚み20mmの形状にした成形体を測定試料とし、30℃での熱伝導率を、ヒートフローメーター HFM 436 Lambda(商品名、NETZSCH社製)を使用して熱伝導率を測定する。較正は、JISA1412−2に従い、密度163.12kg/m3、厚さ25.32mmのNIST SRM 1450c校正用標準板を使用して、高温側と低温側の温度差が20℃の条件において、15、20、24、30、40、50、60、65℃で予め実施する。800℃における熱伝導率は、JIS A 1421−1の方法に準拠して測定する。直径30cm、厚み20mmの円板状にした成形体2枚を測定試料とし、測定装置として、保護熱板法熱伝導率測定装置(英弘精機株式会社製)を使用する。
Na含有率が0質量%のシリカ粉体に、0.5mol/LのNaOH水溶液を添加してロータリークラッシャーで混合した。縦30cm、横30cm、厚み20mm、かさ密度が0.44g/cm3の成形体を得られるように、内寸が縦30cm、横30cmの金型にシリカ粉体792gを充填し、加圧成形をした結果、かさ密度が0.44g/cm3の成形体を得た。この成形体を900℃で3時間加熱処理を施し、実施例1の成形体とした。実施例1の成形体のNaの含有率は0.53質量%であり、30℃における熱伝導率は0.0223W/m・Kであった。成形体を垂直方向に切断して縦6cm、横6cm、厚み20mmの切削体を25枚作成したが、これらのいずれの切削体にも欠けや破損はなかった。さらに、この縦6cm、横6cm、厚み20mmの切削体を切断して縦2cm、横2cm、厚み2cmに加工し、圧縮強度を測定した結果、圧縮率=5.0%における最大荷重は1.5MPaであった。
Na含有率が0%のシリカ粉体(小粒子)90質量%と、Na含有率が10%のシリカ粉体(大粒子)10質量%をハンマーミルで使用して均一に混合したシリカ粉体を得た。このシリカ粉体421gを使用して実施例1と同様に加圧成形を行い、縦30cm、横30cm、厚み20mm、かさ密度が0.23g/cm3の成形体を得た後、900℃で5時間加熱処理を施し、実施例2の成形体を得た。実施例2の成形体のNaの含有率は0.97質量%であり、30℃における熱伝導率は0.0231W/m・Kであった。実施例2の成形体を実施例1と同様に切断して切削体を25枚作成したが、これらのいずれの切削体にも欠けや破損はなかった。さらに、実施例1と同様にして圧縮強度を測定した結果、圧縮率=3.9%においてサンプルが崩壊して破壊点を示し、この時の荷重が3.1MPaだった。なお、小粒子の平均粒子径DSは7.5nmであり、大粒子の平均粒子径DLは60μmであった。
Na含有率が0質量%のシリカ粉体に、0.5mol/LのNaOH水溶液を添加してボールミルで混合して得たシリカ粉体787gを使用して実施例1と同様に加圧成形を行い、縦30cm、横30cm、厚み20mm、かさ密度が0.44g/cm3の成形体を得た後、900℃で5時間加熱処理を施し、実施例3の成形体を得た。実施例3の成形体のNaの含有率は2.9質量%であり、30℃における熱伝導率は0.0195W/m・Kであった。実施例3の成形体を実施例1と同様に切断して切削体を25枚作成したが、これらのいずれの切削体にも欠けや破損はなかった。さらに、実施例1と同様にして圧縮強度を測定した結果、圧縮率=5.0%における最大荷重は3.1MPaであった。
Na含有率が0%のシリカ粉体(小粒子)25質量%と、Na含有率が0.1%のシリカ粉体(大粒子)75質量%をハンマーミルで使用して均一に混合して得たシリカ粉体936gを使用して実施例1と同様に加圧成形を行い、縦30cm、横30cm、厚み20mm、かさ密度が0.52g/cm3の成形体を得た後、900℃で24時間加熱処理を施し、実施例4の成形体を得た。実施例4の成形体のNaの含有率は0.074質量%、30℃における熱伝導率は0.0339W/m・Kであった。実施例4の成形体を実施例1と同様に切断して切削体を25枚作成したが、これらのいずれの切削体にも欠けや破損はなかった。さらに、実施例1と同様にして圧縮強度を測定した結果、圧縮率=5.0%における最大荷重は1.1MPaであった。なお、小粒子の平均粒子径DSは7.5nmであり、大粒子の平均粒子径DLは6μmであった。
Na含有率が0%のシリカ粉体(小粒子)50質量%と、Na含有率が0.34%のシリカ粉体(大粒子)50質量%をハンマーミルで均一に混合して得たシリカ粉体576gを使用して実施例1と同様に加圧成形を行い、縦30cm、横30cm、厚み20mm、かさ密度が0.32g/cm3の成形体を得た後、900℃で5時間加熱処理を施し、実施例5の成形体を得た。実施例5の成形体のNaの含有率は0.17質量%であり、30℃における熱伝導率は0.0421W/m・Kであった。実施例5の成形体を実施例1と同様に切断して切削体を25枚作成したが、これらのいずれの切削体にも欠けや破損はなかった。さらに、実施例1と同様にして圧縮強度を測定した結果、圧縮率=2.7%においてサンプルが崩壊して破壊点を示し、この時の荷重が2.2MPaだった。また、上記のシリカ粉体を使用して、縦30cm、横30cm、厚み20mmになるようにホットプレス機を使用して900℃で5時間加圧及び加熱を施した。得られた成形体の30℃における熱伝導率は0.0420W/m・Kであった。実施例1と同様にして切削体を25枚作成したが、これらのいずれの切削体にも欠けや破損はなかった。さらに、実施例1と同様にして圧縮強度を測定した結果、圧縮率=2.6%においてサンプルが崩壊して破壊点を示し、この時の荷重が2.2MPaだった。なお、小粒子の平均粒子径DSは14nmであり、大粒子の平均粒子径DLは150nmであった。
Na含有率が0質量%のシリカ粉体(小粒子)25質量%と、Na含有率が0質量%のシリカ粉体(大粒子)75質量%をロータリークラッシャーで均一に混合した後、0.5mol/LのNaOH水溶液を添加してさらにロータリークラッシャーで混合して得たシリカ粉体1267gを使用して実施例1と同様に加圧成形を行い、縦30cm、横30cm、厚み20mm、かさ密度が0.70g/cm3の成形体を得た後、1000℃で5時間加熱処理を施し、実施例6の成形体を得た。実施例6の成形体のNaの含有率は0.009質量%であり、30℃における熱伝導率は0.0333W/m・Kであった。実施例6の成形体を実施例1と同様に切断して切削体を25枚作成したが、これらのいずれの切削体にも欠けや破損はなかった。さらに、実施例1と同様にして圧縮強度を測定した結果、圧縮率=5.0%における最大荷重は0.73MPaであった。なお、小粒子の平均粒子径DSは14nmであり、大粒子の平均粒子径DLは10μmであった。
Naの含有率が4.15質量%のシリカ粉体を、硝酸で酸洗浄した。このシリカ粉体702gを使用して実施例1と同様に加圧成形を行い、縦30cm、横30cm、厚み20mm、かさ密度が0.39g/cm3の成形体を得た後、900℃で5時間加熱処理を施し、実施例7の成形体を得た。実施例7の成形体のNaの含有率は2.3質量%であり、30℃における熱伝導率は0.0310W/m・Kであった。実施例7の成形体を実施例1と同様に切断して切削体を25枚作成したが、これらのいずれの切削体にも欠けや破損はなかった。さらに、実施例1と同様にして圧縮強度を測定した結果、圧縮率=2.5%においてサンプルが崩壊して破壊点を示し、この時の荷重が7.8MPaだった。
Na含有率が0質量%のシリカ粉体(小粒子)21質量%と、Na含有率が0.34%のシリカ粉体(大粒子)63質量%をハンマーミルで均一に混合した後、平均粒子径が1μmの、赤外不透明化粒子であるケイ酸ジルコニウム16質量%を添加して引き続き均一に混合し、シリカ粉体を得た。このシリカ粉体1042gを使用して実施例1と同様に加圧成形を行い、縦30cm、横30cm、厚み20mm、かさ密度が0.58g/cm3の成形体を得た後、900℃で5時間加熱処理を施し、実施例8の成形体を得た。実施例8の成形体のNaの含有率は0.22質量%であり、30℃における熱伝導率は0.0413W/m・Kであった。実施例8の成形体を実施例1と同様に切断して切削体を25枚作成したが、これらのいずれの切削体にも欠けや破損はなかった。さらに、実施例1と同様にして圧縮強度を測定した結果、圧縮率=4.5%においてサンプルが崩壊して破壊点を示し、この時の荷重が3.6MPaだった。また、このシリカ粉体を使用して、内径が直径30cmの円筒型の金型を使用して加圧成形を行い、直径30cm、厚み20mm、かさ密度が0.58g/cm3の円板状の成形体を2枚得た。この2枚の成形体を用いて、800℃における熱伝導率を測定したところ、0.0937W/m・Kであった。なお、小粒子の平均粒子径DSは14nmであり、大粒子の平均粒子径DLは150nmであった。
Na含有率が0質量%のシリカ粉体(小粒子)20質量%と、Na含有率が0.34%のシリカ粉体(大粒子)60質量%をハンマーミルで均一に混合した後、平均粒子径が1μmの、赤外不透明化粒子であるケイ酸ジルコニウム15質量%を添加して引き続き均一に混合し、さらに平均繊維径が11μmで平均繊維長が6.4mmのグラスファイバー5質量%を添加して高速せん断ミキサーで混合して均一にし、シリカ粉体を得た。このシリカ粉体702gを使用して実施例1と同様に加圧成形を行い、縦30cm、横30cm、厚み20mm、かさ密度が0.39g/cm3の成形体を得た後、900℃で5時間加熱処理を施し、実施例9の成形体を得た。実施例9の成形体のNaの含有率は0.063質量%であり、30℃における熱伝導率は0.0274W/m・Kであった。実施例9の成形体を実施例1と同様に切断して切削体を25枚作成したが、これらのいずれの切削体にも欠けや破損はなかった。さらに、実施例1と同様にして圧縮強度を測定した結果、圧縮率=4.4%においてサンプルが崩壊して破壊点を示し、この時の荷重が0.98MPaだった。なお、小粒子の平均粒子径DSは14nmであり、大粒子の平均粒子径DLは150nmであった。
0.5mol/Lの硝酸ナトリウム水溶液を、15℃に保持した攪拌状態のコロイド粒子径10〜20nmのシリカゾル溶液(日産化学社製、商品名「スノーテックス 40」、SiO2含有率:40質量%)中へ徐々に滴下し、シリカゾル、硝酸ナトリウムの混合スラリーを得た。その後、出口温度を130℃に設定したスプレードライヤー装置で混合スラリーを噴霧乾燥し固形物を得た。次いで、得られた固形物を電気炉中で室温から300℃まで2時間かけて昇温後、300℃で3時間保持した。さらに550℃まで2時間で昇温後、550℃で3時間保持して焼成した後、徐冷しシリカ粉体を得た。このシリカ粉体990gを使用して実施例1と同様に加圧成形を行い、縦30cm、横30cm、厚み20mm、かさ密度が0.55g/cm3の成形体を得た後、900℃で5時間加熱処理を施し、実施例10の成形体を得た。実施例10の成形体のNaの含有率は1.7質量%であり、30℃における熱伝導率は0.0357W/m・Kであった。実施例10の成形体を実施例1と同様に切断して切削体を25枚作成したが、これらのいずれの切削体にも欠けや破損はなかった。さらに、実施例1と同様にして圧縮強度を測定した結果、圧縮率=4.3%においてサンプルが崩壊して破壊点を示し、この時の荷重が2.5MPaだった。
Na含有率が0%のシリカ粉体(小粒子)40質量%と、Na含有率が0.273%のシリカ粉体(大粒子)60質量%をハンマーミルで使用して均一に混合した後、コロイド粒子径が5nmのコロイダルシリカを、混合シリカ粉体の重量に対して外掛けで、固形分として10質量%添加して引き続き均一に混合し、シリカ粉体を得た。このシリカ粉体594gを使用して実施例1と同様に加圧成形を行い、縦30cm、横30cm、厚み20mm、かさ密度が0.33g/cm3の成形体を得た後、1000℃で5時間加熱処理を施し、実施例11の成形体を得た。実施例11の成形体のNaの含有率は0.16質量%であり、30℃における熱伝導率は0.0317W/m・Kであった。実施例11の成形体を実施例1と同様に切断して切削体を25枚作成したが、これらのいずれの切削体にも欠けや破損はなかった。さらに、実施例1と同様にして圧縮強度を測定した結果、圧縮率=3.9%においてサンプルが崩壊して破壊点を示し、この時の荷重が0.93MPaだった。なお、小粒子の平均粒子径DSは7.5nmであり、大粒子の平均粒子径DLは80nmであった。
0.5mol/LのNaOH水溶液を添加しなかった以外は、実施例1と同様にして比較例1の成形体を得た。比較例1の成形体を実施例1と同様に切断して切削体を25枚作成しようとしたが、欠けや破損がひどく、縦6cm、横6cm、厚み20mmの切削体を得ることはできなかった。さらに、実施例1と同様にして圧縮強度を測定した結果、圧縮率=0〜5%の範囲では圧縮に伴いサンプルが変形して明確な破壊点を示さず、圧縮率=5%における荷重は0.11MPaだった。
シリカ粉体を酸洗浄しなかった以外は、実施例7と同様にして比較例2の成形体を得た。比較例1の成形体の30℃における熱伝導率は0.0578W/m・Kであった。
加熱処理を施さなかった以外は、実施例9と同様にして比較例3の成形体を得た。比較例3の成形体を実施例1と同様に切断して切削体を25枚作成しようとしたが、切削体のうち13枚で角部分が崩壊し、得られた切削体は12枚だった。さらに、実施例1と同様にして圧縮強度を測定した結果、圧縮率=0〜5%の範囲では圧縮に伴いサンプルが変形して明確な破壊点を示さず、圧縮率=5%における荷重は0.41MPaだった。
Claims (18)
- シリカとナトリウムとを含有し、
前記ナトリウムの含有率が0.005質量%以上3質量%以下であり、圧縮率0〜5%における最大荷重が0.7MPa以上であり、30℃における熱伝導率が0.05W/m・K以下である、成形体を得るための製造方法であって、
シリカとナトリウムとを含有し、前記ナトリウムの含有率が0.005質量%以上3質量%以下である無機混合物を400℃以上の温度で加熱処理する工程を備える、成形体の製造方法。 - シリカとナトリウムとを含有し、
前記ナトリウムの含有率が0.005質量%以上3質量%以下であり、圧縮率0〜5%における最大荷重が0.7MPa以上であり、30℃における熱伝導率が0.05W/m・K以下である、成形体を得るための製造方法であって、
シリカとナトリウムとを含有し、前記ナトリウムの含有率が0.005質量%以上3質量%以下である無機混合物を、成形型に収容する収容工程と、
前記無機混合物を成形する成形工程と、を備え、
前記成形工程は、下記の工程(a)又は工程(b)を有する、成形体の製造方法。
(a)前記成形型により前記無機混合物を加圧しながら400℃以上に加熱する工程。
(b)加圧により前記無機混合物を成形した後、400℃以上の温度で加熱処理を施す工程。 - 前記成形体がカリウムを含有し、前記カリウムの含有率が0.005質量%以上5質量%以下である、請求項1又は2に記載の成形体の製造方法。
- 前記成形体がマグネシウムを含有し、前記マグネシウムの含有率が0.005質量%以上5質量%以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の成形体の製造方法。
- 前記成形体がカルシウムを含有し、前記カルシウムの含有率が0.005質量%以上2質量%以下である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の成形体の製造方法。
- 前記成形体が鉄を含有し、前記鉄の含有率が0.005質量%以上6質量%以下である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の成形体の製造方法。
- 前記成形体が無機繊維をさらに含有し、前記無機繊維の含有率が0.1質量%以上50質量%以下である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の成形体の製造方法。
- 前記無機繊維が生体溶解性を有する、請求項7に記載の成形体の製造方法。
- 前記成形体が、平均粒子径が0.5μm以上30μm以下である赤外線不透明化粒子をさらに含有し、前記赤外線不透明化粒子の含有率が0質量%超49.5質量%以下である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の成形体の製造方法。
- 前記成形体の800℃における熱伝導率が0.2W/m・K以下である、請求項9に記載の成形体の製造方法。
- シリカとナトリウムとを含有し、前記ナトリウムの含有率が0.005質量%以上3質量%以下である無機混合物を、成形型に収容する収容工程と、
前記無機混合物を成形する成形工程と、を備え、
前記成形工程は、下記の工程(a)又は工程(b)を有する、成形体の製造方法。
(a)前記成形型により前記無機混合物を加圧しながら400℃以上に加熱する工程。
(b)加圧により前記無機混合物を成形した後、400℃以上の温度で加熱処理を施す工程。 - 前記成形工程において、前記成形体のかさ密度が0.25g/cm3以上2.0g/cm3以下になるように成形圧力を設定する、請求項2又は11に記載の成形体の製造方法。
- シリカを含む平均粒子径DSが5nm以上30nm未満である小粒子と、ナトリウム及びシリカを含む平均粒子径DLが30nm以上50μm以下である大粒子とを混合し、前記無機混合物を得る工程をさらに備える、請求項2又は11に記載の成形体の製造方法。
- シリカを含む平均粒子径DSが5nm以上30nm未満である小粒子と、ナトリウム及びシリカを含む平均粒子径DLが30nm以上50μm以下である大粒子と、金属酸化物ゾルとを混合し、前記無機混合物を得る工程をさらに備える、請求項2又は11に記載の成形体の製造方法。
- シリカとナトリウムとを含有し、前記ナトリウムの含有率が0.005質量%以上3質量%以下である無機混合物を、成形型に収容する収容工程と、
前記無機混合物を成形する成形工程と、
前記成形工程により得られた成形体の一部を切削する切削工程と、を備え、
前記成形工程が下記の工程(c)又は工程(d)を有する、切削体の製造方法。
(c)成形体のかさ密度が0.25g/cm3以上2.0g/cm3以下になるように前記成形型により前記無機混合物を加圧しながら加熱する工程。
(d)前記成形型で加圧することにより前記無機混合物を成形した後、400℃以上の温度で加熱処理を施す工程。 - シリカとナトリウムとを含有し、前記ナトリウムの含有率が0.005質量%以上3質量%以下である無機混合物を、成形型に収容する収容工程と、
前記無機混合物を成形する成形工程と、
前記成形工程により得られた成形体の一部を切削する切削工程と、を備え、
前記成形工程が下記の工程(c)又は工程(d)を有し、
前記成形体が、シリカとナトリウムとを含有し、前記ナトリウムの含有率が0.005質量%以上3質量%以下であり、圧縮率0〜5%における最大荷重が0.7MPa以上であり、30℃における熱伝導率が0.05W/m・K以下である、切削体の製造方法。
(c)成形体のかさ密度が0.25g/cm 3 以上2.0g/cm 3 以下になるように前記成形型により前記無機混合物を加圧しながら加熱する工程。
(d)前記成形型で加圧することにより前記無機混合物を成形した後、400℃以上の温度で加熱処理を施す工程。 - 前記成形体が、平均粒子径が0.5μm以上30μm以下である赤外線不透明化粒子をさらに含有し、前記赤外線不透明化粒子の含有率が0質量%超49.5質量%以下である、請求項16に記載の切削体の製造方法。
- 前記成形体の800℃における熱伝導率が0.2W/m・K以下である、請求項17に記載の切削体の製造方法。
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