JP5870674B2 - 積層コンデンサアレイ - Google Patents

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本発明は、積層コンデンサアレイに関する。
複数の誘電体層と複数の内部電極とが積層されることによって形成された素体と、素体の外表面に配置された複数の端子電極と、を備えた積層コンデンサアレイが知られている(たとえば、特許文献1(図1)参照)。
特開2006−135333号公報
ところで、積層コンデンサアレイでは、その用途によって、広い周波数帯域にわたって低インピーダンスであることが求められることがある。たとえば、ノイズ除去のため電子機器の電源回路等に挿入される積層コンデンサアレイは、広い周波数帯域でノイズ除去の効果を発揮することが要求される。広い周波数帯域でノイズを効果的に除去できるよう、用いられる積層コンデンサアレイでは広い周波数帯域にわたって低インピーダンスであることが求められる。
また、電子機器等の小型化にともなって、これらに搭載される積層コンデンサアレイにも小型化の要求が高まっている。積層コンデンサアレイの小型化を図る場合、端子電極間の距離が短くなるため、積層コンデンサアレイの実装時にショート不良が生じる懼れがある。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、ショート不良を防止できると共に、広い周波数帯域にわたって低インピーダンスである積層コンデンサアレイを提供すること目的とする。
本発明に係る積層コンデンサアレイは、複数の誘電体層と複数の内部電極とが積層されることによって形成された素体と、素体の外表面に配置された複数の端子電極と、を備えた積層コンデンサアレイであって、素体は、誘電体層を介して互いに対向して配置される第一及び第二内部電極を複数の内部電極として含む第一コンデンサ部と、誘電体層を介して互いに対向して配置される第三及び第四内部電極を複数の内部電極として含み且つ素体の積層方向で第一コンデンサ部と併置される第二コンデンサ部と、を有すると共に、外表面として、積層方向で互いに対向する第一及び第二主面と、第一主面と第二主面とを連結し且つ互いに対向する第一及び第二側面と、を有し、複数の端子電極は、積層方向と第一側面と第二側面との対向方向とに直交する第一方向に互いに離れて第一側面に配置され且つ第一極性が割り当てられる複数の第一端子電極と、第一方向に互いに離れて第二側面に配置され且つ第二極性が割り当てられる複数の第二端子電極と、を含み、第一コンデンサ部における電流の向きと第二コンデンサ部における電流の向きとが積層方向から見て交差するように、第一内部電極と第三内部電極はそれぞれ異なる第一端子電極に接続され、第二内部電極と第四内部電極とはそれぞれ異なる第二端子電極に接続されており、第二コンデンサ部の静電容量が第一コンデンサ部の静電容量よりも小さいことを特徴とする。
本発明に係る積層コンデンサアレイでは、たとえば、第一及び第二コンデンサ部を並列に接続する場合、第一及び第二コンデンサ部の静電容量が互いに異なるので、積層コンデンサアレイとして2つの自己共振周波数を有することとなる。よって、広い周波数帯域においてインピーダンスを抑制することができる。
本発明に係る積層コンデンサアレイでは、各内部電極と各端子電極との接続に関し、第一コンデンサ部における電流の向きと第二コンデンサ部における電流の向きとが積層方向から見て交差するように、第一内部電極と第三内部電極はそれぞれ異なる第一端子電極に接続され、第二内部電極と第四内部電極とはそれぞれ異なる第二端子電極に接続されている。第一及び第二コンデンサ部に流れる電流の向きが交差することにより、各電流による磁界が互いに相殺する方向に生じる。これにより、積層コンデンサアレイの等価直列インダクタンス(以下「ESL」と称す)が低減され、2つの自己共振周波数がより高周波側にシフトすると共にインピーダンスが小さくなる。よって、より一層広い周波数帯域においてインピーダンスを抑制することができる。
また、本発明に係る積層コンデンサアレイでは、上記第一方向に互いに離れて第一側面に配置された複数の第一端子電極に、第一極性が割り当てられ、上記第一方向に互いに離れて第二側面に配置された複数の第二端子電極に、第二極性が割り当てられることとなる。したがって、積層コンデンサアレイの小型化により端子電極間の距離が短くなっても、積層コンデンサアレイの実装時におけるショート不良を防止することができる。
第一主面が実装面と規定され、第二コンデンサ部は、第一コンデンサ部よりも第一主面側に位置していてもよい。第二コンデンサ部は、第一コンデンサ部よりも静電容量が小さいため、自己共振周波数が高い。第二コンデンサ部が、実装面として規定される第一主面側に位置することにより、第二コンデンサ部に流れる電流により形成される電流ループの距離が短くなる。したがって、積層コンデンサアレイのESL、特に、第二コンデンサ部のESLが低減され、より一層広い周波数帯域においてインピーダンスを抑制することができる。
第一コンデンサ部に含まれる第一及び第二内部電極のうち第二コンデンサ部に最も近い内部電極と、第二コンデンサ部に含まれる第三及び第四内部電極のうち第一コンデンサ部に最も近い内部電極と、の間隔は、第一コンデンサ部における第一内部電極と第二内部電極との間隔及び第二コンデンサ部における第三内部電極と第四内部電極との間隔よりも大きくてもよい。この場合、第一コンデンサ部と第二コンデンサ部とが分離されることとなる。よって、より広い周波数帯域においてインピーダンスを確実に抑制することができる。
第一コンデンサ部の第一内部電極と第二コンデンサ部の第三内部電極とが積層方向で隣り合う、又は、第一コンデンサ部の第二内部電極と第二コンデンサ部の第四内部電極とが積層方向で隣り合っていてもよい。この場合、同じ極性となる内部電極同士が積層方向で隣り合うため、第一コンデンサ部と第二コンデンサ部とがより一層確実に分離される。よって、より広い周波数帯域においてインピーダンスをより一層確実に抑制することができる。
第一内部電極の面積が第二内部電極の面積よりも大きく、且つ、第三内部電極の面積が第四内部電極の面積よりも大きくてもよい。この場合、積層ずれなどに起因して生じる静電容量のばらつきを抑制することができる。特に、第一コンデンサ部の第一内部電極と第二コンデンサ部の第三内部電極とが積層方向で隣り合う場合には、第一コンデンサ部と第二コンデンサ部とをより一層確実に分離することができる。
本発明によれば、ショート不良を防止できると共に、広い周波数帯域にわたって低インピーダンスである積層コンデンサアレイを提供することができる。
本実施形態に係る積層コンデンサアレイの斜視図である。 図1におけるII−II線に沿った断面構成を説明するための図である。 第一及び第二内部電極を示す図である。 第三及び第四内部電極を示す図である。 本実施形態の積層コンデンサアレイ及び比較例に係る積層コンデンサアレイの実装構造を説明するための図である。 本実施形態の積層コンデンサアレイ及び比較例に係る積層コンデンサアレイの挿入損失の周波数特性を示したグラフである。 本実施形態の積層コンデンサアレイの実装構造を説明するための図である。 本実施形態の変形例に係る積層コンデンサアレイの断面構成を説明するための図である。 本実施形態の別の変形例に係る積層コンデンサアレイの断面構成を説明するための図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
図1〜図4を参照して、本実施形態に係る積層コンデンサアレイの構成について説明する。図1は、本実施形態に係る積層コンデンサアレイの斜視図である。図2は、本実施形態に係る積層コンデンサアレイの分解斜視図である。図3は、第一及び第二内部電極を示す図であり、図4は、第三及び第四内部電極を示す図である。
積層コンデンサアレイ1は、図1及び図2に示されているように、素体2と素体2の外表面に配置された複数の端子電極3と、を備えている。
素体2は、略直方体状であり、第一及び第二主面2a,2b並びに第一、第二、第三及び第四側面2c,2d,2e,2fを有している。第一及び第二主面2a,2bは、互いに対向しており、長方形状を呈している。第一及び第二側面2c,2dは、第一及び第二主面2a,2bを連結するように延び且つ互いに対向している。第一及び第二側面2c,2dは、第一及び第二主面2a,2bの長辺方向に沿って延びている。第三及び第四側面2e,2fは、第一及び第二主面2a,2bを連結するように延び且つ互いに対向している。第三及び第四側面2e,2fは、第一及び第二主面2a,2bの短辺方向に沿って延びている。本実施形態では、第一主面2aが、他の部品(たとえば、回路基板や電子部品など)に対する実装面として規定される。以下の説明において、素体2が延びる方向を長手方向D1とし、誘電体層4の平面方向において長手方向D1と直交する方向を短手方向D2とし、誘電体層4が積層される方向を積層方向D3とする。長手方向D1は、第三側面2eと第四側面2fとが対向する方向である。短手方向D2は、第一側面2cと第二側面2dとが対向する方向である。
素体2は、図2に示されるように、複数の誘電体層4と複数の内部電極とが積層されることによって形成されている。各誘電体層4はたとえば誘電体セラミック(BaTiO系、Ba(Ti,Zr)O系、又は(Ba,Ca)TiO系などの誘電体セラミック)を含むセラミックグリーンシートの焼結体から構成される。実際の積層コンデンサアレイ1では、各誘電体層4は、互いの間の境界が視認できない程度に一体化されている。
複数の端子電極3は、複数の第一端子電極(本実施形態では、一対の第一端子電極)3a,3bと複数の第二端子電極(本実施形態では、一対の第二端子電極)3c,3dとを含んでいる。各端子電極3a,3b,3c,3dは、たとえば導電性金属粉末及びガラスフリットを含む導電性ペーストを素体2の外表面に付与し、焼き付けることによって形成される。一対の第一端子電極3a,3bには、第一極性が割り当てられる。一対の第二端子電極3c,3dには、第一極性とは逆である第二極性が割り当てられる。
一対の第一端子電極3a,3bは、長手方向D1に互いに離れて第一側面2cに配置されている。第一端子電極3aと第一端子電極3bとは、素体2の外表面上において互いに絶縁されている。第一端子電極3aは第三側面2e寄りに位置し、第一端子電極3bは第四側面2f寄りに位置している。一対の第二端子電極3c,3dは、長手方向D1に互いに離れて第二側面2dに配置されている。第二端子電極3cと第二端子電極3dとは、素体2の外表面上において互いに絶縁されている。第二端子電極3cは第三側面2e寄りに位置し、第二端子電極3dは第四側面2f寄りに位置している。
素体2は、第一コンデンサ部C1と、第二コンデンサ部C2と、を有している。第一コンデンサ部C1は、複数の内部電極として、第一内部電極5と第二内部電極6とを含んでいる。第一内部電極5と第二内部電極6とは、少なくとも一層の誘電体層4を介して互いに対向して配置されている。第二コンデンサ部C2は、複数の内部電極として、第三内部電極7と第四内部電極8とを含んでいる。第三内部電極7と第四内部電極8とは、少なくとも一層の誘電体層4を介して互いに対向して配置されている。
第一コンデンサ部C1と第二コンデンサ部C2とは、素体2の積層方向D3で併置されている。第二コンデンサ部C2は、第一コンデンサ部C1よりも第一主面2a側に位置している。第二コンデンサ部C2の静電容量は、第一コンデンサ部C1の静電容量よりも小さく設定されている。具体的には、第二コンデンサ部C2における第三内部電極7と第四内部電極8との積層数が、第一コンデンサ部C1における第一内部電極5と第二内部電極6との積層数よりも少なく設定されることにより、第二コンデンサ部C2の静電容量が、第一コンデンサ部C1の静電容量よりも小さく設定されている。
第一内部電極5は、図3の(a)に示されるように、矩形状を呈する主電極部5aと、主電極部5aから第一側面2cに臨むように延びる引出部5bと、を含んでいる。引出部5bは、主電極部5aにおける第三側面2e側の一の角部の近傍に位置している。引出部5bは、第一側面2cまで引き出され、第一端子電極3aに電気的且つ物理的に接続されている。したがって、第一内部電極5は、第一極性となる。
第二内部電極6は、図3の(b)に示されるように、主電極部5aと積層方向D3で対向し且つ矩形状を呈する主電極部6aと、主電極部6aから第二側面2dに臨むように延びる引出部6bと、を含んでいる。引出部6bは、第一内部電極5と第二内部電極6とを積層した状態で積層方向D3から見て、主電極部6aにおける、主電極部5aにおける引出部5bが近傍に位置する角部と対角にある角部の近傍に位置している。引出部6bは、第二側面2dまで引き出され、第二端子電極3dに電気的且つ物理的に接続される。したがって、第二内部電極6は、第二極性となる。
第一内部電極5(主電極部5a)の面積は、第二内部電極6(主電極部6a)の面積よりも大きく設定されており、主電極部6aの外輪郭は、主電極部5aの外輪郭の内側に位置している。すなわち、積層方向D3から見て、主電極部6aは、その全面にわたって、主電極部5aと対向している。
第三内部電極7は、図4の(a)に示されるように、矩形状を呈する主電極部7aと、主電極部7aから第一側面2cに臨むように延びる引出部7bと、を含んでいる。引出部7bは、主電極部7aにおける第四側面2f側の一の角部の近傍に位置している。積層方向D3から見て、主電極部5aにおける引出部5bが近傍に位置する角部と、主電極部7aにおける引出部7bが近傍に位置する角部と、は、隣り合っている。引出部7bは、第一側面2cまで引き出され、第一端子電極3bに電気的且つ物理的に接続されている。したがって、第三内部電極7は、第一極性となる。
第四内部電極8は、図4の(b)に示されるように、主電極部7aと積層方向D3で対向し且つ矩形状を呈する主電極部8aと、主電極部8aから第二側面2dに臨むように延びる引出部8bと、を含んでいる。引出部8bは、第三内部電極7と第四内部電極8とを積層した状態で積層方向D3から見て、主電極部8aにおける、主電極部7aにおける引出部7bが近傍に位置する角部と対角にある角部の近傍に位置している。引出部8bは、第二側面2dまで引き出され、第二端子電極3cに電気的且つ物理的に接続される。したがって、第四内部電極8は、第二極性となる。
第三内部電極7(主電極部7a)の面積は、第四内部電極8(主電極部8a)の面積よりも大きく設定されており、主電極部8aの外輪郭は、主電極部7aの外輪郭の内側に位置している。すなわち、積層方向D3から見て、主電極部8aは、その全面にわたって、主電極部7aと対向している。
本実施形態では、第一コンデンサ部C1に含まれる第一及び第二内部電極5,6のうち第二コンデンサ部C2に最も近い内部電極が第一内部電極5であり、第二コンデンサ部C2に含まれる第三及び第四内部電極7,8のうち第一コンデンサ部C1に最も近い内部電極が第三内部電極7である。したがって、同じ第一極性となる、第一内部電極5と第三内部電極7とが積層方向D3で隣り合うこととなる。積層方向D3で隣り合う第一内部電極5と第三内部電極7との間隔Tは、第一コンデンサ部C1における第一内部電極5と第二内部電極6との間隔T1及び第二コンデンサ部C2における第三内部電極7と第四内部電極8との間隔T2よりも大きく設定されている。
ここで、第一極性が+極性であり、第二極性が−極性であるとする。この場合、第一コンデンサ部C1(第一及び第二内部電極5,6)においては、図3に示されるように、第一端子電極3aから第二端子電極3dに向かう方向A1に電流が流れる。また、図4に示されるように、第二コンデンサ部C2(第三及び第四内部電極7,8)においては、第一端子電極3bから第二端子電極3cに向かう方向A2に電流が流れる。第一コンデンサ部C1における電流の向き(A1)と第二コンデンサ部C2における電流の向き(A2)とは、積層方向D3から見て交差している。
本実施形態において、より一層広い周波数帯域においてインピーダンスを抑制することが可能であることを確認するために、本実施形態に係る積層コンデンサアレイと比較例に係る積層コンデンサアレイとを用いて、下記の比較試験を行った。
本比較試験では、本実施形態に係る積層コンデンサアレイとして、上述した構成を備えた積層コンデンサアレイ1を用意し、比較例に係る積層コンデンサアレイとして、特許文献1の図1に示された構成を備える積層コンデンサアレイ101を用意した。積層コンデンサアレイ101は、素体の長手方向に併置された第一コンデンサ部と第二コンデンサ部とを有しており、第一コンデンサ部は端子電極103aと端子電極103cとに接続され、第二コンデンサ部は端子電極103bと端子電極103dとに接続されている。したがって、積層コンデンサアレイ101では、各コンデンサ部を流れる電流の向きA101,A102は、交差することなく互いに平行である。積層コンデンサアレイ1の第一コンデンサ部C1の静電容量と積層コンデンサアレイ101の第一コンデンサ部の静電容量とは同じに設定し、積層コンデンサアレイ1の第二コンデンサ部C2の静電容量と積層コンデンサアレイ101の第二コンデンサ部の静電容量とは同じに設定した。
そして、用意した各積層コンデンサアレイ1,101を、図5の(a)及び(b)に示されるように、線路9a,9b,10a,10bを備える配線回路に接続し、各積層コンデンサアレイ1,101の挿入損失を計測した。各積層コンデンサアレイ1,101の挿入損失の計測結果を図6に示す。配線回路において、線路10a,10bは接地されている。
積層コンデンサアレイ1は、第一コンデンサ部C1が線路9aと線路10bとの間に挿入されると共に第二コンデンサ部C2が線路9bと線路10aとの間に挿入されるように、配線回路に接続されている。すなわち、第一端子電極3aが線路9aに接続され、第二端子電極3dが線路10bに接続されている。第一端子電極3bが線路9bに接続され、第二端子電極3cが線路10aに接続されている。積層コンデンサアレイ101は、第一コンデンサ部が線路9aと線路10aとの間に挿入されると共に第二コンデンサ部が線路9bと線路10bとの間に挿入されるように、配線回路に接続されている。すなわち、第一端子電極103aが線路9aに接続され、第二端子電極103cが線路10aに接続されている。第一端子電極103bが線路9bに接続され、第二端子電極103dが線路10bに接続されている。
図6に示されるように、積層コンデンサアレイ101の第一コンデンサ部は、自己共振周波数F101を有し、特性L101で示される挿入損失を有する。積層コンデンサアレイ101の第二コンデンサ部は、第一コンデンサ部よりも静電容量が小さいため、自己共振周波数F101よりも高い自己共振周波数F102を有し、特性L102で示される挿入損失を有する。
これに対して、積層コンデンサアレイ1の第一コンデンサ部C1は、同じく図6に示されるように、自己共振周波数F1を有し、特性L1で示される挿入損失を有する。積層コンデンサアレイ1の第二コンデンサ部C2は、第一コンデンサ部C1よりも静電容量が小さいため、自己共振周波数F1よりも高い自己共振周波数F2を有し、特性L2で示される挿入損失を有する。
積層コンデンサアレイ1では、各内部電極5〜8と各端子電極3a〜3dとの接続に関し、第一コンデンサ部C1における電流の向きA1と第二コンデンサ部C2における電流の向きA2とが積層方向D3から見て交差するように、第一内部電極5と第三内部電極7はそれぞれ異なる第一端子電極3a,3bに接続され、第二内部電極6と第四内部電極8とはそれぞれ異なる第二端子電極3c,3dに接続されている。第一及び第二コンデンサ部C1,C2に流れる電流の向きA1,A2が交差することにより、各電流による磁界が互いに相殺する方向に生じる。これにより、積層コンデンサアレイ1のESLが低減され、自己共振周波数F1が自己共振周波数F101よりも高周波側にシフトし、自己共振周波数F2が自己共振周波数F102よりも高周波側にシフトする。また、挿入損失の特性L1と挿入損失の特性L101との比較及び挿入損失の特性L2と挿入損失の特性L102との比較からも分かるように、積層コンデンサアレイ1は積層コンデンサアレイ101よりもインピーダンスが小さい。
以上のように、本実施形態では、たとえば、第一及び第二コンデンサ部C1,C2を並列に接続する場合、第一及び第二コンデンサ部C1,C2の静電容量が互いに異なるので、積層コンデンサアレイ1として2つの自己共振周波数F1,F2を有することとなる。よって、積層コンデンサアレイ1では、広い周波数帯域においてインピーダンスを抑制することができる。そして、積層コンデンサアレイ1では、上述したように、積層コンデンサアレイ1のESLが低減され、2つの自己共振周波数F1,F2がより高周波側にシフトすると共にインピーダンスが小さくなる。よって、積層コンデンサアレイ1では、より一層広い周波数帯域においてインピーダンスを抑制することができる。
積層コンデンサアレイ1では、長手方向D1に互いに離れて第一側面2cに配置された一対の第一端子電極3a,3bに、第一極性が割り当てられ、長手方向D1に互いに離れて第二側面2dに配置された一対の第二端子電極3c,3dに、第二極性が割り当てられる。したがって、積層コンデンサアレイ1の小型化により端子電極間の距離が短くなっても、積層コンデンサアレイ1の実装時におけるショート不良を防止することができる。
積層コンデンサアレイ1では、第一コンデンサ部C1に含まれる第一及び第二内部電極5,6のうち第二コンデンサ部C2に最も近い内部電極(第一内部電極5)と、第二コンデンサ部C2に含まれる第三及び第四内部電極7,8のうち第一コンデンサ部C1に最も近い内部電極(第三内部電極7)と、の間隔Tは、第一コンデンサ部C1における第一内部電極5と第二内部電極6との間隔T1及び第二コンデンサ部C2における第三内部電極7と第四内部電極8との間隔T2よりも大きく設定されている。これにより、第一コンデンサ部C1と第二コンデンサ部C2とが分離されることとなる。よって、積層コンデンサアレイ1では、より広い周波数帯域においてインピーダンスを確実に抑制することができる。
積層コンデンサアレイ1では、第一コンデンサ部C1の第一内部電極5と第二コンデンサ部C2の第三内部電極7とが積層方向で隣り合っている。これにより、同じ極性となる内部電極5,7同士が積層方向で隣り合うため、第一コンデンサ部C1と第二コンデンサ部C2とがより一層確実に分離される。よって、積層コンデンサアレイ1では、より広い周波数帯域においてインピーダンスをより一層確実に抑制することができる。
積層コンデンサアレイ1では、第一内部電極5の面積が第二内部電極6の面積よりも大きく、且つ、第三内部電極7の面積が第四内部電極8の面積よりも大きく設定されている。これにより、積層ずれなどに起因して生じる静電容量のばらつきを抑制することができる。特に、第一コンデンサ部C1の第一内部電極5と第二コンデンサ部C2の第三内部電極7とが積層方向で隣り合う場合には、第一コンデンサ部C1と第二コンデンサ部C2とをより一層確実に分離することができる。
ところで、積層コンデンサアレイ1では、第一主面2aが実装面として規定されている。したがって、積層コンデンサアレイ1は、図7に示されるように、たとえば、回路基板などの他の部品20に実装されている。他の部品20は、ランド電極20a〜20dを備えている。第一端子電極3aはランド電極20aに接続され、第一端子電極3bはランド電極20bに接続され、第二端子電極3cはランド電極20cに接続され、第二端子電極3dはランド電極20dに接続されている。
積層コンデンサアレイ1では、第二コンデンサ部C2が、第一コンデンサ部C1よりも第一主面2a側、すなわち実装面側に位置している。このため、第二コンデンサ部C2に流れる電流により形成される電流ループの距離が短くなり、積層コンデンサアレイ1のESL、特に、第二コンデンサ部C2のESLが低減されることとなる。この結果、積層コンデンサアレイ1では、より一層広い周波数帯域においてインピーダンスを抑制することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明してきたが、本発明は必ずしも上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
たとえば、図8に示される、本実施形態の変形例に係る積層コンデンサアレイ1のように、第一コンデンサ部C1に含まれる第一及び第二内部電極5,6のうち第二コンデンサ部C2に最も近い内部電極が第二内部電極6であり、第二コンデンサ部C2に含まれる第三及び第四内部電極7,8のうち第一コンデンサ部C1に最も近い内部電極が第三内部電極7であってもよい。この場合、異なる極性同士の、第二内部電極6と第三内部電極7とが積層方向D3で隣り合うこととなる。
また、図9に示される、本実施形態の変形例に係る積層コンデンサアレイ1のように、第一コンデンサ部C1に含まれる第一及び第二内部電極5,6のうち第二コンデンサ部C2に最も近い内部電極が第二内部電極6であり、第二コンデンサ部C2に含まれる第三及び第四内部電極7,8のうち第一コンデンサ部C1に最も近い内部電極が第四内部電極8であってもよい。この場合、同じ極性となる、第二内部電極6と第四内部電極8とが積層方向D3で隣り合うこととなる。
本実施形態に係る積層コンデンサアレイ1では、第二コンデンサ部C2が第一コンデンサ部C1よりも第一主面2a側に位置しているが、第一コンデンサ部C1が第二コンデンサ部C2よりも第一主面2a側に位置していてもよい。
各内部電極5〜8の形状や積層数などは、上述した実施形態及び変形例に限られない。また、第一コンデンサ部C1に含まれる第一及び第二内部電極5,6のうち第二コンデンサ部C2に最も近い内部電極、及び、第二コンデンサ部C2に含まれる第三及び第四内部電極7,8のうち第一コンデンサ部C1に最も近い内部電極が、他の内部電極よりも面積が大きくてもよい。この場合には、第一コンデンサ部C1と第二コンデンサ部C2とをより一層確実に分離することができる。
1…積層コンデンサアレイ、2…素体、2a…第一主面、2b…第二主面、2c…第一側面、2d…第二側面、3a,3b…第一端子電極、3c,3d…第二端子電極、4…誘電体層、5…第一内部電極、6…第二内部電極、7…第三内部電極、8…第四内部電極、C1…第一コンデンサ部、C2…第二コンデンサ部。

Claims (4)

  1. 複数の誘電体層と複数の内部電極とが積層されることによって形成された素体と、素体の外表面に配置された複数の端子電極と、を備えた積層コンデンサアレイであって、
    前記素体は、前記誘電体層を介して互いに対向して配置される第一及び第二内部電極を前記複数の内部電極として含む第一コンデンサ部と、前記誘電体層を介して互いに対向して配置される第三及び第四内部電極を前記複数の内部電極として含み且つ前記素体の積層方向で前記第一コンデンサ部と併置される第二コンデンサ部と、を有すると共に、前記外表面として、前記積層方向で互いに対向する第一及び第二主面と、前記第一主面と前記第二主面とを連結し且つ互いに対向する第一及び第二側面と、を有し、
    前記複数の端子電極は、前記積層方向と前記第一側面と前記第二側面との対向方向とに直交する第一方向に互いに離れて前記第一側面に配置され且つ第一極性が割り当てられる複数の第一端子電極と、前記第一方向に互いに離れて前記第二側面に配置され且つ第二極性が割り当てられる複数の第二端子電極と、を含み、
    前記第一コンデンサ部における電流の向きと前記第二コンデンサ部における電流の向きとが前記積層方向から見て交差するように、前記第一内部電極と前記第三内部電極はそれぞれ異なる前記第一端子電極に接続され、前記第二内部電極と前記第四内部電極とはそれぞれ異なる前記第二端子電極に接続されており、
    前記第二コンデンサ部の静電容量が前記第一コンデンサ部の静電容量よりも小さく、
    前記第一主面が実装面と規定され、前記第二コンデンサ部は、前記第一コンデンサ部よりも前記第一主面側に位置していることを特徴とする積層コンデンサアレイ。
  2. 前記第一コンデンサ部に含まれる前記第一及び第二内部電極のうち前記第二コンデンサ部に最も近い内部電極と、前記第二コンデンサ部に含まれる前記第三及び第四内部電極のうち前記第一コンデンサ部に最も近い内部電極と、の間隔は、前記第一コンデンサ部における前記第一内部電極と前記第二内部電極との間隔及び前記第二コンデンサ部における前記第三内部電極と前記第四内部電極との間隔よりも大きいことを特徴とする請求項に記載の積層コンデンサアレイ。
  3. 前記第一コンデンサ部の前記第一内部電極と前記第二コンデンサ部の前記第三内部電極とが前記積層方向で隣り合う、又は、前記第一コンデンサ部の前記第二内部電極と前記第二コンデンサ部の前記第四内部電極とが前記積層方向で隣り合うことを特徴とする請求項1又は2に記載の積層コンデンサアレイ。
  4. 前記第一内部電極の面積が前記第二内部電極の面積よりも大きく、且つ、前記第三内部電極の面積が前記第四内部電極の面積よりも大きいことを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の積層コンデンサアレイ。
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