以下、添付図面を参照して、好適な実施形態について詳細に説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
(第1実施形態)
図1〜図3を参照して、第1実施形態に係る積層コンデンサアレイCA1の構成について説明する。図1は、第1実施形態に係る積層コンデンサアレイの斜視図である。図2は、第1実施形態に係る積層コンデンサアレイに含まれるコンデンサ素体の分解斜視図である。図3は、図1に示した積層コンデンサアレイのIII−III矢印断面の構成を説明するための図である。
第1実施形態に係る積層コンデンサアレイCA1は、図1に示されるように、コンデンサ素体L1と、コンデンサ素体L1の外表面に配置された第1〜第4の端子電極1〜4とを備える。第1〜第4の端子電極1〜4は、例えば導電性金属粉末及びガラスフリットを含む導電性ペーストをコンデンサ素体の外表面の付与し、焼き付けることによって形成される。必要に応じて、焼き付けられた端子電極の上にめっき層が形成されることもある。これらの第1〜第4の端子電極1〜4は、コンデンサ素体L1の表面上においては互いに電気的に絶縁されて形成されている。
コンデンサ素体L1は、図1に示されるように、直方体状であり、互いに対向する長方形状の第1及び第2の主面L1a、L1bと、第1及び第2の主面L1a、L1b間を連結するように第1及び第2の主面の短辺方向に伸び且つ互いに対向する第1及び第2の端面L1c、L1dと、第1及び第2の主面L1a、L1b間を連結するように第1及び第2の主面L1a、L1bの長辺方向に伸び且つ互いに対向する第1及び第2の側面L1e、L1fと、を有する。
第1及び第2の端子電極1、2は、コンデンサ素体L1の第2の側面L1fに配置されている。第1及び第2の端子電極1、2はこの順で、第1の端面L1c側から第2の端面L1d側に向かって配置されている。第3及び第4の端子電極3、4は、コンデンサ素体L1の第2の側面L1fと対向する第1の側面L1eに配置されている。第3及び第4の端子電極3、4はこの順で、第1の端面L1c側から第2の端面L1d側に向かって配置されている。
コンデンサ素体L1は、図2に示されるように、積層された複数(本実施形態では、8層)の誘電体層10〜17を有する。各誘電体層10〜17は、例えば誘電体セラミックを含むセラミックグリーンシートの焼結体から構成される。なお、実際の積層コンデンサアレイCA1では、誘電体層10〜17の間の境界が視認できない程度に一体化されている。
図2に示されているように、コンデンサ素体L1には、複数(本実施形態では3層)の第1の内部電極21、22、27と、複数(本実施形態では3層)の第2の内部電極31、32、37と、複数(本実施形態では2層)の第3の内部電極41、42と、複数(本実施形態では2層)の第4の内部電極51、52とが配置されている。各内部電極21、22、27、31、32、37、41、42、51、52は、例えば、導電性ペーストの焼結体から構成される。
第1の内部電極21、22、27は、コンデンサ素体L1内において第1及び第2の主面L1a、L1bの対向方向に伸びる第1の領域L11に配置される。第2の内部電極31、32、37は、コンデンサ素体L1内において第1及び第2の主面L1a、L1bの対向方向に伸びる第2の領域L12に配置される。
第3の内部電極41、42は、第1及び第2の領域L11、L12の双方に跨るように、コンデンサ素体L1内の配置される。第4の内部電極51、52は、第1及び第2の領域L11、L12の双方に跨るように、コンデンサ素体L1内の配置される。
第1及び第2の領域L11、L12は、第1及び第2の主面L1a、L1bの対向方向に直交する方向である第1及び第2の端面L1c、L1dの対向方向に沿って並んでいる。すなわち、本実施形態では、第1の領域L11は、コンデンサ素体L1の第1及び第2の主面L1a、L1bの長辺の半分に当たる位置から第1の端面L1c側の領域に相当する。第2の領域L12は、コンデンサ素体L1の第1及び第2の主面L1a、L1bの長辺の半分に当たる位置から第2の端面L1d側の領域に相当する。
コンデンサ素体L1内において、第1の内部電極21と第2の内部電極31とは、第1及び第2の主面L1a、L1bの対向方向において同じ位置に配置されている。具体的には、第1及び第2の内部電極21、31は、誘電体層10と誘電体層11との間に位置する。第1及び第2の内部電極21、31は、コンデンサ素体L1の第1及び第2の端面L1c、L1dの対向方向に沿って併置されている。第1の内部電極21が第1の端面L1c側に、第2の内部電極31が第2の端面L1d側に配置される。
コンデンサ素体L1内において、第1の内部電極22と第2の内部電極32とは、第1及び第2の主面L1a、L1bの対向方向において同じ位置に配置されている。具体的には、第1及び第2の内部電極22、32は、誘電体層13と誘電体層14との間に位置する。第1及び第2の内部電極22、32は、コンデンサ素体L1の第1及び第2の端面L1c、L1dの対向方向に沿って併置されている。第1の内部電極22が第1の端面L1c側に、第2の内部電極32が第2の端面L1d側に配置される。
コンデンサ素体L1内において、第1の内部電極27と第2の内部電極37とは、第1及び第2の主面L1a、L1bの対向方向において同じ位置に配置されている。具体的には、第1及び第2の内部電極27、37は、誘電体層16と誘電体層17との間に位置する。第1及び第2の内部電極27、37は、コンデンサ素体L1の第1及び第2の端面L1c、L1dの対向方向に沿って併置されている。第1の内部電極27が第1の端面L1c側に、第2の内部電極37が第2の端面L1d側に配置される。
コンデンサ素体L1内において複数の内部電極は、第1の主面L1aから第2の主面L1bに向かって、第1及び第2の内部電極21、31、第3の内部電極41、第4の内部電極51、第1及び第2の内部電極22、32、第3の内部電極42、第4の内部電極52、第1及び第2の内部電極27、37の順で配置されている。
コンデンサ素体L1の第1の領域L11内において複数の内部電極は、第1の主面L1aから第2の主面L1bに向かって、第1の内部電極21、第3の内部電極41、第4の内部電極51、第1の内部電極32、第3の内部電極42、第4の内部電極52、第1の内部電極27の順で配置されている。コンデンサ素体L1の第2の領域L12内において複数の内部電極は、第1の主面L1aから第2の主面L1bに向かって、第2の内部電極31、第3の内部電極41、第4の内部電極51、第2の内部電極32、第3の内部電極42、第4の内部電極52、第3の内部電極37の順で配置されている。
第1の領域L11内での対向関係を詳述する。第1及び第3の内部電極21、41は、コンデンサ素体L1の一部である一層の誘電体層11を間に挟んで、第1及び第2の主面L1a、L1bの対向方向に沿って互いに対向している。第3及び第4の内部電極41、51は、コンデンサ素体L1の一部である一層の誘電体層12を間に挟んで、第1及び第2の主面L1a、L1bの対向方向に沿って互いに対向している。第4及び第1の内部電極51、22は、コンデンサ素体L1の一部である一層の誘電体層13を間に挟んで、第1及び第2の主面L1a、L1bの対向方向に沿って互いに対向している。第1及び第3の内部電極22、42は、コンデンサ素体L1の一部である一層の誘電体層14を間に挟んで、第1及び第2の主面L1a、L1bの対向方向に沿って互いに対向している。第3及び第4の内部電極42、52は、コンデンサ素体L1の一部である一層の誘電体層15を間に挟んで、第1及び第2の主面L1a、L1bの対向方向に沿って互いに対向している。第4及び第1の内部電極52、27は、コンデンサ素体L1の一部である一層の誘電体層16を間に挟んで、第1及び第2の主面L1a、L1bの対向方向に沿って互いに対向している。
第2の領域L12内での対向関係を詳述する。第2及び第3の内部電極31、41は、コンデンサ素体L1の一部である一層の誘電体層11を間に挟んで、第1及び第2の主面L1a、L1bの対向方向に沿って互いに対向している。第3及び第4の内部電極41、51は、コンデンサ素体L1の一部である一層の誘電体層12を間に挟んで、第1及び第2の主面L1a、L1bの対向方向に沿って互いに対向している。第4及び第2の内部電極51、32は、コンデンサ素体L1の一部である一層の誘電体層13を間に挟んで、第1及び第2の主面L1a、L1bの対向方向に沿って互いに対向している。第2及び第3の内部電極32、42は、コンデンサ素体L1の一部である一層の誘電体層14を間に挟んで、第1及び第2の主面L1a、L1bの対向方向に沿って互いに対向している。第3及び第4の内部電極42、52は、コンデンサ素体L1の一部である一層の誘電体層15を間に挟んで、第1及び第2の主面L1a、L1bの対向方向に沿って互いに対向している。第4及び第2の内部電極52、37は、コンデンサ素体L1の一部である一層の誘電体層16を間に挟んで、第1及び第2の主面L1a、L1bの対向方向に沿って互いに対向している。
また、第3の内部電極41と第4の内部電極51とは、第1及び第2の主面L1a、L1bの対向方向に沿って、誘電体層12を間に挟んで隣接している。第3の内部電極42と第4の内部電極52とは、第1及び第2の主面L1a、L1bの対向方向に沿って、誘電体層15を間に挟んで隣接している。
第1の内部電極21、22、27は、四辺がそれぞれ第1及び第2の端面L1c、L1d、並びに第1及び第2の側面L1e、L1fと平行な四辺形状の主電極部23、24、28と、主電極部23、24、28から第2の側面L1fに露出するように伸びる引き出し部25、26、29とを含んでいる。第2の側面L1fに露出する引き出し部25、26、29は、第1の端子電極1に物理的に接続される。すなわち、第1の内部電極21、22、27は、第1の端子電極1に接続される。
第2の内部電極31、32、37は、四辺がそれぞれ第1及び第2の端面L1c、L1d、並びに第1及び第2の側面L1e、L1fと平行な四辺形状の主電極部33、34、38と、主電極部33、34、38から第2の側面L1fに露出するように伸びる引き出し部35、36、39とを含んでいる。第2の側面L1fに露出する引き出し部35、36、39は、第2の端子電極2に物理的に接続される。すなわち、第2の内部電極31、32、37は、第2の端子電極2に接続される。
第3の内部電極41、42は、四辺がそれぞれ第1及び第2の端面L1c、L1d、並びに第1及び第2の側面L1e、L1fと平行な四辺形状の主電極部43、44と、主電極部43、44から第1の側面L1eに露出するように伸びる引き出し部45、46とを含んでいる。第1の側面L1eに露出する引き出し部45、46は、第3の端子電極3に物理的に接続される。すなわち、第3の内部電極41、42は、第3の端子電極3に接続される。
第4の内部電極51、52は、四辺がそれぞれ第1及び第2の端面L1c、L1d、並びに第1及び第2の側面L1e、L1fと平行な四辺形状の主電極部53、54と、主電極部53、54から第1の側面L1eに露出するように伸びる引き出し部55、56とを含んでいる。第1の側面L1eに露出する引き出し部55、56は、第4の端子電極4に物理的に接続される。すなわち、第4の内部電極51、52は、第4の端子電極4に接続される。
コンデンサ素体L1の第1の領域L11では、図2及び図3に示されているように、第1の内部電極21、22、27と第3及び第4の内部電極41、42、51、52とが誘電体層11、13、14、16を間に挟んで対向している。したがって、第1の内部電極21、22、27と第3及び第4の内部電極41、42、51、52とは静電容量C11を形成し、積層コンデンサアレイCA1に含まれるコンデンサの1つを形成する。なお、図3において、誘電体層10〜17に相当する領域のハッチングは見易さのため省略している。
コンデンサ素体L1の第2の領域L12ではさらに、図2及び図3に示されているように、第2の内部電極31、32、37と第3及び第4の内部電極41、42、51、52とが誘電体層11、13、14、16を間に挟んで対向している。したがって、第2の内部電極31、32、37と第3及び第4の内部電極41、42、51、52とは静電容量C12を形成し、積層コンデンサアレイCA1に含まれるコンデンサの1つを形成する。
積層コンデンサアレイCA1の等価回路図を図4に示す。図4に示されるように、積層コンデンサアレイCA1には、コンデンサC11とコンデンサC12とが形成される。
積層コンデンサアレイCA1の複数のコンデンサC11、C12の形成に寄与する第3及び第4の内部電極41、42、51、52は、第1及び第2の主面L1a、L1bの対向方向で見たときに、第1及び第2の領域L11、L12の双方に跨るように配置されている。したがって、第1の内部電極21、22、27と第3及び第4の内部電極41、42、51、52とによって形成されるコンデンサC11、並びに第2の内部電極31、32、37と第3及び第4の内部電極41、42、51、52とによって形成されるコンデンサC12に電圧が印加され、それぞれのコンデンサに電歪が生じた場合であっても、図3から明らかなように、第1及び第2の領域L11、L12の間、すなわち2つのコンデンサC11、C12の間にも第3及び第4の内部電極41、42、51、52が存在するため、この部分にも電歪が発生する。これにより、2つのコンデンサC11、C12の間に応力が集中することが抑制される。
また、第3及び第4の内部電極41、42、51、52は隣接してコンデンサ素体L1内に配置されている。積層コンデンサアレイCA1に電圧を印加した場合であっても、同極性の内部電極が隣接して対向している箇所では電界は生じない。すなわち、第3及び第4の内部電極41、51が隣接している箇所、及び第3及び第4の内部電極42、52が隣接している箇所には、これらの隣接している内部電極による電界は発生しない。したがって、その分、電歪によって発生する積層コンデンサアレイCA1の振動は抑制される。
(第2実施形態)
図5〜図7を参照して、第2実施形態に係る積層コンデンサアレイCA2の構成について説明する。図5は、第2実施形態に係る積層コンデンサアレイの斜視図である。図6は、第2実施形態に係る積層コンデンサアレイに含まれるコンデンサ素体の分解斜視図である。図7は、図5に示した積層コンデンサアレイのVII−VII矢印断面の構成を説明するための図である。
第2実施形態に係る積層コンデンサアレイCA2は、図5に示されるように、コンデンサ素体L2と、コンデンサ素体L2の外表面に配置された第1〜第4の端子電極1〜4とを備える。
コンデンサ素体L2は、図5に示されるように、直方体状であり、互いに対向する長方形状の第1及び第2の主面L2a、L2bと、第1及び第2の主面L2a、L2b間を連結するように第1及び第2の主面の短辺方向に伸び且つ互いに対向する第1及び第2の端面L2c、L2dと、第1及び第2の主面L2a、L2b間を連結するように第1及び第2の主面L2a、L2bの長辺方向に伸び且つ互いに対向する第1及び第2の側面L2e、L2fと、を有する。
第1及び第4の端子電極1、4は、コンデンサ素体L2の第2の側面L2fに配置されている。第1及び第4の端子電極1、4はこの順で、第1の端面L2c側から第2の端面L2d側に向かって配置されている。第3及び第2の端子電極3、2は、コンデンサ素体L2の第2の側面L2fと対向する第1の側面L2eに配置されている。第3及び第2の端子電極3、2はこの順で、第1の端面L2c側から第2の端面L2d側に向かって配置されている。
コンデンサ素体L2は、図6に示されるように、積層された複数(本実施形態では8層)の誘電体層10〜17を有する。図6に示されているように、コンデンサ素体L2には、複数(本実施形態では3層)の第1の内部電極21、22、27と、複数(本実施形態では3層)の第2の内部電極31、32、37と、複数(本実施形態では2層)の第3の内部電極41、42と、複数(本実施形態では2層)の第4の内部電極51、52とが配置されている。
第1の内部電極21、22、27は、コンデンサ素体L2内において第1及び第2の主面L1a、L1bの対向方向に伸びる第1の領域L21に配置される。第2の内部電極31、32、37は、コンデンサ素体L2内において第1及び第2の主面L1a、L1bの対向方向に伸びる第2の領域L22に配置される。
第3の内部電極41、42は、第1及び第2の領域L21、L22の双方に跨るように、コンデンサ素体L2内の配置される。第4の内部電極51、52は、第1及び第2の領域L21、L22の双方に跨るように、コンデンサ素体L2内の配置される。
第1及び第2の領域L21、L22は、第1及び第2の主面L2a、L2bの対向方向に直交する方向である第1及び第2の端面L2c、L2dの対向方向に沿って並んでいる。第1の領域L21はコンデンサ素体L2の第1の端面L2c側の領域に相当し、第2の領域L22はコンデンサ素体L2の第2の端面L2d側の領域に相当する。
コンデンサ素体L2内において、第1の内部電極21と第2の内部電極31とは、第1及び第2の主面L2a、L2bの対向方向において同じ位置に配置されている。具体的には、第1及び第2の内部電極21、31は、誘電体層10と誘電体層11との間に位置する。第1及び第2の内部電極21、31は、コンデンサ素体L2の第1及び第2の端面L2c、L2dの対向方向に沿って併置されている。第1の内部電極21が第1の端面L2c側に、第2の内部電極31が第2の端面L2d側に配置される。
コンデンサ素体L2内において、第1の内部電極22と第2の内部電極32とは、第1及び第2の主面L2a、L2bの対向方向において同じ位置に配置されている。具体的には、第1及び第2の内部電極22、32は、誘電体層13と誘電体層14との間に位置する。第1及び第2の内部電極22、32は、コンデンサ素体L2の第1及び第2の端面L2c、L2dの対向方向に沿って併置されている。第1の内部電極22が第1の端面L2c側に、第2の内部電極32が第2の端面L2d側に配置される。
コンデンサ素体L2内において、第1の内部電極27と第2の内部電極37とは、第1及び第2の主面L2a、L2bの対向方向において同じ位置に配置されている。具体的には、第1及び第2の内部電極27、37は、誘電体層16と誘電体層17との間に位置する。第1及び第2の内部電極27、37は、コンデンサ素体L2の第1及び第2の端面L2c、L2dの対向方向に沿って併置されている。第1の内部電極27が第1の端面L2c側に、第2の内部電極37が第2の端面L2d側に配置される。
コンデンサ素体L2内において複数の内部電極は、第1の主面L2aから第2の主面L2bに向かって、第1及び第2の内部電極21、31、第3の内部電極41、第4の内部電極51、第1及び第2の内部電極22、32、第3の内部電極42、第4の内部電極52、第1及び第2の内部電極27、37の順で配置されている。
第1の領域L21内での対向関係を詳述する。第1及び第3の内部電極21、41は、誘電体層11を間に挟んで第1及び第2の主面L2a、L2bの対向方向に沿って対向している。第3及び第4の内部電極41、51は、誘電体層12を間に挟んで第1及び第2の主面L2a、L2bの対向方向に沿って対向している。第4及び第1の内部電極51、22は、誘電体層13を間に挟んで第1及び第2の主面L2a、L2bの対向方向に沿って対向している。第1及び第3の内部電極22、42は、誘電体層14を間に挟んで第1及び第2の主面L2a、L2bの対向方向に沿って対向している。第3及び第4の内部電極42、52は、誘電体層15を間に挟んで第1及び第2の主面L2a、L2bの対向方向に沿って対向している。第4及び第1の内部電極52、27は、誘電体層16を間に挟んで第1及び第2の主面L2a、L2bの対向方向に沿って対向している。
第2の領域L2内での対向関係を詳述する。第2及び第3の内部電極31、41は、誘電体層11を間に挟んで第1及び第2の主面L2a、L2bの対向方向に沿って対向している。第3及び第4の内部電極41、51は、誘電体層12を間に挟んで第1及び第2の主面L2a、L2bの対向方向に沿って対向している。第4及び第2の内部電極51、32は、誘電体層13を間に挟んで第1及び第2の主面L2a、L2bの対向方向に沿って対向している。第2及び第3の内部電極32、42は、誘電体層14を間に挟んで第1及び第2の主面L2a、L2bの対向方向に沿って対向している。第3及び第4の内部電極42、52は、誘電体層15を間に挟んで第1及び第2の主面L2a、L2bの対向方向に沿って対向している。第4及び第2の内部電極52、37は、誘電体層16を間に挟んで第1及び第2の主面L2a、L2bの対向方向に沿って対向している。
また、第3の内部電極41と第4の内部電極51とは、第1及び第2の主面L2a、L2bの対向方向に沿って、誘電体層12を間に挟んで隣接している。第3の内部電極42と第4の内部電極52とは、第1及び第2の主面L2a、L2bの対向方向に沿って、誘電体層15を間に挟んで隣接している。
第1の内部電極21、22、27は、主電極部23、24、28と、主電極部23、24、28から第2の側面L2fに露出するように伸びる引き出し部25、26、29とを含んでいる。第2の側面L2fに露出する引き出し部25、26、29は、第1の端子電極1に物理的に接続される。
第2の内部電極31、32、37は、主電極部33、34、38と、主電極部33、34、38から第1の側面L2eに露出するように伸びる引き出し部35、36、39とを含んでいる。第1の側面L2eに露出する引き出し部35、36、39は、第2の端子電極2に物理的に接続される。
第3の内部電極41、42は、主電極部43、44と、主電極部43、44から第1の側面L2eに露出するように伸びる引き出し部45、46とを含んでいる。第1の側面L2eに露出する引き出し部45、46は、第3の端子電極3に物理的に接続される。
第4の内部電極51、52は、主電極部53、54と、主電極部53、54から第2の側面L2fに露出するように伸びる引き出し部55、56とを含んでいる。第2の側面L2fに露出する引き出し部55、56は、第4の端子電極4に物理的に接続される。
図7に示されているように、コンデンサ素体L2の第1の領域L21では、第1の内部電極21、22、27と第3及び第4の内部電極41、42、51、52とが静電容量を形成し、積層コンデンサアレイCA2に含まれるコンデンサの1つであるコンデンサを形成する。コンデンサ素体L2の第2の領域L22では、第2の内部電極31、32、37と第3及び第4の内部電極41、42、51、52とが静電容量を形成し、積層コンデンサアレイCA2に含まれる別のコンデンサを形成する。こうして、積層コンデンサアレイCA2には、2つのコンデンサが形成される。なお、図7において、誘電体層10〜17に相当する領域のハッチングは見易さのため省略している。
積層コンデンサアレイCA2の複数のコンデンサの形成に寄与する第3及び第4の内部電極41、42、51、52は、第1及び第2の領域L21、L22の双方に跨るように配置されている。したがって、第1の内部電極21、22、27と第3及び第4の内部電極41、42、51、52とによって形成されるコンデンサ、並びに第2の内部電極31、32、37と第3及び第4の内部電極41、42、51、52とによって形成されるコンデンサに電圧が印加され、それぞれのコンデンサに電歪が生じた場合であっても、図7から明らかなように、第1及び第2の領域L21、L22の間、すなわち2つのコンデンサの間に第3及び第4の内部電極41、42、51、52が存在するため、この部分にも電歪が発生する。これにより、2つのコンデンサの間に応力が集中することが抑制される。
また、第3及び第4の内部電極41、42、51、52は隣接してコンデンサ素体L2内に配置されている。積層コンデンサアレイCA2に電圧を印加した場合であっても、同極性の内部電極が隣接して対向している箇所では電界は生じない。すなわち、第3及び第4の内部電極41、51が隣接している箇所、及び第3及び第4の内部電極42、52が隣接している箇所には、これらの隣接している内部電極による電界は発生しない。したがって、その分、電歪によって発生する積層コンデンサアレイCA2の振動は抑制される。
(第3実施形態)
図8〜図10を参照して、第3実施形態に係る積層コンデンサアレイCA3の構成について説明する。図8は、第3実施形態に係る積層コンデンサアレイの斜視図である。図9は、第3実施形態に係る積層コンデンサアレイに含まれるコンデンサ素体の分解斜視図である。図10は、図8に示した積層コンデンサアレイのX−X矢印断面の構成を説明するための図である。
第3実施形態に係る積層コンデンサアレイCA3は、図8に示されるように、コンデンサ素体L3と、コンデンサ素体L3の外表面に配置された第1〜第4の端子電極1〜4とを備える。
コンデンサ素体L3は、図8に示されるように、直方体状であり、互いに対向する長方形状の第1及び第2の主面L3a、L3bと、第1及び第2の主面L3a、L3b間を連結するように第1及び第2の主面の短辺方向に伸び且つ互いに対向する第1及び第2の端面L3c、L3dと、第1及び第2の主面L3a、L3b間を連結するように第1及び第2の主面L3a、L3bの長辺方向に伸び且つ互いに対向する第1及び第2の側面L3e、L3fと、を有する。
第1及び第2の端子電極1、2は、コンデンサ素体L3の第2の側面L3fに配置されている。第1及び第2の端子電極1、2はこの順で、第1の端面L3c側から第2の端面L3d側に向かって配置されている。第3及び第4の端子電極3、4は、コンデンサ素体L3の第2の側面L3fと対向する第1の側面L3eに配置されている。第3及び第4の端子電極3、4はこの順で、第1の端面L3c側から第2の端面L3d側に向かって配置されている。
コンデンサ素体L3は、図9に示されるように、積層された複数(本実施形態では、9層)の誘電体層10〜18を有する。図9に示されているように、コンデンサ素体L3には、複数(本実施形態では2層)の第1の内部電極21、22と、複数(本実施形態では2層)の第2の内部電極31、32と、複数(本実施形態では2層)の第3の内部電極41、42と、複数(本実施形態では2層)の第4の内部電極51、52とが配置されている。
第1の内部電極21、22は、コンデンサ素体L3内において第1及び第2の主面L3a、L3bの対向方向に伸びる第1の領域L31に配置される。第2の内部電極31、32は、コンデンサ素体L3内において第1及び第2の主面L3a、L3bの対向方向に伸びる第2の領域L32に配置される。
第3の内部電極41、42は、第1及び第2の領域L31、L32の双方に跨るように、コンデンサ素体L3内の配置される。第4の内部電極51、52は、第1及び第2の領域L31、L32の双方に跨るように、コンデンサ素体L3内の配置される。
第1及び第2の領域L31、L32は、第1及び第2の主面L3a、L3bの対向方向に直交する方向である第1及び第2の端面L3c、L3dの対向方向に沿って並んでいる。第1の領域L31はコンデンサ素体L3の第1の端面L3c側の領域に相当し、第2の領域L32はコンデンサ素体L3の第2の端面L3d側の領域に相当する。
第1の内部電極21は、コンデンサ素体L3の第1及び第2の主面L3a、L3bの対向方向において、複数の第2の内部電極31、32の何れとも異なる位置に配置されている。第1の内部電極22は、コンデンサ素体L3の第1及び第2の主面L3a、L3bの対向方向でにおいて、複数の第2の内部電極31、32の何れとも異なる位置に配置されている。第2の内部電極31は、コンデンサ素体L3の第1及び第2の主面L3a、L3bの対向方向でにおいて、複数の第1の内部電極21、22の何れとも異なる位置に配置されている。第2の内部電極32は、コンデンサ素体L3の第1及び第2の主面L3a、L3bの対向方向でにおいて、複数の第1の内部電極21、22の何れとも異なる位置に配置されている。
第1の内部電極21、22と第2の内部電極31、32とは、コンデンサ素体の第1及び第2の主面L3a、L3bの対向方向で見たときに、第1及び第2の端面L3c、L3dの対向方向に沿って併置されている。そして、第1の内部電極21、22は、コンデンサ素体の第1及び第2の主面L3a、L3bの対向方向で見たときに、第1及び第2の端面L3c、L3dの対向方向で第1の端面L3c側に位置する。第2の内部電極31、32は、コンデンサ素体の第1及び第2の主面L3a、L3bの対向方向で見たときに、第1及び第2の端面L3c、L3dの対向方向で第2の端面L3d側に位置する。
第1の内部電極21、22は、コンデンサ素体の第1及び第2の主面L3a、L3bの対向方向で見て、第2の内部電極31、32の何れとも対向する領域を有さない。
コンデンサ素体L3内において複数の内部電極は、第1の主面L3aから第2の主面L3bに向かって、第1の内部電極21、第3の内部電極41、第4の内部電極51、第2の内部電極31、第1の内部電極22、第3の内部電極42、第4の内部電極52、第2の内部電極32の順で配置されている。
第1の領域L31内での対向関係を詳述する。第1及び第3の内部電極21、41は、誘電体層11を間に挟んで第1及び第2の主面L3a、L3bの対向方向に沿って対向している。第3及び第4の内部電極41、51は、誘電体層12を間に挟んで第1及び第2の主面L3a、L3bの対向方向に沿って対向している。第4及び第1の内部電極51、22は、誘電体層13、14を間に挟んで第1及び第2の主面L3a、L3bの対向方向に沿って対向している。第1及び第3の内部電極22、42は、誘電体層15を間に挟んで第1及び第2の主面L3a、L3bの対向方向に沿って対向している。第3及び第4の内部電極42、52は、誘電体層16を間に挟んで第1及び第2の主面L3a、L3bの対向方向に沿って対向している。
第2の領域L32内での対向関係を詳述する。第3及び第4の内部電極41、51は、誘電体層12を間に挟んで第1及び第2の主面L3a、L3bの対向方向に沿って対向している。第4及び第2の内部電極51、31は、誘電体層13を間に挟んで第1及び第2の主面L3a、L3bの対向方向に沿って対向している。第2及び第3の内部電極31、42は、誘電体層14、15を間に挟んで第1及び第2の主面L3a、L3bの対向方向に沿って対向している。第3及び第4の内部電極42、52は、誘電体層16を間に挟んで第1及び第2の主面L3a、L3bの対向方向に沿って対向している。第4及び第2の内部電極52、32は、誘電体層17を間に挟んで第1及び第2の主面L3a、L3bの対向方向に沿って対向している。
第1の主面L3aと第3の内部電極41とは、誘電体層10、11を間に挟んで第1及び第2の主面L3a、L3bの対向方向に沿って対向している。第4の内部電極52と第2の主面L3bとは、誘電体層17、18を間に挟んで第1及び第2の主面L3a、L3bの対向方向に沿って対向している。
また、第3の内部電極41と第4の内部電極51とは、第1及び第2の主面L3a、L3bの対向方向に沿って、誘電体層12を間に挟んで隣接している。第3の内部電極42と第4の内部電極52とは、第1及び第2の主面L3a、L3bの対向方向に沿って、誘電体層16を間に挟んで隣接している。
第1の内部電極21、22は、主電極部23、24と、主電極部23、24から第2の側面L3fに露出するように伸びる引き出し部25、26とを含んでいる。第2の側面L3fに露出する引き出し部25、26は、第1の端子電極1に物理的に接続される。
第2の内部電極31、32は、主電極部33、34と、主電極部33、34から第2の側面L3fに露出するように伸びる引き出し部35、36とを含んでいる。第2の側面L3fに露出する引き出し部35、36は、第2の端子電極2に物理的に接続される。
第3の内部電極41、42は、主電極部43、44と、主電極部43、44から第1の側面L3eに露出するように伸びる引き出し部45、46とを含んでいる。第1の側面L3eに露出する引き出し部45、46は、第3の端子電極3に物理的に接続される。
第4の内部電極51、52は、主電極部53、54と、主電極部53、54から第1の側面L3eに露出するように伸びる引き出し部55、56とを含んでいる。第1の側面L3eに露出する引き出し部55、56は、第4の端子電極4に物理的に接続される。
図10に示されているように、コンデンサ素体L3の第1の領域L31では、第1の内部電極21、22と第3及び第4の内部電極41、42、51とが静電容量を形成し、積層コンデンサアレイCA3に含まれるコンデンサの1つを形成する。コンデンサ素体L3の第2の領域L32では、第2の内部電極31、32と第3及び第4の内部電極41、42、51とが静電容量を形成し、積層コンデンサアレイCA3に含まれる別のコンデンサを形成する。こうして、積層コンデンサアレイCA3には、2つのコンデンサが形成される。なお、図10において、誘電体層10〜18に相当する領域のハッチングは見易さのため省略している。
積層コンデンサアレイCA3に含まれるコンデンサの形成に寄与する第3及び第4の内部電極41、42、51、52は、第1及び第2の領域L31、L32の双方に跨るように配置されている。したがって、第1の内部電極21、22と第3及び第4の内部電極41、42、51とによって形成されるコンデンサ、並びに第2の内部電極31、32と第3及び第4の内部電極42、51、52とによって形成されるコンデンサに電圧が印加され、それぞれのコンデンサに電歪が生じた場合であっても、図10から明らかなように、第1及び第2の領域L31、L32の間、すなわち2つのコンデンサの間に第3及び第4の内部電極41、42、51、52が存在するため、この部分にも電歪が発生する。これにより、2つのコンデンサの間に応力が集中することが抑制される。
また、第3及び第4の内部電極41、42、51、52は隣接してコンデンサ素体L3内に配置されている。積層コンデンサアレイCA3に電圧を印加した場合であっても、同極性の内部電極が隣接して対向している箇所では電界は生じない。すなわち、第3及び第4の内部電極41、51が隣接している箇所、及び第3及び第4の内部電極42、52が隣接している箇所には、これらの隣接している内部電極による電界は発生しない。したがって、その分、電歪によって発生する積層コンデンサアレイCA3の振動は抑制される。
積層コンデンサアレイCA3では、各第1の内部電極21、22が、第1及び第2の主面L3a、L3bの対向方向において複数の第2の内部電極31、32の何れとも異なる位置に配置されている。そのため、例えば、第4の内部電極51が第1及び第2の内部電極22、31のうち何れか一方(本実施形態では第1の内部電極22)との間隔(2層の誘電体層13、14)を他方(本実施形態では第2の内部電極31)との間隔(1層の誘電体層13)に比べて大きくとることになる。このように異極性の内部電極同士の間隔を大きくとることができた場合、電歪によって発生する振動を抑制することが可能となる。
(第4実施形態)
図11〜図13を参照して、第4実施形態に係る積層コンデンサアレイCA4の構成について説明する。図11は、第4実施形態に係る積層コンデンサアレイの斜視図である。図12は、第4実施形態に係る積層コンデンサアレイに含まれるコンデンサ素体の分解斜視図である。図13は、図11に示した積層コンデンサアレイのXIII−XIII矢印断面の構成を説明するための図である。
第4実施形態に係る積層コンデンサアレイCA4は、図11に示されるように、コンデンサ素体L4と、コンデンサ素体L4の外表面に配置された第1〜第4の端子電極1〜4とを備える。
コンデンサ素体L4は、図11に示されるように、直方体状であり、互いに対向する長方形状の第1及び第2の主面L4a、L4bと、第1及び第2の主面L4a、L4b間を連結するように第1及び第2の主面の短辺方向に伸び且つ互いに対向する第1及び第2の端面L4c、L4dと、第1及び第2の主面L4a、L4b間を連結するように第1及び第2の主面L4a、L4bの長辺方向に伸び且つ互いに対向する第1及び第2の側面L4e、L4fと、を有する。
第1及び第4の端子電極1、4は、コンデンサ素体L4の第2の側面L4fに配置されている。第1及び第4の端子電極1、4はこの順で、第1の端面L4c側から第2の端面L4d側に向かって配置されている。第2及び第3の端子電極2、3は、コンデンサ素体L4の第2の側面L4fと対向する第1の側面L4eに配置されている。第2及び第3の端子電極2、3は、第3の端子電極3、第2の端子電極2の順で、第1の端面L4c側から第2の端面L4d側に向かって配置されている。
コンデンサ素体L4は、図12に示されるように、積層された複数(本実施形態では、9層)の誘電体層10〜18を有する。図12に示されているように、コンデンサ素体L4には、複数(本実施形態では2層)の第1の内部電極21、22と、複数(本実施形態では2層)の第2の内部電極31、32と、複数(本実施形態では2層)の第3の内部電極41、42と、複数(本実施形態では2層)の第4の内部電極51、52とが配置されている。
第1の内部電極21、22は、コンデンサ素体L4内において第1及び第2の主面L4a、L4bの対向方向に伸びる第1の領域L41に配置される。第2の内部電極31、32は、コンデンサ素体L4内において第1及び第2の主面L4a、L4bの対向方向に伸びる第2の領域L42に配置される。
第3の内部電極41、42は、第1及び第2の領域L41、L42の双方に跨るように、コンデンサ素体L4内の配置される。第4の内部電極51、52は、第1及び第2の領域L41、L42の双方に跨るように、コンデンサ素体L4内の配置される。
第1及び第2の領域L41、L42は、第1及び第2の主面L4a、L4bの対向方向に直交する方向である第1及び第2の端面L4c、L4dの対向方向に沿って並んでいる。第1の領域L41はコンデンサ素体L4の第1の端面L4c側の領域に相当し、第2の領域L42はコンデンサ素体L4の第2の端面L4d側の領域に相当する。
各第1の内部電極21、22は、コンデンサ素体L4の第1及び第2の主面L4a、L4bの対向方向でにおいて、複数の第2の内部電極31、32の何れとも異なる位置に配置されている。各第2の内部電極31、32は、コンデンサ素体L4の第1及び第2の主面L4a、L4bの対向方向でにおいて、複数の第1の内部電極21、22の何れとも異なる位置に配置されている。
第1の内部電極21、22と第2の内部電極31、32とは、コンデンサ素体の第1及び第2の主面L4a、L4bの対向方向で見たときに、第1及び第2の端面L4c、L4dの対向方向に沿って併置されている。そして、第1の内部電極21、22は、コンデンサ素体の第1及び第2の主面L4a、L4bの対向方向で見たときに、第1及び第2の端面L4c、L4dの対向方向で第1の端面L4c側に位置する。第2の内部電極31、32は、コンデンサ素体の第1及び第2の主面L4a、L4bの対向方向で見たときに、第1及び第2の端面L4c、L4dの対向方向で第2の端面L4d側に位置する。
第1の内部電極21、22は、コンデンサ素体の第1及び第2の主面L4a、L4bの対向方向で見て、第2の内部電極31、32の何れとも対向する領域を有さない。
コンデンサ素体L4内において複数の内部電極は、第1の主面L4aから第2の主面L4bに向かって、第1の内部電極21、第3の内部電極41、第4の内部電極51、第2の内部電極31、第1の内部電極22、第3の内部電極42、第4の内部電極52、第2の内部電極32の順で配置されている。
第1の領域L41内での対向関係を詳述する。第1及び第3の内部電極21、41は、誘電体層11を間に挟んで第1及び第2の主面L4a、L4bの対向方向に沿って対向している。第3及び第4の内部電極41、51は、誘電体層12を間に挟んで第1及び第2の主面L4a、L4bの対向方向に沿って対向している。第4及び第1の内部電極51、22は、誘電体層13、14を間に挟んで第1及び第2の主面L4a、L4bの対向方向に沿って対向している。第1及び第3の内部電極22、42は、誘電体層15を間に挟んで第1及び第2の主面L4a、L4bの対向方向に沿って対向している。第3及び第4の内部電極42、52は、誘電体層16を間に挟んで第1及び第2の主面L4a、L4bの対向方向に沿って対向している。
第2の領域L42内での対向関係を詳述する。第3及び第4の内部電極41、51は、誘電体層12を間に挟んで第1及び第2の主面L4a、L4bの対向方向に沿って対向している。第4及び第2の内部電極51、31は、誘電体層13を間に挟んで第1及び第2の主面L4a、L4bの対向方向に沿って対向している。第2及び第3の内部電極31、42は、誘電体層14、15を間に挟んで第1及び第2の主面L4a、L4bの対向方向に沿って対向している。第3及び第4の内部電極42、52は、誘電体層16を間に挟んで第1及び第2の主面L4a、L4bの対向方向に沿って対向している。第4及び第2の内部電極52、32は、誘電体層17を間に挟んで第1及び第2の主面L4a、L4bの対向方向に沿って対向している。
第1の主面L4aと第3の内部電極41とは、誘電体層10、11を間に挟んで第1及び第2の主面L4a、L4bの対向方向に沿って対向している。第4の内部電極52と第2の主面L4bとは、誘電体層17、18を間に挟んで第1及び第2の主面L4a、L4bの対向方向に沿って対向している。
また、第3の内部電極41と第4の内部電極51とは、第1及び第2の主面L4a、L4bの対向方向に沿って、誘電体層12を間に挟んで隣接している。第3の内部電極42と第4の内部電極52とは、第1及び第2の主面L4a、L4bの対向方向に沿って、誘電体層16を間に挟んで隣接している。
第1の内部電極21、22は、主電極部23、24と、主電極部23、24から第2の側面L4fに露出するように伸びる引き出し部25、26とを含んでいる。第2の側面L4fに露出する引き出し部25、26は、第1の端子電極1に物理的に接続される。
第2の内部電極31、32は、主電極部33、34と、主電極部33、34から第1の側面L4eに露出するように伸びる引き出し部35、36とを含んでいる。第1の側面L4eに露出する引き出し部35、36は、第2の端子電極2に物理的に接続される。
第3の内部電極41、42は、主電極部43、44と、主電極部43、44から第1の側面L4eに露出するように伸びる引き出し部45、46とを含んでいる。第1の側面L4eに露出する引き出し部45、46は、第3の端子電極3に物理的に接続される。
第4の内部電極51、52は、主電極部53、54と、主電極部53、54から第2の側面L4fに露出するように伸びる引き出し部55、56とを含んでいる。第2の側面L4fに露出する引き出し部55、56は、第4の端子電極4に物理的に接続される。
図13に示されているように、積層コンデンサアレイCA4では、第1の内部電極21、22と第3及び第4の内部電極41、42、51とが静電容量を形成し、積層コンデンサアレイCA4に含まれるコンデンサの1つを形成する。積層コンデンサアレイCA4ではさらに、第2の内部電極31、32と第3及び第4の内部電極41、42、51とが静電容量を形成し、積層コンデンサアレイCA4に含まれる別のコンデンサを形成する。こうして、積層コンデンサアレイCA4には、2つのコンデンサが形成される。なお、図13において、誘電体層10〜18に相当する領域のハッチングは見易さのため省略している。
積層コンデンサアレイCA4に含まれるコンデンサの形成に寄与する第3及び第4の内部電極41、42、51は、第1及び第2の主面L4a、L4bの対向方向で見たときに、第1及び第2の内部電極21、22、31、32の双方を跨ぐように配されている。したがって、第1の内部電極21、22と第3及び第4の内部電極41、42、51とによって形成されるコンデンサC41、並びに第2の内部電極31、32と第3及び第4の内部電極41、42、51とによって形成されるコンデンサC42に電圧が印加され、それぞれのコンデンサに電歪が生じた場合であっても、図13から明らかなように、2つのコンデンサC41、C42の間に第3及び第4の内部電極41、42、51、52が存在するため電歪が発生する。これにより、2つのコンデンサC41、C42の間に応力が集中することが抑制される。
積層コンデンサアレイCA4のコンデンサの形成に寄与する第3及び第4の内部電極41、42、51、52は、第1及び第2の領域L41、L42の双方に跨るように配置されている。したがって、第1の内部電極21、22と第3及び第4の内部電極41、42、51とによって形成されるコンデンサ、並びに第2の内部電極31、32と第3及び第4の内部電極42、51、52とによって形成されるコンデンサに電圧が印加され、それぞれのコンデンサに電歪が生じた場合であっても、図13から明らかなように、第1及び第2の領域L41、L42の間、すなわち2つのコンデンサの間に第3及び第4の内部電極41、42、51、52が存在するため、この部分にも電歪が発生する。これにより、2つのコンデンサの間に応力が集中することが抑制される。
また、第3及び第4の内部電極41、42、51、52は隣接してコンデンサ素体L4内に配置されている。積層コンデンサアレイCA4に電圧を印加した場合であっても、同極性の内部電極が隣接して対向している箇所では電界は生じない。すなわち、第3及び第4の内部電極41、51が隣接している箇所、及び第3及び第4の内部電極42、52が隣接している箇所には、これらの隣接している内部電極による電界は発生しない。したがって、その分、電歪によって発生する積層コンデンサアレイCA4の振動は抑制される。
積層コンデンサアレイCA4では、各第1の内部電極21、22が、第1及び第2の主面L4a、L4bの対向方向において複数の第2の内部電極31、32の何れとも異なる位置に配置されている。そのため、例えば、第4の内部電極51が第1及び第2の内部電極22、31のうち何れか一方(本実施形態では第1の内部電極22)との間隔(2層の誘電体層13、14)を他方(本実施形態では第2の内部電極31)との間隔(1層の誘電体層13)に比べて大きくとることになる。このように異極性の内部電極同士の間隔を大きくとることができた場合、電歪によって発生する振動を抑制することが可能となる。
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、積層コンデンサアレイに含まれるコンデンサの数は、上述した実施形態に記載された数に限られない。また、端子電極1〜4の数も、上述した実施形態に記載された数に限られない。
また、誘電体層10〜18の積層数及び第1〜第4の内部電極21、22、31、32、41、42、51、52それぞれの積層数は、上述した実施形態に記載された数に限られない。また、積層コンデンサアレイに含まれるコンデンサごとに内部電極の積層数が異なっていてもよい。
また、第1〜第4の内部電極21、22、31、32、41、42、51、52の形状は、上記実施形態に記載された形状に限られない。
CA1〜CA4…積層コンデンサアレイ、L1〜L4…コンデンサ素体、1〜4…第1〜第4の端子電極、10〜18…誘電体層、21、22、27…第1の内部電極、31、32、37…第2の内部電極、41、42…第3の内部電極、51、52…第4の内部電極。