JP5869510B2 - 消臭剤 - Google Patents

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Description

本発明は、炭酸亜鉛および酸化亜鉛から選ばれる亜鉛化合物とアミノ酸、更に、アミノアルコールを有効成分とする消臭剤に関する。本発明は、アンモニア、アミン類等の窒素化合物、硫化水素、メチルメルカプタン等の硫黄系化合物、酢酸、イソ吉草酸、カプロン酸等の低級脂肪酸から高級脂肪酸までも含む脂肪酸、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド等のアルデヒド類等の多種類の悪臭ガスを同時に除去することが可能な消臭剤に関する。
日常生活において生ゴミの腐敗により発生する生ゴミ臭、タバコ臭、トイレ臭、足等の人体臭など悪臭に悩まされている人々が数多く存在する。これらの臭気成分としては、アンモニア、アミン類等の窒素化合物、硫化水素、メチルメルカプタン等の硫黄系化合物、酢酸、イソ吉草酸、カプロン酸等の脂肪酸、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド等のアルデヒドなどがある。また、近年の住環境の向上に伴い室内の気密性がより高くなったことにより、シックハウス症候群への原因物質は、主として建材や壁紙などの化学のりから放出されるホルムアルデヒドなどのアルデヒド類であることがわかっている。
悪臭物質は可能な限り同時に除去することが望ましく、一方で安全性の高い消臭剤の開発が要望されている。悪臭物質を除去する消臭剤に関しては、従来から数多く提案されている。安全性の高い従来の消臭剤の一つに亜鉛化合物がある。亜鉛化合物の中でも炭酸亜鉛および酸化亜鉛は化学品原料に用いられており、皮膚に接触しても無害であって安全性に問題のない化学物質である。
炭酸亜鉛や酸化亜鉛等の亜鉛化合物を有効成分とする消臭剤、あるいは、アミノアルコールを有効成分とする消臭剤を開示した文献としては、次の特許文献1〜4が挙げられる。
特許文献1にはアミノ酸と炭酸亜鉛および/または酸化亜鉛を有効成分とする消臭剤が開示されている。この消臭剤はアンモニア、硫化水素、脂肪酸などの消臭には効果があるものの、アルデヒド類の消臭は満足ゆくものではない。
特許文献2にはアルデヒド類を消臭する目的で多孔性、あるいは、通気性の基材に対してアミノアルコール類を接触させることにより得られる消臭剤が開示されている。この消臭剤は水溶性ではなく固体状であるため、使用方法が限定される。また、アルコール性水酸基と基材表面の水酸基との脱水縮合により基材表面にアミノアルコキシル基を生成させ、このアミノアルコキシル基をアルデヒド類の脱臭・消臭に利用しているが、この消臭剤は硫化水素、脂肪酸、アンモニアなどの消臭能力には物足りなさがある。
特許文献3には特定の界面活性剤とアミノアルコールからなる消臭剤が開示されている。この消臭剤は汗臭およびアルデヒド類に由来する複合臭に効果があるものの、アミン類や硫黄系ガスの消臭には不十分である。
特許文献4にはアミノ樹脂製造時および成形品から発生するホルムアルデヒドの発散量を削減するために2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール等のアミノアルコールを使用することが開示されている。この方法ではアルデヒド類の消臭能は高いものの硫化水素、アンモニア、脂肪酸などの消臭には物足りなさがある。
特開2006−26156号公報 特開2001−79390号公報 特許第4659557号公報 特開平11−335521号公報
本発明の目的は、水等の溶媒に均一に溶解し、アンモニア、硫化水素、脂肪酸やアルデヒド類まで多種類の悪臭ガスを同時に効率よく消臭できる消臭剤を提供することにある。
本発明者は上述の従来技術の問題点を解決すべく、消臭剤がi)人体に対して安全で無臭であり、ii)ホルムアルデヒドおよびアセトアルデヒドや脂肪酸の消臭能が高く、かつ、アンモニア、アミン類および硫化水素などの消臭性能が高く、iii)除去対象ガスを速やかに除去することができ、iv)使用形態について特に制限を受けることがなく、v)長期間にわたって保存しても変質しないことを主眼において鋭意研究・検討を重ねたところ、消臭剤として炭酸亜鉛および酸化亜鉛から選ばれる亜鉛化合物とアミノ酸を有効成分とし、更なる有効成分としてアミノアルコールを含有させることにより、上述の問題点が解消されることを見出し本発明をなすに至ったものである。
即ち、本発明の消臭剤は、請求項1に記載の通り、酸化亜鉛および炭酸亜鉛から選ばれる少なくとも1種の亜鉛化合物と、グリシン、アラニン、フェニルアラニン、グルタミン酸塩、およびサルコシンの群から選ばれる少なくとも1種のアミノ酸とを有効成分とし、上記亜鉛化合物とアミノ酸の併用割合が重量比で1:2〜1:50の範囲にあり、更なる有効成分として、前記亜鉛化合物に対して重量比で1:0.2〜1:5の範囲となるようにアミノアルコールを含有させてなる消臭剤であって、前記アミノアルコールは、グリシン、アラニン、フェニルアラニン、グルタミン酸塩、およびサルコシンから選ばれる1種のアミノ酸との反応液として含有され、前記アミノアルコールが2−アミノ−3−メチル−1−プロパノール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−アミノ−2−エチル−プロパンジオール、およびトリスヒドロキシアミノメタンの少なくとも1種から選ばれることを特徴とする。
また、請求項に記載の消臭剤は、請求項に記載の消臭剤において、前記有効成分の媒体として水性溶媒を用いることを特徴とする。
また、請求項に記載の消臭剤は、請求項1または2に記載の消臭剤において、前記亜鉛化合物とアミノ酸の併用割合が重量比で1:3〜1:50の範囲にあると共に、前記水性溶媒が水であり、有効成分が水溶液の形態にあることを特徴とする。
本発明の消臭剤は、酸化亜鉛および炭酸亜鉛から選ばれる少なくとも1種の亜鉛化合物と、グリシン、アラニン、フェニルアラニン、グルタミン酸塩、およびサルコシンの群から選ばれる少なくとも1種のアミノ酸とを有効成分とし、更なる有効成分として、アミノアルコールを含有させてなるものである。本発明の消臭剤は、難水溶性の亜鉛化合物を水性溶媒に溶解させることが可能であるので、溶液、エアゾール状等あらゆる形態で使用することが可能である。ホルムアルデヒドおよびアセトアルデヒドや低級脂肪酸から高級脂肪酸と共に、硫化水素、アンモニアなどを同時に除去することが可能である。
本発明の消臭剤は詳細なメカニズムは不明であるものの、除去対象物質と化学結合して一旦除去された対象物質が周囲の環境に再放出される恐れがない。また、保存安定性が良好であり、有効成分として化粧品グレードおよび食品添加物グレードのものが使用可能であるので人体に対して安全である。
本発明を詳細に説明する。
本発明の消臭剤は炭酸亜鉛および酸化亜鉛の少なくとも1種(以下、亜鉛化合物ということがある)とアミノ酸とを有効成分とし、アミノアルコールをそのまま、あるいは、アミノアルコールとアミノ酸との反応液としてアミノアルコールを含有させることを特徴とする。
消臭剤は、主としてアンモニア、アミン類等の窒素化合物、硫化水素、メチルメルカプタン等の硫黄系化合物、酢酸、イソ吉草酸、カプロン酸などの低級脂肪酸から高級脂肪酸までも含む脂肪酸、アルデヒド類等の悪臭ガスを同時に除去するために適用される。なかでも、硫化水素、アンモニア、アセトアルデヒドの消臭能がきわめて高いことが特徴である。
消臭剤成分の炭酸亜鉛としては、通常の炭酸亜鉛の他に塩基性炭酸亜鉛を包含する。塩基性炭酸亜鉛および酸化亜鉛は化粧品原料、医薬品原料として使用されており、人体に触れても無害である。
他方の消臭剤成分のアミノ酸は、D体、L体またはラセミ体の何れの異性体でも使用可能である。グリシン、アラニン、フェニルアラニン、グルタミン酸塩およびサルコシンの1種または2種以上が用いられる。なかでも、グリシン、アラニン、サルコシンが好ましい。これらアミノ酸は食品添加物、化粧品原料、医薬品原料に使用されており、安価で、かつ、人体に無害である。
消臭剤成分のアミノアルコールとしては、アミノプロパノール、2−(2−アミノエチルアミノ)エタノール、2−(2−アミノエトキシ)エタノール、2−アミノ−1−ブタノール、4−アミノ−1−ブタノール、2−アミノ−3−メチル−1−プロパノール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−アミノ−2−エチルプロパンジオール、トリスヒドロキシアミノメタンが挙げられるが、特に、2−アミノ−3−メチル−1−プロパノール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−アミノ−2−エチルプロパンジオール、トリスヒドロキシアミノメタンが好ましい。
更に、アミノアルコールとアミノ酸との反応液も使用される。アミノアルコールとアミノ酸との反応に用いるアミノ酸としては、グリシン、アラニン、サルコシンが好ましい。
なお、亜鉛化合物とアミノ酸との反応時、亜鉛化合物よりも過剰量のアミノ酸が存在しているため、アミノアルコールとの反応時にアミノ酸との反応が進行すると推定される。
消臭剤成分の媒体としては、安全性および経済性の観点から水が好ましい。アミノ酸は水溶性であるが、炭酸亜鉛および酸化亜鉛自体は前記特許文献1に記載されているように、それぞれ水に対して難溶性である。しかし、炭酸亜鉛および/または酸化亜鉛は重量比でアミノ酸を2倍以上共存させることによって中性領域において水に可溶化するようになる。上記亜鉛化合物とアミノ酸の併用割合が重量比で3倍以上の場合は無色で均一透明な水溶液が得られる。炭酸亜鉛および/または酸化亜鉛とアミノアルコールとの併用割合は重量比で1:0.2〜1:5の範囲である。
アミノアルコール含有亜鉛化合物とアミノ酸の混合水溶液を用いると、硫化水素、アンモニア、アセトアルデヒド、イソ吉草酸などの脂肪酸が効率よく捕捉される。
炭酸亜鉛および/または酸化亜鉛とアミノ酸との併用割合は50倍を上限とすることができる。アミノ酸の併用割合が50倍より高くなると、特に、硫化水素の捕捉効率が低下し、アミノ酸の使用量が相対的に増加するので経済的ではない。上記併用割合は重量比で1:3〜1:40の範囲にあることが好ましい。この範囲内では除去対象悪臭ガスがバランスよく捕捉される。
炭酸亜鉛および/または酸化亜鉛とアミノ酸との併用割合は一般に除去対象悪臭ガスの種類やその濃度に応じて適宜調整される。具体的に述べると、除去対象物質中にアンモニア、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド濃度が相対的に高い場合は、アミノ酸の割合および含有させるアミノアルコール濃度が高いほど除去対象ガス全体の除去効率が高く、上記割合は1:6〜1:20で、かつ、アミノアルコール含有量は亜鉛化合物に対して重量比で0.5〜5の範囲である。
硫化水素濃度が高い場合は、上記亜鉛化合物の割合を高くすることが好ましく、アミノ酸との割合は1:3〜1:9の範囲で、かつ、亜鉛化合物とアミノアルコールとの併用割合は重量比で好ましくは0.5〜2である。
消臭剤の媒体として水性溶媒を用いることが好ましい。水性溶媒としてはイオン交換水、水道水等の水や、水−アルコール系溶媒、水−グリコール系溶媒、水−グリコールモノエーテル系溶媒等の水と水溶性有機溶媒との混合溶媒が挙げられる。なかでも、水、水−アルコール系溶媒が好ましい。水−アルコール系溶媒はある種の添加剤(例えば香料)の溶解性に優れているという利点がある。
アルコールとしては、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等が用いられる。グリコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール等が用いられる。グリコールモノエーテルとしては、これらグリコールの低級アルキルエーテルが用いられる。
混合溶媒における有機溶媒の混合割合は1〜50重量%、好ましくは5〜20重量%、更に好ましくは5〜10重量%である。
消臭剤の溶媒に対する含有量は炭酸亜鉛および/または酸化亜鉛とアミノ酸およびアミノアルコールの重量和で0.01〜20重量%、好ましくは0.1〜10重量%、更に好ましくは0.1〜5重量%の範囲である。消臭剤の濃度が0.01重量%未満では消臭効果が貧弱である。一方、濃度が20重量%を超えると消臭効果が高くなるものの経済性を考慮するとその利点が少ない。
消臭剤水性溶液の調製法としては次のような方法が挙げられる。
i)所定濃度の炭酸亜鉛および/または酸化亜鉛の懸濁液と所定濃度のアミノ酸水性溶液を予め調製し、両者を所定の温度(30℃〜70℃)で混合し、透明水溶液が得られることで反応が完了し、室温まで冷却後、アミノアルコールの群から選ばれた化合物を所定量添加し調製する。反応温度は高いほど透明反応液が短時間で得られる。
ii)亜鉛化合物の微粒子とアミノ酸とを所定の割合で混合した後、混合物を水性媒体中で所定温度、所定時間で反応させて透明水溶液を得た後、室温まで冷却後、アミノアルコールとアミノ酸とを所定量添加し調製する。
iii)亜鉛化合物微粒子とアミノ酸とアミノアルコールを所定の割合で混合した後、所定温度、所定時間で反応させ透明水溶液を得た後、室温まで冷却して調製する。
しかし、消臭剤水性溶液の調製法は上記方法に限定されるものではない。
亜鉛化合物とアミノ酸との反応温度は室温〜70℃であり、好ましくは50℃〜70℃である。反応時間は1時間〜5時間であり、好ましくは1時間〜3時間である。
アミノアルコールの添加温度は、亜鉛化合物とアミノ酸とから得られた透明溶液が室温下で添加することが望ましい。
アミノアルコールとアミノ酸との反応液の調製条件は室温〜70℃で、反応時間1時間〜3時間である。
反応は水性媒体中で実施するのが好ましい。
本発明の消臭剤には、消臭作用を阻害しない範囲内で適宜添加剤を添加することができる。添加剤としては、例えば、アニスシード、コリアンダー等の精油、アスコルビン酸ナトリウム、BHT(ジ−t−ブチルヒドロキシトルエン)、オイゲノール、イソオイゲノール、チモール等の酸化防止剤、塩化ベンザルコニウム、オクタノール、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム等の防カビ剤・殺菌剤、香料、タンニン、サポニン、桂皮酸エステル、サルチル酸エステル等の紫外線吸収剤などが挙げられる。
本発明の消臭剤の形態は、前述の水性溶液の他に、噴霧状、粉状、粒状、ゲル状、エアゾール状等の各種形態で使用され、使用状況に適した形態を選択することができる。好適な形態は、水性溶液、噴霧状、エアゾール状である。
噴霧状消臭剤の使用形態は、トリガー方式により自圧による水性溶液を噴霧化するものである。消臭剤を粉状、粒状等の固形状の形態で使用する場合は、水性溶液を多孔質アルミナ、シリカ等に含浸させて、乾燥させることにより調製される。ゲル状消臭剤は、寒天、ゼラチン、カラギーナン、トランガントガム等のゲル基材を用いて、公知の方法で調製することができる。
エアゾール状消臭剤は、水−グリコール系溶媒、水−グリコールモノエーテル系溶媒等の水性媒体に溶解させた薬液と噴射剤とから構成される。噴射剤としては、プロパン、n−ブタン、ジメチルエーテル等の液化石油ガスが挙げられる。噴射剤を加圧する圧縮ガスとしては、窒素、炭酸ガス、加圧空気等が用いられる。
本発明における悪臭ガスの除去メカニズムはその詳細が必ずしも明らかでない部分もあるが、次のように考えられる。
アンモニアの消臭効果については、単にアンモニアの水への吸収によるものだけでなく、アンモニアがアミノ酸のカルボキシル基とイオン性のアンモニウム塩を形成するものと推測される。
硫化水素については、亜鉛化合物とアミノ酸が反応してアミノ酸の亜鉛錯体が一部生成し、亜鉛イオンと硫化水素が反応するものと推測される。酸については、アミノ酸のアミノ基との反応により消臭されるものと推測される。アルデヒド類については、アルデヒドがアミノアルコールのアミノ基に付加し、N−メチロール基に変換され除去されるものと推測され、更に、アミノ酸とアミノアルコールのエステル反応によりアルデヒド消臭に寄与するアミノ基が多くなり、アルデヒド消臭がよりアップする。
以下に実施例および比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例により限定的に解釈されるべきではない。
[実施例1]
酸化亜鉛1.0gとグリシン6.0gを200ccコニカルビーカーに入れ、イオン交換水93gを添加し、溶液を70℃にした後、1時間攪拌して透明水溶液を得た。次いで、この水溶液を30℃まで冷却後、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノールを1.0g添加し、30分攪拌して消臭剤を得た。
[実施例2]
酸化亜鉛1.0gとグリシン4.0gを200ccコニカルビーカーに入れ、イオン交換水95gを添加し、溶液を70℃にした後、1時間攪拌して透明水溶液を得た。別に、200ccコニカルビーカーに2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール4.0gとグリシン3.0gを入れ、次いで、イオン交換水43g(50℃)を入れて30分間攪拌して反応させた。この反応液10gと、酸化亜鉛とグリシンから得られた前記透明水溶液90gとを混合して消臭剤を得た。
[実施例3]
実施例1において酸化亜鉛の替りに炭酸亜鉛を1.0g、グリシンを8.0gに替えた以外は実施例1と同様にして消臭剤を得た。
[実施例4]
実施例2において酸化亜鉛と併用するグリシンをアラニン6.0gに替え、実施例2と同様な条件で透明水溶液を得た。別に、200ccコニカルビーカーに2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール4.0gとアラニン6.0gを入れ、次いで、イオン交換水90g(50℃)を入れて1時間攪拌して反応させた。この反応液10gと、酸化亜鉛とアラニンから得られた前記透明水溶液90gとを混合して消臭剤を得た。
[実施例5]
炭酸亜鉛1.0gとサルコシン10gを200ccコニカルビーカーに入れ、イオン交換水89gを添加し、溶液を70℃にした後、実施例1と同様に1時間攪拌して透明水溶液を得た。次いで、30℃まで冷却後、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール2.0gを添加し、30分攪拌して消臭剤を得た。
[実施例6]
酸化亜鉛1.0gとアラニン8.0gを200ccコニカルビーカーに入れ、イオン交換水91gを添加し、この溶液を70℃にした後、実施例1と同様に1時間攪拌して透明水溶液を得た。次いで、30℃まで冷却後、トリスヒドロキシアミノメタンを1.0g添加し30分攪拌して消臭剤を得た。
[実施例7]
酸化亜鉛1.0gとグリシン12gを200ccコニカルビーカーに入れ、イオン交換水87gを添加し、この溶液を70℃にした後、実施例1と同様に1時間攪拌して透明水溶液を得た。次いで、30℃まで冷却後2−アミノ−2−エチル−プロパンジオールを1.0g添加し30分攪拌して消臭剤を得た。
[実施例8]
実施例1において酸化亜鉛の替りに炭酸亜鉛を0.5g、グリシンの替りにサルコシン6.0gに替えた以外は実施例1と同様にして消臭剤を得た。
[実施例9]
実施例2においてグリシンの替りにグルタミン酸ソーダ10gを用いた以外は実施例2と同様にして消臭剤を得た。
[実施例10]
実施例3においてグリシンの替りにフェニルアラニン12gを用い、炭酸亜鉛とフェニルアラニンから透明水溶液を得た。別に、2−アミノ−2−エチル−プロパンジオール5.5gとグリシン3.5gとイオン交換水91gを用い50℃で1時間反応させた。この反応液10gと、炭酸亜鉛とフェニルアラニンから得られた透明水溶液90gとを混合して消臭剤を得た。
[比較例1]
酸化亜鉛1.0gとグリシン6.0gを200ccコニカルビーカーに入れ、イオン交換水93gを添加して系を70℃にした後、1時間攪拌し、消臭剤を得た。
[比較例2]
2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール1gとイオン交換水100gを室温で調製し、消臭剤を得た。
[比較例3]
200ccコニカルビーカーに2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール4.0gとグリシン3.0gを入れ、次いで、イオン交換水43g(50℃)を入れ、30分間攪拌し、消臭剤を得た。
Figure 0005869510
<消臭試験>
除去対象ガス注入口、圧力調整口、検知管測定口および予備口を備えた容量3リッターのガラス製セパラブルフラスコを4個用意し、それぞれのガス注入口から注射器を用いてアンモニア、硫化水素、イソ吉草酸およびアセトアルデヒドの4種のガスを所定の初期濃度になるように個別に注入して30秒間攪拌した。その後、10分間静置して各ガスの初期濃度をガステック検知管から測定した。
各ガスの初期濃度
アンモニア 80ppm
硫化水素 60ppm
イソ吉草酸 30ppm
アセトアルデヒド 120ppm
次いで、予備口から注射器を用いて各実施例で調製した消臭剤水溶液3mlを各フラスコ内に注入した。そして、4種の除去対象ガスについて静置後から所定時間経過した時のそれぞれのフラスコ内に残存するガス濃度をガステック検知管から測定して、所定時間経過後の消臭率を算出した。これらの消臭率を表2にまとめた。
表2から明らかなように、本発明の消臭剤は、アンモニア、硫化水素、イソ吉草酸、アセトアルデヒドの何れに対しても優れた消臭効果を示した。
Figure 0005869510
本発明の消臭剤は、水等の溶媒に均一に溶解し、アンモニア、硫化水素、脂肪酸やアルデヒド類まで多種類の悪臭ガスを同時に効率よく消臭できるので、産業上有用である。

Claims (3)

  1. 酸化亜鉛および炭酸亜鉛から選ばれる少なくとも1種の亜鉛化合物と、グリシン、アラニン、フェニルアラニン、グルタミン酸塩、およびサルコシンの群から選ばれる少なくとも1種のアミノ酸とを有効成分とし、上記亜鉛化合物とアミノ酸の併用割合が重量比で1:2〜1:50の範囲にあり、更なる有効成分として、前記亜鉛化合物に対して重量比で1:0.2〜1:5の範囲となるようにアミノアルコールを含有させてなる消臭剤であって、前記アミノアルコールは、グリシン、アラニン、フェニルアラニン、グルタミン酸塩、およびサルコシンから選ばれる1種のアミノ酸との反応液として含有され、前記アミノアルコールが2−アミノ−3−メチル−1−プロパノール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−アミノ−2−エチル−プロパンジオール、およびトリスヒドロキシアミノメタンの少なくとも1種から選ばれることを特徴とする消臭剤。
  2. 前記有効成分の媒体として水性溶媒を用いることを特徴とする請求項に記載の消臭剤。
  3. 前記亜鉛化合物とアミノ酸の併用割合が重量比で1:3〜1:50の範囲にあると共に、前記水性溶媒が水であり、有効成分が水溶液の形態にあることを特徴とする請求項1または2に記載の消臭剤。
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