JP2010057955A - 消臭フィルター - Google Patents
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Abstract
【解決手段】下記一般式(1)で表されるヒドロキシアミン化合物が担持された固体より構成される消臭フィルター。
(式中、R1は、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、又は炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基を示し、R2は、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、又は炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基を示し、R3及びR4は、炭素数1〜5のアルカンジイル基を示す。R3及びR4は、同一でも異なっていてもよい。)
【選択図】なし
Description
本発明の消臭フィルターは、上記一般式(1)で表されるヒドロキシアミン化合物が担持された固体より構成される。
上記一般式(1)において、R1は、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、又は炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基を示す。
上記炭素数1〜5のアルキル基は、直鎖又は分岐鎖のいずれであってもよく、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、各種ブチル基、各種ペンチル基が挙げられる。
また、上記炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基としては、ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシブチル基、3−ヒドロキシブチル基、4−ヒドロキシブチル基等が挙げられる。
R1は、消臭性能及び入手性の観点から、上記の中では水素原子、メチル基、エチル基、ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基が好ましく、特に水素原子、ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基が好ましい。
上記炭素数1〜6のアルキル基は、直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれであってもよく、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、各種ブチル基、各種ペンチル基、各種ヘキシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
上記炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基としては、上記R1の説明で例示したものが挙げられる。
R2は、消臭性能及び入手性の観点から、上記の中では水素原子、炭素数1〜3のアルキル基、ヒドロキシエチル基が好ましく、特に水素原子が好ましい。
R3及びR4は、炭素数1〜5のアルカンジイル基を示す。R3及びR4は、同一でも異なっていてもよい。炭素数1〜5のアルカンジイル基としては、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、プロパン−1,2−ジイル基、テトラメチレン基等が挙げられ、特にメチレン基が好ましい。
これらの中では、消臭性能等の観点から、2−アミノ−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン)、2−アミノ−2−ヒドロキシエチル−1,3−プロパンジオールから選ばれる1種以上が特に好ましい。
上記のヒドロキシアミン化合物は、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
上記消臭液は、本発明に係るヒドロキシアミン化合物を固体に担持させる前に、該ヒドロキシアミン化合物を均一に分散させるために調製される。
具体的には、水、溶剤、界面活性剤、多価アルコール類、pH調整剤等を溶解した消臭液が挙げられる。
界面活性剤や多価アルコール類は、水分保持効果が高く、本発明に係るヒドロキシアミン化合物の消臭効果を持続的に発現させることができる。
具体的には、非イオン界面活性剤としては、アルキルグリコシド、エチレン又はプロピレンオキサイド付加のポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレングリセリド、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、アルキルアルカノールアミド等が挙げられる。
これらの中では、ポリオキシエチレンアルキルエーテルやアルキルアルカノールアミドが好ましい。
これらの中では、アルキルジメチルアミンオキシドが好ましく、例えばラウリルアミドプロピルアミン−N,N−ジメチル−N−オキサイド、ラウリルジメチルアミンオキサイド等が挙げられる。
上記界面活性剤の中では、前記の非イオン界面活性剤及び両性界面活性剤が特に好ましい。
用いられる界面活性剤の量の比率は、ヒドロキシアミン1gに対して、好ましくは0.05〜2g、更に好ましくは0.1〜1gである。
用いられる多価アルコール類の量の比率は、ポリヒドロキシアミン1gに対して、好ましくは0.1〜2gである。
酸としては、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、乳酸、コハク酸、リンゴ酸、クエン酸等が挙げられる。塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等が挙げられ、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが好ましい。
消臭液を調製する上で、好ましくはpH6.0〜12である。pH6以上で脂肪酸類、アルデヒドに対する消臭効果が高くなる。pH10以上にするとさらに硫化水素に対する消臭効果が高くなる。pH9.5以下でアミンに対する消臭効果が高まる。
種々の生活臭の全てに対する効果、及び皮膚刺激低減の観点から、より好ましくはpH7.0〜10である。
本発明に係るヒドロキシアミン化合物を担持させる固体の材質は、有機物、無機物のいずれであっても良い。
有機物の具体例として、木炭、竹炭、わら炭、活性炭、デキストリン、セルロース、発泡セルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、アルギン酸ゲル、カラギーナンゲル、ポリエステル樹脂、ポリメタクリル酸系樹脂、ポリアクリル酸系樹脂、ジビニルベンゼン系樹脂、スチレン系樹脂、ウレタン樹脂などがあり、
無機物の具体例として、シリカ、シリカゲル、ケイ酸カルシウム、ゼオライト、ハイシリカゼオライト(疎水性ゼオライト)、酸化アルミニウム(アルミナ)、酸化銅、酸化チタン、酸化鉄、酸化銅、セピオライト、水和酸化ジルコニウム、雲母等がある。
上記固体の好ましい比表面積は、窒素吸着量から算出するBET法による値として、1〜2000m2/g、特に10〜2000m2/g、さらに50〜2000m2/gである。
好ましい担持する固体名及び比表面積(かっこ内、m2/g)は、無機物では、シリカ(50〜400)、シリカゲル(500〜700)、ケイ酸カルシウム(100〜150)、ゼオライト(400〜700)、ハイシリカゼオライト(300〜750)、酸化アルミニム(100〜300)、セピオライト(200〜400)、酸化亜鉛(1〜30)、酸化チタン(1〜30)である。
有機物では活性炭(700〜2000)、発泡セルロース(1〜40)である。
これらの中で特に好ましいのは、シリカ、シリカゲル、ケイ酸カルシウム、ゼオライト、酸化アルミニウム、セピオライト、活性炭、発泡セルロースである。
ヒドロキシアミン化合物を担持させる方法は、特に限定されないが、ヒドロキシアミン化合物を、水やエタノールに溶解や分散させて、担持させる固体と液状で混合し、加熱乾燥すれば容易に均一に担持できる。加熱温度は、例えば50℃〜120℃で乾燥すれば、短時間で乾燥を終えることができる。
酸化鉄、硫酸鉄、塩化鉄、酸化亜鉛、硫酸亜鉛、塩化亜鉛、酸化銀、酸化銅等の金属化合物、
乳酸、コハク酸、リンゴ酸、クエン酸、マレイン酸、マロン酸、エチレンジアミンポリ酢酸、アルカン・アルケン−1,2−ジカルボン酸、シクロアルカン・アルケン−1,2−ジカルボン酸、ナフタレンスルホン酸等のカルボン酸類
ウンデシレン酸亜鉛、2−エチルヘキサン酸亜鉛、リシノール亜鉛などの脂肪酸金属類、カテキン、ポリフェノール、緑茶抽出物、マッシュルームエキス、木酢液、竹酢液等の植物抽出物系の消臭剤、
鉄、銅などの金属クロロフィリンナトリウム、鉄、銅、コバルトなどの金属フタロシアニン、鉄、銅、コバルト等のテトラスルホン酸フタロシアニン等、二酸化チタン、可視光応答型ニ酸化チタン(窒素ドープ型など)の触媒型消臭剤、
α、β、γ―シクロデキストリン、そのメチル誘導体、ヒドロキシプロピル誘導体、グルコシル誘導体、マルトシル誘導体等のシクロデキストリン類、
ミリスチン酸エステル類、パルミチン酸エステル類、フタル酸エステル類、アジピン酸エステル類、セバシン酸エステル類、クエン酸エステル類等の悪臭の保留効果があるとされるエステル油剤、
アクリル酸ポリマー、マレイン酸ポリマー、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、芳香族スルフォン酸ホルマリン縮合物等のポリマー、
多孔メタクリル酸ポリマー、多孔アクリル酸ポリマー等のアクリル酸系ポリマー、多孔ジビニルベンゼンポリマー、多孔スチレン−ジビニルベンゼンービニルピリジンポリマー、多孔ジビニルベンゼンービニルピリジンポリマー等の芳香族系ポリマー、それらの共重合体等の合成の多孔質ポリマー、
キチン、キトサン等の天然の多孔質ポリマー、
シリカ、二酸化ケイ素(シリカゲル)、ケイ酸カルシウム、ハイシリカゼオライト(疎水性ゼオライト)、セピオライト、カンクリナイト、ゼオライト、水和酸化ジルコニウム等の無機多孔質物質、
銀担持ゼオライト、銀担持カンクリナイト、銀担持多孔スチレン−ジビニルベンゼンービニルピリジンポリマー等金属担持多孔質、
これらその他の消臭剤は、単独で用いても良く、さらに組み合わせて使うこともできる。
無機繊維としては具体的には、アルミナ繊維、活性炭繊維、炭素繊維、ガラス繊維、ジルコニア繊維、アルミナ・シリカ繊維等が挙げられる。
不織布としては具体的には、スパンボンド法、メルトブロー法、遠心力法、フラッシュ紡糸法、高電圧乾式紡糸法、フィルム法等の直接製布法、エアレイ法、カード法、ガーネット機(反毛機)法等の乾式法、抄紙と同様の湿式法により製造される不織布が挙げられ、繊維間の結合方法としては接着剤法、熱融着法、超音波接着法、ニードルパンチ法、スパンレース法、ステッチボンド法等が挙げられる。
天然パルプとしては具体的には、木材パルプ、靭皮繊維、葦パルプ、バガスパルプ、ワラパルプ、竹パルプ等が挙げられる。
紙としては具体的には、複雑紙、薄葉紙(例えば、ティシュペーパー、トイレットペーパー、ナプキン、タオル紙及び生理紙)、包装紙、塗工紙(例えば、アート紙、コート)、非塗工紙、印刷紙、図面紙、ラミネート紙等があり、板紙としては、ダンボール構造紙、ハニカム構造紙、白板紙、黄板紙、チップボール紙、コルゲート紙、紙幣原紙及び台紙等が挙げられる。
繊維以外にも、樹脂、金属、活性炭等のフィルム、シート等の成形品を使用することも可能である。
ヒドロキシアミン化合物をフィルターに直接担持する方法として、例えば、後加工で担持させる場合には、ヒドロキシアミン化合物を含有した消臭液を、塗布、吹き付け、含浸等の方法でフィルターを構成する活性炭繊維などの多孔質繊維表面に付着させ、水や溶媒を除去することによりフィルター表面に担持することができる。
抄紙法などにおいて予めヒドロキシアミン化合物を担持可能な固体を固定化した後に、最終乾燥工程の直前に、ヒドロキシアミン化合物を含んだ消臭液を、塗布、吹き付け、含浸して乾燥させる。
次に、この紙をヒドロキシアミン化合物を溶解した水溶液に所定時間浸漬させたり、該水溶液を紙にスプレーして含浸させる等の方法で固体に担持させ、次いで乾燥させることで本発明のフィルターが得られる。担持させるヒドロキシアミン化合物の量は、水溶液の濃度、浸漬時間、スプレー量等で調整可能である。
前記<ヒドロキシアミン化合物を担持させる固体>及び前記<ヒドロキシアミン化合物を固体に担持させる方法>にて記載したヒドロキシアミン化合物が担持された固体を、フィルターを構成する不織布などの表面に、散布、充填した後、不織布などでサンドイッチ状に挟み込んで固定化する。また、その際に、固定化を確実にするためにバインダー溶液を散布することができる。多くの層で積層することによってフィルター中のヒドロキシアミン化合物の増やすことができる。
電力を使うものとして家庭用、施設用、自動車用の空気清浄機、エアコンディショナー、電池式の据え置き消臭剤、コンセントイン方式の消臭機など、
電力を使わないものとして家庭用、施設用の換気口取り付けタイプの消臭フィルター、据え置き型の消臭剤などに有用である。
(実施例1)
<原料組成物配合>
ガラス繊維 6.0g
微粉活性炭(粒径45μm、比表面積:1000m2/g) 4.8g
ポリビニアルコール(PVA)繊維 1.2g
上記配合の原料組成物を1リットルの水に分散し、原料組成物100重量部に対し、凝集剤としてカルボキシメチルセルロースナトリウム2.0重量部、及びポリアミドアミンエピクロロヒドリン樹脂0.8重量部を添加し、原料スラリーを得た。
そして、JIS P8209に準じてシートマシン及び80mesh抄紙ネットを用いて抄紙を行い、回転型乾燥機を用いて、含水率が1質量%以下となるように乾燥を行った。得られたシートの坪量はおおよそ170g/m2前後であった。その後、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン3.5%溶液(pH10.5)を含浸させ、回転型乾燥機を用いて乾燥を行い、抄紙タイプの消臭フィルターを試作した。この際の、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン添着量は添着前フィルターの20%であった。尚、作成した抄紙タイプの消臭フィルタの概略構成を図1に示す。
トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン溶液を含浸させないこと以外は、実施例1と同様の方法にてガラス繊維、微粉活性炭(45μm)、PVA繊維を用いて抄紙タイプの消臭フィルターを作成した。
2つのプラスティック製50mL注射筒(長さ11cm×3cm、開口部の直径3cm)を用いて実施例1、比較例1の消臭フィルタ(6×4cm)を挟み込み固定した。注射筒の先端をシリコンチューブを介してパーミエーター(悪臭ガス発生装置;ガステック製)に接続し、悪臭ガスを0.2L/分の速度で流入後、ガスの入り口濃度とフィルター通過後の濃度を経時的に測定した。ガス濃度は、ガス検知管(ガステック製)を用いて測定し、入り口濃度との差分より消臭率(%)を求めた。ガスの入り口濃度はそれぞれアセトアルデヒド30ppm、酢酸40ppmであった。試験結果を下記表1に示す。
(実施例2)
<消臭液A配合>
2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール(トリス) 15質量%30%ラウリルアミドプロピルアミン−N,N−ジメチル−N−オキサイド 15質量%pH調整剤(塩酸) 適量
イオン交換水 バランス
合計 100質量%
微粉活性炭(粒径45μm、比表面積:1000m2/g):消臭液A=1:6の割合で、消臭液A(pH9.5に調整)を微粉活性炭に含浸させ、120℃で2時間乾燥させることでトリス含有の消臭粉体を作成した。
上記トリス含有の消臭粉体をニードルパンチ不織布(PET繊維、PP/PE繊維混綿、65g/m2)上に280g/m2相当積層し、一枚の消臭粉体を保持したシートを得る。このシートを6枚積層した後、メルトブローン不織布(PP樹脂製、10g/m2)にて包み込み、更にニードルパンチ不織布(PET繊維、PP/PE繊維混綿、65g/m2)にて包み込んだ後、積層した消臭粉体の外周部をヒートシールすることで一体化した不織布タイプの消臭フィルターを作成した。尚、作成した不織布タイプの消臭フィルターの概略構成を図2に示す。
実施例2の消臭粉体を全て等量の微粉活性炭(45μm)で置き換えた他は、同様の方法にて不織布タイプの消臭フィルターを作成した。
抄紙タイプフィルターの消臭試験方法と同様の方法で、さらに硫化水素(入り口濃度20ppm)に対する効果も加えて、実施例2、比較例2の消臭フィルターについて試験を行なった。試験結果を下記表2に示す。
(実施例3〜5、比較例3及び4)
<実施例及び比較例で使用する粉体もしくは顆粒状の固体>
実施例3の粉体:2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール15%水溶液:ケイ酸カルシウム(サイズ:1mm、比表面積:130m2/g)=2:1の割合で、該水溶液をケイ酸カルシウムに含浸させ、120℃で2時間乾燥させた粉体。
実施例4の粉体:2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール15%水溶液:ケイ酸カルシウム(サイズ:1mm、比表面積:130m2/g)=2:1の割合で、該水溶液をケイ酸カルシウムに含浸させ、120℃で2時間乾燥させた粉体。
実施例5の粉体:2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール15%水溶液:ケイ酸カルシウム(サイズ:1mm、比表面積:130m2/g)=2:1の割合で、該水溶液をケイ酸カルシウムに含浸させ、120℃で2時間乾燥させた粉体。
比較例3の粉体:ジエタノールアミン15%水溶液:ケイ酸カルシウム(サイズ1mm:比表面積130m2/g)=2:1の割合で、該水溶液をケイ酸カルシウムに含浸させ、120℃で2時間乾燥させた粉体。
比較例4の固体:顆粒活性炭(3×5mm:比表面積1300m2/g)のみを120℃で2時間乾燥させたもの。
上記方法により作成した粉体もしくは顆粒状の固体を、1cmにスライスしたダンボール加工紙の中に充填した(各0.8g)。脱落防止のためポリオレフィン製の不織布をスライス面に接着させ、ダンボール構造タイプのフィルターを作成した。尚、作成したダンボール構造タイプの消臭フィルターの模式図を図3に示す。
ポリエステル製の3Lニオイ袋の中に、実施例3〜5、比較例3及び4で作成した消臭フィルター0.8g分とアセトアルデヒドガスを注入し(袋内で50ppmになる)、60分放置する。ガス濃度をアセトアルデヒド用検知管にて測定し、ブランクとの差分から消臭率を求める。試験結果を下記表3に示す。
微粉シリカ(粒径100μm、比表面積200m2/g):実施例2の消臭液A=1:6の割合で、該水溶液を微粉シリカに含浸させ、120℃で2時間乾燥させた粉体を、1cmにスライスしたダンボール加工紙の中に充填した(各0.2g)。脱落防止のためポリオレフィン製の不織布をスライス面に接着させ、ダンボール構造タイプのフィルターを作成した。
他のアルデヒド系悪臭成分として、ノナナール(体臭)、ノネナール(加齢臭)、2,4−デカジエナール(加熱油臭)2μLをヘッドスペースガスクロマトグラフ(HS-GC)用20mLバイアル瓶に入れる。さらに、本発明の消臭フィルターを0.2gを添加し密栓した後、HS-GCを行った。なお、消臭剤なしで悪臭のみのサンプルをブランクとした。試験結果を下記表4に示す。
HS-オートサンプラー;PERKIN ELMER製 HS40XL
バイアル保温時間;35℃30分保温後、加圧2分、注入0.3分
GC;HEWLETT PACKARD5890
カラム液相;(5%フェニル)メチルポリシロキサン 無極性
カラム長さ;30m、内径;0.32mm、膜厚;0.25μm
昇温条件;40℃(8℃/分)-60℃(4℃/分)-200℃
消臭率(%)は下記〔数1〕により求めた。
2 ヒドロキシアミン化合物が担持された活性炭
3 Needle Punch製法による不織布(ポリオレフィン系+PET繊維)
4 Melt Blown製法による不織布(ポリオレフィン系繊維)
5 ヒドロキシアミン化合物が担持された活性炭
6 ヒドロキシアミン化合物が担持されたケイ酸カルシウム
Claims (4)
- 下記一般式(1)で表されるヒドロキシアミン化合物が担持された固体より構成される消臭フィルター。
- 上記固体にさらに界面活性剤が担持された請求項1記載の消臭フィルター。
- 上記固体のBET法による比表面積が1〜2000m2/gである請求項1又は2記載の消臭フィルター。
- 上記一般式(1)で表されるヒドロキシアミン化合物が2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール)である請求項1〜3の何れかに記載の消臭フィルター。
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