JP2018145558A - 不織布とその製造方法 - Google Patents

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勇輝 菊池
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亮 田中
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郁乃 東
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Takashi Jikumaru
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【課題】充分な消臭能と強度とを有する不織布を提供する。【解決手段】触媒を固形分として担持し消臭能を有する不織布10であって、植物繊維を30wt%以上100wt%以下含有する。【選択図】図1

Description

本発明は不織布とその製造方法に関し、特に設置型の消臭資材に利用できる消臭加工不織布に用いて好適な技術に関する。
現在、一般家庭のトイレット、台所、居室といった生活環境や、工場、病院、家畜の飼育場等の労働環境で発生する様々な悪臭に対して多くの消臭性能を有する材料が用いられており、消臭能を有する不織布が知られている。特に、光触媒を用いて消臭能を呈したものは、その持続性、消臭能の強さなどに優れていることが知られている。(特許文献1、2)光触媒の例としては、酸化チタンや酸化タングステン等が知られており、また近年の研究の成果として、鉄イオンや銅イオンを触媒活性促進剤として併用することで、屋内照明においても光触媒作用を持たせることが可能となってきている。(特許文献3)
一方で、最近では、介護施設や病院等において、特にアンモニア消臭に対する需要が高まっている。
特許第5894451号公報 特許第4560787号公報 特開2012−106236号公報
しかし、特許文献1のように光触媒だけだと、室内など光量の弱い状況では消臭効果を充分に発揮することができなかった。
また、従来の消臭不織布では、例えば2時間程度の時間経過があった場合には充分な消臭能を呈することが可能であるが、さらにもっと迅速な消臭能を有することが求められている。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、以下の目的の少なくとも一つを達成しようとするものである。
1.充分な消臭能を有する不織布を提供可能とすること。
2.迅速な消臭能を有する不織布を提供可能とすること。
本発明の不織布は、触媒を固形分として担持し消臭能を有する不織布であって、植物繊維を30wt%以上100wt%以下含有することにより上記課題を解決した。
本発明の不織布は、前記触媒が、鉄又は銅と無機酸化物光触媒とを合わせた固形分2.4mg/m以上40mg/m以下として担持することができる。
本発明の不織布は、前記触媒を担持する前の吸水量が700mL/m以上1000ml/m以下とされることができる。
本発明の不織布は、前記樹脂繊維を含有する層を有することができる。
本発明の不織布の製造方法は、消臭能を有する不織布の製造方法であって、
消臭能を呈する触媒を含有する液に浸漬する工程を有することができる。
本発明の不織布の製造方法は、植物繊維を含有する層が30wt%以上100wt%以下であることができる。
本発明の不織布の製造方法は、前記不織布基材が、前記植物繊維を含有する層と、樹脂繊維を含有する層とを有することができる。
本発明の不織布は、触媒を固形分として担持し消臭能を有する不織布であって、植物繊維を30wt%以上100wt%以下含有することにより、不織布の全面において触媒を担持させるための充分な植物繊維を充分設けることができ、必要な消臭能を呈する触媒を充分に担持することが可能となる。これにより、必要な消臭能を呈することが可能となる。
本発明の不織布は、前記触媒が、鉄又は銅と無機酸化物光触媒とを合わせた固形分2.4mg/m以上40mg/m以下として担持することにより、植物繊維に充分な量の鉄又は銅と無機触媒(無機酸化物光触媒)とを担持させて、この担持させた鉄化合物又は銅化合物と無機触媒との効果によって、アンモニアなどの臭気物質の分解を利用して充分な消臭を迅速におこなうことが可能となる。具体的には、アンモニアに対する消臭効果が繊維評価技術協議会、SEKマーク繊維製品認証基準として規定されている消臭性試験において、評価開始2時間でアンモニアの消臭率70%を満たすことが可能となる。さらに、固形分20mg/m以上とすることで、同様の消臭性試験において、評価開始10分でアンモニアの消臭率80%を満たすことが可能となる。
本発明の不織布は、前記触媒を担持する前の吸水量が700mL/m以上1000mL/m以下とされることにより、銅又は鉄と無機酸化物光触媒とを含有する液に浸漬した際に、銅又は鉄と無機酸化物光触媒とを含有する液を繊維間に保持して、不織布に充分な量の銅又は鉄と無機酸化物光触媒とを担持させることが可能となる。
本発明の不織布は、樹脂繊維を含有する層を有することにより、主として消臭能を呈する植物繊維を含有する層に対して補強をおこない、不織布としての強度を維持し、充分な引張強度を維持することができる。
本発明の不織布の製造方法は、消臭能を有する不織布の製造方法であって、
不織布基材(シート)を消臭能を呈する触媒を含有する液に浸漬する工程を有することにより、触媒を含有する液に不織布基材(シート)を浸漬した後、これを乾燥することで、充分な量の触媒を固形分として不織布に担持させることができ、これにより、必要な消臭能を呈することが可能な不織布を製造することができる。
本発明の不織布の製造方法は、植物繊維を含有する層が30wt%以上100wt%以下であることにより、銅又は鉄と無機酸化物光触媒とを含有する液に不織布基材(シート)を浸漬した際に、必要な消臭能を呈するために充分な量の触媒を担持可能とすることができる。
本発明の不織布の製造方法は、前記不織布基材(シート)が、前記植物繊維を含有する層と、樹脂繊維を含有する層とを有することとにより、銅又は鉄と無機酸化物光触媒とを含有する液に不織布基材(シート)を浸漬した際に、植物繊維を含有する層によって、乾燥後に必要な消臭能を呈するために充分な量の触媒を担持可能なように、触媒を含有する液を繊維間に保持することができるとともに、樹脂繊維を含有する層によって植物繊維を含有する層に対して補強をおこない、不織布としての強度を維持し、触媒を含有する液に不織布基材(シート)を浸漬した際に、樹脂繊維を含有する層が断裂したり亀裂が発生することを防止できる。
本発明の不織布の製造方法は、前記触媒が上記のものとされることにより、植物繊維に充分な量となる銅又は鉄と無機酸化物光触媒とを固形分2.4mg/m以上40mg/m以下として担持させて、この担持させた銅又は鉄と無機酸化物光触媒との効果によって、光量の充分でない場合、または、充分な光量が照射されている場合でも、アンモニアなどの臭気物質の分解を利用して充分な消臭を迅速におこなうことが可能となる。
消臭加工不織布としての基材は、綿布や合成繊維を利用したものが知られているが、これらは吸水量が低い。したがって、製造時に浸漬する触媒含有液において、同等の触媒濃度で調整をおこなっても吸水量が低いことにより、乾燥後の基材に固形分が付加しにくい。これを解消するためには、触媒濃度を高濃度として調整する必要があり、その場合、製造コストが嵩むという不具合があったが、本発明においては、基材の吸水量が高いため、結果的に製造コストを低減することができる。同時に、不織布としての強度を充分な状態とすることが可能である。
また、消臭効果・消臭速度を増加させる必要がある高消臭能を要求される仕様に対して、製造コストを増大することなく対応可能とすることができる。
本発明によれば、充分な強度を維持しながら、消臭能を呈する固形分である触媒を充分な量担持させて、より高濃度の臭気物質に対して高い消臭効果を発揮することが可能な不織布を低コストに提供することができるという効果を奏することが可能となる。
本発明に係る不織布の第1実施形態を示す模式断面図である。
以下、本発明に係る不織布とその製造方法の第1実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態における不織布を示す模式断面図であり、図において、符号10は、不織布である。
本実施形態に係る不織布10は、図1に示すように、その全面において、表面側の植物繊維層(消臭層)11と、裏面側の樹脂繊維層(補強層)12との二層を有する。
不織布10は、これら植物繊維層11と樹脂繊維層とに、消臭能を有する触媒を固形分として担持させたものとされる。
不織布10は、植物繊維を30wt%以上100wt%以下含有するものとされ、この植物繊維の含有量は、植物繊維層11の厚みによって調整することができる。
不織布10の目付は、16〜650g/mとされる。
不織布10に担持させた触媒としての固形分は、鉄又は銅、および、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化タングステン、酸化チタン等を含む無機触媒(無機酸化物光触媒)を合わせたものとされる。
また、不織布10に担持させた触媒としての固形分は、2.4mg/m以上40mg/m以下の範囲となるように、単位面積当たりの担持量が設定される。
植物繊維層(消臭層)11は、主として消臭能を呈するものとされ、パルプ等の植物繊維からなる。
植物繊維層(消臭層)11を構成する植物繊維としては、広葉樹、針葉樹等の木材、イネ、葦等の草本類の繊維を用いることが可能で、その利用形態としては、パルプ繊維になったもの、古紙由来の脱墨パルプ(DIP)の他、古紙なども可能である。さらに、全部が植物繊維である必要はなく、後述する吸水率が所定の範囲となっていれば、必要に応じて合成繊維などの材料も含む繊維であっても、通常の湿式抄紙に用いられているサイズ剤等の添加物を含むものであっても構わないものである。
植物繊維層(消臭層)11を構成する植物繊維としては、例えば、2.0〜5.0dtex、繊維長が2.0〜5.0mmの範囲内とされてもよい。
樹脂繊維層(補強層)12は、主として、不織布10の強度を維持するものとされ、熱接着性複合繊維からなる。熱接着性複合繊維は、表面が少なくとも熱融着性があることが必要であり、例えばその内部が熱可塑性樹脂ではない、植物繊維や化学繊維等で構成されている樹脂繊維等であっても、界面活性剤等の添加物を含むものであっても構わないものである。
樹脂繊維層(補強層)12を構成する熱接着性複合繊維としては、例えば、PP/低融点共重合PP、PET/PE、PET/低融点共重合PP、PET/低融点共重合PET(低融点共重合ポリエステル)などとすることができる。
さらに、熱接着性複合繊維として低融点成分を鞘成分とし、高融点成分を芯成分とする芯鞘型、一方が低融点、他方が高融点成分であるサイドバイサイド型とすることもできる。この場合、複合繊維の両方の成分の組み合わせとしては、PET/PE、PET/低融点共重合PP、PET/低融点共重合ポリエステルなどが可能である。低融点共重合ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどを基本骨格として、イソフタル酸、5−金属スルホイソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、セバチン酸などの脂肪族ジカルボン酸、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオールなどの脂肪族多価アルコールなどとの変性共重合が例示できる。
熱接着性複合繊維の繊度は、0.9〜4dt、好ましくは1.5〜4.5dtである。熱接着性複合繊維は、繊維長が2〜10mmであることが好ましく、さらに好ましくは3〜6mmである。
不織布10に担持させた固形分としての触媒のうち、金属錯体は光触媒作用を奏する。例としてはルテニウム錯体、鉄錯体、銅錯体などの金属錯体が挙げられる。
不織布10に担持させた固形分としての触媒のうち、無機酸化物光触媒は、充分な光量が照射されている環境において、アンモニア等の臭気物質を分解可能なものとされ、無機触媒としては、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化タングステン、酸化チタン等を含むものであることができる。さらに、鉄化合物又は銅化合物を無機酸化物光触媒に担持させることで効率を上げることができる。例えば鉄又は銅イオンを含む金属錯体を用い、そのコロイド溶液を無機酸化物光触媒に塗着し、乾燥・焼成させることにより担持させることができる。
次に、本実施形態の不織布の製造方法について説明する。
まず、本実施形態の不織布10の基材は、空気中に熱接着性繊維と植物繊維とを分散して形成した基材(シート)に熱をかけて結合する乾式のエアレイド法により製造されたものである。
具体的には、所定の繊維長・繊度とした植物繊維と合成繊維とを、乾式リファイナー等の解繊機を用いて乾燥状態で解繊・混合、パルプ粉砕して、空気中に懸濁させた後、植物繊維層11と樹脂繊維層12とに対応するようにフォーミングしつつ、サクションボックスを備えたフォーメーションワイヤあるいはネットコンベア上に均一に散布し、引き続き、熱風処理および熱圧カレンダー処理等の熱処理を施すことにより熱接着性繊維を融解させて植物繊維とともに相互に融着した基材(シート)を成形する。
この基材(シート)は、植物繊維層11と樹脂繊維層12とを厚さ方向に積層した構成とされており、植物繊維層11が30wt%以上100wt%以下含有された状態となっている。また、基材(シート)は、吸水量が700mL/m以上1000mL/m以下となるように、その製造条件を設定することができる。
ここで、植物繊維の比率が上記の範囲よりも小さいと、必要な量の触媒を固形分として担持することができず好ましくない。また、植物繊維の比率が上記の範囲よりも大きいと、不織布10としての強度が低下してしまうため好ましくない。
熱圧カレンダー処理に用いるローラーとしては、全体に均一な熱圧を加えるため、平滑表面の一対の金属ローラー、または金属ローラーと弾性ローラーの組み合わせを用いることが好ましい。
基材(シート)の吸水量とは、所定面積の基材(シート)を、吸水量測定用の液(この場合は水)に浸漬して引き上げ、含有された液が滴下しなくなった状態で、増加した分の重量を測定することにより、単位面積当たりの吸水量を測定することで規定されるものである。この吸水量測定は、室温、大気圧、湿度40〜60%程度の測定条件にておこなうことが好ましい。
次いで、上述した無機触媒と溶媒を混合した浸漬液を調整する。
次いで、成形した基材(シート)を、調整した浸漬液に浸漬して引き上げ、その後加熱乾燥して触媒を固形分として担持させ、不織布10を製造する。
乾燥条件としては、樹脂繊維層(補強層)12を構成する熱接着性複合繊維が融着する条件とされる。また、乾燥後の固形分比が、2.4mg/m以上40mg/m以下の範囲となるように、単位面積当たりの担持量を設定する。
本実施形態の不織布10は、上記の固形分を担持しているため、照射されている光量にかかわらず、充分な消臭能を呈することが可能となる。また、充分な強度を有し、実用に耐えうる消臭加工不織布10とすることが可能となる。
本実施形態の不織布10は、植物繊維層11と樹脂繊維層12との二層構造として説明したが、これ以外の層を有すること、あるいは、消臭能を有する植物繊維層を裏面側の最外側位置に設けること、などの構成とすることも可能である。
本実施形態の不織布10は、特に、アンモニアに対する分解消臭を必要とするものに用いて好適なものとすることができ、介護施設、病院等において、壁紙、ブラインド、パーテーション、据置型の消臭材、ベッド、椅子、ソファー等の家具表層材などに使用することができる。
以下、本発明にかかる実施例を説明する。
<実験例1>
実験例1として、まず、厚さ1mmの綿織布を用意し、吸水量を測定した。
この例において、鉄化合物および酸化タングステンを含む無機触媒を合わせて所定の濃度に調整した液に浸漬して、乾燥し、固形分の担持量を重量増加分として測定した。
<実験例2>
実験例2として、上記の実験例1の綿織布と同等の目付(坪量)である樹脂繊維(PET、PE)からなる不織布(金星製紙製)を用意し、吸水量を測定した。
この例において、鉄化合物および酸化タングステンを含む無機触媒を合わせて、上記の実験例1と同等の濃度に調整した液に浸漬して、乾燥し、固形分の担持量を重量増加分として測定した。
<実験例3>
実験例3として、上記の実験例2と同等の樹脂繊維からなる不織布を用意し、吸水量を測定した。
この例において、鉄化合物および酸化タングステンを含む無機触媒を合わせて、上記の実験例1および実験例2の濃度に対して、4倍に希釈して調整した液に浸漬して、乾燥し、固形分の担持量を重量増加分として測定した。
<実験例4>
実験例4として、上記の実験例2の不織布と同等の樹脂繊維に、厚さ0.7〜0.8mm程度のパルプ層を有する不織布(金星製紙製Vマット70(AL070TGP‐H))を用意し、吸水量を測定した。
この例において、鉄化合物および酸化タングステンを含む無機触媒を合わせて、上記の実験例1と同等の濃度に調整した液に浸漬して、乾燥し、固形分の担持量を重量増加分として測定した。
<実験例5>
実験例5として、上記の実験例4の不織布と同等の不織布を用意し、吸水量を測定した。
この例において、鉄化合物および酸化タングステンを含む無機触媒を合わせて、上記の実験例4の濃度に対して3/2倍に希釈した液に浸漬して、乾燥し、固形分の担持量を重量増加分として測定した。
<実験例6>
実験例6として、上記の実験例4の不織布と同等の不織布を用意し、吸水量を測定した。
この例において、鉄化合物および酸化タングステンを含む無機触媒を合わせて、上記の実験例4の濃度に対して4倍に希釈した液に浸漬して、乾燥し、固形分の担持量を重量増加分として測定した。
<実験例7>
実験例7として、上記の実験例4の不織布と同等の不織布を用意し、吸水量を測定した。
この例において、鉄化合物および酸化タングステンを含む無機触媒を合わせて、上記の実験例4の濃度に対して16倍に希釈した液に浸漬して、乾燥し、固形分の担持量を重量増加分として測定した。
<実験例8>
実験例8として、上記の実験例4の不織布と同等の不織布を用意し、吸水量を測定した。
この例において、鉄化合物および酸化タングステンを含む無機触媒を合わせて、上記の実験例4の濃度に対して32倍に希釈した液に浸漬して、乾燥し、固形分の担持量を重量増加分として測定した。
これらの結果を表1に示す。
Figure 2018145558
さらに、これらの各実験例で得られた消臭加工不織布に対して、繊維評価技術協議会 SEKマーク繊維製品認証基準(消臭性試験)の規格である、ISO17299に準拠した測定を、測定時間を10分から2時間として実施した。
臭気物質:アンモニア
測定方法:ガス検知管法
各実験例におけるアンモニアに対する消臭評価の測定結果を表2に示す。
Figure 2018145558
これらの結果から、実験例1、4、5において、同等の触媒濃度調製をおこなっても、綿布である実験例1よりも、不織布とされたパルプを設けた実験例4,5の方が、吸水量が高くなったことがわかる。吸水量の差にしたがって、実験例1,2よりも実験例4,5のほうが、より多くの触媒を付加できるために消臭速度が高い。また、実験例1,2よりも実験例4,5のほうが、固形分で消臭効果を比較しても、消臭効果・速度が高いことがわかる。また、実験例1〜3、7、8よりも実験例4,5のほうが、消臭速度が大きいことがわかる。
また、固形分の担持量が少ないと、消臭速度が小さいことがわかる。
実験例2、3、5、6〜8では、パルプ有無によって時間ごとの消臭効果・速度に大きな差が生じた。特に、実験例3、7、8は、認定規格以下となった。
また上記同様に、パルプを含有したことで吸水量が増加し、同濃度で調製した触媒水溶液での加工でも効果に大きな差が生じたことがわかる。
10…不織布
11…植物繊維層(消臭層)
12…樹脂繊維層(補強層)

Claims (7)

  1. 触媒を固形分として担持し消臭能を有する不織布であって、植物繊維を30wt%以上100wt%以下含有することを特徴とする不織布。
  2. 前記触媒が、銅又は鉄と無機酸化物光触媒とを合わせた固形分2.4mg/m以上40mg/m以下として担持することを特徴とする請求項1記載の不織布。
  3. 前記触媒を担持する前の吸水量が700mL/m以上1000mL/m以下とされることを特徴とする請求項1または2記載の不織布。
  4. 前記樹脂繊維を含有する層を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の不織布。
  5. 消臭能を有する不織布の製造方法であって、
    消臭能を呈する触媒を含有する液に浸漬する工程を有することを特徴とする不織布の製造方法。
  6. 植物繊維を含有する層が30wt%以上100wt%以下であることを特徴とする請求項5記載の不織布の製造方法。
  7. 前記不織布基材が、前記植物繊維を含有する層と、樹脂繊維を含有する層とを有することを特徴とする請求項6記載の不織布の製造方法。




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