JP5271579B2 - ペット用吸収性物品 - Google Patents
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Description
吸収体に保持された尿は、時間が経つと臭気を発する。これは、尿素が腐敗して発生するアンモニア臭等、尿由来の臭気が混じった臭いであり、室内でペット用吸収性物品を用いる場合、この臭気を消臭する必要がある。
従来用いられているペット用吸収性物品には、消臭のため抗菌剤を添加し、尿の腐敗を防止したものがある。しかし、尿由来の臭気はアンモニア臭のみではないため、これだけでは消臭力が弱く、室内で長期間用いるには不向きで、排泄の度に交換する必要があった。しかし近年、共働きの家庭が増え、その都度ペット用吸収性物品を交換するのは難しく、長時間設置しても臭気を感じにくいペット用吸収性物品が求められている。
また、特許文献2では、表面シートに香料成分、消臭成分、抗菌成分の少なくとも1つを付着させた、消臭効果のあるペット用吸収性物品が開示されている。
そこで、特許文献2に開示されるように、香料成分、カテキン等の消臭成分に他の抗菌成分を併用することで、ペット用吸収性物品に保持された尿の腐敗を防ぎながら消臭する方法もある。しかしながら、特許文献1に記載の茶葉や、茶抽出物であるカテキンをペット用吸収性物品に用いる場合、尿の浸透によりこれらの成分の色素が排出されて、尿汚れが増したような色になり、ペット用吸収性物品の見栄えが悪くなるという問題があった。更に、特許文献2に示されるペット用吸収性物品では、香料成分、消臭成分、抗菌成分が表面シート部分にしか存在せず、同じ場所に何度も排泄された場合各成分が薄まり、悪臭を抑えられず、結果的に長期間使用できないという問題があった。
本発明のペット用吸収性物品において、前記茶葉が発酵茶及び/又は半発酵茶であり、前記茶抽出物が発酵茶及び/又は半発酵茶由来であると好ましい。
本発明のペット用吸収性物品の吸収体において、界面活性剤(C)は、茶葉及び/又は茶抽出物(B)よりも表面シート側に配置されていると好ましい。
本発明のペット用吸収性物品において、前記繊維状吸収体(A)が、吸水性樹脂(D)を含有していると好ましい。
本発明のペット用吸収性物品において、前記吸収体はシート状に限らず平板状に成型されていてもよい。
本発明のペット用吸収性物品は、液透過性の表面シートと、液不透過性の裏面シートと、それらの間に設けられた吸収体とを有し、吸収体が繊維状吸収体(A)と、茶葉及び/又は茶抽出物(B)と、抗菌性を有する界面活性剤(C)とを含有することを特徴とする。
表面シートは、液透過性であれば、その構造が、薄葉紙や不織布等による1層構造であっても、薄葉紙や不織布等の上に多数の液透過孔を有した樹脂フィルムを重ねた2層構造であっても良い。
不織布としては、パルプやレーヨンなどのセルロース系繊維で形成されたスパンレース不織布、前記セルロース系繊維と親水処理された合成樹脂繊維とで形成されたスパンレース不織布、親水処理された熱融着性の合成樹脂繊維で形成されたエアースルー不織布、親水処理された熱融着性の合成樹脂繊維で形成されたポイントボンド不織布、親水処理されたスパンボンド不織布等が挙げられる。更に、スパンボンド不織布にマイクロファイバーをラミネートした複合不織布で、具体的には、メルトブロー不織布、スパンボンド不織布、メルトブロー不織布の3層複合不織布等も用いることができる。
樹脂フィルムとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリ塩化ビニル等のビニル系ポリマーなどの熱可塑性樹脂による白色の開孔フィルムを用いるのが好ましい。
裏面シートは、尿漏れを防止するため液不透過性である。裏面シートとしては、ポリエチレン、ポリエチレン(PE)ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂フィルム、または撥水性あるいは疎水性の不織布で形成される。この不織布は、メルトブロー不織布またはスパンボンド不織布、あるいはメルトブロー不織布とスパンボンド不織布とが積層された積層不織布などである。
裏面シートはその厚みが15〜30μmであると好ましく、20〜25μmであると更に好ましい。裏面シートの厚さが15μm以上であれば、使用中および廃棄する際に破れにくい程度の強度が保持され、30μm以下であれば容易に折り畳むことができ、さまざまな形態に梱包することが可能である。
吸収体は繊維状吸収体(A)と、茶葉及び/又は茶抽出物(B)と、抗菌性を有する界面活性剤(C)とを含有することを特徴とする。
繊維状吸収体は、尿等の排泄物をペット用吸収性物品中に保持するために用いる。
繊維状吸収体(A)としては、綿状パルプ、破木パルプ、おが屑等が挙げられる。中でも特に、尿の保持力や加工のしやすさから綿状パルプを用いると好ましい。
繊維状吸収体(A)の使用量は、目付けが50〜1500g/m2であると好ましく、60〜1300g/m2であるとより好ましく、70〜1100g/m2であると更に好ましい。繊維状吸収体の使用量が、目付けで50g/m2以上であれば、ペット用吸収性物品が十分な尿の保持力を得られ、1500g/m2以下であれば、持ち運びに向く重さであって便利である。
吸水性樹脂(D)としては、デンプン系、セルロース系、合成ポリマー系の吸水性樹脂が用いられる。特に、吸収性の観点からポリアクリル酸ナトリウム系の吸水性樹脂が好ましい。
吸水性樹脂(D)は、繊維状吸収体(A)の乾燥質量100質量部に対して、乾燥質量で10〜60質量部含有されていると好ましく、15〜55質量部含有されているとより好ましく、20〜50質量部含有されていると更に好ましい。吸水性樹脂(D)の含有量が10質量部以上であれば、尿の保持力が更に向上する。含有量が60質量部以下であれば、地合いが良い。
茶葉としては、未発酵茶、半発酵茶、発酵茶が挙げられる。具体的には、未発酵茶として緑茶等が挙げられ、半発酵茶としては烏龍茶等が挙げられ、発酵茶としては紅茶等が挙げられる。茶抽出物としては、ポリフェノール、フラボノイド、カテキン、リナロール、ゲラニオールが挙げられる。
中でも、半発酵茶又は発酵茶の茶葉を用いると好ましく、発酵茶を用いると特に好ましい。本発明において、半発酵茶や発酵茶を用いると、これらは独特で穏やかな芳香を放ち、優れた消臭性能を発揮した。
なお、茶葉として数回抽出したあとの茶殻を用いてもよい。更に、茶葉の大きさが5mm以下であると、吸収体の地合いが安定する。
一方、茶抽出物は、繊維状吸収体(A)の乾燥質量に対して、0.0001〜30質量部含有されていると好ましく、0.001〜25質量部含有されているとより好ましく、0.01〜20質量部含有されていると更に好ましい。茶抽出物の含有量が0.0001質量部以上であれば、十分な消臭性を得られ、30質量部以下であれば色素による着色を抑え見た目の清潔感を維持できる。
なお、茶葉及び茶抽出物は、それぞれ単独で用いても、混合して用いても良い。
茶葉及び茶抽出物を混合して用いる場合、その混合比(茶葉/茶抽出物)は質量比で1/10〜50/1であると好ましく、1/5〜40/1であるとより好ましい。
本発明で用いる界面活性剤(C)は抗菌性を有するものとする。ここで、抗菌性とは、排泄物に含有される雑菌を殺すことで排泄物の腐敗を防ぐ性質を示す。
抗菌性を有する界面活性剤(C)として、カチオン性界面活性剤及び両性界面活性剤が挙げられる。具体的には、カチオン性界面活性剤として、塩化ベンザルコニウム、塩化ジデシルジメチルアンモニウム、塩化ジアルキルジメチルアンモニウム、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化セチルピリジニウム等を用いることができる。両性界面活性剤としては、例えば、アルキルジメチルアミンオキサイド、ドデシルジメチルアミンオキサイド、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルカルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、アルキルアミドプロピルベタイン等を用いることができる。
中でも、消臭性ならびに茶葉及び/又は茶抽出物(B)由来の着色を防ぐ、着色防止性の観点から、カチオン界面活性剤を用いることが好ましく、特に、消臭性及び着色防止性の効果の観点から塩化ベンザルコニウムを用いると好ましい。
本発明のペット用吸収性物品における吸収体は、以上の繊維状吸収体(A)と、茶葉及び/又は茶抽出物(B)と、抗菌性を有する界面活性剤(C)とを含有する。
このとき、吸収体は、繊維状吸収体(A)、茶葉及び/又は茶抽出物(B)及び界面活性剤(C)の3成分を混合して吸収体を形成したものであっても、それぞれを単独で用い積層させて形成したものであってもよい。
また、吸収体を形成する際、界面活性剤(C)を、茶葉及び/又は茶抽出物(B)よりも表面シート側に配置すると好ましい。界面活性剤(C)が茶葉及び/又は茶抽出物(B)より表面シート側に配置されていると、茶葉及び/又は茶抽出物(B)由来の色素成分の排出をより顕著に抑えられる傾向にあった。
更に、本発明の吸収体は、吸収体を形成するこれらの成分を、薄葉紙等を使用して包み、固定したものであってもよい。
吸収体はその厚みが1.0〜10.0mmであると好ましく、1.5〜10.0mmであると更に好ましい。吸収体の厚さが1.0mm以上であれば使用時の保形成を確保でき、10.0mm以下であれば容易に折り畳むことができ、さまざまな形態に梱包することが可能である。
繊維状吸収体(A)を含有する吸収体を平板状に成型する方法としては、乾式方法、湿式方法の何れの製造方法を選択してもよい。
このとき、熱プレス処理の条件は、嵩密度を前記範囲内とし、厚みを前記値以内とする観点から、プレス圧力が好ましくは4〜2400kPa、更に好ましくは10〜1000kPaであり、プレス温度が好ましくは60〜120℃、更に好ましくは20〜105℃であり、プレス時間が0.5〜20分、更に好ましくは3〜5分である。
吸収体に、これら繊維間結合剤を含有させることにより、ペット用吸収性物品に実用上必要とされる湿潤強度を付与することができ、取扱性及び廃棄性に優れ、長期間使用できるペット用吸収性物品を得ることができる。
更に、ポリビニルアルコール及び化工澱粉は、何れも糊化温度が60℃以上であると好ましく、70〜80℃であると特に好ましい。これらバインダーの糊化温度が60℃以上であれば、室温下、湿潤状態にある使用後のペット用吸収性物品中でバインダーが溶け出すことがなく、ペット用吸収性物品の湿潤強度が一定に保たれ、形状が崩れることがないので、取扱い及び廃棄が容易である。
吸収体は、バインダーを1〜45質量%含有していると好ましく、5〜45質量%含有していると更に好ましく、7〜20質量%含有していると特に好ましい。バインダーの含有量が1質量%以上であれば、十分な湿潤強度を得ることができ、45質量%以下であれば取り扱い及び廃棄が容易である。
架橋剤としては、湿式抄紙法において一般に紙力増強剤として使用されるものを使用でき、例えば、ポリアミドアミン・エピクロルヒドリン樹脂、ポリアクリルアミド、ポリエチレン、メチロール化ポリアクリルアミド等が挙げられ、これらを1種以上用いることができる。架橋剤は、単独でも使用でき、また、媒体として水を併用して用いてもよい。
吸収体は、架橋剤を0.01〜3質量%含有していると好ましく、0.3〜1質量%含有していると更に好ましい。架橋剤の含有量が0.01質量%以上であれば、十分な湿潤強度を得ることができ、3質量%以下であれば取り扱い及び廃棄が容易である。
本発明のペット用吸収性物品の一例を図1に示す。
図1に示されるように、本発明のペット用吸収性物品10は、液透過性の表面シート11と、液不透過性の裏面シート13と、それらの間に設けられた吸収体12とを有する。
更に、吸収体12は、繊維状吸収体(A)14と、茶葉及び/又は茶抽出物(B)15と、抗菌性を有する界面活性剤(C)16とを含有するものである。
次に、裏面シート13に得られた吸収体12をのせて、裏面シート13の縁を折り返し、その上に表面シート11をのせて、糊、ホットメルト系の接着剤、熱融着等を用いて、その周囲を接着し、ペット用吸収性物品を形成する。
なお、本発明のペット用吸収性物品を得るにあたり、界面活性剤(C)と茶葉及び/又は茶抽出物(B)との吸収体中での位置関係を考慮すると好ましい。具体的には、界面活性剤(C)と茶葉及び/又は茶抽出物(B)とが接するように配置することが好ましく、界面活性剤(C)を茶葉及び/又は茶抽出物(B)よりも表面シート側に配置するとより好ましい。このように配置することで、界面活性剤による着色防止効果をより効果的に得ることができる。
更に、茶葉及び/又は茶抽出物(B)と界面活性剤(C)とが吸収体に含有されているので、同じ場所に何度も排尿されても成分が浸透していくため、消臭力が持続する効果が得られる、また表面シートの材質および形状が制限されることもない。
また、各実施例及び比較例における諸物性の測定、及び評価は次の方法による。
実施例及び比較例で得られた各試料に、尿4mLを添加した後、2Lのガラス瓶中に設置する。ガラス瓶を密閉し、2日後の臭気について官能判定し、以下の評価を行った。
<評価基準>
5点:強烈なにおい
4点:強いにおい
3点:楽に感知できるにおい
2点:何のにおいであるかがわかる弱いにおい
1点:やっと感知できるにおい
0点:無臭
<判定基準>:○以上が合格範囲
◎◎:5人の平均点が1点未満
◎ :5人の平均点が1点以上1.5点未満
○ :5人の平均点が1.5点以上2点未満
△ :5人の平均点が2点以上3点未満
× :5人の平均点が3点以上
実施例及び比較例で得られた各試料に、モデル尿(1%食塩水、25℃)2mLを添加した後、繊維状吸収体(A)の表面の着色防止性を目視判定し、以下の評価を行った。
<評価基準>
5点:非常に目立つ
4点:かなり目立つ
3点:やや目立つ
2点:ほとんど目立たない
1点:全く目立たない
<判定基準>○以上が合格範囲
◎:5人の平均点が2点以下
○:5人の平均点が3点以下
△:5人の平均点が4点以下
×:5人の平均点が4点より大きい
<繊維状吸収体(A)>
「A−1」:綿状パルプ(NBKP、針葉樹)
「A−2」:ストーン砕木パルプ(NBKP、針葉樹)
<茶葉及び/又は茶抽出物(B)>
「B−1」:紅茶葉(発酵茶/渋みの少ない紅茶(マイルドブレンド)、三井農林製)
「B−2」:緑茶葉(未発酵茶/製茶職人、日本茶園製)
「B−3」:茶抽出物(テアフラン30A、伊藤園製)
<界面活性剤(C)>
「C−1」:塩化ベンザルコニウム(カチオン性界面活性剤/アーカードCB−50、ライオンアクゾ製)
「C−2」:塩化ジデシルジメチルアンモニウム(カチオン性界面活性剤/アーカード210−50、ライオンアクゾ製)
「C−3」:n−ドデシルジメチルアミンオキサイド(両性界面活性剤/アロモックスDM12D−W(C)、ライオンアクゾ製)
「C−4」:ソルビン酸カリウム(純正化学製)(比較品/抗菌性ではあるが界面活性剤ではない)
「C−5」:モノステアリン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン(NIKKOL TS−10V、日光ケミカルズ社製)(比較品/界面活性剤ではあるが抗菌性がない)
<吸水性樹脂(D)>
「D」:タピオカ澱粉(Z−100、日澱化学社製)
表1に示す各成分の所定量に従って以下の方法で各試料を作成し、各評価をおこなった。結果を表1に示した。
50mL薬盃(直径3.4cm)に茶葉及び/又は茶抽出物(B)を所定量入れた。次に、界面活性剤(C)を含浸し、乾燥させた薄葉紙を円形(直径3.4cm)に裁断し、茶葉及び/又は茶抽出物(B)の上にのせた。更に、薄葉紙の上に所定量の繊維状吸収体(A)(直径3.4cm)をのせて試料とした。
表1に示す各成分の所定量に従って以下の方法で試料を作成し、各評価をおこなった。結果を表1に示した。
50mL薬盃(直径3.4cm)に茶葉及び/又は茶抽出物(B)を所定量入れた。次に、界面活性剤(C)を含浸し、乾燥させた薄葉紙を円形(直径3.4cm)に裁断し、茶葉及び/又は茶抽出物(B)の上にのせた。
ストーン砕木パルプ(A−2)及びタピオカ澱粉(D)を混合して得た混合物を、面積6×6cm、厚さ5cmの型枠に流し込み、更に脱水してシート状物を得た。このシート状物を、加熱された油圧プレス機を用いて、温度120℃、圧力2×105Paの条件で15分プレスした。その後、プレスしたシート状物を、乾燥機を用いて105℃で3時間乾燥させて、直径3.4cm、厚さ1cmに裁断し、平板状の繊維状吸収体(A)を得た。
この平板状の繊維状吸収体(A)を茶葉及び/又は茶抽出物(B)の上にのせて試料を形成し、各評価をおこなった。
特に、界面活性剤として、カチオン性界面活性剤を適量用いた場合、より良い着色防止性が得られた。更に、界面活性剤として塩化ベンザルコニウム(C−1)を用い、茶葉及び/又は茶抽出物(B)として紅茶葉(B−1)を用いると、より良い消臭性を得ることができた。
また、平板状の繊維状吸収体(A)を用いた実施例10は、各評価をおこなっても形状が変わらず、使用しやすいものであった。
表2に示す各成分の所定量に従って、実施例1〜9と同様の方法で各試料を作成し、各評価を行った。結果を表2に示した。
表2に示す各成分の所定量に従って、実施例10と同様の方法で試料を作成し、各評価を行った。結果を表2に示した。
50mL薬盃(直径3.4cm)に塩化ベンザルコニウム(C−1)を含浸し、乾燥させた薄葉紙を円形(直径3.4cm)に裁断したものをのせた。このとき、薄葉紙が含有している塩化ベンザルコニウム(C−1)の量は2質量部とする。
次に、この薄葉紙の上に紅茶葉(B−1)を3質量部のせた。
更に、紅茶葉(B−1)の上に綿状パルプ(A−1)を100質量部(直径3.4cm)のせて試料とし、各評価を行った。結果を表3に示した。
50mL薬盃(直径3.4cm)に紅茶葉(B−1)を3質量部入れた。次に、紅茶葉(B−1)の上に、綿状パルプ(A−1)50質量部(直径3.4cm)をのせた。更に、塩化ベンザルコニウム(C−1)を含浸し、乾燥させた薄葉紙を円形(直径3.4cm)に裁断し、綿状パルプ(A−1)の上にのせた。ここで、薄葉紙が含有している塩化ベンザルコニウム(C−1)の量は2質量部とする。最後に、薄葉紙の上に綿状パルプ(A−1)50質量部(直径3.4cm)をのせて試料とし、各評価を行った。結果を表3に示した。
50mL薬盃(直径3.4cm)に、塩化ベンザルコニウム(C−1)、綿状パルプ(A−1)50質量部、紅茶葉(B−1)、綿状パルプ(A−1)50質量部の順に積層させた以外は、実施例12と同様にして試料を作成し、各評価を行った。結果を表3に示した。
中でも、実施例1及び12は、抗菌性を有する界面活性剤(C)が、茶葉及び/又は茶抽出物(B)の上に配置されている。従って、先に尿に界面活性剤(C)が含まれ、尿による茶葉及び/又は茶抽出物(B)の色素成分の排出が抑えられ、良好な着色防止性を得ることが可能となった。
一方、茶葉及び/又は茶抽出物(B)が抗菌性を有する界面活性剤(C)の上に配置され、かつ茶葉及び/又は茶抽出物(B)と抗菌性を有する界面活性剤(C)とが接している実施例11では、着色防止性がある程度認められた。
また、茶葉及び/又は茶抽出物(B)が、抗菌性を有する界面活性剤(C)の上に配置されており、かつ茶葉及び/又は茶抽出物(B)と、抗菌性を有する界面活性剤(C)とが接していない実施例13では、着色防止性は認められにくい傾向にあった。しかしながら、抗菌性を有する界面活性剤(C)と、茶葉及び/又は茶抽出物(B)とを併用することで、茶葉及び/又は茶抽出物(B)のみを使用した比較例1と比較すると消臭性が飛躍的に向上する効果が得られた。
以上、実施例1及び11〜13より、着色防止性を得るには、茶葉及び/又は茶抽出物(B)と界面活性剤(C)とが接していると好ましく、界面活性剤(C)が、茶葉及び/又は茶抽出物(B)の上に配置されているとより効果的であることがわかった。
実使用に近い評価として、製品形態による消臭効果の持続性及び着色防止性の評価を行った。
(評価サンプル1)
<サンプル1の作成>
図2に示されるように、下から、低密度ポリエチレン(LDPE)フィルム21(厚さ20μm):3g、薄葉紙22(坪量15g/m2):2g、綿状パルプ(NBKP)23:20g、紅茶葉24(渋みの少ない紅茶(マイルドブレンド)、三井農林社製):1g、塩化ベンザルコニウム(C−1)26を0.5g含浸させた2gの薄葉紙25(坪量15g/m2)、綿状パルプ(NBKP)27:15g、薄葉紙28:2g、不織布29(PPポイントボンド、坪量18g/m2):3gの順に積層したサンプル1(30×40cm)を作成した。
<評価方法>
5畳の密閉空間にサンプル1を置き、尿400mLを注入し、その2日後の消臭性と着色防止性を、前記実施例及び比較例と同じ方法で評価した。
<性能評価>
サンプル1を評価した結果、消臭性は◎◎、着色防止性も◎と優れていた。
<サンプル2の作成>
下から、低密度ポリエチレン(LDPE)フィルム(厚さ20μm):3g、薄葉紙(坪量15g/m2):2g、綿状パルプ(NBKP)20gと吸水性樹脂(アクリル酸重合体部分ナトリウム塩架橋物、吸水量;66g/g、平均粒径;368μm)5gの混合物、紅茶葉(渋みの少ない紅茶(マイルドブレンド)、三井農林社製):1g、塩化ベンザルコニウム(C−1)を0.5g含浸させた2gの薄葉紙(坪量15g/m2)、綿状パルプ(NBKP)15gと吸水性樹脂(アクリル酸重合体部分ナトリウム塩架橋物、吸水量;57g/g、平均粒径;369μm)6gとの混合物、薄葉紙(グリーン、坪量15g/m2):2g、不織布(PPポイントボンド、坪量18g/m2):3gの順に積層したサンプル2(30×40cm)を作成した。
<評価方法>
サンプル1と同様の方法で評価を行った。
<性能評価>
サンプル2を評価した結果、消臭効果の持続性は◎◎、着色防止性も◎と優れていた。
11:表面シート、12:吸収体、13:裏面シート、14:繊維状吸収体(A)、15:茶葉及び/又は茶抽出物(B)、16:界面活性剤(C)
Claims (5)
- 液透過性の表面シートと、液不透過性の裏面シートと、それらの間に設けられた吸収体とを有したペット用吸収性物品において、
吸収体が繊維状吸収体(A)と、茶葉及び/又は茶抽出物(B)と、抗菌性を有する界面活性剤(C)とを含有し、
前記吸収体において、界面活性剤(C)は、茶葉及び/又は茶抽出物(B)よりも表面シート側に配置されている、ペット用吸収性物品。 - 前記界面活性剤(C)が、カチオン性界面活性剤である請求項1記載のペット用吸収性物品。
- 前記茶葉が発酵茶及び/又は半発酵茶であり、前記茶抽出物が発酵茶及び/又は半発酵茶由来である請求項1又は2に記載のペット用吸収性物品。
- 前記繊維状吸収体(A)が、吸水性樹脂(D)を含有している請求項1〜3いずれか記載のペット用吸収性物品。
- 前記吸収体が平板状に成型されている請求項1〜4いずれか記載のペット用吸収性物品。
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