JP5835800B2 - 軸受組付け装置 - Google Patents

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Description

本発明は、軸受組付け装置に関し、特にコンロッド等の被組付け部材に設けられた半円筒状の軸受嵌合面に、対応する半円筒状の滑り軸受を嵌め合わせることで上記軸受を被組付け部材に組付けるための装置に関する。
例えばコンロッドの大径側端部には、通常、半円筒状の軸受嵌合面が設けられており、この嵌合面には、焼付け防止等の目的で、当該嵌合面に対応する半円筒状の滑り軸受(軸受メタルともいう。)が嵌め合わされるようになっている。また、コンロッドの大径側端部に固定される半円筒状のベアリングキャップの内周にも、対応する半円筒状の滑り軸受が嵌め合わされており、ベアリングキャップをコンロッドに組付けた状態では、各々の部材に嵌め合わせた2つの半円筒状の滑り軸受により、クランクシャフトを全周にわたって摺動支持する円筒状の滑り軸受が構成されるようになっている。
ところで、この種の滑り軸受においては、軸受嵌合面への嵌合作業の際に、その開放側両端部が内径側に圧縮変形してその形状精度が低下することを防ぐ目的で、軸受嵌合面の内径寸法に比べて滑り軸受の開放側端部における外径寸法を予め大きめに設定しておくのが普通である。そのため、この種の滑り軸受をコンロッドに組付ける場合には、滑り軸受の開放側端部とコンロッドに設けた軸受嵌合面の開放側端部との擦れにより金属粉が発生し、この金属粉が摺動隙間に混入することによる駆動不良が問題となっていた。
上記問題の解決のため、コンロッドと滑り軸受との嵌合を図るための技術が種々提案されている。その一例として、例えば下記特許文献1には、滑り軸受の圧入状態に応じて滑り軸受の両端部を回動片で押圧して、曲率を小さくさせながらコンロッドへの嵌合を図る装置が記載されている。この装置の動作について詳述すると、まず凸側曲面を下方に向けた状態で吸着保持された滑り軸受を下降させ、滑り軸受を吸着保持する軸受ガイドと同期して下降させた回動片を被組付け部材(コンロッド)の上端面に当接させることで、回動片を水平方向に延びたピンを中心に回動させる。この際、回動片の被組付け部材への当接面を、回動方向一方の角部から他方の角部に向かうにつれてピンからの距離が漸次増大する形状としているので、回動片の回動動作に伴い、その自由端は、滑り軸受の外周面を転動しながらそのピッチ(両端部の外径寸法)を徐々に狭める向きに当該滑り軸受の両端部を押圧する。これにより、滑り軸受の軸受嵌合面への嵌合動作が、回動片による滑り軸受の圧縮動作を伴いながら進行し、開放側端部の外径寸法が軸受嵌合面の内径寸法以下となった滑り軸受を、軸受嵌合面に嵌合できるようになっている。
特開平7−68427号公報
ところで、最近では、工場設備の省スペース化ひいては工場の小型化を図る目的で、可能なものについては、大型の組付け設備を使用した自動的な組付け作業に代えて、手作業による組付け作業を実施するケースが増えてきている。ここで、上記特許文献1に記載の如き装置を用いて組付けを行う場合、予め滑り軸受と、滑り軸受の下方に配置したコンロッドとの間で位置合せを図るために、各々の部材を保持する治具を設けると共に、双方の治具間で芯出しを行う必要が生じることから、組付け装置の大型化が避けられない。また、滑り軸受を挟持圧縮しながら嵌合動作を図り得る程度の大きな荷重(押し付け荷重)が必要となるため、油圧などの駆動源を設ける必要があり、この点でも装置の大型化が避けられない、との問題があった。
一方、手作業で組付けを行う場合には、滑り軸受とコンロッドとの何れか一方を手に持って直接他方の部材に押込むことで両部材の嵌合を行うことになるため、作業に必要な装置(治具)は比較的小さくて済むものの、大型の装置を用いるときのように正確に位置決めを行うことができない。これでは、十分な組付け精度を得ることは難しい。また、上記手作業による組付けだと、作業者によるばらつきが避けられないため、組付け品質の低下を招来するおそれもある。さらには、人力でもって滑り軸受を挟持圧縮しながら嵌合動作を図り得る程度の大きな荷重(押し付け荷重)を付与しなくてはならないために、作業性が非常に悪くなる、との問題もあった。
以上の問題は、何も滑り軸受とコンロッドとの嵌合組付け作業に限ったことではなく、コンロッド以外の被組付け部材に設けられた半円筒状の軸受嵌合面に、この軸受嵌合面に対応する半円筒状の滑り軸受を手作業で嵌合する場合にも同様に起こり得る。
以上の事情に鑑み、手作業であっても、作業性に優れ、かつ正確に滑り軸受を被組付け部材に組付けることのできる軸受組付け装置を提供することを、本発明により解決すべき技術的課題とする。
前記技術的課題の解決は、本発明に係る軸受組付け装置によって達成される。すなわち、この組付け装置は、半円筒状の軸受嵌合面を有する被組付け部材に、軸受嵌合面に対応する半円筒状の滑り軸受を嵌合することで両部材の組付けを行うための軸受組付け装置であって、滑り軸受と当接することで滑り軸受の位置決めを行う軸受位置決め部と、軸受位置決め部を挟んで対峙し、相互に近接移動することで滑り軸受を挟持して圧縮する一対の挟持圧縮部と、滑り軸受を挟持圧縮した状態の一対の挟持圧縮部により構成され、被組付け部材の開放側端部を保持する保持部とを具備し、一対の挟持圧縮部は、滑り軸受を挟持圧縮した状態で近接方向と直交する向きにスライド可能に構成されている点をもって特徴付けられる。
本発明に係る軸受組付け装置は上述の如き構成を有するものであるから、以下の動作により滑り軸受と被組付け部材との嵌合を図ることができる。すなわち、一対の挟持圧縮部の近接移動により滑り軸受が挟持圧縮されると共に、滑り軸受を挟持圧縮した状態の一対の挟持圧縮部により保持部が構成され、この保持部により被組付け部材の開放側端部が保持される。従って、開放側端部を保持された状態の被組付け部材を滑り軸受に向けて押込むことで、被組付け部材が一対の挟持圧縮部と共に、当該挟持圧縮部の近接方向に直交する向きにスライドする。この際、滑り軸受が軸受位置決め部と当接して、滑り軸受と一対の挟持圧縮部との一体的なスライドが規制されることで、一対の挟持圧縮部が滑り軸受に対してスライド方向に相対移動を開始し、一対の挟持圧縮部による滑り軸受の挟持圧縮状態が解除される。これにより、挟持圧縮状態を解除された滑り軸受が拡径動作を伴って被組付け部材の軸受嵌合面に嵌合される。
このように、本発明では、滑り軸受を挟持圧縮可能な一対の挟持圧縮部を設けると共に、滑り軸受を挟持圧縮した状態の一対の挟持圧縮部により被組付け部材の保持部を構成するようにし、かつ保持部を構成した状態の一対の挟持圧縮部を近接方向と直交する向きにスライド可能に構成したので、滑り軸受の挟持圧縮動作と、被組付け部材の滑り軸受に対する嵌合動作(一対の挟持圧縮部の押込み動作)とを分けて行うことができる。そのため、例えば滑り軸受の挟持圧縮動作をシリンダなどの駆動源で実施するとすれば、作業者による直接の作業は、被組付け部材を一対の挟持圧縮部により構成した保持部にセットして(保持して)、そこから被組付け部材を押込むだけの動作で足りる。これにより、従来のように、大型の駆動源を設けずに済み、また、被組付け部材を保持する専用の治具を、滑り軸受を保持する専用の治具とは別に設け、かつこれらを芯出しする必要もなくなるので、従来技術のように装置が大型化する事態を回避することができる。また、一対の挟持圧縮部を、滑り軸受と被組付け部材との共通の治具として使用することができるので、手作業による嵌合作業であっても滑り軸受を正確に被組付け部材の軸受嵌合面に嵌め合わせることが可能となる。また、上述のように、被組付け部材を一対の挟持圧縮部と共に滑り軸受に向けて押込むだけの簡単な作業で済むので、作業者の技術に影響を受けることもなく、手作業であっても組付け品質が安定する。もちろん、嵌合作業の前に、滑り軸受を幅方向に挟持圧縮しておくことで、滑り軸受の開放側端部と被組付け部材の開放側端部との擦れにより金属粉が発生する事態を回避することができ、これにより手作業が可能な程度に簡易な構成としつつも、上述した嵌合動作時の擦れによる金属粉の発生を回避して、摺動不良を防止することがかできる。
また、本発明によれば、滑り軸受の挟持圧縮動作と、滑り軸受に対する軸受嵌合面の嵌合動作(押込み動作)とを分けて行うことができるので、上述のように挟持圧縮動作をシリンダ等の駆動源からの荷重付与により実施し、嵌合動作のみを作業者の手で直接行うことで、人力程度の荷重であっても容易に滑り軸受と軸受嵌合面との嵌合を図ることができる。これにより、作業性を大幅に改善することができる。また、上述のように、滑り軸受を挟持圧縮した状態の一対の挟持圧縮部により被組付け部材の保持部を構成するようにしたので、作業者は、例えばコンロッドのように把持して取扱い易い側の部材を直接手にとって装置へのセット及び嵌合動作(押込み動作)を実施することができる。従って、この点でも作業性の改善を図ることができる。
また、本発明に係る軸受組付け装置は、一対の挟持圧縮部が、近接方向に沿って伸縮可能な連結部を介して相互に連結されており、これにより、一対の挟持圧縮部が相互に近接移動し、かつ同期して近接方向と直交する向きにスライド可能に構成されているものであってもよい。
この構成によれば、滑り軸受の挟持圧縮動作を滞りなく実施できつつも、離間して配置された一対の挟持圧縮部を、スライド動作時には、一体的に移動させることができる。従って、滑り軸受と軸受嵌合面との嵌合動作を精度良く実施することができ、更なる組付け精度の向上を図ることが可能となる。
また、本発明に係る軸受組付け装置は、軸受位置決め部のうち、滑り軸受を位置決めした状態で滑り軸受に設けられた油穴と連通する位置に開口形成される流体の供給穴と、供給穴を介して流体を滑り軸受に向けて供給した際の流体圧又は流量を計測する計測部と、流体を供給した際に計測部で計測された流体圧又は流量の大きさに基づき、被組付け部材に対する滑り軸受の組付けの正誤を判定する正誤判定手段とをさらに具備したものであってもよい。
このように構成することで、コンロッド等の被組付け部材に対して滑り軸受が正しい向きに嵌合固定されているか否かを正確に判定することができる。滑り軸受の幅方向中央から一方の側に偏った位置には、潤滑油を流通させるための油穴が形成されていると共に、この滑り軸受が嵌合される軸受嵌合面の対応する位置にも同様の油穴が形成されている。そのため、これらを嵌合して組付ける際には、各々の部材に設けられた油穴の位置にも留意して嵌合する向きを設定する必要がある。この点、上記構成によれば、滑り軸受の油穴形成位置と、軸受嵌合面の油穴形成位置とが一致した場合とそれ以外の場合とで、計測される流体圧又は流量が所定の値と大きく異なる(変動する)ので、このことを検知することで、組付け状態の正誤を判定することが可能となる。この場合、高価な位置センサを使用せずとも正確な嵌合方向の判定を行うことができるので、コスト面でも好適である。また、この際、併せて、判定結果を表示するランプなどの表示手段を作業者の近傍に設けることで、作業後即時に作業のやり直しの有無を判断することが可能となる。
以上のように、本発明によれば、手作業であっても、作業性に優れ、かつ正確に滑り軸受を被組付け部材に組付けることのできる軸受組付け装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る軸受組付け装置の全体構成を示す正面図である。 図1に示す軸受組付け装置の要部断面図であって、滑り軸受を載置した状態を示す同断面図である。 図1に示す軸受組付け装置の要部断面図であって、滑り軸受を挟持圧縮した状態を示す同断面図である。 図1に示す軸受組付け装置の要部断面図であって、被組付け部材としてのコンロッドを載置した状態を示す同断面図である。 図1に示す軸受組付け装置の要部断面図であって、滑り軸受が軸受位置決め部と当接する位置までコンロッド及び一対の挟持圧縮部を押し込んだ状態を示す同断面図である。 図1に示す軸受組付け装置の要部断面図であって、滑り軸受をコンロッドの軸受嵌合面に嵌合した状態を示す同断面図である。
以下、本発明に係る軸受組付け装置の一実施形態を図面に基づき説明する。この実施形態では、半円筒状の滑り軸受を被組付け部材としてのコンロッドの開放側端部に設けた軸受嵌合面に嵌合する場合を例にとって説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る軸受組付け装置は、図1に示すように、滑り軸受1と当接することで滑り軸受1の位置決めを行う軸受位置決め部10と、軸受位置決め部10を挟んで対峙し、相互に近接移動することで滑り軸受1を挟持して圧縮する一対の挟持圧縮部11a,11bと、図4に示すように、滑り軸受1を挟持圧縮した状態の一対の挟持圧縮部11a,11bにより構成され、滑り軸受1の組付け先となる被組付け部材としてのコンロッド2の開放側端部を保持する保持部12とを具備する。この実施形態では、作業者が立って実際に作業を行う側の一方の挟持圧縮部11a(図1でいえば左側)が接地側の基台13に固定されている。また、作業者から遠い側となる他方の挟持圧縮部11b(図1でいえば右側)が基台13に対して近接方向に沿ってスライド可能に取付けられると共に、エアシリンダ14などの駆動源に連結されており、これにより一対の挟持圧縮部11a,11b上に載置した状態の滑り軸受1を挟持して圧縮するようになっている。
また、この実施形態では、軸受位置決め部10のうち、滑り軸受1を載置した状態で滑り軸受1に設けられた油穴3と連通する位置に、エアなどの流体を供給するための供給穴15が開口形成されると共に、供給穴15を介して流体を滑り軸受1に向けて供給した際の流体圧又は流量を計測する計測部16と、流体を供給した際に計測部16で計測された流体圧又は流量の大きさに基づき、コンロッド2に対する滑り軸受1の組付けの正誤を判定する正誤判定手段17とをさらに具備する。なお、この際、図示は省略するが、判定結果を表示するランプなどの表示手段(複数の滑り軸受1とコンロッド2とを嵌合可能に構成している場合は、その個数分のランプを設けたボックスなど)を作業者の可視範囲に設けるようにしてもよく、その場合、正誤判定手段17を表示手段と一体又は別体に設けるようにしてもよい。
軸受位置決め部10は、滑り軸受1の内周面と当接し、この内周面と当接した位置で滑り軸受1の位置決めを図れるようになっている。この実施形態では、軸受位置決め部10は、コンロッド2の軸受嵌合面4に嵌合した状態の滑り軸受1の内周面(図6を参照)に倣った形状の凸曲面18を上部に有している、また、図2に示すように、コンロッド2を載置する前の状態では、滑り軸受1は、一対の挟持圧縮部11a,11bに設けられた後述する軸受載置面24と当接するようになっており、この時点では凸曲面18と非接触又は部分的に接触した状態にある。
一対の挟持圧縮部11a,11bは、滑り軸受1を挟持圧縮した状態で近接方向に直交する向きにスライド可能に構成されている。具体的には、各々の挟持圧縮部11a,11bは、滑り軸受1を直接的に挟持する軸受挟持部19a,19bと、軸受挟持部19a,19bを例えば弾性部材20を介してスライド方向に支持する支持部21a,21bとで構成される。この実施形態では、一方の支持部21a(各図中、左側)は、接地側となる基台13に固定されており、他方の支持部21b(各図中、右側)は、軸受挟持部19bと一体的な幅方向(各図中、左右方向を指すものとする。)への移動のみを許容するようになっている。また、軸受挟持部19a,19bは、近接方向に沿って伸縮可能な連結部22を介して相互に連結されており、一対の軸受挟持部19a,19bが相互に近接移動し、かつ同期して近接方向と直交する向きにスライド可能に構成されている。なお、連結部22は、例えば相互に嵌合可能な一対の部材(シリンダとロッドなど)、又は相互に摺動可能な一対の部材(レールとガイドなど)で構成可能である。なお、この図示例では、支持部21a,21bに対する軸受挟持部19a,19bのスライド動作が円滑に行われることを目的として、当該摺動箇所にローラ23が配設されている。
ここで、軸受挟持部19a,19bにはそれぞれ、滑り軸受1の開放側端面が載置される軸受載置面24が設けられると共に、これら軸受載置面24と隣接し、近接方向に対峙する軸受挟持面25とが設けられる。この軸受挟持面25は、一対で機能し、一対の挟持圧縮部11a,11bを相互に近接移動することで、軸受載置面24に載置した状態の滑り軸受1を挟持し、幅方向に圧縮できるようになっている。この実施形態では、一対の挟持圧縮部11a,11bは、エアシリンダ14を駆動源として相互に近接移動できるようになっているので、これにより、一対の挟持圧縮部11a,11bは、滑り軸受1を所定量だけ挟持圧縮した状態を維持でき、かつ維持した状態で近接方向に直交する向きにスライドできるようになっている。また、その際の圧縮量についてもエアシリンダ14のエア圧を調整することで、間接的に制御可能である。
なお、この際、滑り軸受1はその開放側端面を軸受載置面24に載置した状態で挟持圧縮されるが、滑り軸受1の外周面と軸受挟持面25との間に生じる摩擦により、挟持圧縮に伴う嵌合方向(各図中、上下方向)への相対移動は規制される。よって、この場合、一対の挟持圧縮部11a,11bに設けられる軸受載置面24や軸受挟持面25は、滑り軸受1の載置時における各挟持圧縮部11a,11bの対向間隔を考慮して、適切な位置及び大きさに設定される。すなわち、軸受挟持面25の対向間隔については、少なくとも挟持圧縮前の滑り軸受1の開放側端部における外径寸法より大きく設定するのがよい。また、軸受嵌合面4の(開放側端部の)内径寸法以下となる程度にまで滑り軸受1を挟持圧縮可能なように、その最大近接移動量(最小対向間隔)を設定するのがよい。もちろん、滑り軸受1の開放側端部における外径寸法にある程度のばらつきが想定される場合には、圧縮後の外径寸法が一定となるように圧縮量を制御(設定)してもよい。
保持部12は、滑り軸受1を挟持圧縮した状態の一対の挟持圧縮部11a,11bにより構成されるもので、コンロッド2の開放側端面が載置されるコンロッド載置面26と、コンロッド載置面26に載置した状態のコンロッド2を幅方向に保持するコンロッド保持面27とを各軸受挟持部19a,19bに有する。よって、この場合、コンロッド保持面27の対向間隔は、滑り軸受1を所定幅寸法まで挟持圧縮した状態でコンロッド2の開放側端部を保持可能な大きさに設定される。
以下、上記構成に係る軸受組付け装置の動作の一例を図2〜図6に基づき説明する。
まず、図2に示すように、所定の幅方向間隔に対峙させた一対の挟持圧縮部11a,11bのうち軸受挟持部19a,19bに設けた軸受載置面24に滑り軸受1の開放側端面を載置する。そして、この状態から、エアシリンダ14を駆動して、エアシリンダ14に連結した他方の挟持圧縮部11bを駆動し、図3に示すように、一方の挟持圧縮部11aに向けて近接移動させる(同図中、1点鎖線で示す位置から実線で示す位置)。これにより、軸受挟持部19a,19bの軸受載置面24上に載置した滑り軸受1をその幅方向両側から軸受挟持面25で挟持し、所定量だけ幅方向に圧縮する。これにより、滑り軸受1の開放側端部における外径寸法が所定の寸法(範囲内)に調整されると共に、その幅方向位置が設定される。
然る後(滑り軸受1を挟持圧縮した後)、当該挟持圧縮を維持した状態で、被組付け部材としてのコンロッド2の開放側端部を保持部12で保持する。具体的には、図4に示すように、双方の軸受挟持部19a,19b上に設けたコンロッド載置面26上にコンロッド2の開放側端面を載置すると共に、コンロッド2の開放側端部における外側面を滑り軸受1の挟持圧縮により所定の幅方向間隔に近接したコンロッド保持面27で保持する。これにより、コンロッド2の開放側端部が保持部12によって所定の幅方向位置に保持される。
このようにして、滑り軸受1とコンロッド2とを共に軸受挟持部19a,19b(保持部12)でもって位置決め保持した後、コンロッド2を滑り軸受1に向けて押込むことで、この実施形態では、軸受挟持部19a,19bのスライド方向に沿って押込むことで、軸受挟持部19a,19bと滑り軸受1、及びコンロッド2を一体的にスライドさせる。これにより、図5に示すように、スライド途中で、滑り軸受1が軸受位置決め部10の凸曲面18と当接し、当接位置にてスライド方向の位置決めが図られると共に、それ以降のスライド動作が軸受位置決め部10により規制される。なお、この際、一対の軸受挟持部19a,19bを伸縮可能な連結部22で連結しておくことで、これら軸受挟持部19a,19bを同期した状態で、言い換えると、軸受載置面24やコンロッド載置面26のスライド方向位置を合わせた状態でスライドさせることができる。
このようにして、滑り軸受1が軸受位置決め部10に当接した後も引き続き、上記スライド動作を続行することで、滑り軸受1とこれを挟持する軸受挟持部19a,19bとの間で相対的な滑りが生じ、滑り軸受1の開放側端部が軸受載置面24から離隔していく。そして、滑り軸受1の開放側端面がコンロッド2の開放側端面と同一スライド方向位置にまで達すると、軸受挟持面25による滑り軸受1の挟持圧縮状態が解除され、幅方向外側に拡径する向きに変形を生じる。これにより、滑り軸受1がコンロッド2に設けた軸受嵌合面4と嵌り合い、両部材1,2の組付けが完了する。この図示例では、軸受挟持面25とコンロッド載置面26との間にテーパ状の拡径案内面28を設けたので、滑り軸受1の拡径変形が拡径案内面28に沿ってスムーズに行われる。結果、滑り軸受1の軸受嵌合面4への嵌合動作が不要な衝撃や擦れ無く実施される。
以上のようにして嵌合作業が完了した後、軸受位置決め部10の凸曲面18に開口形成した供給穴15からエアなどの流体を滑り軸受1に向けて供給すると共に、その際の流体の供給圧ないし供給流量を計測部16で計測する。この際、滑り軸受1とコンロッド2とがそれぞれ正しい向きに組付けられている場合、供給穴15と滑り軸受1に設けた油穴3、及びコンロッド2に設けた油穴5とが何れも連通する(図6を参照)。一方、滑り軸受1とコンロッド2との組付け方向が誤っている場合、供給穴15と滑り軸受1の油穴3との間、あるいは、滑り軸受1の油穴3とコンロッド2の油穴5との間の何れかが非連通状態となる。よって、この場合、計測部16により計測される流体圧ないし流量の値は、正しい向きに滑り軸受1及びコンロッド2が組付けられた場合に比べて大きく異なる。従って、このことを正誤判定手段17にて正確に評価することで、組付け状態の正誤を判定することが可能となる。
このように、本発明では、滑り軸受1を挟持圧縮可能な一対の挟持圧縮部11a,11bを設けると共に、滑り軸受1を挟持圧縮した状態の一対の挟持圧縮部11a,11bによりコンロッド2の保持部12を構成し、かつ保持部12を構成した状態の一対の挟持圧縮部11a,11b(軸受挟持部19a,19b)を近接方向と直交する向きにスライド可能に構成したので、滑り軸受1の挟持圧縮動作と、コンロッド2の滑り軸受1に対する嵌合動作(滑り軸受1及びコンロッド2を保持した軸受挟持部19a,19bの押込み動作)とを分けて行うことができる。これにより、滑り軸受の挟持圧縮動作をエアシリンダ14などの駆動源で実施することで、作業者による直接の作業は、コンロッド2を一対の挟持圧縮部11a,11bにより構成した保持部12で保持して、そこからコンロッド2をその長手方向に沿って押込むだけの動作で足りる。これにより、個々の動作に要する荷重を小さくできるので、従来に比べて、大型の駆動源を設けずに済む。また、コンロッド2を専用の治具で保持して、かつ滑り軸受1を保持する治具との間で芯出しを図る必要もなくなる。以上より、軸受組付け装置の簡素化を図り、ひいては小型化を図ることが可能となる。
また、滑り軸受1の挟持圧縮動作と、滑り軸受1に対するコンロッド2(軸受嵌合面4)の嵌合動作(押込み動作)とを分けて行うことができるので、上述のように挟持圧縮動作をエアシリンダ14からの動力付与により実施し、嵌合動作のみを作業者の手で直接行うことで、人力程度の荷重であっても容易に滑り軸受1と軸受嵌合面4との嵌合を図ることができる。これにより、作業性を大幅に改善することができる。また、この実施形態では、接地側となる基台13に軸受位置決め部10で滑り軸受1を位置決め保持するようにしたので、作業者は、滑り軸受1に比べて取り扱い易い(把持し易い)コンロッド2を直接手にとって軸受組付け装置へのセット及び嵌合動作(押込み動作)を実施することができる。従って、この点でも作業性の改善が期待できる。もちろん、コンロッド2を一対の挟持圧縮部11a,11b(軸受挟持部19a,19b)と共に滑り軸受1に向けて押込むだけの簡単な作業で済むので、作業者の技術に影響を受けることもなく、手作業であっても組付け品質が安定する。
また、本実施形態では、軸受挟持部19a,19bのスライド途中で、軸受挟持部19a,19bに挟持圧縮された状態の滑り軸受1を軸受位置決め部10の凸曲面18に当接させ、当接位置にて位置決めを図るようにしたので、図1に示すように、一方の挟持圧縮部11aを固定とし、他方の挟持圧縮部11bのみをエアシリンダ14などの駆動源により一方の挟持圧縮部11aに向けて近接移動可能に構成することが可能となる。このように挟持圧縮機構をいわゆる片側圧縮機構とすることで、設備スペースの更なる縮小化を図ることができる。また、駆動源(エアシリンダ14)を設けない側には、作業台など作業者による作業スペースを配置できるので、効率良く装置周辺のスペースを利用することができる。
なお、以上の説明に係る構成(軸受位置決め部10、一対の挟持圧縮部11a,11b、保持部12)は、例えば各図を示す紙面に直交する向きに並列に配設することもでき、この場合、エアシリンダ14の設置スペースと作業スペースを共通化させることができる。
1 滑り軸受
2 コンロッド
3 油穴(滑り軸受)
4 軸受嵌合面
5 油穴(コンロッド)
10 軸受位置決め部
11a,11b 挟持圧縮部
12 保持部
13 基台
14 エアシリンダ
15 供給穴
16 計測部
17 正誤判定手段
18 凸曲面
19a,19b 軸受挟持部
20 弾性部材
21a,21b 支持部
22 連結部
23 ローラ
24 軸受載置面
25 軸受挟持面
26 コンロッド載置面
27 コンロッド保持面
28 拡径案内面

Claims (3)

  1. 半円筒状の軸受嵌合面を有する被組付け部材に、前記軸受嵌合面に対応する半円筒状の滑り軸受を嵌合することで前記両部材の組付けを行うための軸受組付け装置であって、
    前記滑り軸受と当接することで前記滑り軸受の位置決めを行う軸受位置決め部と、
    前記軸受位置決め部を挟んで対峙し、相互に近接移動することで前記滑り軸受を挟持して圧縮する一対の挟持圧縮部と、
    前記滑り軸受を挟持圧縮した状態の前記一対の挟持圧縮部により構成され、前記被組付け部材の開放側端部を保持する保持部とを具備し、
    前記一対の挟持圧縮部は、前記滑り軸受を挟持圧縮した状態で前記近接方向と直交する向きにスライド可能に構成されている軸受組付け装置。
  2. 前記一対の挟持圧縮部は、近接方向に沿って伸縮可能な連結部を介して相互に連結されており、これにより、前記一対の挟持圧縮部が相互に近接移動し、かつ同期して前記近接方向と直交する向きにスライド可能に構成されている請求項1に記載の軸受組付け装置。
  3. 前記軸受位置決め部のうち、前記滑り軸受を位置決めした状態で前記滑り軸受に設けられた油穴と連通する位置に開口形成される流体の供給穴と、
    前記供給穴を介して前記流体を前記滑り軸受に向けて供給した際の流体圧又は流量を計測する計測部と、
    前記流体を供給した際に前記計測部で計測された流体圧又は流量の大きさに基づき、前記被組付け部材に対する前記滑り軸受の組付けの正誤を判定する正誤判定手段とをさらに具備した請求項1又は2に記載の軸受組付け装置。
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