JP5959563B2 - ピストンピンクリップの組付方法及び組付装置 - Google Patents

ピストンピンクリップの組付方法及び組付装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5959563B2
JP5959563B2 JP2014070877A JP2014070877A JP5959563B2 JP 5959563 B2 JP5959563 B2 JP 5959563B2 JP 2014070877 A JP2014070877 A JP 2014070877A JP 2014070877 A JP2014070877 A JP 2014070877A JP 5959563 B2 JP5959563 B2 JP 5959563B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
clip
piston
pin
pin hole
hole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014070877A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015190617A (ja
Inventor
宏行 森
宏行 森
利水 吉田
利水 吉田
茂 玉木
茂 玉木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Foundry Co Ltd
Original Assignee
Honda Foundry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Foundry Co Ltd filed Critical Honda Foundry Co Ltd
Priority to JP2014070877A priority Critical patent/JP5959563B2/ja
Publication of JP2015190617A publication Critical patent/JP2015190617A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5959563B2 publication Critical patent/JP5959563B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Automatic Assembly (AREA)
  • Pistons, Piston Rings, And Cylinders (AREA)

Description

本発明は、ピストンピンクリップの組付方法及び組付装置に関する。
レシプロ内燃機関のピストンは、一対のピンボス部のピン孔にピストンピンが挿入され、ピストンピンにコンロッドの小端部が回動可能に支持されることによって、コンロッドと連結される。ピン孔に挿入されたピストンピンは、ピン孔の内壁に取り付けられるピストンピンクリップによって抜け止めがなされる。ピストンピンクリップは、周方向における一部に開裂部を有するC字状の可撓性部材であり、ピン孔の内壁に周方向に延設された環状のクリップ溝に嵌め付けられる。ピストンピンクリップのクリップ溝への嵌め付けは、ピストンピンクリップを径方向内方に弾性変形させて外形を小さくし、ピストンピンクリップをその状態でピン孔に挿入し、復元力を利用してピストンピンクリップをクリップ溝に係合させることによって行われる。
ピストンピンクリップをクリップ溝に嵌め付ける組付装置として、第1端から第2端に進むにつれて幅が漸減し、第2端においてピン孔の内径よりも小さい幅を有するガイド孔を有し、第2端がピン孔に連続するように配置されるガイド部材と、ガイド孔内に配置されたピストンピンクリップをピン孔側に押し、ピン孔内のクリップ溝まで移動させる押圧装置とを有するものがある(例えば、特許文献1)。この組付装置では、ピストンピンクリップは、ガイド孔に配置され、押圧装置に押されることによって第2端に向けて移動する。ピストンピンクリップは、第2端に向けて移動する過程で、ガイド孔の内壁を摺動し、ガイド孔の内壁に押されて縮径し、ピン孔に進入可能な外形になる。そして、ピン孔内ではピン孔の内壁を摺動し、外形を一定に保ちながら、クリップ溝に到達する。
特開平9−57548号公報
上記のような組付装置及び組付方法を用いた場合、ピン孔に進入したピストンピンクリップは、クリップ溝に到達するまでピン孔の内壁を摺動する。そのため、ピストンピンクリップの開裂部を構成する両端部がピン孔の内壁と接触し、ピン孔の内壁に傷や凹み等が形成される虞がある。ピン孔の内壁に傷が形成されると、ピストンピンクリップをクリップ溝から抜き出す際に、ピストンピンクリップの両端部が傷に引っ掛かり、抜き出しが困難になる虞がある。また、ピストンピンを抜き出すときに、ピストンピンが傷に引っ掛かることによって傷が拡大する虞があると共に、再度ピストンピンをピン孔に挿入したときに傷のバリ(縁部の小片)がピストンピンの外周面とピン孔の内周面との間に噛み込まれ、ピストンピンのピン孔に対する摺動が阻害される虞がある。また、ピストンピンクリップをピストンに装着したユニットとして納品する場合に、ピン孔の品質要求を満たすことができない虞がある。
本発明は、以上の背景を鑑み、ピストンピンクリップの組付方法及び組付装置において、ピストンピンクリップの端部に起因するピン孔の損傷を防止することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は、一対のピンボス部(3)と、前記ピンボス部のそれぞれに互いに同軸となるように形成され、ピストンピン(9)が挿入されるピン孔(10)と、前記ピン孔の内壁において周方向に延設された環状のクリップ溝(11)と、前記ピン孔の内壁において前記ピン孔の軸線に沿って前記クリップ溝を横切って延設され、前記ピン孔の開口端に開口するサイドリリーフ溝(12)とを有するピストン(1)の前記クリップ溝に、周方向における一部に開裂部(15A)を有する略C字状のピストンピンクリップ(15)を装着するためのピストンピンクリップの組付方法であって、前記ピストンピンクリップを前記ピン孔と同軸、かつ前記開裂部が前記サイドリリーフ溝と対応するように配置する工程と、前記ピストンピンクリップを径方向内方に撓ませ、前記ピストンピンクリップの前記開裂部を形成する両端部が前記サイドリリーフ溝に対応する位置を通過するように、前記ピストンピンクリップを前記ピン孔に挿入し、前記クリップ溝まで移動させる工程とを有することを特徴とする。
この構成によれば、ピストンピンクリップをピン孔に挿入するときに、ピストンピンクリップの両端部がサイドリリーフ溝に対応する部分を通過する。サイドリリーフ溝は、ピン孔の内壁に対して径方向外方に凹設されているため、ピストンピンクリップはその外周部がピン孔の内壁に当接することによって、その両端部はサイドリリーフ溝を構成する壁面から離れた位置を通過する。そのため、ピストンピンクリップの両端部とピン孔の内壁(サイドリリーフ溝を構成する壁面を含む)との接触が避けられ、ピストンピンクリップの両端部に起因する傷や凹み等の損傷が抑制される。
本発明の他の側面は、一対のピンボス部(3)と、前記ピンボス部のそれぞれに互いに同軸となるように形成され、ピストンピン(9)が挿入されるピン孔(10)と、前記ピン孔の内壁において周方向に延設された環状のクリップ溝(11)と、前記ピン孔の内壁において前記ピン孔の軸線に沿って前記クリップ溝を横切って延設され、前記ピン孔の開口端に開口するサイドリリーフ溝(12)とを有するピストンの前記クリップ溝に、周方向における一部に開裂部(15A)を有する略C字状のピストンピンクリップ(15)を装着するためのピストンピンクリップの組付装置(30)であって、第1端から第2端に進むにつれて幅が漸減し、前記第2端において前記ピン孔の内径以下の内径を有するガイド孔(73)を有し、前記第2端が前記ピン孔に連続するように配置されるガイド部材(57)と、前記ピストンピンクリップの開裂部が前記ピン孔の軸線方向から見て前記サイドリリーフ溝と対応するように、前記ピストンピンクリップを前記ガイド孔に供給するクリップ供給装置(56)と、前記ガイド孔内に突入し、前記ガイド孔内に配置された前記ピストンピンクリップを前記ピン孔側に押し、前記ピン孔内の前記クリップ溝まで移動させる押圧装置(58)とを有することを特徴とする。
この構成によれば、クリップ供給装置が、ピン孔の軸線方向から見てピストンピンクリップの開裂部とサイドリリーフ溝とが対応するように、ピストンピンクリップをガイド孔に供給し、押圧装置がピストンピンクリップをピン孔に押し込むため、ピストンピンクリップがピン孔に挿入されるときに、ピストンピンクリップの両端部がサイドリリーフ溝に対応する部分を通過する。そのため、ピストンピンクリップの両端部とピン孔の内壁(サイドリリーフ溝を構成する壁面を含む)との接触が避けられ、ピストンピンクリップの両端部に起因する傷や凹み等の損傷が抑制される。
上記の発明において、前記クリップ供給装置は、上下に延びる柱部(65A)及び前記柱部の外面に上下に延設されたリブ(65B)を有し、前記柱部が前記ピストンピンクリップの内側に配置され、かつ前記リブが前記開裂部を形成する前記ピストンピンクリップの両端部の間に配置されることによって前記ピストンピンクリップの方向を定めるクリップ保持部材(65)と、前記クリップ保持部材の下方に前進位置と後退位置との間で変位可能に設けられ、後退位置において前記柱部の下端から落下する前記ピストンピンクリップを受け取り、前記ピストンピンクリップの方向を維持した状態で、前進位置において前記ガイド孔内に前記ピストンピンクリップを挿入するクリップ挿入部材(68)とを有するとよい。
この構成によれば、クリップ保持部材によってピストンピンクリップの方向(両端部が配置される方向)が定まり、クリップ挿入部材がピストンピンクリップの方向を維持した状態で、ピストンピンクリップをガイド孔に供給する。これにより、ガイド溝に供給されるピストンピンクリップの方向が一定になるため、ピン孔のサイドリリーフ溝と対応させることが容易になる。
上記の発明において、前記ピストンは、前記ピン孔の互いに相反する外端であって、それぞれの外端側から見た場合に前記ピン孔の軸線に対する相対位置が互いに異なる位置に、前記クリップ溝まで延びる作業凹部(13)を有し、前記ピストンの頭頂部を下側にして前記ピストンを搬送する搬送装置(31)と、前記搬送装置によって搬送される前記ピストンを、搬送方向に対して前記ピン孔の軸線が所定の方向に延在するように整列させる整列装置(32)と、前記整列装置によって整列された前記ピストンの前記ピン孔の外端側を撮像し、前記作業凹部の位置から前記ピストンの方向が適正方向及び適正方向に対して180°回転した逆方向のいずれであるかを判定するピストン方向判定装置(34)と、前記ピストン方向判定装置による判定が適正方向である場合に、前記ピストンを把持して前記ガイド部材に対して配置する一方、判定が逆方向である場合に、前記ピストンを把持し、前記ピストンをその軸線回りに180°回転させた後に前記ガイド部材に対して前記ピストンを配置するチャック装置(37)とを有するとよい。
この構成によれば、搬送コンベアに供給されたピストンは、所定の適正方向に整列され、整列された状態でチャック装置によって把持され、ガイド部材に対して所定の位置に配置される。ここでの整列は、作業用溝の位置によってスラスト側に配置されるスカート部と反スラスト側に配置されるスカート部とが区別され、それぞれのスカート部がそれぞれの適性方向を向くように整列される。
上記の発明において、前記整列装置は、前記搬送装置上に載置された前記ピストンの前記ピンボス部及びスカート部に対応する位置に配置され、前記ピストンの軸線と平行な回転軸線を有する一対の回転部材(41)を有し、一対の前記回転部材の外面同士の最短距離が前記ピンボス部及び前記スカート部によって形成される外面の最小幅と略等しく、前記ピストンは一対の前記回転部材の間を通過するとよい。
この構成によれば、ピンボス部及びスカート部によって構成されるピストンの下部が、所定の幅の回転部材間を通過することによって整列される。ピストンの下部は、ピンボス部及びスカート部の形状から方向によって幅が異なるため、所定の幅の回転部材間を通過するためにピストンの軸線回りに回転し、方向を変化させて整列される。回転部材は、ピストンのピンボス部及びスカート部と接触することによってピストンに回転力を与え、ピストンの回転及び整列を促進する。
以上の構成によれば、ストンピンクリップの組付方法及び組付装置において、ピストンピンクリップの端部に起因するピン孔の傷を防止することができる。
ピストンの側面図 図1のII−II断面図 ピストンの底面図 ピストンのピン孔を拡大して示す側面図 ピストンピンクリップ組付装置の構成を示すブロック図 ピストンピンクリップ組付装置の前半部を示す概略図 ピストンピンクリップ組付装置のピストンピンクリップ装着装置の断面図 クリップ保持部材を示す斜視図 スライダ及びピストンピンクリップを示す斜視図 検査装置の断面図
以下、図面を参照して、本発明に係るピストンピンクリップの組付方法及び組付装置の実施形態を説明する。
(ピストン)
最初に図1〜図4を参照し、本発明に係るピストンピンクリップ15の組付方法及び組付装置が用いられるピストンの構造を説明する。ピストン1は、レシプロ内燃機関に使用されるものである。ピストン1は、円板状の頭頂部2(クラウン部)と、頭頂部2の裏面からそれぞれ突出した一対のピンボス部3と、頭頂部2の外周部が裏面側にそれぞれ延出した一対のスカート部4とを有する。頭頂部2の表面は、内燃機関のシリンダと協働して燃焼室の下部を構成する。頭頂部2の外周部には、周方向に延在し、環状をなす第1〜第3の溝5〜7が形成されている。第1〜第3の溝5〜7には、いずれも図示しない第1のコンプレッションリング、第2のコンプレッションリング、オイルリングが記載の順序で嵌め付けられる。
ピストン1の軸線を中心として、一対のピンボス部3は互いに対称となる位置に配置され、一対のスカート部4は互いに対称となる位置に配置され、ピンボス部3及びスカート部4は周方向において交互に配置されている。各スカート部4の周方向における両側縁は、隣のピンボス部3の側縁に連続している。
一対のスカート部4は、ピストン1が内燃機関のシリンダに受容されたときにスラスト側に配置されるスラスト側スカート部4Aと、反スラスト側に配置される反スラスト側スカート部4Bとを有する。
各ピンボス部3には、ピン孔10がそれぞれ形成されている。各ピン孔10は、横断面が円形であり、互いに同軸に配置され、ピンボス部3を貫通している。各ピン孔10の内径は、互いに等しく設定されている。各ピンボス部3のピン孔10の周囲には、ピン孔10をその軸線方向に延長するように円筒状のボスとなっている。各ピン孔10の開口端の内、互いに対向する開口端を内端、互いに相反する向きに開口する開口端を外端とする。各ピン孔10には、コンロッド8の小端部を回動可能に支持するピストンピン9が挿入される。
以下、説明の便宜上、ピストン1の軸線は上下方向に延在し、ピン孔10の軸線は左右方向に延在しているものとする。この方向の設定は、ピストン1の使用時、及びピストンピンクリップ15の組付装置にセットしたときの向きを限定するものでない。
各ピン孔10の内壁には、1つのクリップ溝11と、複数のサイドリリーフ溝12(ブローチ溝)と、1つの作業用溝13が形成されている。クリップ溝11は、ピン孔10の軸線を中心としてピン孔10の内壁を周方向に延在し、環状を呈する溝である。
サイドリリーフ溝12は、ピン孔10の内壁をピン孔10の軸線と平行に延び、サイドリリーフ溝12を横切り、その両端部はそれぞれピン孔10の両端部まで到達して開口している。本実施形態では、サイドリリーフ溝12は2つ設けられ、ピン孔10の軸線よりも上方において、ピン孔10の軸線を基準とした前後対称となる位置に設けられている。各サイドリリーフ溝12の横断面は、弧及び弦によって囲まれた弓形を呈する。サイドリリーフ溝12の最深部の深さは、クリップ溝11の最深部の深さと等しく設定されている。
作業用溝13は、ピン孔10の内壁をピン孔10の軸線と平行に延び、クリップ溝11を横切り、ピン孔10の外端まで到達して開口している。左側のピンボス部3の作業用溝13は、ピン孔10の軸線に沿って左方(外方)から見た場合に、ピン孔10の軸線に対して斜め左下に配置され、右側のピンボス部3の作業用溝13は、ピン孔10の軸線に沿って左方(外方)から見た場合に、ピン孔10の軸線に対して斜め右下に配置されている。換言すると、各作業用溝13は、ピン孔10の軸線に対して反スラスト側スカート部4B側に配置されている。
クリップ溝11には、ピストンピン9を係止するためのピストンピンクリップ15(サークリップ)が取り付けられる。ピストンピンクリップ15は、周方向における一部に開裂部15Aを有する略環状、すなわちC字状に形成されている。ピストンピンクリップ15は、例えばばね鋼等の金属材料を含む可撓性を有する材料から形成されている。ピストンピンクリップ15は、弾性変形することによって両端部15Bが互いに接近し、外形の幅(外径)を小さくすることができる。
ピストンピンクリップ15の外形は、荷重が加わっていない状態(初期状態という)においてピン孔10の内径よりも大きな幅となる部分を有する。また、ピストンピンクリップ15の外形は、径方向内向きの荷重が加わった状態(収縮状態という)においてピン孔10の内径よりも小さくなる。ピストンピンクリップ15をピン孔10に挿入するときには、径方向内方向きの荷重をピストンピンクリップ15に加えて収縮状態にする。収縮状態となり、ピン孔10に挿入されたピストンピンクリップ15は、クリップ溝11に到達したときに復元力によって外形の幅が広がり、外周部がクリップ溝11に係止される。
図4に二点鎖線で示すように、ピストンピンクリップ15を収縮状態にしてピン孔10に挿入するときには、ピストンピンクリップ15の両端部15Bがサイドリリーフ溝12と対応するように、ピストン1とピストンピンクリップ15との相対位置を定める。このように位置を定めることによって、ピストンピンクリップ15がピン孔10内をクリップ溝11まで移動するときに、ピストンピンクリップ15の両端部15Bがサイドリリーフ溝12を通過し、ピン孔10の内壁との接触が避けられる。これにより、ピストンピンクリップ15の両端部15Bのピン孔10の内壁への接触に伴う傷や凹み等の損傷が防止される。
(クリップ組付装置)
次に、ピストン1のクリップ溝11にピストンピンクリップ15を組み付けるためのクリップ組付装置30について説明する。本願のクリップ組付装置30は、ピストンピン9が挿入される前に、1つのピン孔10のクリップ溝11にピストンピンクリップ15を組み付ける装置として構成されている。図5に示すように、クリップ組付装置30は、ピストン1を搬送する搬送コンベア31と、搬送コンベア31上のピストン1を整列する第1及び第2整列装置32、33と、第1及び第2整列装置32、33によって整列されたピストン1の方向が適正方向及び逆方向のいずれであるかを検出するピストン方向検出装置34と、ピストン方向検出装置34を通過したピストン1を搬送コンベア31から受け取るステージ35と、ステージ35上のピストン1を整列する第3整列装置36と、第3整列装置36によって整列されたピストン1を、ピストン1の方向に応じて反転動作を含みつつ、ピストン1をチャックする(把持する)チャック装置37と、チャック装置37に支持されたピストン1にピストンピンクリップ15を装着するクリップ装着装置38と、ピストン1にピストンピンクリップ15が適正に装着されているか否かを検査する検査装置39とを有する。
(第1整列装置)
搬送コンベア31は、複数のプーリと、プーリに掛け渡された可撓性を有する搬送ベルトとを有し、載置面が略水平となっている。図6に示すように、ピストン1は、頭頂部2を下側にして、搬送コンベア31の搬送面の略中央に載置される。ピストン1は、搬送ベルトとの間に生じる摩擦力によって、外力が加わっていない状態においては位置及び方向(搬送コンベア31の流れ方向に対するピンボス部3及びスカート部4の方向)を保持する。一方、ピストン1に外力が加わるときには、ピストン1は外力に応じて搬送ベルト上を滑り、位置及び方向が変化する。搬送コンベア31は、ピストン1を第1整列装置32、第2整列装置33、ピストン方向検出装置34に順に搬送し、最後にステージ35に受け渡す。
図6に示すように、第1整列装置32は、搬送コンベア31の搬送コンベア31の上方に、搬送面から離間して配置された一対の回転部材41を有する。各回転部材41は、少なくとも2つのプーリ42A、42Bと、各プーリ42A、42Bに掛け渡された可撓性のベルト43とを有する。各プーリ42A、42Bは、回転軸線が搬送面と略直交するように配置され、ベルト43の面が互いに対向するように配置されている。一対の回転部材41は、上方から見た場合に搬送コンベア31のセンターラインを対称軸として互いに対称となるように配置されている。
各回転部材41は、ピストン1のピンボス部3及びスカート部4に対応する高さに配置されている。これにより、搬送コンベア31によって搬送されるピストン1のピンボス部3及びスカート部4は、各回転部材41に接触可能である一方、頭頂部2は回転部材41と接触せずに、その下方を通過する。
各回転部材41は、搬送コンベア31の流れ方向に対して上流側に配置された上流側プーリ42Aと、下流側に配置された下流側プーリ42Bとを有し、互いに対応する上流側プーリ42A間の距離が、互いに対応する下流側プーリ42B間の距離よりも大きくなるように、各プーリ42A、42Bが配置されている。これにより、一対の回転部材41間に形成される通路は、搬送コンベア31の流れ方向に沿って下流側に進むにつれて幅が狭くなる。また、一対の回転部材41の、搬送コンベア31の流れ方向における下流端間の距離(各回転部材41のベルト43の表面間の距離)は、ピストン1の一対のピンボス部3の外面間の距離と略等しく設定されている。詳細には、一対の回転部材41の下流端間の距離は、一対のピンボス部3の外面間の距離より大きく、その差が微小となるように設定されている。すなわち、一対のピンボス部3が一対の回転部材41の下流端間を通過可能であるが、通過する際の回転部材41との隙間が微小になるように、回転部材41の下流端間の距離が設定されている。また、一対の回転部材41の下流端間の距離は、一対のスカート部4の外面間の距離よりも小さく設定されている。
本実施形態では各回転部材41の回転方向は、互いに同一に設定されている。なお、他の実施形態では、各回転部材41の回転方向は、互いに逆方向に設定されてもよい。搬送コンベア31に載置されたピストン1は、一対の回転部材41間に進入し、自身の搬送コンベア31に対する位置及び方向に応じて各回転部材41に接触し、搬送面上で回転及び変位する。ピストン1は、一対の回転部材41の下流端間を通過できるように、各回転部材41にガイドされて搬送ベルトのセンターライン側に変位すると共に、一対のスカート部4が搬送コンベア31の流れ方向に対して前後に配置される。
(第2整列装置)
図6に示すように、第2整列装置33は、一対のガイド壁45を有する。一対のガイド壁45は、搬送コンベア31の上方であって、一対の回転部材41の搬送コンベア31の流れ方向における下流側に配置されている。一対のガイド壁45は、上方から見た場合に搬送コンベア31のセンターラインを対称軸として互いに対称となるように配置されている。一対のガイド壁45間の距離は、ピストン1の一対のピンボス部3の外面間の距離と等しく設定されている。この一対のガイド壁45間の距離は、搬送コンベア31の流れ方向に沿った所定の範囲で一定に設定されている。また、各ガイド壁45の上流端は、上流側に進むほど互いに離間し、距離が大きくなるように拡開されている。搬送面上に載置されたピストン1は、一対のガイド壁45間を通過するときに、各ガイド壁45にガイドされ、一対のスカート部4が搬送コンベア31の流れ方向に対して精度良く前後に配置される。すなわち、ピストン1は、第1整列装置32を通過することによって整列され、第2整列装置33を通過することによって、一層精度良く整列される。
(ピストン方向検出装置)
図6に示すように、ピストン方向検出装置34は、第1及び第2整列装置32、33を通過したピストン1の方向を検出し、スラスト側スカート部4Aが前側(搬送コンベア31の流れ方向における下流側)に配置されたものを適正方向、反スラスト側スカート部4Bが前側に配置されたものを逆方向と判定する。ピストン方向検出装置34は、搬送コンベア31上のピストン1を撮像するカメラ等の撮像装置47と、撮像装置47によって取得される画像を解析する画像解析装置48とを有する。撮像装置47は、搬送コンベア31の側方に配置され、搬送コンベア31上を流れるピストン1のピンボス部3を外方から撮像する。画像解析装置48は、撮像したピンボス部3の画像から作業用溝13の位置を検出し、作業用溝13がピン孔10に対して斜め後側(搬送コンベア31の流れ方向における上流側)にあるものを適正方向、作業用溝13がピン孔10に対して斜め前側にあるものを逆方向と判定する。画像解析装置48は、ピストン1の方向に関する情報をクリップ組付装置30の制御装置(不図示)に出力する。
(ステージ)
図6に示すように、ステージ35は、搬送コンベア31の下流端に設けられている。ピストン1は、頭頂部2を下側にし、方向を維持した状態で搬送コンベア31からステージ35に乗り移る。
(第3整列装置)
図6に示すように、第3整列装置36は、ステージ35の載置面の上方に配置された一対の挟持部材51を有する。一対の挟持部材51は、ステージ35の載置面と略平行に進退可能に支持され、その先端部間にピストン1のピンボス部3及びスカート部4を挟持することができる。各挟持部材51は、エアシリンダ等の駆動装置(不図示)によって進退する。各挟持部材51の先端部51Aは、ピストン1のピンボス部3及びスカート部4の外形と相補的な外形を有し、ピンボス部3及びスカート部4を挟み込むことによって、ピストン1を所定の位置に配置すると共に、所定の方向に整列する。
(チャック装置)
図6に示すように、チャック装置37は、本体部37Aと、本体部37Aに変位可能に設けられた複数の爪部37Bとを有する。本体部37Aは、図示しないアームによって支持され、所定の範囲で移動することができる。本体部37Aは、頭頂部2を下にしてステージ35上に載置されたピストン1の上方にアクセス可能であり、複数の爪部37Bの間にピンボス部3及びスカート部4の少なくとも一方を把持し、ステージ35からピストン1を持ち上げる。そして、チャック装置37は、後述するクリップ装着装置38の所定位置(セット位置)に移動する。このとき、ピストン方向検出装置34の判定結果が適正方向である場合は、チャック装置37はクリップ装着装置38の所定位置に移動する。一方、判定結果が逆方向である場合は、チャック装置37はクリップ装着装置38の所定位置に移動するまでに、ピストン1の軸線回りに180°回転し、逆方向のピストン1を適正方向にする。これにより、第1及び第2整列装置32、33で整列されたピストン1の方向が逆方向であっても、ピストン1は適正方向に修正され、ピストンピンクリップ15装着装置の所定位置に配置される。
(クリップ装着装置)
図7に示すように、クリップ装着装置38は、基台(不図示)と、ピストン1の位置決めを行う位置決め軸54と、ピストンピンクリップ15を供給するクリップ供給装置56と、供給されたピストンピンクリップ15を縮径させつつ、ピン孔10に導くガイド部材57と、ガイド部材57内及びピン孔10内にあるピストンピンクリップ15をクリップ溝11まで移動させる押圧装置58とを有する。クリップ供給装置56は基台に変位不能に支持されている。位置決め軸54、ガイド部材57及び押圧装置58は、エアシリンダや数値制御されたアーム等の駆動装置を介して基台に取り付けられ、それぞれ待機位置と使用位置との間で変位可能となっている。
チャック装置37は、基台に対して所定の位置に、ピン孔10の軸線が上下に延在するようにピストン1を支持する。このときのピストン1の位置をセット位置とする。セット位置におけるピストン1のピン孔10の軸線を中心とした回転位置は、後に詳述するが、ガイド部材57から供給されるピストンピンクリップ15の両端部15Bとサイドリリーフ溝12の1つとが互いに対応するように設定される。
位置決め軸54は、ピン孔10に嵌合可能な外径を有する軸部材である。位置決め軸54は、軸線が上下に延在し、待機位置と使用位置との間で変位可能に基台に支持されている。位置決め軸54は、待機位置において、セット位置にあるピストン1の下方に、ピン孔10の軸線と同軸に配置されている。位置決め軸54は、待機位置から上方に変位した使用位置において、セット位置にあるピストン1の下側に配置されるピン孔10を通過すると共に、上端部が上側に配置されるピン孔10のクリップ溝11よりも下側部分に突入する。これにより、ピストン1の位置の芯出しがなされる。
クリップ供給装置56は、基台に取り付けられた供給装置本体61を有する。供給装置本体61は、供給通路62と、スライダ通路63とを有する。供給通路62は、概ね上下に延在し、上端が供給装置本体61の上面に開口し、供給口62Aを形成している。供給通路62は、横断面が円形に形成され、その内径は初期状態のピストンピンクリップ15の外径よりも大きく設定されている。
供給通路62には、クリップ保持部材65が挿入され、結合されている。図7及び図8に示すように、クリップ保持部材65は、円柱状の柱部65Aと、柱部65Aの側面から径方向に突出し、柱部65Aの長手方向に沿って延設されたリブ65Bとを有する。クリップ保持部材65は、リブ65Bの突出端において供給通路62の内壁に結合されている。リブ65Bは、柱部65Aを供給通路62の内壁に結合する連結部ともいえる。供給通路62にクリップ保持部材65が取り付けられることによって、供給通路62の内面及び保持部材の外面の間に形成される空間は、横断面がC字状を呈する。柱部65Aの外径は、初期状態のピストンピンクリップ15の内径よりも小さく、リブ65Bの柱部65Aの周方向における幅は初期状態のピストンピンクリップ15の両端間の距離(開裂部15Aの幅)よりも小さく形成されている。これにより、供給通路62に挿入されるピストンピンクリップ15は、両端部15Bがリブ65Bの側面と対向するように配置され、両端部15Bの位置が定まる。
図7に示すように、スライダ通路63は、略水平方向に延在し、少なくとも一端が供給装置本体61の側面の1つである供給装置側当接面61Aに開口し、第1端を形成している。本実施形態では、第1端と相反する端部は、クリップ供給装置56の側面に開口し、第2端を形成している。スライダ通路63の横断面は、水平方向に長い扁平な略長方形に形成されている。供給通路62の下端は、スライダ通路63の長手方向における中間部に接続している。供給通路62に受容されたクリップ保持部材65のリブ65Bは、上方からみた場合に第2端側に配置されている。
スライダ通路63には、角柱状のスライダ68(クリップ挿入部材)がスライダ通路63の延在方向に沿って進退可能に配置されている。スライダ通路63の第1端側に対応するスライダ68の端部を先端部、相反する端部を基端部とする。また、スライダ68の長手方向かつ上下方向に直交する方向をスライダ68の幅方向とする。スライダ68は、クリップ支持部70が供給通路62の真下に配置される後退位置と、クリップ支持部70がスライダ通路63の第1端から外方に突出する前進位置との間でスライド移動する。
スライダ68は、横断面が幅方向に長い扁平な略長方形に形成され、その上面及び下面がスライダ通路63の上面及び下面と摺接している。スライダ68の幅は、スライダ通路63の幅よりも小さく設定されている。スライダ68は、スライダ通路63の幅方向における中央部を、スライダ通路63の長手方向に沿って進退可能となっている。
図7及び図9に示すように、スライダ68の先端部の上部には、供給通路62から供給されるピストンピンクリップ15を支持するクリップ支持部70が形成されている。クリップ支持部70は、スライダ68の上面に対して段違いに凹設された支持面70Aを有する。支持面70Aは、スライダ68の先端面に到達している。支持面70Aはスライダ68の上面と平行に形成され、支持面70Aとスライダ68の上面との上下方向距離は、ピストンピンクリップ15の横断面の直径と略同一に設定されている。支持面70Aの基端側の端部とスライダ68の上面との境界には、上下に延びる縦壁70Bが形成されている。
支持面70Aの幅方向における中央部には上方に突出する凸部70Cが形成されている。凸部70Cは、スライダ68の長手方向に沿って延び、基端側において縦壁70Bに繋がっている。一方、凸部70Cの先端側の端部は、スライダ68の先端面との間に所定の距離をおいて配置されている。凸部70Cの幅は、初期状態におけるピストンピンクリップ15の両端部15B間の距離よりも小さく設定されている。
図7に示すように、ガイド部材57は、軸線が上下に延在するガイド孔73を有する。ガイド孔73は、一端である上端から他端である下端に進むにつれて幅が漸減する円錐孔であり、その上端及び下端が開口した貫通孔である。ガイド孔73の内壁は滑らかなテーパ面に形成されている。ガイド孔73の下端の内径は、ピン孔10の内径以下に設定されている。本実施形態では、ガイド孔73の下端の内径は、ピン孔10の内径と等しく設定されている。
ガイド部材57は、待機位置において、セット位置にあるピストン1から上方に離れた位置に配置される。ガイド部材57は、待機位置から下方に移動した使用位置において、ガイド孔73の下端がセット位置にあるピストン1の上側に配置されたピン孔10の上端に連続し、ガイド孔73の軸線とピン孔10の軸線とが同軸となる。また、ガイド部材57は使用位置において、その側面の一部であるガイド部材57側当接面が供給装置側当接面61Aと当接する。
ガイド部材57は、ガイド孔73の上部からガイド孔73の径方向に延在し、ガイド部材57側当接面に開口する入口通路74を有する。入口通路74の横断面は、扁平な略長方形を呈し、スライダ通路63の横断面と同一形状に形成されている。入口通路74のガイド部材57側当接面における開口端は、ガイド部材57が使用位置にあるときに、スライダ通路63の第1端と連通する。これにより、ガイド部材57が使用位置にあるときには、スライダ68は前進位置において入口通路74を通過し、ガイド孔73の内部に突入することができる。
ガイド孔73の供給通路62が接続する部分の直径は、入口通路74及びスライダ通路63の幅よりも小さく、かつ初期状態におけるピストンピンクリップ15の外径よりも小さく設定されている。
押圧装置58は、柱状の支持軸76と、支持軸76の外面に支持された複数の押圧片77とを有する。各押圧片77は、支持軸76に対して所定の範囲で径方向に変位可能に支持されている。各押圧片77と支持軸76との間には、ばね等の付勢部材78が介装され、各押圧片77は支持軸76の径方向外方に付勢されている。各押圧片77は、互いに協働して円形状の輪郭を形成する。各押圧片77は、負荷が加わっていない初期状態において、ガイド孔73の上端に突入可能な外形に設定されている。
押圧装置58は、待機位置において、セット位置にあるピストン1及び使用位置にあるガイド部材57から上方に離れた位置に配置される。待機位置では、支持軸76はセット位置にあるピストン1のピン孔10と同軸に配置される。押圧装置58は、待機位置から上下方向に沿って下方に移動し、ガイド孔73に突入すると共に、ガイド孔73を通過してピン孔10に突入することができる。押圧装置58は、ガイド孔73を下方に移動するときに、各押圧片77がガイド孔73の内壁に押されることによって付勢部材78の付勢力に抗して径方向内方に移動し、幅が小さくなる。これにより、押圧装置58は、ガイド孔73の内径に応じて外径を変化させつつ、ガイド孔73の内壁を摺動することができる。すなわち、押圧装置58は、円錐孔であるガイド孔73に合わせて外径を変化させることができる。
本実施形態に係るクリップ装着装置38では、セット位置にあるピストン1は、ピン孔10の軸線方向(上下方向)から見て、2つあるサイドリリーフ溝12のいずれかがガイド孔73の軸線に対して入口通路74が形成された部分と対応するように配置されている。
次に、クリップ装着装置38の作用について説明する。ピストンピンクリップ15は、供給口62Aから供給通路62に供給される。供給通路62内では、ピストンピンクリップ15は両端部15Bがリブ65Bを挟むように配置され、その回転位置が定まる。供給通路62は、複数のピストンピンクリップ15を整列した状態で保持することができる。
スライダ68が後退位置にあるときに、ピストンピンクリップ15が供給通路62から支持面70A上に重力によって落下し、支持面70A上に載置される。ピストンピンクリップ15は、供給通路62内のリブ65Bによって両端部15Bが第2端側に配置されているため、支持面70A上においては両端部15B間に凸部70Cが配置され、回転が規制される。このとき、凸部70Cの先端側の端部は、ピストンピンクリップ15の内側に配置され、凸部70C上にピストンピンクリップ15が重なることはない。また、初期状態のピストンピンクリップ15の外径はスライダ68の幅よりも大きく、ピストンピンクリップ15は幅方向にスライダ68よりも外方に張り出す。
支持面70A上に1つのピストンピンクリップ15が載置されると、供給通路62に配置された次のピストンピンクリップ15は、支持面70A上に載置されたピストンピンクリップ15と当接し、スライダ通路63内に進入することはできない。スライダ68が後退位置から前進位置に向けて移動すると、スライダ68の上面が供給通路62の下端を閉じ、次のピストンピンクリップ15はスライダ68の上面と当接し、供給通路62内に留まる。このように、ピストンピンクリップ15は、供給通路62からスライダ68のクリップ支持部70に1つずつ払い出される。
スライダ68が後退位置から前進位置に変位すると、クリップ支持部70に支持されたピストンピンクリップ15はスライダ通路63から入口通路74を通過してガイド孔73内に移動する。このとき、ピストンピンクリップ15は縦壁70Bの先端側の端部に内周部分を押圧され、ピストンピンクリップ15の外周部がガイド孔73の内壁を摺動しながら、ガイド孔73内に移動する。これにより、ピストンピンクリップ15はガイド孔73の内壁に径方向内側に押圧され、縮径する。ピストンピンクリップ15がガイド孔73の内壁に支持された状態でスライダ68が前進位置から後退位置に移動すると、ピストンピンクリップ15はガイド孔73内に留まりスライダ68だけが後退位置に移動する。
押圧装置58は、各押圧片77においてガイド孔73に内に配置されたピストンピンクリップ15を下方に押し、ピストンピンクリップ15をピン孔10のクリップ溝11まで移動させる。ピストンピンクリップ15は、ガイド孔73を下方に移動するときにガイド孔73の内壁に径方向内方に押され、外径が小さくなり、ガイド孔73の下端においてピン孔10の内孔に進入可能な大きさになる。なお、押圧装置58は周方向における各部で均質な荷重をもってピストンピンクリップ15を下方に押し、ピストンピンクリップ15は下方に移動する過程で、回転することはない。
本実施形態では、セット位置に配置されたピストン1のサイドリリーフ溝12の1つと、ガイド部材57からピン孔10に供給されるピストンピンクリップ15の両端部15Bとが、ピン孔10の軸線方向(上下方向)に沿って見たときに互いに対応するように、クリップ供給装置56とチャック装置37との配置が定められている。クリップ供給装置56はガイド部材57に供給するピストンピンクリップ15の両端部15Bの位置を定め、ガイド部材57は供給されたピストンピンクリップ15の両端部15Bの位置を維持したまま、ピン孔10に供給するため、クリップ供給装置56とチャック装置37との配置によってピストンピンクリップ15の両端部15Bとサイドリリーフ溝12の1つとを対応させることができる。
図4に二点鎖線で示すように、セット位置に配置されたピストン1のサイドリリーフ溝12の1つと、ガイド部材57からピン孔10に供給されるピストンピンクリップ15の両端部15Bとが互いに対応する位置に配置されるため、押圧部材によってピストンピンクリップ15がピン孔10内を摺動するときに、ピストンピンクリップ15の両端部15Bが、サイドリリーフ溝12が形成された部分を通過し、ピン孔10の内面との接触が避けられる。これにより、ピストンピンクリップ15の両端部15Bがピン孔10の内面と接触することによって生じる傷や凹み等の損傷が防止される。
押圧装置58は、ピストンピンクリップ15がピン孔10のクリップ溝11に到達する位置まで、下方に移動する。ピストンピンクリップ15は、クリップ溝11に到達したときに、復元力によって径方向外方に広がり、その外周部がクリップ溝11に嵌合する。
(検査装置)
図10に示すように、検査装置39は、ピストン1のクリップ溝11に適正にピストンピンクリップ15が装着されているかを検査する装置である。検査装置39は、支持体81と、支持体81から下方に延出すると共に支持体81に対して上下方向に変化可能に支持された中心軸82と、支持体81に支持され、中心軸82の外周に配置された複数の外周片83とを有する。中心軸82は、下方に進むほど径が小さくなる円錐形となっている。各外周片83は、中心軸82の径方向に変位可能に支持体81に支持されている。支持体81と各外周片83との間には、各外周片83を中心軸82側に付勢するばね等の付勢部材84が介装されている。この検査装置39では、中心軸82が下方に移動することによって、中心軸82の円錐状の外面に各外周片83が押圧され、各外周片83が径方向外方に変位する。すなわち、各外周片83によって形成される検査装置39の輪郭の外径が、中心軸82の変位に応じて変化する。そのため、中心軸82の変位量をポテンショメータ等のストロークセンサで検出することによって、輪郭の外径と対応した値を取得することができる。中心軸82の下方への変位は、中心軸82に加わる負荷が所定値以上となった場合、すなわち各外周片83が他の物体に接触し、各外周片83の径方向外方への移動が規制された場合に停止する。
検査装置39は、支持体81が基台に変位可能に支持され、退避位置と、セット位置にあるピストン1の上方に配置された待機位置と、中心軸82及び各外周片83がピストン1の上側に配置されたピン孔10内に突入した使用位置との間で変位する。
ピストン1のクリップ溝11にピストンピンクリップ15が適正に装着されている場合には、検査装置39の各外周片83はピストンピンクリップ15の内周部に当接する。一方、クリップ溝11にピストンピンクリップ15が装着されていない場合には、各外周片83はピン孔10の内周面に当接し、ピストンピンクリップ15が適正に装着されている場合よりも中心軸82の変位量が大きくなる。また、ピストンピンクリップ15がクリップ溝11ではなく、ピン孔10の内周面に挟持されている場合には、各外周片83はクリップ溝11に位置する場合よりも縮径されたピストンピンクリップ15の内周部に当接することになり、中心軸82の変位量が小さくなる。また、ピストンピンクリップ15が誤って2つ装着されている場合にも、1つのピストンピンクリップ15はクリップ溝11に嵌ることができないため、各外周片83はクリップ溝11に位置する場合よりも縮径されたピストンピンクリップ15の内周部に当接することになり、中心軸82の変位量が小さくなる。このように、検査装置39は、中心軸82の変位量に基づいて、ピストンピンクリップ15がクリップ溝11に適正に装着されているか否かを判定する。
以下、本実施形態に係るクリップ組付装置30の効果を説明する。クリップ装着装置38では、クリップ供給装置56によってガイド部材57のガイド孔73に供給されるピストンピンクリップ15の両端部15B(開裂部15A)と、チャック装置37に把持されたピストン1のサイドリリーフ溝とが一致するにように配置され、その位置関係を維持した状態でピストンピンクリップ15がピン孔10に挿入されるため、ピストンピンクリップ15の両端部15Bがサイドリリーフ溝12に対応する部分を通過し、ピストンピンクリップ15の両端部15Bとピン孔10の内壁との接触が避けられ、ピン孔10の内壁に傷や凹み等の損傷の形成が防止される。
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。例えば、上記実施形態では、クリップ供給装置56の供給装置本体61に供給通路62及びスライダ通路63を形成する構成としたが、供給通路62及びスライダ通路63は省略することができる。供給通路62及びスライダ通路63を省略する場合には、スライダ68が供給装置本体61の上面をスライド移動可能にすると共に、入口通路74に突入可能にし、クリップ保持部材65をスライダ68の上方に配置するとよい。クリップ保持部材65は、リブ65Bにおいて供給装置本体61に立設されたスタンドに支持されるとよい。
また、本実施形態では、クリップ供給装置56が供給するピストンピンクリップ15の両端部15Bがスライダ通路63の第2端側に配置される構成としたが、ピストンピンクリップ15の両端部15Bの位置は、クリップ保持部材65の向き及びスライダ68のクリップ支持部の形状を適宜変更することによって、任意の方向に設定することができる。この場合、クリップ供給装置56がガイド孔73に供給するピストンピンクリップ15の両端部15Bの位置に応じて、チャック装置37の向きを変更し、ピン孔の軸線に沿った方向から見て、ピストンピンクリップ15の両端部とサイドリリーフ溝12の位置とが対応するようにするとよい。
また、上記実施形態では、クリップ組付装置30がピストン1の一方のクリップ溝11にピストンピンクリップ15を装着する例を説明したが、クリップ組付装置30は両方のクリップ溝11にピストンピンクリップ15を装着することができる。この場合には、一方のクリップ溝11にピストンピンクリップ15を装着した後に、コンロッド8の小端部を枢支するようにピストンピン9を一対のピン孔10に挿入し、その後に他方のクリップ溝11にピストンピンクリップ15を装着するとよい。他方のクリップ溝11にピストンピンクリップ15を装着するときには、チャック装置37を上下に180°回転させ、他方のクリップ溝11が形成されたピン孔10をガイド部材57側に配置するとよい。このとき、一対のピン孔10にはピストンピン9が挿入されているため、位置決め軸54のピン孔10への挿入は省略するとよい。
また、上記実施形態では、第1整列装置32の回転部材41の一例としてベルト43及びプーリ42A、42Bからなる構成を例示したが、回転部材41は様々な構成を適用することができる。例えば、回転部材41は、回転軸線が搬送面と略直交するように配置された一対の円板状のローラとしてもよい。この場合、一対のローラは、その外周縁間の最短距離が、ピストン1の一対のピンボス部3が通過可能な範囲で、一対のピンボス部3の外面間の距離と略等しく設定されているとよい。各回転部材41を構成する各ローラの回転方向は、同一方向又は逆方向であってよい。
また、一対の回転部材41のそれぞれは、複数のローラを含むローラ群として構成されてもよい。各回転部材41を構成する複数のローラは、それぞれの回転軸線が搬送面と略直交するように配置される。各回転部材41を構成する複数のローラは、搬送ベルトの流れ方向に沿って配列されるとともに、下流側に進むに従って各ローラ群間の距離が小さくなるように配置される。対をなす回転部材41のそれぞれの最も下流側に配置されたローラは、その外周縁間の最短距離が、ピストン1の一対のピンボス部3が通過可能な範囲で、一対のピンボス部3の外面間の距離と略等しく設定されているとよい。各回転部材41を構成する各ローラの回転方向は任意であってよく、例えば全てのローラを同一方向に回転させてもよい。
1...ピストン、2...頭頂部、3...ピンボス部、4A...スラスト側スカート部、4B...反スラスト側スカート部、9...ピストンピン、10...ピン孔、11...クリップ溝、12...サイドリリーフ溝、13...作業用溝、15...ピストンピンクリップ、15A...開裂部、15B...両端部、30...クリップ組付装置、31...搬送コンベア、32...第1整列装置、33...第2整列装置、34...ピストン方向検出装置、35...ステージ、36...第3整列装置、37...チャック装置、38...クリップ装着装置、39...検査装置、41...回転部材、42A...上流側プーリ、42B...下流側プーリ、43...ベルト、47...撮像装置、48...画像解析装置、54...位置決め軸、56...クリップ供給装置、57...ガイド部材、58...押圧装置、62...供給通路、63...スライダ通路、65...クリップ保持部材、65A...柱部、65B...リブ、68...スライダ(クリップ挿入部材)、70...クリップ支持部、73...ガイド孔、74...入口通路

Claims (5)

  1. 一対のピンボス部と、前記ピンボス部のそれぞれに互いに同軸となるように形成され、ピストンピンが挿入されるピン孔と、前記ピン孔の内壁において周方向に延設された環状のクリップ溝と、前記ピン孔の内壁において前記ピン孔の軸線に沿って前記クリップ溝を横切って延設され、前記ピン孔の開口端に開口するサイドリリーフ溝とを有するピストンの前記クリップ溝に、周方向における一部に開裂部を有する略C字状のピストンピンクリップを装着するためのピストンピンクリップの組付方法であって、
    前記ピストンピンクリップを前記ピン孔と同軸、かつ前記開裂部が前記サイドリリーフ溝と対応するように配置する工程と、
    前記ピストンピンクリップを径方向内方に撓ませ、前記ピストンピンクリップの前記開裂部を形成する両端部が前記サイドリリーフ溝に対応する位置を通過するように、前記ピストンピンクリップを前記ピン孔に挿入し、前記クリップ溝まで移動させる工程とを有することを特徴とするピストンピンクリップの組付方法。
  2. 一対のピンボス部と、前記ピンボス部のそれぞれに互いに同軸となるように形成され、ピストンピンが挿入されるピン孔と、前記ピン孔の内壁において周方向に延設された環状のクリップ溝と、前記ピン孔の内壁において前記ピン孔の軸線に沿って前記クリップ溝を横切って延設され、前記ピン孔の開口端に開口するサイドリリーフ溝とを有するピストンの前記クリップ溝に、周方向における一部に開裂部を有する略C字状のピストンピンクリップを装着するためのピストンピンクリップの組付装置であって、
    第1端から第2端に進むにつれて幅が漸減し、前記第2端において前記ピン孔の内径以下の内径を有するガイド孔を有し、前記第2端が前記ピン孔に連続するように配置されるガイド部材と、
    前記ピストンピンクリップの開裂部が前記ピン孔の軸線方向から見て前記サイドリリーフ溝と対応するように、前記ピストンピンクリップを前記ガイド孔に供給するクリップ供給装置と、
    前記ガイド孔内に突入し、前記ガイド孔内に配置された前記ピストンピンクリップを前記ピン孔側に押し、前記ピン孔内の前記クリップ溝まで移動させる押圧装置とを有することを特徴とするピストンピンクリップの組付装置。
  3. 前記クリップ供給装置は、
    上下に延びる柱部及び前記柱部の外面に上下に延設されたリブを有し、前記柱部が前記ピストンピンクリップの内側に配置され、かつ前記リブが前記開裂部を形成する前記ピストンピンクリップの両端部の間に配置されることによって前記ピストンピンクリップの方向を定めるクリップ保持部材と、
    前記クリップ保持部材の下方に前進位置と後退位置との間で変位可能に設けられ、後退位置において前記柱部の下端から落下する前記ピストンピンクリップを受け取り、前記ピストンピンクリップの方向を維持した状態で、前進位置において前記ガイド孔内に前記ピストンピンクリップを挿入するクリップ挿入部材とを有することを特徴とする請求項2に記載のクリップ組付装置。
  4. 前記ピストンは、前記ピン孔の互いに相反する外端であって、それぞれの外端側から見た場合に前記ピン孔の軸線に対する相対位置が互いに異なる位置に、前記クリップ溝まで延びる作業凹部を有し、
    前記ピストンの頭頂部を下側にして前記ピストンを搬送する搬送装置と、
    前記搬送装置によって搬送される前記ピストンを、搬送方向に対して前記ピン孔の軸線が所定の方向に延在するように整列させる整列装置と、
    前記整列装置によって整列された前記ピストンの前記ピン孔の外端側を撮像し、前記作業凹部の位置から前記ピストンの方向が適正方向及び適正方向に対して180°回転した逆方向のいずれであるかを判定するピストン方向判定装置と、
    前記ピストン方向判定装置による判定が適正方向である場合に、前記ピストンを把持して前記ガイド部材に対して配置する一方、判定が逆方向である場合に、前記ピストンを把持し、前記ピストンをその軸線回りに180°回転させた後に前記ガイド部材に対して前記ピストンを配置するチャック装置とを有することを特徴とする請求項3に記載のクリップ組付装置。
  5. 前記整列装置は、前記搬送装置上に載置された前記ピストンの前記ピンボス部及びスカート部に対応する位置に配置され、前記ピストンの軸線と平行な回転軸線を有する一対の回転部材を有し、一対の前記回転部材の外面同士の最短距離が前記ピンボス部及び前記スカート部によって形成される外面の最小幅と略等しく、前記ピストンは一対の前記回転部材の間を通過することを特徴とする請求項4に記載のクリップ組付装置。
JP2014070877A 2014-03-31 2014-03-31 ピストンピンクリップの組付方法及び組付装置 Active JP5959563B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014070877A JP5959563B2 (ja) 2014-03-31 2014-03-31 ピストンピンクリップの組付方法及び組付装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014070877A JP5959563B2 (ja) 2014-03-31 2014-03-31 ピストンピンクリップの組付方法及び組付装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015190617A JP2015190617A (ja) 2015-11-02
JP5959563B2 true JP5959563B2 (ja) 2016-08-02

Family

ID=54425264

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014070877A Active JP5959563B2 (ja) 2014-03-31 2014-03-31 ピストンピンクリップの組付方法及び組付装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5959563B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102054242B1 (ko) * 2018-02-21 2019-12-10 동양피스톤 주식회사 조립로봇
JP7436538B2 (ja) * 2022-02-25 2024-02-21 本田技研工業株式会社 ピストン及びコンロッドの組付装置及びその組み付け方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3043285B2 (ja) * 1996-11-29 2000-05-22 本田技研工業株式会社 ピストンピンの装着方法およびその装置
JP4039539B2 (ja) * 1998-04-17 2008-01-30 ヤマハ発動機株式会社 内燃機関用ピストン
JP3548451B2 (ja) * 1999-02-22 2004-07-28 本田技研工業株式会社 ピストンのピン孔構造
JP5017240B2 (ja) * 2008-11-27 2012-09-05 本田技研工業株式会社 ピストン・クランク機構のピストンピン支持構造

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015190617A (ja) 2015-11-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101796902B1 (ko) 파이프 가공장치
US6880237B2 (en) Work chucking/inserting apparatus and assembling unit
US9802284B2 (en) Clamping device
CN107121284B (zh) 一种轮毂轴承振动测量仪
CN100472074C (zh) 线性致动器及其处理方法
JP5959563B2 (ja) ピストンピンクリップの組付方法及び組付装置
US8770640B2 (en) Robot hand
CN104669016B (zh) 一种发动机曲轴箱粗定位夹具及其定位方法
CN110966924A (zh) 检测装置
JP5835800B2 (ja) 軸受組付け装置
TWI794458B (zh) 用於加工金屬產品的機器及方法
KR101714187B1 (ko) 환봉체의 지름방향에 형성된 핀구멍 검사기
JP6267139B2 (ja) 転造タッピング装置
JP6244569B2 (ja) 表面加工部品の製造方法および表面加工部品の製造装置
KR101918194B1 (ko) 축체 삽입물의 배치 장치
KR101581445B1 (ko) 가공물 이송장치
TW201938011A (zh) 真空抽吸臂、筒夾座及吸嘴筒夾
KR101642245B1 (ko) 파이프 플레어 성형장치
US20150000150A1 (en) Equipment for measuring piston rings
WO2017145678A1 (ja) 切断機構および切断装置
KR102192733B1 (ko) 관 가공 시스템
JP6437041B2 (ja) 円筒体把持装置
JP6534787B2 (ja) 円筒体把持装置
JP3632709B2 (ja) リング状ワークのロール成形装置
JP2016043376A (ja) 芯合わせ治具及び芯合わせ方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150831

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160526

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160531

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160621

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5959563

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250