JP5830031B2 - モールドを機械加工することなく、間接的及び直接的なモールドの圧力、温度、及びフローフロントの検出センサーを導入する新規な方法 - Google Patents

モールドを機械加工することなく、間接的及び直接的なモールドの圧力、温度、及びフローフロントの検出センサーを導入する新規な方法 Download PDF

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Description

本明細書に開示され請求された本発明は、プラスチック成形に関係し、より具体的には、モールドを著しく変更することなく、キャビティパラメーターを検出する方法に関する。
プラスチック成形は当該技術分野に周知である。プラスチックは、典型的に、樹脂、又は樹脂ベースの組成物であり、成形装置との相互作用を受けると形状を記憶し、それを保持することができる。ポリプロピレンなどの、熱可塑性樹脂は、1つの一般的なタイプのプラスチックである。熱可塑性樹脂は、バレル及び成形機のスクリューミキサーにおいてその融点を越えて最初に加熱される。その後、溶融された/溶かされた樹脂は、射出成形キャビティへと押し込められる。キャビティで一度、溶かされた樹脂は、キャビティの形状に一致する。その後、キャビティは、ポリマー結晶化によって凝固するまで、樹脂から熱エネルギーを取り除くために冷却される。一旦樹脂が凝固すれば、成形用キャビティは開かれ、仕上げ品が取り除かれる。エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂は、別のタイプのプラスチックである。熱硬化性樹脂は、温度よりもむしろ化学反応に依存することで、液体から固体へと変化する。エポキシ樹脂において、2つのタイプの液体原料は、混合され、その後、成形用キャビティへ射出される。液体のエポキシ樹脂は、キャビティの形状に一致する。2つの原料間の化学反応によって、エポキシ樹脂は固体原料になる。
ここで、図11A乃至図11Dを参照すると、先行技術の成形装置は、典型的な成形過程の重要な態様を例示するために、断面図において示される。特に図11Aを参照すると、射出成形装置(300)は、A側(304)の成形用ダイ及びB側(308)の成形用ダイを含む。A側(304)およびB側(308)は、プレスにおいて保持される(図示されず)。図11Bで示されるように、プレスは、A側(304)及びB側(308)を一緒に圧力下にさらし、それを保持することができ、及びA側(304)とB側(308)を別々にするによって成形用ダイを開くことができる。図11Aを再び参照すると、プレスは、機械的に、両側(304)及び(308)及びダイ構造(212)に連結することで、構成部品の運動及び圧力の適用を必要とする操作を行う。さらに、プレスは、液体樹脂原料及び冷却液を、成形用ダイ側面(304)及び(308)に入れ、キャビティ充填の間に空気をダイから出す工程を行う。成形装置(300)はまた、エジェクタピン(320)、リテーナプレート(324)、及びエジェクタプレート(328)を含む。これらの構成部分の操作が下記に述べられる。
図11Aに示されるように、閉位置において、A側(304)及びB側(308)の内表面は、キャビティ(316)を作る。成形サイクル中に、液体樹脂(318)は、射出バレル(図示されず)において(熱可塑性物質の場合)混合及び溶融することによって調製される。その後、液体樹脂(318)は、バレルからスプルーを介して(図示されず)、A側(304)又はB側(308)の表面へ機械加工される。液体樹脂は、一連の小さなランナー(図示されず)を通って流れ、A側(304)又はB側(308)の面へ機械加工される。その後、液体樹脂(318)は、ゲート(図示されず)を通ってモールドキャビティ(316)に入る。スプルー、ランナー、及び成形用キャビティ(316)を充填するのに必要な液体樹脂(318)の量は、典型的にショットと呼ばれる。液体樹脂(318)のショットがモールドキャビティ(316)に入るにつれ、キャビティ(316)に閉じ込められた空気は、小さなベント(図示されず)を通って逃げ、液体樹脂(318)のショットは、モールド側面(304)及び(308)の分割線へ詰め込まれる(ground)。
一旦モールドキャビティ(316)が完全に充填されると、液体樹脂(318)は、キャビティ(316)の形状を完全に複製する。この液体樹脂(318)は、圧力下でモールドキャビティ(316)へと押し込められ、空隙がないことを確かなものとする。液体樹脂(318)を圧力下に維持するために、両側(304)及び(308)は、圧力下で共に保持される。熱可塑性樹脂が使用されると、液体樹脂(318)は、凝固を完了するために冷却されなければならない。水などの冷却液を経路(図示されず)に通すことによって、冷却が典型的に行われ、冷却液は、両側(304)及び(308)を介してミルにかけられる(milled)。冷却液は、両側(304)及び(308)を介して溶かされた樹脂(318)から熱を吸収する。一旦冷却が完了すれば、図11Bで示されるように、液体樹脂(318)は、固体樹脂(318’)になる。熱硬化性樹脂が使用されると、液体樹脂(318)は、冷却なしで、一般には、モールドにおいて液体又は電気の発熱源を使用して加熱することによって、固体樹脂(318’)に変換する。この熱源は、固化反応の間にキャビティ(316)の温度を制御するために使用され得る。
図11Bを再び参照すると、一旦樹脂(318’)が凝固すれば、モールドは開かれる。典型的な成形装置において、両側(304)及び(308)のうちの1つのみが移動する。ここで、A側(304)が固定位置で保持される一方で、B側(308)とダイ構造(312)は引き離される。典型的に、両側(304)及び(308)は、示されるように、固体樹脂(318’)が容易にA側(304)から放出される一方で、B側(308)に保持されるように設計される。高速製造において、手動又は外部機械器具によるB側(308)からの固体樹脂(318’)の除去は、典型的には非実用的である。もっと正確に言えば、固体樹脂(318’)は、図11Cに示されるように、エジェクタピン(320)によってB側(308)から押される。エジェクタピン(320)は、リテーナプレート(324)によって適所で保持される。エジェクタピン(320)を作動させるために、成形プレスは、エジェクタプレート(328)をB側(308)へ向けさせる。エジェクタプレート(328)が移動するにつれ、エジェクタピン(320)は、固体樹脂(318’)を支持するために、B側(308)のキャビティ表面(332)の前を横切る。エジェクタプレート(328)及びエジェクタピン(320)は、完全な除去のために、B側(308)から十分に固体樹脂(318’)を押すように設計される。
ここで図11Dを参照すると、一旦固体樹脂(318’)が成形装置(300)から取り除かれると、エジェクタプレート(328)及びエジェクタピン(320)は、エジェクタピン(320)の先行表面(336)がB側キャビティ表面に並べられるように引っ込められる。その後、A側(304)及びB側(308)は、次の成形サイクルの準備をするために閉じられる。
典型的な成形サイクルのシーケンスは、(1)モールドを閉じる工程、(2)モールドを射出する工程、(3)圧力下で射出された原料を保持する工程、(4)成形された部品を冷却する工程、(5)モールドを開く工程、(6)部品を取り出す工程を含む。全体的な成形サイクルの時間は、これらの工程のすべてを完了するのに必要な時間の合計である。樹脂ベース製品の大量生産には、サイクルの時間を最小限にする一方で、一貫した、高品質の部品を生産する必要がある。典型的に、モールドを開き、閉じ、且つ取り出すのに必要な時間は、全体的なサイクルの時間と比較して短い。また、モールドを閉じ、開き、且つ取り出す時間は、典型的に、特定のモールドキャビティ設計又は樹脂組成物に依存しない。しかしながら、モールドを完全に射出し、樹脂を十分に冷却するのに必要な時間は、モールドキャビティ設計及び樹脂組成物に依存する。
射出及び冷却の時間の最小化は、商用成形品の成功にとって不可欠である。しかしながら、最小化は、様々な成形の問題が原因で、スクラップ(scrap)のリスクを引き起こす。例えば、液体樹脂が急速に射出されすぎると、成形された部品は、誤ったマーク(bum marks)、ジェッティング又は過度のフラッシュを示すかもしれない。逆に、射出がゆっくり過ぎると、成形された部品は、フローマーク、不完全なキャビティ充填(ショートショット)、又は溶射を示すかもしれない。同様に、不適当な冷却は、ふくれ、ひけマーク、又はワーピングを引き起こすかもしれない。乏しいモールド設計が原因である、不適当なメルトフロントフローは、成形品においてニットラインを引き起こすかもしれない。冷却時間を最小限にする試みは、この問題を悪化させるかもしれない。
モールド設計、樹脂組成物と、温度、射出圧、噴射率、冷却速度、スクリュー回転数、及びタイミングなどとの、成形用パラメーターの間の相互作用は複雑である。それ故、プラスチック成形者は、最適なサイクルの時間で高品質の成形された部品を生産するために、セットアップを最適化する成形装置の性能を慎重に研究しなければならない。理想的には、液体樹脂(318)がモールドキャビティ(316)へ射出され、モールドキャビティ(316)を通って流れるとともに、成形者は液体樹脂(318)をモニタリングするだろう。しかしながら、モールドキャビティ(316)は、金属の不透明ブロックの内部に埋め込まれている。それ故、液体樹脂(318)の流動性能は、視覚的に観察することができない。樹脂温度及び圧力は、直接利用可能ではない。直接的な観察又はパラメーターのデータなしで、製造業者は、成形品を分析することによって性能を最適化しなければならない。この手法は、時間を消費し効果がない。
成形データを提供するための1つの技術は、温度又は圧力のセンサーを、成形用キャビティの内部に直接置くことである。しかしながら、この手法に関するいくつかの問題がある。キャビティ内のセンサーの存在は前もって計画されなければならない、又はモールドの広範囲で高価な変更が、モールドが構築された後に行われなければならない。しばしば、製造業者は、他のもののためのプラスチック成分を成形し、モールドダイを所有しない。さらに、製造業者は、どんな方法であっても成形用キャビティを変更することを契約上禁止され得る。そのような場合、最初のモールド構築の後のモールドキャビティ内のセンサーの配置は、単にオプションではない。モールド構成部品のキャビティを変更することなく、実時間のモールドキャビティのパラメーターのデータを獲得するための方法に関して、著しい必要性が存在する。
本発明の成形装置は、エジェクタピンを介して検出することによって、直接的及び間接的にモールドキャビティパラメーターを測定するための方法を提供する。本発明の1つの典型的な実施形態において、成形装置は、モールドキャビティ、エジェクタピン、及びセンサーを含む。エジェクタピンは、キャビティに晒される第1表面及びキャビティに晒されない第2表面を有する。センサーは、エジェクタピンの第2表面と連通接触するように置かれる。センサーは、エジェクタピンを介してモールドキャビティ圧力を間接的に検出することができる。
本発明の別の典型的な実施形態において、成形装置は、モールドキャビティ、エジェクタピン、リテーナプレート、エジェクタプレート、スペーサープレート、及びセンサーを含む。エジェクタピンは、キャビティに晒される第1表面及びキャビティに晒されない第2表面を有する。センサーは、エジェクタピンの第2表面と連通接触するように置かれる。センサーは、エジェクタピンを介してモールドキャビティ圧力を間接的に検出することができる。スペーサープレートは、リテーナプレートとエジェクタプレートの間で保持される。ダイ間隔プレートが、スペーサープレートの厚さを占めるためにさらに含まれる。
本発明の別の典型的な実施形態において、成形装置は、キャビティ、エジェクタピン、エジェクタプレート、固定プレート、転写ピン、カバープレート、及びセンサーを含む。エジェクタピンは、キャビティに晒される第1表面及びキャビティに晒されない第2表面を有する。転写ピンは、エジェクタピンの第2表面と連通接触している。転写ピンは、エジェクタプレート及び固定プレートにおけるクリアランスホールを通る。センサーは、転写ピンの第2表面と連通接触するように置かれる。センサーは、転写ピンを介してモールドキャビティ圧力を間接的に検出することができる。
本発明の別の典型的な実施形態において、成形装置は、モールドキャビティ、中空のエジェクタピン及びセンサーを含む。中空のエジェクタピンは、モールドキャビティに直面する第1表端部及びキャビティに直面していない第2端部を有する。センサーは、中空のエジェクタピンの第1端部に埋め込まれている。センサーは、モールドキャビティに晒され、モールドキャビティパラメーターを直接的に検出することができる。センサーは、中空のエジェクタピンを通る信号線を有する。
本発明の別の典型的な実施形態において、成形装置は、モールドキャビティ、第1の中空のエジェクタピン、第1センサー、及び第2センサーを含む。中空のエジェクタピンは、モールドキャビティに直面する第1表端部及びモールドキャビティに直面していない第2端部を有する。第1センサーは、中空のエジェクタピンの第1端部に埋め込まれている。第1センサーは、モールドキャビティに晒され、モールドキャビティパラメーターを直接的に検出することができる。センサーは、中空のエジェクタピンを通る信号線を有する。第2センサーは、中空のエジェクタピンの第2表面と連通接触しており、モールドキャビティ圧力を間接的に検出することができる。
本発明の別の典型的な実施形態において、成形装置は、モールドキャビティ、リテーナプレート、エジェクタプレート、固定プレート、転写ピン、カバープレート、及びセンサーを含む。転写ピンは、キャビティ内の穴部を介してキャビティに晒される第1表面及びキャビティに晒されない第2表面を有する。転写ピンは、リテーナプレート、及びエジェクタプレートと固定プレート内のクリアランスホールを通る。センサーは、転写ピンの第2表面と連通接触するように置かれ、転写ピンを介してモールドキャビティ圧力を間接的に検出することができる。
本発明の別の典型的な実施形態において、成形装置は、モールドキャビティ、リテーナプレート、エジェクタプレート、固定プレート、中空の転写ピン、カバープレート、及びセンサーを含む。中空のエジェクタピンは、モールドキャビティに直面する第1表端部及びキャビティに直面していない第2端部を有する。センサーは、中空のエジェクタピンの第1端部に埋め込まれている。センサーは、モールドキャビティに晒され、モールドキャビティパラメーターを直接的に検出することができる。中空の転写ピンは、リテーナプレート、及びエジェクタプレートと固定プレート内のクリアランスホールを通る。センサーは、中空の転写ピンを通る信号線を有する。
本発明の別の典型的な実施形態において、成形装置は、モールドキャビティ、リテーナプレート、エジェクタプレート、固定プレート、第1の中空のエジェクタピン、第1センサー、及び第2センサーを含む。中空のエジェクタピンは、モールドキャビティに直面する第1表端部及びキャビティに直面していない第2端部を有する。第1センサーは、中空のエジェクタピンの第1端部に埋め込まれている。第1センサーは、モールドキャビティに晒され、モールドキャビティパラメーターを直接的に検出することができる。センサーは、中空のエジェクタピンを通る信号線を有する。第2センサーは、中空のエジェクタピンの第2表面と連通接触しており、モールドキャビティ圧力を間接的に検出することができる。
本発明の別の典型的な実施形態において、成形装置は、モールドキャビティ、エジェクタプレート、固定プレート、転写ピン、カバープレート、及びセンサーを含む。エジェクタプレートは、モールドキャビティに直面する第1側面及びモールドキャビティに直面していない第2側面を有する。転写ピンは、エジェクタプレートと連通接触する第1端部を有しており、エジェクタプレートを停止するために操作可能である。転写ピンは、リテーナプレート、及びエジェクタプレートと固定プレート内のクリアランスホールを通る。センサーは、転写ピンの第2端部と連通接触するように置かれ、転写ピンを介してエジェクタプレート圧力を間接的に検出することができる。
本発明の装置は、先行技術に対するいくつかの新規の且つ予期しない利点をもたらす。最初に、パラメーターのセンサーは、標準のモールド構成部品を変更せずに、モールドに加えられ得、エジェクタピン、スペーサー、及びファスナーなどの、小さな構成部品のみが交換される必要があり得る。高価且つ複雑なモールド変更が回避される。有益なパラメーターのデータは、成形者の契約に違反することなく、プラスチック成形者に利用可能である。次に、センサーは、元々設計されたモールド構成部品の変更なく、成形装置に容易に加えられ得るか又は成形装置から取り除かれ得る。センサーの実質的な数は、エジェクタピンの数に等しく、製造開始の間又はトラブルシューティング中に加えられ得る。これらのセンサーのいずれか又はすべては、大量生産のために取り除かれるかもしれないし、取り除かれないかもしれない。他の利点は、当業者によって認識される。本発明の新規の手法は、モールドの設計及び構築のサイクルが変わらないままであることを可能にする。新規の手法に必要な構成部品は同時に操作及び構築され得る。さらに、新規の方法は、モールドにセンサーを加える先行技術方法より強力であり、再較正と整備のためのセンサーへのより容易な利用を可能にする。
本発明及びそれによって提供される相当する利点及び特徴は、以下の図面とともに得られる、本発明の以下の詳細な説明を検討することによって、最良に理解され認識され、ここで、類似した数字は類似した構成部品を表す。
図1Aは、本発明の第1の実施形態による、典型的な成形装置の異なる方向からの断面図である。 図1Bは、本発明の第1の実施形態による、典型的な成形装置の異なる方向からの断面図である。 図2Aは、本発明の第2の実施形態による、典型的な成形装置の異なる方向からの断面図である。 図2Bは、本発明の第2の実施形態による、典型的な成形装置の異なる方向からの断面図である。 図3Aは、本発明の第3の実施形態による、典型的な成形装置の異なる方向からの断面図である。 図3Bは、本発明の第3の実施形態による、典型的な成形装置の異なる方向からの断面図である。 図4は、本発明の第4の実施形態による、中空のエジェクタピンの異なる方向からの断面図である。 図5は、本発明の第4の実施形態による、中空のエジェクタピンの異なる方向からの断面図である。 図6Aは、本発明の第5の実施形態による、典型的な成形装置の異なる方向からの断面図である。 図6Bは、本発明の第5の実施形態による、典型的な成形装置の異なる方向からの断面図である。 図7Aは、本発明の第6の実施形態による、典型的な成形装置の異なる方向からの断面図である。 図7Bは、本発明の第6の実施形態による、典型的な成形装置の異なる方向からの断面図である。 図8Aは、本発明の第7の実施形態による、典型的な成形装置の異なる方向からの断面図である。 図8Bは、本発明の第7の実施形態による、典型的な成形装置の異なる方向からの断面図である。 図9Aは、本発明の第8の実施形態による、典型的な成形装置の異なる方向からの断面図である。 図9Bは、本発明の第8の実施形態による、典型的な成形装置の異なる方向からの断面図である。 図10Aは、本発明の第9の実施形態による、典型的な成形装置の異なる方向からの断面図である。 図10Bは、本発明の第9の実施形態による、典型的な成形装置の異なる方向からの断面図である。 図11Aは、装置の操作を示す先行技術の成形装置の断面図である。 図11Bは、装置の操作を示す先行技術の成形装置の断面図である。 図11Cは、装置の操作を示す先行技術の成形装置の断面図である。 図11Dは、装置の操作を示す先行技術の成形装置の断面図である。
ここで図1A及び1Bを参照すると、本発明の第1の実施形態による、典型的な成形装置(10)が示される。成形装置(10)は、キャビティ圧力を間接的に測定することができる。成形装置(10)の断面図は、各々異なる方向から、それぞれ、図1A及び1Bに示される。特に図1Aを参照すると、成形装置(10)は、A側(14)及びB側(18)を含む。A側(14)及びB側(18)は、プレスにおいて保持される(図示されず)。プレスは、A側(14)及びB側(18)を圧力下にさらし、それを保持することができ、同時に、A側(14)とB側(18)を別々にすることによって成形用ダイを開くことができる。プレスは、機械的に、両側(14)及び(18)に及びダイ構造(212)に連結することで、構成部品の運動及び圧力の適用を必要とする操作を行う。さらに、プレスは、液体樹脂原料及び冷却液又は熱媒体を、両側(14)及び(18)に入れる工程を行い、キャビティ充填の間に閉じ込められた空気を逃がすことを可能にする。上に記載されるように、成形装置(10)はまた、複数のエジェクタピン(30)、リテーナプレート(34)、及びエジェクタプレート(38)を含む。
この実施形態の重要な特徴として、複数のセンサー(42)は、エジェクタピン(30)とエジェクタプレート(38)の間で保持される。各エジェクタピン(30)は、第1表面(48)及び第2表面(50)を有する。第1表面(48)は、A側(14)及びB側(18)によって形成されたモールドキャビティ(26)に晒される。第2表面(50)は、センサー(42)と直接接触させられる。各センサー(42)は、エジェクタピン(30)の重量を全体的に支持し、その結果、エジェクタピン(30)の第1表面(48)上で付与される任意の力が、エジェクタピン(30)を通ってセンサー(42)に伝送される。センサー(42)は、エジェクタプレート(38)によって後ろから支持される。それ故、センサー(42)は、エジェクタピン(30)の第1表面(48)上で付与される同じ力を維持する(及びそれ故、測定することができる)。センサー(42)は、こぶを有し得(図示されず)、その上にエジェクタピン(30)の全重量がかかる。
センサー(42)は、好ましくは、適用される圧力を電気信号に転換する。例えば、センサー(42)は、その電気出力間の差動電圧を出力することによって適用される圧力の変化に応答し得る。あるいは、センサー(42)は、その出力間の電気抵抗を変更することによって、適用される圧力の変化に応答し得る。いずれの場合においても、標準的な電気計測装置を使用して、圧力の変化が検知可能である。圧力の変更は、例えば、液体樹脂がモールドキャビティ(26)を充填するために、液体樹脂のフローフロントを検出することに有用である。
センサー(42)の導入を促進するために、新規のスペーサープレート(46)は、リテーナプレート(34)とエジェクタプレート(38)の間に置かれる。スペーサープレート(46)は、センサー(42)と少なくとも同じくらい厚くなければならない。特に図1Bを参照すると、ルーティングチャネル(58)及びクリアランスホール(59)は、スペーサープレート(46)において切断される。好ましくは、センサー(42)は、スペーサープレート(46)内のクリアランスホールに置かれ、その結果、センサー(42)は、エジェクタピン(30)の全重量を支える。好ましくは、スペーサープレート(46)は、信号導線(50)及び信号調整回路(54)が、スペーサープレート(46)内に組み込まれることを可能にするほど十分に厚い。結果として、新規のスペーサープレート(46)は、センサー挿入、配線配管、及び測定システムの機器構成を促進する。システムは、成形装置の初期のセットアップ及び最適化のために、又は後のトラブルシューティングのために使用され得る。システムは、容易にインストールされる且つアンインストールされ得る。最も重要なことに、センサー(42)の設置は、A側(14)、B側(18)、エジェクタプレート(34)、又はリテーナプレート(38)の変更を必要としない。
第1の実施形態のスペーサープレート(46)は、エジェクタピン(30)の操作のための利用可能な距離を短くする。成形装置(10)は、固定プレート(22)の上部と、キャビティ(26)において晒されたエジェクタピン(30)の第1表面(48)の間の、距離D1を提供する。スペーサープレート(46)なしで、利用可能な距離D1は、エジェクタピンの長さD2、エジェクタプレート(38)の厚さD3、及びエジェクタストップピン(52)の高さの間で分割される。しかしながら、スペーサープレート(46)及びセンサー(42)を含むことで、エジェクタピン(30)の長さD2又はエジェクタプレート(38)の厚さD3のいずれかが減少されなければならないように、利用可能な距離D1が減少する。エジェクタピン(30)の長さが減少されると、リターンピン(図示されず)の長さも減少されなければならない。これが受け入れがたいと、モールドは、設置されたスペーサープレート(46)と同じ厚さのエジェクタレールスペーサー(図示されず)を備えられ得る。しかしながら、その後、支持柱、ダボ、及びボルトは、成形装置(10)の保全性を維持するために延長されなければならないだろう。
あるいは、エジェクタプレート(38)がスペーサープレート(46)を占めるためにより薄くされると、エジェクタピン(30)は、変更されないままであり得る。エジェクタピン(30)が、しばしば成形用ダイによって特注生産されるため、それらを変更又交換しないほうが大抵良い。厚さが減少された一般的なエジェクタプレート(38)は、単純に、生産的なエジェクタプレート(38)と交換される。新規の成形ダイに関して、2つのエジェクタプレート(38)(1つは厚く、1つは薄い)は、センサー(42)及びスペーサープレート(46)の後の設置を促進するために組立てられ得る。
ここで図2A及び2Bを参照すると、本発明の第2の実施形態による、典型的な成形装置(70)は、代替的な断面図において示される。この実施形態において、エジェクタピン(30)又はエジェクタプレート(38)は、交換されることはなく、長さ又は厚さを減少されることもない。代わりに、ダイ間隔プレート(74)が加えられる。成形装置(70)は、A側(14)及びB側(18)を含む、第1部分(78)と、残存するダイサイドフレーム(21)、固定プレート(22)、リテーナプレート(34)、エジェクタピン(30)、エジェクタプレート(38)、及びエジェクタストップピン(58)を含む、第2部分(82)の間で概念的に分割され得る。ダイ間隔プレート(74)は、第1部分(78)と第2部分(82)の間に設置される。ダイ間隔プレート(74)の厚さDS2は、スペーサープレート(46)の厚さDS1に一致する。ダイ間隔プレート(74)の存在は、エジェクタピン(30)の第1表面(48)とエジェクタプレート(38)の底表面の間の利用可能な距離D1を増加させる。この増加された利用可能な距離D1は、センサープレート(46)の存在を補う。それ故、エジェクタピン(30)及びエジェクタプレート(38)は変更される必要はない。契約上の同意によってエジェクタピン(30)又はエジェクタプレート(38)の変更が可能となる場合に、この実施形態は特に有用である。さらに、構成部品が交換されないために、すべての測定が生産システム上で得られる。
ここで図3A及び3Bを参照すると、本発明の第3の実施形態による、典型的な成形装置(100)は、代替的な断面図において示される。この実施形態において、圧力及び温度などの、成形用キャビティパラメーターは、直接測定することができる。センサー(104)は、中空のエジェクタピン(108)にマウントされる。中空のエジェクタピン(108)は、モールドキャビティ(26)に直面する第1端部を有する。中空のエジェクタピン(108)の第2端部は、リテーナプレート(34)において保持される。センサー(104)は、中空のエジェクタピン(108)の第1端部に埋め込まれ、その結果、センサー(104)は、モールドキャビティ(26)に直接晒される。センサー信号線(112)は、中空のエジェクタピン(108)を通る。センサー(104)は、好ましくは、中空のエジェクタピン(108)の端部にフラッシュマウントされる。そのため、センサー(104)は、モールドキャビティ(26)における状態に直接晒されるが、成形品の表面の特徴に影響を与えない。センサー(104)は、好ましくは、中空のエジェクタピン(108)の第1端部へ圧入されるが、必ずしもそうではない。
1つの実施形態において、センサー(104)は圧力センサーである。別の実施形態において、センサー(104)は温度センサーである。センサー(104)は、好ましくは、適用される圧力又は温度を電気信号に転換する。例えば、センサー(104)は、その電気出力間の差動電圧を出力することによって適用される圧力又は温度の変化に応答し得る。あるいは、センサー(104)は、その出力間の電気抵抗を変更することによって、適用される圧力又は温度の変化に応答し得る。いずれの場合においても、標準的な電気計測装置を使用して、圧力又は温度の変化が検知可能である。圧力又は温度の変更は、例えば、液体樹脂がモールドキャビティ(26)を充填するために、液体樹脂のフローフロントを検出することに有用である。成形原料がキャビティ(26)内に流れ、詰められ、冷却するともに、センサー(104)は、成形原料に直接晒される。さらに、成形原料がセンサー(104)とまだ接触していないが、センサー(104)に流れるとともに、センサー(104)は、周囲のキャビティの温度又は圧力を読み取ることができる。それ故、直接測定センサー(104)は、パラメーターを処理することの分析及び最適化のために、有意データを提供するように完全に置かれる。
成形装置(100)を永続的に変更することなく、センサー(104)の機器構成を促進するために、スペーサープレート(46)は、リテーナプレート(34)とエジェクタプレート(38)の間に置かれる。スペーサープレート(46)は、センサー信号線(112)の出口のための空間を提供する。特に図3Bを参照すると、ルーティングチャネル(116)は、間隔プレート(46)において切断される。好ましくは、スペーサープレート(46)は、信号調整回路(54)が、スペーサープレート(46)内又はその表面に組み込まれることを可能にするほど十分に厚い。結果として、新規のスペーサープレート(46)は、ルーチン及び保護測定の機器構成を促進する。システムは、成形装置の初期のセットアップ及び最適化のために、又は後のトラブルシューティングのために使用され得る。システムは、容易にインストールされる且つアンインストールされ得る。最も重要なことに、センサー(104)の設置は、A側(14)、B側(18)、エジェクタプレート(34)、又はリテーナプレート(38)の変更を必要としない。さらに、中空のエジェクタピン(108)は、実際の成形サイクルの間に、少なくとも少量の部品を取り出すのに使用され得、そのため、検出されたデータは、正確な工程条件を表すものである。
ここで図4及び5を参照すると、本発明の第4の実施形態による、典型的な中空のエジェクタピン(108)は、断面図において示される。特に図4を参照すると、中空のエジェクタピン(108)は、1つの端部に組み込まれるセンサー(104)を含む。中空のエジェクタピン(108)がエジェクタピンスリーブである場合、センサー(104)の形状を組み込むために、1つの端部を機械加工することが必要であり得る。好ましくは、センサー(104)は、中空のエジェクタピン(108)へ圧入される。センサー信号導電体(112)、典型的には、絶縁金属線又は対線は、中空のエジェクタピン(108)を通り、第2端部を出る。しかしながら、いくつかの用途において、信号(112)を中空のエジェクタピン(108)の側を通すことが好ましい。モールド装置(100)のアセンブリーが、信号線(112)をストレス又は破損にさらし得る場合に、これは特に正しい。特に図5を参照すると、穴部(128)は、中空のエジェクタピン(108)の側において形成される。信号線(112)が側面の穴部(128)を通る一方で、キャップ(124)は、中空のエジェクタピン(108)の端部に付けられる。キャップ(124)は、中空のエジェクタピン(108)のために更なる構造的支持を提供する間の損傷から信号線(112)を保護する。
ここで図6A及び6Bを参照すると、本発明の第5の実施形態による、典型的な成形装置(150)は、代替的な断面図において示される。この実施形態は、成形用パラメーターの直接測定と間接測定を組み合わせる。圧力又は温度のためなどの、直接的なセンサー(104)は、中空のエジェクタピン(108)の1つの端部に埋め込まれる。間接的な圧力センサー(42)は、中空のエジェクタピン(108)のもう1つの端部を支持する。組み合わされた直接的及び間接的な検出構成は、直接的な温度及び間接的な圧力の両方の単一の点測定を可能にする。あるいは、直接的な圧力及び間接的な圧力は、同じエジェクタピンの位置で測定され得る。単一の位置での直接的及び間接的な圧力の測定は、間接的な圧力測定の相関性及び較正に有用である。そのような相関性に従って、中空のエジェクタピン(108)及び直接的なセンサー(104)は、間接的な圧力センサー(42)を保持する間に、標準的な、固形のエジェクタピンと交換され得る。スペーサープレート(46)は、間接的な圧力センサー(42)のための信号調整回路(54)及び直接的なセンサー(104)のための信号調整回路(54’)を埋め込むための空間を提供する。
ここで図7A及び7Bを参照すると、本発明の第6の実施形態による、典型的な成形装置(170)は、代替的な断面図において示される。この実施形態において、間接的な検出能力が、成形装置(170)に再び加えられる。しかしながら、センサー(178)及びスペーサープレート(182)は、成形装置(170)の外側上に加えられる。クリアランスホール(175)は、エジェクタピン(30)の下(又は後ろ)でエジェクタプレート(38)を介して形成される。エジェクタプレートのクリアランスホール(175)は、エジェクタピン(30)の第2表面を晒す。クリアランスホール(177)も、エジェクタプレートのクリアランスホール(175)と同心円上で、固定プレート(122)を介して形成される。
転写ピン(174)は、クリアランスホール(175)及び(177)内に設置される。各転写ピン(174)の第1表面(179)は、各エジェクタピン(30)の第2表面と接触する。転写ピン(174)は、エジェクタピン(30)からセンサー(178)まで及ぶ。各センサー(178)は、転写ピン(174)及びエジェクタピン(30)の重量を全体的に支持し、その結果、エジェクタピン(30)の第1表面(48)上で付与される任意の力が、エジェクタピン(30)及び転写ピン(174)を通ってセンサー(178)に伝送される。センサー(178)は、カバープレート(186)によって後ろから支持される。それ故、センサー(178)は、エジェクタピン(30)の第1表面(48)上で付与される同じ力を維持する(及びそれ故、測定することができる)。センサー(178)は、こぶを有し得(図示されず)、その上に転写ピン(174)の全重量がかかる。
センサー(178)は,好ましくは適用された圧力を電気信号に変換する。例えば、センサー(178)は、その電気的出力間の差動電圧を出力することで適用された圧力の変化に応答し得る。代替的に、センサー(178)はその出力間の電気抵抗を変更することで、適用された圧力の変化に応答し得る。いずれの場合も、圧力の変化は、標準的な電気計測装置を使用して検知可能である。例えば、液体樹脂がモールドキャビティ(26)を充填すると、そのフローフロントを検出する際に、圧力の変動は有用である。
センサー(178)の設置を容易にするために、新規のスペーサープレート(182)は固定プレート(22)とカバープレート(186)の間に配される。スペーサープレート(178)はセンサー(178)と少なくとも同じくらい厚くなければならない。特に図7Bを参照すると、ルーティングチャネル(190)およびクリアランスホール(177)は、スペーサープレート(182)において切断される。好ましくは、センサー(178)が転写ピン(174)からの全重量を支持するように、センサー(178)はスペーサープレート(182)中のクリアランスホールに配される。好ましくは、スペーサープレート(178)は信号導線(194)および信号調整回路(196)がスペーサープレート(182)内に組み込まれることを可能にするほど十分に厚い。その結果、新規のスペーサープレート(182)は、センサー挿入、配線配管および測定システムの機器構成を補助する。システムは、成装置の初期セットアップおよび最適化、または後のトラブルシューティングに使用することができる。システムは容易にインストールされアンインストールされ得る。この実施形態は、モールド(170)を分解せずに、置き換え、整備および較正のためのセンサー(178)に対する容易な利用を好都合に可能にする。非常に大きなモールドにおいては、これは著しい利点である。最も重要なことには、センサー(178)の設置は、A側(14)、B側(18)、エジェクタピン(30)、エジェクタプレート(34)またはリテーナプレート(38)の修正を必要としない。代替的な特徴として、スリーブはエジェクタプレートのクリアランスホール(175)へ加えられ得る。
ここで図8Aおよび8Bを参照すると、例示的な成装置(200)は、本発明の第7の実施形態に従って、代替的な断面図で示される。この実施形態において、成形装置の外部上にセンサー(178)とスペーサープレート(182)を加えることで、間接的な検出能力が成装置(200)に提供される。しかしながらこの実施形態において、エジェクタピンは移動しない転写ピン(204)と交換される。エジェクタピンは成装置(200)から取り除かれる。クリアランスホール(205)は、リテーナプレート(34)中のエジェクタ・ピンホールに対して同心であるエジェクタプレート(38)を介して形成される。クリアランスホール(207)はまた、エジェクタプレートのクリアランスホール(205)に対して同心である固定プレート(22)を介して形成される。
転写ピン(204)は、クリアランスホール(205)および(207)に設置される。各々の転写ピン(204)の第1表面(48)は、モールドキャビティ(26)にあるエジェクタピン開口部を介してキャビティ(26)に晒される。転写ピン(204)はセンサー(178)まで伸びる。転写ピン(204)の第2表面(209)は、各々のセンサー(178)と接触する。各センサー(178)は、転写ピン(204)の重量を完全に支え、その結果、転写ピン(204)の第1表面(48)上に加えられた任意の力が、転写ピン(204)を通ってセンサー(178)に伝送される。センサー(178)は、カバープレート(186)に後ろから支持される。そのため、センサー(178)は、転写ピン(204)の第1表面(48)上に加えられた同じ力を維持する(及びそのため、その力を測定することができる)。センサー(178)は、図示されないが、こぶを有し得、その上に転写ピン(204)の全重量がかかる。
センサー(178)は、好ましくは、適用された圧力を電気信号に変換する。例えば、センサー(178)は、その電気的出力間の差動電圧を出力することで適用された圧力の変化に応答し得る。またセンサー(178)はその出力間の電気抵抗を変更することで適用された圧力の変化に応答するかもしれない。いずれの場合も、圧力の変化は、標準的な電気計測装置を使用して検知可能である。例えば、液体樹脂がモールドキャビティ(26)を充填すると、そのフローフロントを検出する際に、圧力の変動は有用である。
センサー(178)の設置を容易にするために、新規のスペーサープレート(182)は固定プレート(22)とカバープレート(186)の間に配される。スペーサープレート(182)は、センサー(178)と少なくとも同じくらい厚くなければならない。特に図8Bを参照すると、ルーティングチャネル(190)はスペーサープレート(182)に切断される。好ましくは、センサー(178)が転写ピン(204)からの全重量を支持するように、センサー(178)はスペーサープレート(182)中のクリアランスホールに配される。好ましくは、スペーサープレート(182)は、信号導線(194)および信号調整回路(196)がスペーサープレート(182)内に組み込まれることを可能にするほど十分に厚い。その結果、新規のスペーサープレート(182)は、センサー挿入、配線配管および測定システムの機器構成を補助する。システムは、成装置の初期セットアップおよび最適化、または後のトラブルシューティングに使用することができる。システムは容易にインストールされアンインストールされ得る。実施形態は、先在するエジェクタピン位置が間接的な圧力測定に使用されることを可能にする。どちらかのキャビティブロック中にある、取り出し用に設計されていない非エジェクタ・ピンホールに、転写ピンはまた設置され得る。代替的に、成形の一致(molding agreemnet)によって可能であれば、取り出さない転写ピンは、検知のために特別に加えられ得る。
ここで図9Aおよび9Bを参照すると、例示的な成装置(220)は、本発明の第8の実施形態に従って、代替的な断面図で示される。この実施形態では、直接の検知能力が、エジェクタピンを移動しない転写ピン(228)に交換することで成装置(220)に提供される。しかしながら、直接のセンサー(224)は中空の転写ピン(228)中に組み込まれる。各センサー(224)は、中空の転写ピン(228)に取り付けられる。中空の転写ピン(228)は、キャビティ(26)と面する第1端部を有する。センサー(224)がモールドキャビティ(26)に直接晒されるように、センサー(224)は、中空の転写ピン(228)の第1端部に埋め込まれている。センサー信号線(232)は、中空の転写ピン(228)を通って送られる。センサー(224)は、好ましくは、中空のエジェクタピン(228)の端部に取り付けられたフラッシュである。そのようなものとして、センサー(224)は、成形品の表面の特徴に影響を与えずに、モールドキャビティ(26)中の状態に直接に晒される。センサー(224)は、好ましくは、中空の転写ピン(228)の第1端部へ圧入される。エジェクタピンは、成装置(220)から取り除かれる。クリアランスホール(241)は、リテーナプレート(34)中のエジェクタ・ピンホールに対して同心であるエジェクタプレート(38)を介して形成される。クリアランスホール(243)はまた、エジェクタプレートのクリアランスホール(241)に対して同心である固定プレート(22)を介して形成される。中空の転写ピン(228)は、クリアランスホール(241)および(243)に設置される。
1つの実施形態では、センサー(224)は圧力センサーである。別の実施形態では、センサー(224)は、温度センサーである。センサー(224)は、好ましくは、適用される圧力または温度を電気信号に変換する。例えば、センサー(224)は、その電気的出力間の差動電圧を出力することで適用された圧力または温度の変化に応答し得る。代替的に、センサー(224)は、その出力間の電気抵抗を変更することで、適用された圧力または温度の変化に応答し得る。いずれの場合も、圧力または温度の変化は、標準的な電気計測装置を使用して検知可能である。例えば、液体樹脂がモールドキャビティ(26)を充填すると、そのフローフロントを検出する際に、圧力または温度の変動は有用である。成形材料がモールドキャビティ(26)中に流入し、モールドキャビティ内でパックし、冷却しながら、センサー(224)は成材料に直接晒される。さらに、成材料がセンサー(224)中に流入しつつ、依然としてセンサーとは接触しない中で、センサー(224)は、周囲のモールドキャビティ温度または圧力を読み取ることができる。そのため、直接測定センサー(224)は処理パラメーターの分析および最適化のための有意なデータを提供するように完全に置かれる。
成形装置(220)を永続的に変化させることなくセンサー(224)の設置を容易にするために、スペーサープレート(182)は、固定プレート(22)とカバープレート(186)の間に配される。スペーサープレート(182)は、センサー信号線(232)の出口のための空間を提供する。特に図9Bを参照すると、ルーティングチャネル(190)は、スペーサープレート(182)に切断される。好ましくは、スペーサープレート(182)は信号調整回路(196)がスペーサープレート(182)内に組み込まれることを可能にするほど十分に厚い。その結果、新規のスペーサ−プレート(182)は測定の機器構成を通し保護するのを促進する。システムは、成装置の初期セットアップおよび最適化、または後のトラブルシューティングに使用することができる。システムは容易にインストールされアンインストールされ得る。
ここで図10Aおよび10Bを参照すると、例示的な成装置(250)は、本発明の第10の実施形態に従って、代替的な断面図で示される。この実施形態において、成形装置の外部上にセンサー(258)とスペーサープレート(182)を加えることで、間接的な検出能力が成装置(250)に提供される。この実施形態において、エジェクタピンは転写ピン(254)と交換される。エジェクタストップピンは成装置(250)から取り除かれる。クリアランスホール(257)は、エジェクタストップピンの位置に対して同心である固定プレート(22)を介して形成される。転写ピン(254)は、クリアランスホール(257)を介して設置される。各々の転写ピン(254)の第1端部(259)は、エジェクタプレート(38)と接触する。転写ピン(254)はセンサー(258)まで伸びる。各々の転写ピン(254)の第2端部(261)は、各々のセンサー(258)と接触する。各センサー(258)は、転写ピン(254)の重量を完全に支え、その結果、転写ピン(254)の第1表面(259)上に加えられた任意の力が、転写ピン(254)を通ってセンサー(258)に伝送される。センサー(258)は、カバープレート(186)に後ろから支持される。そのため、センサー(178)は、転写ピン(204)の第1表面(48)上に加えられた同じ力を維持する(及びそのため、その力を測定することができる)。センサー(258)は、図示されないが、こぶを有し得、その上に転写ピン(254)の全重量がかかる。代替的に、エジェクタストップピンはセンサーと交換され得るが、固定プレートまで横切る転写ピンとは交換され得ない。
センサー(258)は、好ましくは、適用された圧力を電気信号に変換する。例えば、センサー(258)は、その電気的出力間の差動電圧を出力することで適用された圧力の変化に応答し得る。代替的に、センサー(258)は、その出力間の電気抵抗を変更することで、適用された圧力の変化に応答し得る。いずれの場合も、圧力の変化は、標準的な電気計測装置を使用して検知可能である。モールドキャビティ(26)の圧力は間接的に測定され得る。エジェクタプレート(38)が引き込まれた位置にあるとき、圧力センサー(258)のすべてが測定される。転写ピン(254)の全群に加えられた合計の力は、センサー(258)のすべてからの信号を一緒に合わせることによって見出される。さらに、任意の所与の時間で、各々のセンサー(258)からの信号は、転写ピン(254)を通って伝送されるようなモールドにわたる相対圧力勾配を明らかにする。これらのセンサー出力を捕らえることによって、時間で異なる、圧力勾配は、モールドキャビティ(26)(あるいは複数のキャビティダイ中の成形キャビティ)にわたって明らかにされる。この圧力勾配は再現性のために分析され得る。
センサー(258)の設置を容易にするために、新規のスペーサープレート(182)は、固定プレート(22)とカバープレート(186)の間に配される。スペーサープレート(182)は、センサー(258)と少なくとも同じくらい厚くなければならない。特に図8Bを参照すると、ルーティングチャネル(268)およびクリアランスホールは、スペーサープレート(182)において切断される。好ましくは、スペーサープレート(182)は、信号導線(264)および信号調整回路(262)がスペーサープレート(182)内に組み込まれることを可能にするほど十分に厚い。その結果、新規のスペーサープレート(182)は、センサー挿入、配線配管および測定システムの機器構成を補助する。システムは、成装置の初期セットアップおよび最適化、または後のトラブルシューティングに使用することができる。システムは、容易にインストールされアンインストールされ得る。実施形態は、先在するエジェクタストップピンの位置が間接的な圧力測定に使用されることを可能にする。
上記の本発明の詳細な記載、およびそこに開示される実施例は、例証と説明のために提示された。本発明の原理は、特定のデバイスと関連して上に記載されているが、この説明が、単に例示によってなされ、本発明の範囲に限定されるものではないことは明確に理解されたい。

Claims (7)

  1. エジェクタピンのための開口部があるモールドキャビティと、
    エジェクタピンを保持するために操作可能な少なくとも1つの開口部を有するリテーナプレートと、
    該リテーナプレートの開口部に対して同心のクリアランスホールを有するエジェクタプレートと、
    該エジェクタプレートの開口部に対して同心のクリアランスホールを有する固定プレートと、
    該リテーナプレートの開口部、該エジェクタプレートのクリアランスホールおよび該固定プレートのクリアランスホールを介する中空の転写ピンと、を含む成形装置であって、
    ここで、該中空の転写ピンは、該モールドキャビティと直面する第1端部および該モールドキャビティと直面しない第2端部を有し、
    該成形装置はまた、
    該中空の転写ピンの第1端部に組み込まれたセンサーを含み、ここで該センサーは、該モールドキャビティに晒され、該センサーはまた、該中空の転写ピンを介して送られる信号線を有し、該センサーはさらに、モールドキャビティパラメーターを検出するために操作可能であり;
    および該成形装置はさらに、カバープレートを備え、ここで該センサーは、該カバープレートと該中空の転写ピンの第2端部の間で固定可能に保持され、
    および該成装置はさらに、前記中空の転写ピンの第2端部と連通接触している第2センサーを含み、ここで該第2センサーは、前記中空の転写ピンの第2表面と前記カバープレートの間で固定可能に保持され、および該第2センサーは、前記中空の転写ピンを介してモールドキャビティ圧力を検出するために操作可能である、成形装置。
  2. 前記スペーサープレート内に組み込まれ、電気的に前記第2センサーに連結される第2信号調整回路をさらに含む請求項1に記載の成形装置。
  3. 成形装置であって、
    該成形装置は、モールドキャビティにエジェクタピンを押し込むよう操作可能なエジェクタプレートを備え、ここで該エジェクタプレートは、該モールドキャビティに直面する第1の側と該モールドキャビティに直面しない第2の側を有し、
    該成形装置はまた、該エジェクタプレートの第2の側と連通接触している第1端部を有する転写ピンを備え、ここで該転写ピンは、該エジェクタプレートを停止させるために操作可能であり、
    該成形装置はまた、クリアランスホールを有する固定プレートを備え、ここで該転写ピンは該固定プレートを通っており、
    該成形装置はまた、該転写ピンの第2端部と連通接触しているセンサーを備え、ここで該センサーは、該転写ピンを介してエジェクタプレート圧力を検出するために操作可能であり、
    および該成形装置はさらに、カバープレートを備え、ここで該センサーは、該カバープレートと該転写ピンの第2端部の間で固定可能に保持される、成形装置。
  4. 前記カバープレートと前記固定プレートの間で固定可能に保持されたスペーサープレートをさらに含む請求項3に記載の成装置。
  5. 前記スペーサープレート内に組み込まれるか、前記スペーサープレート上に取り付けられ、電気的に前記センサーに連結された信号調整回路をさらに含む、請求項4に記載の成装置。
  6. 請求項3記載の成装置であって、
    該成形装置は、前記エジェクタプレートの第2の側と連通接触している第1端部を有する第2転写ピンを備え、ここで該第2転写ピンは、前記エジェクタプレートを停止させるために操作可能であり、
    および
    該成形装置は、該第2転写ピンの第2端部と連通接触している第2センサーを備え、ここで該第2センサーは、該第2転写ピンを介してエジェクタプレート圧力を検出するために操作可能である、成形装置。
  7. 前記カバープレートと前記固定プレートの間で固定可能に保持されたスペーサープレートと、
    および、該スペーサープレート内に埋め込まれるか、該スペーサ−プレートの表面上に取り付けられ、電気的に前記第1および第2のセンサーに連結される信号調整回路を備える請求項3記載の成形装置であって、ここで、該信号調整回路は、第1と第2のセンサー圧力を足し合わせるために操作可能である、成形装置。
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