JP5812099B2 - 内燃機関の燃料噴射制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の燃料噴射制御装置に関する。
自動車等の車両に搭載される内燃機関として、筒内に燃料を噴射する直噴インジェクタと、吸気ポートに向けて燃料を噴射するポート噴射インジェクタとを備えたものが知られている。こうした内燃機関では、機関運転状態に基づき求められる要求燃料噴射量が得られるよう直噴インジェクタとポート噴射インジェクタとの少なくとも一方からの燃料噴射が行われる。このときに直噴インジェクタが駆動される場合、その駆動を通じて上記要求燃料噴射量の少なくとも一部が得られるように同直噴インジェクタから燃料が噴射されるようになる。
なお、特許文献1には、直噴インジェクタとポート噴射インジェクタとを備える内燃機関において、直噴インジェクタからの燃料噴射を行うに当たり、燃料噴射量が排気中のスモークを抑え得る上限値を越えて多くなるとき、その上限値を越える分の燃料量をポート噴射インジェクタから噴射することが記載されている。また、特許文献2には、直噴インジェクタでの燃料噴射を行うに当たり、その燃料噴射を吸気行程前期での燃料噴射と圧縮行程での燃料噴射とに分割することが記載されている。ちなみに、こうした直噴インジェクタでの燃料噴射の分割は、同直噴インジェクタから噴射すべき燃料量(目標燃料噴射量)を所定の比率に従って上記各燃料噴射毎の目標燃料噴射量に分割した後、それら目標燃料噴射量が得られるよう直噴インジェクタを駆動することによって実現される。
ここで、直噴インジェクタからの圧縮行程での燃料噴射、及び吸気行程前期での燃料噴射はそれぞれ、次の[1]及び[2]に示すように良好な機関運転の実現に関係する。[1]圧縮行程での燃料噴射は、噴射燃料を筒内の気流等により点火プラグ周りに集めやすいという特徴を有することから、筒内の燃料に対する着火を良好なものとして同燃料の燃焼速度を速めることに寄与する。[2]吸気行程前期での燃料噴射は、ピストン頂部に対し直接的に噴射燃料を付着させることが可能になるため、その燃料の気化潜熱によってピストン頂部を冷却すること、ひいては内燃機関でのノッキングの発生を抑制することに寄与する。
特開2005−194965公報(段落[0015]) 特開2006−194098公報(段落[0080]〜[0086])
直噴インジェクタを備える内燃機関において良好な機関運転を得るためには、同直噴インジェクタからの圧縮行程での燃料噴射、及び吸気行程前期での燃料噴射をそれぞれ実行することで、可能な限り上記[1]及び[2]に示す効果を併せて得ることが好ましい。そして、上記[1]及び[2]に示す効果を併せて得るためには、上記各燃料噴射での燃料噴射量(目標燃料噴射量)をそれぞれ、そのときの機関運転状態のもとで上記[1]及び[2]の効果を得るうえでの要求値に調整することが重要になる。
しかし、特許文献2のように直噴インジェクタでの燃料噴射を分割することで、圧縮行程での燃料噴射、及び吸気行程前期での燃料噴射を実現する場合、上記各燃料噴射での目標燃料噴射量をそれぞれ上記[1]及び[2]の効果が得られる値(上記要求値)とすることは困難である。
これは、上記各燃料噴射での目標燃料噴射量が、直噴インジェクタから噴射される燃料全体の目標燃料噴射量を所定の比率に従って分割することで設定されることが関係している。すなわち、上述したように各燃料噴射での目標燃料噴射量を設定する場合、上記[1]及び[2]の効果のうちの一つの効果を得ようとすると、その効果を得るための燃料噴射において目標燃料噴射量を同効果の得られる値(上記要求値)とすべく上記所定の比率を設定しなければならない。しかし、このように設定された比率に基づき、上記燃料噴射とは別の燃料噴射における目標燃料噴射量が定められると、それら目標燃料噴射量が得られるように上記別の燃料噴射を行ったとき、上記[1]及び[2]の効果のうちの残りの効果が得られない可能性がある。むしろ、上記[1]及び[2]の効果を得るための上記各燃料噴射毎の目標燃料噴射量が機関運転状態に応じて各々異なる傾向で変化する関係から、上述したように各燃料噴射での目標燃料噴射量を設定したのでは、各目標燃料噴射量のうちの一方が効果の得られない値になる可能性が高い。このため、同効果が必ずしも得られるとは限らない。
従って、上記所定の比率に従って直噴インジェクタから噴射される燃料全体についての目標燃料噴射量を分割することで上記各燃料噴射毎の目標燃料噴射量を設定する場合、それら目標燃料噴射量をそれぞれ上記[1]及び[2]の効果の得られる値(上記要求値)とすることは困難になる。これにより、上記[1]及び[2]の効果をそれぞれ併せて得ることも困難になり、それに伴って内燃機関の性能を最大限に引き出すことができなくなるという問題が生じる。
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、直噴インジェクタから噴射される燃料の量を適切な値に調節して機関性能を最大限に引き出すことができる内燃機関の燃料噴射制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に従う内燃機関の燃料噴射制御装置は、機関運転状態に基づき求められる要求燃料噴射量が得られるよう内燃機関の筒内に燃料を噴射可能な直噴インジェクタから燃料を噴射する際、次のように直噴インジェクタを駆動する。すなわち、直噴インジェクタからの圧縮行程での燃料噴射に関する目標燃料噴射量を機関運転状態に応じた要求値に設定する。そして、要求燃料噴射量が直噴インジェクタからの圧縮行程での燃料噴射に関する目標燃料噴射量以下であるときには、要求燃料噴射量に相当する量の燃料を直噴インジェクタから圧縮行程において噴射する。
また、要求燃料噴射量が直噴インジェクタからの圧縮行程での燃料噴射に関する目標燃料噴射量を超えるときには、圧縮行程での直噴インジェクタからの目標燃料噴射量分の燃料噴射を行うとともに、要求燃料噴射量分の燃料のうち直噴インジェクタからの圧縮行程での燃料噴射によっては噴射しきれない分の燃料を直噴インジェクタから吸気行程前期において噴射する。
直噴インジェクタからの圧縮行程での燃料噴射、及び吸気行程前期での燃料噴射に関しては、各燃料噴射のうち点火時期に近いものほど優先度が高くなる。これは、上記各燃料噴射のうち内燃機関の点火時期に近いものほど燃料噴射量の違いによる燃料への着火の影響が大きくなり、その関係から上記各燃料噴射のうち内燃機関の点火時期に近いものほど優先度が高くなるためである。また、上述した理由により、上記各燃料噴射のうち点火時期から離れている方の燃料噴射、すなわち吸気行程前期での燃料噴射の優先度は低くなる。
こうしたことを考慮して、直噴インジェクタにおける圧縮行程での燃料噴射、及び吸気行程前期での燃料噴射のうち、圧縮行程での燃料噴射に関する目標燃料噴射量が上述したように優先的に機関運転状態に応じた要求値に設定される。このため、直噴インジェクタからの上記各燃料噴射のうち優先度の高い燃料噴射、すなわち圧縮行程での燃料噴射に関して目標燃料噴射量を可能な限り同燃料噴射による効果の得られる値(要求値)となるように機関運転状態に基づいて設定することが可能になる。この目標燃料噴射量分の燃料噴射を圧縮行程で直噴インジェクタから噴射するとともに、要求燃料噴射量分の燃料のうち上記圧縮行程での燃料噴射によっては噴射しきれない分の燃料を吸気行程前期にて直噴インジェクタから噴射することで、上記各燃料噴射によるそれぞれの効果を可能な限り併せて得ることができる。そして、上記各燃料噴射によるそれぞれの効果を可能な限り併せて得ることにより、機関性能を最大限に引き出すことができる。
ここで、直噴インジェクタにおける吸気行程前期での燃料噴射よりも優先度の高い燃料噴射、すなわち圧縮行程での燃料噴射には、次のような特性がある。すなわち、圧縮行程での燃料噴射では、それによって筒内での燃料の燃焼速度を向上させることができるものの、燃料噴射量が仮に目標燃料噴射量を越えて過度に多くなったとすると、かえって燃料の燃焼に悪影響を及ぼすおそれがある。
このため、要求燃料噴射量分の燃料のうち、圧縮行程での燃料噴射によって噴射しきれない分の燃料は、その燃料噴射よりも優先度の低い吸気行程前期での燃料噴射によって上述したように噴射される。これにより、要求燃料噴射量を得るために圧縮行程での燃料噴射における燃料噴射量が目標燃料噴射量を越えて多くなり、それが燃料の燃焼に悪影響を及ぼすことを抑制できる。また、圧縮行程での燃料噴射における燃料噴射量が目標燃料噴射量とされるため、同燃料噴射による筒内での燃料の燃焼速度向上を実現することができる。
本発明はまた、内燃機関における圧縮行程、及び吸気行程前期に同機関の筒内に対し燃料を噴射可能な直噴インジェクタと、内燃機関の吸気ポートに向けて燃料を噴射可能なポート噴射インジェクタとを備える。そして、機関運転状態に基づき求められる要求燃料噴射量が得られるよう直噴インジェクタ及びポート噴射インジェクタから燃料を噴射する際、次のように直噴インジェクタ及びポート噴射インジェクタを駆動する。
すなわち、直噴インジェクタからの圧縮行程及び吸気行程前期での各燃料噴射に関する目標燃料噴射量をそれぞれ機関運転状態に応じた要求値に設定する。そして、要求燃料噴射量が直噴インジェクタからの圧縮行程及び吸気行程前期での各燃料噴射のうちの優先度の高い燃料噴射に関する目標燃料噴射量以下であるときには、要求燃料噴射量分の燃料を優先度の高い燃料噴射において直噴インジェクタから噴射する。
また、要求燃料噴射量が優先度の高い燃料噴射に関する目標燃料噴射量を超え且つ直噴インジェクタからの圧縮行程及び吸気行程前期での各燃料噴射に関する目標燃料噴射量の合計値以下であるときには、優先度の高い燃料噴射に関する目標燃料噴射量分の燃料噴射を行うとともに、要求燃料噴射量分の燃料のうち優先度の高い燃料噴射によっては噴射しきれない分の燃料を直噴インジェクタからの圧縮行程及び吸気行程前期での各燃料噴射のうちの優先度の低い燃料噴射において直噴インジェクタから噴射する。
また、要求燃料噴射量が合計値を超えるときには、直噴インジェクタからの圧縮行程での目標燃料噴射量分の燃料噴射及び直噴インジェクタからの吸気行程前期での目標燃料噴射量分の燃料噴射を行うとともに、要求燃料噴射量分の燃料のうち直噴インジェクタからの圧縮行程及び吸気行程前期での各燃料噴射によっては噴射しきれない分の燃料をポート噴射インジェクタから噴射する。
このように、直噴インジェクタにおける圧縮行程での燃料噴射、及び吸気行程前期での燃料噴射のうち、優先度の高い方の燃料噴射における目標燃料噴射量を機関運転状態に応じた要求値に設定し、その後に優先度の低い方の燃料噴射量における目標燃料噴射量を機関運転状態に応じた要求値に設定する。そして、このように設定された上記各燃料噴射毎の目標燃料噴射量が得られるよう、それら目標燃料噴射量に基づいて圧縮行程及び吸気行程前期での直噴インジェクタの駆動(燃料噴射)を行う。
この場合、直噴インジェクタからの上記各燃料噴射のうち、そのときの機関運転状態のもとで優先度の高い燃料噴射から低い燃料噴射の順に、それら燃料噴射での目標燃料噴射量を可能な限り同燃料噴射による効果の得られる値となるように機関運転状態に基づいて設定することが可能になる。このように設定された各燃料噴射毎の目標燃料噴射量が得られるよう直噴インジェクタを駆動することで、上記各燃料噴射によるそれぞれの効果を可能な限り併せて得ることができ、それによって機関性能を最大限に引き出すことができる。
ところで、直噴インジェクタからの圧縮行程での燃料噴射、及び吸気行程前期での燃料噴射に関するそれぞれの目標燃料噴射量の合計値が上記要求燃料噴射量に満たない可能性もある。この場合、直噴インジェクタからの圧縮行程での燃料噴射、及び吸気行程前期での燃料噴射によっては、要求燃料噴射量分の燃料を噴射しきれなくなる。しかし、このときには要求燃料噴射量分の燃料のうち、上記直噴インジェクタからの各燃料噴射によっては噴射しきれない分の燃料量がポート噴射インジェクタからの燃料噴射における目標燃料噴射量に設定される。そして、このように設定された目標燃料噴射量が得られるよう、その目標燃料噴射量に基づくポート噴射インジェクタの駆動が行われる。
ここで、直噴インジェクタからの圧縮行程での燃料噴射では、それによって筒内での燃料の燃焼速度を向上させることができるものの、燃料噴射量が仮に目標燃料噴射量を越えて過度に多くなったとすると、かえって燃料の燃焼に悪影響を及ぼすおそれがある。また、直噴インジェクタからの吸気行程前期での燃料噴射では、噴射燃料の気化潜熱によってピストン頂部を冷却して筒内の温度上昇、ひいてはノッキングの発生を抑制できるものの、燃料噴射量が仮に目標燃料噴射量を越えて過度に多くなったとすると、かえって燃料の燃焼に悪影響を及ぼすおそれがある。
こうしたことを考慮して、要求燃料噴射量分の燃料のうち、直噴インジェクタからの圧縮行程での燃料噴射、及び吸気行程前期での燃料噴射によって噴射しきれない分の燃料は、ポート噴射インジェクタからの燃料噴射によって噴射される。このため、要求燃料噴射量を得るために、圧縮行程での燃料噴射、及び吸気行程前期での燃料噴射において各燃料噴射量が目標燃料噴射量を越えて多くなり、それらが燃料の燃焼に悪影響を及ぼすことを抑制できる。また、圧縮行程での燃料噴射における燃料噴射量が目標燃料噴射量とされることで燃料噴射による筒内での燃料の燃焼速度向上を実現するとともに、吸気行程前期での燃料噴射における燃料噴射量が目標燃料噴射量とされることで同燃料噴射によりピストン頂部を適度に冷却して同冷却を通じてノッキングの発生を抑制することができる。
本発明はまた、機関運転状態に基づき求められる要求燃料噴射量が得られるよう内燃機関の筒内に燃料を噴射可能な直噴インジェクタから燃料を噴射する際、次のように直噴インジェクタを駆動する。すなわち、直噴インジェクタにおける圧縮行程での燃料噴射及び吸気行程前期での各燃料噴射のうちの優先度の高い燃料噴射における目標燃料噴射量を機関運転状態に応じた要求値に設定する。
そして、要求燃料噴射量が優先度の高い燃料噴射に関する目標燃料噴射量以下であるときには、要求燃料噴射量分の燃料を優先度の高い燃料噴射において直噴インジェクタから噴射する。
また、要求燃料噴射量が優先度の高い燃料噴射に関する目標燃料噴射量を超えるときには、優先度の高い燃料噴射での目標燃料噴射量分の燃料噴射を行うとともに、要求燃料噴射量分の燃料のうち優先度の高い燃料噴射によっては噴射しきれない分の燃料を直噴インジェクタからの圧縮行程及び吸気行程前期での各燃料噴射のうちの優先度の低い燃料噴射において直噴インジェクタから噴射する。
この場合、直噴インジェクタからの上記各燃料噴射のうち、そのときの機関運転状態のもとで優先度の高い燃料噴射から低い燃料噴射の順に、それら燃料噴射での目標燃料噴射量を可能な限り同燃料噴射による効果の得られる値(要求値)となるように機関運転状態に基づいて設定することが可能になる。このように設定された各燃料噴射毎の目標燃料噴射量が得られるよう直噴インジェクタを駆動することで、上記各燃料噴射によるそれぞれの効果を可能な限り併せて得ることができ、それによって機関性能を最大限に引き出すことができる。
また、本発明の一態様では、直噴インジェクタからの圧縮行程及び吸気行程前期での各燃料噴射のうちの優先度の高い燃料噴射が直噴インジェクタからの吸気行程前期での燃料噴射であり、優先度の低い燃料噴射が直噴インジェクタからの圧縮行程での燃料噴射である。
本発明の一態様では、直噴インジェクタからの気行程前期での燃料噴射における目標燃料噴射量は、機関負荷が増大するほど大きい値に設定される。ここで、吸気行程前期での燃料噴射では、噴射燃料の気化潜熱を通じてピストン頂部を冷却することができ、ひいてはその冷却を通じて内燃機関でのノッキングの発生を抑制することができる。また、内燃機関では、出力トルクを最大とすることの可能な点火時期(MBT)が存在しており、ノッキングを生じさせることなく点火時期をMBTまで進角させることが望まれている。ただし、機関負荷が増大するほど筒内の温度が高くなってノッキングが発生しやすくなる関係から、筒内の温度を過度に上昇させないように内燃機関の点火時期をMBTに対し遅角しなければならなくなり、そうした点火時期の遅角が同機関の出力トルク増大の妨げとなっている。この点、上述たしように吸気行程前期での燃料噴射における目標燃料噴射量を機関負荷の増大に伴って大きい値とすれば、機関負荷の増大に伴って上記燃料噴射によるピストン頂部の冷却が効果的に行われるようになる。その結果、筒内の温度が上昇しにくくなってノッキングが発生しにくくなるため、内燃機関の点火時期をMBTに向けて進角させることが可能になり、その点火時期の進角を通じて内燃機関の出力トルクを増大させることができる。
本発明にかかる一実施形態の燃料噴射制御装置が適用される内燃機関全体を示す略図。 直噴インジェクタからの燃料噴射態様を示す説明図。 直噴インジェクタからの圧縮行程での燃料噴射に関する燃料噴射時期と筒内での燃料の燃焼期間との関係を示すグラフ。 直噴インジェクタからの圧縮行程での燃料噴射が有るときと無いときとでの機関負荷の変化に対する内燃機関の燃費の変化傾向の違いを示すグラフ。 直噴インジェクタからの吸気行程前期での燃料噴射における燃料噴射量と、内燃機関の点火時期をノッキングが生じない限界まで進角させたときの同点火時期(ノック限界点火時期)との関係を示すグラフ。 直噴インジェクタからの吸気行程前期での燃料噴射が有るときと無いときとでの機関負荷の変化に対するノック限界点火時期の変化傾向の違いを示すグラフ。 直噴インジェクタからの各燃料噴射における目標燃料噴射量、及びポート噴射インジェクタからの燃料噴射における目標燃料噴射量の設定手順を示すフローチャート。 圧縮噴射期間の算出手順を示すフローチャート。 機関回転速度及び機関負荷の変化に対する圧縮噴射期間の変化傾向を示すグラフ。 吸気噴射期間の算出手順を示すフローチャート。 吸気噴射期間の算出手順を示すフローチャート。 (a)及び(b)は、機関負荷の変化に対する最終点火時期E,F,I,J、及びMBTの変化態様、並びに内燃機関1での燃料噴射態様の変化を示すグラフ。 点火時期指令値の算出手順を示すフローチャート。
以下、本発明を自動車に搭載される内燃機関の燃料噴射制御装置に具体化した一実施形態について、図1〜図13を参照して説明する。
図1に示される内燃機関1の吸気通路2には、燃焼室3に吸入される空気の量(吸入空気量)を調整すべく開閉動作するスロットルバルブ4が設けられている。このスロットルバルブ4の開度(スロットル開度)は、自動車の運転者によって踏み込み操作されるアクセルペダル5の操作量(アクセル操作量)に応じて調節される。また、内燃機関1は、吸気通路2から燃焼室3の吸気ポート2aに向けて燃料を噴射するポート噴射インジェクタ6と、燃焼室3内(筒内)に燃料を噴射する直噴インジェクタ7とを備えている。これらインジェクタ6,7には、燃料タンク8内に蓄えられた燃料が供給される。
すなわち、燃料タンク8内の燃料は、フィードポンプ9によって汲み上げられた後に低圧燃料配管31を介してポート噴射インジェクタ6に供給される。この低圧燃料配管31内の燃料の圧力は、フィードポンプ9の駆動制御を通じてフィード圧に調整されるとともに、同配管31に設けられたプレッシャレギュレータ32によって過上昇しないようにされる。また、フィードポンプ9によって汲み上げられた低圧燃料配管31内の燃料の一部は、高圧燃料ポンプ10で上記フィード圧よりも高圧(以下、直噴圧という)の状態に加圧された後に高圧燃料配管33を介して直噴インジェクタ7に供給される。
内燃機関1においては、インジェクタ6,7から噴射される燃料と吸気通路2を流れる空気とからなる混合気が燃焼室3に充填され、この混合気に対し点火プラグ12による点火が行われる。そして、点火後の混合気が燃焼すると、そのときの燃焼エネルギによりピストン13が往復移動し、それに伴いクランクシャフト14が回転するようになる。一方、燃焼後の混合気は排気として排気通路15に送り出される。なお、上記燃焼室3と吸気通路2との間は、クランクシャフト14からの回転伝達を受ける吸気カムシャフト25の回転に伴って開閉動作する吸気バルブ26によって連通・遮断される。また、上記燃焼室3と排気通路15との間は、クランクシャフト14からの回転伝達を受ける排気カムシャフト27の回転に伴って開閉動作する排気バルブ28によって連通・遮断される。
内燃機関1には、吸気バルブ26の開閉特性を可変とする可変動弁機構として、クランクシャフト14に対する吸気カムシャフト25の相対回転位相(吸気バルブ26のバルブタイミング)を変更するバルブタイミング可変機構29が設けられている。このバルブタイミング可変機構29の駆動により、吸気バルブ26の開弁期間(作動角)を一定に保持した状態で同バルブ26の開弁時期及び閉弁時期が共に進角又は遅角される。
次に、本実施形態の燃料噴射制御装置の電気的構成について説明する。
燃料噴射制御装置は、内燃機関1の各種運転制御を行う電子制御装置16を備えている。同電子制御装置16には、上記制御に係る各種演算処理を実行するCPU、その制御に必要なプログラムやデータの記憶されたROM、CPUの演算結果等が一時記憶されるRAM、外部との間で信号を入・出力するための入・出力ポート等が設けられている。
電子制御装置16の入力ポートには、以下に示す各種センサ等が接続されている。
・アクセル操作量を検出するアクセルポジションセンサ17。
・スロットル開度を検出するスロットルポジションセンサ18。
・吸気通路2を通過する空気の量(内燃機関1の吸入空気量)を検出するエアフローメータ19。
・クランクシャフト14の回転に対応した信号を出力するクランクポジションセンサ20。
・吸気カムシャフト25の回転に基づき同シャフト25の回転位置に対応した信号を出力するカムポジションセンサ21。
・内燃機関1の冷却水の温度を検出する水温センサ22。
・低圧燃料配管31内の燃料の圧力(フィード圧)を検出する第1圧力センサ23。
・高圧燃料配管33内の燃料の圧力(直噴圧)を検出する第2圧力センサ24。
・内燃機関1でのノッキングの発生を検出するノックセンサ30。
また、電子制御装置16の出力ポートには、スロットルバルブ4、ポート噴射インジェクタ6、直噴インジェクタ7、点火プラグ12、及びバルブタイミング可変機構29といった各種機器の駆動回路等が接続されている。
電子制御装置16は、上記各種センサ等から入力した信号に基づき機関回転速度や機関負荷といった機関運転状態を把握し、その把握した機関運転状態に基づいてスロットルバルブ4、インジェクタ6,7、フィードポンプ9、点火プラグ12、及びバルブタイミング可変機構29といった各種機器の駆動回路に対し指令信号を出力する。こうして内燃機関1のスロットル開度制御、燃料噴射制御、点火時期制御、及び吸気バルブ26のバルブタイミング制御など、内燃機関1の各種運転制御が電子制御装置16を通じて実施される。なお、上記燃料噴射制御を行う際の電子制御装置16は、ポート噴射インジェクタ6や直噴インジェクタ7を駆動するための駆動部として機能する。
ちなみに、上記機関回転速度は、クランクポジションセンサ20からの検出信号に基づき求められる。また、機関負荷は、内燃機関1の吸入空気量に対応するパラメータと上記機関回転速度とから算出される。なお、吸入空気量に対応するパラメータとしては、エアフローメータ19からの検出信号に基づき求められる内燃機関1の吸入空気量の実測値、スロットルポジションセンサ18からの検出信号に基づき求められるスロットル開度、及びアクセルポジションセンサ17からの検出信号に基づき求められるアクセル操作量等があげられる。
内燃機関1の燃料噴射制御の一つとして行われる燃料噴射量制御は、機関回転速度及び機関負荷といった機関運転状態に基づき、内燃機関1全体としての要求燃料噴射量Qfin を求め、その要求燃料噴射量Qfin が得られるようにポート噴射インジェクタ6及び直噴インジェクタ7からの燃料噴射を行うことで実現される。なお、このときの直噴インジェクタ7の駆動により、上記要求燃料噴射量Qfin の少なくとも一部を得るための同直噴インジェクタ7からの燃料噴射が行われる。
直噴インジェクタ7からの燃料噴射としては、内燃機関1における圧縮行程での燃料噴射、及び吸気行程前期での燃料噴射を行うことが考えられる。これら各燃料噴射における燃料噴射期間の一例を図2に示す。同図に示される圧縮噴射期間d1では上記圧縮行程での燃料噴射が行われ、吸気噴射期間d3では上記吸気行程前期での燃料噴射が行われる。これら圧縮噴射期間d1、及び吸気噴射期間d3に関しては、それら期間での燃料噴射による効果を的確に得られるようにする関係などから、それぞれ最大値が存在している。そして、直噴インジェクタ7からの圧縮行程での燃料噴射、及び吸気行程前期での燃料噴射はそれぞれ、[背景技術]の欄に記載したのと同様、以下の[1]及び[2]に示すように良好な機関運転の実現に関係する。
[1]圧縮行程での燃料噴射は、噴射燃料を筒内の気流等により点火プラグ周りに集めやすいという特徴を有することから、筒内の燃料に対する着火を良好なものとして同燃料の燃焼速度を速めることに寄与する。ここで、直噴インジェクタ7での燃料噴射時期と筒内での燃料の燃焼期間との関係を図3に示す。この図から、燃料噴射時期がタイミングBDC以後(圧縮行程)になると、タイミングBDC以前(吸気行程)のときよりも、筒内での燃料の燃焼速度が速くなって同燃料の燃焼期間が短くなることが分かる。また、図4は、直噴インジェクタ7からの圧縮行程での燃料噴射が有るときと無いときとでの機関負荷の変化に対する内燃機関1の燃費の変化傾向の違いを示している。この図における直噴インジェクタ7からの圧縮行程での燃料噴射が有るとき(実線)と無いとき(破線)との比較から、圧縮行程での燃料噴射を行うことで内燃機関1の運転領域が高負荷寄りの領域にあるとき、筒内での燃料の燃焼速度が速くなって内燃機関1の燃費が改善することが分かる。
[2]吸気行程前期での燃料噴射は、ピストン13の頂部に対し直接的に噴射燃料を付着させることが可能になるため、その燃料の気化潜熱によってピストン13の頂部を冷却すること、ひいては内燃機関1でのノッキングの発生を抑制することに寄与する。ここで、直噴インジェクタ7からの吸気行程前期での燃料噴射における燃料噴射量と、内燃機関1の点火時期をノッキングが生じない限界まで進角させたときの同点火時期(ノック限界点火時期)との関係を図5に示す。この図から、上記吸気行程前期での燃料噴射量を多くするほどピストン13の頂部が効果的に冷却され、それによってノック限界点火時期が進角することが分かる。また、図6は、直噴インジェクタ7からの吸気行程前期での燃料噴射が有るときと無いときとでの機関負荷の変化に対するノック限界点火時期の変化の傾向の違いを示している。この図における直噴インジェクタ7からの吸気行程前期での燃料噴射が有るときのノック限界点火時期(実線)と無いときノック限界点火時期(二点鎖線)との比較から、吸気行程前期での燃料噴射を行うことでノック限界点火時期を進角できることが分かる。そして、このようにノック限界点火時期を進角させることにより、内燃機関1の運転領域が高負荷寄りの領域にあるとき、ノック限界点火時期が内燃機関1において出力トルクを最大とすることの可能な点火時期(MBT)に近づけられる。なお、このMBTは、図中に破線で示されている。
次に、本実施形態の燃料噴射制御装置の動作について説明する。
同装置では、内燃機関1における要求燃料噴射量Qfin が得られるよう直噴インジェクタ7及びポート噴射インジェクタ6から燃料を噴射する際、次のように直噴インジェクタ7及びポート噴射インジェクタ6が駆動される。すなわち、直噴インジェクタ7からの圧縮行程及び吸気行程前期での燃料噴射に関する目標燃料噴射量Qd1,Qd3をそれぞれ機関運転状態に応じた要求値に設定する。具体的には、直噴インジェクタ7における圧縮行程での燃料噴射、及び吸気行程前期での燃料噴射のうち、優先度の高い方の燃料噴射における目標燃料噴射量を機関運転状態に応じた要求値に設定し、その後に優先度の低い方の燃料噴射量における目標燃料噴射量を機関運転状態に応じた要求値に設定する。そして、このように設定された上記各燃料噴射毎の目標燃料噴射量が得られるよう、それら目標燃料噴射量Qd1,Qd3に基づいて直噴インジェクタ7が駆動される。
この場合、直噴インジェクタ7からの上記各燃料噴射のうち、そのときの機関運転状態のもとで優先度の高い燃料噴射から順に、同燃料噴射での目標燃料噴射量を可能な限り同燃料噴射による効果の得られる値となるように機関運転状態に基づいて設定することが可能になる。このように設定された各燃料噴射毎の目標燃料噴射量が得られるよう直噴インジェクタ7を駆動することで、上記各燃料噴射によるそれぞれの効果を可能な限り併せて得ることができ、それによって機関性能を最大限に引き出すことができる。
ところで、直噴インジェクタ7からの圧縮行程での燃料噴射、及び吸気行程前期での燃料噴射に関するそれぞれの目標燃料噴射量Qd1,Qd3の合計値が上記要求燃料噴射量Qfin に満たない可能性もある。この場合、直噴インジェクタ7からの圧縮行程での燃料噴射、及び吸気行程前期での燃料噴射によっては、要求燃料噴射量Qfin 分の燃料を噴射しきれなくなる。しかし、このときには要求燃料噴射量Qfin 分の燃料のうち、上記直噴インジェクタ7からの各燃料噴射によっては噴射しきれない分の燃料量がポート噴射インジェクタ6からの燃料噴射における目標燃料噴射量Qpに設定される。そして、このように設定された目標燃料噴射量Qpが得られるよう、その目標燃料噴射量Qpに基づくポート噴射インジェクタ6の駆動が行われる。
ここで、直噴インジェクタ7からの圧縮行程での燃料噴射では、それによって筒内での燃料の燃焼速度を向上させることができるものの、燃料噴射量が仮に目標燃料噴射量Qd1を越えて過度に多くなったとすると、かえって燃料の燃焼に悪影響を及ぼすおそれがある。また、直噴インジェクタ7からの吸気行程前期での燃料噴射では、噴射燃料の気化潜熱によってピストン13の頂部を冷却して筒内の温度上昇、ひいてはノッキングの発生を抑制できるものの、燃料噴射量が仮に目標燃料噴射量Qd3を越えて過度に多くなったとすると、筒内の温度が下がりすぎて燃料の燃焼に悪影響を及ぼすおそれがある。
こうしたことを考慮して、要求燃料噴射量Qfin 分の燃料のうち、直噴インジェクタ7からの圧縮行程での燃料噴射、及び吸気行程前期での燃料噴射によって噴射しきれない分の燃料は、ポート噴射インジェクタ6からの燃料噴射によって噴射される。このため、要求燃料噴射量Qfin を得るために、圧縮行程での燃料噴射、及び吸気行程前期での燃料噴射において各燃料噴射量が目標燃料噴射量を越えて多くなり、それらが燃料の燃焼に悪影響を及ぼすことを抑制できる。また、圧縮行程での燃料噴射における燃料噴射量が目標燃料噴射量Qd1とされることで、同燃料噴射による筒内での燃料の燃焼速度向上を実現することができる。それに加えて、吸気行程前期での燃料噴射における燃料噴射量が目標燃料噴射量Qd3とされることで、同燃料噴射によりピストン13の頂部を適度に冷却し、その冷却を通じてノッキングの発生を抑制することができる。
次に、直噴インジェクタ7での各燃料噴射毎の目標燃料噴射量Qd1,Qd3、並びにポート噴射インジェクタ6での燃料噴射における目標燃料噴射量Qpの算出について、噴射量算出ルーチンを示す図7のフローチャートを参照して説明する。この噴射量算出ルーチンは、電子制御装置16を通じて所定クランク角毎の角度割り込みにて周期的に実行される。
同ルーチンにおいては、まず機関回転速度及び機関負荷といった機関運転状態に基づき内燃機関1の要求燃料噴射量Qfin が求められ(S101)、その後に次の(A)〜(C)の処理が実行される。(A)直噴インジェクタ7からの圧縮行程での燃料噴射における目標燃料噴射量Qd1を設定するための処理(S102〜S106)。(B)吸気行程前期での燃料噴射における目標燃料噴射量Qd3を設定するための処理(S107〜S112)。(C)ポート噴射インジェクタ6からの燃料噴射における目標燃料噴射量Qpを設定するための処理(S113、S114)。
そして、上記(A)〜(C)の処理は、(A)、(B)、(C)の順で行われる。このときの処理を実施する電子制御装置16は、目標燃料噴射量Qd1,Qd3,Qpの設定を行う設定部として機能する。なお、直噴インジェクタ7での各燃料噴射に関係する上記(A)及び(B)の処理が上記の順で行われるのは、上記各燃料噴射のうち内燃機関1の点火時期に近いものほど燃料噴射量の違いによる燃料への着火の影響が大きくなり、その関係から上記各燃料噴射のうち内燃機関1の点火時期に近いものほど優先度が高くなるためである。
以下、上記(A)〜(C)の処理について詳しく説明する。
上記(A)の処理では、まず機関回転速度及び機関負荷といった機関運転状態、並びに直噴圧に基づき、直噴インジェクタ7における圧縮行程での燃料噴射量を、そのときの機関運転状態にとって最適な値(要求値)とするための圧縮噴射期間d1が算出される(S102)。そして、上記圧縮噴射期間d1に直噴圧を乗算することで目標燃料噴射量Qd1が算出される(S103)。その後、目標燃料噴射量Qd1が要求燃料噴射量Qfin 未満であるか否かが判断される(S104)。ここで肯定判定であればS103で算出された目標燃料噴射量Qd1が維持される(S105)。一方、否定判定であれば、上記目標燃料噴射量Qd1が要求燃料噴射量Qfin に置き換えられる(S106)。
上記(B)の処理では、まず要求燃料噴射量Qfin から上記(A)の処理で設定された目標燃料噴射量Qd1を減算した値である残量Q1が算出される(S107)。その後、直噴インジェクタ7における吸気行程前期での燃料噴射量を、そのときの機関運転状態にとって最適な値(要求値)とするための吸気噴射期間d3が算出される(S108)。そして、上記吸気噴射期間d3に直噴圧を乗算することで目標燃料噴射量Qd3が算出される(S109)。その後、目標燃料噴射量Qd3が残量Q1未満であるか否かが判断される(S110)。ここで肯定判定であればS109で算出された目標燃料噴射量Qd3が維持される(S111)。一方、否定判定であれば、上記目標燃料噴射量Qd3が残量Q1に置き換えられる(S112)。
上記(C)の処理では、まず残量Q1から上記(B)の処理で設定された目標燃料噴射量Qd3を減算した値である残量Q2が算出され(S113)、その残量Q2がポート噴射インジェクタ6での燃料噴射における目標燃料噴射量Qpとして設定される(S114)。
次に、噴射量算出ルーチンにおけるS102(図7)の圧縮噴射期間d1の算出について、圧縮噴射期間算出ルーチンを示す図8のフローチャートを参照して詳しく説明する。この圧縮噴射期間算出ルーチンは、上記S102に進む毎に電子制御装置16を通じて実行される。
同ルーチンにおいては、機関回転速度及び機関負荷といった現在の機関運転状態が直噴インジェクタ7からの圧縮行程での燃料噴射を実行する領域内にあるか否かの判断(S201)、及び、直噴圧が上記圧縮行程での燃料噴射を実行可能な領域内にあるか否かの判断(S202)が行われる。これらS201、S202で共に肯定判定であれば、機関回転速度及び機関負荷に基づきマップを参照して圧縮噴射期間d1が算出される(S203)。こうして算出された圧縮噴射期間d1は、噴射された燃料を筒内における点火プラグ周りに着火しやすい混合気(弱リッチ混合気)を形成可能な値となるよう、例えば図9に示すように機関負荷が大きくなるほど且つ機関回転速度が高くなるほど大きい値になる。同圧縮噴射期間d1は、その最大値を越えて大きくならないようガードされる。一方、S201とS202とのいずれかで否定判定であれば、上記圧縮行程での燃料噴射が行われないように、圧縮噴射期間d1が「0」に設定される(S204)。
次に、噴射量算出ルーチンにおけるS108(図7)の吸気噴射期間d3の算出について、吸気噴射期間算出ルーチンを示す図10及び図11のフローチャートを参照して詳しく説明する。この吸気噴射期間算出ルーチンは、上記S108に進む毎に電子制御装置16を通じて実行される。
同ルーチンにおいては、まず直噴インジェクタ7からの圧縮行程での燃料噴射があるか否か、例えば圧縮噴射期間d1が「0」よりも大きいか否かが判断される(S401)。ここで肯定判定であれば、上記圧縮行程での燃料噴射が行われる状況に対応した吸気噴射期間d3を算出する処理(S402〜S408)が行われる。
この一連の処理での吸気噴射期間d3の算出は、MBT、最終点火時期E、最終点火時期I、及び最大値αに基づき、次の式「d3=α・(MBT−E)/(I−E) …(1)」を用いて行われる。この式(1)におけるMBTは、上記圧縮行程での燃料噴射が行われる状況のもと、内燃機関1において出力トルクを最大とすることの可能な点火時期である。上記最終点火時期Eは、上記圧縮行程での燃料噴射が行われ、且つ直噴インジェクタ7からの吸気行程前期での燃料噴射を行わない状況下での内燃機関1の点火時期の最適値である。上記最終点火時期Iは、上記圧縮行程での燃料噴射が行われ、且つ上記吸気行程前期での燃料噴射を最大限に行って内燃機関1でのノッキングを抑制した状況下での同機関1の点火時期の最適値である。これら最終点火時期E,Iは、機関負荷の変化に対し、例えば図12(a)に示すように変化する。また、上記最大値αは、上記圧縮行程での燃料噴射が行われる状況下で、上記吸気行程前期での燃料噴射を最大限に行ったときの燃料噴射期間である。
以下、図10のS402〜S408の処理について詳しく説明する。この一連の処理では、まず上記圧縮行程での燃料噴射が行われる状況下でのMBTが、機関回転速度及び機関負荷に基づいて算出される(S402)。その後、上記圧縮行程での燃料噴射が行われ、且つ直噴インジェクタ7からの吸気行程前期での燃料噴射を行わない状況下での内燃機関1の点火時期の基準値である基本点火時期が、機関回転速度及び機関負荷といった機関運転状態に基づいて算出される(S403)。更に、その基本点火時期に対し、内燃機関1でのノッキングの有無に基づく補正(KCS補正)、内燃機関1の冷却水の温度に基づく補正、及び吸気バルブ26のバルブタイミングに基づく補正など各種の補正を加えることにより、上記最終点火時期Eが算出される(S404)。また、上記圧縮行程での燃料噴射が行われ、且つ直噴インジェクタ7からの吸気行程前期での燃料噴射を最大限に行って内燃機関1のノック限界を進角側に引き上げた状況下での同機関1の点火時期の基準値である基本点火時期も、機関回転速度及び機関負荷といった機関運転状態に基づいて算出される(S405)。更に、その基本点火時期に対し、KCS補正、内燃機関1の冷却水の温度に基づく補正、及び吸気バルブ26のバルブタイミングに基づく補正など各種の補正を加えることにより、上記最終点火時期Iが算出される(S406)。上記のように最終点火時期E及び最終点火時期Iが算出された後、上記最大値αが機関回転速度及び機関負荷といった機関運転状態に基づいて算出される(S407)。そして、MBT、最終点火時期E、最終点火時期I、及び最大値αに基づき、式(1)を用いて、上記圧縮行程での燃料噴射が行われる状況に対応した吸気噴射期間d3が算出される(S408)。
一方、S401の処理で直噴インジェクタ7からの圧縮行程での燃料噴射がない旨判断されると、上記圧縮行程での燃料噴射が行われない状況に対応した吸気噴射期間d3を算出する処理(図11のS409〜S414)が行われる。
この一連の処理での吸気噴射期間d3の算出は、MBT、最終点火時期F、最終点火時期J、及び最大値βに基づき、次の式「d3=β・(MBT−F)/(J−F) …(2)」を用いて行われる。この式(2)におけるMBTは、上記圧縮行程での燃料噴射が行われない状況のもと、内燃機関1において出力トルクを最大とすることの可能な点火時期である。また、最終点火時期Fは、上記圧縮行程での燃料噴射が行われず、且つ直噴インジェクタ7からの吸気行程前期での燃料噴射を行わない状況下での内燃機関1の点火時期の最適値である。最終点火時期Jは、上記圧縮行程での燃料噴射が行われず、且つ上記吸気行程前期での燃料噴射を最大限に行って内燃機関1でのノッキングを抑制した状況下での同機関1の点火時期の最適値である。これら最終点火時期F,Jは、機関負荷の変化に対し、例えば図12(a)に示すように変化する。また、最大値βは、上記圧縮行程での燃料噴射が行われない状況下で、上記吸気行程前期での燃料噴射を最大限に行ったときの燃料噴射期間である。
以下、図11のS409〜S414の処理について詳しく説明する。この一連の処理では、まず上記圧縮行程での燃料噴射が行われない状況下でのMBTが、機関回転速度及び機関負荷に基づいて算出される(S409)。その後、上記圧縮行程での燃料噴射が行われず、且つ直噴インジェクタ7からの吸気行程前期での燃料噴射を行わない状況下での内燃機関1の点火時期の基準値である基本点火時期が、機関回転速度及び機関負荷といった機関運転状態に基づいて算出される(S410)。更に、その基本点火時期に対し、内燃機関1でのノッキングの有無に基づく補正(KCS補正)、内燃機関1の冷却水の温度に基づく補正、及び吸気バルブ26のバルブタイミングに基づく補正など各種の補正を加えることにより、上記最終点火時期Fが算出される(S411)。また、上記圧縮行程での燃料噴射が行われず、且つ直噴インジェクタ7からの吸気行程前期での燃料噴射を最大限に行って内燃機関1のノック限界を進角側に引き上げた状況下での同機関1の点火時期の基準値である基本点火時期も、機関回転速度及び機関負荷といった機関運転状態に基づいて算出される(S412)。更に、その基本点火時期に対し、KCS補正、内燃機関1の冷却水の温度に基づく補正、及び吸気バルブ26のバルブタイミングに基づく補正など各種の補正を加えることにより、上記最終点火時期Jが算出される(S406)。上記のように最終点火時期F及び最終点火時期Jが算出された後、上記最大値βが機関回転速度及び機関負荷といった機関運転状態に基づいて算出される(S414)。そして、MBT、最終点火時期F、最終点火時期J、及び最大値βに基づき、式(2)を用いて、上記圧縮行程での燃料噴射が行われない状況に対応した吸気噴射期間d3が算出される(S415)。
S408(図10)やS415(図11)で吸気噴射期間d3が算出されたときには、同吸気噴射期間d3がその最大値を越えて大きくならないようガードされる。その後、上記吸気噴射期間d3が「0」未満であるか否かが判断される(図11のS416)。ここで肯定判定であれば、吸気噴射期間d3が「0」に設定される(S417)。ちなみに、図12(a)に示すように、この例では内燃機関1の低負荷運転領域で最終点火時期FがMBTよりも進角側の値(大きい値)となるとき、式(2)を用いて算出される吸気噴射期間d3が「0」未満になる。このようなとき、S416及びS417の処理を通じて吸気噴射期間d3が「0」に設定される。
次に、機関負荷の変化に対する内燃機関1での燃料噴射態様の変化の一例について、図12を参照して説明する。
図12(b)において、領域AR1では直噴インジェクタ7からの圧縮行程での燃料噴射が行われ、領域AR3では直噴インジェクタ7からの吸気行程前期での燃料噴射が行われる。また、領域AR4ではポート噴射インジェクタ6からの燃料噴射が行われる。同図から分かるように、上記領域AR3は、機関負荷が所定値KL1よりも大きくなる負荷領域、すなわち最終点火時期F(図12(a))がMBTよりも遅角側の値(小さい値)になる負荷領域に存在している。更に、上記領域AR1は、機関負荷が所定値KL2よりも大きくなる負荷領域、すなわち最終点火時期E,I(図12(a))が共にMBTよりも遅角側の値(小さい値)になる負荷領域に存在している。
機関負荷が最小値であるときには、ポート噴射インジェクタ6からの目標燃料噴射量Qp分の燃料噴射が行われ、それによって要求燃料噴射量Qfin が得られるようになる。その後、機関負荷が所定値KL1よりも大きくなると、その機関負荷が所定値KL2に達するまでは、吸気行程前期での目標燃料噴射量Qd3分の燃料噴射が行われる一方、ポート噴射インジェクタ6からの目標燃料噴射量Qp分の燃料噴射も行われ、これらの燃料噴射によって要求燃料噴射量Qfin が得られるようになる。更に、機関負荷が所定値KL2よりも大きくなると、直噴インジェクタ7からの圧縮行程での目標燃料噴射量Qd1分の燃料噴射、吸気行程前期での目標燃料噴射量Qd3分の燃料噴射、及びポート噴射インジェクタ6からの目標燃料噴射量Qp分の燃料噴射が行われ、これらの燃料噴射によって要求燃料噴射量Qfin が得られるようになる。
図12(b)に示されるように、この例では直噴インジェクタ7からの吸気行程前期での燃料噴射における目標燃料噴射量Qd3は、機関負荷が所定値KL1から所定値KL2との間で増大するほど大きい値に設定される。これにより、機関負荷の増大に伴って筒内の温度が高くなって内燃機関1でのノッキングが発生しやすくなる傾向があるとしても、上記機関負荷の増大に伴う上記目標燃料噴射量Qd3の増大により、その目標燃料噴射量Qd3分の吸気行程前期での燃料噴射によりピストン13の頂部の冷却が効果的に行われるようになる。その結果、筒内の温度が上昇しにくくなってノッキングが発生しにくくなるため、内燃機関1の点火時期をMBTに向けて進角させることが可能になり、その点火時期の進角を通じて内燃機関1の出力トルクを増大させることができる。
次に、内燃機関1の点火時期制御に用いられる点火時期指令値Kの算出について、点火時期算出ルーチンを示す図13のフローチャートを参照して説明する。この点火時期算出ルーチンは、電子制御装置16を通じて、例えば所定クランク角毎の角度割り込みにて周期的に実行される。
同ルーチンにおいては、まず直噴インジェクタ7からの圧縮行程での燃料噴射があるか否かが判断される(S501)。ここで肯定判定であれば、上記圧縮行程での燃料噴射が行われる状況に対応した点火時期指令値Kを算出する処理(S502〜S506)が実行される。
この一連の処理では、吸気噴射期間算出ルーチン(図10)のS402、S404、S406、S407と同様に、MBT、最終点火時期E、最終点火時期I、及び最大値αが算出される(S502)。こうして算出された最終点火時期E、最終点火時期I、及び最大値α、並びに吸気噴射期間算出ルーチンのS408で算出された吸気噴射期間d3に基づき、上記圧縮行程での燃料噴射が行われる状況に対応した点火時期指令値Kが、次の式「K=E+(I−E)・(d3/α) (3)」を用いて算出される(S503)。その後、算出された点火時期指令値Kが上記MBTよりも進角側の値(大きい値)であるか否かが判断される(S504)。ここで肯定判定であれば点火時期指令値KがMBTに置き換えられ(S505)、否定判定であれば点火時期指令値Kが維持される(S506)。
一方、S501で直噴インジェクタ7からの圧縮行程での燃料噴射がない旨判断されると、上記圧縮行程での燃料噴射が行われない状況に対応した点火時期指令値Kを算出する処理(S507〜S511)が行われる。
この一連の処理では、吸気噴射期間算出ルーチン(図11)のS409、S411、S413、S414と同様に、MBT、最終点火時期F、最終点火時期J、及び最大値βが算出される(S507)。こうして算出された最終点火時期F、最終点火時期J、及び最大値β、並びに吸気噴射期間算出ルーチンのS415で算出された吸気噴射期間d3に基づき、上記圧縮行程での燃料噴射が行われない状況に対応した点火時期指令値Kが、次の式「K=F+(J−F)・(d3/β) (4)」を用いて算出される(S508)。その後、算出された点火時期指令値Kが上記MBTよりも進角側の値(大きい値)であるか否かが判断される(S509)。ここで肯定判定であれば点火時期指令値KがMBTに置き換えられ(S510)、否定判定であれば点火時期指令値Kが維持される(S511)。
そして、上述したように点火時期指令値Kが算出されると、その点火時期指令値Kに基づき内燃機関1の点火時期が制御される。こうした内燃機関1の点火時期制御により、同機関1の点火時期がノッキングを発生させない範囲で可能な限り図12(a)に破線で示すMBT上に沿った値となるようにされる。また、仮に上記点火時期がMBT上の値よりも遅角側の値になったとしても、ノッキングを発生させない範囲で可能な限りMBTに近い値となるようにされる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)内燃機関1における要求燃料噴射量Qfin が得られるよう直噴インジェクタ7及びポート噴射インジェクタ6から燃料を噴射する際、次のように直噴インジェクタ7が駆動される。すなわち、直噴インジェクタ7における圧縮行程での燃料噴射、及び吸気行程前期での燃料噴射のうち、優先度の高い方の燃料噴射における目標燃料噴射量が機関運転状態に応じた要求値に設定された後、優先度の低い方の燃料噴射における目標燃料噴射量が機関運転状態に応じた要求値に設定される。そして、このように設定された上記各燃料噴射毎の目標燃料噴射量が得られるように直噴インジェクタ7が駆動される。この場合、直噴インジェクタ7からの上記各燃料噴射のうち、そのときの機関運転状態のもとで優先度の高い燃料噴射から順に、同燃料噴射での目標燃料噴射量を可能な限り同燃料噴射による効果の得られる値(上記要求値)となるように機関運転状態に基づいて設定することが可能になる。このように設定された各燃料噴射毎の目標燃料噴射量Qd1,Qd3が得られるよう直噴インジェクタ7を駆動することで、上記各燃料噴射によるそれぞれの効果を可能な限り併せて得ることができ、それによって機関性能を最大限に引き出すことができる。
(2)上記目標燃料噴射量Qd1,Qd3の合計値が要求燃料噴射量Qfin に満たないときには、その満たない分の燃料量がポート噴射インジェクタ6からの燃料噴射における目標燃料噴射量Qpに設定される。そして、このように設定された目標燃料噴射量Qpが得られるよう、その目標燃料噴射量Qpに基づいてポート噴射インジェクタ6が駆動される。これにより、要求燃料噴射量Qfin 分の燃料のうち、圧縮行程での燃料噴射、及び吸気行程前期での燃料噴射によって噴射しきれない分の燃料が、ポート噴射インジェクタ6からの燃料噴射によって噴射される。このため、要求燃料噴射量Qfin を得るために、圧縮行程での燃料噴射、及び吸気行程前期での燃料噴射において各燃料噴射量が目標燃料噴射量を越えて多くなり、それらが燃料の燃焼に悪影響を及ぼすことを抑制できる。また、圧縮行程での燃料噴射における燃料噴射量が目標燃料噴射量Qd1とされることで、同燃料噴射による筒内での燃料の燃焼速度向上を実現することができる。それに加えて、吸気行程前期での燃料噴射における燃料噴射量が目標燃料噴射量Qd3とされることで、同燃料噴射によりピストン13の頂部を適度に冷却し、その冷却を通じてノッキングの発生を抑制することができる。
(3)直噴インジェクタ7からの吸気行程前期での燃料噴射における目標燃料噴射量Qd3は、機関負荷が所定値KL1から所定値KL2との間で増大するほど大きい値に設定される。これにより、機関負荷の増大に伴って筒内の温度が高くなって内燃機関1でのノッキングが発生しやすくなる傾向があるとしても、上記機関負荷の増大に伴う上記目標燃料噴射量Qd3の増大により、その目標燃料噴射量Qd3分の吸気行程前期での燃料噴射によりピストン13の頂部の冷却が効果的に行われるようになる。その結果、筒内の温度が上昇しにくくなってノッキングが発生しにくくなるため、内燃機関1の点火時期をMBTに向けて進角させることが可能になり、その点火時期の進角を通じて内燃機関1の出力トルクを増大させることができる。
なお、上記実施形態は、例えば以下のように変更することもできる。
・直噴インジェクタ7からの各燃料噴射の優先度を内燃機関1の運転状態などに応じて適宜変更してもよい。
・ポート噴射インジェクタ6のない内燃機関に本発明を適用してもよい。この場合も、直噴インジェクタ7からの各燃料噴射、すなわち圧縮行程での燃料噴射、及び吸気行程前期での燃料噴射における目標燃料噴射量Qd1,Qd3の設定のうち、上記圧縮行程での燃料噴射における目標燃料噴射量Qd1の設定が行われた後、上記吸気行程前期での燃料噴射における目標燃料噴射量Qd3の設定が行われる。また、この場合において各目標燃料噴射量Qd1,Qd3の合計値が要求燃料噴射量Qfin に満たないときには、その満たない分の燃料量を吸気行程前期での燃料噴射によって直噴インジェクタ7から噴射させることが好ましい。こうした吸気行程前期での直噴インジェクタ7からの燃料噴射により、要求燃料噴射量Qfin 分の燃料のうち、直噴インジェクタ7からの圧縮行程での燃料噴射によっては噴射しきれない分の燃料が、吸気行程前期での直噴インジェクタ7からの燃料噴射を通じて筒内に噴射される。
このように直噴インジェクタ7からの燃料噴射を行うことで、要求燃料噴射量Qfin を得るために圧縮行程での燃料噴射における燃料噴射量が目標燃料噴射量Qd1を越えて多くなり、それが燃料の燃焼に悪影響を及ぼすことを抑制できる。また、圧縮行程での燃料噴射における燃料噴射量が目標燃料噴射量Qd1とされることで、同燃料噴射による筒内での燃料の燃焼速度向上を実現することができる。
なお、こうした直噴インジェクタ7の燃料噴射態様については、上記実施形態のように直噴インジェクタ7とポート噴射インジェクタ6とを備える内燃機関1に採用することも可能である。
1…内燃機関、2…吸気通路、2a…吸気ポート、3…燃焼室、4…スロットルバルブ、5…アクセルペダル、6…ポート噴射インジェクタ、7…直噴インジェクタ、8…燃料タンク、9…フィードポンプ、10…高圧燃料ポンプ、12…点火プラグ、13…ピストン、14…クランクシャフト、15…排気通路、16…電子制御装置、17…アクセルポジションセンサ、18…スロットルポジションセンサ、19…エアフローメータ、20…クランクポジションセンサ、21…カムポジションセンサ、22…水温センサ、23…第1圧力センサ、24…第2圧力センサ、25…吸気カムシャフト、26…吸気バルブ、27…排気カムシャフト、28…排気バルブ、29…バルブタイミング可変機構、30…ノックセンサ、31…低圧燃料配管、32…プレッシャレギュレータ、33…高圧燃料配管。

Claims (5)

  1. 内燃機関の圧縮行程及び吸気行程前期に同機関の筒内に対し燃料を噴射することの可能な直噴インジェクタを備え、機関運転状態に基づき求められる、前記直噴インジェクタからの燃料噴射に関する要求燃料噴射量が得られるように前記直噴インジェクタからの燃料噴射を行う内燃機関の燃料噴射制御装置において、
    前記直噴インジェクタからの前記圧縮行程での燃料噴射に関する目標燃料噴射量機関運転状態に応じた要求値に設定されるものであり
    前記要求燃料噴射量が前記直噴インジェクタからの前記圧縮行程での燃料噴射に関する目標燃料噴射量以下であるときには、前記要求燃料噴射量に相当する量の燃料を前記直噴インジェクタから前記圧縮行程において噴射し、
    前記要求燃料噴射量が前記直噴インジェクタからの前記圧縮行程での燃料噴射に関する目標燃料噴射量を超えるときには、前記圧縮行程での前記直噴インジェクタからの目標燃料噴射量分の燃料噴射を行うとともに、前記要求燃料噴射量分の燃料のうち前記直噴インジェクタからの前記圧縮行程での燃料噴射によっては噴射しきれない分の燃料を前記直噴インジェクタから前記吸気行程前期において噴射する
    ことを特徴とする内燃機関の燃料噴射制御装置。
  2. 内燃機関の圧縮行程及び吸気行程前期に同機関の筒内に対し燃料を噴射可能な直噴インジェクタと、内燃機関の吸気ポートに向けて燃料を噴射可能なポート噴射インジェクタとを備え、機関運転状態に基づき求められる要求燃料噴射量が得られるように前記直噴インジェクタ及び前記ポート噴射インジェクタからの燃料噴射を行う内燃機関の燃料噴射制御装置において、
    前記直噴インジェクタからの前記圧縮行程及び前記吸気行程前期での燃料噴射に関する目標燃料噴射量それぞれ機関運転状態に応じた要求値に設定されるものであり
    前記要求燃料噴射量が前記直噴インジェクタからの前記圧縮行程及び前記吸気行程前期での各燃料噴射のうちの優先度の高い燃料噴射に関する目標燃料噴射量以下であるときには、前記要求燃料噴射量分の燃料を前記優先度の高い燃料噴射において直噴インジェクタから噴射し、
    前記要求燃料噴射量が前記優先度の高い燃料噴射に関する目標燃料噴射量を超え且つ前記直噴インジェクタからの前記圧縮行程及び前記吸気行程前期での各燃料噴射に関する目標燃料噴射量の合計値以下であるときには、前記優先度の高い燃料噴射に関する目標燃料噴射量分の燃料噴射を行うとともに、前記要求燃料噴射量分の燃料のうち前記優先度の高い燃料噴射によっては噴射しきれない分の燃料を前記直噴インジェクタからの前記圧縮行程及び前記吸気行程前期での各燃料噴射のうちの優先度の低い燃料噴射において前記直噴インジェクタから噴射し、
    前記要求燃料噴射量が前記合計値を超えるときには、前記直噴インジェクタからの前記圧縮行程での目標燃料噴射量分の燃料噴射及前記直噴インジェクタからの前記吸気行程前期での目標燃料噴射量分の燃料噴射を行うとともに、前記要求燃料噴射量分の燃料のうち前記直噴インジェクタからの前記圧縮行程及び前記吸気行程前期での燃料噴射によっては噴射しきれない分の燃料を前記ポート噴射インジェクタから噴射する
    ことを特徴とする内燃機関の燃料噴射制御装置。
  3. 内燃機関の圧縮行程及び吸気行程前期に同機関の筒内に対し燃料を噴射することの可能な直噴インジェクタを備え、機関運転状態に基づき求められる、前記直噴インジェクタからの燃料噴射に関する要求燃料噴射量が得られるように前記直噴インジェクタからの燃料噴射を行う内燃機関の燃料噴射制御装置において、
    前記直噴インジェクタにおける前記圧縮行程での燃料噴射及び前記吸気行程前期での燃料噴射のうちの優先度の高い燃料噴射における目標燃料噴射量機関運転状態に応じた要求値に設定されるものであり
    前記要求燃料噴射量が前記優先度の高い燃料噴射に関する目標燃料噴射量以下であるときには、前記要求燃料噴射量分の燃料を前記優先度の高い燃料噴射において前記直噴インジェクタから噴射し、
    前記要求燃料噴射量が前記優先度の高い燃料噴射に関する目標燃料噴射量を超えるときには、前記優先度の高い燃料噴射での目標燃料噴射量分の燃料噴射を行うとともに、前記要求燃料噴射量分の燃料のうち前記優先度の高い燃料噴射によっては噴射しきれない分の燃料を前記直噴インジェクタからの前記圧縮行程及び前記吸気行程前期での各燃料噴射のうちの優先度の低い燃料噴射において前記直噴インジェクタから噴射する
    ことを特徴とする内燃機関の燃料噴射制御装置。
  4. 前記直噴インジェクタからの前記圧縮行程及び前記吸気行程前期での各燃料噴射のうちの優先度の高い燃料噴射が前記直噴インジェクタからの前記吸気行程前期での燃料噴射であり、優先度の低い燃料噴射が前記直噴インジェクタからの前記圧縮行程での燃料噴射である
    請求項3に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
  5. 前記吸気行程前期での燃料噴射における目標燃料噴射量は、機関負荷が増大するほど大きい値に設定される
    請求項2又はに記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
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