JP5810922B2 - 電源回路遮断装置 - Google Patents
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Description
この対策として、両ハウジングの嵌合および離脱の双方の動作を1アクションの操作で行うようにすることも考えられるが、離脱の際のレバー操作が早過ぎる場合には、待受側検知端子と可動側検知端子とが非接続状態となって電源回路が非通電状態となる前に、待受側電源端子から可動側電源端子が取り外されて、アーク放電が発生する虞がある。
すなわち、両ハウジングを離脱させる際には、まず、規制部によって移動規制されるまでレバーを移動させ、レバーを持ち替えて現れた解除部を操作することで再度レバーを移動させる2アクションの操作を必ず行わせるようにすることで、インターロック回路が非通電状態切り替えられるタイミングと、電源回路が開いて遮断されるタイミングとをずれるようにすることができる。これにより、電源回路が完全に非通電状態に切り替わった後に、電源回路を開いて遮断させることができ、電源回路を開いて遮断する際に、アーク放電が発生することを防止することができる。
また、両ハウジングが嵌合状態の時には、解除部が隠れていて操作する事が出来ず、解除部が現れてからでないと解除操作できないようになっていることから、解除部を不正に操作することを防止することができる。
また、両ハウジングを嵌合させる際には、レバーが一側から他側へ移動することが許容されることから、1アクションのレバー操作により、電源回路を閉じた後に、インターロック回路を確実に切り替えることができる。これにより、嵌合作業を確実に行わせることができる。
本発明の実施の態様として、以下の構成が好ましい。
このような構成によると、互いの案内面を摺動させて、レバーを一側から他側に移動させることができるので、両ハウジングを嵌合させる際のレバー操作を円滑にすることができる。これにより、レバー操作が確実に1アクションで行われ、嵌合作業を確実に完了させることができる。
このような構成によると、レバーを保護する覆い部と両ハウジングのいずれか一方との間の隙間に解除部を配することができるので、解除部を収容して隠す部分を別途設ける必要がない。これにより、解除部を収容する部分を別途設ける場合に比べて、電源回路遮断装置の構造が複雑化することを抑制することができる。
本発明の実施形態1について図1乃至図11を参照して説明する。
本実施形態は、電気自動車やハイブリッド自動車などの車両(図示せず)の電源回路に接続されるサービスプラグ10(「電源回路遮断装置」の一例)を例示している。サービスプラグ10は、図3に示すように、レバー21を有する可動側ハウジング(「ハウジング」の一例)20と、車両に固定される待受側ハウジング(「相手側ハウジング」の一例)50とを備えて構成されている。レバー21は、可動側ハウジング20に回動可能に支持されており、レバー21を回動操作することによって可動側ハウジング20と待受側ハウジング50とが嵌合および離脱されるようになっている。なお、以下の説明において前後方向とは、両ハウジング20,50の嵌合および離脱方向を基準とし、それぞれ相手ハウジングに対して嵌合させる方向を前方とする。
このインターロック回路は、可動側ハウジング20に設けられた可動側検知端子26と待受側ハウジング50に設けられた待受側検知端子57とを備えており、両ハウジング20,50の嵌合に伴って、可動側検知端子26と待受側検知端子57とが接続状態となることでON状態となって電源回路を通電状態に切り替え、両ハウジング20,50の離脱に伴って、可動側検知端子26と待受側検知端子57とが非接続状態となることでOFF状態となって電源回路を非通電状態に切り替える。すなわち、インターロック回路での制御により、両ハウジング20,50が嵌合する過程では、電源回路に電力が供給される前に電源回路が閉じられ、両ハウジング20,50が離脱する過程では、電源回路が開く前に電源回路への電力供給が遮断されるようになっている。
待受側嵌合部51は、上下方向に縦長で、嵌合方向である前方に開口するフード状に形成されており、待受側嵌合部51の下部は、待受側嵌合部51の上部よりも後方に突出した形態をなしている。
また、覆い壁60の内面には、図1乃至図3に示すように、一対のカムピン62,62が形成されている。一対のカムピン62,62は、両覆い壁60,60にそれぞれ形成されており、待受側嵌合部51に向かって突出した形態をなしている。
一対のアーム部28,28には、支持ピン27が嵌合可能な軸受孔30がそれぞれ形成されており、支持ピン27を軸受孔30にそれぞれ嵌合させることにより、可動側ハウジング20に対して、レバー21が回動可能に支持されている。
また、レバー21が嵌合位置に至ると、図1に示すように、覆い部52の収容空間Sにアーム部28が収容されて、両解除部35,35が覆い壁60,60によってそれぞれ隠された状態となり、レバー21を嵌合位置から離脱位置に回動させると、図2に示すように、徐々にアーム部28が収容空間Sから現れて、両解除部35,35が覆い壁60,60の外へと露出した状態となる。
レバー21が嵌合位置に配されて両ハウジング20,50が嵌合状態に保持された状態では、図1および図8に示すように、両待受側検知端子57,57と可動側検知端子26,26とは接続状態であると共に、両中継端子54,54と両可動側電源端子23,23とは接続状態となっている。また、レバー21は操作部29以外の部分が覆い部52に覆われた状態となっており、レバー21の両解除部35,35を操作することができないようになっている。
すなわち、規制部63と当接部34とが当接するまでの回動操作と、規制部63と当接部34との当接状態を解除して離脱位置までの回動操作との2アクションのレバー操作によって両ハウジング20,50を離脱する。これにより、インターロック回路が非通電状態切り替えられるタイミングと、電源回路が開いて遮断されるタイミングとをずらすことができる。
まず、待受側ハウジング50と可動側ハウジング20とを互いに向かい合わせて配置し、レバー21が離脱位置に配された状態で、図10に示すように、待受側ハウジング50に可動側ハウジング20を浅く嵌合させて、一対のカムピン62,62が一対のカム溝31、31の入口部分に進入させる。
以上のように、本実施形態によると、両ハウジング20,50が完全に嵌合されない状態となることを防ぎつつ、両ハウジング20,50の離脱時には電源回路が完全に非通電状態となってから、電源回路を開くことができる。
次に、本発明の実施形態2について図12乃至図17を参照して説明する。
実施形態2のサービスプラグ110は、実施形態1における覆い部52とレバー21とを変更したものであって、上記実施形態と共通する構成、作用、および効果については重複するため、その説明を省略する。また、上記実施形態と同じ構成については同一の符号を用いるものとする。
一方、弾性片覆い壁138の後側に位置する後壁138Aの前面には、前方に突出する一対の規制部163が設けられている。各規制部163は、後壁138Aの上端部から下方に向かうほど前方に突出する規制部側案内面(「案内面」の一例)163Aを有して、規制部側案内面163Aの前端部から僅かに下方に延びて、その下端部から後方に延びる係止面163Bを有する形態とされている。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、解除部35,135および規制部63,163を幅方向両側にそれぞれ1箇所ずつ設けた構成としたが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、例えば、解除部および規制部を1箇所や3箇所以上に設けた構成にしてもよい。
(2)上記実施形態では、解除部35,135及び規制部63,163の双方に案内面34A,134A,63A,163Aを設けた構成としたが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、例えば、解除部および規制部のどちらか一方に案内面を設けた構成にしてもよい。
(3)上記実施形態では、可動側ハウジング20,120にレバー21,121を設けた構成としたが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、例えば、待受側ハウジングにレバーを設けた構成にしてもよい。
(4)上記実施形態1では、規制部63と当接部34とが当接することで、レバー21の回動操作が規制される構成としたが、参考例として、例えば、規制部と解除部とが当接することで、レバーの回動操作が規制される構成にしてもよい。
21,121:レバー
20,120:可動側ハウジング(ハウジング)
26:可動側検知端子(インターロック回路)
34A,134A:当接部側案内面(案内面)
35,135:解除部
50,150:待受側ハウジング(相手側ハウジング)
52,136:覆い部
57:待受側検知端子(インターロック回路)
63,163:規制部
63A,163A:規制部側案内面(案内面)
Claims (3)
- ハウジングと、
操作部を有し、前記操作部を操作することにより離脱位置と嵌合位置との間を移動可能に前記ハウジングに支持されたレバーと、
前記レバーを前記離脱位置から前記嵌合位置に移動させることにより前記ハウジングと嵌合し、前記レバーを前記嵌合位置から前記離脱位置に移動させることにより前記ハウジングから離脱する相手側ハウジングと、
両ハウジングの嵌合に伴って、前記ハウジングに設けられた可動側検知端子と前記相手側ハウジングに設けられた待受側検知端子とが接続状態となることでON状態となって電源回路を通電状態に切り替え、前記両ハウジングの離脱に伴って、前記可動側検知端子と前記待受側検知端子とが非接続状態となることでOFF状態となって前記電源回路を非通電状態に切り替えるインターロック回路とを備え、
両ハウジングが離脱することにより、前記インターロック回路がOFF状態になった後、前記電源回路を開いて遮断する電源回路遮断装置であって、
前記レバーに弾性変位可能に設けられた弾性片と、
前記弾性片に突出して設けられた当接部と、
前記レバーの移動に伴って前記当接部が移動する移動経路内に配されるように前記ハウジングに設けられ、前記レバーを前記離脱位置から前記嵌合位置に移動させる際には前記当接部が乗り上げて前記弾性片が弾性変形することで前記レバーの移動が許容されるものの、前記レバーを前記嵌合位置から前記離脱位置に移動させる過程では前記インターロック回路がOFF状態となって前記電源回路が開く前に、前記ハウジング内において前記当接部と当接して係止し前記レバーの移動を規制する規制部と、
前記レバーの前記弾性片に押圧操作可能に設けられ、押圧操作することにより前記弾性片を弾性変位させて前記規制部と前記当接部との当接状態を解除して前記レバーの前記嵌合位置から前記離脱位置への移動規制を解除する解除部とを備え、
前記解除部は、前記レバーが嵌合位置に配されて前記電源回路が通電状態の時には前記両ハウジングのいずれか一方に収容されて押圧操作ができなくなっており、前記操作部を操作して前記レバーを前記嵌合位置から前記離脱位置に移動させる途中において前記当接部と前記規制部とが当接する際に、前記両ハウジングの何れか一方から露出して前記押圧操作が可能となることを特徴とする電源回路遮断装置。 - 前記当接部および前記規制部は、前記両ハウジングを嵌合させる際に、互いに乗り上げて摺動する案内面をそれぞれ備えていることを特徴とする請求項1記載の電源回路遮断装置。
- 前記両ハウジングの何れか一方には、前記両ハウジングが嵌合状態の時に、前記レバーを包囲して保護する覆い部を有しており、
前記解除部は、前記両ハウジングが嵌合状態の時に、前記両ハウジングの何れか一方と前記覆い部との間に配されることで前記両ハウジングのいずれか一方に収容されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の電源回路遮断装置。
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