JP5793827B2 - 下腿受け付搬送車 - Google Patents
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しかし、特許文献1に記載された担架は、寝姿勢の入浴者の下肢を上方に屈曲させて入浴者を立て膝姿勢に変更するものであって、下肢の長い入浴者にはふくらはぎ部に空間ができたり、下肢の短い入浴者には大腿に張力が掛かったりする不都合があった。又、座姿勢或いは後傾座姿勢の入浴者に対してふくらはぎのみを支持し下肢の安定を図るものではなかった。
本発明の目的は、入浴者の身長差に関係無く入浴者の姿勢を安定に支持でき楽に入浴できる下腿受け付搬送車を提供するものである。
又、下腿受け6の先部は、下肢フレーム7に下腿受け軸25で軸支され、下腿受け6の基部は調節機構14で下肢フレーム7に係止されてなり、調節機構14は、下腿受け6に軸支されるアーム15とアーム15に設けられアーム15を下肢フレーム7に係止する固定部材38とからなり、アーム15及び固定部材38は、搬送車1の左右に設けられ、左右のアーム15又は左右の固定部材38は左右が連結されてなり、固定部材38又はアーム7の左右のいずれか一方の操作で、アーム15を下肢フレーム7に係止・解除できるものである。
更に、固定部材38とからなり、固定部材38は、アーム15を下肢フレーム7に着脱可能に係止してなり、固定部材38を離脱操作すれば、下腿受け6は下腿受け軸25を中心に回動し裏返しできる。
上記操作で係止を解除すれば下腿受け6の位置調節が可能であり、介助者は、片手で上記位置調節が容易に行なえ、好都合である。
下腿受け付搬送車5は、入浴者を搬送及び入浴させる搬送車1に、入浴者の下腿を支持する下腿受け6を設けたものである。搬送車1は、台車2と、台車2に載設される乗座部3とからなる。
下肢フレーム7は4節リンクでなりその基部が座部9に前・後取付軸12・13で軸着され、これらの軸を中心に回動する。
下肢受け4は、搬送車1の正面向きに取着され、前記前・後取付軸12・13を中心に垂下位置から水平位置に回動できる。
下腿受け6は、調節機構14によって突出移動が可能であり、又、下腿受け6は、固定部材38を解除した時は、下腿受け軸25を中心に、裏返し位置にまで回動可能である。
調節機構14は、下腿受け6の裏側の左右に垂下状に軸支されるアーム15と、アーム15の下端に設けられアーム15を下肢フレーム7に係止する固定部材38とからなる。
アーム15の取り付け位置に係る他の実施例は、アーム15を下腿受け6の左右側部に設ける。
固定部材38の具体例は、操作具16である。
基方端部18、中間凹部37、及び先方端部19に、操作具16が基方端部18、中間凹部37、及び先方端部19から外出するのを困難に囲う鉤状囲い部20が形成される。
操作具16が基方端部18から外れ先方端部19へ至ると、下腿受け6の遊端側はアーム15に突き上げられて下肢フレーム7から離間する。
また、逆に操作具16が先方端部19から外れ基方端部18へ至ると、下腿受け6の遊端側はアーム15に引き下げられて下肢フレーム7に接近し当接する。
操作具16が中間凹部37へ至ると、下腿受け6の遊端側は上記離間位置と当接位置との中間に位置する。
左右の操作具16を連結軸30で連結したものでは、左右の操作具16は一体化され連結軸30を中心に同時に動き、左右の操作具16のいずれかの操作部16を解除操作することにより下腿受け6の位置調節が可能となる。
尚、連結軸30は、操作具16を連結したが、左右のアーム15を連結してもよい。
図3に示す固定部材38は、アーム15を下肢フレーム7に着脱可能に係止してなり、固定部材38を離脱操作すれば、下腿受け6は下腿受け軸25を中心に回動し裏返しできる。
尚、図3、4に示す添え板7aは、下肢フレーム7に添着した板であり、下肢フレーム7と同等の物であり、下肢フレーム7に含まれるものとする。
進退機構21は、操作具16を支持する支持部22と、バネ23と、基・先ピン24a・24bとから構成される。
バネ23は、操作具16の先部が長穴17に掛かるように、操作具16を搬送車1の内方向(=長穴17の内部方向)に進入付勢するものである。基・先ピン24a・24bは、バネ23及び操作具16を支持部22に保持するものである。
介助者が、操作具16をバネ23の付勢力に抗して搬送車1の外方向へ引き出すと、操作具16の先部が長穴17から抜け出、アーム15は下肢フレーム7から外れるものである。
又、チルト機構11とは別に、座部9に対して背凭れ10の角度を広げ、背凭れ10を後傾させるリクライニング機構(図示省略)が設けられる。
座部カバー33の基部は座部軸34で座部フレーム32に軸支され、座部フレーム32には掛レバー31が回動可能に設けられる。座部カバー33には掛レバー31が掛る受片35が取着される。
掛レバー31を移動させて受片35から外し固定機能を解除すれば、座部カバー33は座部軸34を中心に回動可能である。前記解除下で、座部カバー33の先部を持ち上げれば、座部カバー33は、座部フレーム32に当接した位置から起立した位置へ移動可能となる。
入浴者は乗座部3に腰掛けた後、長座位の後傾姿勢になる。後傾姿勢時に、入浴者のふくらはぎと下腿受け6の間に空間があった場合には、下腿受け6を調節機構14によって前方の斜め上方へ突出させ、下腿受け6をふくらはぎに添わせ、下腿を支持する。
次に、介助者は操作具16を掴んで、長穴17通路を移動させ、基方端部18から中間凹部37又は先方端部19へ移動させる。
前記移動により、アーム15が下腿受け6を突き上げ、下腿受け6は下肢フレーム7から離間移動し、下腿受け6は下腿に当接し下腿を支持をする。
下腿受け6が浮力その他の作用を受けたとき、操作具16に力が掛かる。しかし、鉤状囲い部20が操作具16の移動を阻止し、操作具16は容易には基方端部18、中間凹部37、又は先方端部19から、自然に外れるということはない。介助者の解除動作によらないで自然に又は水の作用で操作具16が基・中間・先方・18・37・19から外の長穴17の通路部分26に出ることはない。
左右の操作具16は一体的に動くので、調節操作の際は、左右の操作具16のいずれか1つをもって操作すればよい。
即ち、先ず、介助者は両手で左右の操作具16を掴んで、そのままの状態で両腕を広げ、バネ力に抗して搬送車1の外方向へ引く。操作具16の先部を支持部22内へ引っ込め長穴17から抜く。
操作具16の先部を長穴17から抜くと、操作具16の係止は解除され、操作具16は移動自在になる。
アーム15も移動自在になり、下腿受け6も下腿受け軸25を中心に回動自在になる。
上記構成、作用によれば、下腿受け軸25を中心にして裏返しすることが容易にでき、清掃を容易に行なえる。
介助者は、掛レバー31を回動させて受片35から外す。次に、座部カバー33の先部を持ち上げ、まわす。座部カバー33を、座部フレーム32に当接した位置から起立した位置へ移動し、座部カバー33の裏面を掃除する。搬送車1の修理時にも座部カバー33をはぐることがある。掃除する時、座部カバー33を起立位置にすれば、清掃が容易に行なえる。
下肢フレーム7にはこの下肢フレーム7の延長方向と直角の方向(=幅方向)に、間隔をもって、一方部に基穴18aと、他方部に先穴19aとが開けられる。
他の実施例では、基穴18a及び先穴19aを共に囲うC字形ガイドを設けてもよい。
操作具16は、進退移動可能にアーム15の先部に設けられる。
操作具16を基穴18aに止めると下腿受け6は下肢フレーム7に当接し、操作具16を先穴19aに止めると下腿受け6は下肢フレーム7から離間するものである。
介助者は、操作具16を止める穴を選択し掛止して下腿受け6の位置を調節するものであるから、簡素な構成をもって確実に操作具16を止め下腿受け6を当接・離間位置に確実に設定できる。
又、本発明は、入浴者の姿勢を安定に支持でき楽に入浴できる下腿受け付搬送車5に適用できる。
更に、介助者は、下腿受け6を下肢フレーム7に離間・当接できることを特徴とする下腿受け付搬送車5に適用できる。
2 台車
3 乗座部
5 下腿受け付搬送車
6 下腿受け
7 下肢フレーム
8 フットレスト
9 座部
10 背凭れ
14 調節機構
15 アーム
16 操作軸
17 長穴
18 基方端部
18a 基穴
19 先方端部
19a 先穴
21 進退機構
22 支持部
25 下腿受け軸
30 中間凹部
38 固定部材
Claims (3)
- 搬送車1は台車2と台車2上に装備される乗座部3とから構成され、乗座部3は、背凭れ10と、座部9と、該座部9に回動可能に軸着され搬送車1側又はこれと反対側に回動できる下肢フレーム7と、下肢フレーム7に載設される下腿受け6とから構成され、下腿受け6と下肢フレーム7の間に、下腿受け6を下肢フレーム7から離間・接近可能に支持する調節機構14が設けられ、
介助者は、調節機構14を調節して下腿受け6を下肢フレーム7から離間させ下腿受け6を下腿に添わせるように調節できることを特徴とする下腿受け付き搬送車。 - 下腿受け6の先部は、下肢フレーム7に下腿受け軸25で軸支され、下腿受け6の基部は調節機構14で下肢フレーム7に係止されてなり、調節機構14は、下腿受け6に軸支されるアーム15とアーム15に設けられアーム15を下肢フレーム7に係止する固定部材38とからなり、アーム15及び固定部材38は、搬送車1の左右に設けられ、左右のアーム15又は左右の固定部材38は左右が連結されてなり、
固定部材38又はアーム7の左右のいずれか一方の操作で、アーム15を下肢フレーム7に係止・解除できるものであることを特徴とする請求項1記載の下腿受け付搬送車。 - 固定部材38とからなり、固定部材38は、アーム15を下肢フレーム7に着脱可能に係止してなり、
固定部材38を離脱操作すれば、下腿受け6は下腿受け軸25を中心に回動し裏返しできることを特徴とする請求項2記載の下腿受け付搬送車。
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